JP2018093778A - 薬剤揮散装置 - Google Patents
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Abstract
Description
(2)前記容器は、幅方向において両側部よりも厚さが大きい部位を有すると共に、正面および背面は共に左右対称形であり、かつ正面と背面の形状が合同でない(1)に記載の薬剤揮散装置。
(3)前記容器は、横幅をw、最大厚みをtとしたときに、1≦w/t≦12の関係を有する(2)に記載の薬剤揮散装置。
(4)前記常温揮散性薬剤が、トランスフルトリン、メトフルトリン、エンペントリンおよびプロフルトリン等からなる群より選ばれる、蒸気圧0.5×10-3Pa〜5.0×10-3Pa(25℃)のピレスロイド系殺虫剤を含む(1)〜(3)のいずれかに記載の薬剤揮散装置。
(5)前記容器は正面部と背面部とを備え、この正面部と背面部との間に前記担体が位置すると共に、前記正面部と背面部とに通風開口部が形成されている(1)〜(4)のいずれかに記載の薬剤揮散装置。
(6)前記正面部および背面部の一方または両方は、水平断面が円弧形、台形、三角形または波形である(5)に記載の薬剤揮散装置。
(7)前記吊り下げ具は、上端から前記容器までの垂直距離をx、前記吊り下げ具を取り付ける前記容器の上面部の2つの取付部間の距離をyとするとき、0≦y/x≦2の関係を有する(1)〜(76)のいずれかに記載の薬剤揮散装置。
正面部3aと背面部3bは、少なくともそれらの側縁部で互いに一体化され、内部に通気用の空間6が形成される。通風開口部4、4´は、容器3の正面から背面に向けて通気性を保持するよう、正面部3aと背面部3bとに同一形状で、かつ同じ位置に設けられている。このような通風開口部4、4´を設けることにより、通風開口部4、4´から担体2に保持された常温揮散性薬剤を揮散させることができる。
なお、通風開口部4、4´の形状や形成位置は、正面部3aと背面部3bとの間で通気性が確保され、常温揮散性薬剤が効率よく揮散できる限り、特に制限されず、任意の形状や位置に設計することができ、例えば容器3の側面に設けてもよいが、常温揮散性薬剤の揮散量を多くするうえで、容器3の表面積に対する通風開口部4、4´の総面積の比が大きいほど好ましい。
容器3(正面部3aおよび背面部3b)を構成する素材は、特に制限されるものではなく、例えば、各種プラスチック、金属、ガラス、紙、木、陶磁器等により形成することができる。
なお、繊維には、例えば、防カビ剤、色素、紫外線吸収剤、香料等の従来公知の添加物を含有させることもできる。
このとき、吊り下げ紐5は、後述するように、容器3が回転して風に対して容器3の正面が風上を向きやすいようにする必要がある。具体的には、図3に示すように、1本の吊り下げ紐5を三角形にして容器3を吊り下げると共に、固定具9から容器3までの垂直距離をx、2本または1本の紐5をそれぞれ取り付ける前記容器の上端面の2つの紐取付部の距離をyとするとき、0≦y/x≦2の関係を有するのが好ましい。これにより、風向きに応じて容器3が風上に回転しやすくなる。y/xは0.01以上がより好ましい。y/xが0の場合、すなわちy=0の場合は、1本の紐で吊り下げていることを意味する。y=0の場合も、容器は風で回転し、正面または背面に対する風の入射角が90°の位置で回転を止める。
また、吊り下げ紐5は、径が50mm以下であり、かつ比較的柔らかい素材からなるのが好ましい。剛直な紐を使用すると、容器3が回転し難くなる。具体的には、柔らかさの程度は、長さ15cmの紐を床に垂直に立てたとき、少なくとも吊り下げ紐の上端が床面に接触する程度に撓むくらいの柔らかさを有しているのがよく、床面に全面が接触してもよい。
吊り下げ紐5の素材としては、例えばマルチフィラメント、モノフィラメントなどの繊維糸、樹脂、エラストマーなどが挙げられるが、特に限定されるものではない。吊り下げ紐5は輪状に結んだ1本の紐の他に、2本の紐で容器3を吊り下げるようにしてもよい。
