JP2018043444A - 金型の製造方法およびマイクロレンズアレイの製造方法 - Google Patents

金型の製造方法およびマイクロレンズアレイの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】干渉縞の発生を抑えることができるマイクロレンズアレイを製造でき、さらに、バリの発生を抑制でき、かつ、短時間で所望の深さの凹曲面を形成することができる、金型の製造方法、および、この製造方法によって製造された金型を用いたマイクロレンズアレイの製造方法を提供する。【解決手段】マイクロレンズアレイの成型のための金型が保持台の載置面上に載置され、金型をエンドミルで切削することによって複数の凹曲面がそれぞれ形成される、金型の製造方法であって、エンドミルは、その中心軸を中心に回転しながら金型を切削し、中心軸に対する、載置面に直交する軸を中心とした載置面の周方向の配置角度と、載置面に対する中心軸の角度との組合せが2つ以上あり、複数の凹曲面の形成ごとに組み合わせのいずれかが選択される。【選択図】図1

Description

本発明は、マイクロレンズアレイの成型のための金型の製造方法、および、この製造方法によって製造された金型を用いたマイクロレンズアレイの製造方法に関する。
特許文献1に記載の転写成形用金型加工法は、レンズアレイ状の光学部材を転写形成する際に使用する金型の加工法であって、直線又は曲線に沿って配置される凹曲面を順に同一方向に切削し、一の直線又は曲線に沿って配置された凹曲面を切削する方向が、その凹曲面付近のほかの凹曲面の少なくとも一部の切削方向と異なるようにしている。これによって、すじ状の目視欠陥を抑止した上で複数の凹曲面からなるレンズアレイ状の凹曲面を有する高精度な金型加工が可能となり、この金型を用いて形成されるレンズアレイ状の光学部材を画像表示装置に適用すると、従来の加工法による光学部材を適用した場合と比較して、表示画像における干渉縞(モアレ)の発生を抑えることができるとしている。
特開2007−025090号公報
しかしながら、特許文献1に記載の転写成形用金型加工法では、表面が平坦な金型母材に対し、凹曲面の配置方向に沿った直線又は曲線に沿ってバイトを移動させ、また同時に上下動させることによって切削を行っている。そして、切削する形状に応じてバイトを移動させ所望の凹曲面形状とするが、バイトが金属母材から離間する際に、切削物が基材から容易に分離されないため、金型母材表面付近でバリが発生しやすい。バリが発生した金型を用いてレンズアレイ状の光学部材を転写形成すると、光学部材を所望の形状に精度よく製造することが困難となる。なお、このバリは、凹曲面の間隔が小さく、隣り合う凹曲面間に稜線状の剛性の低い部分がある場合には切削物が基材から分離しにくいので顕著に発生しやすくなる。
また、バイトを用いた加工では1回の移動における切削量が小さいため、所望の深さに至るまで移動と切削を複数回繰り返さなければならない。さらに、特許文献1に記載の転写成形用金型加工法では、一つの直線または曲線に沿って配置された凹曲面を切削する方向が、その凹曲面付近のほかの凹曲面の少なくとも一部の切削方向と異なるようにしているため、所望の深さを得るための繰り返しの移動を行うと加工時間が一層増大してしまうという問題がある。
そこで本発明は、干渉縞の発生を抑えることができるマイクロレンズアレイを製造でき、さらに、バリの発生を抑制でき、かつ、短時間で所望の深さの凹曲面を有した金型を形成することができる、金型の製造方法、または、この製造方法によって製造された金型を用いたマイクロレンズアレイの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の金型の製造方法は、マイクロレンズアレイの成型のための金型が保持台の載置面上に載置され、金型をエンドミルで切削することによって複数の凹曲面がそれぞれ形成される、金型の製造方法であって、エンドミルは、その中心軸を中心に回転しながら金型を切削し、中心軸に対する、載置面に直交する軸を中心とした載置面の周方向の配置角度と、載置面に対する中心軸の角度との組合せが2つ以上あり、複数の凹曲面の形成ごとに組み合わせのいずれかが選択されることを特徴としている。
