JP2017514880A - チアクマイシン化合物の治療レジメン - Google Patents
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Abstract
Description
公開番号第102030791号および第102219815号をそれぞれ有する中国特許出願ならびにS. Niu et al. (2011) in ChemBioChem 12: page 1740-1748は、全てが内側のラムノース部分の2’−O−メチル基を欠く新たなチアクマイシン類似体11個を記載している。これら類似体のうち2つに改善された抗菌性があることが示されている。
R−チアクマイシンBは、フィダキソマイシン(3-[[[6-deoxy-4-O-(3,5-dichloro-2-ethyl-4,6-dihydroxybenzoyl)-2-O-methyl-β-D-mannopyranosyl]oxy]methyl]-12(R)-[[6-deoxy-5-C-methyl-4-O-(2-methyl-l-oxopropyl)-β-D-lyxo-hexopyranosyl]oxy]-ll(S)-ethyl- 8(S)-hydroxy-18(S)-(1(R)-hydroxyethyl)-9,13,15-trimethyloxacyclooctadeca-3,5,9,13,15-pentaene-2-one 又はoxacyclooctadeca-3,5,9,13,15-pentaen-2-one, 3-[[[6-deoxy-4-O-(3,5-dichloro-2-ethyl-4,6-dihydroxybenzoyl)-2-O-methyl-β-D-mannopyranosyl]oxy]methyl]-12-[[6-deoxy-5-C-methyl-4-O-(2-methyl-l-oxopropyl)-β-D-lyxo-hexopyranosyl]oxy]-11-ethyl-8-hydroxy-18-[(lR)-1-hydroxyethyl]-9,13,15-trimethyl-,(3E,5E,8S,9E,11S,12R,13E,15E,18S))の名称でも知られている。これは、抗菌スペクトルが狭い化合物であり、クロストリジウムディフィシル、ならびにブドウ球菌(staphylococci)および腸球菌(enterococci)の殆どの株に対する活性があるが、グラム陰性菌および真菌に対する活性はほぼない。これはダクチロスポランギウムオーランティクムの発酵によって得られ、以下の式(II)に対応する:
フィダキソマイシン200mgを含む錠剤は、欧州において(登録商標Dificlirとして)、および米国において(登録商標Dificinとして)市販されている。
したがって、改善された治療オプションおよび投薬レジメンが依然として必要とされている。フィダキソマイシンは、抗菌スペクトルが狭いことに加えて、C.ディフィシルに対する投与後の抗菌効果も長い。患者に対する明らかなメリットに加えて、再発の防止は、C.ディフィシル感染症のさらなる症状発現に係る治療費用を取り除き、そしてヒトからヒトへの伝染率を低下させるはずである。成人および高齢者(65歳以上)に現在推奨される治療レジメンは、10日間1日2回(q12時間)200mg投与である。
2つのフェーズIII無作為二重盲目臨床試験において、フィダキソマイシンは、CDIの初期の臨床的治療においてバンコマイシンに非劣性を示し、一方、再発の低減および臨床応答の維持において優れていることが実証された(Crook et al.(2012) in Clin. Infect. Dis. 55(Suppl 2): S93-103)。
a.フィダキソマイシン200mg1日2回(BID)を20日間投与(参照例:モデルA)
b.フィダキソマイシン200mg1日2回(BID)を5日間、引き続き5日休薬、次いで200mg1日2回(BID)をさらに5日間(ダブルパルス)(参照例:モデルB)
i.チアクマイシン化合物200mgの1日2回(BID)投与を5日間、引き続き5日休薬、次いで200mgの1日1回投与をさらに10日間、および
ii.チアクマイシン化合物200mgの1日2回(BID)投与を5日間、引き続き1日おきに1回の200mgの投与を20日間、
