JP2019100676A - 温調装置および温調方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】限られた電力量内でユーザに温冷感を生じさせつつ、ユーザの身体の温度を調節可能な温調装置を提供する。【解決手段】温調装置10は、加熱/冷却が可能な温調素子16を含む温調モジュール12と複数の温調素子16に電力を分配する分配部14とを有する。分配部14は、以下の条件に従って、温調素子16に電力を分配する。条件(1)電力が分配される各温調素子16は、最寄りで電力の分配対象の他の温調素子16から、二点弁別閾値以下の距離内に位置する。条件(2)温調モジュール12内において、電力の分配対象の温調素子16が生じさせる温度変化率の絶対値の最大値は、人体の温冷感特性に基づく温度変化率閾値の絶対値以上である。条件(3)温調素子16に分配する電力量の積算値は、連続的に電力の分配対象の温調素子に基準電力を供給したときの基準電力量以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、温調装置および温調方法に関する。
ユーザに温感を提供する種々の装置が提案されている。例えば、特許文献1には、複数の発熱体を備えたシートヒータが開示されている。特許文献1記載のシートヒータでは、隣り合う発熱体の一方の発熱量を低下させるとき、他方の発熱量を所定値以上に上昇させて、ユーザが体感する温熱の低下および不均一を低減している。また、例えば、特許文献2には、少なくとも一つの熱電気材料を有するデバイスが開示されている。特許文献2記載のデバイスでは、可逆性の熱パルスを供給して、ユーザに対して拡張された温感を提供する。
特開2012−162207号公報 特表2016−538972号公報
しかし、特許文献1記載の発明では、隣り合う発熱体の発熱量の制御に限定されており、人体が温度刺激を二点として識別できる間隔である二点弁別閾値までは考慮しておらず、省電力等にも改良の余地がある。
また、特許文献2記載の発明では、感覚呈示に特化するために可逆性の熱パルスを供給するので、中立温から離れた酷暑または酷寒の状況においては、実際の体温調整の効果は得られにくい。すなわち、特許文献2記載の発明は、ユーザに温冷感を生じさせつつ、ユーザの身体の温度を上昇または下降させるものではない。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、限られた電力量内でユーザに温冷感を生じさせつつ、ユーザの身体の温度を調節可能な温調装置および温調方法を提供することを目的とする。
本発明に係る温調装置は、加熱および冷却の少なくとも一方が可能な温調素子を含む温調モジュールと、配列された複数の前記温調素子に電力を分配する分配部と、を有し、前記分配部は、以下の条件(1)から(3)を満たすように、空間的および時間的に間欠させて、前記温調素子に電力を分配する、条件(1) 電力の分配の対象となる各温調素子は、最寄りで電力の分配の対象となる他の前記温調素子から、人体が温度刺激を二点として識別できる最小間隔である二点弁別閾値以下の距離内に位置する、条件(2) 前記温調モジュール内において、電力の分配の対象となる前記温調素子が生じさせる温度変化率の絶対値の最大値は、人体の温冷感特性に基づく温度変化率閾値の絶対値以上である、条件(3) 所定の制御時間において前記温調素子に分配する電力量の積算値は、前記所定の制御時間において連続的に、電力の分配の対象となる前記温調素子に基準電力を供給したときの基準電力量以下である。
前記温調モジュールは、複数の前記温調素子を含んで、複数設けられ、前記分配部は、複数の前記温調モジュール間において対応する位置の前記温調素子に同時に電力を分配して、複数の前記温調モジュールに共通の温調分布を形成する。
前記温度変化率閾値は、環境温度および人体の皮膚温度の少なくとも一方に基づいて可変である。
前記環境温度または前記皮膚温度の少なくとも一方を測定する計温部をさらに有する。
前記温度変化率の絶対値の最大値とは、電力の分配の対象となる前記温調素子が構成する出力面が生じさせる温度変化率と、前記出力面以外の間欠面が生じさせる温度変化率との差の絶対値の最大値である
前記温度変化率の絶対値の最大値は、前記出力面の作用によって人体の皮膚に生じる皮膚温度変化率と、前記間欠面の作用によって人体の皮膚に生じる皮膚温度変化率との差の絶対値の最大値である。
前記間欠面は、電力の分配の対象でない前記温調素子が構成する。
前記分配部は、時間的な間欠の前後において、空間的に異なるパターンの前記温調素子に電力を分配して、異なる温調分布を形成する。
本発明に係る温調方法は、加熱および冷却の少なくとも一方が可能な複数の温調素子に電力を分配する方法であって、以下の条件(1)から(3)を満たして、空間的および時間的に間欠させて、前記温調素子に電力を分配する、条件(1) 電力の分配の対象となる各温調素子は、最寄りで電力が分配される他の前記温調素子から、人体が温度刺激を二点として識別できる最小間隔である二点弁別閾値以下の距離内に位置する、条件(2) 電力の分配の対象となる前記温調素子が生じさせる温度変化率の絶対値の最大値は、人体の温冷感特性に基づく温度変化率閾値の絶対値以上である、条件(3) 所定の制御時間において前記温調素子に分配する電力量の積算値は、前記所定の制御時間において連続的に基準電力を供給したときの基準電力量以下である。
