JP2019109183A - 半導体式ガス検知素子 - Google Patents
半導体式ガス検知素子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019109183A JP2019109183A JP2017243674A JP2017243674A JP2019109183A JP 2019109183 A JP2019109183 A JP 2019109183A JP 2017243674 A JP2017243674 A JP 2017243674A JP 2017243674 A JP2017243674 A JP 2017243674A JP 2019109183 A JP2019109183 A JP 2019109183A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas
- semiconductor
- catalyst layer
- detection
- sensing element
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
Abstract
【課題】検知対象ガスの選択性を向上させた半導体式ガス検知素子を提供する。【解決手段】半導体式ガス検知素子Rsは、金属酸化物半導体を有するガス感応部1と、ガス感応部1を被覆する触媒層2とを備える半導体式ガス検知素子であって、触媒層2が、ペロブスカイト型酸化物を含むことにより、検知対象ガスの選択性が向上し動作温度が500℃以下でも検知対象ガスをより正確に検知する。【選択図】図1
Description
本発明は、半導体式ガス検知素子に関する。
ガスセンサに用いられる半導体式ガス検知素子は、たとえば特許文献1に開示されているように、金属酸化物半導体を有するガス感応部を備えている。ガス感応部は、検知対象となるガス(以下、「検知対象ガス」という)が接触すると、検知対象ガスとの間で、酸化還元反応により電子の授受が行なわれて、抵抗値が変化する。このガスセンサは、半導体式ガス検知素子におけるこの抵抗値の変化を直接または間接的に検出することにより、検知対象ガスを検知することができる。
半導体式ガス検知素子を備えるガスセンサは、たとえば、家庭用ガス漏れ警報器等に用いられる。家庭用ガス漏れ警報器の検知対象ガスの中には、たとえば、都市ガスなどに含まれるメタンや水素などがある。家庭用ガス漏れ警報器は、メタンや水素などが半導体式ガスセンサに接触したときに生じる、半導体式ガスセンサの抵抗値の変化を直接または間接的に検出することで、メタンや水素などを検知する。
ところが、家庭用ガス漏れ警報器が使用される家庭環境においては、たとえばアルコール(たとえばエタノール)など、検知対象ガスとは異なるガス(以下、「干渉ガス」という)が存在する。半導体式ガス検知素子は、検知対象ガス以外の干渉ガスと接触することによっても抵抗値が変化する。したがって、家庭用ガス漏れ警報器は、検知対象ガスを検知していなくても、干渉ガスを検知することによって、警報を発する場合がある。家庭用ガス漏れ警報器のこのような誤報の発生を抑制するために、活性炭などのフィルタを外部とセンサ素子との間の流通路に設けることがある。しかしながら、フィルタを設けることでセンサの応答性が低下したり、フィルタの除去容量を超えると干渉ガスが検知素子側に流入したりしてしまうなどの問題が有り、前記誤報の発生抑制のためには、半導体式ガス検知素子における検知対象ガスの選択性を向上させる必要がある。
本発明は、上記問題に鑑みなされたもので、検知対象ガスの選択性を向上させた半導体式ガス検知素子を提供することを目的とする。
本発明の半導体式ガス検知素子は、金属酸化物半導体を有するガス感応部と、前記ガス感応部を被覆する触媒層とを備える半導体式ガス検知素子であって、前記触媒層が、ペロブスカイト型酸化物を含むことを特徴とする。
また、前記触媒層は、酸化反応により特定成分を分解するように構成されることが好ましい。
また、前記ペロブスカイト型酸化物が、一般式ABO3で表わされ、Aサイト元素が、希土類元素から選択される少なくとも1種の元素を含み、Bサイト元素が、3d遷移金属元素から選択される少なくとも1種の元素を含むことが好ましい
また、前記半導体式ガス検知素子の動作温度が250〜500℃であることが好ましい。
