JP2019095553A - 光学フィルムの製造方法および、光学フィルム、光学フィルム積層体、偏光板、画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
Description
図1に示す光学フィルム10は、基材1と、基材上に隣接して設けられる位相差層2とを有し、位相差層2が、配向状態が固定された液晶性化合物3と、高分子化合物4とを含有している。なお、図1においては、形式的に、位相差層2が液晶性化合物3を含有する態様を示しているが、本来、液晶性化合物の配向状態が固定されて位相差層となった後においては、液晶性化合物は液晶性を示す必要はない。そして、本発明者らは、高分子化合物4と基材1とのδa値の差が3以下であると、図1に示すように、高分子化合物4が基材1との界面付近に偏在しやすく、液晶性化合物3が水平方向に配向し難くなり、その結果、垂直方向への配向が促進されると推測している。高分子化合物4の含有量は、液晶性化合物3の100質量部に対して2質量部以上10質量部以下が好ましい。
式(II) (Z)n−L100−(Q)m
前記式(II)中、
Zは、重合性基を有する置換基を表し、nは、0〜4の整数を表し、nが2〜4の整数である場合、2以上のZは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
Qは、少なくとも1つのホウ素原子を含有する置換基を表し、mは、1または2を表し、mが2の場合、2つのQは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
L100は、n+m価の連結基を表す。ただし、nが0を表し、かつ、mが1を表す場合は、L100は、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のアリール基、または、置換もしくは無置換のヘテロアリール基を表す。
[6] [5]に記載の光学フィルムを粘着剤または接着剤を介して他の光学フィルムと貼り合わせて得られる光学フィルム積層体。
本発明の光学フィルムは、基材であるポリマーフィルムと、基材上に隣接して設けられる位相差層とを有する光学フィルムである。
また、本発明の光学フィルムにおいては、位相差層が、架橋性基を有する液晶性化合物と、分子構造中に水酸基を有する高分子化合物とを含有する、液晶組成物に含まれる液晶性化合物の垂直配向を固定してなる層である。そして、3次元SP値を用いて算出される、前記高分子化合物と基材であるポリマーフィルムとのδa値の差が3以下である。
また、本発明の光学フィルムにおいては、高分子化合物の含有量が、液晶性化合物100質量部に対して2質量部以上10質量部以下であることが好ましい。
本明細書において、δa値は、Hoyらの方法により算出されるSP値(VAN KREVELEN,D.W.著、「PROPERTIES OF POLYMERS(ED.3)」ELSEVIER出版(1990)参照)の非分散力成分を意図する。つまり、δa値は、Hoyらの方法により算出される3次元SP値(δd、δp、δh)を用いて、下記式(X)により算出することができる。
δa=(δp2+δh2)0.5 式(X)
Hoyらの方法に従うと、求めたい化合物の化学構造式よりδd、δp、δhの各々の値が算出できる。なお、複数の繰り返し単位からなるコポリマーの場合、各繰り返し単位の3次元SP値の2乗値(δd2、δp2、δh2)に、各繰り返し単位の体積分率を乗じて和を求めることでコポリマーの3次元SP値の2乗値(δd2、δp2、δh2)を算出し、これを上記式(X)に代入することでコポリマーのδa値を求めることができる。
本発明において、光学フィルムが有する基材は、後述する位相差層を支持するための基材であり、例えば、後述する液晶組成物を塗布して位相差層を形成する際に液晶組成物を塗布する対象となる基材が挙げられる。このような基材は、透明であるのが好ましく、本発明では、光透過率が80%以上であるのが好ましい。なお、本発明で透明とは、可視光の透過率が60%以上であることを示す。
これらの材料のうち、セルロース系ポリマー、または、脂環式構造を有するポリマーであることが好ましく、セルロース系ポリマーであることがより好ましい。
本発明において、基材のδa値については、基材を構成するポリマー材料に基づいて決定することができ、例えばトリアセチルセルロースであればδa値は16.4となる。シクロオレフィンポリマーのアートン(JSR社製)であれば、8.7となる。複数の異なるポリマー材料の混合物から構成される場合は、各ポリマー材料のδa値にそのポリマー材料の体積分率を乗じて和を求めればよい。
