JP2018100104A - 剤入個装材 - Google Patents
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Abstract
Description
このような使いきり製品の公知の構成は、例えば、特許文献1、特許文献2に記載されている。特許文献1に記載の化粧料包装物は、多層フィルムによって形成されている。化粧料包装物は、例えば全体及び剤の収容部が矩形であって互いの中心が重なるように配置されている。また、特許文献2に記載の包装袋は、剤を収容する収容部と、収容部の周辺に形成される溶着部と、を有している。特許文献2には、収容部を使用者が幅方向に指で間隙なく押さえることができる長さとすることにより、包装袋における内容物の取り出し易さと充填のし易さとを向上させることが記載されている。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、使いきりの製品の利便性を損なわず、剤を効率的に塗布することが可能な剤入個装材に関する。
本実施形態の剤入個装材は、剤と、この剤を所定の量ずつ個別に包装する個装材とを合わせたものをいう。ここで、剤とは医薬等の製剤、洗剤、化粧品及びシャンプー等、特定の目的のために複数の材料を調合して得られる薬剤である。剤の状態は、液体、固体(粉体)及びゲル等のいずれであってもよい。剤が個別包装される所定の量は、剤の一回の使用量を基準に決定され、凡そ一回の使用量で消費される量である。このような本実施形態剤入個装材は、所謂使いきり製品であって、開封後に剤を個装材内に再度封止する構成を有するものではない。個装材は、使用後に廃棄される使い捨ての包装材である。
ただし、本実施形態の剤入個装材は、このような構成に限定されるものではなく、複数回使用できる量の剤を個装材が収容する製品に適用することも可能である。
本実施形態の剤入個装材1は、包装資材を材料とするシート状の包装材の一部同士を貼り合わせて形成される収容部13を備えた本体10を有している。包装資材とは、包装に用いられる主要な材料をいい、具体的にはダンボールや紙材、プラスチックやビニールといった樹脂及び金属等が例示される。包装材は、このような包装資材を材料とする部材であり、本実施形態では包装材にシート状の包装材を用いている。本実施形態では、このような包装材を以降シート材11と記す。
本実施形態のシート材11は、シート状の金属層の両面を樹脂層で挟み込んだ多層のシート材である。樹脂としては、例えば、中でもPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PVC(ポリ塩化ビニール)、PS(ポリスチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ナイロン等が用いられる。金属層には、例えばアルミニウム(Al)の蒸着層や箔が用いられる。
金属層を含む多層のシート材とすることにより、剤入個装材1は、環境が材に与える影響を緩和して材の品質を比較的長期に亘って維持することができる。また、金属層に樹脂層を合わせることによって弾性や柔軟性を確保して金属層を保護し、さらには剤入個装材1の着色や印字を容易にして剤入個装材1の見栄えを高めることができる。
四方または三方が貼り合わされたシート材11は、平面視において長方形の形状を有している。シート材11の縁部を貼り合わせて貼り合わせ部11aから貼り合わせ部11dを形成することにより、収容部13は、平面視において略矩形の形状を有するものになる。また、本実施形態では、貼り合わせ部11aの一部の幅を合わせ部11aにおける他の部分より細くすることによって収容凸部15を設けている。剤入個装材1は、収容凸部15上を通る仮想的な直線B上に開封部15aを有している。開封部15aは、シート材11のうち、他の部位よりも小さな力でシート材11を引き裂くことが可能な部位である。開封部15aは、予め小さな切込み、あるいはシート材11の所定の範囲にポーラスの微細孔を施すことによって形成される。
本実施形態では、剤入個装材1において、開封部15aに近い側を剤入個装材1の「上」とする。そして、上の反対の側を「下」とする。このようにすれば、剤入個装材1は、上部に本体10を備え、その下部に塗布部材200を備えるものとなる。また、本実施形態では、このような剤入個装材1の主面の面内のうち、上下と直交する方向を剤入個装材1の「左右」とする。