からなる群から選択される投薬レジメンによる、患者のクロストリジウムディフィシル感染症(CDI)、またはクロストリジウムディフィシル関連下痢もしくは疾患の経口治療における使用のための、1種以上のチアクマイシン化合物、その立体異性体、その多形または薬学的に許容されるその溶媒和物、ならびに、1種以上のチアクマイシン化合物、その立体異性体、その多形または薬学的に許容されるその溶媒和物を含む医薬組成物を提供するに至った。
i.チアクマイシン化合物200mgの1日2回(BID)投与を5日間、引き続き5日間休薬、次いで200mgの1日1回投与をさらに10日間、および
ii.チアクマイシン化合物200mgの1日2回(BID)投与を5日間、引き続き1日おきに1回の200mgの投与を20日間、
からなる群から選択される投薬レジメンによりチアクマイシン化合物を経口投与することによって、投与開始から15-45日目の間に腸ビフィズス菌個体数(log10cfu/mL)をチアクマイシン化合物投与前の50〜90%の値に回復させる方法を提供した。
i.チアクマイシン化合物200mgBID投与を5日間、引き続き5日休薬、次いで200mgの1日1回投与をさらに10日間、および
ii.チアクマイシン化合物200mgBID投与を5日間、引き続き1日おきに1回の200mg投与を20日間、
からなる群から選択される投薬レジメンによる、患者のクロストリジウムディフィシル感染症(CDI)、またはクロストリジウムディフィシル関連下痢もしくは疾患(CDAD)の経口治療における使用のための、チアクマイシン化合物、その立体異性体、その多形または薬学的に許容されるその溶媒和物に関する。
第2の実施形態において、本発明は、チアクマイシン化合物200mgBID投与を5日間、引き続き1日おきに1回の200mg投与を20日間行う投薬レジメンによる、患者のクロストリジウムディフィシル感染症(CDI)、またはクロストリジウムディフィシル関連下痢もしくは疾患(CDAD)の経口治療における使用のためのチアクマイシン化合物、その立体異性体、その多形または薬学的に許容されるその溶媒和物に関する。
第4の実施形態において、本発明は、チアクマイシン化合物200mgBID投与を5日間、引き続き1日おきに1回の200mg投与を20日間行う投薬レジメンによる、患者のクロストリジウムディフィシル感染症(CDI)、またはクロストリジウムディフィシル関連下痢もしくは疾患(CDAD)の経口治療における使用のためのチアクマイシン化合物、その立体異性体、その多形または薬学的に許容されるその溶媒和物に関し、ここにCDIは抵抗性CDIまたは再発性CDIである。
「薬学的に許容されるその溶媒和物」の表現は、患者に(直接的にまたは間接的に)チアクマイシン化合物を提供し得る、あらゆる薬学的に許容される溶媒和物を示すものである。好ましい溶媒和物としては、水和物、メタノール、エタノール、プロパノール、もしくはイソプロパノールなどのアルコールとの溶媒和物、酢酸エチルなどのエステルとの溶媒和物、メチルエーテル、エチルエーテル、もしくはTHF(テトラヒドロフラン)などのエーテルとの溶媒和物、またはDMF(ジメチルホルムアミド)との溶媒和物であり、これらの中で水和物、またはエタノールなどのアルコールとの溶媒和物がより好ましい。溶媒和物を構成するための溶媒が薬学的に許容される溶媒であることが好ましい。
なおさらなる一実施形態において、本発明は、チアクマイシン化合物200mgBID投与を5日間、引き続き1日おきに1回の200mg投与をさらに20日間行う投薬レジメンによる、患者のクロストリジウムディフィシル感染症(CDI)、またはクロストリジウムディフィシル関連下痢もしくは疾患(CDAD)の経口治療における使用のためのチアクマイシン化合物、その立体異性体、その多形または薬学的に許容されるその溶媒和物に関し、ここにチアクマイシン化合物はフィダキソマイシンである。
i.チアクマイシン化合物200mgBID投与を5日間、引き続き5日休薬、次いで200mg1日1回投与をさらに10日間、および
ii.チアクマイシン化合物200mgBID投与を5日間、引き続き1日おきに1回の200mg投与を20日間
