JP2019042764A - 鋳込み構造及び鋳込み方法 - Google Patents

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宏起 吉岡
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【課題】溶湯の洩れ出しが防止される鋳込み構造及び鋳込み方法を提供すること。【解決手段】管32が成形体20に鋳込まれる鋳込み構造40は、成形体20を鋳造する鋳型53に管32の内側に挿入される凸部54Aが形成され、凸部54Aの外周が管32の内周面32Bに当接して鋳型53と管32との間が封止される。【選択図】図3

Description

本発明は、管が成形体に鋳込まれる鋳込み構造及び鋳込み方法に関する。
特許文献1には、電熱体及び金属管が鋳込み部に埋設される鋳込みヒーターが開示されている。
上記鋳込みヒーターを鋳造する際には、鋳造枠に電熱体及び金属管等が設置された後に、鋳造枠内に金属の溶湯が充填され、溶湯が凝固することによって鋳込み部が成形される。
特開2002−313538号公報
しかしながら、上記鋳込みヒーターを鋳造する際には、金属管を鋳造枠に設置した状態おいて、金属管と鋳造枠との間に隙間が生じないようにすることが難しい。このため、ダイキャスト工法によって加圧された溶湯が鋳造枠内に充填される場合には、溶湯が金属管の周りの隙間から洩れ出すおそれがある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、溶湯の洩れ出しが防止される鋳込み構造及び鋳込み方法を提供することを目的とする。
本発明のある態様によれば、管が成形体に鋳込まれる鋳込み構造であって、前記成形体を鋳造する鋳型に前記管の内側に挿入される凸部が形成され、前記凸部の外周が前記管の内周面に当接して前記鋳型と前記管との間が封止されることを特徴とする鋳込み構造が提供される。
又、本発明のある態様によれば、管を成形体に鋳込む鋳込み方法であって、前記成形体を鋳造する鋳型に前記管の内側に挿入される凸部を形成し、前記凸部の外周を前記管の内周面に当接させて前記鋳型と前記管との間を封止した状態で、前記鋳型内に溶湯を充填して前記成形体を鋳造することを特徴とする鋳込み方法が提供される。
上記態様によれば、鋳型の凸部が管の内周面に当接して鋳型と管との間が封止された状態で、鋳型内に溶湯が充填されて成形体が鋳造される。こうして充填される溶湯が管の内側で封止されるため、溶湯が鋳型の外側に洩れ出すことが防止される。
図1は、本発明の実施形態に係る流体加熱装置の断面図である。 図2は、鋳造装置の断面図である。 図3は、鋳込み構造の断面図である。 図4は、比較例に係る鋳込み構造の断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る鋳込み方法によって形成される流体加熱装置100について説明する。
まず、図1を参照して、流体加熱装置100の全体構成について説明する。なお、説明の簡略化のため、流体加熱装置100は一部を省略して図示している。
流体加熱装置100は、EV(Electric Vehicle:電動車両)やHEV(Hybrid Electric Vehicle:ハイブリッド車両)などの車両に搭載される車両用空調装置(図示省略)に適用される。
流体加熱装置100は、流体が流通するタンク10と、タンク10内に収容される電熱式ヒータユニット19と、を備える。
タンク10は、流体室8を形成する内壁面14と、上方に開口してヒータユニット19が組み付けられる開口部15と、流体が供給される供給口11と、流体が排出される排出口12と、を有する。
ヒータユニット19は、通電により発熱する螺旋状のヒータ30と、ヒータ30が鋳込まれる成形体20と、を備える。
ヒータ30は、ニクロム線(図示省略)が絶縁材31を介して管32で包まれたシーズヒータである。なお、これに限らず、ヒータ30は、PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータ又は他のヒータであってもよい。
ヒータ30は、管32の両端から突出する一対の端子39を有する。ヒータ30は、ニクロム線が端子39を介して通電されることによって発熱する。
ヒータ30の管32は、例えばステンレス等の金属で形成される。成形体20は、ヒータ30と比較して融点の低い金属として例えばアルミニウム合金で形成される。
成形体20は、ヒータ30を埋設する加熱部22と、タンク10の開口部15を閉塞する天板状の隔壁部25と、加熱部22を隔壁部25に連結する連結部24、28と、を有する。
筒状の加熱部22は、その内周から流体室8に突出する複数の内周フィン29、及びその外周から流体室8に突出する複数の外周フィン(図示省略)を有する。
流体加熱装置100の製造時には、後述するように鋳造されたヒータユニット19がタンク10に組み付けられる。そして、ヒータユニット19の隔壁部25上には、電装部品及び回路(図示省略)が組み付けられた後に、電装室9を形成するカバー(図示省略)が組み付けられる。こうして製造された流体加熱装置100は、車両用空調装置に組み付けられる。
流体加熱装置100の作動時には、車両用空調装置の媒体としての流体(温水)が以下のように循環する。
・ポンプ(図示省略)によって送られる流体は、図1に矢印Aで示すように、配管(図示省略)を通じて供給口11からタンク10内の流体室8に供給され、加熱部22の内側に流入する。
・続いて、流体は、矢印Bで示すように、加熱部22の内側を図1において右方向に流れ、内周フィン29との熱交換によって加熱される。
・続いて、流体は、矢印Cで示すように、タンク10の内壁面14に当たって方向転換する。
・続いて、流体は、矢印Dで示すように、流体室8を図1において左方向に流れ、外周フィンとの熱交換によって加熱される。
・続いて、流体は、矢印Eで示すように、排出口12を通じてタンク10内から排出される。
・続いて、流体は、配管(図示省略)を通じてヒータコア(図示省略)に送られ、ヒータコアを介して空調用空気を暖める。
・続いて、ヒータコアを通過した流体は、配管(図示省略)を通じてポンプに吸い込まれて循環する。
こうして流体加熱装置100が流体を加熱することで、車両用空調装置の暖房運転が実行される。
次に、図2、図3を参照して、ヒータ30を成形体20に鋳込む鋳造工程について説明する。