3次元SP値を用いて算出される前記基材のδa値は10〜25が好ましく、15〜20がより好ましい。またδaが低い基材では、5〜10が好ましく、7〜10がより好ましい。
本発明において、光学フィルムの基材から剥離可能な位相差膜は、重合性基を有する液晶性化合物と高分子化合物とを含有する液晶組成物(以下、形式的に「本発明の液晶組成物」ともいう。)に含まれる液晶性化合物の垂直配向を固定してなる層である。
ここで、液晶性化合物が棒状液晶性化合物である場合の垂直配向とは、ホメオトロピック配向ともいい、上述した基材の表面と棒状液晶性化合物のダイレクターとのなす角度が70°〜90°の範囲内となる配向を意味し、80°〜90°の範囲内となる配向が好ましく、85°〜90°の範囲内となる配向がより好ましい。
また、液晶性化合物が円盤状液晶性化合物である場合の垂直配向とは、上述した基材の表面と円盤状液晶性化合物の円盤面とのなす角度が70°〜90°の範囲内となる配向を意味し、80°〜90°の範囲内となる配向が好ましく、85°〜90°の範囲内となる配向がより好ましい。
本発明において、光学フィルムの基材から位相差膜を剥離する際の剥離強度としては、150mm×25mmに裁断し、ガラス基板に80mm×25mm部分のみを粘着剤(SK1478,綜研化学社製)を介して貼合し、180°方向に剥離したときの剥離強度をテンシロン万能材料試験機(オリエンテック社製)にて測定することができ、好ましい剥離強度としては、0.05〜0.50N/25mmであり、より好ましくは0.10〜0.20N/25mmである。
剥離強度が0.05N/25mm未満の場合は、途中の工程で位相差層の剥離が起き、剥離したものが工程中に飛散し、二次故障になる。また剥離強度が0.50N/25mmを超えると、滑らかに剥離ができず、スティックスリップを発生し、幅方向に線状の故障が残る。
本発明において、液晶組成物に含有する液晶性化合物は、重合性基を有する液晶性化合物であれば特に限定されず、従来公知の液晶性化合物を用いることができる。
ここで、重合性基としては、具体的には、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、スチリル基およびアリル基などが挙げられ、なかでも、アクリロイル基またはメタクリロイル基であることが好ましい。
本発明では、いずれの液晶性化合物を用いることもできるが、棒状液晶性化合物または円盤状液晶性化合物(ディスコティック液晶性化合物)を用いるのが好ましい。2種以上の棒状液晶性化合物、2種以上の円盤状液晶性化合物、または棒状液晶性化合物と円盤状液晶性化合物との混合物を用いてもよい。
また、配向を固定化する観点から、液晶性化合物は上述した重合性基を2以上有することが好ましい。液晶性化合物が2種類以上の混合物の場合には、少なくとも1種類の液晶性化合物が1分子中に2以上の重合性基を有していることが好ましい。
棒状液晶性化合物としては、例えば、特表平11−513019号公報の請求項1や特開2005−289980号公報の段落[0026]〜[0098]に記載のものを好ましく用いることができ、ディスコティック液晶性化合物としては、例えば、特開2007−108732号公報の段落[0020]〜[0067]や特開2010−244038号公報の段落[0013]〜[0108]に記載のものを好ましく用いることができるが、これらに限定されない。
本発明において位相差膜を形成する液晶化合物の組成物が含有する高分子化合物は、分子構造中に水酸基を有し、上述した基材のδa値との差(差の絶対値をいう。以下、同様。)が3以下となるδa値を有する重合体である。
また、上記式(I)で表される繰り返し単位に水酸基が含まれる場合、水酸基を含む繰り返し単位のδa値は、13〜25であることが好ましく、17〜21であることがより好ましい。
このような繰り返し単位を構成するモノマーとしては、例えば、メチルメタクリレート(δa=13.8)、メトキシエチルアクリレート(δa=13.7)、2−アセトアセトキシエチルメタクリレート(δa=15.2)、および、テトラヒドロフルフリルアクリレート(δa=13.2)等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、モノマーに併記する括弧内のδa値は、そのモノマーから構成される繰り返し単位のδa値である。また、これらのモノマーから構成される繰り返し単位の含有量は、上記式(I)で表される全繰り返し単位に対して、30〜100mol%であることが好ましく、50〜80mol%であることがより好ましい。
