JP2018500628A - 繊維の画像の合成 - Google Patents

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Abstract

繊維を示す画像を合成する方法及び装置。方法は、繊維との光の相互作用を記述する計算モデルを提供すること(210)と、モデルと併用される、複数の実際の繊維(160)を記述する第1の繊維パラメータのセットを取得すること(220)と、第1の繊維パラメータのセットを変更すること(230)であって、それにより、複数の改変繊維を記述する第2の繊維パラメータのセットを生成する、変更すること(230)と、モデル及び第2の繊維パラメータのセットを使用して、光が改変繊維といかに相互作用するかをシミュレートすること(240)と、シミュレーションの結果に基づいて、改変繊維の外観を示す合成画像をレンダリングすること(250)とを含む。

Description

本発明は、画像(特に、複数の繊維を示す画像)を合成する方法及び装置に関する。幾つかの実施形態では、方法及び装置は、人毛の合成画像の生成に使用することができる。これらの実施形態は、特に、染色等の処置により達成することが望まれるヘアカラー等の毛髪の所望の外観を指定することに特に関連し得る。
ヘアカラーアドバイス又はヘアカラーコンサルタントのシステムが、過去に提案されている。典型的な例では、人の頭部の画像又はビデオをカメラが捕捉し、画像又はビデオの毛髪領域が識別され、画像処理演算が毛髪領域に対して実行され、毛髪領域の色を変更し、変更画像が表示画面に表示される。このアイディアは、人が、毛髪のカラーを変更した場合にどのように見えるかを、変更画像から判断可能にするというものである。
この手法に伴う問題は、毛髪の潜在的な外観について現実的な印象を提供しないことである。カラーの操作は、画像ピクセルに対して直接実行される。例えば、毛髪領域中のピクセルのRGB値が直接変更される。
生成される変更画像に提示されるカラーと、現実世界で実際に達成可能な任意のヘアカラーとの間には、類似性がわずかしかないことがある。例えば、画像又はビデオが捕捉された照明状況下では、いかなる毛髪もそのカラーに見えることが物理的に不可能なことがある。
人に提示される変更画像又はビデオは、実際には物理的に実現不可能であり、及び/又は人にとって不自然に見えることがある。これらの問題により、そのようなシステムの実際の利用は限られている。
本発明は特許請求の範囲により規定される。
一態様によれば、繊維を示す画像を合成する方法が開示され、本方法は、
繊維との光の相互作用を記述する計算モデルを提供することと、
モデルと併用される、複数の実際の繊維を記述する第1の繊維パラメータのセットを取得することと、
第1の繊維パラメータのセットを変更して、複数の改変繊維を記述する第2の繊維パラメータのセットを生成することと、
モデル及び第2の繊維パラメータのセットを使用して、光が改変繊維といかに相互作用するかをシミュレートすることと、
シミュレーションの結果に基づいて、改変繊維の外観を示す合成画像をレンダリングすることと
を含む。
この方法では、光が実際に繊維と相互作用するようにモデリングすることができるため、繊維の写真のように現実的な画像を生成することができる。複数の実際の繊維を記述するパラメータから開始し、次に、それらのパラメータを変更することにより、合成画像は正確に、元の繊維の変更版の外観を表すことができる。そして、変更パラメータはなお、計算モデルに関係しているため、これらの改変繊維の外観が、少なくとも原理上、物理的に実現可能であることを保証することができる。すなわち、現実世界の幾つかの繊維がこの外観を有することが可能である。逆に、元の繊維の「実際の」画像が、従来の画像処理技法を使用する等により直接変更される場合、結果が現実的に見えるか、又は物理的に実現可能な何かを表すことになる確実性はない。
繊維との光の相互作用をシミュレートするステップは、プロセッサを使用して、改変繊維を照明する光が、それらの繊維によりいかに散乱及び/又は吸収されるかを計算することを含み得る。散乱相互作用は、反射及び屈折のうちの少なくとも一方を含み得る。
一般に、モデルで使用される繊維のパラメータは、繊維と入射光との相互作用の様々な態様を特徴付ける光学パラメータである。
繊維との光の相互作用は、以下の物理的相互作用のうちの少なくとも1つ(又は2つ以上の任意の組合せ)を含み得る:鏡面反射、拡散反射、吸収、屈折、及び透過。本明細書で使用される場合、「散乱」という用語は、光と繊維との間の非吸収相互作用を指す。
好ましくは、第1の繊維パラメータのセットは、実際の繊維の物理的測定及び分析により取得可能である。すなわち、パラメータは、実際の材料である繊維サンプルから導出し得る。
第1の繊維パラメータのセットの変更は、実際の繊維の物理的変更、例えば、化学的処理等の実際の繊維に適用される処置を表すか、又は近似し得る。化学的処理は、顔料、構造色、高分子染料、光学効果、及び漂白のうちの少なくとも1つ(又は2つ以上の任意の組合せ)を含み得る。
第1の繊維パラメータのセット及び第2の繊維パラメータのセットはそれぞれ、以下の4つの成分のうちの少なくとも3つのパラメータを含み得る:入射光が繊維の第1の表面からいかに反射されるかを記述する第1の後方散乱成分、入射光が繊維の第1の表面及び繊維の第2の表面をいかに透過するかを記述する第1の前方散乱成分、入射光がいかに繊維の第1の表面を透過し、繊維の第2の表面から反射され、繊維の第3の表面を透過するかを記述する第2の後方散乱成分、及び入射光が繊維によりいかに吸収されるかを記述する吸収成分。
第1の表面、第2の表面、及び第3の表面は、例えば、繊維が円柱としてモデリングされる場合、同じ連続面の異なる部分であり得る。第1の後方散乱成分は、繊維の外面からの反射を表す。第1の前方散乱成分は、光が繊維の第1の表面に入る際の第1の屈折と、光が繊維の第2の表面から出る際の第2の屈折とを表し得る。第2の後方散乱成分は、光が繊維の第1の表面に入る際の屈折と、第2の表面での内部反射と、光が繊維の第3の表面から出る際の更なる屈折とを表し得る。
第1のパラメータのセットを変更するステップは、実際の繊維の色に関連する少なくとも1つのパラメータを変更することを含み得、それにより、第2のパラメータのセットは、変更されたカラーを有する繊維を記述する。
任意選択的に、繊維のカラーに関連する少なくとも1つのパラメータを変更することは、繊維の反射スペクトル、透過スペクトル、又は吸収スペクトルに関連する少なくとも1つのパラメータを変更することを含む。変更は、これらのスペクトルの1つの振幅を全体的に変更し得るか、又は幾つかの波長のみで振幅を変更し、それにより、スペクトルの波長依存性を変更し得る。変更は、繊維の明度、彩度、色相、及び色飽和のうちの少なくとも1つ(又は2つ以上の任意の組合せ)の変更を表し得る。明度、彩度、及び色相は、CIE LCH色空間で指定される方法と同じように定義し得る。
代替又は追加として、第1のパラメータのセットを変更することは、実際の繊維の艶に関連する少なくとも1つのパラメータを変更することを含み得る。例えば、屈折の角度依存性に関連する少なくとも1つのパラメータを変更し得る。
第1の繊維パラメータのセットを取得するステップは、好ましくは、複数の実際の繊維の画像を取得することと、画像を処理して、1組の推定繊維パラメータを特定することと、モデル及び推定繊維パラメータを使用して、光が推定パラメータを有する繊維といかに相互作用するかをシミュレートすることと、シミュレーションの結果を画像の内容と比較した誤差尺度を計算することと、誤差尺度に基づいて推定パラメータを更新することと、推定繊維パラメータが安定値に収束するまで、シミュレートするステップ、計算するステップ、及び更新するステップを繰り返すことと、収束推定繊維パラメータに基づいて第1の繊維パラメータのセットを特定することとを含む。
これは、実際の繊維の繊維パラメータを測定する一種の「合成による分析」手法を提供することができる。パラメータは、繊維が現在推定パラメータを有すると仮定して、反復的に、光が繊維といかに相互作用するかをシミュレートし、シミュレーションの結果を実際の繊維の外観と比較することにより導出される。次に、パラメータは更新され、シミュレーション及び比較が再び実行されて、新しいパラメータの実際の繊維との合致がより良いか、それともより悪いかを調べる。幾つかの反復後、この手法は、実際の繊維を正確にモデリングする1組のパラメータに収束することができる。この手法は、高価な専門機器(ゴニオリフレクトメータ等)並びに時間又は労力集約的な測定及び分析プロセスの必要性を回避することができる。好ましくは、唯一の必要な「測定」は、複数の実際の繊維を写真撮影して、デジタル画像を生成することである。これには多くの利点がある。例えば、繊維が人間の毛髪を含む場合、毛髪サンプルを切断する必要なく、人の頭部にある毛髪から実際の毛髪の繊維パラメータを特定することが可能であり得る。
複数の実際の繊維の画像は、好ましくは、高ダイナミックレンジ画像である。これにより、パラメータの推定においてより正確な結果を可能にすることができる。
第1の繊維パラメータのセット及び第2の繊維パラメータのセットはそれぞれ、任意選択的に、平均繊維を記述するパラメータを含み、モデルは、任意選択的に、平均繊維のパラメータをランダム摂動と結合することにより、個々の各繊維を記述する。
本発明者らは、これが現実世界での天然繊維で見られるバリエーションを近似する良好な方法であることを認識した。通常、2本の繊維が同一であることはないが、個々のあらゆる繊維に1組のパラメータを維持することは、非常に複雑であり得る。ランダム摂動は、疑似ランダムノイズ成分による平均パラメータの変更、例えば、疑似ランダム変数を用いて平均パラメータの和又は積を計算することなどを含み得る。
合成画像は複数のピクセルを含み得る。好ましくは、光が改変繊維といかに相互作用するかをシミュレートすることは、各ピクセルに到達する複数の光線のそれぞれで、光源からそのピクセルまでの光線の軌跡をシミュレートすることを含み、前記軌跡は、改変繊維のうちの1つ又は複数との相互作用を含む。
合成画像は、仮想画像平面における複数の空間位置のそれぞれに対応する複数のピクセルを含み得、光が改変繊維といかに相互作用するかをシミュレートすることは、各位置に到達する複数の光線のそれぞれで、光源からその位置までの光線の軌跡をシミュレートすることを含み得、前記軌跡は、改変繊維のうちの1つ又は複数との相互作用を含み、シミュレーションは、2つ以上の計算デバイスにより並列に実行される計算を含み、各計算デバイスは、各位置で、その位置までの複数の光線のサブセットの軌跡をシミュレートする。
本明細書では、「並列」は、ある計算が、別の計算が終わる前に開始されることを意味する。
2つ以上の計算デバイスは、同じマイクロプロセッサ内の2つ以上のコア、同じコンピュータ内の2つ以上のマイクロプロセッサ(例えば、バスにより接続される)、又はそれぞれ異なるコンピュータ(例えば、ネットワークにより接続される)内の2つ以上のマイクロプロセッサを含み得る。
合成画像をレンダリングするステップは、複数の光線からのピクセルへの寄与を結合することにより、ピクセル値を計算することを含み得、本方法は、シミュレーションが完了する前に、現時点までにシミュレートされた光線からの各ピクセルへの寄与に基づいて予備合成画像をレンダリングし表示することを含み得る。
本明細書では、シミュレーションを「完了する」とは、ピクセル毎に意図されるサンプル数が計算されることを指す。したがって、この場合、本方法は、予備合成画像をレンダリングして表示し、続いて、各ピクセルについてより多くのサンプルを計算することを含む。予備画像は、完全な組のサンプルが計算された後に得られる最終画像への近似である。これは進行形のレンダリングを提供し、それにより、画像はまず、ピクセル毎の最初の数のサンプルが計算された後、比較的低い品質で表示され、次に、ピクセル毎の追加のサンプルが計算された後、比較的高い品質で後に表示される。
本方法は、任意選択的に、予備合成画像をレンダリングして表示するステップ後、シミュレーションを中断することと、第2の繊維パラメータのセットを更に変更して、複数の更に変更された繊維を記述する第3の繊維パラメータのセットを生成することと、モデル及び第3の繊維パラメータのセットを使用して、光が更に変更された繊維といかに相互作用するかをシミュレートすることと、シミュレーションの結果に基づいて、更に変更された繊維の外観を示す合成画像をレンダリングすることとを更に含む。
シミュレーションは、例えば、ユーザが、予備画像での改変繊維の外観を好まない場合に、中断し、新しいパラメータを用いて再開することができる。予備画像は、最終合成画像と比較していくらかノイズが多いことがあり得るが、それにも関わらず、繊維の外観の初期印象を与えることが可能であり得る。ユーザが外観を好まない場合、繊維パラメータを変更することができ、それにより、更に変更された繊維は、ユーザが望む外観により近くなる。これにより、ユーザは、完全なシミュレーションの計算が完了するまで待つことなく、繊維の外観を繰り返し定義することができる。シミュレーションは通常、計算集約的であるが、これは、全体プロセスでの速度の有意な増大に繋がることができる。
第2の繊維パラメータのセットは、任意選択的に、以下のうちの少なくとも1つに異なる値を有する少なくとも1つのパラメータを含む:複数の繊維の中の異なる繊維、及び同じ繊維の異なる部分。