本発明によれば、電力が分配される最寄りの温調素子間の距離が熱的二点弁別閾値以下であり、かつ、温調素子により達成される温度変化率が人体の温冷感特性に基づく温度変化率閾値以上である。したがって、ユーザに温冷感を生じさせつつ、ユーザの身体の温度を調節できる。
本実施形態に係る温調装置の概略構成を示すブロック図である。 温調モジュールを示す図である。 分配部の構成を示すブロック図である。 温冷感を制御する対象面における温調分布の一例を示す図である。 電力を分配する時間的なパターンの一例を示す図である。 対象面における温調分布の一例を示す図である。 電力を分配する時間的なパターンの一例を示す図である。 実施例1および実施例2の温調装置の対象面の温度変化を示す図である。 実施例1および実施例2の温調装置を適用した皮膚の温度変化を示す図である。 変形例1の温調装置の対象面を示す図である。 変形例2の温調装置の温調モジュールを示す図である。 変形例3の温調装置の温調モジュールを示す図である。 変形例4の温調装置の温調モジュールを示す図である。 変形例5の温調装置の対象面を示す図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において同一または等価な構成要素および部分には同一の参照符号を付与している。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1は、本実施形態に係る温調装置の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、温調装置10は、複数の温調モジュール12および分配部14を有する。
温調モジュール12は、それぞれ、加熱および冷却の少なくとも一方が可能な温調素子を含む。温調素子および温調モジュール12の構成については後述する。
分配部14は、外部の電源20に接続されており、温調モジュール12に含まれる温調素子に電力を分配する。本実施形態では、電源20は温調装置10の外部に設けられている。しかし、電源20は、温調装置10に含まれてもよい。
図2は、温調モジュールを示す図である。
図2に示す例では、温冷感を制御する対象面18を充填するように、複数の温調モジュール12が敷きつめられている。温調モジュール12の一つは、図2中点線で囲って示され、四枚の正方形のタイルを含んで構成される。同様に、点線で示さない温調モジュール12も、四枚の正方形のタイルを含んで構成される。したがって、対象面18には、温調モジュール12が四つ敷きつめられ、対象面18の全面を空間的に分割するようにタイルが敷きつめられている。温調モジュール12内のタイルは、それぞれ温調素子16を含む。本実施形態では、タイルの形状と温調素子16の形状が同一である場合について説明する。したがって、温調素子16が対象面18に充填されているとも言える。タイルと温調素子16が同じ形状なので、タイルの形状について言及する場合には、同時に温調素子16の形状にも言及している。ただし、別の実施形態において説明するように、タイルの一部だけを、温調素子16が占めてもよい。この場合については、別の実施形態において、詳細に説明する。
温調素子16は、電力を供給することにより温度制御が行なえる素子である。温調素子16は、例えば、ペルチェ素子であり、電力の供給により素子の両面に温度差を生じさせ、発熱または吸熱により、加熱または冷却が可能である。温調素子16に供給する電流の向きを変更することによって、加熱または冷却が切換可能である。
次に、分配部14の構成について説明する。
図3は、分配部の構成を示すブロック図である。
図3示すように、分配部14は、CPU(Central Processing Unit)141、ROM(Read Only Memory)142、RAM(Random Access Memory)143、ストレージ144およびI/O145を有する。各構成は、バス146を介して相互に通信可能に接続されている。
CPU141は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU141は、ROM142またはストレージ144からプログラムを読み出し、RAM143を作業領域としてプログラムを実行する。CPU141は、ROM142またはストレージ144に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御および各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM142またはストレージ144には、温調モジュール12を制御するための制御プログラムが格納されている。
ROM142は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM143は、作業領域として一時的にプログラムまたはデータを記憶する。ストレージ144は、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、および各種データを格納する。I/O145は、CPU141を温調モジュール12と接続する。
