JP2019098706A - 車両骨格部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】部材内の位置に応じて必要な強度を確保することができる車両骨格部材を提供する。
【解決手段】繊維強化樹脂製の車両骨格部材12を、車両骨格部材12を構成する樹脂に配置される繊維であり、車両骨格部材12の長手方向及び長手方向に直交する方向の一方又は両方に沿って配置された第1繊維40と、車両骨格部材12を構成する樹脂に配置される繊維であり、車体へ締結するための貫通孔22A1、22B1の周辺を含む部分に、車両骨格部材12の長手方向に対して略45度の配向方向に沿って配置された第2繊維42Aと、を含んで構成する。
【選択図】図1
【解決手段】繊維強化樹脂製の車両骨格部材12を、車両骨格部材12を構成する樹脂に配置される繊維であり、車両骨格部材12の長手方向及び長手方向に直交する方向の一方又は両方に沿って配置された第1繊維40と、車両骨格部材12を構成する樹脂に配置される繊維であり、車体へ締結するための貫通孔22A1、22B1の周辺を含む部分に、車両骨格部材12の長手方向に対して略45度の配向方向に沿って配置された第2繊維42Aと、を含んで構成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両骨格部材に関する。
下記特許文献1には、各々が中空長尺状に形成され、その長手方向に見た断面形状が多角形状とされている複数のFRP素材が、互いに共有する辺で結合されることにより構成された中空構造体の車両骨格部材が開示されている。これによれば、複雑な中子や型を用いることなく、多様な断面構造の車両骨格部材を形成することができる。
しかしながら、特許文献1に記載された車両骨格部材を構成する中空構造体は、芯金に織物を巻きつけるか、ブレーディング技術による芯金周りへの製織でしか成形することが出来ない。車両骨格部材に曲げ荷重が作用した場合、曲げ荷重に耐えるために必要な強度は、部材内において位置により異なる。このため、特許文献1に記載された車両骨格部材を、局所的に大きくなる曲げ荷重に対応できるようにすると、必要な強度を確保するための骨格の質量や部品点数が増加し、さらにコスト増加にもつながる。このことから、部材内の位置に応じて必要な強度を確保する上で車両骨格部材に改善の余地がある。
本発明は、上記事実を考慮し、部材内の位置に応じて必要な強度を確保することができる車両骨格部材を得ることが目的である。
請求項1に記載の車両骨格部材は、繊維強化樹脂製の車両骨格部材であり、骨格を構成する樹脂に配置される繊維であり、前記骨格の長手方向及び前記長手方向に直交する方向の一方又は両方に沿って配置された第1繊維と、前記骨格を構成する前記樹脂に配置される繊維であり、車体へ締結するための貫通孔の周辺を含む部分に、前記骨格の長手方向に対して略45度の配向方向に沿って配置された第2繊維と、を含んで構成されている。
請求項1に記載の車両骨格部材によれば、骨格を構成する樹脂に車両骨格部材の長手方向及び長手方向に直交する方向の一方又は両方に沿って第1繊維が配置されている。これにより、車両骨格部材に曲げ荷重が作用した場合に、車両骨格部材の断面に生じる引張応力及び圧縮応力に対する必要な強度を確保することができる。
また、請求項1に記載の車両骨格部材によると、骨格を構成する樹脂のうち車両骨格部材の貫通孔の周辺を含む部分には、車両骨格部材の長手方向に対して略45度の配向方向に沿って第2繊維が配置されている。貫通孔は、締結具が挿入され、当該車両骨格部材と他の骨格等とが締結される部分であるため、貫通孔の周辺は、様々な方向からの荷重を受けやすい。また、貫通孔の周辺では応力集中が発生するため、高応力が生じやすくなる。このため、本発明に係る車両骨格部材では、車両骨格部材の長手方向に対して略45度の配向方向に沿って第2繊維が配置されることにより、荷重はその作用方向だけでなく車両骨格部材の長手方向に対して略45度の方向に分散されている。これにより、様々な方向から荷重が作用し、高応力が生じやすい貫通孔の周辺を含む部分においても、必要な強度を確保することができる。
以上説明したように、本発明に係る車両骨格部材は、部材内の位置に応じて必要な強度を確保することができるという優れた効果を有する。
(第1実施形態)
以下、図1から図4を用いて、本発明の第1実施形態に係る車両骨格部材について説明する。なお、以下の図において、矢印FRは車両前方側を示し、矢印INは車両幅方向内側を示し、矢印UPは車両上方側を示す。
