JP2018024182A - 合成樹脂皮膜ゴムシートの接合構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】利点の多い合成樹脂皮膜ゴムシートどうしを突合せて、かつ、密封状態で良好に接合させることが可能となる合成樹脂皮膜ゴムシートの接合構造を提供する。【解決手段】ゴム層2と合成樹脂層3とでなる合成樹脂皮膜ゴムシート1と、合成樹脂皮膜ゴムシート1の端部どうしを接合一体化してなる接続部Aとを有する合成樹脂皮膜ゴムシートの接合構造において、接続部Aは、一方の合成樹脂皮膜ゴムシート1の端部に形成された折り返し部1Aと、他方の合成樹脂皮膜ゴムシート1の端部に形成されたクランク状のカバー部1Bと、折り返し部1Aとカバー部1Bとでなる重ね部aに外接する覆いゴムシート4とを備え、重ね部aと覆いゴムシート4とを加硫接着してなる一体化部1C、及び、折り返し部1Aとカバー部1Bそれぞれの合成樹脂層3,3とを熱溶着により一体化してなる熱溶着部Y1が構成される。【選択図】図1
Description
本発明は、フッ素樹脂などの合成樹脂が表面に重ねられたゴムシートどうしの接合構造、即ち、合成樹脂皮膜ゴムシートの接合構造に関するものである。
ゴムシートを用いた構造物としては、例えば、特許文献1において開示されたエアバッグが知られており、インフレータから噴出する高温・高圧ガスをエアバッグに供給する流路部品の小型化及び軽量化を図ることができるシリコーンゴムシート及びエアバッグ装置を提供することを目的としている。
引用文献1においては、合成樹脂皮膜ゴムシートに相当するシリコーンゴムシート1どうしの接合構造については、その明細書の段落0048,0052の記載や、図2,3に示されたとおり、縫合により接合一体化する技術を開示している。
引用文献1においては、合成樹脂皮膜ゴムシートに相当するシリコーンゴムシート1どうしの接合構造については、その明細書の段落0048,0052の記載や、図2,3に示されたとおり、縫合により接合一体化する技術を開示している。
また、特許文献2において開示された合わせガラス製造用加熱・加圧バッグも知られている。この特許文献2による加熱・加圧バッグでは、PTFE樹脂皮膜ゴムシートの端部どうしを、互いに対面させた状態で別体のゴムシートを当て付けた状態で接着剤を用いて接合一体化する技術を開示している。
一方、特許文献3においては、流体貯留タンクの内側に収容する流体貯留袋のように、ゴムシートを使って大型の構造物を構築する技術も開示されてきている。流体貯留袋のような、内側に種々の流体を蓄える場合は、エポキシ樹脂、エチレン樹脂、フッ素樹脂など、絶縁性、耐薬品性などに優れる利点を持つことから、合成樹脂皮膜ゴムシートにより作製することが望ましいと予測される。
大型のゴム製品としては、石油プラント用タンクのシールゴム、原子力発電所における原子炉への異物混入を防止するためのカバーネット、変圧器内における絶縁油の酸化防止用のゴム収容袋、その他がある。
大型のゴム製品としては、石油プラント用タンクのシールゴム、原子力発電所における原子炉への異物混入を防止するためのカバーネット、変圧器内における絶縁油の酸化防止用のゴム収容袋、その他がある。
しかしながら、あまり大きな一枚もののゴムシートは作製できないので、貯留袋などの大きなゴムシートを作るには、合成樹脂皮膜ゴムシートを多数枚接合させて(繋げて)大きなゴムシートとする必要がある。合成樹脂皮膜ゴムシートどうしを接合させるには、合成樹脂層どうしを如何に密封させながら繋げるか、がポイントになると考えられる。
この場合、特許文献1にて開示された「縫合」による接合構造は、ゴムシートどうしを重ねた部分で行うものであって突合せ状態に適用できるものではないとともに、密封させるのが難しく流体漏れのおそれが残ると考えられる。また、特許文献2で開示される接合構造は、互いに突合せ状態の接合ではなく、互いに対面する状態のエンド接合構造を示すのみであるから、突合せ状態での接合構造については参考となり難い。