これにより、エンドミルによる切削痕の向きが一定の方向に揃うことを防ぐことが容易に可能となるため、この金型で製造したマイクロレンズアレイを用いたときに干渉縞が発生することを抑えることができる。また、エンドミルを用いて切削するため、バリが発生しづらくなることから、所望の形状のマイクロレンズアレイを精度よく成型することができ、また、バイトのように繰り返し切削する必要がないため、短時間で所望の深さの凹曲面を形成することができる。
本発明の金型の製造方法において、保持台は、載置面に直交する回動軸を中心に回動可能であり、回動軸を中心とした載置面の周方向の配置角度と、載置面に対する中心軸の角度との組合せを2つ以上設定するのが好ましい。
このように、保持台を回転させる駆動制御を行えばすむため、制御における負担を非常に減少でき、金型製造の速度を上げることができる。
本発明の金型の製造方法において、複数の凹曲面の形成において載置面に対する中心軸は傾きをもって設定され、また一定であり、組み合わせは、中心軸に対する、載置面に直交する軸を中心とした載置面の周方向の2つ以上の配置角度として設定されることが好ましい。
このように、保持台を回転させる駆動制御を行って2つ以上の角度を設定するので、制御における負担を非常に減少でき、金型製造の速度を上げることができる。
本発明の金型の製造方法では、複数の凹曲面の形成において配置角度は一定であり、組み合わせは、載置面に対する、2つ以上の中心軸の角度として設定されることが好ましい。
これにより、エンドミルの駆動制御を行えばすむため、制御における負担を減少でき、金型製造の速度を上げることができる。
本発明の金型の製造方法では、中心軸の延長線の金型への交差位置を、凹曲面を形成する対象領域から外すことが好ましい。
これにより、点状の切削痕が生じにくくなり、この金型を用いた形成したレンズに点状の影が発生することを防止できる。
本発明のマイクロレンズアレイの製造方法は、上記のいずれか1つの金型の製造方法によって製造された金型に対して成形材料を射出し、複数の凹曲面に対応する複数のマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイを成型することを特徴としている。
これにより、干渉縞が発生しづらいマイクロレンズアレイを精度よく製造することができる。
本発明によると、干渉縞の発生を抑えることができるマイクロレンズアレイを製造でき、さらに、バリの発生を抑制でき、かつ、短時間で所望の深さの凹曲面を有した金型を形成することができる。
本発明の実施形態における金型製造装置の概略構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態における保持台の構成を示す平面図である。 本発明の実施形態においてエンドミルが回動して保持台の載置面に対する角度が変化する状態を示す側面図である。 本発明の実施形態における保持台と金型との位置関係を示す平面図である。 本発明の実施形態における保持台を回動させたときの状態を示す平面図である。 (A)は凹曲面形成時の金型に対するエンドミルの先端部の配置および移動方向を概念的に示す側面図、(B)は切削痕が形成された凹曲面を示す平面図である。 実際に形成された凹曲面および切削痕を示す顕微鏡写真である。 (A)は、保持台の回動角度を120°としたときの凹曲面および切削痕を示す平面図、(B)は保持台の回動角度を0°としたときの凹曲面および切削痕を示す平面図、(C)は保持台の回動角度を240°としたときの凹曲面および切削痕を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態に係る、金型の製造方法およびマイクロレンズアレイの製造方法について図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1は、本実施形態で用いる金型製造装置10の概略構成を示す斜視図である。図2は、保持台20の構成を示す平面図である。図3は、エンドミル30が回動して保持台20の載置面21に対する角度が変化する状態を示す側面図である。図4は、保持台20と金型40との位置関係を示す平面図である。図5は、保持台20を回動させたときの状態を示す平面図であり、図5(A)は0°の状態、図5(B)は(A)に示す0°の状態から平面視で時計回りに120°回動させた状態、図5(C)は0°の状態から平面視で時計回りに240°(反時計回りに120°)回動させた状態を示す。