以下、図1から図4を用いて、本発明の第1実施形態に係る車両骨格部材について説明する。なお、以下の図において、矢印FRは車両前方側を示し、矢印INは車両幅方向内側を示し、矢印UPは車両上方側を示す。
図1及び図2には、第1実施形態に係る車両骨格部材としてのルーフセンタリンフォース12が示されている。図1に示されるように、車両幅方向が長手方向とされたルーフセンタリンフォース12の車両幅方向両端部には、金属製の接合板18がリベット締結されている。ルーフセンタリンフォース12は、車両上部の車両幅方向両外側で車両前後方向に延設されたルーフサイドレール(図示省略)に接合板18を介して接合されることにより、ルーフサイドレールに跨って配設されたルーフパネル(図示省略)の車両下方側に車両幅方向に沿って配置されている。
接合板18は、車両上方側において、車両前方側に前側接合フランジ部18Aと車両後方側に後側接合フランジ部18Bとを備え、車両下方側に底板部18Cを備えることにより、側面視で逆ハット状に形成されている。前側接合フランジ部18Aと後側接合フランジ部18Bの車両幅方向内側は、ルーフセンタリンフォース12とリベット締結されている。また、前側接合フランジ部18A及び後側接合フランジ部18Bの車両幅方向外側並びに底板部18Cが車両幅方向外側に延在された部分(図示省略)が、ルーフサイドレールにスポット溶接等により接合されている。
図3及び図4に示されるように、ルーフセンタリンフォース12の車両上方側及び車両下方側に、それぞれ車両幅方向に延在された第1板部22と第2板部24が備えられている。また、ルーフセンタリンフォース12には、第2板部24の車両前側端部から車両上方側かつ車両前方側へ向けて第1板部22まで延在された第1壁部26と、第2板部24の車両後側端部から車両上方側かつ車両後方側へ向けて第1板部22まで延在された第2壁部28と、が備えられている。第1板部22と第2板部24とは、第1壁部26及び第2壁部28を介して連結されている。これにより、ルーフセンタリンフォース12の外形は、側面視で逆ハット状に形成されている。
第1板部22は、第1板部22と第1壁部26とが結合された部分よりも車両前側が第1フランジ部22Aとされ、第1板部22と第2壁部28とが結合された部分よりも車両後側が第2フランジ部22Bとされている。また、第1フランジ部22Aと第2フランジ部22Bとを連結する部分が、第1中央部22Cとされている。
図1及び図2に示されるように、第1フランジ部22A及び第2フランジ部22Bの車両幅方向両端部には、車両上下方向に貫通された貫通孔としての第1貫通孔22A1及び第2貫通孔22B1が設けられている。ルーフセンタリンフォース12は、第1貫通孔22A1及び第2貫通孔22B1に挿入されたリベット30により、接合板18と締結されている。
図3及び図4に示されるように、第2板部24の板厚T2は、第1中央部22Cの板厚T1、略同一に形成された第1フランジ部22A及び第2フランジ部22Bの板厚T3よりも厚く形成されている。また、第1中央部22Cの板厚T1は、略同一に形成された第1フランジ部22A及び第2フランジ部22Bの板厚T3よりも薄く形成されている。
ルーフセンタリンフォース12の中心部32には、車両幅方向に延在され、車両前後方向かつ車両上下方向に切断した断面の外形が略台形状に形成された空間が形成されている。中心部32の車両前後方向の略中央部に、車両幅方向かつ車両上下方向に延在され、上端部及び下端部がそれぞれ第1板部22及び第2板部24と連結された第1リブ34が設けられている。中心部32の第1リブ34の車両前方側は、第1空間部32Aと、中心部32の第1リブ34の車両後方側は、第2空間部32Bとされている。
(第1実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
ルーフセンタリンフォース12は、RTM(Resin Transfer Molding)成形により成形されている。RTM成形とは、雌型と雄型の一対の成形型内に、強化繊維が配置された状態で成形型を閉締し、成形型に設けられた樹脂注入口から注入された熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂を強化繊維に含浸させることにより成形する方法である。