次に、分配部14による電力の分配について説明する。
図4は温冷感を制御する対象面における温調分布の一例を示す図であり、図5は電力を分配する時間的なパターンの一例を示す図である。
図2で説明したように、温調素子16(タイル)は、対象面18を空間的に分割するように敷きつめられている。その中で、分配部14は、例えば、図4に示すような空間的に間欠させたパターンに従って温調素子16に電力を分配する。すなわち、分配部14は、図4において、黒塗りで示されるタイルを出力面とするために黒塗りに位置する温調素子16に電力を供給し、一方、白塗りで示されるタイルを間欠面とするために白塗りに位置する温調素子16に電力を供給しない。分配部14は、複数の温調モジュール12に共通の温調分布を形成する。さらに、分配部14は、図5に示すような時間的に間欠させたパターンに従って温調素子16に電力を分配する。
電力の分配について、より詳細に説明する。まず、空間的な間欠制御について説明する。空間的な間欠制御の説明のために用いる変数を、以下の通り定義する。
X:一つの温調モジュール12により出力される総熱量[J]
S:温調装置10を制御する総時間[sec]
M:一つの温調モジュール12の面積[m
r:一つの出力面(タイル)における出力比(出力基準に対する比)
N:一つの温調モジュール12を分割する全タイル(出力面、間欠面を含む)の個数[個]
n:一つの温調モジュール12を分割する全タイルの通し番号
P:一つの温調モジュール12内の出力面の総面積[m
m:温調モジュール12の辺長[m]
p:一つの出力面(タイル)の辺長[m]
i:電力が分配される温調素子16間の距離[m]
以下で用いる「熱出力」の用語は、温調素子16により加熱する場合も、冷却する場合も含むものとする。
温調モジュール12の面積Mを一様に時間Sで定常熱出力した場合の熱流束はX/(M×S)で表される。これを出力基準とする。温調モジュール12内に占める熱出力の面積比は、P/Mで表されることから、総熱量Xを変えずに、空間的間欠のみによって出力面で実現できる熱流束は、(M/P)×X/(M×S)となる。換言すると、出力面の熱量比を、P/Mの逆数以下かつ1以上とすれば、総熱量X以下で、局所的により高い熱流束が得られる。また、空間的間欠を設けない場合に対して、同じ総熱量Xを使いつつ空間的間欠を設ける場合に、出力面および間欠面を含む全タイルが提示可能な熱流束の比rの平均値は、次の式(1)を満たす。

図4に示す例では、各タイルの形状および面積が均等に示されているが、タイルの形状および面積は均等でなくてもよい。つまり、図4に示す例では、出力面と間欠面がいずれも一種類のタイルにより正方格子状(p=i)としている。しかし、対象面18を充填できる限り、三角形、長方形、正多角形、任意の多角形など、温調モジュール12を構成するタイル(温調素子16)はいかなる形状であっても良い。また、タイルの形状は、全て同じである必要もなく、異なる形状のタイルを組み合わせて、対象面18を充填しても良い。
温調モジュール12に含まれるタイルが提示可能な熱流束の比の平均が上記式(1)を満たす限り、温調モジュール12を含む対象面18全体として考えても、総熱量を増加することなく、各出力面から提示可能な熱流束を高められる。
次に、時間的な間欠制御について説明する。時間的な間欠制御の説明のために用いる変数を、以下の通り定義する。
U:制御時間単位[秒]
L:制御時間内の単位時間数
l:制御時間単位の通し番号
J:制御時間単位内に一つの温調モジュール12で出力される電力比[%](基準電力に対する比)
図5では、横軸に、制御時間の経過を示し、縦軸に、基準電力に対する出力電力の比(%)を示している。横軸の下側に示す丸で囲まれた数字は、制御時間単位の通し番号を示す。
図5に示す例では、分配部14は、1番目と9番目の制御時間単位において、基準電力に対して800%の電力比の電力、すなわち、基準電力の8倍の電力を、温調素子16に出力している。逆に、分配部14は、2番目〜8番目および10番目〜16番目の制御時間単位では、温調素子16に電力を供給せず、時間的に間欠させている。このように、時間的な間欠制御では、一部の制御時間単位では、100%以上の電力比の電力を温調素子16に供給し、その他の制御時間単位では、電力を供給しない。これにより、所定の制御時間(図5では16秒)において温調素子16に分配する電力量の積算値は、所定の制御時間において連続的に、電力の分配の対象となる温調素子16に基準電力を供給したときの基準電力量以下とする。図5の例だと、時間的な間欠制御において消費する電力量は、基準電力×800%×2秒で表され、基準電力×100%×16秒の電力量以下となる。所定の制御時間内の制御時間単位の総数Lに対し、温調素子16に電力を供給する制御時間単位の数をaとする。このとき、1回の制御時間単位で温調素子16に供給する熱量比を、a/Lの逆数以下かつ1以上とすれば、基準電力量以下で、温調素子16においてより高い熱量が得られる。また、図5に示す例は、一例であり、時間的な間欠制御は、以下の式(2)を満たす。
