JP2018090880A - 金属表面の黒色化処理用水溶液及び黒色化処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】以下の(A)及び(B)の成分を含有する金属の表面の黒色化処理用水溶液。
(A)成分:フッ化物イオン、ホウフッ化物イオン及びケイフッ化物イオンよりなる群から選択される1種以上;
(B)成分:アミノ酸及びこれらの誘導体、ピリジン誘導体、並びにピロリドン重合体から選択される1種以上
【選択図】なし
Description
以下の(A)及び(B)の成分を含有する金属の表面の黒色化処理用水溶液。
(A)成分:フッ化物イオン、ホウフッ化物イオン及びケイフッ化物イオンよりなる群から選択される1種以上;
(B)成分:アミノ酸及びこれらの誘導体、ピリジン誘導体、並びにピロリドン重合体から選択される1種以上
発明1に記載の水溶液であって、前記(B)成分がアミノ酸又はアミノ酸誘導体であり、前記アミノ酸誘導体が、以下の式で表される該水溶液。
R1は、天然アミノ酸の側鎖から選択され、
R2、R3、R4は、それぞれ独立して、水素及びC1〜C4のアルキル基からなる群から選択され、
nは1〜10である}
発明1に記載の水溶液であって、前記(B)成分がアミノ酸誘導体であり、前記アミノ酸が、以下の式で表される該水溶液。
R1、R3は、天然アミノ酸の側鎖から選択され、
R2、R4、R5は、それぞれ独立して、水素及びC1〜C4のアルキル基からなる群から選択され、
nは1、2、3、4又は5である}
発明1に記載の水溶液であって、前記(B)成分がアミノ酸誘導体であり、前記アミノ酸が、以下の式で表される該水溶液。
R1は、天然アミノ酸の側鎖から選択され、
R2、R3、R4は、それぞれ独立して、水素及びC1〜C4のアルキル基からなる群から選択され、
R5は、存在しないか、又は−(CH2)1−〜−(CH2)4−であり、
R6は、水素又はC1〜C4アルキル基であり、
nは0、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10である}
発明1に記載の水溶液であって、前記(B)成分がアミノ酸であり、前記アミノ酸が、グリシン、アラニン、アミノ酪酸、6−アミノ−n−カプロン酸、又はこれらの組み合わせである該水溶液。
発明1に記載の水溶液であって、前記(B)成分がアミノ酸誘導体であり、前記アミノ酸誘導体が、グリシルグリシン、及び/又はグリシルグリシルグリシンである該水溶液。
発明1に記載の水溶液であって、前記(B)成分がアミノ酸誘導体であり、前記アミノ酸誘導体が、ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酪酸ベタイン、ラウリル酸アミドプロピルベタイン又はこれらの組み合わせである該水溶液。
発明1に記載の水溶液であって、前記(B)成分がピリジン誘導体である、該水溶液。
発明1に記載の水溶液であって、前記ピリジン誘導体が、以下の式で表される該水溶液。
R1は、それぞれ独立して、カルボキシル基及びアルデヒド基からなる群から選択され、
R2は、それぞれ独立して、H、C1〜C4のアルキル基、C1〜C4のアルコキシル基、水酸基から成る群から選択され、
nは、1、2、3、4、又は5の整数である}
発明1に記載の水溶液であって、前記(B)成分がニコチン酸である、該水溶液。
発明1に記載の水溶液であって、前記(B)成分がポリビニルピロリドンである、該水溶液。
表面処理された金属材料を製造するための方法であって、前記金属材料を発明1〜11いずれか1つに記載の水溶液に接触させる工程を含む該方法。
発明12に記載の方法であって、前記接触させる工程の後に、めっき、塗装、溶射、又はこれらを組み合わせた工程を更に含む、該方法。
発明12又は13に記載の方法であって、前記接触させる工程の後に、100〜700℃の加熱処理を施す後処理工程を含む、該方法。
金属表面を黒色化するための溶液は、少なくとも以下に述べる2種類の成分を含む。
第一の成分として、フッ化物イオン、ホウフッ化物イオン及びケイフッ化物イオンよりなる群から選択される1種又は2種以上が挙げられる。当該成分の供給源としては、フッ化水素酸、ホウフッ化水素酸、及びケイフッ化水素酸等の酸やこれらの塩が挙げられる。理論によって本発明が限定されることを意図しないが、第一成分は金属表面を溶解する作用を果たすと考えられる。第一成分としては金属の酸化皮膜及び金属自体を速やかに溶解させることができることから、フッ化物イオンが好ましく、フッ化水素酸のほか、アンモニウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、タンタル、バナジウム若しくはマンガン等の金属とフッ素の塩、又はそれらの塩とフッ化水素の複塩をフッ化物イオンの供給源として好適に用いることができるが、フッ化水素酸又は酸性フッ化アンモニウムが最も好適に用いられる。