ルーフセンタリンフォース12は、車両前後方向かつ車両上下方向に切断された断面形状が一定形状に形成された吹き流し構造とされている。また、第1空間部32A及び第2空間部32Bの車両前後方向かつ車両上下方向に切断された断面形状は、第1壁部26及び第2壁部28に接している部分がそれぞれ斜辺とされた略台形状に形成されている。このため、ルーフセンタリンフォース12を成形する際に、第1空間部32A及び前側空間部32Bに相当する部分に配置される芯金に抜き勾配を設けることができる。これにより、ルーフセンタリンフォース12の成形後の芯金の抜き取りを容易にし、ルーフセンタリンフォース12を安定して成形することができる。
また、ルーフセンタリンフォース12がRTM成形で成形されることにより、機械的に成形することできる。これにより、成形されたルーフセンタリンフォース12の品質を安定させることができると共に成形型が閉締された密閉状態で成形される当該成形法により作業環境を良好にすることができる。
なお、ここでは、ルーフセンタリンフォース12は、RTM成形により成形されているとして説明したが、これに限らず、引抜成形等の他の成形方法によりルーフセンタリンフォースが成形されてもよい。
また、ここでは、熱硬化性樹脂として、エポキシ樹脂が用いられているとしたが、これに限らず、目的に応じて他の樹脂が使用されてもよく、一例として不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂及びウレタン樹脂が挙げられる。
ルーフセンタリンフォース12を構成する熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂の内部に配置され、ルーフセンタリンフォース12の強度を向上させるための強化繊維には、炭素繊維が用いられている。ルーフセンタリンフォース12の内部の全体に亘り、連続繊維材の炭素繊維で形成された第1繊維40が、ルーフセンタリンフォース12の長手方向に沿って配置されている。
第1板部22の第1貫通孔22A1及び第2貫通孔22B1の周辺を含む車両幅方向両端部の内部に配置された第1繊維40の車両上方側に、連続繊維材の炭素繊維の第2繊維42Aにより形成された平織物42が第1フランジ部22Aから第2フランジ部22Bに亘って配置されている。平織物42は、車両幅方向が短手方向とされ、第2繊維42Aが平織物42の短手方向に対して略45度となるように配向された状態で形成されている。これにより、第2繊維42Aは、平織物42が第1板部22の内部に配置された状態で、ルーフセンタリンフォース12の長手方向に対して略45度となるように配向されている。ここで、「周辺」とは、後述するように貫通孔を介して受ける様々な方向からの荷重や応力集中の影響を受ける範囲を意味する。
本実施形態のルーフセンタリンフォース12によれば、ルーフセンタリンフォース12の長手方向に沿って第1繊維40が配置されている。このため、第1繊維40の配向方向は、ルーフセンタリンフォース12に曲げ荷重が作用した際に、ルーフセンタリンフォース12の断面に生じる引張応力及び圧縮応力が作用する方向と略同一方向とされている。これにより、ルーフセンタリンフォース12に曲げ荷重が作用したことにより生じる引張応力及び圧縮応力に対する強度を確保することができる。
第1貫通孔22A1及び第2貫通孔22B1は、リベット30が挿入されて接合板18と締結される部分であり、様々な方向からの荷重を受ける。また、第1貫通孔22A1及び第2貫通孔22B1の周辺には応力集中が発生するため、これらの貫通孔22A1、22B1の周辺では高応力が生じる。
本実施形態のルーフセンタリンフォース12によると、第1板部22の第1貫通孔22A1及び第2貫通孔22B1を含む車両幅方向両端部には、ルーフセンタリンフォース12の長手方向に対して略45度の配向方向に沿って第2繊維42Aが配置されている。このため、ルーフセンタリンフォース12の長手方向に対して略45度に配向された第2繊維42Aにより、第1貫通孔22A1及び第2貫通孔22B1の周辺に作用する荷重は、その作用方向だけでなくルーフセンタリンフォース12の長手方向に対して略45度の方向に分散される。これにより、様々な方向から荷重が作用し、高応力が生じやすい貫通孔22A1、22B1の周辺において、補強部材を設ける又は局所的に板厚を増加させることなく必要な強度を確保することができる。
なお、ここでは、強化繊維には、全て炭素繊維が用いられているとして説明したが、これに限らず、目的に応じて他の繊維を用いて強化されてもよく、一例として、ガラス繊維、金属繊維並びにアラミド繊維、セルロース繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維及びレーヨン繊維の樹脂繊維等が挙げられる。