また、前記半導体式ガス検知素子がコイル型であることが好ましい。
また、前記ガス感応部が前記触媒層に被覆されることにより、前記ガス感応部が前記触媒層に被覆されない場合と比べて、アルコールに対する前記半導体式ガス検知素子の検知感度を減少させることが可能であることが好ましい。
本発明によれば、検知対象ガスの選択性を向上させた半導体式ガス検知素子を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態に係る半導体式ガス検知素子を説明する。ただし、以下に示す実施形態は一例であり、本発明の半導体式ガス検知素子は、以下の例に限定されることはない。
本実施形態の半導体式ガス検知素子Rsは、たとえば大気などの環境雰囲気において検知対象ガスを検知するために用いられる。半導体式ガス検知素子Rsは、表面の吸着酸素と検知対象ガスとの化学反応に伴って抵抗値が変化することを利用して、検知対象ガスを検知する。検知対象ガスは、環境雰囲気において検知対象となるガスであり、特に限定されることはない。本実施形態では、水素、メタン、イソブタンおよび一酸化炭素を検知対象ガスとしている。
半導体式ガス検知素子Rsは、本実施形態では、図2に示されるように、固定抵抗R0、R1、R2とともにブリッジ回路に組み込まれて使用される。半導体式ガス検知素子Rsは、ブリッジ回路内で電源Eによって常時または間欠的に通電されることで、検知対象ガスの検知に適した所定の温度に加熱される。ブリッジ回路は、半導体式ガス検知素子Rsにおける抵抗値の変化によって生じる回路内の電位差の変化を電位差計Vによって測定して、その電位差の変化を検知対象ガスの検知信号として出力する。ただし、半導体式ガス検知素子Rsは、表面の吸着酸素と検知対象ガスとの化学反応に伴って生じる抵抗値の変化を検出することができれば、本実施形態に限定されることはなく、ブリッジ回路とは異なる回路に組み込まれて使用されてもよいし、単独で使用されてもよい。
半導体式ガス検知素子Rsは、図1に示されるように、金属酸化物半導体を有するガス感応部1と、ガス感応部1を被覆する触媒層2とを備えている。半導体式ガス検知素子Rsは、本実施形態では、コイル3の周囲にガス感応部1が設けられたコイル型である。半導体式ガス検知素子Rsは、コイル3に電流が流されることにより、検知対象ガスの検知に適した所定の温度に加熱される。コイル3は、特に限定されることはなく、半導体式ガス検知素子において一般的に用いられる材質、線径、コイル径、コイル巻数のものが用いられる。半導体式ガス検知素子Rsは、コイル型とすることで、検知対象ガスの選択性がより向上する。これは、半導体式ガス検知素子Rsをコイル型とすることで、触媒層2において干渉ガスを分解するのに十分な加熱時間を確保できるためだと考えられる。ただし、半導体式ガス検知素子Rsは、ガス感応部1および触媒層2を備えていれば、コイル型に限定されることはなく、基板型であってもよい。
ガス感応部1は、金属酸化物半導体を有し、表面の吸着酸素とガス成分との化学反応に伴って電気抵抗が変化する部位である。ガス感応部1の金属酸化物半導体としては、吸着酸素とガス成分との化学反応に伴って電気抵抗が変化するものであれば、特に限定されることはなく、検知対象ガスの種類に応じて任意に選択可能である。その中でも、ガス感応部1の金属酸化物半導体は、触媒層2よりも電気抵抗の小さい金属酸化物半導体であることが好ましい。半導体式ガス検知素子Rsは、ガス感応部1の電気抵抗が触媒層2の電気抵抗よりも小さいことにより、検知対象ガスの選択性がより向上する。これは、ガス感応部1の方が触媒層2よりも電気抵抗が小さいことにより、触媒層2よりもガス感応部1の方に優先的に電流が流れ、それによって触媒層2において生じる、干渉ガスの化学反応による電気抵抗の変化の影響を小さく抑えることができるからだと考えられる。さらに、ガス感応部1の金属酸化物半導体としては、触媒層2よりも電気抵抗の小さいn型半導体を用いることがより好ましい。n型半導体としては、たとえば酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化タングステンからなる群から選択される少なくとも1種の金属酸化物を含む金属酸化物半導体などが例示される。金属酸化物半導体は、上述した酸化物が複合的に含まれていてもよいし、他の金属が添加されていてもよい。本実施形態では、感応部1の材料として、酸化スズが用いられる。
