JP2019090738A - 伝達特性解析装置 - Google Patents

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崇弘 椎名
駒牧 盛年
Moritoshi Komamaki
盛年 駒牧
真旺 宇野澤
Mao Unozawa
真旺 宇野澤
啓和 吉田
Hirokazu Yoshida
啓和 吉田
知明 末永
Tomoaki Suenaga
知明 末永
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Abstract

【課題】測定者に高度なスキルを要求することなく、デジタル制御システムの伝達特性を精度良く測定することを可能にする。【解決手段】デジタル制御システムを含む被測定器との間でデジタルデータの授受を行うデジタル入出力インタフェースと、前記デジタル制御システムへの入力信号の波形データを前記デジタル入出力インタフェースを介して前記被測定器へ与える一方、前記デジタル制御システムの出力信号の波形データを前記デジタル入出力インタフェースを介して前記被測定器から受け取り、ゲインと位相の少なくとも一方を演算する演算部と、を有することを特徴とする伝達特性解析装置、を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、制御システムの伝達特性を測定する技術に関し、特にデジタル制御システムの伝達特性を測定する技術に関する。
モータや電源の制御を行う制御システムの伝達特性(利得対周波数特性)については、入力信号と出力信号のデータから演算で測定可能なことが従来から知られている。制御システムには、フィードバックループを含む閉ループ制御システムと、フィードバックループを含まない開ループ制御システムがある。開ループ制御システムの一例としては、フィルタを用いた制御システムが挙げられる。この種の制御システムについては、交流信号発生器から正弦波信号を当該フィルタに掃引入力して当該フィルタの出力信号の振幅を測定し、対数演算(利得G=20log(出力信号の電圧/入力信号の電圧))(位相は入出力ベクトルの差分)を行うことで、縦軸が利得[dB]および位相[deg]で横軸が周波数[f]の利得対周波数特性(図10参照)を得ることができる。伝達特性を測定する際には、FFT(Fast Fourier Transform)アナライザ、ネットワークアナライザ、周波数特性分析器(Frequency Response Analyzer:以下、FRA)等が用いられる(例えば、特許文献1参照)。
特開平08−184624号公報
近年ではデジタル信号処理を用いて各種制御を行うことが一般化しており、制御システムについてもハードウェア或いはソフトウェア処理で実現されるデジタル制御システムが一般化している。以下では、フィードバックループを含むデジタル制御システムを「閉ループデジタル制御システム」と呼び、フィードバックループを含まないデジタル制御システムを「開ループデジタル制御システム」と呼ぶ。デジタル制御システムには、閉ループデジタル制御システムと開ループデジタル制御システムが含まれる。デジタル制御システムの伝達特性の評価検証においても、従来からのアナログ制御システムの評価検証と同様に周波数特性測定器を用いてアナログ信号の入出力が行われることが一般的である。
図11は、デジタルフィルタ120を用いた開ループデジタル制御システムを含む被測定器10の伝達特性を測定するシステムの構成例を示す図である。図11における被測定器10は、マイコンやFPGA(Field-Programmable Gate Array)などである。図11における330はアンチエリアシングフィルタであり、120はアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換器であり、130はデジタルフィルタ120の出力信吾(デジタル信号)をアナログ信号に変換するDA変換器であり、340はDA変換器130の出力信号からサンプリングノイズを除去するフィルタである。また、図11における320は正弦波掃引信号Vinを発生させる交流信号発生器であり、350は出力信号Voutの電圧値を測定する交流電圧測定器である。