成形体20は、図2に示す鋳造装置50を用いて鋳造される。なお、説明の簡略化のため、鋳造装置50は一部を省略して図示している。
ダイキャスト工法による鋳造装置50は、加圧された溶湯が充填される鋳型51〜53を備える。
鋳造工程では、まず、鋳型53にヒータ30を設置する。
鋳型53は、ヒータ30の両端部を支持する一対の支持部54を備えている。
図3に示すように、支持部54は、鋳型53の成形面53Aに開口する凹部54Bと、凹部54Bの底部に延在する段部54Cと、段部54Cの奥に突出する凸部54Aと、凸部54Aの先端に開口する孔54Dと、を有する。凹部54B、段部54C、凸部54A、及び孔54Dは、それぞれ中心線Oを中心として同軸上に並んで形成される。
一方、ヒータ30の両端部では、管32が中心線Oを中心とする円筒状に延在する。管32は、その先端に開口する開口端32Aと、開口端32Aに向けて拡径するテーパ状(円錐面状)の内周面32Bと、を有する。
管32の外周には、環状のスリーブ35が嵌合して結合される。スリーブ35は、管32の開口端32Aに向けて縮径するテーパ状(円錐面状)の外周面35Aを有する。
ヒータ30が鋳型53に設置された状態では、以下のようにしてヒータ30の管32が鋳型53の支持部54に支持される。
・ヒータ30の端子39が孔54Dに差し込まれ、スリーブ35の端面が段部54Cに当接する。これにより、管32が支持部54に対して中心線Oについて所定位置に支持される。
・このとき、管32の内周面32Bが凸部54Aの外周に面状に当接する。これにより、内周面32Bと凸部54Aとの間が封止される。そして、管32が支持部54に対して中心線Oを中心する位置に支持される。
・このとき、スリーブ35の外周面35Aが凹部54Bの内周に面状に当接する。これにより、外周面35Aと凹部54Bとの間が封止される。そして、管32がスリーブ35を介して中心線Oを中心する位置に支持される。
鋳造工程では、こうしてヒータ30の両端部が鋳型53の支持部54に支持された後に、鋳型51〜53を組み付け、シャフト状の鋳型55を螺旋状のヒータ30の内側に挿入する。
続いて、鋳造工程では、加圧された噴霧状の溶湯が図2、図3に矢印で示すように鋳型51〜53内に充填される。こうして充填された溶湯が凝固することによって成形体20が成形される。そして、鋳型51〜53、55を成形体20から離し、鋳型51〜53から成形体20が取り外される。
流体加熱装置100は、こうして鋳造されたヒータユニット19がタンク10に組み付けられることによって製造される。
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態によれば、管32が成形体20に鋳込まれる鋳込み構造40が提供される。鋳込み構造40は、管32の内側に面する内周面32Bが形成され、成形体20を鋳造する鋳型53に管32の内側に挿入される凸部54Aが形成され、凸部54Aの外周が内周面32Bに当接して鋳型53と管32との間が封止されるものである。
又、本実施形態によれば、凸部54Aの外周を内周面32Bに当接させて鋳型53と管32との間を封止した状態で、鋳型53内に溶湯を充填して成形体20を鋳造する鋳込み方法が提供される。
このように構成することで、鋳型53の凸部54Aが管32の内周面32Bに当接して鋳型53と管32との間が封止された状態で、鋳型53内に溶湯が充填されて成形体20が鋳造される。こうして、充填される溶湯が管32の内側で封止されるため、溶湯が鋳型53の外側に洩れ出すことが防止される。これにより、鋳造装置50では、洩れ出した溶湯が鋳型53の外側の各部に固着することが防止されることで、メンテナンスが容易になる。
ここで、図4に示す比較例に係る鋳込み構造60について説明する。この鋳込み構造60は、管32の外周に直円筒状のスリーブ37が結合され、スリーブ37が鋳型63の凹部63Bに挿入されて支持されるようになっている。この場合、管32と鋳型63との封止部がスリーブ37の外側に設けられるため、スリーブ37及び管32の周りに隙間が生じて、溶湯が実線の矢印で示すように洩れ出すおそれがある。
これに対して、本実施形態によれば、鋳型53の凸部54Aの外周と管32の内周面32Bとの間にラビリンス状の封止部が設けられるため、溶湯が管32の内側を通って鋳型53の外側に洩れ出すことが有効に防止される。
又、本実施形態によれば、内周面32Bは、開口端32Aに向けて拡径するテーパ状に形成される鋳込み構造40が提供される。
このように構成することで、管32が軸方向(中心線O方向)に移動して鋳型53に設置される際に、テーパ状の内周面32Bが鋳型53の凸部54Aの外周に押し付けられて密着する。これにより、内周面32Bと凸部54Aとの間に隙間が生じることを抑えられ、溶湯が洩れ出すことが防止される。
なお、内周面32Bは、テーパ状に限らず、直円筒状に形成されてもよい。
本実施形態によれば、鋳型53に管32が挿入される凹部54Bが形成され、管32に凹部54Bに向けて縮径するテーパ状の外周面35Aが形成され、凹部54Bの内周が外周面35Aに当接して鋳型53と管32との間が封止される鋳込み構造40が提供される。
このように構成することで、管32が軸方向に移動して鋳型53に設置される際に、鋳型53の凹部54Bの内周にテーパ状の外周面35Aが押し付けられて密着する。これにより、凹部54Bと外周面35Aとの間に隙間が生じることを抑えられ、溶湯が洩れ出すことを有効に防止できる。
なお、ヒータ21は、管32の外側に嵌合するスリーブ35が設けられ、外周面35Aがスリーブ35に形成されている。これに限らず、ヒータ21は、スリーブ35が廃止され、外周面が管32に一体形成される構成としてもよい。
本実施形態によれば、管32は発熱するヒータ30に設けられ、成形体20はヒータ30の熱を流体に伝えるヒータユニット19が提供される。
このように構成することで、ヒータ30を成形体20に鋳込む鋳造工程が効率よく行われる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
本発明は、車両に搭載される流体加熱装置として好適であるが、車両以外に使用される流体加熱装置にも適用できる。
19 ヒータユニット
20 成形体
30 ヒータ
32 管
32A 開口端
32B 内周面
35A 外周面
40 鋳込み構造
53 鋳型
54A 凸部
54B 凹部