本発明の目的は、利点の多い合成樹脂皮膜が施されたゴムシートにより大型の構造物を作るために、合成樹脂皮膜ゴムシートの端部どうしを密封状態で良好に接合させることが可能となるように、改良された合成樹脂皮膜ゴムシートの接合構造を提供する点にある。
請求項1に係る発明は、ゴム層2と前記ゴム層2に重ねられた合成樹脂層3とでなる合成樹脂皮膜ゴムシート1と、前記合成樹脂皮膜ゴムシート1の端部どうしを接合一体化してなる接続部Aとを有する合成樹脂皮膜ゴムシートの接合構造において、
前記接続部Aは、
一方の前記合成樹脂皮膜ゴムシート1の端部を前記ゴム層2が内側となる方向に折り畳んだ形状とされている折り返し部1Aと、
他方の前記合成樹脂皮膜ゴムシート1の端部を、これの合成樹脂層3が前記折り返し部1Aの合成樹脂層3に沿うようにクランク状に折り曲げた形状とされているカバー部1Bと、
前記折り返し部1Aと前記カバー部1Bとがそれぞれの合成樹脂層3,3どうしが当接する状態に重ね合わされている重ね部aに外接され覆いゴムシート4と、を備えるとともに、
前記重ね部aと前記覆いゴムシート4との接着によりなる一体化部1C、及び、前記折り返し部1Aの合成樹脂層3と前記カバー部1Bの合成樹脂層3との貼着によりなる貼着部Y1が構成されていることを特徴とする。
前記接続部Aは、
一方の前記合成樹脂皮膜ゴムシート1の端部を前記ゴム層2が内側となる方向に折り畳んだ形状とされている折り返し部1Aと、
他方の前記合成樹脂皮膜ゴムシート1の端部を、これの合成樹脂層3が前記折り返し部1Aの合成樹脂層3に沿うようにクランク状に折り曲げた形状とされているカバー部1Bと、
前記折り返し部1Aと前記カバー部1Bとがそれぞれの合成樹脂層3,3どうしが当接する状態に重ね合わされている重ね部aに外接され覆いゴムシート4と、を備えるとともに、
前記重ね部aと前記覆いゴムシート4との接着によりなる一体化部1C、及び、前記折り返し部1Aの合成樹脂層3と前記カバー部1Bの合成樹脂層3との貼着によりなる貼着部Y1が構成されていることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の合成樹脂皮膜ゴムシートの接合構造において、
前記覆いゴムシート4は、覆い内側の接着ゴム層7と、覆い外側のゴム引布8とが重ねられて一体化された積層構造のものに構成されていることを特徴とする。
前記覆いゴムシート4は、覆い内側の接着ゴム層7と、覆い外側のゴム引布8とが重ねられて一体化された積層構造のものに構成されていることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の合成樹脂皮膜ゴムシートの接合構造において、
前記折り返し部1Aは、前記一方の合成樹脂皮膜ゴムシート1の端部が接着ゴム6を挟んで折り畳んだ状態に構成されていることを特徴とする。
前記折り返し部1Aは、前記一方の合成樹脂皮膜ゴムシート1の端部が接着ゴム6を挟んで折り畳んだ状態に構成されていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の合成樹脂皮膜ゴムシートの接合構造において、
前記一方及び他方の各合成樹脂皮膜ゴムシート1,1の端部における前記合成樹脂層3,3どうしに跨る合成樹脂フィルム5が設けられ、一方の合成樹脂層3及び他方の合成樹脂層3のそれぞれと前記合成樹脂フィルム5との貼着によりなる第2貼着部Y2が構成されていることを特徴とする。
前記一方及び他方の各合成樹脂皮膜ゴムシート1,1の端部における前記合成樹脂層3,3どうしに跨る合成樹脂フィルム5が設けられ、一方の合成樹脂層3及び他方の合成樹脂層3のそれぞれと前記合成樹脂フィルム5との貼着によりなる第2貼着部Y2が構成されていることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の合成樹脂皮膜ゴムシートの接合構造において、
前記ゴム層2がゴム引布8により形成されていることを特徴とする。