各図には、基準座標としてX−Y−Z座標が示されている。Z方向は鉛直方向であって、X−Y面はZ方向と垂直な面である。Z方向に沿って見た状態を平面視ということがある。
図1に示すように、金型製造装置10は、装置の基部(不図示)に対して鉛直方向に延びるように設けられた固定部11と、固定部11に支持された、ステージ12および回動支持部材13とを備えている。
ステージ12は、駆動部(不図示)によって、XYZの3方向のそれぞれに沿って移動可能となるように固定部11に支持されている。このステージ12上には、Z方向に沿った回動軸20x(図3)を中心として回動可能とされた、平面視円形の保持台20が配置されている。保持台20の上面である載置面21は、X−Y面に沿うように配置され、上記回動軸20xは載置面21の平面の中心で直交する。この載置面21上には、図示を省略した吸着手段等により、加工の対象となる金型40が固定される(図3、図4)。以上の構成により、保持台20および保持台20上の金型40は、ステージ12の移動によってXYZの3方向に沿って移動可能となり、さらに、保持台20上の金型40は、保持台20の回動によって上記回動軸20xを中心として所望の角度位置まで回動可能となる。
なお、ステージ12と保持台20は別々に形成したが、これに限定されず、例えば、ステージ12を回転だけではなくXY方向にも移動可能とした既存のXYZ回転ステージを用いることもできる。
回動支持部材13はX軸に沿った軸13xを中心としたR方向(図1、図3)に沿って回動可能となるように固定部11によって支持されている。この回動支持部材13には、上記軸13xに直交する方向に中心軸30xが延びるようにエンドミル30が固定されている。エンドミル30は、回動支持部材13の回動にしたがって軸13xを中心に回動し、これによりエンドミル30の中心軸30xはYZ面上で傾いて該YZ面内で回動する。ここで該中心軸30xを含むYZ面が載置面21と交差する位置を、載置面21の周方向の配置角度の基準となる0°位置とする(図1参照)。
なお、回動支持部材13の形態はこれに限定されず、例えば、Y軸に沿った軸を中心として回動するようにしてもよい。
エンドミル30は、回動支持部材13に固定された本体部31と、本体部31から中心軸30xに沿って延びる切削軸部32とを備え、切削軸部32は中心軸30xを中心に回転し、これにより切削軸部32の球状の先端部32a(図6)に設けられた複数の刃部と接触した対象物を球面などの曲面状に切削する。
エンドミルとしては、ボールエンドミルが用いられ、金型40の表面には球面である凹曲面が形成される。完全な球面ではなく用途に応じてラグビーボール形状などの球面形状とすることもできる、
本発明の実施例における金型製造装置10では、回動軸20xを中心とする保持台20の回動角度(配置角度)と、回動軸20xに対する中心軸30xの傾斜角度との組み合わせが2つ以上設定され、金型40の被加工面40a上に複数の凹曲面を形成する際に、各凹曲面に対して上記組み合わせのいずれかが選択される。保持台20の回動角度としては、例えば、図2に示すような、0°、120°、240°(−120°)という3つの角度があり、120°は保持台20を平面視において時計回りに回動させた角度であり、240°(−120°)は時計回りに240°(反時計回りに120°)回動させた角度である。なお、配置角度の設定は保持台20を回転させる方法だけでなく、保持台20を固定とし、回動軸20xを中心とし固定部11が回転するようにしても良い。要は金型40と後述するエンドミル30の周方向の配置関係が所定の関係となれば、どちら或いは両方が回転しても良い。
また、回動軸20xに対する中心軸30xの傾斜角度としては、例えば、図3に示すように、0°、30°、−30°という3つの角度があり、30°はX方向に沿って見たときに反時計回りに回動させた角度(図3の状態30a)であり、−30°は時計回りに回動させた角度(図3の状態30b)である。
ここで、回動軸20xを中心とする保持台20の回動角度と、回動軸20xに対する中心軸30xの傾斜角度は、上述の例に限定されない。また中心軸30xを一定として載置面21を傾けてもよく、相対的に中心軸30xと載置面21が所定の角度を成すようにすれば良い。
次に第1の実施例について説明する。該第1の実施例においては、回動軸20xに対する中心軸30xの傾斜角度として30°とし、保持台20を3つの角度位置に回転させて、それぞれの凹曲面を加工する例である。