また、ここでは、第2繊維42Aにより平織物42が形成されているとして説明したが、これに限らず、目的に応じて他の形態に形成されてもよく、一例として、マット、ロービング、UD(一方向)シート等が挙げられる。
さらに、ここでは、第1繊維40は、連続繊維材の炭素繊維が用いられているとして説明したが、これに限らず、ルーフセンタリンフォースの長手方向及び長手方向に直交する方向の一方又は両方に沿って配置された短繊維の炭素繊維が用いられてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る車両骨格部材としてのルーフセンタリンフォース12は、部材内の位置に応じて必要な強度を確保することができる。
さらに、上記に加えて、本実施形態のルーフセンタリンフォース12によれば、第2板部24の板厚T2が、第1中央部22Cの板厚T1、略同一に形成された第1フランジ部22A及び第2フランジ部22Bの板厚T3よりも厚く設定されていることにより、第2板部24に生じる応力が高くなることを抑制することができる。
本実施形態のルーフセンタリンフォース12のように、第1板部22に、第1フランジ部22A及び第2フランジ部22Bが備えられた構造では、第1板部22と第2板部24の板厚が略同一の場合、曲げ荷重に対する中立軸Nは、第1板部22と第2板部24の中間部よりも第1板部22に近い側に設定される。このため、中立軸から距離が長くなる第2板部24では、作用する曲げ荷重が第1板部22側に比べて大きくなると共にこれにより生じる応力も高くなる。
本実施形態のルーフセンタリンフォース12によると、第2板部24の板厚T2が、第1中央部22Cの板厚T1、略同一に形成された第1フランジ部22A及び第2フランジ部22Bの板厚T3よりも厚く形成されることにより、中立軸Nの位置を、第2板部24の板厚T2を厚くしない場合と比較して、第2板部24側に近い側に存在させることができる。このため、第2板部24に作用する曲げ荷重を抑制し、第1板部22側に振り分けることができる。また、中心部32に第1リブ34が設けられることにより、第1板部22及び第2板部24の曲げ荷重に対する強度を向上させることができる。これらのことにより、ルーフセンタリンフォース12全体として曲げ荷重が大きくなることを抑制すると共に応力が高くなることを抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、図5及び図6を用いて、本発明の第2実施形態に係る車両骨格部材としてのロッカーアウタ50について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
次に、図5及び図6を用いて、本発明の第2実施形態に係る車両骨格部材としてのロッカーアウタ50について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図5には、車両中央部の車両幅方向外側において車両上下方向に延在されたBピラー52の車両前方側で、車両幅方向かつ車両上下方向に沿って切断された車体フロア54を車両前方側から見た概略斜視図が示されている。車体フロア54は、車両下方側かつ車両幅方向両端部で車両前後方向に延在された左右一対のロッカ58間に架け渡されたフロアパネル62により構成されている。
ロッカ58には、ロッカ58の車両幅方向内側の部位を構成し、車両下部で車両前後方向を長手方向として配置されたロッカインナパネル64と、ロッカ58の車両幅方向外側の部位を構成し、車両下部で車両前後方向を長手方向として配置されたロッカアウタパネル66と、が備えられている。
ロッカインナパネル64は、車両上下方向かつ車両幅方向に沿って切断された断面形状が正面視で略ハット形状とされると共に、車両幅方向外側へ向けて開口されている。ロッカインナパネル64には、車両幅方向内側に突出する断面U字状の壁部64Aと、壁部64Aの車両上方側の車両幅方向外側端部から車両上方側に延出された上フランジ部64Bと、壁部64Aの車両下方側の車両幅方向外側端部から車両下方側に延びた下フランジ部64Cと、が備えられている。
ロッカアウタパネル66は、車両上下方向かつ車両幅方向に沿って切断した断面形状が正面視で略ハット形状とされると共に、車両幅方向内側へ向けて開口されている。ロッカアウタパネル66には、車両幅方向外側に突出する断面U字状の壁部66Aと、壁部66Aの車両上方側の車両幅方向内側端部から車両上方側に延出された上フランジ部66Bと、壁部66Aの車両下方側の車両幅方向内側端部から車両下方側に延びた下フランジ部66Cと、が備えられている。