具体的には、容器3は、互いに両側部で重ね合わされて一体化した正面部3aと背面部3bにおいて、正面部3aは幅方向において中央部Lの厚みが最も大きい凸状の円弧形に形成されている。背面部3bは外面が平坦に形成されている。
なお、前記した左右対称形には平坦面である場合も含むが、本発明では正面と背面が同時に平坦面であってはならない。
なお、上記関係式を満足する限り、正面部3aは全面が円弧状である必要はなく、一部であってもよい。また、本実施形態では、容器3の正面部3aが風上を向く形状を有するが、背面部3bが風上を向く形状を有するようにしてもよい。
ここで、風の入射角、すなわち容器の正面または背面に向かって吹く風の角度とは、図4に符号wで示す幅方向に対する風の角度をいう。また、モーメントとは力のモーメントをいい、物体を回転させる力の大きさを表す量を示している。
左回りモーメント= Fr×Lr
右回りモーメント= Fl×Ll
となる。なお、右回りとは、容器3の正面3a側に立って容器3を平面視したときの時計回りをいい、左回りとは、容器3の正面3a側に立って容器3を平面視したときの反時計回りをいう。
ここで、Lr=Llであるが、容器3の正面部3aの傾きから Fr>Flとなるため、
(Fr×Lr)>(Fl×Ll)
の関係が成立する。従って、左回りのモーメントが働いて容器3は左回り(反時計回り)に回転する。
Fr>Flとなる理由を図6(a) に基づいて説明する。FrおよびFlは、それぞれ単一の分力でなく、Frは領域A内に加わる風の力の垂直分力の総和を示し、Flは領域B内に加わる風の力の垂直分力の総和を示している。領域AとBとは、容器3の重心Gを通る垂直な線分と容器3の表面で交差する線で仕切られている。風の向きに直交する領域AとBの表面積は、A>Bであり、そのため領域A全体に加わる垂直分力Frは、領域B全体に加わる垂直分力Flよりも大きくなる。
図7(d)は、正面両側にそれぞれリブ15、15を突設したものである。リブ15,15は容器3の縦方向の全長にわたって設けてもよく、一部のみであってもよい。また、リブ15は両側のみに限定されず、複数個所にリブを設けてもよい。これは、一定の幅(長さ)で風を受けることができる表面積を大きくできるためである。
また、吊り下げ紐5に代えて、図9(a)、(b)に示すような吊り下げ部材5´を用いてもよい。この吊り下げ部材5´には、例えばプラスチック、エラストマー、金属などの線材その他の吊り下げ可能な部材を使用することができる。吊り下げ部材5・は一端に係止部16が設けられ、この係止部16を容器3の上面に設けた孔(図示せず)に挿入し、当該孔に係止させる。吊り下げ部材5・の他端には球形部17が設けられており、この球形部17を容器3の側面上端に設けた凹部18に挿入し、吊り下げ部材5・をループ状に取り付ける。
図8(a)、(b)および図9(a)、(b)に示す吊り下げ紐5や吊り下げ部材5´はいずれも前記した0≦y/x≦2の関係(図3を参照)を有するのが好ましい。
また、例えば、トイレや室内の芳香、消臭等を簡便に行うことができる。また、本発明の薬剤揮散装置を、例えば、送風機やファン等の送風手段の前面に配置すると、送風によって常温揮散性薬剤の揮散性をさらに高めることができる。
図10(a)は試験に使用した容器13を示している。この容器13はプラスチック板を筒状に加工したものであり、上下に蓋はない。容器13の正面13aは、表1に示す所定寸法の円弧状であり、背面13bは平坦になっている。正面13aおよび背面13bの開口率(総面積に対する通風開口部の面積の割合)はいずれも10%である。
容器13について、図10(a)に示す寸法w、t、hが異なる仕様の試料No.1〜10を用意した。この容器13を紐5で吊り下げ、これに、図示しない送風機(家庭用の扇風機)から風(矢印Kで示す)を当て、容器13の正面13aまたは背面13bが風の来る方向(風上)に向くか否かを調べた。このとき、送風機を図10(b)に示すように容器13に対して0°、45°、90°、135°の位置に設置し、容器13に向かって風(K)を送った。容器13に当る風速は、1.5m/秒、1.0m/秒および0.5m/秒の3段階で試験を行った。