触媒層2は、ペロブスカイト型酸化物を含み、ガス感応部1を被覆する部位である。ペロブスカイト型酸化物は、一般式ABO3で表わされ、理想的には立方晶系の単位格子を有している。ペロブスカイト型酸化物は、立方晶の各頂点に位置するAサイト元素と、立方晶の体心に位置するBサイト元素と、立方晶の面心に位置する酸素とにより構成されている。ペロブスカイト型酸化物は、一般的に、Bサイト元素と酸素とからなるBO6八面体構造が形成する電子構造(結合性軌道および反結合性軌道)が化学反応に大きく寄与することが知られている。半導体式ガス検知素子Rsでは、ガス感応部1を被覆する触媒層2にペロブスカイト型酸化物を含むことにより、検知対象ガスの選択性を向上させることができる。これは、ペロブスカイト型酸化物のBO6八面体構造が形成する電子構造が、アルコール(たとえばエタノール)などの干渉ガスが吸着するサイトを作り出し、そのような干渉ガスを優先的に捉えることで、半導体式ガス検知素子Rsの検知対象ガスの選択性を向上させているからだと考えられる。
より具体的には、本実施形態の半導体式ガス検知素子Rsは、ガス感応部1がペロブスカイト型酸化物を含む触媒層2に被覆されることにより、ガス感応部1が触媒層2に被覆されない場合と比べて、アルコール(たとえばエタノール)に対する半導体式ガス検知素子Rsの検知感度を減少させることが可能である。したがって、半導体式ガス検知素子Rsは、環境雰囲気中に検知対象ガスだけでなく、干渉ガスであるアルコールが存在する場合であっても、アルコールに対する検知感度を減少させ、それによって検知対象ガスの検知感度を相対的に増加させることができるので、検知対象ガスの選択性を向上させることができる。
触媒層2は、本実施形態では、ペロブスカイト型酸化物を含むことにより、酸化反応により特定成分を分解するように構成されている。つまり、触媒層2に含まれるペロブスカイト型酸化物は、特定成分に対する酸化活性を有し、表面の吸着酸素と、環境雰囲気中から吸着した特定成分との酸化反応を促し、その酸化反応により特定成分を分解するように構成されている。本実施形態の半導体式ガス検知素子Rsでは、触媒層2が特定成分を分解することによって、半導体式ガス検知素子Rsの検知対象ガスの選択性が向上する。
特定成分は、ペロブスカイト型酸化物を含む触媒層2によって捉えられ、表面の吸着酸素と酸化反応して分解するガス成分である。特定成分は、ペロブスカイト型酸化物が酸化活性を有するガス成分であればよく、特に限定されることはないが、アルコールなどの干渉ガスを含んでいる。アルコールとしては、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール、ブタノールおよびイソブタノールから選択される1種または2種以上が例示される。
触媒層2に含まれるペロブスカイト型酸化物は、特定成分(または干渉ガス)を捉えることができ、それによって検知対象ガスの選択性を向上させることができれば、特に限定されることはなく、特定成分(または干渉ガス)の種類に応じて任意に選択することができる。たとえば、触媒層2に含まれるペロブスカイト型酸化物は、一般式ABO3において、Aサイト元素が、希土類元素(Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu)から選択される少なくとも1種の元素を含み、Bサイト元素が、3d遷移金属元素(Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn)から選択される少なくとも1種の元素を含むことが好ましい。Aサイト元素が希土類元素から選択される少なくとも1種の元素を含み、Bサイト元素が3d遷移金属元素から選択される少なくとも1種の元素を含むことにより、半導体式ガス検知素子Rsの検知対象ガスの選択性をより向上させることができる。これは、Aサイト元素については、希土類元素から選択される少なくとも1種の元素を含むことにより、ペロブスカイト構造が安定するためだと考えられる。また、Bサイト元素については、3d遷移金属元素から選択される少なくとも1種の元素を含むことにより、Bサイト元素が形成するBO6八面体構造において3d遷移金属の3d電子軌道の縮退が解けて、アルコール(たとえばエタノール)などの干渉ガスの吸着が促進されるためだと考えられる。