塗布部材200は、収容部13を形成するシート材11と一体的に形成されている。「一体的」とは、塗布部材200がシート材11と一続きの部材であり、不可分の状態にあることをいう。本実施形態では、正面視において長方形のシート材11の本体10の外縁部を貼り合せて上方に収容部13を形成し、貼り合わせ部11cよりも下方のシート部材11をも貼り合せると共に切断して塗布部材200を形成する。このとき、塗布部材200はシート材11と一体的に形成されたものとなる。
また、本実施形態は、塗布部材200の全部がシート材11と一体的に形成されているが、これに限定されるものではなく、塗布部材200の少なくとも一部がシート材11と一体的に形成されていればよい。このような例としては、例えば、塗布部材200がシート材11以外の他の部材をさらに備えているものが考えられる。
また、塗布部材200は、上記したように、剤の塗布に使用される。本実施形態において、塗布とは剤を対象に直接塗布することはもちろんのこと、剤をいったん使用者が手にとって泡立てた後に塗布することをも含むものとする。本実施形態では、剤の泡立てから対象物への塗布の一連の動作を剤の塗布とし、塗布部材200を使って剤を泡立てることは「剤の塗布に使用される」に含まれる。
本実施形態では、塗布領域20を以下のように加工するものとした。即ち、本実施形態では、塗布領域20の収容部13に向かう端部を端部e1、端部e1と反対側の端部e2を定める。端部e1は、端部e2よりも塗布領域20の上部にあって、端部e2は塗布領域20のより下方に位置するものとなる。本実施形態の塗布領域20は、端部e1と端部e2との間を切断する複数の切断部23を有している。
図1、図2に示す切断部23は、一方の端点が第1の端部e1に接し、他方の端点が第2の端部e2に接する直線に沿って塗布領域20を切断している。ここで、「一方の端点が第1の端部e1及び第2の端部e2に接する直線」は、その延長線が端部e1、e2と直交する直線に限定されるものでなく、延長線が端部e1、e2と斜めに交わる直線であってもよい。
なお、本実施形態の塗布部材200は、当然のことながら、ブラシ部を12個に限定するものではなく、ブラシ部201の数は剤の特性やシート材11の硬度及び弾性等によって適切に決定される。
図2に示すように、本実施形態では、切断部23の長さ、即ちブラシ部201の長さをLとし、ブラシ部201の幅をWとする。長さL及び幅Wの値は、ブラシ部201の用途や剤の特性、さらにはシート材11の弾性や剛性等によって決定される。幅W及び長さLの具体的な値の検証は、後の実施例に示す。
さらに、本実施形態は、塗布領域20を複数個所切断して塗布部材200を形成するものに限定されるものではない。本実施形態は、例えば、本体10の下方に予め複数のブラシ部を一体成形しておくものであってもよい。
図3(a)は、剤入個装材1の左右の両端部をそれぞれ矢線C1、矢線C2の方向に巻き回した状態を示している。剤入個装材1の左右を巻き回すことにより、本体10は、円筒形状になる。また、本体10と共に巻き回された塗布部材200は、複数のブラシ部が重なってブラシを形成する。図3(b)は、巻き回されて円筒状になった本体10を指Fに取り付けた状態を示した図である。図3(b)のようにする場合、剤入個装材1の使用者は、開封済みの収容凸部15に指Fを差し込んで本体10を指Fから外れないようにしてもよい。このようにする場合、収容凸部15の左右方向の長さ(幅)を指が挿入できる程度の長さに設定することが好ましい。図3(b)のようにすると、塗布部材200によって形成されたブラシを指Fの動作に応じて動かすことができるようになる。このような本実施形態は、剤入個装材1を開封して取り出した剤を一方の手の掌にとり、他方の手でブラシを使って剤を泡立てる作業を容易に行うことができる。
以上述べた本実施形態は、使いきり製品の剤を泡立てるにあたり、泡立て用のブラシをも使い捨てにすることができる。また、泡立て用のブラシを剤入個装材1の本体10と一体的に形成している。このような本実施形態は、使用者は剤入個装材1の使用の前後のいずれにおいても剤入個装材1とブラシとを別々に持ち歩く必要がなく、剤入個装材1を携帯する場合に特に便利である。さらに、ブラシを使い捨てにする本実施形態は、ブラシで細菌が繁殖することを防ぐことができる。
次に、以上説明した実施形態の変形例について説明する。