例えば、これは、異なる光学特性(カラー及び艶等)を有する同じ頭部の異なる部分にある異なる毛髪をモデリングすることができる。代替又は追加として、毛髪の幾つか又は全てにおいて、個々の毛髪の長さに沿った光学特性のバリエーション(カラー又は明度等)、例えば、頭皮に最も近い毛髪繊維の端部において異なるカラーを有する根元などをモデリングすることができる。合成画像をより現実的且つ自然な見た目にするために、両種のバリエーションを包含することが有利であり得る。既に上述したように、異なるカラーは、異なる明度、彩度、色相、及び/又は色飽和により特徴付け得る。
本方法は、モデルと併用される、光源を記述する光源パラメータを取得することを更に含み得、本方法は、モデル、光源パラメータ、及び第2の繊維パラメータのセットを使用して、光源からの光が改変繊維といかに相互作用するかをシミュレートすることを含み、光源パラメータは全方向画像を含む。
そのような全方向画像は、「光プローブ」画像としても知られている。そのような全方向画像は、略全ての方向からの空間中の特定のポイントでの入射照明状況を記録する。光プローブ画像をシミュレーションの光源として使用する場合、光源は、閉曲面(通常、球体)としてモデリングすることができ、繊維は、表面内に配置され、表面の内部から照明されるものとしてモデリングすることができる。光プローブ画像の各ポイント(又はピクセル)は、離散光源としてみなすことができる。全方向性画像は、好ましくは、高ダイナミックレンジ画像である。
異なる光プローブ画像を使用してシミュレートすることにより、ユーザは、繊維が、様々な照明状況下でいかに見えるかを見ることができる。ユーザによる選択に利用可能な1組の異なる光プローブ画像は、以下のうちの1つ又は複数を含み得る:屋内シーン、屋外シーン、世界の様々な場所からのシーン、自然光(日光)により照明されるシーン、人工照明により照明されるシーン、並びに人工照明及び自然照明の両方の混合を含むシーン。
好ましくは、全方向性画像は、実際の物理的カメラにより捕捉される実際の物理的シーンの画像である。
好ましくは、繊維は、毛髪、より好ましくは人間の毛髪を含む。
合成画像は、好ましくは、高ダイナミックレンジ画像としてレンダリングされる。
本方法は、好ましくは色較正モニタに合成画像を表示することを更に含み得る。合成画像が高ダイナミックレンジ画像としてレンダリングされる場合、表示のために、画像のダイナミックレンジを低減し得る。特に、表示画面が高ダイナミックレンジ画像を表示することができない場合、例えば、8ビットバージョンの合成画像を表示し得る。
本明細書で使用される場合、画像を「表示する」ステップは、好ましくは、画像を表示画面に表示して、すなわち、制御信号を表示画面に提供して、画像を表示するように表示画面を制御することを含む。好ましくは、表示画面は、一貫して正確な色を再現するために、色較正される。幾つかの状況では、画像は他の技術手段により表示し得る。例えば、画像は、プリントすることにより表示し得る。すなわち、「表示する」ステップは、制御信号をプリンタに提供して、画像をプリントするようにプリンタを制御することを含み得る。プリンタは、好ましくは色較正される。
好ましくは、第1の繊維パラメータのセットは、毛髪のサンプルを分析することにより取得され、第1のパラメータのセットを変更するステップは、毛髪のカラーに関連する少なくとも1つのパラメータを変更することを含み、それにより、第2のパラメータのセットは、変更されたカラーを有する人の毛髪を記述し、本方法は、レンダリングされた合成画像を表示して、仮に毛髪が変更されたカラーを有する場合にどのように見えるか示すことを更に含む。
本方法は、合成画像を使用して、所望のヘアカラーを指定するか、又は所望のヘアカラーを少なくとも1人の人に伝えることを更に含み得る。
本方法は、合成画像での毛髪の外観を参照として使用して、毛髪染料の組成を処方することを更に含み得る。
毛髪染料組成を処方する従来の戦略では、意図するカラーの指定は大きな問題である。通常、所望の色は、既存の染料処方設計により生成されたカラーに相対して指定される。指定は、新しい染料が生成することが意図されるカラーを定義する説明言語(「より暖かみのある」等)を使用する。しかし、そのような説明は、不可避的に主観的であり、曖昧である。(通常の場合のように)チームの数人が指定及び染料処方に関わる場合、各人は所望の結果の異なる概念を有し得る。そのため、染料が処方され、テストされ、そして(チームの1人又は複数のメンバーにより理解されるように)所望の結果に合致しないため、拒絶されることになり、多くの反復が必要となる。基本的に、処方での初期の試行は、明確な目標を達成しようとするよりはむしろ、何が望まれているかの理解を精緻化するために使用されているため、無駄になる。写真のように現実的な合成画像を使用して、標的カラーを指定することにより、自然言語での指定及び主観性の問題が回避される。合成画像は客観的な標的を提供する。チームの全ての人が、望まれる目標を見て、理解し、合意することができるか、又はコンセンサスに達するまでその目標を変更し続けることができる。これは、染料処方時、反復回数を劇的に低減し、それにより、時間及びコストを低減することができる。合成画像は、所望の場合、各人に電子的に送信し、個々の色較正モニタで各人に表示することができるため、チームの数人は互いからリモートに配置することもできる。
合成画像は、光と繊維との相互作用の計算モデル(実際の光と実際の材料である毛髪繊維との実際の物理的相互作用に忠実)を使用して生成されるため、自然に見えることができ、画像で見える毛髪のカラーは、少なくともシミュレーション/レンダリングで使用される照明下において、物理的に実現可能であることができる。1組の合成画像を使用して、様々な異なる照明状況下での変更毛髪繊維の外観を提示することもできる。これにより、カラーを指定する人々は、カラーが様々な環境で魅力的に見えることを確認することができる。
本方法は、ヘアスタイルを定義する、頭部での複数の毛髪繊維の位置を記述する、モデルと併用される頭部パラメータを取得することを更に含み得、本方法は、モデル、頭部パラメータ、及び第2の繊維パラメータのセットを使用して、光が、頭部パラメータにより記述される位置における改変繊維といかに相互作用するかをシミュレートすることを含む。
頭部パラメータは、好ましくは、頭部(又は頭部の一部)での個々の各繊維の位置、向き、及び/又は形状をむヘアスタイルを定義する。これは、少なくとも20,000本の繊維、好ましくは少なくとも50,000本の繊維、より好ましくは少なくとも75,000本の繊維を含み、現実的な合成画像を生成し得る。特に人間の頭部にある個々のあらゆる毛髪の位置を測定することが難しいため、頭部は「仮想」であり得る。すなわち、実際の人のヘアスタイルを表すものではない。頭部パラメータは、顔の外観、顔若しくは頭皮の皮膚の色、又は目、耳、若しくは口の外観等の頭部の他の特徴を記述し得る。
上でまとめられたこの態様による方法を実行するように1つ又は複数のプロセッサをプログラムするプロセッサ可読コードを含む1つ又は複数のプロセッサ可読記憶デバイスも提供される。
特に、光と繊維との相互作用の計算モデルの第1の繊維パラメータのセットを取得するステップであって、前記第1の繊維パラメータのセットは複数の実際の繊維を記述する、取得するステップと、第1の繊維パラメータのセットを変更して、複数の改変繊維を記述する第2の繊維パラメータのセットを生成するステップと、モデル及び第2の繊維パラメータのセットを使用して、光が改変繊維といかに相互作用するかをシミュレートするステップと、シミュレーションの結果に基づいて、改変繊維の外観を示す合成画像をレンダリングするステップとを含む方法を実行するように1つ又は複数のプロセッサをプログラムするプロセッサ可読コードを含む1つ又は複数のプロセッサ可読記憶デバイスが提供される。
記憶デバイス(又は同等に、記憶媒体)は一時的であり得る。
画像処理装置も提供され、本画像処理装置は、
メモリと、
少なくとも1つのプロセッサと
を備え、
少なくとも1つのプロセッサは、
光と繊維との相互作用の計算モデルの第1の繊維パラメータのセットを取得することであって、前記第1の繊維パラメータのセットは複数の実際の繊維を記述する、取得することと、
第1の繊維パラメータのセットを変更して、複数の改変繊維を記述する第2の繊維パラメータのセットを生成することと、
モデル及び第2の繊維パラメータのセットを使用して、光が改変繊維といかに相互作用するかをシミュレートすることと、
シミュレーションの結果に基づいて、改変繊維の外観を示す合成画像をレンダリングすることと、
レンダリングされた合成画像をメモリに記憶することと
を行うように構成される。
本装置は、表示画面、好ましくは色較正表示画面を更に備え得る。プロセッサは、好ましくは、合成画像を表示するように表示画面を制御するように更に構成される。
本画像処理装置では、合成画像は、仮想画像平面における複数の空間位置のそれぞれに対応する複数のピクセルを含み得、少なくとも1つのプロセッサは、第1のコンピュータ内の少なくとも1つの第1のプロセッサと、第2のコンピュータ内の少なくとも1つの第2のプロセッサとを含み得、第1のコンピュータ及び第2のコンピュータはネットワークを介して接続されるように構成され、各プロセッサは、各位置に到達する複数の光線のそれぞれで、光源からその位置までの光線の軌跡をシミュレートすることにより、光が改変繊維といかに相互作用するかをシミュレートするように構成し得、前記軌跡は、改変繊維のうちの1つ又は複数との1つ又は複数の相互作用を含み、各プロセッサは、他のプロセッサと並列して計算を実行するように構成し得、各プロセッサは、各位置で、異なる複数の光線のそれぞれの軌跡をシミュレートするように構成し得る。
本画像処理装置は、複数の実際の繊維の画像を取得するカメラを更に備え得、少なくとも1つのプロセッサは、画像を自動的に処理して、第1の繊維パラメータのセットを特定するように更に構成し得る。
特に、少なくとも1つのプロセッサは、画像を処理して、1組の推定繊維パラメータを特定することと、モデル及び推定繊維パラメータを使用して、推定パラメータを有する繊維と光がいかに相互作用するかをシミュレートすることと、シミュレーションの結果を画像の内容と比較して、誤差尺度を計算することと、誤差尺度に基づいて推定パラメータを更新することと、推定繊維パラメータが安定値に収束するまで、シミュレートするステップ、計算するステップ、及び更新するステップを繰り返すことと、収束推定繊維パラメータに基づいて第1の繊維パラメータのセットを特定することとを行うように構成し得る。
別の態様によれば、繊維の外観を比較するのにユーザを支援する方法が開示され、本方法は、
繊維との光の相互作用を記述する計算モデルを提供することと、
モデルと併用される第1の繊維パラメータのセットを取得することであって、前記第1の繊維パラメータのセットは第1の複数の繊維を記述する、取得することと、
モデルと併用される第2の繊維パラメータのセットを取得することであって、前記第2の繊維パラメータのセットは第2の複数の繊維を記述する、取得することと、
モデル及び第1の繊維パラメータのセットを使用して、光が第1の複数の繊維といかに相互作用するかをシミュレートし、シミュレーションの結果に基づいて、第1の複数の繊維の外観を示す第1の合成画像をレンダリングすることと、
モデル及び第2の繊維パラメータのセットを使用して、光が第2の複数の繊維といかに相互作用するかをシミュレートし、シミュレーションの結果に基づいて、第2の複数の繊維の外観を示す第2の合成画像をレンダリングすることと、
第1の合成画像及び第2の合成画像をユーザに表示することと
を含む。
この方法は、異なる繊維材料の異なる外観又は異なる条件下での同様の繊維材料の異なる外観を視覚化するのにユーザを支援するために使用することができる。合成画像は、光が実際に繊維といかに相互作用するかの計算モデルを使用して作成されるため、写真のように現実的にすることができ、これは、繊維が現実世界でいかに見えるかについて忠実に近似している。これに関連して、2つの異なる合成画像を提示することは、ユーザが2つの外観を比較する(主観的に)強力な方法を提供することができる。
第1の複数の繊維は、第1の繊維パラメータのセットにより記述され、実際の繊維であり得る。
任意選択的に、第1の繊維パラメータのセットは、実際の繊維の物理的な測定及び分析により取得可能である。すなわち、パラメータは、実際の材料である繊維サンプルから導出し得る。
この場合、第1の合成画像は、実際の繊維と同じパラメータを有する複数の繊維がいかに見えるかを示す。それにより、実際の繊維を仮想世界で視覚化することができる。仮想世界では、例えば、照明を任意に定義することができる。繊維が毛髪繊維である場合、第1の合成画像は、繊維のパラメータが特定の仮想ヘアスタイルに適用された場合、繊維がいかに見えるかを示し得る。
第2の複数の繊維は、第2の繊維パラメータのセットにより記述され、実際の繊維であり得る。
任意選択的に、第2の繊維パラメータのセットは、実際の繊維の物理的な測定及び分析により取得可能である。すなわち、パラメータは、実際の材料である繊維サンプルから導出し得る。
一般に、第2の複数の繊維は、第1の複数の繊維とは異なる繊維を含む。
