JP2018111120A - レーザ溶接の成否判定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電極体と集電体をレーザ溶接するに際し、溶接部裏側に至るような溶融池を形成しない場合におけるレーザ溶接の成否判定方法を提供する。【解決手段】電極体1と集電体2との接触領域5にレーザ光Lをレーザ光Lの照射位置が円Cを描きながら所定方向に移動するように照射することで接触領域5にビード4を形成して電極体1と集電体2とを溶接する成否判定方法は以下のステップを含む。(1)照射位置が描く円C毎に照射位置からの戻り光の強度に関する強度データを取得するステップ。(2)照射位置が描く円C毎に強度データの平均値を算出するステップ。(3)平均値が所定範囲内か判定し、平均値が所定範囲外となった回数としての不良回数を計数するステップ。(4)ビード4を形成するのに必要となる円Cの総数に対する、不良回数の割合が所定値を超えたら、レーザ溶接は不良であると判定するステップ。【選択図】図1
Description
本発明は、レーザ溶接の成否判定方法に関する。
特許文献1は、ブローホールやピット状開口欠陥の発生の有無を溶接中に知るためのレーザ溶接部の品質監視方法を開示している。具体的には、溶接部裏側のプラズマプルームの発光強度を測定し、その測定強度を定常溶接時の発光強度と対比させることで、ブローホールとピット状開口欠陥の発生の有無を判定している。
これに対し、電極体と集電体をレーザ溶接するに際し、溶接部裏側に至るような溶融池を形成しない場合、上記特許文献1の品質監視方法を適用することができない。
本発明の目的は、電極体と集電体をレーザ溶接するに際し、溶接部裏側に至るような溶融池を形成しない場合における、レーザ溶接の成否判定方法を提供することにある。
電極体と集電体との接触領域にレーザ光を前記レーザ光の照射位置が円を描きながら所定方向に移動するように照射することで前記接触領域にビードを形成し、これにより、前記電極体と前記集電体とを溶接する、レーザ溶接の成否判定方法であって、前記照射位置が描く円毎に前記照射位置からの戻り光の強度に関する強度データを取得するステップと、前記照射位置が描く円毎に前記強度データの平均値を算出するステップと、前記平均値が所定範囲内か判定し、前記平均値が前記所定範囲外となった回数としての不良回数を計数するステップと、前記ビードを形成するのに必要となる前記円の総数に対する、前記不良回数の割合が所定値を超えたら、前記レーザ溶接は不良であると判定するステップと、を含む、成否判定方法が提供される。
本発明によれば、電極体と集電体をレーザ溶接するに際し、溶接部裏側に至るような溶融池を形成しない場合であっても、レーザ溶接の成否を判定することができる。
(第1実施形態)
以下、図1から図3を参照して、第1実施形態を説明する。
以下、図1から図3を参照して、第1実施形態を説明する。
図1には、金属箔から成る電極体1の端部1aを集電体2にレーザ溶接する様子を示している。電極体1及び集電体2は、例えば、アルミ系材料又は銅系材料から成る。電極体1の端部1aが集電体2にレーザ溶接されて成る電極構造体3は、例えばニッケル・水素電池などの二次電池に用いられている。本実施形態では、電極体1と集電体2がT字状に溶接されてT字突合せ継手を構成している。具体的には、電極体1の板厚方向と集電体2の板厚方向は実質的に直交しており、電極体1の端部1aを2つの集電体2が挟んでいる。そして、端部1aの端面1bにレーザ光Lを照射することにより、端部1aの端面1bにビード4を形成している。ビード4は、端部1aの端面1bの長手方向に沿って細長く形成される。
ここで、電極体1及び集電体2がアルミ系材料又は銅系材料から成る場合、電極体1及び集電体2の表面に存在する酸化膜には少なからず水分が吸着されている。従って、レーザ溶接に際しては上記水分由来の水素ガスが発生する。そして、この水素ガスがビード4の中に閉じ込められると、ビード4の中にブローホールが残存することになる。ブローホールは、レーザ溶接の溶接強度を低下させる。
そこで、本実施形態では、上記ブローホールの解消を目的として、一度凝固したビード4に再度レーザ光Lを照射することでビード4を再溶融させている。この技法は一般に「二度打ち」と称されている。
そして、上記二度打ちを実現するために、本実施形態では、ウォブリングという照射方法を採用している。ウォブリングとは、電極体1と集電体2との接触領域5にレーザ光Lを照射するに際し、レーザ光Lの照射位置が円Cを描きながら所定方向に移動するように照射位置を走査することを意味している。