からなる群から選択される投薬レジメンによる、患者のクロストリジウムディフィシル感染症(CDI)、またはクロストリジウムディフィシル関連下痢もしくは疾患(CDAD)の経口治療における使用のための、チアクマイシン化合物、その立体異性体、その多形または薬学的に許容されるその溶媒和物を含む医薬組成物に関する。
i.チアクマイシン化合物200mgBID投与を5日間、引き続き5日休薬、次いで200mg1日1回投与をさらに10日間、および
ii.チアクマイシン化合物200mgBID投与を5日間、引き続き1日おきに1回の200mg投与を20日間
からなる群から選択される投薬レジメンによる、患者のクロストリジウムディフィシル感染症(CDI)、またはクロストリジウムディフィシル関連下痢もしくは疾患(CDAD)の経口治療における使用のための、チアクマイシン化合物、その立体異性体、その多形または薬学的に許容されるその溶媒和物を含む医薬組成物に関し、ここにチアクマイシン化合物はフィダキソマイシンである。
i.チアクマイシン化合物200mgBID投与を5日間、引き続き5日休薬、次いで200mg1日1回投与をさらに10日間、および
ii.チアクマイシン化合物200mgBID投与を5日間、引き続き1日おきに1回の200mg投与を20日間
からなる群から選択される投薬レジメンによる、患者のクロストリジウムディフィシル感染症(CDI)、またはクロストリジウムディフィシル関連下痢もしくは疾患(CDAD)の経口治療における使用のための、チアクマイシン化合物、その立体異性体、その多形または薬学的に許容されるその溶媒和物を含む医薬組成物に関し、ここにチアクマイシン化合物はフィダキソマイシンであり、フィルムコーティング錠として投与される。
錠剤の語は急速崩壊性錠剤(fast−disintegrating tablet)も含み、その中に分散錠および発砲錠がある。
最も一般的に用いられる錠剤調製方法には、直接圧縮法、乾式造粒法、および湿式造粒法がある。直接圧縮法は、有効成分(複数可)、および賦形剤(複数可)を含む混合物を打錠機上で圧縮することを伴う(L. Lachman et al., in: The Theory and Practice of Industrial Pharmacy, 3rd ed., 1986)。均一な含量の有効成分(複数可)を有する錠剤を生成するために、圧縮しようとする混合物は、良好な流動性および圧縮性の両方を有していなければならない。良好な流動性は、滑沢剤、抗接着剤(anti−adhesive agent)、および流動促進剤などの好適な賦形剤を混合物に加えることによって常に実現できるわけではない。よって、混合物を造粒した後に圧縮することが頻繁にある。
急速崩壊性錠剤の場合、有効成分(複数可)の味をマスキングするために、かつ/または光および/もしくは水分による可能な有害な効果から有効成分を保護するために、またベンダムスチンの場合は、口中の粘膜を有効化合物により発揮される有害な効果から保護するために、有効成分(複数可)にコーティングを提供すると有利であり、有効成分は1種以上の賦形剤との混合物でもよい。この目的で、粒状体(granulate)を、以下にさらに概略する通り調製および加工することが好ましい。
ペレットは、直径およそ1.0〜1.6mmの、ある密度を有する小球として記載することができ、この粒子は、粉末混合物への押出しおよび球形化の製薬プロセスを適用することにより調製される。
有効成分(複数可)は、1種以上の賦形剤との混合物であってもよく、有効成分の味をマスキングするために、かつ/または光および/もしくは水分による可能な有害な効果から有効成分を保護するために、かつ/または有効化合物により発揮される有害な効果から口中の粘膜を保護するために、コーティングを提供すると有利であり得る。
本発明による投薬レジメンに従って用いようとする剤形を、乾式造粒技術によって調製することが好ましい。適切な技術は、例えば、Remington's Pharmaceutical Science 18th. ed. 1990, page 1644に記載されている。これらは、乾式造粒法、ローラー圧縮法、および直接圧縮法を含む。錠剤をこれらの技術により調製する場合、直接圧縮法を用いるのがさらにより有利である。