上記式(2)によれば、所定の制御時間において温調素子16に分配する電力量の積算値は、所定の制御時間において連続的に、電力の分配の対象となる温調素子16に基準電力を供給したときの基準電力量以下となる。この条件を満たすことにより、基準電力量以下に消費電力量を維持できる。
そして、分配部14は、空間的かつ時間的な間欠制御を行なう場合は、次の式(3)を満たすように各温調モジュール12に電力を分配する。
以上の条件から、分配部14は、予め定められた基準電力量を超えることなく、空間的および時間的に間欠制御を行なえる。
分配部14は、さらに、次の追加条件1および追加条件2を満たすように、電力の分配を決定することができる。
(追加条件1)
空間的な間欠制御において、次の条件を満たす。
i≦人体部位の温冷感に関する二点弁別閾値
ここで、iは上述の通り、電力が分配される温調素子16間の距離である。人体部位の二点弁別閾値は、人体が二点の温度刺激を二点として識別できる距離である。本明細書では、単に二点弁別閾値と述べる場合でも、温冷感に関する二点弁別閾値について言及している点に留意する。人体の部位によって、二点として識別できる距離は異なる。したがって、分配部14は、温調装置10の対象面18が適用される人体の部位に応じて、二点弁別閾値を変更可能であってもよい。この場合、分配部14には、人体の部位に関する情報、あるいは、適用する二点弁別閾値に関する情報が入力される。人体の部位とは、例えば、肩、背中、腰、尻、脚、腕、手等である。
上記の追加条件1を満たすことにより、電力の分配の対象となる各温調素子16は、最寄りで電力が分配される他の温調素子16から、二点弁別閾値以下の距離内に位置することになる。図4では、例えば、左上の温調素子16は、右側の黒塗りの温調素子16および下側の黒塗りの温調素子16から、二点弁別閾値以下の距離だけ離れている。左上の温調素子16とその斜め右下に位置する温調素子16とは離間していないので、上記条件を満たすが、離間していない温調素子16同士については上記条件を満たさなくてもよい。
このように、接触している温調素子16同士には適用しない条件として、追加条件1を下記のように変更してもよい。
10mm≦i≦人体部位の二点弁別閾値
10mmの下限は、人体のどの部位においても、二点として弁別できない距離である。
(追加条件2)
空間的および時間的な間欠制御において、次の条件を満たす。
分配部14が電力を分配する制御時間における熱出力Yによって生じる温度変化率の絶対値の最大値が、人体の温冷感特性に基づく温度変化率閾値以上である。
1つのタイルにおける熱出力Yは、以下の式(4)により、表される。

但し、
式(4)は、温調モジュール12に電力が分配される制御時間において、各タイルにおいて瞬間的に発生される発熱量Yを示す。発熱量Yが人体に適応される場合、人体が着用する衣服により熱量の一部が分散される。そして、皮膚に到達される熱量により、皮膚の温度変化率の絶対値の最大値が、温度変化率閾値以上である。
あるいは、追加条件2は以下のように定義されてもよい。温調モジュール12においては、出力面において発熱量Yを発生し、間欠面において発熱量を発生しない。ここで、出力面に対応する対象物(皮膚)の部分の温度変化率と、間欠面に対応する対象物(皮膚)の部分の温度変化率との差の絶対値の最大値が、人体の温冷感特性に基づく温度変化率閾値の絶対値以上である。出力面に対応する部分と、間欠面に対応する部分との温度変化率の差が温度変化率閾値以上であれば、間欠面に対応する部分が出力面に対応する部分や人体や環境温からの影響で緩やかに温度変化したとしても、人に温冷感を生じさせる温度変化率が得られていると言える。
人体の温冷感特性に基づく温度変化率閾値とは、人に温冷感が生じる皮膚の温度上昇率または温度低下率である。中立温度(例えば32度)から皮膚の温度が離れるほど、温度変化率が大きくないと、人に温冷感は生じない。したがって、中立温度から離れるほど、高い温度変化率が求められる。これに伴い、人体の温冷感特性に基づく温度変化率閾値も、人体の皮膚温が中立温度から離れる程、大きな値として設定してもよい。この場合、皮膚温が中立温度から離れる度合いは、皮膚温を直接計って取得してもよいし、環境温から推定してもよい。
あるいは、人体の温冷感特性に基づく温度変化率閾値の絶対値は、固定値として0.1℃/秒として設定してもよい。0.1℃/秒の温度変化率があれば、酷暑または酷寒の場合を除き、大体の場合において、人に温冷感を生じさせられる。
以上のように、本実施形態においては、空間的および時間的に間欠させて温調素子16に電力を分配する。したがって、空間的および時間的に間欠させない場合と比べて、同じ総熱量の消費でも、1回の制御時間で温調素子16に供給できる電力比を大きくできる。結果として、より高い温度変化率が得られる。より高い温度変化は、人体に温冷感を生じさせることができ、ユーザに心地よい温的感覚を提供できる。さらに、温調素子16同士は、二点弁別閾値の距離以内に配置されているため、高い温度変化があっても、二点として識別されることがなく、ユーザに違和感を与えない。空間的および時間的に間欠させない場合と比べて、少ない総熱量の消費でも、1回の制御時間で温調素子16に供給できる電力比を大きくできる分、心地よく違和感がない温的感覚を提供できる。