図5には、ロッカアウタパネル66の車両幅方向内側において、長手方向となる車両前後方向に延在された第2実施形態に係る車両骨格部材としてのロッカーアウタ50が示されている。ロッカーアウタ50には、車両幅方向内側及び外側に第1板部22及び第2板部24が備えられている。また、ロッカーアウタ50には、第2板部24の下端部から車両下方側かつ車両幅方向内側へ向けて第1板部22まで延在された第1壁部26と、第2板部24の上端部から車両上方側かつ車両幅方向内側へ向けて第1板部22まで延在された第2壁部28と、が備えられている。第2板部24と第1板部22とは、第1壁部26及び第2壁部28を介して連結されている。これにより、ロッカーアウタ50の外形は、車両正面視でハット形状に形成されている。
第1板部22は、第1板部22と第1壁部26とが結合された部分よりも車両下方側が第1フランジ部22Aとされ、第1板部22と第2壁部28とが結合された部分よりも車両上方側が第2フランジ部22Bとされている。また、第1フランジ部22Aと第2フランジ部22Bとを連結する部分が、第1中央部22Cとされている。
図6に示されるように、第1フランジ部22A及び第2フランジ部22Bには、車両幅方向に貫通された貫通孔としての第1貫通孔22A1及び第2貫通孔22B1が、第1フランジ部22A及び第2フランジ部22Bの車両前後方向に沿って間隔が置かれた複数箇所に設けられている。ロッカーアウタ50は、第1貫通孔22A1及び第2貫通孔22B1に挿入された第2リベット68(図5において図示省略)により、ロッカインナパネル64及びロッカアウタパネル66の上フランジ部64B、66B及び下フランジ部64C、66Cと締結されている。これにより、ロッカ58は、車両上下方向かつ車両幅方向に切断した断面が、ロッカーアウタ50を内部に備えた閉断面形状に形成されている。
第2板部24の板厚T2は、第1中央部22Cの板厚T1、略同一に形成された第1フランジ部22A及び第2フランジ部22Bの板厚T3よりも厚く形成されている。また、第1中央部22Cの板厚T1は、略同一に形成された第1フランジ部22A及び第2フランジ部22Bの板厚T3よりも薄く形成されている。
ロッカーアウタ50の中心部32には、車両前後方向に延在され、車両上下方向かつ車両幅方向に切断した断面が略台形状に形成された空間が形成されている。中心部32を略三等分するように、車両幅方向かつ車両前後方向に延在され、車両幅方向の両端部がそれぞれ第1板部22及び第2板部24と連結された上側リブ72及び下側リブ74が設けられている。
フロアパネル62は、その車幅方向外側端部に形成された縦フランジ部62Aがロッカインナパネル64の壁部64Aに接合されることにより、左右一対のロッカ58間に配設されている。フロアパネル62の車両幅方向中央部には、車両上方側に突出されると共に車両前後方向に沿って延在されたフロアトンネル部62Bが備えられている。また、フロアパネル62には、ロッカインナパネル64の壁部64Aとフロアトンネル部62Bとを連結するように車両幅方向に延在された後述する第3実施形態に係る車両骨格部材としてのフロアクロスメンバ82が設けられている。
(第2実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
ロッカーアウタ50は、第1実施形態に係るルーフセンタリンフォース12と同様に、RTM成形により成形されている。このため、ロッカーアウタ50を機械的に成形することできる。これにより、成形されたロッカーアウタ50の品質を安定させることができると共に成形型が閉締された密閉状態で成形される当該成形法により作業環境を良好にすることができる。
ロッカーアウタ50を構成する熱硬化性樹脂の内部に配置され、ロッカーアウタ50の強度を向上させるための強化繊維には、ガラス繊維が用いられている。ロッカーアウタ50の内部の全体に亘り、連続繊維材のガラス繊維で形成された第1繊維76がロッカーアウタ50の長手方向に沿って配置されている。