コーティング層は、当技術分野においてよく知られている技術、例えば、噴霧コーティング(spray−coating)およびマイクロカプセル化によって剤形に適用することができる。錠剤の場合、コーティング層はフィルムコーティング、糖コーティング、または圧縮コーティングの形態であることができる。フィルムコーティングのプロセスを用いることが好ましい(Remington's Pharmaceutical Sciences 18th ed. 1990, page 1666)。有効成分が急速崩壊性錠剤に対するコーティングの適用を必要とする場合、個々の顆粒にコーティングを適切に提供した後、錠剤に圧縮することができる。
− ショ糖、フルクトース、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、アスパルテーム、エリスリトール、イソマルト、トレハロース、マルトース、マンノース、ソルボース、キシロース、デキストラン、デキストリン、プルラン、マンニトール、およびラクトースからなる群から選択することができる糖;
− 微結晶性セルロースまたは極微小(microfine)セルロース;
− デンプン、可溶性デンプン、またはデンプン誘導体、例えば、ヒドロキシエチルデンプン;
− 炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸ナトリウム、カルメロースカリウム、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、合成ケイ酸アルミニウムなど。
微結晶性セルロースの量は、できるだけ低くなければならないが、そう重要ではない。糖を用いる場合も同じである。
フィダキソマイシンは、in vitroおよびin vivo両方の状況において、速やかに、かつ均一に分散することが重要であるため、粒状体は、1種以上の崩壊剤をさらに含むことができる。適切な崩壊剤は、コーンスターチ、バレイショデンプン、部分アルファ化デンプンであるが、いわゆるスーパー崩壊剤も用いることができ;スーパー崩壊剤の例としてクロスカルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、およびアンバーライトIRP88がある。好ましい崩壊剤はデンプングリコール酸ナトリウムであり、これはPrimojel(登録商標)の商標で市販されている。この崩壊剤は、希釈剤として微結晶性セルロースまたは糖のいずれかを含む組成物において有効であることが示されている。さらに、崩壊剤は粒状体組成物を容易に製造するのに役立つことが示されている。部分アルファ化デンプンなどの第2の崩壊剤を用いてもよい。
緩衝化剤の例としては、塩酸、希塩酸、硫酸、アジピン酸およびその塩、クエン酸およびその塩、グルコン酸およびその塩、コハク酸およびその塩、アスコルビン酸およびその塩、氷酢酸およびその塩、酢酸およびその塩、酒石酸およびその塩、フマル酸およびその塩、マレイン酸およびその塩、乳酸およびその塩、リンゴ酸およびその塩、リン酸およびその塩、グリシン、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウムなど、ならびにこれらの組合せである。
保存剤の例としては、安息香酸およびその塩、エデト酸およびその塩、サリチル酸およびその塩、ジブチルヒドロキシトルエン、ソルビン酸およびその塩、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラヒドロキシ安息香酸、およびその塩、メチルパラベン、プロピルパラベンなど、ならびにこれらの保存剤の組合せである。
甘味剤の例としては、スクラロース、アスパルテーム、フルクトース、キシリトール、グリチルリチン酸およびその塩、サッカリンおよびその塩、ステビア、ショ糖、ソルビトール、グルコース、水素化マルトースデンプンシロップ、マルチトール、マルトースなど、ならびにこれらの組合せである。
あるいは、本発明による治療レジメンにより使用される顆粒を、顆粒外(extragranular)賦形剤と混合して分散錠の調製に使用することができる。
患者の腸ビフィドバクテリウム個体数(log10cfu/mL)を回復させるための方法であって、クロストリジウムディフィシル感染症(CDI)、またはクロストリジウムディフィシル関連下痢もしくは疾患(CDAD)に罹患しており、かつチアクマイシン化合物、その立体異性体、その多形または薬学的に許容されるその溶媒和物での経口治療を受けている患者において、