前記ゴム層2がゴム引布8により形成されていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、一方の合成樹脂皮膜ゴムシートの端部に形成されている折り返し部と、他方の合成樹脂皮膜ゴムシートの端部に形成されているカバー部と、覆いゴムシートとを、それら三者が重ね合わせられた状態での接着によりなる接続部が備えられているので、各合成樹脂皮膜ゴムシートのゴム層どうしが強固にかつ隙間の無い状態で接合一体化できるとともに、合成樹脂層どうしも貼着による貼着部によって隙間の無い状態で一体化することができる。
その結果、合成樹脂皮膜が施されることで利点の多いゴムシートにより大型の構造物を作るために、合成樹脂皮膜ゴムシートの端部どうしを密封状態で良好に接合させることが可能となるように、改良された合成樹脂皮膜ゴムシートの接合構造を提供することができる。
その結果、合成樹脂皮膜が施されることで利点の多いゴムシートにより大型の構造物を作るために、合成樹脂皮膜ゴムシートの端部どうしを密封状態で良好に接合させることが可能となるように、改良された合成樹脂皮膜ゴムシートの接合構造を提供することができる。
請求項2の発明によれば、覆いゴムシートを、接着に好適な接着ゴム層とゴム引布とでなる積層構造シートとしてあるので、折り返し部及びカバー部と覆いゴムシートとが強固に接着されており、強度や耐久性にも優れるものとすることができる。
請求項3の発明によれば、折り返し部を、折り返される形状によって対向配置されているゴム層どうしの間に接着に適した接着ゴムを設けてあるから、接着ゴムを用いない場合に比べて、接着強度を無理なく増せる利点がある。
請求項4の発明によれば、接続部において対向状態にある一方の合成樹脂層と他方の合成樹脂層とに跨らせた合成樹脂フィルムとの貼着によりなる第2貼着部を設けてあるので、密封度が向上するとともに、耐引っ張り力が向上する利点も期待できる。
請求項5の発明によれば、ゴム層が、布にゴムを貼り合わせたシートであるゴム引布により形成されているので、より強度や耐久性に優れる合成樹脂皮膜ゴムシートや接続部を有する接合構造を提供することができる。
以下に、本発明による合成樹脂皮膜ゴムシートの接合構造の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、接着とは、接着剤を用いての接着、接着剤を用いて加熱及び/又は加圧する接着、或いは加硫接着を含むこととする。また、貼着とは、熱溶着、接着などの手段を含む一体化手段の総称である。
〔実施形態1〕
図1に示すように、合成樹脂皮膜ゴムシート1は、ゴム層2とゴム層2の片面にコーティングなどの手段により重ねられた合成樹脂層3とでなる2層構造のゴムシートに構成されている。詳しくは、ゴム層2はゴム引布でなり、その材質としては、NBR、H−NBR、CR、EPDMなどが挙げられ、後述する接着ゴム6も同じである。合成樹脂層3はPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)やETFE〔テトラフルオロエチレンとエチレン共重合体(4フッ化エチレン・エチレン共重合樹脂)〕などのフッ素樹脂、或いはPVdF、EVA、ポリアミドでなる厚さの薄い層である。
図1に示すように、合成樹脂皮膜ゴムシート1は、ゴム層2とゴム層2の片面にコーティングなどの手段により重ねられた合成樹脂層3とでなる2層構造のゴムシートに構成されている。詳しくは、ゴム層2はゴム引布でなり、その材質としては、NBR、H−NBR、CR、EPDMなどが挙げられ、後述する接着ゴム6も同じである。合成樹脂層3はPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)やETFE〔テトラフルオロエチレンとエチレン共重合体(4フッ化エチレン・エチレン共重合樹脂)〕などのフッ素樹脂、或いはPVdF、EVA、ポリアミドでなる厚さの薄い層である。
ゴム引布とは、布にゴムを貼り合わせたシートで、布とゴムの特性を併せ持った複合材料である。布にゴムを含浸させてなるものでもよい。織布または不織布等の繊維の片面または両面にカレンダーロールで圧延したゴムを貼り合わせて製造する複合シートや、ゴムを繊維でサンドイッチする複合シートなどがある。