上述したウォブリングを採用すると、例えば、レーザ光Lの照射位置をビード4の長手方向に沿って往復させることで二度打ちを行う場合と比較して、往復に要する時間を不要とできるので、レーザ溶接に要する時間を短縮することが可能となる。
しかしながら、ウォブリングによる二度打ちを実施したとしても、ウォブリングの走査ピッチや走査速度、レーザ光Lの出力などが適切でない場合は、ビード4のブローホールを十分に解消できるとは限らない。そこで、レーザ光Lの照射位置からの戻り光(プラズマ光又は熱放射光)の強度に基いて二度打ちの成否を判定し、失敗と判定した二度打ちが占める割合が所定値を超えたら、レーザ溶接が失敗したと判定することとする。以下、図1及び図2を参照して、上記二度打ちの成否判定、及び、レーザ溶接の成否判定に関して詳細に説明する。
図1には、電極体1と集電体2をレーザ溶接するためのレーザ溶接装置100を示している。レーザ溶接装置100は、レーザ発振器101、制御部102、成否判定部103、レーザヘッド104を備えている。レーザ発振器101は、例えば波長が1070nmであるレーザ光をレーザヘッド104に出力する。レーザヘッド104は、レーザ発振器101から出力されたレーザ光Lを集光して電極体1と集電体2の接触領域5に照射する光学系104aと、レーザ光Lの照射位置からの戻り光の強度を測定可能な強度測定手段としてのフォトダイオード104bと、を有する。光学系104aは、ガルバノミラーや集光レンズなどを組み合わせて構成されている。レーザ光Lの照射位置からの戻り光は、光学系104aを経由してフォトダイオード104bに至る。制御部102がレーザヘッド104を水平面内において水平移動させることで、レーザ光Lの照射位置が円Cを描きながら所定方向に移動する上述のウォブリングという照射方法が実現される。フォトダイオード104bで測定された戻り光の強度は強度データとして成否判定部103に出力される。成否判定部103は、フォトダイオード104bから入力された強度データに基いて、上記二度打ちの成否判定、及び、レーザ溶接の成否判定を行う。具体的には、図2に示す通りである。
先ず、制御部102は、変数nを1で初期化する(S100)。変数nは、図1においてビード4を形成するのに繰り返し描かれる複数の円Cを個別に特定するための変数である。図1では、12回目に描かれた円Cを符号C(12)で特定している。同様に、14回目に描かれた円Cを符号C(14)で、16回目に描かれている円Cを符号C(16)で、それぞれ特定している。説明の便宜上、電極体1と集電体2を溶接するために必要となるビード4を形成するに際し、円Cは合計で18回描かれるものとする。変数nは、制御部102が有する図示しないRAM(Random Access Memory)に保存される。
次に、制御部102は、変数kを0で初期化する(S110)。変数kは、レーザ溶接に際し、失敗と判定された二度打ちの回数である不良回数を計数するための変数である。説明の便宜上、円Cは合計で18回描かれるものとしているので、変数kは18回を超えることはない。変数kは、制御部102のRAMに保存される。
次に、制御部102は、変数nが変数m以下であるか判定する(S120)。変数mは、電極体1と集電体2を溶接するために必要となるビード4を形成するに際し、円Cが描かれる総数である。説明の便宜上、円Cは合計で18回描かれるものとしているので、変数mは18となる。変数mは、制御部102のRAMに保存される。
S120で変数nが変数m以下であると判定されたら(S120:YES)、制御部102は、レーザ光Lの照射位置がn個目の円C(n)を描くようにレーザ光Lの照射を実行する(S130)。また、成否判定部103は、レーザ光Lの照射位置がn個目の円C(n)を描く間にフォトダイオード104bから出力された強度データを取得する(S130)。
次に、成否判定部103は、n個目の円C(n)を描く間にフォトダイオード104bから出力された強度データの平均値を算出する(S140)。
次に、成否判定部103は、上記平均値が所定範囲内か判定する(S150)。上記平均値が所定範囲内であると判定した場合は(S150:YES)、成否判定部103は、レーザ光Lがn個目の円C(n)を描く際に行われた二度打ちが成功したと判定し(S160)、変数nをインクリメントして(S170)、処理をS120に戻す。