このような繰り返し単位を構成するモノマーとしては、例えば、オクタデシルアクリレート(δa=6.3)、ラウリルアクリレート(δa=7.4)、シクロヘキシルアクリレート(δa=10.2)、ジシクロペンタニルアクリレ−ト(δa=9.6)、および、イソボルニルアクリレート(δa=10.4)等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、モノマーに併記する括弧内のδa値は、そのモノマーから構成される繰り返し単位のδa値である。
また、これらのモノマーから構成される繰り返し単位の含有量は、上記式(I)で表される全繰り返し単位に対して、30〜95mol%であることが好ましく、50〜85mol%であることがより好ましい。
なお、以下の説明において、下記式A101で表される高分子化合物を「高分子化合物A101」と表記する。また、下記式A102〜A108、A111〜A125、A201〜A209、および、A301〜A307で表される高分子化合物も同様に表記する。
ここで、高分子化合物の重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)測定によるポリスチレン換算値として定義される。高分子化合物の重量平均分子量は、例えば、HLC−8120(東ソー製)を用い、カラムとしてTSKgelMultiporeHXL−M(東ソー製、7.8mmID×30.0cmを、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)またはNMP(N−メチルピロリドン)を用いることによって求めることができる。
本発明の光学フィルムが有する液晶層を形成する液晶組成物は、下記式(II)で表される、剥離性を改良する化合物を含有することが好ましい。
式(II) (Z)n−L100−(Q)m
ここで、式(II)中、Zは、重合性基を有する置換基を表し、nは、0〜4の整数を表し、nが2〜4の整数である場合、2以上のZは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
また、Qは、少なくとも1つのホウ素原子を含有する置換基を表し、mは、1または2を表し、mが2の場合、2つのQは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
また、L100は、n+m価の連結基を表す。ただし、nが0を表し、かつ、mが1を表す場合は、L100は、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のアリール基、または、置換もしくは無置換のヘテロアリール基を表す。
剥離強度を調節可能な点でnは1〜4が好ましく、1〜2が特に好ましい。
これらのうち、(メタ)アクリレート基、スチリル基、オキシラニル基もしくはオキセタン基を含む置換基が好ましく、(メタ)アクリレート基またはスチリル基を含む置換基がより好ましい。
また、上記一般式(V)中、L1は、単結合、または、−O−、−CO−、−NH−、−CO−NH−、−COO−、−O−COO−、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロ環基、および、それらの組み合わせからなる群から選ばれる二価の連結基であり、単結合、−CO−NH−または−COO−が好ましく、単結合または−CO−NH−が特に好ましい。
また、mは、1または2を表し、1を表すことが好ましい。
また、L100としては、例えば、二価の連結基として、単結合、または、−O−、−CO−、−NH−、−CO−NH−、−COO−、−O−COO−、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリール基、および、それらの組み合わせから選ばれる二価の連結基が挙げられる。
これらのうち、置換もしくは無置換のアリーレン基がより好ましい。
また、L100が表すアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基およびヘテロアリール基については、下記一般式(VI)中のR1およびR2と同義であり、好ましい範囲も同様である。
また、これらの基が有する置換基としては、例えば、特開2013−054201号公報の[0046]段落に記載された置換基などが挙げられる。
例えば、ポリマーフィルムが、表面処理等により表面にヒドロキシル基またはカルボキシル基を有する場合は、ポリマーフィルムのヒドロキシル基またはカルボキシル基と結合できる基が好ましい。なお、「ポリマーフィルムに吸着して結合することができる基」とは、ポリマーフィルムを構成している材料が有する構造と相互作用して、ポリマーフィルムに化学吸着可能な基を意味する。
アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、2−メチルヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−アダマンチル基、2−ノルボルニル基等の直鎖状、分枝状、または環状のアルキル基が挙げられる。
アルケニル基の具体例としては、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、1−メチル−1−プロペニル基、1−シクロペンテニル基、1−シクロヘキセニル基等の直鎖状、分枝状、または環状のアルケニル基が挙げられる。
アルキニル基の具体例としては、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、1−オクチニル基等が挙げられる。
アリール基の具体例としては、1個から4個のベンゼン環が縮合環を形成したもの、ベンゼン環と不飽和五員環とが縮合環を形成したものを挙げることができ、具体例としてはフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、インデニル基、アセナブテニル基、フルオレニル基、ピレニル基等が挙げられる。
窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群から選ばれるヘテロ原子を1個以上含む複素芳香環の具体例としては、ピロール、フラン、チオフェン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアゾール、チアジアゾール、インドール、カルバゾール、ベンゾフラン、ジベンゾフラン、チアナフテン、ジベンゾチオフェン、インダゾールベンズイミダゾール、アントラニル、ベンズイソオキサゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、プリン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、キノリン、アクリジン、イソキノリン、フタラジン、キナゾリン、キノキザリン、ナフチリジン、フェナントロリン、プテリジン等が挙げられる。
本発明の液晶組成物は、配向性がより高くなる理由から、上述した高分子化合物が親水性基を有している場合、オニウム塩化合物を含有していることが好ましい。
オニウム塩化合物としては、垂直配向剤として公知のオニウム化合物を用いることができる。具体的には、特開2016−105127号公報の[0042]〜[0052]段落に記載された化合物が挙げられる。
オニウム塩化合物を含有する場合の含有量は、上述した液晶性化合物100質量部に対して0.5〜5質量部であることが好ましく、1〜3質量部であることがより好ましい。
本発明の液晶組成物は、重合開始剤を含有していることが好ましい。
使用する重合開始剤は、紫外線照射によって重合反応を開始可能な光重合開始剤であるのが好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、α−カルボニル化合物(米国特許第2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許第3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許第4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書記載)、アシルフォスフィンオキシド化合物(特公昭63−40799号公報、特公平5−29234号公報、特開平10−95788号公報、特開平10−29997号公報記載)等が挙げられる。
本発明の液晶組成物は、塗工膜の均一性、位相差層の強度の点から、重合性モノマーが含まれていてもよい。
重合性モノマーとしては、ラジカル重合性またはカチオン重合性の化合物が挙げられる。好ましくは、多官能性ラジカル重合性モノマーであり、上記の重合性基含有の円盤状液晶性化合物と共重合性のものが好ましい。例えば、特開2002−296423号公報中の段落番号[0018]〜[0020]記載のものが挙げられる。
重合性モノマーの添加量は、円盤状液晶性化合物に対して、1〜50質量%であることが好ましく、5〜30質量%であることがより好ましい。
本発明の液晶組成物は、塗工膜の均一性、位相差層の強度の点から、界面活性剤が含まれていてもよい。