合成樹脂皮膜ゴムシートの接合構造は、前述の合成樹脂皮膜ゴムシート1と、合成樹脂皮膜ゴムシート1の端部どうしを接合一体化してなる接続部Aとにより構成されている。接続部Aは、互いに接着により一体化されている折り返し部1Aとカバー部1Bと覆いゴムシート4とでなる一体化部1Cと、折り返し部1Aの合成樹脂層3とカバー部1Bの合成樹脂層3とを熱溶着(貼着の一例)により一体化してなる第1熱溶着部(貼着部の一例)Y1と、折り返し部1A及びカバー部1Bそれぞれの合成樹脂層3,3に熱溶着(貼着の一例)により一体化された合成樹脂フィルム5と(それぞれの合成樹脂層3,3と合成樹脂フィルム5とを熱溶着してなる第2熱溶着部Y2と)、を備えて構成されている。合成樹脂フィルム5の材質は、合成樹脂層3と同じものであるが、それ以外でも良い。
折り返し部1Aは、図1及び図3(a)に示されるように、一方の合成樹脂皮膜ゴムシート1の端部をゴム層2が内側となる方向に、シート状の接着ゴム6を挟み込んで180度折り曲げて折り畳んだ形状のものに構成されている。折り返し部1Aは、シート面に対して垂直姿勢となる部分である屈曲部11と、シート面に平行となる部分である返し部12とを有している。接着ゴム6は、接着に適した接着用のゴムである。
カバー部1Bは、図1及び図3(a)に示されるように、他方の合成樹脂皮膜ゴムシート1の端部を、その合成樹脂層3が、カバー部1B以外の箇所における合成樹脂層3より凹んだ(退入した)状態となるようにクランク状(Z形状、又は段付状)に折り曲げた形状のものに構成されている。カバー部1Bは、シート面に垂直姿勢となる部分である立設部13と、シート面に平行となる部分である庇部14とを有している。カバー部1Bの合成樹脂層3と折り返し部1Aの合成樹脂層3とが直接に、かつ、隙間無く重なる状態に、カバー部1B及び折り返し部1Aが形状設定されている。
覆いゴムシート4は、図1及び図3(b)に示されるように、覆い内側の接着ゴム層7と、覆い外側のゴム引布8とが重ねられて一体化された2層構造(積層構造の一例)のゴムシートであって、折り返し部1Aとカバー部1Bとが重ね合わされてなる重ね部aに隙間無く外接するように、鍋伏状の形状及び大きさに設定されて構成されている。重ね部aに外接された状態の覆いゴムシート4は、カバー部1B及び折り返し部1Aの端面を覆い、かつ、一方及び他方の各合成樹脂皮膜ゴムシート1,1の根元部9,10それぞれのゴム層2に跨って設けられている。
覆いゴムシート4は、一方の合成樹脂皮膜ゴムシート1のゴム層2に重なる一方の裾野部4a、他方の合成樹脂皮膜ゴムシート1のゴム層2に重なる他方の裾野部4b、カバー部1B及び折り返し部1Aそれぞれの先端面15,16に外接する一方の縦壁部4c、カバー部1Bの立設部13に外接する他方の縦壁部4d、及びカバー部1Bの庇部14に外接する頂壁部4eを有している。
接続部Aにおいては、図1、図4(b)に示されるように、折り返し部1Aの合成樹脂層3とカバー部1Bの合成樹脂層3とが熱溶着(貼着の一例)により一体化されてなる第2熱溶着部(第2貼着部の一例)Y2が形成されている。詳しくは、折り返し部1A及びカバー部1Bそれぞれの根元部9,10の合成樹脂層3に跨って重ねられる合成樹脂フィルム5を設け、各合成樹脂層3と合成樹脂フィルム5とを熱溶着することで第2熱溶着部Y2が構成されている。
折り返し部1Aの根元部9は、屈曲部11及び返し部12以外の部分(シート面と平行な部分)であり、カバー部1Bの根元部10は、立設部13及び庇部14以外の部分(シート面と平行な部分)である。
折り返し部1Aの根元部9は、屈曲部11及び返し部12以外の部分(シート面と平行な部分)であり、カバー部1Bの根元部10は、立設部13及び庇部14以外の部分(シート面と平行な部分)である。