第1実施形態では、図4に示すように空間的に間欠させたパターンの温調素子16に電力を分配する一例と、図5に示すように時間的に間欠させたパターンのタイミングで電力を分配する一例とを説明した。しかし、これらのパターンはあくまで一例である。上記の式(3)を満たすように、分配部14は、図4に示す空間的間欠パターンの温調素子16に、図5に示す時間的間欠パターンのタイミングで電力を分配してもよい。この場合、空間的間欠パターンにより、出力面の総面積が、対象面18の面積の半分になっている分、式(3)に当てはめると、図5に示す電力を分配する制御時間単位においては、800%の2倍である1600%まで電力比を高められる。また、上述の条件を満たす限り、分配部14は、いかなる空間的間欠パターンの温調素子16に、いかなる時間的間欠パターンのタイミングで電力を分配してもよい。
また、温調装置10を適用する人体の部位が分かっており、二点弁別閾値も分かっている場合、電力を分配する温調素子16の位置が予め定まる場合もある。この場合、例えば、図4において、白塗りのタイルには、温調素子16を配置しなくてもよい。温調素子16の配置を少なくする分、コストを低減できる。
(第2実施形態)
第1実施形態においては、同じ空間的間欠パターンで温調素子16に常に電力を分配する形態を例示した。しかし、制御時間毎に異なる空間的間欠パターンで温調素子16に電力を分配してもよい。
図6は対象面における温調分布の一例を示す図であり、図7は電力を分配する時間的なパターンの一例を示す図である。
第2実施形態では、分配部14は、図6に示す二つのパターンに従って温調素子16に電力を分配する。すなわち、第一のパターンaにおいては、分配部14は、図6において、黒塗りで示されるタイルを出力面とし、灰色で示されるタイルを間欠面とするように、黒塗りで示されるタイルに位置する温調素子16aに電力を分配する。第二のパターンbにおいては、灰色で示されるタイルを出力面とし、黒塗りで示されるタイルを間欠面とするように、灰色で示されるタイルに位置する温調素子16bに電力を分配する。
分配部14は、図7に示す通り、1番目の制御時間単位においては、パターンaの温調素子16aに基準電力に対する電力比が1600%の電力を分配し、9番目の制御時間単位においては、パターンbの温調素子16bに基準電力に対する電力比が1600%の電力を分配する。図5と比べると、第2実施形態では、制御時間内においてパターンaの温調素子16aに電力を供給する回数が2回から1回に減っている。一方で、第2実施形態では、図5と比べると、パターンbの温調素子16bに電力を供給する回数が新たに1回追加されている。したがって、第2実施形態では、分配部14は、第1実施形態と同様の消費電力により、異なる二つのパターンで温調素子16に電力を分配する。このように、異なる空間的および時間的な間欠パターンを組合せることにより、第1実施形態とは異なる温調分布を提供できる。
(実施例)
次に、第1実施形態および第2実施形態の温調装置10を人体に用いた実施例について、説明する。
図8は、実施例1および実施例2の温調装置の対象面の温度変化を示す図、図9は、実施例1および実施例2の温調装置を適用した皮膚の温度変化を示す図である。
実施例として、5cm角の温調素子16を図2に示すような格子状に36枚配置した対象面18を有する温調装置10を用意した。温調装置10の分配部14として、温調素子16を個別に制御するためのCPUまたは電子回路を備えたコンピュータを用意した。
温調素子16としては、実施例においては温度変化を加温に限定し、5cm角のPETフィルムヒータを用いた。ただし、温調素子16は、皮膚温変化率が同等であれば、ラバーヒータ、ファブリックヒータまたはペルチェ素子により代替が可能であることに留意する。
温調装置10の対象面18を人体の背部に接触させた。人体は、着衣量0.5clo程度の衣服を着用していた。したがって、人体皮膚と温調素子16との間には、繊維層と空気層が含まれていた。
実施例1として、上記の温調装置10について、第1実施形態と同様に、図4に示す空間的間欠を施した温調素子16に、図5に示す電力分配パターンに従って電力を分配した。図5に示すように、1サイクルの制御時間を16秒として、実施例1の温調装置10により、複数サイクル、人体を加温して、温調装置10の対象面18の表面温度および人体の皮膚の表面温度の変化を検出した。
また、実施例2として、上記の温調装置10について、図6に示す空間的間欠を施した温調素子16に、図7に示す電力分配パターンに従って電力を分配した。図7に示すように、1サイクルの制御時間を16秒として、実施例2の温調装置10により、複数サイクル、人体を加温して、温調装置10の対象面18の表面温度および人体の皮膚の表面温度の変化を検出した。
また、比較例として、5cm角の温調素子16を実施例と同様の格子状に36枚配置した対象面18を有する比較温調装置を用意した。比較温調装置は、実施例1および実施例2と同じ総制御時間に亘って、全ての温調素子に一様に電力を分配した。つまり、比較例では、空間的または時間的な間欠パターンは適用しなかった。比較例の温調装置より、一様に人体を加温して、温調装置の対象面の表面温度および人体の皮膚の表面温度の変化を検出した。