界面活性剤としては、従来公知の化合物が挙げられるが、特にフッ素系化合物が好ましい。具体的には、例えば、特開2001−330725号公報明細書中の段落番号[0028]〜[0056]記載の化合物、特願2003−295212号明細書中の段落番号[0069]〜[0126]記載の化合物が挙げられる。
本発明の液晶組成物は、位相差層を形成する作業性等の観点から、溶媒を含有するのが好ましい。
溶媒としては、具体的には、例えば、ケトン類(例えば、アセトン、2−ブタノン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなど)、エーテル類(例えば、ジオキサン、テトラヒドロフランなど)、脂肪族炭化水素類(例えば、ヘキサンなど)、脂環式炭化水素類(例えば、シクロヘキサンなど)、芳香族炭化水素類(例えば、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼンなど)、ハロゲン化炭素類(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジクロロベンゼン、クロロトルエンなど)、エステル類(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、水、アルコール類(例えば、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、シクロヘキサノールなど)、セロソルブ類(例えば、メチルセロソルブ、エチルセロソルブなど)、セロソルブアセテート類、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシドなど)、アミド類(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、位相差層の形成方法としては、例えば、上述した液晶組成物を上述した基材上に塗布し、所望の配向状態とした後に、重合により固定化する方法などが挙げられる。
液晶組成物の塗布方法としては、例えば、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、および、ダイコーティング法などが挙げられる。
また、重合条件は特に限定されないが、光照射による重合においては、紫外線を用いることが好ましい。照射量は、10mJ/cm2〜50J/cm2であることが好ましく、20mJ/cm2〜5J/cm2であることがより好ましく、30mJ/cm2〜3J/cm2であることが更に好ましく、50〜1000mJ/cm2であることが特に好ましい。また、重合反応を促進するため、加熱条件下で実施してもよい。
本発明の偏光板は、上述した本発明の光学フィルムを有する偏光板である。
また、本発明の偏光板は、上述した基材が偏光子を兼ねていない場合には、偏光子を有するものである。
本発明の偏光板が有する偏光子は、光を特定の直線偏光に変換する機能を有する部材であれば特に限定されず、従来公知の吸収型偏光子および反射型偏光子を利用することができる。
吸収型偏光子としては、ヨウ素系偏光子、二色性染料を利用した染料系偏光子、およびポリエン系偏光子などが用いられる。ヨウ素系偏光子および染料系偏光子には、塗布型偏光子と延伸型偏光子があり、いずれも適用できるが、ポリビニルアルコールにヨウ素または二色性染料を吸着させ、延伸して作製される偏光子が好ましい。
また、基材上にポリビニルアルコール層を形成した積層フィルムの状態で延伸および染色を施すことで偏光子を得る方法として、特許第5048120号公報、特許第5143918号公報、特許第5048120号公報、特許第4691205号公報、特許第4751481号公報、特許第4751486号公報を挙げることができ、これらの偏光子に関する公知の技術も好ましく利用することができる。
反射型偏光子としては、複屈折の異なる薄膜を積層した偏光子、ワイヤーグリッド型偏光子、選択反射域を有するコレステリック液晶と1/4波長板とを組み合わせた偏光子などが用いられる。
なかでも、密着性がより優れる点で、ポリビニルアルコール系樹脂(−CH2−CHOH−を繰り返し単位として含むポリマー。特に、ポリビニルアルコールおよびエチレン−ビニルアルコール共重合体からなる群から選択される少なくとも1つ)を含む偏光子であることが好ましい。
本発明の偏光板は、本発明の光学フィルムにおける位相差層と、偏光子との間に、粘着剤層が配置されていてもよい。
位相差層と偏光子との積層のために用いられる粘着剤層としては、例えば、動的粘弾性測定装置で測定した貯蔵弾性率G’と損失弾性率G”との比(tanδ=G”/G’)が0.001〜1.5である物質のことを表し、いわゆる、粘着剤やクリープしやすい物質等が含まれる。本発明に用いることのできる粘着剤としては、例えば、ポリビニルアルコール系粘着剤が挙げられるが、これに限定されない。