図4に示すように、平面視円形の保持台20の載置面21上には平面視矩形の金型40が固定されており、金型40の平面中心40xと、保持台20の平面中心である回動軸20xとが互いに一致するように配置される。図4に示す例は金型40の加工後の形状を示すが、この金型40の被加工面40a上には、エンドミル30によってZ方向下側へ凹んだ凹曲面が形成される3つの六角形パターン41、42、43が形成されており、これらの3つのパターン41、42、43は、同じパターンが隣り合わないように互い違いに配置されている。なおここでパターンとは、切削によって形成される切削痕のパターンを示し、同じパターンとは切削痕の向きが同じ事を意味するが詳細は後述する。そして、例えば、金型40の平面中心40xを通り、Y方向に沿った、線L1を金型40上に設定した場合、線L1上において、図4の左側から右側へ第2のパターン42、第1のパターン41、第3のパターン43が順に繰り返し配置されている。そして、3つのパターン41、42、43は、エンドミル30によって切削されるときのX−Y面内における金型40の向きが互いに異なる。この金型40の向きは、保持台20を回動軸20xを中心として回動させることによって変更される。
具体的には、第1のパターン41は、保持台20の回動角度を0°(初期位置)として加工する。第2のパターン42では、図5(B)に示すように線L1は0°のときに対して、保持台20および金型40を時計回りに120°回動した位置となる。また、第3のパターン43では、図5(C)に示すように線L1は0°のときに対して反時計回りに120°回動した位置となる。そしてそれぞれ保持台20の角度において、中心軸30xの傾斜角度として30°で一定であり図8で示す切削痕が形成される。なお、このときの中心軸30xのZ方向から見た際の向きを図5の矢印Dで示し、保持台20の回動角度が0°(初期位置)においては、その方向と同じであり、後述する図9(B)で示す切削痕H2が形成される。
ここで、凹曲面の形成方法についてより詳細に説明する。図6(A)は、凹曲面形成時の金型40に対するエンドミル30の先端部32aの配置および移動方向を概念的に示す側面図、(B)は切削痕Hが形成された凹曲面を示す平面図である。図7は、実際に形成された凹曲面および切削痕を示す顕微鏡写真である。図8(A)は、保持台20の回動角度を120°としたときの凹曲面および切削痕を示す平面図、(B)は保持台20の回動角度を0°としたときの凹曲面および切削痕を示す平面図、(C)は保持台20の回動角度を240°としたときの凹曲面および切削痕を示す平面図である。
図6(A)、(B)を参照して、金型40の被加工面40aの対象領域40bに凹曲面を形成する例について説明する。
図6(A)に示すように、エンドミル30は、その中心軸30xの延長線が対象領域40bから外れた位置P1で凹曲面を形成完了後の被加工面40aと交差するように本実施例においては前述したように30°の角度で配置される。エンドミル30は、中心軸30xを中心として回転した状態で、Z方向に沿って対象領域40b側へ下降され、中心軸30xに沿った方向に移動させることによって、対象領域40bを所望の凹曲面に切削する。
なお、凹曲面の形成においては、エンドミル30をZ方向に沿って下降させるのではなく、保持台20を上昇させるようにしてもよい。また、中心軸30xの延長上に移動するようにしても良い。
こうして形成された凹曲面においては、図6(B)に示すように、交差位置P1を中心とした同心円状に複数の切削痕Hが形成される。しかしながら、中心軸30xの延長線が凹曲面を形成加工する対象領域40bから、加工中に常に外れた状態となる位置からエンドミル30を下降させて切削しているため、点状の切削痕が生じにくくなり、この金型を用いた形成したレンズに点状の影が発生することを防止できる。なお、これは中心軸30xの傾斜角度を30度としているからであるが、これに限定されず、対象領域40bから外れた状態となる傾斜角度とするのが好ましい。更には、傾斜角度が載置面21に対して垂直となっていなければ良く、垂直となっていなければ、保持台20を120,240度などに回転させて加工するので切削痕の方向が変えることが出来る。
そして、図5(A)に示すように保持台20の回転角度を変えず、XY方向への平行移動をおこなって、図4のパターン41に相当する箇所の加工を行う。