試験は下記のように評価した。
○:容器13の正面13aまたは背面13bが風の来る方向に向く。
×:容器13が回転して風の来る方向に向かないか、あるいは風で連続して回転する。
(a)容器13に対して風の入射角が0°のとき、容器の正面13a側に立って容器13を平面視した場合において、反時計回りに回転する左回りモーメントが加わり、右回りモーメントが0であるので、容器13は反時計回りに回転して、正面13aが風の来る方向に向く。
(b) 容器13に対して風の来る角度が45°のとき、容器の正面13a側に立って容器13を平面視した場合において、(左回りモーメント)>(右回りモーメント)となるので、容器13は反時計方向に回転して、正面13aが風の来る方向に向く。
(c)容器13に対して風の来る角度が90°のとき、容器の正面13a側に立って容器13を平面視した場合において、左右のモーメントは等しくなるので、容器13は回転せず、容器13の正面13aが風の来る方向に向いたままである。
(d)容器13に対して風の入射角が135°のとき、容器の正面13a側に立って容器13を平面視した場合において、(左回りモーメント)<(右回りモーメント)となるので、容器13は時計方向に回転して、正面13aが風の来る方向に向く。
一方、試料No.3は、w/tが12を超えるため、特に風速が高い場合に、容器13が回転して、風の来る方向に向かなかった。また、試料No.4は、厚みtが0であるので、左右のモーメントは等しくなり、いずれの角度であっても、特に風速が高いときには、容器13は回転して風の来る方向に向かないか、あるいは風で連続して回転するようになる。
2 担体
3 容器
3a 正面部
3b 背面部
3c 上面部
4、4´ 通風開口部
5 吊り下げ紐(吊り下げ具)
5´ 吊り下げ部材(吊り下げ具)
6 空間
8a、8b 挟持部材
9 固定具
10 取付孔
13 容器
15 リブ
16 係止部
17 球形部
18 凹部
Claims (7)
- 常温揮散性薬剤を保持した担体と、この担体を内部に収容し通風開口部を有する容器と、この容器を吊り下げる吊り下げ具とを備え、
前記容器は、正面と背面を有する略板状であり、容器の正面または背面に対する風の入射角が90°であるとき、左右のモーメントが等しくなり、前記風の入射角が90°以外のときは、左右のモーメントが等しくならない形状を有する(但し、左右とは、容器の正面側に立って容器を平面視したときの左右をいう)、ことを特徴とする薬剤揮散装置。 - 前記容器は、幅方向において両側部よりも厚さが大きい部位を有すると共に、正面および背面は共に左右対称形であり、かつ正面と背面の形状が合同でない請求項1に記載の薬剤揮散装置。
- 前記容器は、横幅をw、最大厚みをtとしたときに、1≦w/t≦12の関係を有する請求項2に記載の薬剤揮散装置。
- 前記常温揮散性薬剤が、トランスフルトリン、メトフルトリン、エンペントリンおよびプロフルトリン等からなる群より選ばれる、蒸気圧0.5×10-3Pa〜5.0×10-3Pa(25℃)のピレスロイド系殺虫剤を含む請求項1〜3のいずれかに記載の薬剤揮散装置。
- 前記容器は正面部と背面部とを備え、この正面部と背面部との間に前記担体が位置すると共に、前記正面部と背面部とに通風開口部が形成されている請求項1〜4のいずれかに記載の薬剤揮散装置。
- 前記正面部および背面部の一方または両方は、水平断面が円弧形、台形、三角形または波形である請求項5に記載の薬剤揮散装置。
- 前記吊り下げ具は、上端から前記容器までの垂直距離をx、前記吊り下げ具を取り付ける前記容器の2つの取付部間の距離をyとするとき、0≦y/x≦2の関係を有する請求項1〜76のいずれかに記載の薬剤揮散装置。
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