このように接続部Aにおいては、一方及び他方の合成樹脂皮膜ゴムシート1の合成樹脂層3どうしが熱溶着されるとともに、各根元部9,10の合成樹脂層3,3と合成樹脂フィルム5とが熱溶着されての密封状態で接合一体化されている。そして、一方の合成樹脂皮膜ゴムシート1における一方の裾野部4aに対応する部分及び折り返し部1Aそれぞれのゴム層2、及び他方の合成樹脂皮膜ゴムシート1における他方の裾野部4bに対応する部分及びカバー部1Bそれぞれのゴム層2が、覆いゴムシート4と加硫接着により強固に一体化されている。
このように、合成樹脂皮膜ゴムシート1を複数又は多数枚接合一体化させて、図5に示されるように、略平板状で実質的に一枚ものの大きな合成樹脂皮膜ゴムシートを得ること(作製すること)ができる。従って、この大きな合成樹脂皮膜ゴムシートにより、タンク内に収容される流体貯留袋などの優れた絶縁性、耐薬品性などを持ちながら漏れの無い大型のゴム製品を作製することが可能となる。
次に、合成樹脂皮膜ゴムシート1の端部どうしを接合一体化する接続部Aの製造方法について説明する。なお、シート面とは、合成樹脂皮膜ゴムシート1の上又は下の面のことであり、図1〜4においては、紙面の左右方向に広がる面である。
まず、合成樹脂皮膜ゴムシート1(ゴム層2は加硫済)の一対を用意し、図2(a)に示されるように、それぞれの合成樹脂皮膜ゴムシート1の端部を、ゴム層2が内側となる方向に90度折り曲げて折り曲げ部1Mを形成する折り曲げ工程を行う。そして、図2(b)に示されるように、それぞれの折り曲げ部1M,1Mどうしを重ね、互いの合成樹脂層3,3どうしを熱溶着し、一体化した一体端部1Tを形成させる第1熱溶着工程(第1貼着工程)を行う。
次に、図3(a)に示されるように、一体端部1Tを、その途中部位において何れか一方の方向に90度折り曲げ、「ユ」字状(クランク状)の重ね部aを形成する第2折り曲げ工程を行う。この第2折り曲げ工程により、折り返し部1A及びカバー部1Bが形成される。また、折り返し部1Aとその根元部9との間にシート状の接着ゴム6(未加硫)を入れ込んで設ける付加工程を行う。
第2折り曲げ工程+付加工程に代えて、第2折り曲げ工程を行うための動作の前に、折り曲げ内側となる側の根元部9に接着ゴム6を配備しておき、その状態で一体端部1Tを90度折り曲げて重ね部aを形成する、という挟み折り曲げ工程とすることも可能である。
第2折り曲げ工程+付加工程に代えて、第2折り曲げ工程を行うための動作の前に、折り曲げ内側となる側の根元部9に接着ゴム6を配備しておき、その状態で一体端部1Tを90度折り曲げて重ね部aを形成する、という挟み折り曲げ工程とすることも可能である。
なお、付加工程又は挟み折り曲げ工程の際に、一体端部1Tの折り曲げ内側面及び折り曲げ側の根元部9のゴム層2の表面(或いは、折り曲げ後における折り返し部1Aの内側となるゴム層の表面)、又は接着ゴム6の表裏面に接着剤を塗布しておき、接着ゴム6と接するゴム層2と接着ゴム6とを接着させる内側接着工程を伴ってもよい。
次に、図3(b)に示されるように、接着ゴム6が設けられている重ね部aに、未加硫の接着ゴム層7を有する鍋伏形状の覆いゴムシート4を被せて重ねる一体化工程を行う。
覆いゴムシート4は、シート面に対して凸となる重ね部aに隙間無く外接して嵌合されるように、鍋伏形状に設定されている。なお、一体化工程の際に、接着剤の塗布により、重ね部a及び両根元部9,10それぞれのゴム層2と、覆いゴムシート4の接着ゴム層7とのそれぞれを接着させる外側接着工程を伴ってもよい。
覆いゴムシート4は、シート面に対して凸となる重ね部aに隙間無く外接して嵌合されるように、鍋伏形状に設定されている。なお、一体化工程の際に、接着剤の塗布により、重ね部a及び両根元部9,10それぞれのゴム層2と、覆いゴムシート4の接着ゴム層7とのそれぞれを接着させる外側接着工程を伴ってもよい。
一体化工程の次は、図4(a)に示されるように、一体化部1Cを加熱・加圧型に入れるなどして、上下に(シート面に対する上下に)加圧するとともに加熱(例:160℃で20〜30分)し、重ね部a及び両根元部9,10と覆いゴムシート4とを強固に加硫接着させるための全体接着用工程を行う。全体接着用工程により、覆いゴムシート4の接着ゴム層7と接着ゴム6とが加硫される際に、折り返し部1A、カバー部1B、及び各根元部9,10のゴム層2の表面部位も若干軟化し、接着ゴム層7や接着ゴム6と強度十分に加硫接着(プレス架橋接着)されて一体化される。