図11に示すシステムでは、交流信号発生器320の発生させた入力信号(アナログ信号)Vinを演算装置310に与えるとともに、同入力信号Vinにフィルタ330によるアンチエリアシングフィルタ処理を施した後にAD変換器110によりデジタルデータに変換してデジタルフィルタ120に与えられる。デジタルフィルタ120はAD変換器110から与えられたデジタルデータに応じたデジタルデータを出力し、当該出力されたデジタルデータはDA変換器130により出力信号Voutに変換され、さらにフィルタ340によりサンプリングノイズの除去された出力信号Voutの電圧値が交流信号測定器350によって読み取られる。演算装置310は、入力信号Vinおよび出力信号Voutを用いて上述の対数演算を行う。これにより、デジタルフィルタ120の伝達特性が測定される。
このように、被測定器がデジタル回路であっても、その伝達特性を測定する際には、アナログ信号を入出力する仕組みが必要であり、折り返し歪やクロックノイズを除去するためのアナログフィルタ(図11におけるフィルタ330および340)を被測定器10の外部に配置する必要があった。一般に、高精度のアナログ信号を入出力するアナログ機器は高価であり、その取扱いにはノイズの影響を排除する技術手段や高度な測定スキルが要求される。このため、デジタル回路であっても、測定者誰もがその伝達特性を容易に測定できる訳ではなかった。以上、開ループデジタル制御システムについて説明したが、これらの問題は、閉ループデジタル制御システムの伝達特性の測定においても同様に発生する。
本発明は以上に説明した課題に鑑みて為されたものであり、測定者に高度なスキルを要求することなく、デジタル制御システムの伝達特性を精度良く測定することを可能にする技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、デジタル制御システムを含む被測定器との間でデジタルデータの授受を行うデジタル入出力インタフェースと、前記デジタル制御システムへの入力信号の波形データを前記デジタル入出力インタフェースを介して前記被測定器へ与える一方、前記デジタル制御システムの出力信号の波形データを前記デジタル入出力インタフェースを介して前記被測定器から受け取り、ゲインと位相の少なくとも一方を演算する演算部と、を有することを特徴とする伝達特性解析装置、を提供する。
本発明の伝達特性解析装置では、被測定器との間の信号の入出力はデジタルデータで行われ、それらデジタルデータを用いて対数演算を行うことでデジタル制御システムを含む被測定器の伝達特性が測定される。このため、本発明によれば、繊細なアナログ信号を扱う必要はなく、高価なアナログ機器を用いることなく、デジタル制御システムを含む被測定器の伝達特性を測定することが可能になる。加えて、本発明によれば、被測定器に対する入出力は全てデジタルデータで行われるため、測定誤差の少ない安定した環境で伝達特性の測定を行うことが可能になる。その結果、従来の伝達特性の測定において測定者に求められていた高度な測定スキルは不要となり、誰にでも取り扱いが容易で、かつ安価な測定環境を提供することが可能になる。
デジタル入出力インタフェースの具体的な態様としては種々の態様が考えられ、一例を挙げれば、バスインタフェースである。デジタル入出力インタフェースの他の具体例としては、1または複数の前記被測定器が接続される外部機器インタフェースが挙げられる。また、デジタル入出力インタフェースの他の具体例としては、各々に前記被測定器が1つずつ接続される1または複数のデバッグインタフェースが挙げられる。
より好ましい態様の伝達特性解析装置は、前記デジタル制御システムへの入力信号の波形データを記憶したメモリを備え、前記演算部は、前記メモリから読み出した波形データを前記デジタル入出力インタフェースを介して前記被測定器へ与えることを特徴とする。また、別の好ましい態様の伝達特性解析装置には、前記演算部による演算結果を表示装置に描画する描画部をさらに有することを特徴とする。
本発明の第1実施形態による伝達特性解析装置20の構成例を示す図である。 本発明の第2実施形態による伝達特性解析装置20Aの構成例を示す図である。 本発明の第3実施形態による伝達特性解析装置20Bの構成例を示す図である。 同伝達特性解析装置20Bの他の使用例を示す図である。 本発明の第4実施形態による伝達特性解析装置20Cの構成例を示す図である。 同伝達特性解析装置20Cの他の構成例を示す図である。 フィードバックループを含む制御システムの構成例を示す図である。 同制御システムの伝達特性を測定するシステムの構成例を示す図である。 本発明の第5実施形態を説明するための図である。 フィルタの伝達特性を示す利得対周波数特性グラフの一例を示す図である。 デジタルフィルタの伝達特性を測定するための従来のシステムの構成例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。