この場合、両方のパラメータのセットは実際の繊維から導出可能であり、2つの合成画像は、ユーザが、2つのタイプの繊維の外観を比較するのを支援することができる。両方のパラメータのセットは実際の繊維を記述するため、原理上は、元の繊維を直接比較することが可能である。しかし、仮想比較には幾つかの潜在的な利点があり得る。元の実際の繊維は異なる場所にあり得、「横に並べての」検査又は互いを即座に順々に検査することが妨げられる。人間の記憶は主観的且つ信頼できないものであり得、外観を一緒に近く(空間的及び時間的に)で見て、意味があり一貫した結果を得ることが望ましい。別の潜在的な利点は、合成画像の表示及び人間であるユーザによる合成画像の比較が、実際の任意の繊維からリモートであることができることである。例えば、画像は、世界の異なる部分にいる複数のユーザに表示して、広範囲の主観的評価を収集し得る。
幾つかの状況では、実際の繊維の数量は制限され得る。例えば、ヘアケア業界では、染料は毛髪の小さなサンプル(毛束)でテストされ得る。ユーザが、これらの小さなサンプルから、染料が処置された場合に頭髪全体がいかに見えるかについて良好な印象を得ることは困難であり得る。したがって、本方法は、実際の染められた各毛髪サンプルから複数の繊維パラメータのセットを取得することを含み得る。次に、任意のヘアスタイル又は任意の照明状況下の任意の本数の繊維の外観をシミュレートし、合成画像の形態でユーザに提示することができる。これは、大量の毛髪を染める時間及び費用又は人の頭部の所定位置にある実際の人の毛髪を染める時間及び費用なしで、サンプルと同じカラーに染めた場合、頭髪全体がいかに見えるかの現実的な印象を与えることができる。
第2の繊維パラメータのセットを取得するステップは、任意選択的に、第1の繊維パラメータのセットを変更することを含み、それにより、第2の繊維パラメータのセットは、複数の改変繊維を記述する。
これにより、ユーザは、実際の繊維(例えば、実際の毛髪)の外観を実際の繊維の変更版の外観と比較することができる。
任意選択的には、第1の繊維パラメータのセットの変更は、実際の繊維の物理的な変更、例えば、化学的処理、特に染料の塗布等の実際の繊維に適用される処置などを表し得る。したがって、ユーザは、現在の毛髪のカラーの外観を「仮想」毛髪カラーの外観と比較することができ得る。これは、毛髪を染めるか否か及びどのカラーで染めるかを決めるに当たり、ユーザを支援し得る。
本方法は、第2の合成画像を使用して、所望のヘアカラーを指定するか、又は所望のヘアカラーを少なくとも1人の人に伝えることを更に含み得る。
任意選択的に、各パラメータのセットは、複数の繊維のそれぞれのカラーに関連する少なくとも1つのカラーパラメータを含み、第1のパラメータのセットでの少なくとも1つのカラーパラメータの値は、第2のパラメータのセットでの少なくとも1つのカラーパラメータの値と異なる。
これは、第2の複数の繊維が第1の複数の繊維とは異なるカラーを有することを意味する。
本方法は、第1の合成画像での第1の複数の繊維の外観と第2の合成画像での第2の複数の繊維の外観とが同じであるか、それとも異なるかの主観的評価を含むユーザ入力を受信することを更に含み得る。
繊維サンプルが同じに見えるか、それとも異なって見えるかの主観的評価は、多くの状況で重要である。例えば、ヘアケア業界では、染料組成が再処方される場合、新処方が、古い処方と同じカラーリング結果をもたらすことが望ましいことがある。既に上述したように、染められた毛髪の外観を合成画像の形態でユーザに提示することにより、より確実な主観的評価を得ることが可能であり得る。
本方法は、ユーザが、第1の合成画像及び第2の合成画像のうちいずれの外観を好むかを示すユーザ入力を受信することを更に含み得る。
任意選択的に、ユーザは、第1の合成画像での第1の複数の繊維の外観及び第2の合成画像での第2の複数の繊維の外観に基づいて、2つの複数の繊維のうちいずれがユーザにとってより魅力的であるかの主観的評価を提供する。
本方法は、好ましい合成画像を使用して、所望のヘアカラーを指定するか、又は所望のヘアカラーを少なくとも1人の人に伝えることを更に含み得る。例えば、ユーザは、ヘアカラーコンサルタントでの顧客であり得、所望の外観は所望のヘアカラーであり得る。別の例では、ユーザはヘアケアのプロであり、所望の外観を使用して、毛髪染料(又は他の処置)が生成することを意図する標的カラーを指定する。
本方法は、任意選択的に、好ましい画像の1組のパラメータを調整して、複数の調整繊維を記述する1組の調整パラメータを生成することと、モデル及び1組の調整繊維パラメータを使用して、光が複数の調整繊維といかに相互作用するかをシミュレートすることと、シミュレーションの結果に基づいて、複数の調整繊維の外観を示す更なる合成画像をレンダリングすることとを更に含む。
調整パラメータを有する繊維を示す更なる合成画像が、好ましくは、表示画面でユーザに表示される。
繊維は、好ましくは、毛髪繊維であり、パラメータを調整することは、ユーザフィードバックに応答して、調整繊維がユーザが望む外観により密に合致するように、パラメータを調整することを含み得る。これにより、ユーザは、所望の外観の指定を繰り返し改良することができる。連続反復の結果は、画面上で比較し得、及び/又は各反復の結果は、元の外観又は現在の実際の外観を示す合成画像と比較し得る。
本方法は、任意選択的に、第1の光源を記述する、モデルと併用される第1の光源パラメータを取得することと、第2の異なる光源を記述する、モデルと併用される第2の光源パラメータを取得することとを更に含み、本方法は、モデル、第1の光源パラメータ、及び第1の繊維パラメータのセットを使用して、第1の光源からの光が第1の複数の繊維といかに相互作用するかをシミュレートすることと、モデル、第2の光源パラメータ、及び第2の繊維パラメータのセットを使用して、第2の光源からの光が第2の複数の繊維といかに相互作用するかをシミュレートすることとを含み、それにより、第1の合成画像は、第1の光源下での第1の複数の繊維の外観を示し、第2の合成画像は、第2の光源下での第2の複数の繊維の外観を示す。
任意選択的には、この場合、第1の複数の繊維及び第2の複数の繊維は同じである(そして、第1の繊維パラメータのセットは、第2の繊維パラメータのセットと同一である)。したがって、第1の合成画像及び第2の合成画像は、同じパラメータを有するが、異なる照明状況下での繊維を示す。
本方法は、任意選択的に、第1のヘアスタイルを定義する、第1の頭部上の複数の第1の毛髪繊維の位置を記述する、モデルと併用される第1の頭部パラメータを取得することと、第2のヘアスタイルを定義する、第2の頭部上の複数の第2の毛髪繊維の位置を記述する、モデルと併用される第2の頭部パラメータを取得することとを更に含み、本方法は、モデル、第1の頭部パラメータ、及び第1の繊維パラメータのセットを使用して、光が、第1の頭部パラメータにより記述される位置における第1の複数の繊維といかに相互作用するかをシミュレートすることと、モデル、第2の頭部パラメータ、及び第2の繊維パラメータのセットを使用して、光が、第2の頭部パラメータにより記述される位置における第2の複数の繊維といかに相互作用するかをシミュレートすることとを含む。
任意選択的には、この場合、第1の複数の繊維及び第2の複数の繊維は同じである(そして、第1の繊維パラメータのセットは第2の繊維パラメータのセットと同一である)。したがって、第1の合成画像及び第2の合成画像は、同じパラメータを有するが、異なるヘアスタイルにアレンジされた繊維を示す。
第1の合成画像及び第2の合成画像は、同時に表示し得る。
例えば、画像は、横に並べて又は上下に並べて表示し得る。
代替又は追加として、第1の合成画像及び第2の合成画像は、時間的に連続して表示し得る。
例えば、画像は、同じ位置に順次表示し得る。
各事例で、画像は、好ましくは、同じ表示画面に表示される。
上でまとめられたこの態様による方法を実行するように1つ又は複数のプロセッサをプログラムするプロセッサ可読コードを含む1つ又は複数のプロセッサ可読記憶デバイスも開示される。
画像処理装置も開示されており、本画像処理装置は、
メモリと、
表示画面と、
少なくとも1つのプロセッサと
を備え、少なくとも1つのプロセッサは、
光と繊維との相互作用の計算モデルの第1の繊維パラメータのセットを取得することであって、前記第1の繊維パラメータのセットは第1の複数の繊維を記述する、取得することと、
計算モデルの第2の繊維パラメータのセットを取得することであって、前記第2の繊維パラメータのセットは第2の複数の繊維を記述する、取得することと、
モデル及び第1の繊維パラメータのセットを使用して、光が第1の複数の繊維といかに相互作用するかをシミュレートし、シミュレーションの結果に基づいて、第1の複数の繊維の外観を示す第1の合成画像をレンダリングすることと、
モデル及び第2の繊維パラメータのセットを使用して、光が第2の複数の繊維といかに相互作用するかをシミュレートし、シミュレーションの結果に基づいて、第2の複数の繊維の外観を示す第2の合成画像をレンダリングすることと、
レンダリングされた第1の合成画像及び第2の合成画像をメモリに記憶すること、及び
第1の合成画像及び第2の合成画像を表示画面に表示すること
のうちの少なくとも一方と
を行うように構成される。
各態様の任意選択的な特徴について上で別個にまとめたが、一態様の特徴は、他の態様の特徴と組み合わせることもできる。
本発明の例について、添付図面を参照してこれより詳細に説明する。
繊維の画像を合成する画像処理装置を示す。 繊維の画像を合成する方法を示すフローチャートである。 繊維のサンプルの光学特性を測定する装置を示す。 繊維の光学特性を測定する方法を示すフローチャートである。 並列計算を使用して繊維の画像を合成する方法を示すフローチャートである。 繊維の外観を比較するのにユーザを支援する方法を示すフローチャートである。
本明細書で使用される場合、光学的に正確又は写真のように現実的という用語は、可視電磁放射線と、特定の光学特性の繊維構造との相互作用を正確に表現する画像を指す。
本明細書で使用される場合、色補正という用語は、特定の放射スペクトルを有する可視電磁放射線源により照明される、特性の光学特性の繊維構造を正確に表現する画像を指す。
本明細書で使用される場合、繊維構造という用語は、離散した糸状体又は繊維で構成される任意の構造を指す。
繊維は、人工繊維又は天然繊維であり得る。特に、この用語は、糸状体になったケラチン物質の配列を指すのに使用し得る。
ケラチン繊維は、ウール、毛皮、絹、毛髪、及びそれらの混合物から選択し得、好ましくは、哺乳類の毛髪から、より好ましくは、人間の毛髪から選択し得る。
毛髪は、生体毛髪(すなわち、生体にある毛髪)であってもよく、又は非生体毛髪(すなわち、ウィッグ、ヘアピース、若しくは非生体ケラチン繊維の他の集合体内の毛)であってもよい。
毛髪は、白人、アジア人、アフリカ人、アフリカ系カリブの血統、又はこれらの民族タイプの組合せからのものであり得る。
毛髪は、未処理毛髪、処理済み毛髪、及びそれらの混合物から選択し得る。処理済み毛髪は、人工カラーリングされた毛髪、ブリーチされた毛髪、パーマネントウェーブの毛髪、及びそれらの混合物から選択し得る。
繊維は、平均直径約10μm〜約200μm、好ましくは約30μm〜約150μm、より好ましくは約50μm〜約120μmを有し得る。
本明細書で使用される場合、「高」ダイナミックレンジは、カラーチャネル毎のピクセル毎に8ビットを超えるビット分解能か、又はカラー画像で合計でピクセル毎に24ビットを超えるビット分解能を有する画像を指す。通常のデジタル画像は普通、カラーチャネル毎のピクセル毎に8ビットを使用し、したがって、従来のカラー画像を表すのにピクセル毎に24ビットを使用する。好ましくは、高ダイナミックレンジ画像は、カラーチャネル毎のピクセル毎に少なくとも10ビットを有する。
本明細書で使用される場合、光は、可視スペクトルでの電磁放射線を指す。
本明細書で使用される場合、全方向性画像は、視野が第1の平面において360度を含み、第2の直交平面において少なくとも180度を含む画像である。これは、視野が事実上、少なくとも半球であることを意味する。好ましくは、全方向性画像は、第1の平面及び第2の平面の両方で360度の視野を有し、それにより、視野は事実上、球体である。
本明細書で使用される場合、色較正は、色温度、輝度、及び色空間が定義され、次に少なくとも1つの参照色に対して較正されることを意味する。
図1は、繊維の画像を合成する画像処理装置を示す。装置は、コンピュータ130、表示画面140、及びカメラ150を備える。
コンピュータ130は、メモリ110及びプロセッサ120を備える。プロセッサ120及びメモリ110は、互いと結合され、互いと通信するように構成される(例えば、コンピュータ130の内部バスを使用して)。
表示画面140及びカメラ150は、コンピュータ130に結合され(例えば、有線又は無線接続を使用して)、プロセッサ120と通信するように構成される。
装置は、第1のコンピュータ130a及び第2のコンピュータ130bの2つの追加のコンピュータを更に備える。これらの追加のコンピュータは、ネットワークを介してコンピュータ130に結合され、そのネットワークを介してプロセッサ120と通信するように構成される。各コンピュータ130a、130bは、各プロセッサ120a、120bを備える。以下に更に詳細に説明するように、2つのコンピュータ130a及び130bは、並列処理を実施することによる繊維の画像合成を支援するのに使用し得る。