i.チアクマイシン化合物200mgBID投与を5日間、引き続き5日休薬、次いで200mg1日1回投与をさらに10日間、および
ii.チアクマイシン化合物200mgBID投与を5日間、引き続き1日おきに1回の200mg投与を20日間
からなる群から選択される投薬レジメンにより、チアクマイシン化合物を経口投与することによって、前記治療の開始後15−45日目の間にチアクマイシン化合物を投与する前の腸ビフィドバクテリウム個体数(log10cfu/mL)の50〜90%に回復させるための方法である。
患者の腸ビフィドバクテリウム個体数(log10cfu/mL)を回復させるための方法であって、クロストリジウムディフィシル感染症(CDI)、またはクロストリジウムディフィシル関連下痢もしくは疾患(CDAD)に罹患しており、かつチアクマイシン化合物、その立体異性体、その多形または薬学的に許容されるその溶媒和物での経口治療を受けている患者において、
i.チアクマイシン化合物200mgBID投与を5日間、引き続き5日休薬、次いで200mg1日1回投与をさらに10日間、および
ii.チアクマイシン化合物200mgBID投与を5日間、引き続き1日おきに1回の200mg投与を20日間
からなる群から選択される投薬レジメンによりチアクマイシン化合物を経口投与することによって、前記治療の開始後15−45日目の間にチアクマイシン化合物を投与する前の腸ビフィドバクテリウム個体数(log10cfu/mL)の50〜90%に回復させるための方法であり、ここにチアクマイシン化合物はフィダキソマイシンである方法である。
患者の腸ビフィドバクテリウム個体数(log10cfu/mL)を回復させるための方法であって、クロストリジウムディフィシル感染症(CDI)、またはクロストリジウムディフィシル関連下痢もしくは疾患(CDAD)に罹患しており、かつチアクマイシン化合物、その立体異性体、その多形または薬学的に許容されるその溶媒和物での経口治療を受けている患者において、
i.チアクマイシン化合物200mgBID投与を5日間、引き続き5日休薬、次いで200mg1日1回投与をさらに10日間、および
ii.チアクマイシン化合物200mgBID投与を5日間、引き続き1日おきに1回の200mg投与を20日間
からなる群から選択される投薬レジメンによりチアクマイシン化合物を経口投与することによって、前記治療の開始後15−45日目の間にチアクマイシン化合物を投与する前の腸ビフィドバクテリウム個体数(log10cfu/mL)の50〜90%に回復させるための方法であり、ここにチアクマイシン化合物はフィダキソマイシンであり、患者にフィルムコーティング錠の形態で患者に投与する方法である。
クロストリジウムディフィシル感染症(CDI)またはクロストリジウムディフィシル関連下痢もしくは疾患(CDAD)に罹患しており、チアクマイシン化合物、その立体異性体、その多形または薬学的に許容されるその溶媒和物の200mgBID投与を5日間受けており、その結果として、当該投与5日目におけるチアクマイシン化合物の濃度が2〜7%のチアクマイシン化合物の濃度である患者において、
i.5日休薬、次いでチアクマイシン化合物200mg1日1回をさらに10日間、および
ii.1日おきに1回のチアクマイシン化合物200mgの投与を20日間
からなる群から選択されるフォローアップ投薬レジメンにより患者にチアクマイシン化合物を経口投与することによって、患者を少なくとも前記フォローアップ投薬レジメン終了後20日間良好な状態に維持するための方法である。
以下の実施例は本発明をさらに説明するものである。当業者には、これらの実施例は説明の目的にすぎず、本発明を限定するものとみなしてはならないことが明らかであろう。
in vitro腸モデルにおけるクロストリジウムディフィシル感染症(CDI)の治療のためのフィダキソマイシンの延長された継続投薬レジメンの比較
有効なCDIモデルを用いて、長期間(モデルA:200mgBID20日間)対短期パルス(モデルB:200mgBID5日間、5日間休薬、および200mgBID5日間)コースのフィダキソマイシンの有効性を調査した。このモデルに対する結果は入手できる(C.H. Chilton et al. (2013) in J. Antimicrobial Chemotherapy Advance Access Sept 2013およびC.H. Chilton et al, abstract 23rd European Congress of Clinical microbiology & Infectious Disease, April 27-30, 2013, Berlin)。腸モデルの詳細は例1に記載される(それを参照されたい)。