最後に、図4(b)に示されるように、一体化部1Cにおける両根元部9,10それぞれの合成樹脂層3に跨る状態に、合成樹脂フィルム5を各合成樹脂層3,3に熱溶着させて第2熱溶着部Y2を作る第2熱溶着工程(第2貼着工程)を行う。第2熱溶着工程により、合成樹脂フィルム5が一体化部1Cに熱溶着され、接続部Aの製造が終了する。
上述の方法により作製された接続部Aにおいて、重ね部aの折り曲げ内側の合成樹脂皮膜ゴムシート1の端部が折り返し部1Aであり、かつ、折り曲げ外側の合成樹脂皮膜ゴムシート1の端部がカバー部1Bである。
上述の方法により作製された接続部Aにおいて、重ね部aの折り曲げ内側の合成樹脂皮膜ゴムシート1の端部が折り返し部1Aであり、かつ、折り曲げ外側の合成樹脂皮膜ゴムシート1の端部がカバー部1Bである。
以上述べたように、本発明による合成樹脂皮膜ゴムシート1,1の接合構造においては、一方の合成樹脂皮膜ゴムシート1に形成される折り返し部1Aと、他方の合成樹脂皮膜ゴムシート1に形成されるカバー部1Bと、覆いゴムシート4とを嵌合状態で重ね合わせた状態で加熱や加圧を伴っての接着(加硫接着、接着剤による接着)により一体化されてなる接続部Aを備えている。
従って、突合せ配置される各合成樹脂皮膜ゴムシート1,1のゴム層2,2どうしが強固にかつ隙間の無い状態で接合(接続)一体化できるとともに、重ね部aにおいては合成樹脂層3,3どうしの熱溶着による第1熱溶着部Y1により隙間の無い状態で一体化することができる。
従って、突合せ配置される各合成樹脂皮膜ゴムシート1,1のゴム層2,2どうしが強固にかつ隙間の無い状態で接合(接続)一体化できるとともに、重ね部aにおいては合成樹脂層3,3どうしの熱溶着による第1熱溶着部Y1により隙間の無い状態で一体化することができる。
その結果、フッ素樹脂などの合成樹脂皮膜が付いているが故に元々接合の難しい合成樹脂皮膜ゴムシートどうしの接合一体化が可能となり、大型タンク用の流体貯留袋など、大型のゴムシート製品に好適となる大きな合成樹脂皮膜ゴムシート(図5を参照)の作製が可能になった。
ゴム層2を公知のゴム引布8とすればより強度や耐久性に優れる合成樹脂皮膜ゴムシート1が実現できる。また、覆いゴムシート4を、接着に好適な接着ゴム層7とゴム引布8とでなる2層構造シートとして、接着性に優れ、かつ、強度や耐久性にも優れるものとすることができる。
折り返し部1Aに、折り返されることで対向配置されるゴム層2,2どうしの間に接着ゴム6を介装させる構成とすれば、接着ゴム6を用いない場合に比べて、接着による接着一体化強度を無理なく増せる利点がある。
折り返し部1Aに、折り返されることで対向配置されるゴム層2,2どうしの間に接着ゴム6を介装させる構成とすれば、接着ゴム6を用いない場合に比べて、接着による接着一体化強度を無理なく増せる利点がある。
接続部Aにおいて対向状態にある一方の合成樹脂層3と他方の合成樹脂層3とに跨って面接触する合成樹脂フィルム5を用いて熱溶着して第2熱溶着部Y2を設けてあるので、合成樹脂フィルム5を用いない手段に比べて、密封度が向上するとともに、合成樹脂皮膜ゴムシート1,1どうしが離れる方向の力、即ち、引っ張り力にも耐える強度が向上する利点もある。
〔別の製造方法〕
接続部Aの別の製造方法について説明する。上述の方法は加硫接着により接続部Aの接着を行うものであるが、接着剤により接着する方法でも良く、次にその要点を述べる。
接着剤を用いて接着させる場合は、全て加硫済のゴム(ゴム層2、接着ゴム6、接着ゴム層7)を用いるが、未加硫の接着ゴム6及び接着ゴム層7を用いてもよい。
接続部Aの別の製造方法について説明する。上述の方法は加硫接着により接続部Aの接着を行うものであるが、接着剤により接着する方法でも良く、次にその要点を述べる。