カメラ150は、複数の実際の繊維160の画像を取得し、この画像をコンピュータ130のプロセッサ120に通信するように構成される。
表示画面140は、プロセッサ120から、繊維の合成画像を表示するように表示画面を制御する制御信号を受信するように構成される。表示画面140は、好ましくは、色較正される。
図2は、図1の装置により実施される、繊維の画像を合成する方法を示すフローチャートである。図1及び図2の例では、問題となっている繊維は人毛を含む。例示的な方法によれば、繊維との光の相互作用を記述する計算モデルが提供される(ステップ210)。このモデルは、メモリ110に記憶され、方法の初期化フェーズ中、プロセッサ120に提供され得る。
ステップ220において、プロセッサ120は、モデルと併用する第1の繊維パラメータのセットを取得する。第1の繊維パラメータのセットは、複数の実際の繊維、すなわち、実際の人毛160のサンプルを記述する。繊維パラメータを取得する方法については、以下に更に詳細に説明する。
ステップ230において、プロセッサ120は、第1の繊維パラメータのセットを変更して、第2の繊維パラメータのセットを生成する。第2の繊維パラメータのセットは、実際の毛髪繊維160の変更版を記述する。
この例では、第1のパラメータのセットは、毛髪繊維160のカラーに関連する少なくとも1つのパラメータを含む。これは、第2のパラメータのセットにおいて変更され、それにより、第2のパラメータのセットは、異なるカラーを有する毛髪繊維160の変更版を記述する。これは、繊維への化学的処理の効果をモデリングするのに使用することができる。例えば、第2のパラメータのセットは、毛髪繊維160をブリーチ又は染色する効果をモデリングすることができる。
パラメータは、プロセッサにより自動的に変更されてもよく、又はユーザ入力、例えば、ユーザが効果のモデリングを望む化学的処理を示すユーザ入力若しくはパラメータの変更に望ましい方法を示すユーザ入力などに応答して変更されてもよい。一例では、システムは、ユーザにユーザインタフェースを提供して、このインタフェースを使用してパラメータ及びユーザ入力変更パラメータを変更する。
ステップ240において、プロセッサ120は、光が改変繊維といかに相互作用するかをシミュレートする。これは、第2の繊維パラメータのセットと一緒に計算モデルを使用する計算を含む。
シミュレーション240の結果に基づいて、プロセッサ120は、改変繊維の外観を示す合成画像をレンダリングする(ステップ250)。プロセッサ120は、レンダリングされた画像をメモリ110に記憶し得る。代替又は追加として、ステップ270において、プロセッサ120は、レンダリングされた合成画像を表示画面140に表示し得る。
任意選択的に、ユーザは、表示された合成画像を検査し得る。ユーザが、合成画像での改変繊維の外観に満足する場合、その画像を使用して、改変繊維の外観を所望の外観として少なくとも1人の他の人物に伝え得る。例えば、ユーザはヘアサロンの顧客であり得、ブリーチ及び/又は染色後のユーザが希望するカラーをヘアケアのプロに合成画像を使用して伝え得る。この場合、第1の繊維パラメータのセットにより表される元の実際の毛髪繊維160は、ユーザ自身の現在の状況での毛髪のサンプルである。
別の例では、ユーザはヘアケアのプロであり得る。(第1の繊維パラメータのセットにより記述される)実際の毛髪繊維160は、既存の染料組成を使用して染色された毛髪の標準サンプル(毛束)であり得る。ヘアケアのプロは、合成画像を使用して、染料処方専門家に、新しい染料(まだ処方されていない)でプロが達成したいヘアカラーを伝え得る。これは、処方専門家が新しい染料組成の所望の結果を理解するのを助け得る。次に、処方専門家は、合成画像内の変更された毛髪繊維の外観を参照又は標的として使用して、新しい毛髪染料組成を処方し得る。
任意選択的には、第2の繊維パラメータのセットに加えて、他のパラメータを計算モデルと併用して、合成画像を生成し得る。
好ましくは、プロセッサ120は、ステップ260において、計算モデルと併用される光源パラメータを取得する。光源パラメータは光源を記述し、光源は、シミュレーションの仮想現実において改変繊維を照明するのに使用される。好ましくは、光源パラメータは、光プローブ画像としても知られる現実シーンの全方向性画像を含む。
好ましくは、プロセッサ120は、ステップ280において、モデルと併用される頭部パラメータも取得する。頭部パラメータは、ヘアスタイルを定義する、頭部での複数の毛髪繊維の位置を記述する。図2の例では、(仮想)頭部での個々の各毛髪の位置、向き、長さ、及び形状が、頭部パラメータにより定義される。
毛髪繊維の光学特性は、繊維パラメータにより記述され、頭部にある繊維を照明する光は、光源パラメータから特定される。計算モデルは、これらの全てのパラメータがいかに結合されて、繊維との光の相互作用をシミュレートし、その結果としての合成画像をレンダリングするかを定義する。したがって、計算モデルは、現実世界で毛髪繊維の外観に影響する最も重要な物理的特性を捕捉する。
繊維パラメータ、光源パラメータ、及び頭部パラメータは、頭髪の実際の画像を形成するために現実世界で生じるのと同じ物理的プロセスをシミュレートする、仮想世界での数値表現を定義する。
任意選択的には、ステップ270において合成画像が表示された後、ユーザは、変更毛髪繊維の外観にまだ満足していないと判断する場合がある。この場合、ユーザは、ユーザ入力をプロセッサ120に提供することができ、これに応答して、プロセッサは繊維パラメータを更に変更する。基本的に、図2において破線で示されるように、方法は再びステップ230に進み、シミュレートするステップ240及び合成画像をレンダリングするステップ250が再び実行される。方法は、このようにして反復して進むことができ、ユーザが合成画像での改変繊維の外観に満足するまで、繊維パラメータを連続して改良する。
図3は、図1の毛髪繊維160等の繊維のサンプルの光学特性を測定する例示的な装置を示す。装置は、曲面を備える材料ホルダ165と、コリメート光源170と、カメラ150とを備える。この例では、材料ホルダ165は円柱形を備える。したがって、曲面は円柱形である。毛髪繊維160は、各繊維が円柱形の軸に略垂直な平面に配置されるように、円柱形の周縁に巻かれる。
コリメート光源170からの入射光線及びカメラ150の光軸は、円柱形の曲面の表面法線167と実質的に同じ平面にある。例えば、入射光線及びカメラ150の光軸は、平面の0.5度以内にある。この平面は、円柱形の軸に垂直であり、したがって、コリメート光、表面法線、及びカメラの光軸は、毛髪繊維と同じ平面を共有し得る。
光源170は材料ホルダ165を照明する。コリメート光源170の軸とカメラ150の光軸との間の角度オフセットは、材料ホルダ165の曲面の表面法線と同じ平面において約5度未満である。好ましくは、2軸間のオフセットは約3度未満である。好ましくは、カメラ150又は光源170のいずれかは、その軸が、他方の軸が上述したような角度オフセットで配置された状態で、材料ホルダの曲面に直交するように配置される。
代替的には、2軸のそれぞれは、選ばれる角度オフセットの約半分である曲面への法線に傾斜して配置し得る。例として、2軸はそれぞれ、軸と曲面への法線との間で2.5度の角度で配置し得る。コリメート光の発散角は、約0.5度未満であり得る。標的材料が搭載されるエリアでの光源の輝度は、このエリアの平均輝度の5%を超えて変動しない。画像捕捉要素及び照明源はそれぞれ、材料ホルダの曲面の表面法線を含む平面の約5度以内、好ましくは約1度以内、より好ましくは約0.2度以内で位置合わせし得る。
キセノン高圧光源を使用して繊維及び材料ホルダを照明し得る。LOT Quantum Design GmbH(独国)から入手可能な150Wキセノンアーク灯型番:6255 Oriel Instrumentsは、例示的な光源である。光源は、コリメートD55シミュレータであり得る。D55は、西欧/北欧での日中の太陽光に概ね対応し、したがって、昼光照明とも呼ばれる。
材料ホルダは、木材、金属、ガラス、ポリマー、又は複合材料を含め、任意の適する材料から製作し得る。材料ホルダは、コーム又は他の繊維分離要素を備えて、繊維が分離され、曲面上に位置合わせされた状態で繊維サンプルを材料ホルダに配列できるようにする。
カメラは、好ましくは、高ダイナミックレンジデジタルカメラを含む。例示的なカメラは、スイス、フラウエンフェルトのBaumer Groupから入手可能であり、赤、緑、及び青チャネルのそれぞれで12ビットのダイナミックレンジを有するTXG50cである。
複数の画像を異なる露出で捕捉し、それらを結合して、単一の高ダイナミックレンジ画像にすることにより、より低いダイナミックレンジ(例えば、チャネル毎に8ビット)のデジタルカメラを使用し得る。
画像は、画像内の各ピクセル行の平均値を計算し、続けて、必要に応じて各ピクセルの値を変更して、特定のピクセルの値とピクセル行の平均値との差を低減することにより、平滑化し得る。
サンプルは、約2本〜約10000本、好ましくは約10本〜約5000本、より好ましくは約100本〜約2000本の繊維を含み得る。実際に、毛髪等の繊維材料のサンプルは、材料ホルダの曲面上に位置合わせされた配列で配置される。配列された繊維は、表面上に複数の層又は単層で配置し得る。好ましくは、繊維は複数の層で配置され、その理由は、これにより、複数の繊維による光散乱の効果(全体照明)をより正確に捕捉することができるためである。
図4は、図1及び図3の装置により実行される繊維の光学特性を測定する方法を示すフローチャートである。
ステップ221において、カメラ150は、材料ホルダ165に巻かれた毛髪繊維160の画像を捕捉する。
ステップ222において、プロセッサ120は、画像を処理して、1組の初期推定繊維パラメータを特定する。
方法は次に、「合成による分析」手法に続く。
ステップ223において、プロセッサ120は、計算モデル及び初期推定繊維パラメータを使用して、それらの初期推定パラメータを有する複数の繊維と光とがいかに相互作用するかをシミュレートする。
ステップ224において、このシミュレーションの結果が、カメラ150により捕捉された画像と比較される。シミュレーション結果と実際の画像との差を特徴付ける誤差尺度が計算される。
ステップ225において、プロセッサ120は、誤差尺度に基づいて推定繊維パラメータを更新する。
次に、ステップ226において、プロセッサは、推定繊維パラメータが安定値に収束したか否かをテストする。推定繊維パラメータがまだ十分に収束してない場合、シミュレートするステップ223、誤差尺度を計算するステップ224、及びパラメータを更新するステップ225が繰り返される。反復は、推定繊維パラメータが収束するまで、すなわち、前のパラメータのセット及びステップ225後の更新されたパラメータが十分に類似するまで、続けられる。収束は、誤差尺度の大きさが予め定義される閾値未満になったときを検出することにより、判断することもできる。
パラメータが収束した場合、方法はステップ227に続き、毛髪繊維サンプル160を記述する第1の繊維パラメータのセットが、収束した推定繊維パラメータに等しく設定されることにより特定される。
繊維パラメータの推定及び更新に適する一方法が、Zinkeらの論文(Arno Zinke,Tomas Lay,and Anton Andriyenko,“A practical approach for photometric acquisition of hair color”,ACM transactions on graphics,Volulme 28,No.5,Article 165,December 2009)に記載されている。
1組の繊維パラメータは、毛髪繊維の最も重要な光学特性を捕捉する。これは、毛髪の「光学指紋」を含む。1組の繊維パラメータは、後述するパラメータを含む。これらのパラメータについては、Zinkeらにおいて更に詳細に考察されている。
双方向繊維散乱分布関数(BFSDF)として知られる、これらのパラメータとの併用に適する計算モデルは、Zinke及びWeber(Arno Zinke and Andreas Weber,“Light Scattering from Filaments”,IEEE Transactions on Visualization and Computer Graphics(Volume:13,Issue:2),pages 342−356,March−April 2007)に記載されている。手短に、この計算モデルは、最小包囲シリンダ(minimum enclosing cylinder)により繊維を局所的に近似する。
3つの吸収係数σを使用して、異なる波長の光が繊維によりいかに吸収されるかを記述することができる。一係数が赤チャネル、緑チャネル、及び青チャネルのそれぞれに提供される。各カラーチャネルの係数は、その色の光が繊維により吸収される(したがって、散乱されない)量を記述する。係数は赤吸収、緑吸収、及び青吸収と記される。これらの3つのパラメータはそれぞれ、繊維の半径の逆数(半径−1)の単位を有する。
繊維による光の散乱の良好な近似は、第1の3つの散乱モデルを考慮することにより得られる。
第1の後方散乱成分は、入射光が包囲シリンダの第1の表面からいかに反射されるかを記述する。これは「R」(反射)成分と呼ばれる。