実施例1、実施例2および比較例により総制御時間において消費する総電力量[Ws](総熱量[J])は等しくした。総電力量が等しいため、実施例1、2においては、空間的な間欠パターンにより2倍(M/P倍)、時間的な間欠パターンにより8倍(J/U)で、計16倍の電力密度を、サイクルの1番目および9番目の制御時間単位において、温調素子16に発生させた。なお、制御にあたってはPWM(Pulse Wide Modulation)によるDuty比(0〜100%)を指定した。Duty比を16倍にしても必ずしも電力量は一致しないため、基準5分間の電力量を超えない範囲での最大Duty比を指定値とした。
実施例1、実施例2および比較例のいずれにおいて、20℃の環境温度下で実験を行なった。
図8に示すように、比較例では、温調装置の対象面の表面温度は、なだらかなカーブを描いて、40℃程度まで上昇した。一方、実施例1では、温調装置の対象面の表面温度は、各サイクルにおいて電力が分配される度に、同じ時間における比較例よりも急激に温度上昇が起こり、電力が分配されていない間は、温度が下降した。温度上昇および温度下降が交互に繰り返されつつも、温度上昇の方が高く、結果として、対象面の表面温度は、45℃以上まで上昇した。急激な温度上昇の際の、対象面の温度変化率の絶対値の最大値は、0.1℃/秒以上であった。
また、実施例2でも、温調装置の対象面の表面温度は、各サイクルにおいて電力が分配されると、同じ時間における比較例よりも急激に温度上昇が起こり、電力が分配されていない間は、温度が下降した。温度上昇および温度下降が交互に繰り返されつつも、温度上昇の方が高く、対象面の表面温度は、42℃程度まで上昇した。急激な温度上昇の際の、対象面の温度変化率の絶対値の最大値は、0.1℃/秒以上であった。
以上のように、実施例1および実施例2のように、空間的および時間的な間欠パターンにより、温調装置10を制御すれば、少なくとも、比較例以上の温度の絶対値の上昇が得られることが分かった。さらに、温度上昇のプロファイルにおいて、急激な温度上昇が1サイクル当たり2回発生し、いずれの温度上昇においても、温度変化率が0.1℃/秒以上となった。したがって、実施例1および実施例2の温調装置10によれば、比較例では得られない0.1℃/秒以上の温度変化率を周期的に提供でき、人が感じられる温度変化、すなわち温感を与えられることが分かった。
実施例1および実施例2を比べると、実施例1の方が早く、対象面18の表面温度を上昇させることが分かった。実施例1では、同じ温調素子16に周期的に電力が分配されるため、温調素子16の自然放熱による温度低下が少ないうちに電力が分配され、高い温度上昇を促したためと考えられる。逆に、実施例2では、同じ温調素子16に電力が分配されるタイミングが半分となるため、次に電力分配されるまでの周期が長く、その間に温調素子16の自然放熱による温度低下が大きくなり、絶対的な温度上昇が実施例1よりも小さくなったと考えられる。
さらに、図9に示すように、人体の皮膚においても図8と概ね同じような温度上昇のプロファイルが得られた。衣服を着用した人体の皮膚の温度を測定している分、実施例1、実施例2および比較例のいずれの温度上昇のプロファイルも、図8のプロファイルに比べて絶対的な温度上昇が少なくなった。図9に示す実施例1および実施例2の温度上昇のプロファイルにおいて、急激な温度上昇が1サイクル当たり2回発生し、いずれの温度上昇においても、温度変化率が0.1℃/秒以上であった。したがって、実施例1および実施例2の温調装置10によれば、比較例では得られない0.1℃/秒以上の温度変化率を周期的に提供でき、人が感じられる温度変化、すなわち温感を与えられることが分かった。
実施例1および実施例2間においては、図8および図9に示すように、温度変化のプロファイルが異なる。したがって、適用シーンによって、第1実施形態(実施例1)に従う制御と第2実施形態(実施例2)に従う制御が使い分けられる。例えば、速暖性が求められる状況では、第1実施形態に従って温調装置10を制御する。また、皮膚温が40℃を超えるような状況では、第2実施形態に従って温調装置10を制御する。皮膚温が高い場合に、第1実施形態に従って温調装置10を制御すると、皮膚の温度上昇が大きくなってしまい、痛覚を発生する可能性があるからである。このように最適な制御を選択するために、温調装置10は、計温部を備えることが好ましい。計温部には、たとえば、サーミスタ温度計などの接触型温度計、または、赤外線温度計などの非接触型温度計のいずれも適用できる。計温部により、対象面18の表面またはユーザの皮膚温を計測し、フィードバックすることにより、分配部14は、制御の切換を判断できる。
上記実施例では、加温する場合を例に実験を行なった。しかし、冷却する場合でも、同様の結果が得られる。つまり、温度変化の絶対値を見たときの温度変化率のプロファイルは、図8および図9に示すような形になる。したがって、加温の場合だけでなく、冷却の場合でも、同様の考えに基づいて、第1実施形態および第2実施形態を適用できる。
次に、温調装置10の変形例について説明する。
(変形例1)
図10は、変形例1の温調装置の対象面を示す図である。