一方、上記平均値が所定範囲外であると判定した場合は(S150:NO)、成否判定部103は、レーザ光Lがn個目の円C(n)を描く際に行われた二度打ちが失敗したと判定し(S180)、前述した不良回数を示す変数kをインクリメントする(S190)。そして、成否判定部103は、ビード4を形成するのに必要となる円Cの総数を示す変数mに対する、不良回数を示す変数kの割合(k/m)が所定値を超えたか判定する(S200)。割合(k/m)が所定値を超えていないと判定した場合は(S200:NO)、成否判定部103は、処理をS170に進め、レーザ溶接を継続する。一方、割合(k/m)が所定値を超えたと判定した場合は(S200:YES)、成否判定部103は、ビード4のブローホールを十分には解消できなかったとして、レーザ溶接が失敗したと判定し(S210)、レーザ溶接を中止する。
また、S120で変数nが変数m以下でないと判定されたら(S120:NO)、制御部102は、ビード4のブローホールが十分に解消されたとして、レーザ溶接が成功したと判定し(S220)、レーザ溶接を終了する。
次に、二度打ちの成否を判定するに際し、S150にて上記平均値が所定範囲内であるか判定することとした理由を説明する。
(平均値が所定範囲の上限値を超えた場合)
この場合、ウォブリングの走査ピッチや走査速度、レーザ光Lの出力の調整が十分でなかったために、凝固前の溶融池にレーザ光Lを照射してしまったものと考えられる。この場合、そもそもブローホールの解消という考え方から外れるので、二度打ちが失敗したと判定する。
この場合、ウォブリングの走査ピッチや走査速度、レーザ光Lの出力の調整が十分でなかったために、凝固前の溶融池にレーザ光Lを照射してしまったものと考えられる。この場合、そもそもブローホールの解消という考え方から外れるので、二度打ちが失敗したと判定する。
また、レーザ光Lの出力が過大だったために、そもそもブローホールが形成されていなかったかも知れないのに、新たにブローホールを生成させてしまった可能性があり、従って、二度打ちが失敗したと判定する。
(平均値が所定範囲の下限値を下回った場合)
この場合、レーザ光Lの出力が過小だったために、ビード4の形成自体が当初から不十分であったと考えられるので、二度打ちが失敗したと判定する。
この場合、レーザ光Lの出力が過小だったために、ビード4の形成自体が当初から不十分であったと考えられるので、二度打ちが失敗したと判定する。
また、レーザ光Lの出力が過小だったために、ブローホールを解消する程度にまでビード4を再溶融することができなかったと考えられ、従って、二度打ちが失敗したと判定する。
(平均値が所定範囲内の場合)
この場合、ビード4の適切な再溶融が実施され、ブローホールが十分に解消されたものと考えられ、従って、二度打ちが成功したと判定する。
この場合、ビード4の適切な再溶融が実施され、ブローホールが十分に解消されたものと考えられ、従って、二度打ちが成功したと判定する。
以上、好適な実施形態を説明したが、上記第1実施形態は以下の特長を有する。
即ち、電極体1と集電体2との接触領域5にレーザ光Lをレーザ光Lの照射位置が円Cを描きながら所定方向に移動するように照射することで接触領域5にビード4を形成し、これにより、電極体1と集電体2とを溶接する、レーザ溶接の成否判定方法は、以下のステップを含む。
(1)照射位置が描く円C毎に照射位置からの戻り光の強度に関する強度データを取得するステップ(S130)。
(2)照射位置が描く円C毎に強度データの平均値を算出するステップ(S140)。
(3)平均値が所定範囲内か判定し、平均値が所定範囲外となった回数としての不良回数を計数するステップ(S150,S190)。
(4)ビード4を形成するのに必要となる円Cの総数に対する、不良回数の割合が所定値を超えたら、レーザ溶接は不良であると判定するステップ(S200、S210)。
以上の方法によれば、電極体1と集電体2をレーザ溶接するに際し、溶接部裏側に至るような溶融池を形成しない場合であっても、レーザ溶接の成否を判定することができる。
(1)照射位置が描く円C毎に照射位置からの戻り光の強度に関する強度データを取得するステップ(S130)。
(2)照射位置が描く円C毎に強度データの平均値を算出するステップ(S140)。
(3)平均値が所定範囲内か判定し、平均値が所定範囲外となった回数としての不良回数を計数するステップ(S150,S190)。