(A:第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による伝達特性解析装置20の構成例を示す図である。伝達特性解析装置20は、測定者に高度なスキルを要求することなく、デジタルフィルタを用いた開ループデジタル制御システムの伝達特性を精度良く測定することを可能にする装置である。図1には、伝達特性解析装置20とともに、伝達特性の測定対象のデジタル制御システムを含む被測定器10が図示されている。図1では図8におけるものと同一の構成要素には同一の符号が付されている。図8と同じ符号が付された構成要素については詳細な説明を省略する。
被測定器10は、マイコン、DSP(Digital Signal Processor)、専用半導体或いはプログラマブルロジックデバイスであり、図8に示す被測定器10と同様にAD変換器110、デジタルフィルタ120およびDA変換器130を有する。また、被測定器10は、AD変換器110、デジタルフィルタ120およびDA変換器130の他に、デジタルフィルタ120によるフィルタ処理演算のワークエリアとして利用されるメモリ(例えばRAM(Random Access Memory))140と、デジタル通信を実現するためのデジタル入出力インタフェース(図1では、「I/F」と略記)150とを有する。詳細については後述するが、デジタル入出力インタフェース150の具体例としては、バスインタフェース、外部機器インタフェースおよびデバッグインタフェース等が挙げられる。
メモリ140およびデジタル入出力インタフェース150は、マイコン等の被測定器10が一般に有するものであり、図8では図示が省略されていたに過ぎない。本実施形態の特徴の一つは、マイコン等の被測定器10が一般に有するメモリ140およびデジタル入出力インタフェース150を利用してデジタルフィルタ120の伝達特性の測定を行う点にある。本実施形態では、図8における入力信号Vinに対応するデジタルデータは、デジタル入出力インタフェース150およびメモリ140を介してデジタルフィルタ120に与えられ、出力信号Voutに対応するデジタルデータは、メモリ140およびデジタル入出力インタフェース150を介してデジタルフィルタ120から出力される。図1では、AD変換器110からデジタルフィルタ120への信号伝達経路を示す矢印に×印が付与されており、デジタルフィルタ120からDA変換器130への信号伝達経路を示す矢印にも×印が付与されている。これらの×印は、デジタルフィルタ120の伝達特性の測定の際には、上記各信号伝達経路が使用されないことを意味している(図2〜図6についても同様)。
伝達特性解析装置20は、例えばパーソナルコンピュータである。図1に示すように、伝達特性解析装置20は、演算部210、印加データ生成部220、デジタル入出力インタフェース230、処理結果取得部240、および描画部250を有する。デジタル入出力インタフェース230は被測定器10におけるデジタル入出力インタフェース150に対応するデバイスであり、被測定器10との間でデジタルデータの授受を行う。ここで、「被測定器10におけるデジタル入出力インタフェース150に対応するデバイスである」とは、例えば、デジタル入出力インタフェース150がバスインタフェースであれば、デジタル入出力インタフェース230もバスインタフェースであり、デジタル入出力インタフェース150が外部機器インタフェースであれば、デジタル入出力インタフェース230も外部機器インタフェースである、といった具合にデジタル入出力インタフェース150とデジタル入出力インタフェース230の両者が同じ規格に準拠したデバイスであるという意味である。
演算部210は、例えばCPU(Central Processing Unit)であり、伝達特性解析装置20の制御中枢として機能する。より詳細に説明すると、演算部210は、デジタルフィルタ120を含む被測定器10へデジタル入出力インタフェース230を介してそのデジタルフィルタ120への入力信号の波形データを与える処理、およびデジタルフィルタ120の出力信号の波形データをデジタル入出力インタフェース230を介して受け取り、前述した対数演算(図8における演算装置310が実行する演算)を実行し、その測定結果を描画部250に描画させるように、伝達特性解析装置20の各部(印加データ生成部220、デジタル入出力インタフェース230、処理結果取得部240、および描画部250)の作動制御を行う。