第1実施形態および第2実施形態では、対象面18を構成するタイルと温調素子16とが同じ形状である場合について説明した。変形例1では、タイルよりも温調素子16の大きさが小さく、例えば、図10に示すように、円形の温調素子16が四角形のタイルに含まれる。
この場合、各温調素子16の配置位置は、第1実施形態の追加条件1を満たす。すなわち、電力が分配される最寄りの温調素子16同士の距離dについて、次の条件を満たす。
10mm≦d≦人体部位の二点弁別閾値
上記の条件を満たすことにより、温調の際に、人体の皮膚に対して、対象面18から与えられる温度分布に違和感を与えることがない。変形例1に示す温調モジュール12においても、式(1)〜(3)を満たして、予め定められた基準電力量を超えることなく、空間的および時間的に間欠制御を行なえる。
(変形例2)
図11は、変形例2の温調装置の対象面を示す図である。
変形例2では、変形例1とは異なる温調モジュール12の繰り返しパターンについて説明する。
図11において、点線で囲まれる温調モジュール12に注目して説明する。温調モジュール12が繰り返し配置されることにより、対象面18が構成される。第2実施形態のように、1サイクルの制御時間の中で、第一のパターンaと第二のパターンbの温調素子16に電力が分配される場合、ある制御時間単位において電力が分配される温調素子16aは、黒塗りで示される。別の制御時間単位において電力が分配される温調素子16bは、灰色で示される。
変形例2に示す場合においても、最寄りの温調素子16a同士、または温調素子16b同士の距離d1、d2は、それぞれ追加条件1を満たす。
10mm≦d1(d2)≦人体部位の二点弁別閾値
変形例2に示す温調モジュール12においても、式(1)〜(3)を満たして、予め定められた基準電力量を超えることなく、空間的および時間的に間欠制御を行なえる。
(変形例3)
図12は、変形例3の温調装置の対象面を示す図である。
変形例3では、変形例2とは異なる温調モジュール12の繰り返しパターンについて説明する。図12において、点線が囲まれる温調モジュール12に注目して説明する。温調モジュール12が繰り返し配置されることにより、対象面18が構成される。温調モジュール12内に配置される温調素子16は、第2実施形態のように、異なるタイミングにより電力が分配されても良い。この場合、ある制御時間単位において、温調素子16aに電力が分配され、別の制御時間単位において、温調素子16bに電力が分配される。
図12に示す例では、温調モジュール12内において二つの温調素子16が縦に並ぶ例を示している。しかし、二つの温調素子16は、温調モジュール12内において斜めに位置するように配置されても良い。
変形例3に示す場合においても、最寄りの温調素子16a同士、または温調素子16b同士の距離d3、d4は、それぞれ追加条件1を満たす。
10mm≦d3(d4)≦人体部位の二点弁別閾値
変形例3に示す温調モジュール12においても、式(1)〜(3)を満たして、予め定められた基準電力量を超えることなく、空間的および時間的に間欠制御を行なえる。
(変形例4)
図13は、変形例4の温調装置の温調モジュールを示す図である。図13においては、全面が一つの温調モジュール12を示している。図13に示す温調モジュール12が繰り返し配置されて、対象面18を構成することができる。
図13に示すように、モジュール12内において温調素子16が配置されない間欠空間(間欠面を構成するタイル)を囲むように、温調素子16が環状に配置される。環状に配置される温調素子16は、同時に電力が分布されても良い。あるいは、一つのタイルに配置される温調素子16は、第2実施形態のように、異なるタイミングにより電力が分配されても良い。この場合、例えば、隣り合う温調素子16aおよび温調素子16bは、別の制御時間単位において電力が分配される。
変形例4に示す場合においても、最寄りの温調素子16a同士、または温調素子16b同士の距離d5、d6は、それぞれ追加条件1を満たす。
10mm≦d5(d6)≦人体部位の二点弁別閾値
変形例4に示す温調モジュール12においても、式(1)〜(3)を満たして、予め定められた基準電力量を超えることなく、空間的および時間的に間欠制御を行なえる。
(変形例5)
図14は、変形例5の温調装置の対象面を示す図である。
変形例5においては、モジュール12内において、電力が分配される温調素子16が順次スライドする例について説明する。図14では、複数の縦長の温調モジュール12が横に並ぶことによって、対象面18を形成している。図14では、一番左に位置する温調モジュール12を点線が囲んで示している。図14の上側に示すように、あるタイミングにおいては、複数の温調モジュール12に亘って帯状に連なる出力面が形成されるように電力が分配される。次のタイミングにおいては、図14の下側に示すように、帯状に連なる出力面が上側にタイル一つ分スライドするように、電力が分配される。このように、分配部14は、対象面18内において、電力が分配される温調素子16により構成される帯が順次移動するように、温調素子16に電力を分配してもよい。
変形例5に示す場合においても、最寄りの温調素子16a同士、または温調素子16b同士の距離dは、それぞれ追加条件1を満たす。
10mm≦d≦人体部位の二点弁別閾値