本発明の画像表示装置は、本発明の光学フィルムまたは本発明の偏光板を有する、画像表示装置である。
本発明の画像表示装置に用いられる表示素子は特に限定されず、例えば、液晶セル、有機エレクトロルミネッセンス(以下、「EL」と略す。)表示パネル、プラズマディスプレイパネル等が挙げられる。
これらのうち、液晶セル、有機EL表示パネルであるのが好ましい。すなわち、本発明の画像表示装置としては、表示素子として液晶セルを用いた液晶表示装置、表示素子として有機EL表示パネルを用いた有機EL表示装置であるのが好ましい。
本発明の画像表示装置の一例である液晶表示装置は、上述した本発明の偏光板と、液晶セルとを有する液晶表示装置である。
なお、本発明においては、液晶セルの両側に設けられる偏光板のうち、フロント側の偏光板として本発明の偏光板を用いるのが好ましく、フロント側およびリア側の偏光板として本発明の偏光板を用いるのがより好ましい。
以下に、液晶表示装置を構成する液晶セルについて詳述する。
液晶表示装置に利用される液晶セルは、VA(Virtical Alignment)モード、OCB(Optically Compensated Bend)モード、IPS(In−Plane−Switching)モード、又はTN(Twisted Nematic)であることが好ましいが、これらに限定されるものではない。
TNモードの液晶セルでは、電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に水平配向し、更に60〜120゜にねじれ配向している。TNモードの液晶セルは、カラーTFT液晶表示装置として最も多く利用されており、多数の文献に記載がある。
VAモードの液晶セルでは、電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に垂直に配向している。VAモードの液晶セルには、(1)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直に配向させ、電圧印加時に実質的に水平に配向させる狭義のVAモードの液晶セル(特開平2−176625号公報記載)に加えて、(2)視野角拡大のため、VAモードをマルチドメイン化した(MVAモードの)液晶セル(SID97、Digest of tech.Papers(予稿集)28(1997)845記載)、(3)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直配向させ、電圧印加時にねじれマルチドメイン配向させるモード(n−ASMモード)の液晶セル(日本液晶討論会の予稿集58〜59(1998)記載)及び(4)SURVIVALモードの液晶セル(LCDインターナショナル98で発表)が含まれる。また、PVA(Patterned Vertical Alignment)型、光配向型(Optical Alignment)、及びPSA(Polymer−Sustained Alignment)のいずれであってもよい。これらのモードの詳細については、特開2006−215326号公報、及び特表2008−538819号公報に詳細な記載がある。
IPSモードの液晶セルは、棒状液晶分子が基板に対して実質的に平行に配向しており、基板面に平行な電界が印加することで液晶分子が平面的に応答する。IPSモードは電界無印加状態で黒表示となり、上下一対の偏光板の吸収軸は直交している。光学補償シートを用いて、斜め方向での黒表示時の漏れ光を低減させ、視野角を改良する方法が、特開平10−54982号公報、特開平11−202323号公報、特開平9−292522号公報、特開平11−133408号公報、特開平11−305217号公報、特開平10−307291号公報などに開示されている。
本発明の画像表示装置の一例である有機EL表示装置としては、例えば、視認側から、本発明の偏光板と、λ/4機能を有する板(以下、「λ/4板」ともいう。)と、有機EL表示パネルとをこの順で有する態様が好適に挙げられる。
ここで、「λ/4機能を有する板」とは、ある特定の波長の直線偏光を円偏光に(または円偏光を直線偏光に)変換する機能を有する板をいい、例えば、λ/4板が単層構造である態様としては、具体的には、延伸ポリマーフィルムや、支持体上にλ/4機能を有する光学異方性膜を設けた位相差フィルム等が挙げられ、また、λ/4板が複層構造である態様としては、具体的には、λ/4板とλ/2板とを積層してなる広帯域λ/4板が挙げられる。