第1の前方散乱成分は、入射光が、シリンダの第1の表面及びシリンダの第2の表面をいかに透過するかを記述する。これは「TT」(透過−透過)成分と呼ばれる。
第2の後方散乱成分は、入射光が、いかにシリンダの第1の表面を透過し、シリンダの第2の表面から反射され、シリンダの第3の表面を透過するかを記述する。これは「TRT」(透過−反射−透過)成分と呼ばれる。
完全な誘電繊維の場合、スペクトル散乱は、各散乱モデルで散乱光の錐体を生じさせる。毛髪繊維の場合、特に、毛髪繊維のタイル状表面構造が、完全誘電繊維と比較して、シフトしたスペクトル錐体に繋がると信じられている。したがって、3つの散乱成分のそれぞれで、好ましくは、スペクトル錐体の長手方向シフトを記述するパラメータαがある。
更に、表面の凸凹性及び繊維内部の不均質性に起因して、散乱分布は、理想的な誘電繊維と比較してぼやける。この影響を捕捉するために、複数の繊維パラメータは、3つの散乱モデルのそれぞれに長手方向幅パラメータβを含むこともできる。
これにより、長シフトR(α)、長シフトTT(αTT)、長シフトTRT(αTRT)、長幅R(β)、長幅TT(βTT)、及び長幅TRT(βTRT)と記される6つのパラメータが与えられる。これらの6つのパラメータはそれぞれ、度を単位とした角度である。スケールRとしても知られているスケーリング係数sを含めることもでき、この係数はR成分の強度を決める。このパラメータは次元を有さない。
拡散反射成分を含めることもできる。重みパラメータである散乱比dは、拡散散乱光の割合を与える。球面反射率rが、各カラーチャネルに提供され、赤拡散反射率、緑拡散反射率、及び青拡散反射率と記される3つのパラメータが与えられる。これらも次元のないパラメータである。
以下の範囲のパラメータ値が、繊維構造の許容可能な表現をもたらすことが分かっている。
Figure 2018500628
上記の説明から当業者に明らかなように、この複数の繊維パラメータは、吸収に関連するパラメータ及び散乱に関連するパラメータを含む。この例では、毛髪のカラーに関連するパラメータは、3つの吸収係数及び3つの拡散係数を含む。これらのカラーパラメータが変更される(図2の方法のステップ230において)場合、合成画像に示される改変繊維は、元の毛髪繊維サンプル160とは異なるカラーを有することになる。
上述したパラメータにより、計算モデルに従って繊維(特に毛髪繊維)を変更し、異なる繊維を記述することができる。しかし、決して変更されない幾つかの固定パラメータもあり得る。例えば、繊維の屈折率は常に一定であると仮定し得る。固定し得るパラメータの他の例については、Zinkeらによる論文に記載されている。
シミュレーションステップ240において計算モデルと併用される第2の繊維パラメータのセットは、複数の改変繊維の平均特性を記述し得る。しかし、人の頭部にある実際の毛髪は全て同一であるわけではない。同じ毛髪繊維上の異なる部分間及び異なる繊維間には光学特性の自然な変動がある。したがって、平均繊維パラメータのみを使用してレンダリングされる画像は、非常に均質で、不自然に見えることがある。これに対処する幾つかの可能な方法がある。
一例では、仮想ヘアスタイル(頭部パラメータにより定義される)での個々の繊維は、平均繊維パラメータを、個々の各繊維に固有であるか、又は繊維に沿った特定の位置に固有である可変成分と結合することにより記述し得る。可変成分は、疑似乱数生成器を使用して生成し得る等のランダムノイズを含み得る。この手法を使用して、数千本という個々の毛髪繊維の繊維パラメータを推定し、記憶することによる複雑性を追加せずに、合成画像により自然な外観を与えることができる。ランダム変動への代替又は追加として、繊維内及び繊維間の両方での系統的変動があり得る。
例えば、繊維は、その根元が繊維の他の部分よりも明るいこともある。これは、白髪をモデリングしており、以前に染めた白髪が成長して、自然な白髪の外観を有する根元が見えるようになったものである。別の例では、繊維の根元がより暗いことがある。これは、以前にブリーチした毛髪が成長し、自然なより暗い外観を有する根元が見えるようになった毛髪をモデリングしている。
繊維パラメータが、頭部の前部から後部への明度の系統的な変更を定義することが有利なこともある。自然の毛髪は通常、頭部の上部及び前部に向けて明るくなり、後部に向かって暗くなる。これらの変動は、同じ繊維の長さに沿った異なる場所で異なる値を有し、及び/又は頭部の異なる位置にある異なる繊維に異なる値を有する少なくとも1つのパラメータを含む繊維パラメータを提供することにより、モデリングすることができる。
モンテカルロ経路追跡アルゴリズムを使用して、繊維との光の相互作用をシミュレートし、合成画像をレンダリングすることができる。これは、光源(光源パラメータにより定義される)から、合成画像のピクセルに対応する仮想画像平面における位置までの個々の光線の経路を追跡する。光線の軌跡に沿って、各光線は繊維のうちの1本又は複数本と相互作用する。
繊維の光学特性は、1組の繊維パラメータにより指定され、仮想ヘアスタイルでの繊維の位置は、頭部パラメータにより指定される。繊維との各相互作用で、光線は、計算モデルにより定義される確率分布で、幾つかの方法(上述)のうちの1つで吸収又は散乱し得る。モンテカルロ経路追跡アルゴリズムの実施は、当業者の能力内にある。
理解されるように、光線は「仮想」光線である。仮想光線は、現実世界には存在せず、シミュレーションで実行される計算にのみ存在する。各光線は「サンプル」に寄与する。レンダリングされる画像の品質は通常、ピクセル当たりのサンプル数に依存する。
好ましくは、シミュレーションは、全体照明モデル、すなわち、シーン内の様々な物体間の光の相互散乱(特に、複数の繊維による単一の光線の散乱)を含むモデルを組み込む。代替的には、シミュレーションはレイトレーシングアルゴリズムを使用し得る。レイトレーシングアルゴリズムは通常、全体照明を組み込まず、直接照明のみを組み込む。
任意選択的には、各ピクセルでシミュレートされる光線数(すなわち、サンプル数)は、繊維パラメータに依存する。特に、ピクセル毎の光線数/サンプル数は、好ましくは、明るいカラーの繊維で大きく、暗いカラーの繊維で少ない。これは、明るいカラーの繊維の場合、複数の散乱(光線が、ピクセルに到達する前に複数の繊維と相互作用する)の影響が、暗いカラーの繊維の場合よりも大きいという観測に基づく。したがって、明るいカラーの繊維で同様に正確な表現を取得するには、暗いカラーの繊維の場合よりも、比例的に多数の光線を考慮する必要があり得る。
計算すべきサンプルの総数は、シミュレーションの開始前に定義し得る。シミュレーションは、この予め定義される数のサンプルが計算されたとき、「完了」する。サンプル数は、好ましくは、レンダリングされる画像の所望の品質に従って選ばれる。原理上、シミュレーションの精度は、追加のサンプルが計算され、結合されるにつれて、無制限に増大し続ける。しかし、実際には、いくつかの有限数のサンプル後、品質の改善は知覚できなくなる。合成画像を見るユーザにとって、この有限数を超えると、サンプルが更に追加された場合であっても、品質が改善するようには見えなくなる。予め定義されるサンプル数は、この有限の「十分な」数に近づくように選ばれ得る。
図5は、並列計算を使用して、繊維の画像を合成する方法を示すフローチャートである。これは、図2のフローチャートに基づくが、簡潔にするために、ステップ260(光源パラメータの取得)及びステップ280(頭部パラメータの取得)は省かれている。ステップ210(計算モデルの提供)、ステップ220(第1の繊維パラメータのセットの取得)、及びステップ230(それらの繊維パラメータの変更)は、図2の方法での対応するステップと同じであり、ここではこれ以上説明しない。
並列計算は、コンピュータ130のプロセッサ120の制御下で、第1のコンピュータ130aのプロセッサ120a及び第2のコンピュータ130bのプロセッサ120bにより実行される。
ステップ241において、並列計算が、プロセッサ120により初期化される。これは、第1のプロセッサ120aと第2のプロセッサ120bとの間でシミュレーションタスクを分割することを含む。
特に、プロセッサ120は、第1のプロセッサ120aへの第1のシードと、第2のプロセッサ120bへの第2の異なるシードとを生成する。各シードは、モンテカルロ経路追跡アルゴリズムに従ってサンプルを生成する乱数生成器において各プロセッサにより使用される。シードが異なるため、各プロセッサ120a、120bは異なる組のサンプルを生成する。各サンプルは、光源から、複数の繊維との1つ又は複数の相互作用(シミュレートされている仮想世界内の)を介して、合成画像内のピクセルまでの光線の経路を追跡する。
プロセッサ120は、図1において破線矢印で示されるネットワークを介して、シードを各プロセッサ120a及び120bに通信する。
ステップ242aにおいて、第1のプロセッサ120aは、第1のシードをプロセッサ120から受信し、第1のシードを使用して乱数生成器を初期化し、乱数生成器及びモンテカルロアルゴリズムを使用して、シミュレートする第1の光線を決定する。次に、第1のプロセッサ120aは、この第1の光線の経路をシミュレートする。ステップ243aにおいて、第1のプロセッサ120aは、シミュレートする第2の光線を決定する。ここでも、乱数生成器及びモンテカルロアルゴリズムを使用する。それは、この光線の経路もシミュレートする。プロセッサ120aは、このようにして進み、モンテカルロアルゴリズムに従ってサンプルを生成し、合成画像内のあらゆるピクセルに所定数の光線の経路をシミュレートするまで、光線の経路をシミュレートする。最後にシミュレートされる光線は、図5ではステップ244aで示される。
第1のプロセッサ120aによるこれらの計算と並列して(すなわち、これらの計算が実行されるのと同時に)、第2のプロセッサ120bは異なる計算のセットを実行する。ステップ242bにおいて、第2のプロセッサ120bは、ネットワークを介して第2のシードをプロセッサ120から受信し、シードを使用して乱数生成器を初期化し、乱数生成器及びモンテカルロアルゴリズムを使用して、シミュレートする第1の光線を決定する。次に、第2のプロセッサ120bは、この光線の経路をシミュレートする。次に、ステップ243bにおいて、プロセッサ120bは、同様にして第2の光線を生成し、シミュレートする。第2のプロセッサ120bは、合成画像内のあらゆるピクセルに所定数のサンプルを計算するまで、このようにして進む。第2のプロセッサ120bにより計算される最後のサンプルは、図5のステップ244bに示される。
なお、ステップ242a、243a、及び244aのそれぞれが、各ステップ242b、243b、及び244bと厳密に同時に行われる必要はない。第1のプロセッサ120aによって実行される計算は、第2のプロセッサ120bにより実行される計算から実質的に独立している。
第1のプロセッサ120a及び第2のプロセッサ120bが、ピクセル毎に割り当てられた数のサンプルを計算した後、合成画像内の各ピクセルで、全てのサンプルが、プロセッサ120により結合されて、合成画像をレンダリングする(ステップ250)。サンプルの結合は、各ピクセルで、そのピクセルへの各サンプルの寄与の和を計算することを含み得る。
上記の例では、第1のコンピュータ130aと第2のコンピュータ130bとの間の労力の分割は、各コンピュータがモンテカルロ経路追跡アルゴリズムにおいて異なるサンプルを計算することに基づいた。この例では、各コンピュータ130a、130b(それぞれプロセッサ120a、120b)は、合成画像内のあらゆるピクセルにサンプルを計算した。
計算を並列化する他の戦略も可能であり、これらは、上述した戦略への代替又は追加として使用し得る。例えば、各コンピュータ130a、130bに、特定のピクセル又は特定のピクセルグループの全てのサンプルを計算するタスクを割り当て得る。各コンピュータ130a、130bは、合成画像の各部分に関連付けられた計算を担当し得る。
一例では、各プロセッサ120a、120bは、2つ以上のコアを備える。第1のコンピュータ130aに、合成画像内のあらゆるピクセルに特定数のサンプルを計算するタスクを割り当て得る(上述のとおり)。第1のコンピュータ130aは、プロセッサ120a内の各コアに、ピクセルの各サブグループのサンプルを計算するタスクを割り当て得る。すなわち、シミュレーションタスクは、サンプルに基づいてコンピュータ130a、130bに分割し得、ピクセルの領域に基づいて所与のプロセッサ120a、120bのコアに分割し得る。用途に応じて、並列実施の他の戦略が適切なこともある。
任意選択的には、シミュレーションがなお継続している間、シミュレーションの中間結果をレンダリングし得る。再び図5のステップ251を参照すると、プロセッサ120は、予備合成画像をレンダリングし、表示画面140に表示する。この予備画像は、プロセッサ120a及び120bによりそれまで計算されたサンプル(ステップ242a、243a、242b、及び243bにおいて)に基づく。ここで、予備合成画像のレンダリング前に、各ピクセルに幾つかのサンプルが計算されていると仮定する。