その後、保持台20を図5(B)に示すように120°回転させ、保持台20XY方向への平行移動をおこなって、図4のパターン42に相当する箇所の加工を行う。
その後、保持台20を図5(C)に示すように更に120°回転させ合計240度回転させ、保持台20をXY方向への平行移動をおこなって、図4のパターン43に相当する箇所の加工を行う。
そして、半球の一部がオーバーラップするように加工され、また、間隔を適切に設定することによって、図4に示すように6角形の縁をもった3つのパターンを持つレンズアレイ加工用の金型が形成される。
そして、このように形成した凹曲面には、図7、図8(A)、(B)、(C)に示すように切削痕H、H1、H2、H3がそれぞれ形成されている。図8(A)は、保持台20を120°回動して切削したときの同心円状の切削痕H1を示しており、切削痕H1の方向は、その同心円の中心A1をとおり、凹曲面S1内における切削痕H1の周方向の中点を結ぶ線B1の延びる方向となる。図8(B)は、保持台20を回動せずに切削したときの同心円状の切削痕H2を示しており、切削痕H2の方向は、その同心円の中心A2をとおり、凹曲面S2内における切削痕H2の周方向の中点を結ぶ線B2の延びる方向となる。図8(C)は、保持台20を240°回動して切削したときの同心円状の切削痕H3を示しており、切削痕H3の方向は、その同心円の中心A3をとおり、凹曲面S3内における切削痕H3の周方向の中点を結ぶ線B3の延びる方向となる。ここで、切削痕H1、H2、H3の方向は、Z方向から見たときに、切削時の切削軸部32の中心軸30xが延びる方向(図5のD方向)と一致する。
なお、切削痕が全く無ければ、干渉縞(モアレ)の問題は無いが、実際には、切削の場合には数十ナノメータのオーダの凹凸の切削痕が形成されてしまう。本実施例に拠れば、切削によって切削痕が出来てしまうが、切削痕の向きを変えることで干渉縞の発生を抑えることが出来る。
本実施形態においては、保持台20の回動軸20xに対するエンドミル30の中心軸30xの角度は一定角度、例えば30°に固定しており、図5(A)、(B)、(C)に示すようなY方向に平行な方向Dに沿ったYZ面上で傾いている。一方、保持台20の回動角度は、3つのパターン41、42、43のそれぞれを切削して凹曲面を形成するたびに、3つのパターンに対応した角度に変更される。これによって、被加工面40a上の3つのパターンに対して凹曲面をそれぞれ形成するときに、回動軸20xを中心とする保持台20の回動角度と、回動軸20xに対する中心軸30xの角度とが3つの組み合わせから選択される。
以上のように30の中心軸30xの角度と保持台20の回動角度を設定してエンドミル30によって切削を行った結果、金型40の被加工面40a上には、パターン41、42、43に対応して、平面視六角形状の凹曲面が複数並んで形成される。これらの凹曲面は、マイクロレンズアレイを構成する複数のマイクロレンズの凸曲面に対応する形状、ピッチを有しており、金型40はマイクロレンズアレイの成型のための金型となる。この金型に対して、プラスチック、ガラスその他の成形材料を射出して成型すると、被加工面40a上の複数の凹曲面に対応する、複数の凸曲面を有するマイクロレンズを複数有するマイクロレンズアレイが形成される。
以上のように構成されたことから、上記実施形態によれば、次の効果を奏する。
(1)エンドミル30による切削痕の向きが3つのパターン41〜43に対応する3方向となり、かつ、同じ向きが隣り合わないように配置されている。このため、この金型40を用いて成型したマイクロレンズアレイを、光学装置、例えばヘッドアップディスプレイ装置に用いた場合、マイクロレンズアレイにおいて干渉縞が発生しづらくなることから、高精度の光学性能を発揮させることが可能となる。
(2)エンドミル30は中心軸30xを中心とした回転運動によって切削を行うものであり、従来のバイトのように一定の方向の移動によって切削を行うものではないため、バリが発生しづらくなるため、金型の凹曲面形状を精度よく実現することが可能となり、この金型を用いて成型したマイクロレンズアレイにおいてもマイクロレンズを所望の形状とすることができる。また、回転運動による加工は、従来のバイトのような水平移動による切削に比べて簡単に加工を行うことができる。
(3)エンドミル30を用いることにより、従来の金型加工方法で用いたバイトのように繰り返し切削する必要がないため、短時間で所望の深さの凹曲面を形成することができる。