また、有機EL表示パネルは、電極間(陰極および陽極間)に有機発光層(有機エレクトロルミネッセンス層)を挟持してなる有機EL素子を用いて構成された表示パネルである。有機EL表示パネルの構成は特に制限されず、公知の構成が採用される。
〔配向性の評価〕
(1)配向性
偏光顕微鏡をクロスニコル条件とし、ステージに作製した各光学フィルムを挿入して基材の遅相軸が、偏光顕微鏡の検光子または偏光子と並行になるようにステージを回転する。
この状態で光学フィルムを観察したときに、98%以上の面積について均一な暗視野が観察されたものを配向性が極めて優れるものとして「S」と評価し、95%以上98%未満の面積について均一な暗視野が観察されたものを配向性が優れるものとして「A」と評価し、80%以上95%未満の面積について均一な暗視野が観察されたものを配向性にやや劣るものとして「B」と評価し、80%未満の面積について均一な暗視野が観察されたものを配向性に劣るものとして「C」と評価した。結果を下記表2に示す。
作製した各光学フィルムについて、ガラス基板に粘着剤(SK1478,綜研化学社製)を介して貼合したものを、AxoScan OPMF−1(オプトサイエンス社製)を用いて、波長550nmにおける厚さ方向のレターデーションRth(550)を測定した。
偏光板をクロスニコル条件とし、作製した光学フィルムを挿入して基材の遅相軸が、偏光子と平行になるように基材を回転する。この状態で光学フィルムを観察する。その際、極角0゜(正面方向)〜90゜の間の斜めの角度で、方位角0°(水平方向)から反時計方向に360°の一回転、光学フィルムの黒表示を観察し、光漏れを下記の評価基準で評価した。
A:光漏れが非常に少なく、特に優れている
B:光漏れが少なく、優れている
C:光漏れが多く、許容できない
作製した光学フィルムを150mm×25mmに裁断し、ガラス基板に80mm×25mm部分のみを粘着剤(SK1478,綜研化学社製)を介して貼合し、180°方向に剥離したときの剥離強度をテンシロン万能材料試験機(オリエンテック社製)にて測定し、以下の基準で評価した。
評価基準
A:0.10N/25mm以上、0.20N/25mm以下
B:0.05N/25mm以上、0.10N/25mm未満
または、0.20N/25mmを超え、0.50N/25mm以下
C:0.50N/25mm超過
または、0.05N/25mm未満
作製した光学フィルムを85℃85%の環境下に500hr曝した際の、Rth変化を測定した。
A:Δ3nm以下
B:Δ5nm以下
C:Δ5nmよりも大きい
偏光板をクロスニコル配置とし、得られた光学フィルムをクロスニコル配置した偏光板の間に入れ、偏光板の下側にバックライト光源を配置して、UVムラを観察した。UVムラは、スジ状に視認できる。
A:ムラが視認されない
B:僅かにムラが視認されるが、気にならない
C:強いムラが視認される
<光学フィルムの作製>
セルロース系ポリマーフィルム;富士フイルム社製フジタックZRD40を基材として、下表のとおりに作製した位相差層形成用液晶組成物1を、スロットダイを用いたダイコート法で、塗布量7.1cc/m2、搬送速度30m/分の条件で、基材状に塗布した。なお、基材のδa値は16.4であった。次いで、組成物の乾燥および液晶性化合物の配向熟成のために、40℃、0.5m/秒の温風を搬送方向に沿って流して、20秒加熱して一次乾燥を終え、引き続き二次乾燥として、40℃、6m/秒、30秒、70℃、6m/秒、30秒の乾燥を終えた。続いて窒素パージ下酸素濃度100ppmで紫外線照射時に基材を支えるバックアップローラの温度を70℃にて紫外線照射(300mJ/cm2)を行い、液晶化合物の配向を固定化し、塗布層を硬化させて位相差膜を形成した後、巻き取った。この際、紫外線バックアップローラに着地直前0.5m以内で測定したフィルムの温度が55℃になるように、ヒーターでフィルムを加熱した。以上の方法により、実施例1の光学フィルムを作製した。
液晶組成物1の調製
―――――――――――――――――――――――――――――――――
下記棒状液晶性化合物(M−1) 83質量部
下記棒状液晶性化合物(M−2) 15質量部
下記棒状液晶性化合物(M−3) 2質量部
下記重合性モノマー(M−4) 4質量部
重合開始剤(IrgacureOXE01,BASF社製) 4質量部
下記フッ素系ポリマー(M−5) 0.3質量部
下記オニウム化合物S01 1,5質量部
例示された高分子化合物A124 3質量部
トルエン 352質量部
メチルエチルケトン 288質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――