CLは、CDの発芽および高レベルの毒素生成(≧3RU)を誘発した。モデルAでは、CDのTVCおよびCYTは、それぞれ5日目および7日目までに検出限界(LOD)まで低下し(図4)、再発の証拠はなかった。モデルBでは、CDのTVCは顕著に低下した(およそ4log10cfu/mL)が、治療5日目に依然として検出可能であった。フィダキソマイシンの2回目のパルス投与の5日目に、TVCおよびSPはLODまで低下した(図4)。
両方の投薬レジメンは、ビフィドバクテリウム以外の腸内微生物叢に対する影響は限定的であったが、ビフィドバクテリウムはおよそ6〜8log10cfu/mLからLOD未満にまで低下し、回復しなかった(図5)。
in vitro腸モデルにおいて、フィダキソマイシン5日間投与は、CDのTVC、SP、およびCYTの低下において、フィダキソマイシン20日間投与(または7日間投与)より効果が低かったが、追加の5日間のフィダキソマイシンのパルス投与により有効性が増大し、全体としては他の投薬レジメン(モデルBおよびモデル7)に匹敵した。
腸内微生物叢に対する影響は、モデルAおよびモデルB(およびモデル7)において同じ様に穏やかであった。フィダキソマイシン5日投与のみではCDI治療に対して準最適であり得るが、モデルA(5日+5日のパルス投薬レジメン)はモデルB(フィダキソマイシン20日間、投薬総期間を15日拡張)と同様に効果的であり得る。
in vitro腸モデルにおけるC.ディフィシル感染症を治療するための延長された投薬レジメンの予備実験
有効な3段階化合物連続培養系(Freeman J, O’Neill FJ, Wilcox MH. The effects of cefotaxime and desacetylcefotaxime upon Clostridium difficile proliferation and toxin production in a triple-stage chemostat model of the human gut. J Antimicrob Chemother 2003; 52: 96-102; Baines SD, Freeman J, Wilcox MH. Effects of piperacillin/tazobactam on Clostridium difficile growth and toxin production in a human gut model. J Antimicrob Chemother 2005; 55: 974-82)における2試験を平行して行った。モデルに、健常人ボランティア(n=5、年齢>60歳)からの糞便スラリーを保存したもの(嫌気性蒸留水中10%)を植菌した。
この系を、最初は保持時間(R)27.1時間で操作し(実験1)、続いてR=66.7時間に増大した(実験2)。保持時間を、希釈率の逆数として算出した。系の保持時間(system retention)は、各発酵槽における個々のR値の和である。細菌の最小倍加時間は0.693/Dと算出され、式中、Dは各培養容器に対する希釈率(h−1)である。各発酵槽に、健康でメタンを生成していないドナーからの新鮮な10%(w/v)糞便スラリー100mlを植菌した。発酵系を2週間平衡化した後、培地ポンプを流速13.2ml/時間で始動させ(系の保持時間67時間)、各保持時間において少なくとも336時間作動させて定常状態条件を確立させた後、材料を分析用に採取した。定常状態条件を、短鎖脂肪酸(SCFA)の形成をモニタリングすることによって評価した。各定常状態で2試料を48時間間隔で採取した。腸内微生物叢の個体数が安定化した後、モデルに107PCRリボタイプ027 C.ディフィシル芽胞を入れ、クリンダマイシン(33.9mg/L、1日4回(QDS))を注入することによって模擬CDIを誘発した。高レベルの毒素生成が観察された後、フィダキソマイシン治療を開始した。モデルCとしては、フィダキソマイシン200mg/Lを5日間BID注入し、引き続き5日休薬、次いでフィダキソマイシン200mg/Lをさらに10日間1日1回注入した(投薬レジメンi)。モデルDとしては、フィダキソマイシン200mg/Lを5日間BID注入し、引き続き単回のフィダキソマイシン200mg/Lを20日間1日おきに注入した(投薬レジメンii)。治療後21日間、さらなる介入をせずにモデルを放置した。