以下に変形例について説明する。
上記実施形態においては、エンドミル30の傾斜角度を固定し、金型40上の3つのパターンに応じて保持台20の回動角度を変えていたが、保持台20を固定してエンドミル30の傾斜角度を3つ設定してもよい。また、エンドミル30の傾斜角度と保持台20の回動角度の両方について複数の角度をそれぞれ設定してもよい。金型40上のパターンの種類の数は、エンドミル30の傾斜角度の設定数と保持台20の回動角度の設定数を互いに乗じた数となる。この数は、上記実施形態では3であったが、2でもよく、4以上であってもよい。
上記実施形態では、金型40上の3つのパターンが互いに隣り合わないように配置されていたが、一部において同じパターンが隣り合うような配置としてもよい。ただし、図4に示すような配列において、X方向、Y方向、および、矩形状の金型40の対角線方向において、同じパターンだけが並ぶ配置は避けることが好ましい。
また、上記実施形態のように、複数のパターンを規則正しく配置するのではなく、ランダムに配置することもできる。
また、本実施例においてはエンドミルとしては、ボールエンドミルを用いているのでレンズを形成する球面形状の切削をする際に、軸線方向あるいはZ方向に移動させるだけでよく制御が簡単である。ただし、D方向とZ方向の移動を組み合わせてエンドミルの外周面が円弧を移動するようにして球面を加工することも可能であり、その場合は、フラットエンドミル、ラフィングエンドミル、ラジアスエンドミルなどを用いることも可能である。
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。
以上のように、本発明に係る金型の製造方法およびマイクロレンズアレイの製造方法は、干渉縞の発生を抑えることができるマイクロレンズアレイを提供できるだけでなく、マイクロレンズに対応する凹曲面を短時間で精度よく形成できる点で有用である。
10 金型製造装置
11 固定部
12 ステージ
13 回動支持部材
13x 軸
20 保持台
21 載置面
30 エンドミル
30x 中心軸
31 本体部
32 切削軸部
40 金型
40a 被加工面
41、42、43 パターン

Claims (6)

  1. マイクロレンズアレイの成型のための金型が保持台の載置面上に載置され、前記金型をエンドミルで切削することによって複数の凹曲面がそれぞれ形成される、金型の製造方法であって、
    前記エンドミルは、その中心軸を中心に回転しながら前記金型を切削し、
    前記中心軸に対する、前記載置面に直交する軸を中心とした前記載置面の周方向の配置角度と、前記載置面に対する前記中心軸の角度との組合せが2つ以上あり、
    前記複数の凹曲面の形成ごとに前記組み合わせのいずれかが選択されることを特徴とする金型の製造方法。
  2. 前記保持台は、前記載置面に直交する回動軸を中心に回動可能であり、
    前記回動軸を中心とした前記載置面の周方向の配置角度と、前記載置面に対する前記中心軸の角度との組合せを2つ以上設定したことを特徴とする請求項1に記載の金型の製造方法。
  3. 前記複数の凹曲面の形成において前記載置面に対する前記中心軸は傾きをもって設定され、また一定であり、
    前記組み合わせは、前記中心軸に対する、前記載置面に直交する軸を中心とした前記載置面の周方向の2つ以上の配置角度として設定されることを特徴とする請求項2に記載の金型の製造方法。
  4. 前記複数の凹曲面の形成において前記配置角度は一定であり、
    前記組み合わせは、前記載置面に対する、2つ以上の前記中心軸の角度として設定されることを特徴とする請求項2に記載の金型の製造方法。
  5. 前記中心軸の延長線の金型への交差位置を、凹曲面を形成する対象領域から外したことを特徴とする請求項3に記載の金型の製造方法。
  6. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の金型の製造方法によって製造された金型に対して成形材料を射出し、前記複数の凹曲面に対応する複数のマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイを成型することを特徴とするマイクロレンズアレイの製造方法。
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