印加データ生成部220は、例えば、各々周波数の異なる複数の信号波形のサンプリングデータ(波形データ)を波形毎に格納した波形メモリである。印加データ生成部220は、演算部210による制御の下、演算部210により出力を指示された波形データ(以下、入力波形データ)をデジタル入出力インタフェース230を介して被測定器10へ出力するとともに、当該波形データを演算部210に与える。処理結果取得部240は、上記入力波形データの入力に応じて被測定器10から出力される波形データ(以下、出力波形データ)をデジタル入出力インタフェース230を介して受け取り、演算部210に与える。描画部250は例えばRAMScopeなどのRAMモニタツールであり、演算部210による対数演算の結果(例えば、図X7に示す利得対周波数特性のグラフ)を液晶ディスプレイなどの表示装置に描画する。
以上が伝達特性解析装置20の構成である。
図1と図8とを対比すれば明らかなように、本実施形態では、デジタルフィルタ120に対する波形データの入出力はアナログ信号を介さずに行われるため、折り返し歪やクロックノイズを除去するためのフィルタ(図8におけるフィルタ330および340)は不要であり、測定結果に影響を与える要因を排除することができる。また、本実施形態によれば、アナログ信号のAD変換およびアナログ信号へのDA変換を行う際に発生する変換誤差を排除することもできる。加えて、本実施形態では、印加データ生成部220が交流信号発生器320の役割を担い、処理結果取得部240が交流信号測定器350の役割を担うため、交流信号発生器320および交流信号測定器350も不要となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、繊細なアナログ信号を扱う必要がなくなり、高価なアナログ機器を使用することなく、デジタルフィルタ120を含む開ループデジタル制御システムの伝達特性を測定することが可能になる。加えて、本実施形態によれば、デジタルフィルタ120に対する入出力は全てデジタルデータで行われるため、測定誤差の少ない安定した環境で伝達特性の測定を行うことが可能になる。その結果、従来の伝達特性の測定において測定者に求められていた高度な技術は不要となり、誰にでも取り扱いが容易で、かつ安価な測定環境を提供することが可能になる。なお、伝達特性解析装置20については、デジタルデータから伝達特性を演算する事が出来れば、様々な構成を採用することができる。本実施形態のように、伝達特性解析装置20としてパーソナルコンピュータを用いれば、取得、演算した結果を直ちに画面に表示し、記録することが可能となる。
(B:第2実施形態)
図2は、本発明の第2実施形態による伝達特性解析装置20Aの構成例を示す図である。
本実施形態の伝達特性解析装置20Aでは、デジタル入出力インタフェース230としてバスインタフェース230Aが用いられている。同様に、被測定器10Aにおいてもデジタル入出力インタフェース150としてバスインタフェース230Aに対応するバスインタフェース150Aが用いられている。バスインタフェース230Aおよびバスインタフェース150Aの具体例としては、汎用バスI/Fとも呼ばれる非同期SRAM(Static Random Access Memory)I/F、DDR(Double-Data-Rate)、DDR2或いはDDR3等のSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)I/F、SPI(Serial Peripheral Interface)I/F、PCI(Peripheral Component Interconnect)/PCI−Expressなどが挙げられる。
本実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様に、繊細なアナログ信号を扱う必要がなくなり、高価なアナログ機器を使用することなくデジタルフィルタ120を含む開ループデジタル制御システムの伝達特性を測定することが可能になり、測定誤差の少ない安定した環境で伝達特性の測定を行うことが可能になる。その結果、従来の伝達特性の測定において測定者に求められていた高度な技術は不要となり、誰にでも取り扱いが容易で、かつ安価な測定環境を提供することが可能になる。