変形例5に示す温調モジュール12においても、式(1)〜(3)を満たして、予め定められた基準電力量を超えることなく、空間的および時間的に間欠制御を行なえる。
以上の第1実施形態、第2実施形態および変形例1〜変形例5のように、温調装置10は、電力を分配する温調素子16を自由に設計できる。したがって、温調装置10は、様々な環境や状況、人体の温感特性に基づく要求に対応可能である。上記の例の温調モジュール12の配列に限定されることなく、いかなる数の温調モジュール12が繰り返し配列されてもよい。
なお、上記各実施形態でCPUがソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行した制御を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field−Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、制御を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
また、上記各実施形態では、制御プログラムがROM142またはストレージ144に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。プログラムは、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。また、プログラムは、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
10 温調装置
12 温調モジュール
14 分配部
16、16a、16b 温調素子
18 対象面
20 電源
141 CPU
142 ROM
143 RAM
144 ストレージ
145 I/O
146 バス

Claims (9)

  1. 加熱および冷却の少なくとも一方が可能な温調素子を含む温調モジュールと、
    配列された複数の前記温調素子に電力を分配する分配部と、
    を有し、
    前記分配部は、以下の条件(1)から(3)を満たすように、空間的および時間的に間欠させて、前記温調素子に電力を分配する、
    条件(1) 電力の分配の対象となる各温調素子は、最寄りで電力の分配の対象となる他の前記温調素子から、人体が温度刺激を二点として識別できる最小間隔である二点弁別閾値以下の距離内に位置する、
    条件(2) 前記温調モジュール内において、電力の分配の対象となる前記温調素子が生じさせる温度変化率の絶対値の最大値は、人体の温冷感特性に基づく温度変化率閾値の絶対値以上である、
    条件(3) 所定の制御時間において前記温調素子に分配する電力量の積算値は、前記所定の制御時間において連続的に、電力の分配の対象となる前記温調素子に基準電力を供給したときの基準電力量以下である、
    温調装置。
  2. 前記温調モジュールは、複数の前記温調素子を含んで、複数設けられ、
    前記分配部は、複数の前記温調モジュール間において対応する位置の前記温調素子に同時に電力を分配して、複数の前記温調モジュールに共通の温調分布を形成する請求項1に記載の温調装置。
  3. 前記温度変化率閾値は、環境温度および人体の皮膚温度の少なくとも一方に基づいて可変である請求項1または請求項2に記載の温調装置。
  4. 前記環境温度または前記皮膚温度の少なくとも一方を測定する計温部をさらに有する請求項3に記載の温調装置。
  5. 前記温度変化率の絶対値の最大値とは、電力の分配の対象となる前記温調素子が構成する出力面が生じさせる温度変化率と、前記出力面以外の間欠面が生じさせる温度変化率との差の絶対値の最大値である請求項1〜4のいずれか一項に記載の温調装置。
  6. 前記温度変化率の絶対値の最大値は、前記出力面の作用によって人体の皮膚に生じる皮膚温度変化率と、前記間欠面の作用によって人体の皮膚に生じる皮膚温度変化率との差の絶対値の最大値である請求項5に記載の温調装置。
  7. 前記間欠面は、電力の分配の対象でない前記温調素子が構成する請求項5または請求項6に記載の温調装置。
  8. 前記分配部は、時間的な間欠の前後において、空間的に異なるパターンの前記温調素子に電力を分配して、異なる温調分布を形成する請求項1〜7のいずれか一項に記載の温調装置。
  9. 加熱および冷却の少なくとも一方が可能な複数の温調素子に電力を分配する方法であって、
    以下の条件(1)から(3)を満たすように、空間的および時間的に間欠させて、前記温調素子に電力を分配する、
    条件(1) 電力の分配の対象となる各温調素子は、最寄りで電力の分配の対象となる他の前記温調素子から、人体が温度刺激を二点として識別できる最小間隔である二点弁別閾値以下の距離内に位置する、
    条件(2) 電力の分配の対象となる前記温調素子が生じさせる温度変化率の絶対値の最大値は、人体の温冷感特性に基づく温度変化率閾値の絶対値以上である、
    条件(3) 所定の制御時間において前記温調素子に分配する電力量の積算値は、前記所定の制御時間において連続的に基準電力を供給したときの基準電力量以下である、
    温調方法。
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