第1板部22の第1貫通孔22A1及び第2貫通孔22B1の周辺を含む部分に配置された第1繊維76の車両幅方向内側に、連続繊維材のガラス繊維の第2繊維78Aにより形成されたガラスマット78が配置されている。ガラスマット78は、車両前後方向が短手方向とされ、第2繊維78Aがガラスマット78の短手方向に対して略45度となるように配向された状態で形成されている。これにより、第2繊維78Aは、ガラスマット78が第1板部22に配置された状態で、ロッカーアウタ50の長手方向に対して略45度となるように配向されている。
本実施形態のロッカーアウタ50によれば、ロッカーアウタ50の長手方向に沿って第1繊維76が配置されている。このため、第1繊維76の配向方向は、ロッカーアウタ50に側突荷重等による曲げ荷重が作用した際に、ロッカーアウタ50の断面に生じる引張応力及び圧縮応力が作用する方向と同一方向とすることができる。これにより、ロッカーアウタ50に曲げ荷重が作用したことにより生じる引張応力及び圧縮応力に対する強度を確保することができる。
さらに、本実施形態のロッカーアウタ50によると、第1貫通孔22A1及び第2貫通孔22B1の周辺に、連続繊維材のガラス繊維の第2繊維78Aにより形成されたガラスマット78が配置されている。このため、ロッカーアウタ50の長手方向に対して略45度の配向方向に沿って配置された第2繊維78Aにより、第1貫通孔22A1及び第2貫通孔22B1の周辺に作用する荷重がロッカーアウタ50の長手方向に対して略45度の方向に分散される。これにより、様々な方向から荷重が作用し、高応力が生じやすい貫通孔22A1、22B1の周辺部を含む部分においても、補強部材を設ける又は局所的に板厚を増加させることなくロッカーアウタ50の強度を確保することができる。
なお、ここでは、強化繊維には、全てガラス繊維が用いられているとして説明したが、これに限らず、目的に応じて他の繊維を用いて強化されてもよく、一例として、炭素繊維、金属繊維並びにアラミド繊維、セルロース繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維及びレーヨン繊維の樹脂繊維等が挙げられる。
また、ここでは、第2繊維78Aによりガラスマット78が形成されているとして説明したが、これに限らず、目的に応じて他の形態で形成されてもよく、一例として、平織物、ロービング、UD(一方向)シート等が挙げられる。
さらに、ここでは、第1繊維76は、連続繊維材のガラス繊維が用いられているとして説明したが、これに限らず、ロッカーアウタの長手方向及び長手方向に直交する方向の一方又は両方に沿って配置された短繊維のガラス繊維が用いられてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る車両骨格部材としてのロッカーアウタ50は、部材内の位置に応じて必要な強度を確保することができる。
(第3実施形態)
次に、図5及び図7を用いて、本発明の第3実施形態に係る車両骨格部材としてのフロアクロスメンバ82について説明する。なお、前述した第1実施形態及び第2実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
次に、図5及び図7を用いて、本発明の第3実施形態に係る車両骨格部材としてのフロアクロスメンバ82について説明する。なお、前述した第1実施形態及び第2実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図5に示されるように、フロアパネル62には、長手方向である車両幅方向に延在され、ロッカインナパネル64の壁部64Aとフロアトンネル部62Bとを連結する第3実施形態に係る車両骨格部材としてのフロアクロスメンバ82が設けられている。
図7に示されるように、フロアクロスメンバ82は、第1板部22がフロアパネル62に当接された状態で第3リベット84(図5において図示省略)によって締結されることにより外形が側面視で略ハット状に形成されている点を除いて第1実施形態に係るルーフセンタリンフォース12と略同一の構成とされている。
フロアクロスメンバ82を構成する熱硬化性樹脂の内部には、フロアクロスメンバ82の長手方向に配向され、連続繊維材の炭素繊維で形成された第1繊維40が配置されている。第1板部22の第1貫通孔22A1及び第2貫通孔22B1の周辺を含む部分に配置された第1繊維40の車両下方側に、連続繊維材の炭素繊維の第2繊維42Aにより形成された平織物42が第1フランジ部22Aから第2フランジ部22Bに亘って配置されている。
(第3施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