予備合成画像を表示すること(ステップ251でのように)により、ユーザは、シミュレーションの初期結果を評価することができる。予備合成画像は一般に、ノイズの多い画像として見える。計算されるサンプル数が多くなるにつれて、ノイズは減り、画像はより明確な画像に分解される。したがって、ステップ251における予備画像のレンダリング及び表示は、進行的レンダリングを提供する。シミュレーションが進むにつれて、画質を連続して増大させながら、幾つかの予備画像をレンダリングし、ユーザに表示し得る。ユーザは、このようにしてレンダリングされる予備合成画像から、改変繊維の外観の早期印象を得ることができる。この外観が望むものに合致しないとユーザが判断する場合、シミュレーションを中断することができる。
ユーザ入力に基づいて、プロセッサ120は、第2の繊維パラメータのセットを更に変更して、複数の更に変更された繊維を記述する第3の繊維パラメータのセットを生成する。次に、これらのパラメータを使用してシミュレーションを再開することができる。
このようにして、システムは、各反復で必要な時間を短縮させることができ(図2の破線参照)、それにより、ユーザは、所望の外観の繊維をより素早く達成することができる。なお、進行的レンダリングが図5に関連して説明されたが、並列実施と併せて実行されることは必須ではない。進行的レンダリングは、非並列実施と共に使用することもできる。
Linux(登録商標)オペレーティングシステムを実行するコンピュータ130a及び130bが、並列実施に好ましいことがある。
図6は、繊維の外観を比較するのにユーザを支援する方法を示すフローチャートである。この方法は、図1の装置により実施することができる。
ステップ210において、計算モデルがプロセッサ120に提供される。このモデルは、繊維との光の相互作用を記述する。
ステップ220において、プロセッサ120は、モデルと併用される第1の繊維パラメータのセットを取得する。これらのパラメータは、第1の複数の繊維を記述する。
ステップ240において、プロセッサ120は、光がこの第1の複数の繊維といかに相互作用するかをシミュレートする。
次に、ステップ250において、プロセッサ120は、第1の複数の繊維の外観を示す第1の合成画像をレンダリングする。レンダリングはシミュレーションの結果に基づく。
ステップ210、220、240、及び250は基本的に、図2を参照して上述したステップと同じである。しかし、図6の方法では、第1の繊維パラメータのセットは実際の繊維を記述する必要がない。第1の繊維パラメータのセットは、一般に、任意の実際の物理的繊維から導出可能であってもよく、又は導出可能でなくてもよい。
同様のシーケンスのステップが実行されて、第2の複数の繊維の外観を示す第2の合成画像をレンダリングする。
ステップ620において、プロセッサ120は、モデルと併用される第2の繊維パラメータのセットを取得する。この第2の組は第2の複数の繊維を記述する。
ステップ640において、プロセッサ120は、モデル及び第2の繊維パラメータのセットを使用して、光が第2の複数の繊維といかに相互作用するかをシミュレートする。プロセッサ120は、シミュレーションの結果に基づいて、第2の複数の繊維の外観を示す第2の合成画像をレンダリングする(ステップ650において)。
これらのステップ620、640、及び650は、対応するステップ220、240、及び250と略同様であり、これ以上詳細に説明しない。
ステップ270において、プロセッサ120は、第1の合成画像を表示するように表示画面140を制御する。同様に、ステップ670において、プロセッサ120は、第2の合成画像を表示するように表示画面140を制御する。このようにして、両合成画像はユーザに表示される。ユーザは、合成画像を比較し(ステップ600)、比較に応答してユーザ入力をプロセッサ120に提供することができる。
ステップ690において、プロセッサはこのユーザ入力を受信する。入力は、ユーザ入力デバイスを介して受信し得る。適するユーザ入力デバイスは、当業者に既知であり、キーボード、マウス又は他のポインティングデバイス、タッチスクリーン、マイクロホン(音声入力用)、カメラ(ジェスチャ入力用)、又はユーザ対話に応答可能な任意の他のセンサ若しくはトランスデューサを含み得る(限定ではなく)。
プロセッサがユーザ入力にいかに応答するかは、合成画像の内容と、画像が比較されている目的とに依存し得る。
一例では、第1の複数の繊維及び第2の複数の繊維は両方とも、実際の繊維を含む。これらは2つの異なる化学的処理により処置された毛髪の2つのサンプルであり得る。例えば、古い染料組成及び新しく処方された染料組成などである。比較の目的は、新しい染料組成で染められた毛髪が、古い組成で染められた毛髪と同じ外観を有するか否かを判断することであり得る。
この例では、ユーザ入力を受信するステップ690は、各合成画像での第1及び第2の複数の繊維が(ユーザにとって)同じに見えるか否かの主観的評価を受信することを含み得る。
別の例では、ある複数の繊維は実際の繊維であり得、別の複数の繊維は実際のものではないことがある。例えば、第2の複数の繊維は、上記の図2の方法でのように、複数の改変繊維を表す場合がある。この場合、比較の目的は、ユーザが、実際の繊維の外観(第1の合成画像における)を好むか、それとも改変繊維の外観(第2の合成画像における)を好むかを判断することであり得る。
この例では、ユーザ入力を受信するステップ690は、2つの外観のうちのいずれが、ユーザにより好まれるかの指示を受信することを含み得る。
ユーザは、好ましい外観がより望ましいが、まだ完全には許容可能ではないと判断し得る。この場合、プロセッサは、選ばれた合成画像に関連付けられた繊維パラメータを調整し得る(ステップ630)。プロセッサは次に、これらの更に調整されたパラメータを有する繊維の外観を示す更なる合成画像をシミュレートし(240)、レンダリングし(250)、表示(270)し得る。
方法は、図6において破線で示されるように、このようにして反復的に進み得る。この破線は、方法がステップ630からステップ240に進むことを示す。しかし、当業者には明らかなように、方法は、前の2つの合成画像のうちのいずれがユーザにより好まれるかに応じて、ステップ240又はステップ640に進み得る。
更に別の例では、2つの複数の繊維のいずれも、実際の物理的繊維を表さないことがある。
例えば、各繊維パラメータのセットは、幾つかの実際の繊維のパラメータを測定し、次に、2つの異なる方法でそれらのパラメータを変更することにより取得し得る。
例えば、各パラメータのセットは、2つの異なるヘアカラーに繋がる、2つの異なる染料による処置等の元の毛髪繊維に適用される異なる化学的処理のそれぞれの効果をモデリングすることを意図し得る。(カラーは、上述したように、明度、色相、彩度、及び/又は飽和で異なり得る)。
ここでも、ユーザは、2つの生成された合成画像のいずれが好ましいかを示し得る。好ましい画像を使用して、ユーザの毛髪の望ましい外観を美容師又はカラーリストに対して指定し得る。
代替的には、好ましい合成画像に関連付けられた繊維パラメータは、ユーザフィードバックに応答して更に調整されて、ユーザの望みにより密に合致する外観を合成画像において達成し得る。通常、方法は、ユーザが合成画像の1つに示される外観に満足するまで、このようにして反復的に進む。
図2に関連して既に述べたように、方法は、プロセッサ120が、第1の光源を記述する、モデルと併用される第1の光源パラメータを取得すること(ステップ260において)を含み得る。方法は、プロセッサ120が、第1のヘアスタイルを定義する、第1の頭部の複数の第1の毛髪繊維の構成を記述する、モデルと併用される第1の頭部パラメータを取得すること(ステップ280)も含み得る。これらの追加のパラメータは、光が第1の複数の繊維といかに相互作用するかをシミュレートする際、第1の繊維パラメータのセットと一緒に使用し得る。
同様に、方法は、プロセッサ120が、第2の光源を記述する第2の光源パラメータを取得すること(ステップ660)を含み得る。方法は、プロセッサ120が、第2の頭部で第2のヘアスタイルを形成する複数の第2の毛髪繊維を記述する第2の頭部パラメータを取得すること(ステップ680)を更に含み得る。
一般に、3つのパラメータのセット(繊維パラメータ、光源パラメータ、及び頭部パラメータ)のうちの少なくとも1つは、幾つかの点で異なる。
第1の光源パラメータが、第2の光源パラメータと異なる(値において)場合、第1の頭部パラメータは第2の頭部パラメータと同じであり得、第1の繊維パラメータのセットは第2の繊維パラメータのセットと同じであり得る。この場合、第1及び第2の合成画像は、同じヘアスタイルであるが、異なる照明状況下での同じ毛髪の外観を示す。
別の例では、第1及び第2の光源パラメータ並びに第1及び第2の繊維パラメータのセットは、同一であり得るが、第1の頭部パラメータは第2の頭部パラメータと異なり得る。この場合、合成画像は、同じ照明状況下での同じ光学特性(特に、同じカラー)を有する毛髪繊維での2つの異なるヘアスタイルの外観を示す。
ステップ270及び670では、2つの合成画像は、ユーザによる比較のために表示される場合、表示画面140に同時に、例えば、横に並べ若しくは上下に並べて表示してもよく、又は一方が他方の前に表示されて、順次に表示されてもよい。
2つの合成画像が単一の表示画面140に表示されることは必須ではない。例えば、各合成画像を別個の表示画面に表示してもよい。これにより、画像が両方とも単一の表示画面に表示される場合よりも大きなサイズで画像を表示することができる。この場合、2つの表示画面は、好ましくは、同じ方法で色較正され、及び/又は同一の表示画面ハードウェアを備える。画像が異なるタイプの非較正表示画面に表示される場合、意味のある比較を得ることはより難しくなる。
第1及び第2の合成画像は、図6の方法においてレンダリングされて表示され、それぞれ、全頭髪の画像を含み得る。しかし、これは必須ではない。
代替として、各合成画像は、頭髪の一部のみの外観を示し得る。一例では、第1の合成画像は、頭髪の左半分を示し得、第2の合成画像は、頭髪の右半分を示し得る(好ましくは、異なる頭髪)。これは特に、頭部パラメータにより定義されるヘアスタイルが対称であり、好ましくは、中央分けを有する場合に有利である。同じ頭髪の両半分での結果を比較することは、ヘアケア業界で望ましい。例えば、2つの異なる染料組成をテストする場合、染料の効果を分離し、土台となる毛髪の潜在的なバリエーションを無視するために、実際のモデルの頭部の左半分をある染料組成で染め、同じ頭部の右半分を別の染料組成で染めることが望ましい。
次に、結果は、同じ頭部での同じタイプの毛髪で横に並べて比較することができる。したがって、2つの頭部半分をシミュレートすることは、合成画像を比較する有益な方法であり得る。2つの合成画像を一緒に合わせて、全頭髪(異なる左半分及び右半分を有する)を表示するより大きな画像を形成し得る。
これを達成する幾つかの異なる方法を考慮することができる。一手法は、両半分のシミュレーション及びレンダリングを完全に別個に実行することである。これにより、頭部の右半分の第2の繊維により続けて散乱する前に、頭部の左半分の第1の繊維から散乱し得る(全体照明の例)光の影響を回避する。しかし、実際の毛髪の両半分が、染められ、直接比較される場合、これら等の相互照明の影響は、現実世界で物理的に可能である。すなわち、合成画像は、現実世界の経験を精密にエミュレートしていない。合成画像は、各頭部半分を、他方の頭部半分が存在していないものとして示す。それにも関わらず、実際には、幾つかの状況では、人工手法がより望ましい場合がある。これは、例えば、両半分を使用して、全頭部が2つの異なる方法のうちの一方で染色された際に、毛髪がどのように見え得るかを顧客に示す場合などである。
なお、2つの合成画像のそれぞれは、頭部の半分のみを表示するが、各シミュレーションは、(i)頭部のレンダリングされる側の毛髪繊維のみを考慮に入れるか、又は(ii)頭部の両側の毛髪繊維を考慮に入れ得る。2番目の場合、シミュレーションは、同じパラメータを有する毛髪繊維で覆われた全頭部が存在するとの仮定を用いて、相互照明の影響をモデリングすることができる。換言すれば、仮想世界での第1の繊維パラメータのセットを有する全頭髪の外観がシミュレートされるが、レンダリングされる第1の合成画像は、この頭部の半分のみを示す。外観は、全頭部の画像がレンダリングされ、次に、レンダリング後にクロッピングされた場合と同じである。
上記から明らかなように、別の可能性は、片側では第1のパラメータのセットを有する繊維を有し、逆側では別のパラメータのセットを有する繊維を有する1つの頭部を仮想世界でシミュレートすることにより、可能な限り正確に現実世界の経験をエミュレートすることである。これは、2つの異なるタイプの毛髪繊維間の相互照明(特に左半分と右半分との境界近く)を含む。
これらの方法は全て、図6に示される方法の範囲内にある。
上記の例は、合成画像間の単一の比較に関して説明された。しかし、幾つかの用途では、合成画像をユーザグループ内の各ユーザに表示し、全てのユーザから評価を収集することが望ましいことがある。次に、評価を統計学的に分析して、例えば、グループのメンバー間で統計学的に有意なコンセンサスがあるか否かを確立することができる。複数の評価に基づく統計学的手法は、個人の主観的判断の影響を低減するのに役立ち得る。統計学的比較は、全頭部比較又は半頭部比較を使用して行い得る。