本実施形態の剤入個装材1は、図1、図2に示すように、切断部23が直線に沿って塗布領域20を切断するものに限定されるものではない。本実施形態では、複数の切断部が、一方の端点が第1の端部e1に接し、他方の端点が第2の端部e2に接する屈曲線に沿って塗布領域20を切断するものであってもよい。図4(a)、図4(b)及び図4(c)は、このような本実施形態の変形例を説明するための図である。図4(a)は、本体10と塗布部材300とを有する剤入個装材3を示している。塗布部材300は、塗布部材300を構成するブラシ部301からブラシ部313が一方向に屈曲している。このようなブラシ部301の形状を、本実施形態では「カーブ形」とも記す。また、図4(b)は、本体10と塗布部材400とを有する剤入個装材4を示している。塗布部材400は、塗布部材400を構成するブラシ部401からブラシ部413が二方向に屈曲している。このようなブラシ部401の形状を、本実施形態では「波形」とも記す。
なお、本実施形態の塗布部材は、このような変形例に限定されるものではない。塗布部材の他の例としては、例えば、塗布領域20に複数の孔を形成し、複数の各孔の直径をブラシ部201の幅寸法よりも短くすることが考えられる。さらに、塗布領域20に複数の切込みを入れて塗布領域20をネット状にすることが考えられる。このような構成は、いずれも塗布領域20を、空気を含みやすいものにすることができる。
また、図5(b)は、波形の屈曲線を説明するための図である。図5(b)に示したように、波形の屈曲線は、点P'0から点P'5まで移動する点の軌跡として表される。点P'0から点P'5は、直線Sを中心とする左右両方の方向(側)にあって、直線Sとの距離がそれぞれd1からd5まで変化している。
以上説明したように、ブラシ部の形状を屈曲させることにより、本実施形態は、塗布部材の弾性、剛性及び掌から受ける抗力等を調整することができる。そして、塗布部材の弾性等を調整することにより、剤の泡立てに最適な塗布部材を提供することができる。
図4(c)は、このような構成を説明するための図である。図4(c)に示した剤入個装材5は、本体10と、塗布部材500と、を有している。塗布部材500の切断部53は、一方の端部が端部e1上にあって、他方の端点e3が塗布部材500の端部e2よりも端部e1の側にある。切断部53の端点の一つが端部e3に接することにより、この変形例では、左右の方向に連続する連続部50aが塗布部材500の下端に形成されることになる。すなわち、図4(c)に示した例では、切断部53を有する塗布部材500が先端において接続されたものになる。
このような変形例では、剤入個装材5を巻き回して泡立てに使用する際、塗布部材500の先端がばらばらにならず、掌の表面において個々が異なる方向に向くことを抑えることができる。このような塗布部材500の振る舞いは、泡立てにおいて効果を奏することが考えられる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
(第1実施例)
第1実施例では、ブラシ部の形状と塗布部材の泡立ての効果との関係を検証した。表1は、ブラシ部の形状と泡立ての効果とを対応付けて示した表である。表1の行には「手」、「直線(垂直)」、「直線(斜め)」、「カーブ形」及び「波形」の各項目が記載されている。このような項目のうち、手は使用者が手で剤を泡立てることを示す。「直線(垂直)」は、図2に示したように、端部e1、e2に対して垂直な複数の平行線を切断部とする塗布部材である。「直線(斜め)」は、端部e1、e2に対して斜めの複数の平行線を切断部とする塗布部材である。ここで、斜めとは、例えば、端部e1、e2に対して45度の角度をなすものであってもよい。「カーブ形」は、図4(a)に示した形状のブラシ部で構成される塗布部材を指す。「波形」は、図4(b)に示した形状のブラシ部で構成される塗布部材を指す。各塗布部材による泡立ての時間はいずれも60秒である。
また、評価の欄の「△」、「○」、「◎」は、第1実施例の実験における相対評価であって、絶対的な基準に基づくものではない。「△」、「○」、「◎」は、「◎」が最も泡が良質であることを示し、「○」は「◎」よりも泡質が劣ることを示す。「△」は、さらに泡質が劣ることを示す。
泡の質は、泡の量及び気泡の細かさ等によって評価される。本実施形態では、泡の量が多い方が泡質が高く、気泡が小さい方が泡質が高く評価される。