(4)ビード4を形成するのに必要となる円Cの総数に対する、不良回数の割合が所定値を超えたら、レーザ溶接は不良であると判定するステップ(S200、S210)。
以上の方法によれば、電極体1と集電体2をレーザ溶接するに際し、溶接部裏側に至るような溶融池を形成しない場合であっても、レーザ溶接の成否を判定することができる。
(第2実施形態)
次に、図3を参照して、第2実施形態を説明する。以下、本実施形態が上記第1実施形態と相違する点を中心に説明し、重複する説明は省略する。
次に、図3を参照して、第2実施形態を説明する。以下、本実施形態が上記第1実施形態と相違する点を中心に説明し、重複する説明は省略する。
図3に示すように、本実施形態では、二度打ちが失敗したと成否判定部103が判定した場合は(S150、S180)、制御部102は、レーザ光Lの出力を調整し(S205)、処理をS170に進める。
具体的には、制御部102は、上記所定範囲の中央値からの上記平均値のズレを算出し、このズレに基いてレーザ光Lの出力を調整する。ここで、上記所定範囲の中央値をXとし、上記平均値をYとすると、制御部102は、レーザ光Lの出力を(((X-Y)/X)+1)×100[%]に増減する。このようにレーザ光Lの出力を適宜調整することで、レーザ溶接の成功率を高めることができる。
1 電極体
1a 端部
1b 端面
2 集電体
3 電極構造体
4 ビード
5 接触領域
100 レーザ溶接装置
101 レーザ発振器
102 制御部
103 成否判定部
104 レーザヘッド
104a 光学系
104b フォトダイオード
C 円
L レーザ光
1a 端部
1b 端面
2 集電体
3 電極構造体
4 ビード
5 接触領域
100 レーザ溶接装置
101 レーザ発振器
102 制御部
103 成否判定部
104 レーザヘッド
104a 光学系
104b フォトダイオード
C 円
L レーザ光
Claims (1)
- 電極体と集電体との接触領域にレーザ光を前記レーザ光の照射位置が円を描きながら所定方向に移動するように照射することで前記接触領域にビードを形成し、これにより、前記電極体と前記集電体とを溶接する、レーザ溶接の成否判定方法であって、
前記照射位置が描く円毎に前記照射位置からの戻り光の強度に関する強度データを取得するステップと、
前記照射位置が描く円毎に前記強度データの平均値を算出するステップと、
前記平均値が所定範囲内か判定し、前記平均値が前記所定範囲外となった回数としての不良回数を計数するステップと、
前記ビードを形成するのに必要となる前記円の総数に対する、前記不良回数の割合が所定値を超えたら、前記レーザ溶接は不良であると判定するステップと、
を含む、
成否判定方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2017004234A JP2018111120A (ja) | 2017-01-13 | 2017-01-13 | レーザ溶接の成否判定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2017004234A JP2018111120A (ja) | 2017-01-13 | 2017-01-13 | レーザ溶接の成否判定方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2018111120A true JP2018111120A (ja) | 2018-07-19 |
Family
ID=62910668
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2017004234A Pending JP2018111120A (ja) | 2017-01-13 | 2017-01-13 | レーザ溶接の成否判定方法 |
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|---|---|
| JP (1) | JP2018111120A (ja) |
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-
2017
- 2017-01-13 JP JP2017004234A patent/JP2018111120A/ja active Pending
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