接着剤を用いて接着させる場合は、全て加硫済のゴム(ゴム層2、接着ゴム6、接着ゴム層7)を用いるが、未加硫の接着ゴム6及び接着ゴム層7を用いてもよい。
まず、付加工程又は挟み折り曲げ工程の際に、一体端部1Tの折り曲げ内側面及び折り曲げ側の根元部9のゴム層2の表面(或いは、折り曲げ後における折り返し部1Aの内側となるゴム層の表面)、又は接着ゴム6の表裏面に接着剤を塗布しておき、接着ゴム6と接するゴム層2と接着ゴム6とを接着によって一体化する内側接着工程が行われる。
そして、一体化工程の際に、接着剤の塗布により、重ね部a及び両根元部9,10それぞれのゴム層2と、覆いゴムシート4の接着ゴム層7とのそれぞれを接着によって一体化する外側接着工程が行われる。なお、一体化部1Cを上下に(シート面に対する上下に)加圧及び加熱する全体接着用工程を行い、重ね部a及び両根元部9,10と覆いゴムシート4とを強固に接着させたり、未加硫の接着ゴム6及び接着ゴム層7を用いた場合には同時に加硫接着も行えたりして好都合である。
〔別実施形態〕
(1)折り返し部1Aは、接着ゴム6を用いず、上下のゴム層2,2どうしを、直接に接着剤を用いて接着又は加硫接着させる構成でも良い。
(2)ゴム層2は、ゴムのみからなるもの、強化繊維を含むゴムなど、ゴム引布以外のものでも良い。
(1)折り返し部1Aは、接着ゴム6を用いず、上下のゴム層2,2どうしを、直接に接着剤を用いて接着又は加硫接着させる構成でも良い。
(2)ゴム層2は、ゴムのみからなるもの、強化繊維を含むゴムなど、ゴム引布以外のものでも良い。
1 合成樹脂皮膜ゴムシート
1A 折り返し部
1B カバー部
1C 一体化部
2 ゴム層
3 合成樹脂層
4 覆いゴムシート
5 合成樹脂フィルム
6 接着ゴム
7 接着ゴム層
8 ゴム引布
A 接続部
Y1 貼着部
Y2 第2貼着部
a 重ね部
1A 折り返し部
1B カバー部
1C 一体化部
2 ゴム層
3 合成樹脂層
4 覆いゴムシート
5 合成樹脂フィルム
6 接着ゴム
7 接着ゴム層
8 ゴム引布
A 接続部
Y1 貼着部
Y2 第2貼着部
a 重ね部
Claims (5)
- ゴム層と前記ゴム層に重ねられた合成樹脂層とでなる合成樹脂皮膜ゴムシートと、前記合成樹脂皮膜ゴムシートの端部どうしを接合一体化してなる接続部とを有する合成樹脂皮膜ゴムシートの接合構造であって、
前記接続部は、
一方の前記合成樹脂皮膜ゴムシートの端部を前記ゴム層が内側となる方向に折り畳んだ形状とされている折り返し部と、
他方の前記合成樹脂皮膜ゴムシートの端部を、これの合成樹脂層が前記折り返し部の合成樹脂層に沿うようにクランク状に折り曲げた形状とされているカバー部と、
前記折り返し部と前記カバー部とがそれぞれの合成樹脂層どうしが当接する状態に重ね合わされている重ね部に外接される覆いゴムシートとを備えるとともに、
前記重ね部と前記覆いゴムシートとの接着によりなる一体化部、及び、前記折り返し部の合成樹脂層と前記カバー部の合成樹脂層との貼着により一体化してなる貼着部が構成されている合成樹脂皮膜ゴムシートの接合構造。 - 前記覆いゴムシートは、覆い内側の接着ゴム層と、覆い外側のゴム引布とが重ねられて一体化された積層構造のものに構成されている請求項1に記載の合成樹脂皮膜ゴムシートの接合構造。
- 前記折り返し部は、前記一方の合成樹脂皮膜ゴムシートの端部が接着ゴムを挟んで折り畳んだ状態に構成されている請求項1又は2に記載の合成樹脂皮膜ゴムシートの接合構造。
- 前記一方及び他方の各合成樹脂皮膜ゴムシートの端部における前記合成樹脂層どうしに跨る合成樹脂フィルムが設けられ、一方の合成樹脂層及び他方の合成樹脂層のそれぞれと前記合成樹脂フィルムとの貼着によりなる第2貼着部が構成されている請求項1〜3の何れか一項に記載の合成樹脂皮膜ゴムシートの接合構造。
- 前記ゴム層がゴム引布により形成されている請求項1〜4の何れか一項に記載の合成樹脂皮膜ゴムシートの接合構造。
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