Claims (5)

  1. 管が成形体に鋳込まれる鋳込み構造であって、
    前記成形体を鋳造する鋳型に前記管の内側に挿入される凸部が形成され、
    前記凸部の外周が前記管の内周面に当接して前記鋳型と前記管との間が封止されることを特徴とする鋳込み構造。
  2. 請求項1に記載の鋳込み構造であって、
    前記内周面は、前記管の開口端に向けて拡径するテーパ状に形成されることを特徴とする鋳込み構造。
  3. 請求項1又は2に記載の鋳込み構造であって、
    前記鋳型に前記管が挿入される凹部が形成され、
    前記管に前記凹部に向けて縮径するテーパ状の外周面が形成され、
    前記凹部の内周が前記外周面に当接して前記鋳型と前記管との間が封止されることを特徴とする鋳込み構造。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載の鋳込み構造であって、
    前記管は、発熱するヒータに設けられ、
    前記成形体は、前記ヒータの熱を流体に伝えるヒータユニットに設けられることを特徴とする鋳込み構造。
  5. 管を成形体に鋳込む鋳込み方法であって、
    前記成形体を鋳造する鋳型に前記管の内側に挿入される凸部を形成し、
    前記凸部の外周を前記管の内周面に当接させて前記鋳型と前記管との間を封止した状態で、前記鋳型内に溶湯を充填して前記成形体を鋳造することを特徴とする鋳込み方法。
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