− C.ディフィシルの全生菌数および芽胞数(CFU/ml)
− 毒素濃度(ベロ細胞細胞毒素中和アッセイ)
− 選択培養による微生物叢の組成
− 耐性の出現
− 抗菌剤濃度(バイオアッセイ)
・フィダキソマイシン5日間投与は毒素生成を終わらせるのに十分である
・しかし、C.ディフィシル全生菌数および芽胞を低下させる点では、モデルAまたはモデル7より効果が劣る
・しかし、追加的なフィダキソマイシン5日間投与のパルスによりC.ディフィシル生菌数はさらに低下した(モデルAまたはモデル7に匹敵)
・フィダキソマイシンのパルス投薬と延長された投薬では、腸内微生物叢に対する効果は同じ様に穏やかである
・フィダキソマイシン活性の持続は、延長された及びパルスの両投薬レジメンにおいて優れていた
・パルス投薬レジメンによりフィダキソマイシンの持続性は延長し得る
・再発を最小にするのに最適な投薬レジメンを決定するにはさらなる研究が必要とされる
治療持続期間を10日から20日または25日に延長することで、患者の結腸微生物叢を回復させるさらなる時間がゆるされ、そのためさらなる薬物療法を用いなくても後にCDI再燃/再発が起きないよう、定着に対する抵抗性がもたらされる。したがって、20日以上にわたる1日2回レジメンの本発明による投薬レジメンの明らかな恩恵は、このレジメンが、C.ディフィシルの細胞、芽胞、および毒素の低下に関して同等の有効性を提供しながら腸内微生物叢を回復させ、これにより、既存の用量(200mgBID、10日間(10 day pack))よりも再発率がさらに低下することになると予想され、しかも、このフィダキソマイシン錠(DIFICLIR(商標))10 day packを2パックを使用しなければならないのではなく、標準の1パックの使用でこの有効性が提供されることである。
Claims (21)
- i.チアクマイシン化合物200mgの1日2回投与を5日間、引き続き5日休薬、次いで200mgの1日1回投与をさらに10日間行う、および
ii.チアクマイシン化合物200mgの1日2回投与を5日間、引き続き1日おきに1回の200mgの投与を20日間行う、
からなる群から選択される投薬レジメンによる、患者のクロストリジウムディフィシル感染症(CDI)、またはクロストリジウムディフィシル関連下痢もしくは疾患(CDAD)の経口治療における使用のための、チアクマイシン化合物、その立体異性体、その多形または薬学的に許容されるその溶媒和物。 - チアクマイシン化合物が、チアクマイシンA、チアクマイシンB、およびこれらの類似体(ジアルキルチアクマイシンおよびブロモチアクマイシン)、チアクマイシンC、チアクマイシンD、チアクマイシンE、チアクマイシンF、及びリピアルマイシンからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の使用のためのチアクマイシン化合物。
- チアクマイシン化合物が、リピアルマイシンもしくはチアクマイシンB、またはこれらの立体異性体であることを特徴とする、請求項1〜2の各々に記載の使用のためのチアクマイシン化合物。
- チアクマイシン化合物が、チアクマイシンBまたはその多形であることを特徴とする、請求項1〜3の各々に記載の使用のためのチアクマイシン化合物。
- チアクマイシン化合物が、R−チアクマイシンB(フィダキソマイシン)であることを特徴とする、請求項1〜4の各々に記載の使用のためのチアクマイシン化合物。
- 錠剤、懸濁液、水性懸濁液用乾燥粉末、水性懸濁液用乾燥顆粒、フィルムコーティング錠、または分散錠として用いられることを特徴とする、請求項1〜5の各々に記載の使用のためのチアクマイシン化合物。
- フィルムコーティング錠として用いられることを特徴とする、請求項1〜6の各々に記載の使用のためのチアクマイシン化合物。