加えて、本実施形態にように、デジタル入出力インタフェース150としてバスインタフェース150Aを使用すると、被測定器10Aでは、図2に示すように、デジタルフィルタ120へのデータの入出力をメモリ140を介さずに直接行うことが可能になる。マイコンシステムの応用で考えるならば、伝達特性解析装置20Aは、外部メモリや外部周辺機器のようにして取り扱うことが可能となる。
(C:第3実施形態)
図3は、本発明の第3実施形態による伝達特性解析装置20Bの構成例を示す図である。
本実施形態では、デジタル入出力インタフェース230として、他の外部機器を接続する外部機器インタフェース230Bが用いられており、被測定器10Bについてもデジタル入出力インタフェース150として外部機器インタフェース230Bに対応する外部機器インタフェース150Bが用いられている。外部機器インタフェース230Bおよび外部機器インタフェース150Bの具体例としては、USB(Universal Serial Bus)のような短距離汎用通信インタフェースや、ネットワークに使用されるEthernet(登録商標)などが挙げられる。なお、図3には、被測定器10Bにおけるメモリ140と外部機器インタフェース150Bとの間のデータ転送をDMA(Direct Memory Access)コントローラ(以下、「DMAC」と略記:図3においても同様)160が行う態様について図示されているが、前述の第1実施形態と同様にDMAC160を省略した構成としても勿論良い。
本実施形態においても、伝達特性の測定の際の被測定器10Bへの入出力はデジタルデータで行われる。このため、第1および第2実施形態と同様に本実施形態によっても、繊細なアナログ信号を扱うことや高価なアナログ機器を必要とすることなく、測定誤差の少ない安定した環境で開ループデジタル制御システムの伝達特性の測定を行うことが可能になる。加えて、本実施形態の伝達特性解析装置20Bであれば、図4に示すうように1つの伝達特性解析装置20Bに複数の被測定器10Bを接続したり、被測定器10Bと伝達特性解析装置20Bの間のデジタル通信路を長くしたりするために、ハブやルータなどのネットワーク機器を含めたデジタル通信路を採用することも可能である。
(D:第4実施形態)
図5は、本発明の第4実施形態による伝達特性解析装置20Cの構成例を示す図である。本実施形態では、デジタル入出力インタフェース230としてデバッグインタフェース230Cを用いた点が第2実施形態と異なる。デバッグインタフェース230Cの具体例としては、JTAGベースデバッグI/F、パラレルNexusI/F、シリアルNexusI/F(Aurora)、RAMモニタ専用I/Fなどが挙げられる。
多くの半導体デバイスは、ソフトウェア開発のためにオンチップデバッグ機能を搭載しており、本実施形態では被測定器10C側のデジタル入出力インタフェース150として、このオンチップデバッグ機能を実現するデバッグインタフェース150Cが利用される。デバッグインタフェース150Cは、オンチップデバッグ機能を実現するデバッグ専用のメモリアクセスコントローラである。このメモリアクセスコントローラは、デバイスの指定されたメモリアドレスに対してメモリ140のリード/ライトを直接実行できる。このため、本実施形態によれば、バスインタフェースや外部機器インタフェースをデジタル入出力インタフェース150として用いる態様に比較して、被測定器10Cのメモリ140における入出力データの配置に関する制限が極めて少ない、といった利点がある。
本実施形態においても、伝達特性の測定の際の被測定器10Cへの入出力はデジタルデータで行われる。このため、第1、第2および第3実施形態と同様に本実施形態によっても、繊細なアナログ信号を扱うことや高価なアナログ機器を必要とすることなく、測定誤差の少ない安定した環境で開ループデジタル制御システムの伝達特性の測定を行うことが可能になる。
図6は、本実施形態の伝達特性解析装置20Cの他の構成例を示す図である。図6に示す伝達特性解析装置20Cは、複数のデバッグインタフェース(図6に示す例では、デバッグインタフェース230C−1〜230C−N:Nは2以上の任意の整数)を有する点が図5に示す伝達特性解析装置20Cと異なる。図6に示す伝達特性解析装置20Cのデバッグインタフェース230C−1〜230C−Nの各々には、互いに異なる被測定器が接続される。図6に示す例では、デバッグインタフェース230C−n(n=1〜N)には非測定器10C−nが接続されている。デバッグインタフェース230C−nは全て同一であっても良く、互いに異なっていても良い。被測定器に対応した任意のデバッグインタフェース230Cを任意数搭載する事で解決出来る。このように、デジタル入出力インタフェース230としてデバッグインタフェース230Cを用いる態様においても、多数の被測定器に対して単一の伝達特性解析装置20Cで伝達特性の測定を行うことが可能である。