計算モデルの精度を検証する有用な方法は、実際の頭髪上の毛髪から第1の繊維パラメータのセットを取得し、第1の繊維パラメータのセットを変更せずにそれらのパラメータを使用して画像を合成することであり得る。次に、得られた合成画像を実際の頭髪の実際の画像と(又は実際の頭髪と直接)比較して、合成画像が実際の頭部上の毛髪の外観にいかに忠実に合致するかを評価することができる。
したがって、繊維を示す画像を合成し、その画像を評価する方法が開示され、方法は、繊維との光の相互作用を記述する計算モデルを提供することと、モデルと併用される、複数の実際の繊維を記述する第1の繊維パラメータのセットを取得することと、モデル及び第1の繊維パラメータのセットを使用して、光が複数の実際の繊維といかに相互作用するかをシミュレートすることと、シミュレーションの結果に基づいて、実際の繊維の外観を示す合成画像をレンダリングすることと、合成画像での繊維の外観を実際の繊維の外観と比較して、合成画像の品質を評価することとを含む。
上述した例では、各合成画像に示される繊維は、人間の毛髪繊維であった。しかし、当業者は理解するように、本発明の範囲は毛髪繊維に限定されない。例えば、本発明は、織物又は他の繊維構造の画像合成に使用することもできる。
上記の例の幾つかは、特に毛髪のカラーの変更及び/又は比較について考察した。当業者は理解するように、カラーは、合成画像で提示し、検査し、比較するのに有用となり得る、毛髪の唯一の属性ではない。関心のある他の属性としては、シャンプー、コンディショナー、トリートメント、又はスタイリング製品等のヘアケア製品により影響を受ける属性が挙げられ得る。例えば、異なるコンディショニング製品によるトリートメントを表す2つの合成画像を比較して、いずれの製品がより魅力的な艶を提供するかを判断し得る。
既に上述したように、実際の毛髪の繊維パラメータ(限定ではなく、カラーに影響するパラメータを含め)は、毛髪繊維の化学的処理により物理的に変更し得る。そのような処置は、1つ又は複数のトリートメント組成物を毛髪に適用することを含み得る。処置組成物の例について、これより説明する。
組成物は、通常、一次中間体(顕色剤としても知られる)又はカップリング剤(二次中間体としても知られる)のいずれかとして分類される酸化染料前駆体を含み得る。様々なカップリング剤を一次中間体と併用して、様々な色合いを得ることができる。酸化染料前駆体は、遊離塩基又は化粧品的に許容可能なその塩であり得る。
通常、組成物は、総組成物の最大約12重量%、代替的には約0.1重量%〜約10重量%、代替的には約0.3重量%〜約8重量%、代替的には約0.5重量%〜約6重量%の範囲の総量の酸化染料前駆体を含有し得る。
適する一次中間体としては、限定ではなく、トルエン−2,5−ジアミン、p−フェニレンジアミン、N−フェニル−p−フェニレンジアミン、N、N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、2−ヒドロキシエチル−p−フェニレンジアミン、ヒドロキシプロピル−ビス−(N−ヒドロキシエチル−p−フェニレンジアミン)、2−メトキシメチル−p−フェニレンジアミン、2−(1,2−ジヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、2,2’−(2−(4−アミノフェニルアミノ)エチルアザンジイル)ジエタノール、2−(2,5−ジアミノ−4−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオール、2−(7−アミノ−2H−ベンゾ[b][1,4]オキサジン−4(3H)−イル)エタノール、2−クロロ−p−フェニレンジアミン、p−アミノフェノール、p−(メチルアミノ)フェノール、4−アミノ−m−クレゾール、6−アミノ−m−クレゾール、5−エチル−o−アミノフェノール、2−メトキシ−p−フェニレンジアミン、2,2’−メチレンビス−4−アミノフェノール、2,4,5,6−テトラアミノピリミジン、2,5,6−トリアミノ−4−ピリミジノール、1−ヒドロキシエチル−4,5−ジアミノピラゾール硫酸塩、4,5−ジアミノ−1−メチルピラゾール、4,5−ジアミノ−1−エチルピラゾール、4,5−ジアミノ−1−イソプロピルピラゾール、4,5−ジアミノ−1−ブチルピラゾール、4,5−ジアミノ−1−ペンチルピラゾール、4,5−ジアミノ−1−ベンジルピラゾール、2,3−ジアミノ−6,7−ジヒドロピラゾロ[1,2−a]ピラゾール−1(5H)−オンジメトスルホネート、4,5−ジアミノ−1−ヘキシルピラゾール、4,5−ジアミノ−1−ヘプチルピラゾール、メトキシメチル−1,4−ジアミノベンゼン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−(4−アミノフェニル)−1,2−ジアミノターネ(diaminothane)、2−[(3−アミノピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)オキシ]エタノール塩酸塩、それらの塩、及びそれらの混合物が挙げられる。
適するカップリング剤としては、限定ではなく、レゾルシノール、4−クロロレゾルシノール、2−クロロレゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、4,6−ジクロロベンゼン−1,3−ジオール、2,4−ジメチルベンゼン−1,3−ジオール、m−アミノフェノール、4−アミノ−2−ヒドロキシトルエン、2−メチル−5−ヒドロキシエチルアミノフェノール、3−アミノ−2,6−ジメチルフェノール、3−アミノ−2,4−ジクロロフェノール、5−アミノ−6−クロロ−o−クレゾール、5−アミノ−4−クロロ−o−クレゾール、6−ヒドロキシベンゾモルホリン、2−アミノ−5−エチルフェノール、2−アミノ−5−フェニルフェノール、2−アミノ−5−メチルフェノール、2−アミノ−6−メチルフェノール、2−アミノ−5−エトキシフェノール、5−メチル−2−(メチルアミノ)フェノール、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、2−アミノ−4−ヒドロキシエチルアミノアニソール、1,3−ビス−(2,4−ジアミノフェノキシ)−プロパン、2,2’−(2−メチル−1,3−フェニレン)ビス(アザンジイル(azanediyl))ジエタノール、ベンゼン−1,3−ジアミン、2,2’−(4,6−ジアミノ−1,3−フェニレン)ビス(オキシ)ジエタノール、3−(ピロリジン−1−イル)アニリン、1−(3−(ジメチルアミノ)フェニル)尿素、1−(3−アミノフェニル)尿素、1−ナフトール、2−メチル−1−ナフトール、1,5−ナフタレンジオール、2,7−ナフタレンジオール又は1−アセトキシ−2−メチルナフタレン、4−クロロ−2−メチルナフタレン−1−オール、4−メトキシ−2−メチルナフタレン−1−オール、2,6−ジヒドロキシ−3,4−ジメチルピリジン、2,6−ジメトキシ−3,5−ピリジンジアミン、3−アミノ−2−メチルアミノ−6−メトキシピリジン、2−アミノ−3−ヒドロキシピリジン、2,6−ジアミノピリジン、ピリジン−2,6−ジオール、5,6−ジヒドロキシインドール、6−ヒドロキシインドール、5,6−ジヒドロキシインドリン、3−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン、2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イルアミノ)エタノール(ヒドロキシエチル−3,4−メチレンジオキシアニリンとしても知られる)、及びこれらの混合物が挙げられる。
組成物が、毛髪染料組成物と顕色剤組成物とを混合することにより得られる場合、一次中間体及びカップリング剤は通常、毛髪染料組成物に組み込まれる。
組成物は、少なくとも1つの酸化剤ソースを含み得る。当技術分野で既知の任意の酸化剤が使用可能である。好ましい酸化剤は、水溶性過酸化酸化剤である。本明細書で使用される場合、「水溶性」は、標準状態で、少なくとも約0.1g、好ましくは約1g、より好ましくは約10gの酸化剤が、25℃で1リットルの脱イオン水に溶解することができることを意味する。酸化剤は、メラニン(漂白)の初期可溶化及び脱色に有価値であり、毛幹内の酸化染料前駆体(酸化染色)の酸化を加速化させる。
通常、組成物は、総組成物の約0.1重量%〜約10重量%、代替的には約1重量%〜約7重量%、代替的には約2重量%〜約5重量%の範囲の総量の酸化剤を含み得る。
適する水溶性酸化剤としては、限定ではなく、水溶液中で過酸化水素を産出することが可能な無機過酸化物が挙げられる。
適する水溶性過酸化酸化剤としては、限定ではなく、過酸化水素、無機アルカリ金属過酸化物(過ヨウ素酸ナトリウム及び過酸化ナトリウム等)、有機過酸化物(過酸化尿素及び過酸化メラミン等)、無機加水和物塩漂白化合物(inorganic perhydrate salt bleaching compounds)(過ホウ酸塩のアルカリ金属塩、過炭酸塩、過リン酸塩、過ケイ酸塩、過リン酸塩等)、及びこれらの混合物が挙げられる。無機加水和物塩は、例えば、一水和物、四水和物として組み込まれ得る。アルカリ/アリール過酸化物及び/又はペルオキシダーゼを使用してもよい。所望であれば、2つ以上のそのような酸化剤の混合物を使用することができる。酸化剤は、水溶液中に、又は使用に先立って溶解される粉末として提供し得る。
特定の実施形態では、組成物は、過酸化水素、過炭酸塩(酸化剤並びに炭酸イオン及び又はアンモニウムイオンの両方のソースを提供するのに使用し得る)、過硫酸塩、及びこれらの混合物からなる群から選択される水溶性酸化剤を含む。
組成物が、使用に先立って顕色剤組成物と毛髪染料組成物とを混合することによって得られる場合、酸化剤は顕色剤組成物中に存在し得る。顕色剤組成物は、任意の市販品、例えば水中油エマルジョンを含め、任意の所望の処方シャーシをベースとし得る。典型的な顕色剤組成物は、顕色剤組成物の総重量に対して約6%又は約9%のHを含む。市販例は、約6%及び約9%のHをそれぞれ有するWelloxon(登録商標)エマルジョンであり、Wellaにより市販されており、INCI成分として水、H、セテアリルアルコール、セテアレス−25、サリチル酸、リン酸、リン酸二ナトリウム、エチドロン酸を含む。
組成物はアルカリ化剤を含み得る。当技術分野で既知の任意のアルカリ化剤を使用し得る。
通常、組成物は、総組成物の約0.1重量%〜約10重量%、代替的には約0.5重量%〜約6重量%、代替的には約1重量%〜約4重量%の範囲の総量のアルカリ化剤を含み得る。
適するアルカリ化剤としては、限定ではなく、アンモニア、アルカノールアミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン等)、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、及び2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール)、グアニジニウム塩、アルカリ金属及び水酸化アンモニウム(水酸化ナトリウム等)、アルカリ金属及び炭酸アンモニウム、並びにこれらの混合物が挙げられる。典型的なアルカリ化剤は、アンモニア及び/又はモノエタノールアミンである。好ましくは、アンモニウムイオン及び炭酸イオンは、存在する場合、3:1〜1:10、代替的には2:1〜1:5の重量比で組成物中に存在する。
組成物が、使用に先立って顕色剤と毛髪染料組成物とを混合することにより得られる場合、アルカリ化剤は一般に、毛髪染料組成物中に存在する。
本明細書では、画像を「表示する」という参照は、表示画面140への表示に限定されるものとして解釈されるべきではない。例えば、画像は、好ましくは、色較正されたプリンタを使用してプリントすることにより、ユーザに表示することもできる。
上述した例は、各事例で1つの二次元合成画像を生成することを含む。しかし、方法は、複数の合成画像の生成に拡張することができる。
例えば、異なる各視点(すなわち、シミュレーションでの仮想カメラの位置及び向き)から複数の合成画像を生成することができる。同じシーンの2枚の合成画像が、左右立体対からのような異なる視点からレンダリングし得る。このようにして、三次元合成画像を作成することができる。
更に、単に2D又は3D静止画像をレンダリングする代わりに、そのような画像のシーケンスをレンダリングして、動画(すなわち、ビデオ)を形成することが可能である。毛髪繊維の画像シーケンス中、以下のうちの少なくとも1つ(又は任意の2つ以上の組合せ)を変更し得る:シミュレーションでの、頭部の位置又は向き;頭部での繊維の位置又は形状;光源の位置又は向き;及び仮想カメラの位置又は向き。上述した画像比較方法は、比較が2D又は3Dでの静止画間又は動画間で実行されるように変更することができる。
特許請求の範囲では、括弧内に配置されるあらゆる参照符号は、請求項を限定するものとして解釈されるものではない。「含む」という用語は、請求項に列挙される以外の要素又はステップの存在を除外しない。要素に先行する「a」又は「an」という用語は、複数のそのような要素の存在を除外しない。実施形態は、幾つかの離散した要素を備えるハードウェアにより実施し得る。幾つかの手段を列挙するデバイスクレームでは、これらの手段のうちの幾つかは、ハードウェアのうちの全く同一のアイテムにより実施し得る。単に特定の手段が相互に異なる独立クレームに記載されているということは、これらの手段の組合せを有利に使用することができないことを示さない。更に、添付の特許請求の範囲では、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」を含むリストは、(A及び/又はB)及び/又はCとして解釈されるべきである。