本発明は、第二成分として、アミノ酸及びこれらの誘導体、ピリジン誘導体、並びにピロリドン重合体から選択される1種以上から選択される。第二成分の合計濃度は、特に限定されないが、好ましくは、0.1〜60質量%、更に好ましくは、0.5〜10質量%である。
上記第二成分は、一実施形態において、アミノ酸又はアミノ酸誘導体であってもよい。例えば、以下の式で表されるアミノ酸又はアミノ酸誘導体であってもよい。
R1は、天然アミノ酸の側鎖から選択され、
R2、R3、R4は、それぞれ独立して、水素及びC1〜C4のアルキル基からなる群から選択され、
nは1〜10である}
なお、本明細書において、「天然アミノ酸」とは、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンから選択される1種以上のアミノ酸を指す。
R1、R3は、天然アミノ酸の側鎖から選択され、
R2、R4、R5は、それぞれ独立して、水素及びC1〜C4のアルキル基からなる群から選択され、
nは1、2、3、4又は5である}
R1は、天然アミノ酸の側鎖から選択され、
R2、R3、R4は、それぞれ独立して、水素及びC1〜C4のアルキル基からなる群から選択され、
R5は、存在しないか、又は−(CH2)1−〜−(CH2)4−であり、
R6は、水素又はC1〜C4アルキル基であり、
nは0、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10である}
上記第二成分は、一実施形態において、ピリジン誘導体であってもよい。前記ピリジン誘導体は、以下の式で表される化合物であってもよい。
R1は、それぞれ独立して、カルボキシル基及びアルデヒド基からなる群から選択され、
R2は、それぞれ独立して、H、C1〜C4のアルキル基、C1〜C4のアルコキシル基、水酸基から成る群から選択され、
nは、1、2、3、4、又は5の整数である}
上記第二成分は、一実施形態において、ピロリドン重合体であってもよい。前記ピロリドン重合体は、例えば、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。当該ピロリドン重合体の分子量は、重量平均で例えば、8,000〜3,000,000、好ましくは、20,000〜1,000,000である。
本発明の溶液は、通常の方法によって調製可能である。即ち、溶媒として水を使用し、上記第一成分、第二成分、及びその他の成分を撹拌などにより溶解させる等の方法により調製することができる。
上述した第一成分及び第二成分以外に、他の成分を添加してもよい。
本発明に係る黒色化処理用水溶液によって黒色化可能な金属は特に制限ないが、該処理液で処理したときに、溶解した金属イオンが黒色の不溶性化合物を形成しやすいという理由により、Mg、Al、Si、Ti、V、Cr、Mn、Zr、Nb、Mo、Tc、Hf、Ta、W、Reが好適に用いられる。中でもMg、Al、Si、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Mo、Ta、Wが好適に用いられ、Mg、Al、Ti、Taがさらに好適に用いられ、Tiが最も好適に用いられる。
本発明に係る黒色化処理用水溶液に金属の表面を接触させること(黒色化工程)により、当該表面を黒色化することができる。接触方法としては特に制限はないが、金属を当該水溶液に浸漬する方法、当該水溶液を金属表面に塗布する方法、及び当該水溶液を金属表面に噴霧する方法などがある。これらの中でも金属を当該水溶液に浸漬する方法が簡便であり、均一性のある外観を得る上でも好ましい。
上記黒色化処理を施した後は、更にその上に薄膜を形成させるための処理を行ってもよい。例えば、薄膜を形成させるための処理として、めっき、溶射、塗装などが挙げられる。本発明の黒色化処理を施した場合、黒色化金属材料と薄膜との密着性が良好なものとなる。
上記黒色化処理を施す前に、上述した第一成分を含み、上述した第二成分を含まない溶液で、金属を処理してもよい。この溶液には第一成分の他に、上記「1−4.その他の成分」の項で示したその他の成分を配合してもよい。この溶液により、金属表面がエッチングされて(例えば、表面上の酸化物が除去され)、まず1〜数十μmレベルの比較的大きな凹凸が形成される。その後、本発明の溶液で処理することによって、より微細な10〜数100nmの凹凸がその上に形成されて、それらの相乗効果によってより鮮明な黒色外観やその後の薄膜のより良好な密着性が達成される。
一実施形態において、本発明は、上記溶液を用いて黒色化した金属材料を包含することができる。更なる一実施形態において、上記黒色化処理の後に、上述した更なる処理(例:薄膜形成処理、加熱処理)及び/又は任意の処理を更に施した金属材料を包含することができる。更なる一実施形態において、「5.黒色化処理前の処理」で記載した処理を行った後、上記黒色化処理を行った金属材料を包含することができる。
6.25cm2×6.25cm2のTi板を準備した。電解脱脂を行い、その後、水洗・乾燥させた。更に、TIA(大和化成株式会社製)でTi板を酸洗した(25℃、1分間)。再度、水洗・乾燥させ、重量測定を行った。