(E:第5実施形態)
上述した第1〜第4実施形態では、デジタルフィルタ120を含む開ループデジタル制御システムの伝達特性が測定された。しかし、本発明による伝達特性の測定対象はデジタルフィルタを含むシステムには限定されず、開ループデジタル制御システムであれば同様にその伝達特性を測定することが可能である。また、本発明による伝達特性の測定対象は開ループデジタル制御システムには限定されず、閉ループデジタル制御システムであっても、繊細なアナログ信号の扱いや高価なアナログ機器を必要とすることなく、かつ測定誤差の少ない安定した環境で、その伝達特性(閉ループ特性)を測定することが可能である。
図7は、閉ループ制御システムの構成例を示す図である。図7に示すように、この制御システムは、加算器410、アンプ420、およびフィードバック演算部430を含む。加算器410には、当該制御システムへの入力信号INSとフィードバック演算部430の出力信号S1とが与えられる。加算器410は、入力信号INSから信号S1を減算した信号S2をアンプ420へ出力する。アンプ420は、信号S2に増幅率Aの増幅を施して出力する。アンプ420の出力信号S3は、当該制御システムの出力信号OUTSとなるとともに、フィードバック演算部430に与えられる。フィードバック演算部430は、遅延の付与等の信号処理βを信号S3に施して信号S2を生成し、加算器410へ出力する。
図8は、図7に示す制御システムの閉ループ特性をFRA450を用いて測定するシステムの構成例を示す図である。図8に示すように、FRA450を用いて閉ループ特性を測定する場合、フィードバックループを切断し、測定用信号を発生させる信号源440をループ内に挿入し、信号e1および信号e2をFRA450で演算して利得および位相を周波数軸で表示することが一般的である。しかし、FRAを用いた閉ループ特性の測定には、フィードバックループを切断しなければならない、といった問題がある。加えて、フィードバックループ内に本来存在しない回路(信号源440)を挿入することや、フィードバックループを2本のプローブによってFRAに接続することは、不安定要素の追加に他ならない。さらに、FRAを用いた閉ループ特性の測定には、これらのデメリットの他に、セッティングや調整に技術力が要求されるといったデメリットもあった。
図9は、本発明の第5実施形態による閉ループデジタル制御システムの伝達特性の測定例を示す図である。本実施形態では、前述の第4実施形態と同様に、デジタル入出力インタフェース230としてデバッグインタフェース230Cを用いた伝達特性解析装置20Cが用いられる。図9における被測定器10Dでは、例えばCPUなどの制御部170が図7或いは図8におけるフィードバック演算部430の役割を果たす。本実施形態では、デバッグインタフェース230Cを介した通信によりループ制御信号へ測定用信号(印加データ生成部220により生成された波形データの示す信号)が重畳されるとともに、フィードバック信号から重畳した測定用信号成分が抽出され、重畳した測定用信号とフィードバック信号から抽出した信号とを演算することで閉ループ特性が測定される。
ここで注目すべき点は、本実施形態では、フィードバックループを切断する必要はなく、不安定要素の追加もないといった点である。このため、本実施形態には、モータや電源等の制御対象を接続し実動作させた状態での閉ループ測定を容易に行えるといったメリットがある。また、本実施形態によれば、取得した周波数データを逆フーリエ変換することで時間軸での応答特性を表示することも可能である。
本実施形態においても、伝達特性の測定の際の被測定器10Dへの入出力はデジタルデータで行われ、この点は、第1〜第4実施形態と同様である。したがって、本実施形態によれば、繊細なアナログ信号を扱うことや高価なアナログ機器を必要とすることはなく、測定誤差の少ない安定した環境で閉ループデジタル制御システムの伝達特性の測定を行うことが可能になる。以上第1〜第5実施形態にて説明したように、本発明によれば、繊細なアナログ信号を扱うことや高価なアナログ機器を必要とすることはなく、測定誤差の少ない安定した環境でデジタル制御システムの伝達特性の測定を行うことが可能になる。
(F:変形例)