下記組成の液晶組成物2を調製した。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
液晶組成物2の調製
―――――――――――――――――――――――――――――――――
上記棒状液晶性化合物(M−1) 83質量部
上記棒状液晶性化合物(M−2) 15質量部
上記棒状液晶性化合物(M−3) 2質量部
上記重合性モノマー(M−4) 4質量部
重合開始剤(IrgacureOXE01,BASF社製) 4質量部
上記フッ素系ポリマー(M−5) 0.3質量部
上記オニウム化合物S01 1,5質量部
例示された高分子化合物A125 3質量部
トルエン 352質量部
メチルエチルケトン 288質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――
2 位相差層
3 液晶性化合物
4 高分子化合物
10 光学フィルム
Claims (8)
- 基材の上に、分子構造中に水酸基を有する高分子化合物と、重合性基を有する液晶性化合物を含有する塗布液を塗布、乾燥して塗布層を形成して前記液晶化合物を垂直配向させ、次いで、前記塗布層に紫外線を照射して前記液晶性化合物を硬化して位相差膜を形成し、前記基材から前記位相差膜が剥離可能な光学フィルムの製造方法において、前記高分子化合物の3次元SP値を用いて算出されるδa値と前記基材のδa値との差が3以下であり、前記塗布層の塗布直後から乾燥風速1m/秒以下、乾燥風温度25〜40℃で15秒以上乾燥した後、乾燥風速2〜8m/秒、乾燥風温度60〜80℃の乾燥工程を通過させ、次いで、前記塗布層に紫外線を照射して前記液晶化合物を硬化させる際に、前記塗布層を有するフィルムの側とは反対側の面を支えるバックアップローラがあり、前記バックアップローラの温度を60〜80℃にし、前記バックアップローラ上に前記塗布層を有するフィルムが着地する直前0.5m以内の前記塗布層を有するフィルムを放射温度計で測定した温度が、前記バックアップローラの温度に対して−20℃〜+20℃になるように温度調節をする、前記基材から前記位相差膜が剥離可能な光学フィルムの製造方法。
- 前記の分子構造中に水酸基を有する高分子化合物が、下記式(I)で表される繰り返し単位を有する重合体である、請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
ここで、式(I)中、R1は水素原子またはメチル基を表し、Xは−O−または−NH−を表し、R2は有機基を表す。 - 前記基材が、セルロースアシレートフィルムである、請求項1〜2のいずれか1項記載の光学フィルムの製造方法。
- 前記位相差膜に、下記(II)で表される化合物を液晶性化合物の質量に対して0.3〜2.0質量%含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
式(II) (Z)n−L100−(Q)m
前記式(II)中、
Zは、重合性基を有する置換基を表し、nは、0〜4の整数を表し、nが2〜4の整数である場合、2以上のZは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
Qは、少なくとも1つのホウ素原子を含有する置換基を表し、mは、1または2を表し、mが2の場合、2つのQは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
L100は、n+m価の連結基を表す。ただし、nが0を表し、かつ、mが1を表す場合は、L100は、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のアリール基、または、置換もしくは無置換のヘテロアリール基を表す。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法により得られる光学フィルム。
- 請求項5に記載の光学フィルムを粘着剤または接着剤を介して他の光学フィルムと貼り合わせて得られる光学フィルム積層体。
- 請求項5に記載の光学フィルム、または、請求項6に記載の光学フィルム積層体の前記位相差膜を粘着剤または接着剤を介して偏光板の保護フィルム、あるいは、偏光子に転写することにより得られる位相差層付き偏光板。
- 請求項5に記載の光学フィルム、または、請求項6に記載の光学フィルム積層体、または、請求項7に記載の位相差層付き偏光板を有する、画像表示装置。
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