実施例Aで黒色化させたTi板について、以下の手順でめっきを施した。
より具体的には、Agストライクめっきをシアン浴で2A/dm2で、30秒実施し、次いで、Agめっきを1A/dm2で、1.5分実施した。その後、変色防止処理としてニューダインシルバー(大和化成株式会社製)で40℃で1分間処理した。その後、乾燥させた。
2−2.Niめっき
Niめっきについては、スルファミン酸浴を用い、2A/dm2で、3分実施した。その後、乾燥させた。
その後、カッターで碁盤目状に切れ目をいれ(100個の区画を作成)、アクリルテープで剥がれの有無を確認し、密着性を評価した。評価は、以下のとおりとした。
◎:はがれなし、○:はがれ1〜3区画、△:4〜10区画以上、×:11区画以上
実施例Aで黒色化させたTi板について、以下の手順で塗装を施した。
水性シリコンカラースプレー(株式会社カンペハピオ製)で、Ti板とスプレー噴出口との間と15cm取り、塗る面と並行に移動させながら、まんべんなく3回塗り重ねた。その後、乾燥させた。
その後、カッターで碁盤目状に切れ目をいれ(100個の区画を作成)、アクリルテープで剥がれの有無を確認し、密着性を評価した。評価は、以下のとおりとした。
◎:はがれなし、○:はがれ1〜3区画、△:4〜10区画以上、×:11区画以上
Claims (14)
- 以下の(A)及び(B)の成分を含有する金属の表面の黒色化処理用水溶液。
(A)成分:フッ化物イオン、ホウフッ化物イオン及びケイフッ化物イオンよりなる群から選択される1種以上;
(B)成分:アミノ酸及びこれらの誘導体、ピリジン誘導体、並びにピロリドン重合体から選択される1種以上 - 請求項1に記載の水溶液であって、前記(B)成分がアミノ酸又はアミノ酸誘導体であり、前記アミノ酸誘導体が、以下の式で表される該水溶液。
{ただし、
R1は、天然アミノ酸の側鎖から選択され、
R2、R3、R4は、それぞれ独立して、水素及びC1〜C4のアルキル基からなる群から選択され、
nは1〜10である} - 請求項1に記載の水溶液であって、前記(B)成分がアミノ酸誘導体であり、前記アミノ酸が、以下の式で表される該水溶液。
{ただし、
R1、R3は、天然アミノ酸の側鎖から選択され、
R2、R4、R5は、それぞれ独立して、水素及びC1〜C4のアルキル基からなる群から選択され、
nは1、2、3、4又は5である} - 請求項1に記載の水溶液であって、前記(B)成分がアミノ酸誘導体であり、前記アミノ酸が、以下の式で表される該水溶液。
{ただし、
R1は、天然アミノ酸の側鎖から選択され、
R2、R3、R4は、それぞれ独立して、水素及びC1〜C4のアルキル基からなる群から選択され、
R5は、存在しないか、又は−(CH2)1−〜−(CH2)4−であり、
R6は、水素又はC1〜C4アルキル基であり、
nは0、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10である} - 請求項1に記載の水溶液であって、前記(B)成分がアミノ酸であり、前記アミノ酸が、グリシン、アラニン、アミノ酪酸、6−アミノ−n−カプロン酸、又はこれらの組み合わせである該水溶液。
- 請求項1に記載の水溶液であって、前記(B)成分がアミノ酸誘導体であり、前記アミノ酸誘導体が、グリシルグリシン、及び/又はグリシルグリシルグリシンである該水溶液。
- 請求項1に記載の水溶液であって、前記(B)成分がアミノ酸誘導体であり、前記アミノ酸誘導体が、ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酪酸ベタイン、ラウリル酸アミドプロピルベタイン又はこれらの組み合わせである該水溶液。
- 請求項1に記載の水溶液であって、前記(B)成分がピリジン誘導体である、該水溶液。
- 請求項1に記載の水溶液であって、前記ピリジン誘導体が、以下の式で表される該水溶液。
{ただし、
R1は、それぞれ独立して、カルボキシル基及びアルデヒド基からなる群から選択され、
R2は、それぞれ独立して、H、C1〜C4のアルキル基、C1〜C4のアルコキシル基、水酸基から成る群から選択され、
nは、1、2、3、4、又は5の整数である} - 請求項1に記載の水溶液であって、前記(B)成分がニコチン酸である、該水溶液。
- 請求項1に記載の水溶液であって、前記(B)成分がポリビニルピロリドンである、該水溶液。
- 表面処理された金属材料を製造するための方法であって、前記金属材料を請求項1〜11いずれか1項に記載の水溶液に接触させる工程を含む該方法。
- 請求項12に記載の方法であって、前記接触させる工程の後に、めっき、塗装、溶射、又はこれらを組み合わせた工程を更に含む、該方法。
- 請求項12又は13に記載の方法であって、前記接触させる工程の後に、100〜700℃の加熱処理を施す後処理工程を含む、該方法。
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