第2実施例は、切断部が垂直な直線の塗布部材において、ブラシ部の長さ(図2に示したL)と幅(図2に示したW)とを変更して泡立ちに適した条件を検証したものである。第2実施例の結果を表2にまとめて示す。表2に示すように、ブラシ部の長さは、10mmから50mmの範囲においては長いほど良質な泡を得ることができる。この理由は、ブラシ部の長さが長い方がブラシ部に攪拌される剤に空気が多く含まれることによると思われる。ただし、本実施形態の剤入個装材の全体の長さを一定にしながらブラシ部の長さを長くすると本体の長さが短くなり、塗布部材の持ち手が短くなって泡立ての作業に支障が出る。このようなことから、ブラシ部の長さは凡そ30mm程度が最も好ましいかと思われるが、20mm以上40mm以下の範囲、より好ましくは25mm以上35mm以下の範囲において同等の効果が期待される。
さらに、表2によれば、ブラシ部の長さが10mm以上である場合、ブラシ部の幅は3mm、7mmの条件でいずれも良質な泡を得ることができるが、その間の5mmの条件で泡質が低下することが分かる。このような現象は、ブラシ部の幅が狭い、ブラシ部が幅広で剛性が高い(コシが強い)の条件がそれぞれ剤に空気を多く含ませることに寄与するために生じると考えられる。即ち、ブラシ部の幅が3mmの塗布部材は、ブラシ部の幅が狭いために剤が多くの空気を含み、ブラシ部の幅が5mmの塗布部材は、ブラシ部のコシが強いため攪拌時に剤に多くの空気を含ませることができる。したがって、ブラシ部の幅としては、1mm以上4mm以下、または6mm以上9mm以下の範囲、より好ましくは2mm以上、3.5mm以下、または6.5mm以上8mm以下の範囲において同等の効果が期待される。
(1)包装資材を材料とするシート状の包装材の一部同士を貼り合わせて形成される収容部を有し、前記収容部に剤が収容される本体と、前記包装材の少なくとも一部と一体的に形成され、前記剤の塗布に使用される塗布部材と、を備えることを特徴とする剤入個装材。
(2) 前記塗布部材は、前記包装材の前記収容部が形成される領域と異なる塗布領域を加工して形成されたものである、(1)の剤入個装材。
(3) 前記塗布領域は、前記収容部に向かう第1の端部と、当該第1の端部と反対側の第2の端部と、を有し、前記塗布部材は、前記第1の端部と前記第2の端部との間を切断する複数の切断部を有する(2)の剤入個装材。
(4) 複数の前記切断部は、一方の端点が前記第1の端部に接し、他方の端点が前記第2の端部に接する直線に沿って前記塗布領域を切断する(3)の剤入個装材。
(5) 複数の前記切断部は、一方の端点が前記第1の端部に接し、他方の端点が前記第2の端部に接する屈曲線に沿って前記塗布領域を切断する(3)の剤入個装材。
(6) 複数の前記切断部は、一方の端点が前記第1の端部に接し、他方の端点が前記第2の端部よりも前記第1の端部に近い線に沿って前記塗布領域を切断する(3)の剤入個装材。
10・・・本体
11・・・シート材
11a,11b,11c,11d・・・貼り合わせ部
13・・・収容部
15・・・収容凸部
15a・・・開封部
20・・・塗布領域
23・・・切断部
50a・・・連続部
53・・・切断部
200,300,400,500・・・塗布部材
201〜212,301〜313,401〜413・・・ブラシ部
e1,e2・・・端部
e3・・・端点
Claims (6)
- 包装資材を材料とするシート状の包装材の一部同士を貼り合わせて形成される収容部を有し、前記収容部に剤が収容される本体と、
前記包装材の少なくとも一部と一体的に形成され、前記剤の塗布に使用される塗布部材と、
を備えることを特徴とする剤入個装材。 - 前記塗布部材は、前記包装材の前記収容部が形成される領域と異なる塗布領域を加工して形成されたものである、請求項1に記載の剤入個装材。
- 前記塗布領域は、前記収容部に向かう第1の端部と、当該第1の端部と反対側の第2の端部と、を有し、前記塗布部材は、前記第1の端部と前記第2の端部との間を切断する複数の切断部を有する、請求項2に記載の剤入個装材。
- 複数の前記切断部は、一方の端点が前記第1の端部に接し、他方の端点が前記第2の端部に接する直線に沿って前記塗布領域を切断する、請求項3に記載の剤入個装材。
- 複数の前記切断部は、一方の端点が前記第1の端部に接し、他方の端点が前記第2の端部に接する屈曲線に沿って前記塗布領域を切断する、請求項3に記載の剤入個装材。
- 複数の前記切断部は、一方の端点が前記第1の端部に接し、他方の端点が前記第2の端部よりも前記第1の端部に近い線に沿って前記塗布領域を切断する、請求項3に記載の剤入個装材。
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