- iii.チアクマイシン化合物200mgの1日2回投与を5日間、引き続き5日休薬、次いで200mgの1日1回投与をさらに10日間行う、および
iv.チアクマイシン化合物200mgの1日2回投与を5日間、引き続き1日おきに1回の200mgの投与を20日間行う、
からなる群から選択される投薬レジメンによる、患者のクロストリジウムディフィシル感染症(CDI)、またはクロストリジウムディフィシル関連下痢もしくは疾患(CDAD)の経口治療における使用のための、チアクマイシン化合物、その立体異性体、その多形または薬学的に許容されるその溶媒和物を含む医薬組成物。 - チアクマイシン化合物が、チアクマイシンA、チアクマイシンB、およびこれらの類似体(ジアルキルチアクマイシンおよびブロモチアクマイシン)、チアクマイシンC、チアクマイシンD、チアクマイシンE、チアクマイシンF、及びリピアルマイシンからなる群から選択されることを特徴とする、請求項8に記載の使用のためのチアクマイシン化合物を含む医薬組成物。
- チアクマイシン化合物が、リピアルマイシンもしくはチアクマイシンB、またはこれらの立体異性体であることを特徴とする、請求項8〜9の各々に記載の使用のためのチアクマイシン化合物を含む医薬組成物。
- チアクマイシン化合物が、チアクマイシンBまたはその多形であることを特徴とする、請求項8〜10の各々に記載の使用のためのチアクマイシン化合物を含む医薬組成物。
- チアクマイシン化合物がR−チアクマイシンB(フィダキソマイシン)であることを特徴とする、請求項8〜11の各々に記載の使用のためのチアクマイシン化合物を含む医薬組成物。
- 組成物が、錠剤、懸濁液、水性懸濁液用乾燥粉末、水性懸濁液用乾燥顆粒、フィルムコーティング錠、または分散錠であることを特徴とする、請求項8〜12の各々に記載の使用のためのチアクマイシン化合物を含む医薬組成物。
- 組成物がフィルムコーティング錠であることを特徴とする、請求項8〜13の各々に記載の使用のためのチアクマイシン化合物を含む医薬組成物。
- 患者の腸ビフィドバクテリウム個体数(log10cfu/mL)を回復させるための方法であって、クロストリジウムディフィシル感染症(CDI)、またはクロストリジウムディフィシル関連下痢もしくは疾患(CDAD)に罹患しており、かつチアクマイシン化合物、その立体異性体、その多形または薬学的に許容されるその溶媒和物での経口治療を受けている患者において、
i.チアクマイシン化合物200mgの1日2回投与を5日間、引き続き5日休薬、次いで200mgの1日1回投与をさらに10日間、および
ii.チアクマイシン化合物200mgの1日2回投与を5日間、引き続き1日おきに1回の200mgの投与を20日間、
からなる群より選択される投薬レジメンによりチアクマイシン化合物を患者に経口投与することによって、前記治療開始から15-45日目の間にチアクマイシン化合物投与前の腸ビフィドバクテリウム個体数(log10cfu/mL)の50〜90%の値に回復させる方法。 - チアクマイシン化合物が、チアクマイシンA、チアクマイシンB、およびこれらの類似体(ジアルキルチアクマイシンおよびブロモチアクマイシン)、チアクマイシンC、チアクマイシンD、チアクマイシンE、チアクマイシンF、及びリピアルマイシンからなる群から選択されることを特徴とする、請求項15に記載の回復させるための方法。
- チアクマイシン化合物が、リピアルマイシンもしくはチアクマイシンB、またはこれらの立体異性体であることを特徴とする、請求項15〜16の各々に記載の回復させるための方法。
- チアクマイシン化合物が、チアクマイシンBまたはその多形であることを特徴とする、請求項15〜17の各々に記載の回復させるための方法。
- チアクマイシン化合物がR−チアクマイシンB(フィダキソマイシン)であることを特徴とする、請求項15〜18の各々に記載の回復させるための方法。
- 錠剤、懸濁液、水性懸濁液用乾燥粉末、水性懸濁液用乾燥顆粒、フィルムコーティング錠、または分散錠が用いられることを特徴とする、請求項15〜19の各々に記載の回復させるための方法。
- フィルムコーティング錠が用いられることを特徴とする、請求項15〜20の各々に記載の回復させるための方法。
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