以上本発明の各実施形態について説明したが、この実施形態に以下の変形を加えても勿論良い。
(1)上記第2実施形態におけるデジタル入出力インタフェース230はバスインタフェース230Aであり、第3実施形態におけるデジタル入出力インタフェース230は外部機器インタフェース230Bであり、第4および第5実施形態におけるデジタル入出力インタフェース230はデバッグインタフェース230Cであった。しかし、バスインタフェース230A、外部機器インタフェース230Bおよびデバッグインタフェース230Cのうちの任意の複数の組み合わせによりデジタル入出力インタフェース230を構成しても良い。
(2)第1〜第5実施形態における演算部210は、被測定器10のデジタル制御システムへの入力信号の波形データをデジタル入出力インタフェースを介して被測定器10へ与える一方、デジタル制御システムの出力信号の波形データをデジタル入出力インタフェースを介して被測定器10から受け取り、ゲインを演算したが、ゲインに代えて位相の演算を行ってもよく、ゲインと位相のそれぞれを演算しても良い。要は、ゲインと位相の少なくとも一方を演算する態様であれば良い。
(3)第1〜第5実施形態の伝達特性解析装置は、印加データ生成部220、処理結果取得部240、および描画部250を含んでいたが、印加データ生成部220、処理結果取得部240、および描画部250のうちの任意の1つまたは複数は伝達特性解析装置に接続される外部装置であっても良い。要は、本発明の伝達特性解析装置は、デジタル制御システムを含む被測定器との間でデジタルデータの授受を行うデジタル入出力インタフェースと、前記デジタル制御システムへの入力信号の波形データを前記デジタル入出力インタフェースを介して前記被測定器へ与える一方、前記デジタル制御システムの出力信号の波形データを前記デジタル入出力インタフェースを介して前記被測定器から受け取り、ゲインと位相の少なくとも一方を演算する演算部と、を有していれば良い。
10,10A,10B、10C、10D…被測定器、20,20A,20B、20C…伝達特性解析装置、110…AD変換器、120…デジタルフィルタ、130…DA変換器、140…メモリ、150,230…デジタル入出力インタフェース、150A、230A…バスインタフェース、150B、230B…外部機器インタフェース、150C、230C…デバッグインタフェース、160…DMAC、170…制御部、210…演算部、220…印加データ生成部、240…処理結果取得部、250…描画部、310…演算装置、320…交流信号発生器、330,340…フィルタ、350…交流信号測定器、410…加算器、420…アンプ、430…フィードバック演算部。

Claims (6)

  1. デジタル制御システムを含む被測定器との間でデジタルデータの授受を行うデジタル入出力インタフェースと、
    前記デジタル制御システムへの入力信号の波形データを前記デジタル入出力インタフェースを介して前記被測定器へ与える一方、前記デジタル制御システムの出力信号の波形データを前記デジタル入出力インタフェースを介して前記被測定器から受け取り、ゲインと位相の少なくとも一方を演算する演算部と、
    を有することを特徴とする伝達特性解析装置。
  2. 前記デジタル入出力インタフェースは、バスインタフェースであることを特徴とする請求項1に記載の伝達特性解析装置。
  3. 前記デジタル入出力インタフェースは、1または複数の前記被測定器が接続される外部機器インタフェースであることを特徴とする請求項1に記載の伝達特性解析装置。
  4. 前記デジタル入出力インタフェースは、各々に前記被測定器が1つずつ接続される1または複数のデバッグインタフェースであることを特徴とする請求項1に記載の伝達特性解析装置。
  5. 前記デジタル制御システムへの入力信号の波形データを記憶したメモリを備え、
    前記演算部は、前記メモリから読み出した波形データを前記デジタル入出力インタフェースを介して前記被測定器へ与えることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の伝達特性解析装置。
  6. 前記演算部による演算結果を表示装置に描画する描画部をさらに有することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の伝達特性解析装置。
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