一般に、様々な実施形態は、ハードウェア又は専用回路、ソフトウェア、論理、又はそれらの任意の組合せで実施し得る。例えば、幾つかの態様はハードウェアで実施し得、一方、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサ、又は他の計算デバイスにより実行し得るファームウェア又はソフトウェアで実施し得るが、これらは限定例ではない。本明細書に記載される様々な態様は、ブロック図、フローチャートとして、又は何らかの他の図表現を使用して例示され説明され得るが、本明細書に記載されるこれらのブロック、装置、システム、技法、又は方法が、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路若しくは論理、汎用ハードウェア、コントローラ、他の計算デバイス、又はこれらの何らかの組合せで実施可能なことがよく理解される。
本明細書に記載される実施形態は、プロセッサエンティティ、ハードウェア、又はソフトウェアとハードウェアとの組合せ等で装置のデータプロセッサにより実行可能なコンピュータソフトウェアにより実施し得る。更に、これに関して、図にあるような論理フローの任意のブロックが、プログラムステップ、相互接続された論理回路、ブロック、及び機能、又はプログラムステップと論理回路、ブロック、及び機能との組合せを表し得ることに留意されたい。ソフトウェアは、メモリチップ等の物理的媒体又はプロセッサ内に実施されるメモリブロック、ハードディスク又はフロッピーディスク等の磁気媒体、並びに光学媒体、例えば、DVD及びそのデータ変形又はCD等に記憶し得る。
メモリは、ローカル技術環境に適する任意のタイプであり得、半導体ベースのメモリデバイス、磁気メモリデバイス及びシステム、光学メモリデバイス及びシステム、固定メモリ及びリムーバブルメモリ等の任意の適するデータ記憶技術を使用して実施し得る。データプロセッサは、ローカル技術環境に適する任意のタイプのものであり得、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、ゲートレベル回路、及びマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つ又は複数を含み得る。
本明細書に記載される実施形態は、集積回路モジュール等の様々な構成要素で実施し得る。集積回路の設計は概して高度に自動化されたプロセスである。複雑で強力なソフトウェアツールが、論理レベル設計を半導体基板にエッチングされて形成される準備ができた半導体回路設計に変換するのに利用可能である。カリフォルニア州マウンテンビューのSynopsys,Inc.及びカリフォルニア州サンノゼのCadence Designにより提供される等のプログラムは、確立された設計規則及び予め記憶された設計モジュールのライブラリを使用して、自動的に半導体チップに導体を配線し構成要素を配置する。半導体回路の設計が完成すると、標準化された電子形式(例えば、Opus、GDSII等)での生成された設計は、製作のために半導体製作工場又は「製造工場」に送信し得る。
本明細書に開示される寸法及び値は、記載される厳密な数値に厳しく限定されるものとして理解されるべきではない。代わりに、別段のことが指定される場合を除き、そのような各寸法は、記載された値及びその値前後の機能的均等範囲の両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。

Claims (15)

  1. 繊維を示す画像を合成する方法であって、
    繊維との光の相互作用を記述する計算モデルを提供すること(210)と、
    前記モデルと併用される、複数の実際の繊維(160)を記述する第1の繊維パラメータのセットを取得すること(220)と、
    前記第1の繊維パラメータのセットを変更すること(230)であって、それにより、複数の改変繊維を記述する第2の繊維パラメータのセットを生成する、変更すること(230)と、
    前記モデル及び前記第2の繊維パラメータのセットを使用して、光が前記改変繊維といかに相互作用するかをシミュレートすること(240)と、
    前記シミュレーションの結果に基づいて、前記改変繊維の前記外観を示す合成画像をレンダリングすること(250)と
    を含む、方法。
  2. 前記第1の繊維パラメータのセット及び前記第2の繊維パラメータのセットはそれぞれ、以下の4つの成分:
    入射光が繊維の第1の表面からいかに反射されるかを記述する第1の後方散乱成分、
    入射光が前記繊維の前記第1の表面及び前記繊維の第2の表面をいかに透過するかを記述する第1の前方散乱成分、
    入射光がいかに、前記繊維の前記第1の表面を透過し、前記繊維の前記第2の表面から反射され、前記繊維の第3の表面を透過するかを記述する第2の後方散乱成分、及び
    入射光が前記繊維によりいかに吸収されるかを記述する吸収成分
    のうちの少なくとも3つのパラメータを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1のパラメータのセットを変更すること(230)は、前記実際の繊維のカラーに関連する少なくとも1つのパラメータを変更することを含み、それにより、前記第2のパラメータのセットは、変更されたカラーを有する繊維を記述する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記第1の繊維パラメータのセットを取得すること(220)は、
    前記複数の実際の繊維の画像を取得すること(221)と、
    前記画像を処理すること(222)であって、それにより、1組の推定繊維パラメータを特定する、処理すること(222)と、
    前記モデル及び前記推定繊維パラメータを使用して、光が前記推定パラメータを有する繊維といかに相互作用するかをシミュレートすること(223)と、
    前記シミュレーションの前記結果を前記画像の前記内容と比較する誤差尺度を計算すること(224)と、
    前記誤差尺度に基づいて、前記推定パラメータを更新すること(225)と、
    前記推定繊維パラメータが安定値に収束するまで、前記シミュレートするステップ(223)、前記計算するステップ(224)、及び前記更新するステップ(225)を繰り返すことと、
    前記収束した推定繊維パラメータに基づいて、前記第1の繊維パラメータのセットを特定すること(227)と
    を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記第1の繊維パラメータのセット及び前記第2の繊維パラメータのセットのそれぞれは、平均繊維を記述するパラメータを含み、前記モデルは、前記平均繊維の前記パラメータをランダム摂動と組み合わせることにより個々の各繊維を記述する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記合成画像は、仮想画像平面での複数の空間位置のそれぞれに対応する複数のピクセルを含み、光が前記改変繊維といかに相互作用するかをシミュレートすることは、各位置に到達する複数の光線のそれぞれで、光源からその位置までの光線の軌跡をシミュレートすることを含み、前記軌跡は、前記改変繊維のうちの1つ又は複数との相互作用を含み、
    前記シミュレーションは、2つ以上の計算デバイス(120a、120b)により並列に実行される計算(242a、243a、244a、242b、243b、244b)を含み、各計算デバイス(120a、120b)は、各位置で、その位置までの前記複数の光線のサブセットの軌跡をシミュレートする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記合成画像をレンダリングするステップは、前記複数の光線からの前記ピクセルへの寄与を結合することによりピクセル値を計算することを含み、
    前記方法は、現在時刻までシミュレートされた光線からの各ピクセルの前記寄与に基づいて、前記シミュレーションが完了する前に予備合成画像をレンダリングし(251)表示することを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記第2の繊維パラメータのセットは、以下:
    前記複数の繊維の中の異なる繊維、及び
    同じ繊維の異なる部分
    のうちの少なくとも1つに異なる値を有する少なくとも1つパラメータを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 光源を記述する、前記モデルと併用される光源パラメータを取得すること(260)
    を更に含み、
    前記方法は、前記モデル、前記光源パラメータ、及び前記第2の繊維パラメータのセットを使用して、前記光源からの光が前記改変繊維といかに相互作用するかをシミュレートすること(240)を含み、
    前記光源パラメータは、実際のシーンの全方向性画像を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記第1の繊維パラメータのセットは、毛髪(160)のサンプルを分析することにより得られ、
    前記第1のパラメータのセットを変更するステップ(230)は、前記毛髪のカラーに関連する少なくとも1つのパラメータを変更することを含み、それにより、前記第2のパラメータのセットは、変更されたカラーを有する人毛を記述し、
    前記方法は、前記レンダリングされた合成画像を表示すること(270)であって、それにより、前記毛髪が、前記変更されたカラーを有する場合にいかに見えるかを示す、表示すること(270)を更に含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記合成画像での前記毛髪の前記外観を参照として使用して、毛髪染料組成を処方することを更に含む、請求項10に記載の方法。
  12. ヘアスタイルを定義する、頭部での複数の毛髪繊維の位置を記述する、前記モデルと併用される頭部パラメータを取得すること(280)
    を更に含み、
    前記方法は、前記モデル、前記頭部パラメータ、及び前記第2の繊維パラメータのセットを使用して、光が、前記頭部パラメータにより記述される前記位置での前記改変繊維といかに相互作用するかをシミュレートすること(240)を含む、請求項10又は11に記載の方法。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法を実行するように1つ又は複数のプロセッサをプログラムするプロセッサ可読コードを含む1つ又は複数のプロセッサ可読記憶デバイス。
  14. メモリ(110)と、
    少なくとも1つのプロセッサ(120、120a、120b)と
    を備え、前記少なくとも1つのプロセッサは、
    光と繊維との相互作用の計算モデルの第1の繊維パラメータのセットを取得すること(220)であって、前記第1の繊維パラメータのセットは複数の実際の繊維(160)を記述する、取得すること(220)と、
    前記第1の繊維パラメータのセットを変更すること(230)であって、それにより、複数の改変繊維を記述する第2の繊維パラメータのセットを生成する、変更すること(230)と、
    前記モデル及び前記第2の繊維パラメータのセットを使用して、光が前記改変繊維といかに相互作用するかをシミュレートすること(240)と、
    前記シミュレーションの結果に基づいて、前記改変繊維の外観を示す合成画像をレンダリングすること(250)と、
    前記レンダリングされた合成画像を前記メモリ(110)に記憶することと
    を行うように構成される、画像処理装置。
  15. 前記合成画像は、仮想画像平面における複数の空間位置のそれぞれに対応する複数のピクセルを含み、
    前記少なくとも1つのプロセッサは、第1のコンピュータ(130a)内の少なくとも1つの第1のプロセッサ(120a)と、第2のコンピュータ(130b)内の少なくとも1つの第2のプロセッサ(120b)とを含み、前記第1のコンピュータ(130a)及び前記第2のコンピュータ(130b)は、ネットワークを介して接続されるように構成され、
    各プロセッサ(120a、120b)は、各位置に到達する複数の光線のそれぞれで、光源からその位置までのその光線の軌跡をシミュレートすることにより、光が前記改変繊維といかに相互作用するかをシミュレートするように構成され、前記軌跡は、前記改変繊維のうちの1つ又は複数との1つ又は複数の相互作用を含み、
    各プロセッサ(120a、120b)は、他のプロセッサと並列して計算(242a、243a、244a、242b、243b、244b)を実行するように構成され、
    各プロセッサ(120a、120b)は、各位置で、異なる複数の光線のそれぞれの前記軌跡をシミュレートする(242a、243a、244a、242b、243b、244b)ように構成される、請求項14に記載の画像処理装置。
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