フロアクロスメンバ82は、引抜成形により成形されている。引抜成形とは、強化繊維に樹脂を含浸させた状態で金型に引き込み、金型内で所定の断面形状に硬化させた後に引抜装置で引抜いて所定の長さに切断することにより同断面の成形品を長尺で成形する方法である。これにより、強化繊維を金型内で傷つけることなく高い強度を確保することができると共にフロアクロスメンバ82を機械的に量産することができる。
本実施形態のフロアクロスメンバ82によれば、フロアクロスメンバ82の長手方向に沿って第1繊維40が配置されている。このため、第1繊維40の配向方向は、フロアクロスメンバ82に側突荷重等による荷重が作用した際に、フロアクロスメンバ82の断面に生じる引張応力及び圧縮応力が作用する方向と同一方向とすることができる。これにより、フロアクロスメンバ82に曲げ荷重が作用したことにより生じる引張応力及び圧縮応力に対する強度を確保することができる。
さらに、本実施形態のフロアクロスメンバ82によると、第1板部22の第1貫通孔22A1及び第2貫通孔22B1の周辺には、フロアクロスメンバ82の長手方向に対して略45度の配向方向に沿って第2繊維42Aが配置されている。このため、ルーフセンタリンフォース12の長手方向に対して略45度の配向方向に沿って配置された第2繊維42Aにより、第1貫通孔22A1及び第2貫通孔22B1の周辺に作用する荷重が、フロアクロスメンバ82の長手方向だけでなくフロアクロスメンバ82の長手方向に対して略45度の方向に分散される。これにより、様々な方向から荷重が作用し、高応力が生じやすい貫通孔22A1、22B1の周辺部を含む部分においても、補強部材を設ける又は局所的に板厚を増加させることなくフロアクロスメンバ82の強度を確保することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る車両骨格部材としてのフロアクロスメンバ82は、部材内の位置に応じて必要な強度を確保することができる。
なお、ここでは、車両骨格部材は、ルーフセンタリンフォース12、ロッカーアウタ50及びフロアクロスメンバ82に用いられるとして説明したが、これに限らず、例えば、サイドメンバのように長手方向に略同一の太さで延在される部材に用いられてもよい。
12 ルーフセンタリンフォース(車両骨格部材)
22A1第1貫通孔(貫通孔)
22B1第2貫通孔(貫通孔)
40 第1繊維
42A 第2繊維
50 ロッカーアウタ(車両骨格部材)
76 第1繊維
78A 第2繊維
82 フロアクロスメンバ(車両骨格部材)
22A1第1貫通孔(貫通孔)
22B1第2貫通孔(貫通孔)
40 第1繊維
42A 第2繊維
50 ロッカーアウタ(車両骨格部材)
76 第1繊維
78A 第2繊維
82 フロアクロスメンバ(車両骨格部材)
Claims (1)
- 骨格を構成する樹脂に配置される繊維であり、前記骨格の長手方向及び前記長手方向に直交する方向の一方又は両方に沿って配置された第1繊維と、
前記骨格を構成する前記樹脂に配置される繊維であり、車体へ締結するための貫通孔の周辺を含む部分に、前記骨格の長手方向に対して略45度の配向方向に沿って配置された第2繊維と、
を含んで構成された繊維強化樹脂製の車両骨格部材。
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| JP2017235390A JP2019098706A (ja) | 2017-12-07 | 2017-12-07 | 車両骨格部材 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113173208A (zh) * | 2020-01-24 | 2021-07-27 | 丰田自动车株式会社 | 车辆用加强件 |
| US11447190B2 (en) | 2020-07-28 | 2022-09-20 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Structure for reinforcing framework member in vehicle |
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2017
- 2017-12-07 JP JP2017235390A patent/JP2019098706A/ja active Pending
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