Aサイト元素としては、ランタノイド元素(La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu)から選択される少なくとも1種を含むことがより好ましく、Sm、LaおよびSrから選択される少なくとも1種を含むことがさらに好ましく、SmおよびLaから選択される少なくとも1種を含むことがよりさらに好ましい。Aサイト元素は、少なくとも上述した元素のいずれか1種を含んでいればよく、上述した元素のうちの他の元素や、上述した元素とは異なるCaを含むアルカリ土類金属などによって部分的に置換されていてもよい。また、Bサイト元素としては、Mn、Fe、CoおよびNiから選択される少なくとも1種を含むことがより好ましく、FeおよびCoから選択される少なくとも1種を含むことがさらに好ましい。Bサイト元素もまた、少なくとも上述した元素のいずれか1種を含んでいればよく、上述した元素のうちの他の元素や、上述した元素とは異なる他の元素などによって部分的に置換されていてもよい。本実施形態では、触媒層2として、ペロブスカイト型酸化物SmFeO3、SmFe0.9Co0.1O3またはLaFeO3が用いられる。
半導体式ガス検知素子Rsの動作温度は、半導体式ガス検知素子Rsが検知対象ガスを検知することができれば、特に限定されることはないが、250〜500℃であることが好ましい。動作温度を250〜500℃とすることで、検知対象ガスの選択性をより高めるとともに、検知対象ガスの検知をより迅速に行なうことができ省電力化を図ることができる。動作温度を250℃以上にすることで、(250℃よりも低い動作温度と比べて)検知対象ガスの吸着・離脱の平衡状態に達するまでの時間を短くすることができ、検知対象ガスの検知までに要する時間を短くすることができる。また、動作温度を500℃以下にすることで、アルコール(たとえばエタノール)などの干渉ガスの感度を低下させ、検知対象ガスの検知感度を相対的に高くすることができるので、検知対象ガスの選択性をより向上させることができる。従来、半導体式ガス検知素子の動作温度が500℃以下では、検知対象ガスの検知感度が高い一方で、アルコールなどの干渉ガスの検知感度も高いために、検知対象ガスを正確に検知することができなかった。したがって、従来の半導体式ガス検知素子では、時には500℃を超える温度での測定が余儀なくされていた。しかしながら、本実施形態の半導体式ガス検知素子Rsでは、ガス感応部1を被覆する触媒層2がペロブスカイト型酸化物を含むことにより、検知対象ガスの選択性が向上するために、動作温度が500℃以下であっても検知対象ガスをより正確に検知することができる。以上に述べた観点から、半導体式ガス検知素子Rsの動作温度は、300〜450℃であることがさらに好ましい。動作温度を300℃以上とすることで、検知対象ガスの検知までに要する時間をより短くでき、動作温度を450℃以下とすることで、検知対象ガスの選択性をより向上させることができる。
以下において、実施例をもとに本実施形態の半導体式ガス検知素子の優れた効果を説明する。ただし、本発明の半導体式ガス検知素子は、以下の実施例に限定されるものではない。
(ガス成分の検知感度の測定1)
後述する実施例1、2、3および比較例1の半導体式ガス検知素子を、図2に示されるブリッジ回路に組み込んで、半導体式ガス検知素子の検知感度の温度変化を測定した。測定対象ガスは、水素(500ppm)、メタン(1000ppm)、イソブタン(1000ppm)、エタノール(500ppm)であった。半導体式ガス検知素子の動作温度は、300℃、350℃、400℃、450℃、500℃とした。
後述する実施例1、2、3および比較例1の半導体式ガス検知素子を、図2に示されるブリッジ回路に組み込んで、半導体式ガス検知素子の検知感度の温度変化を測定した。測定対象ガスは、水素(500ppm)、メタン(1000ppm)、イソブタン(1000ppm)、エタノール(500ppm)であった。半導体式ガス検知素子の動作温度は、300℃、350℃、400℃、450℃、500℃とした。
(ガス成分の検知感度の測定2)
後述する実施例1および比較例1の半導体式ガス検知素子を、図2に示されるブリッジ回路に組み込んで、半導体式ガス検知素子の検知感度の時間変化を測定した。測定対象ガスは、一酸化炭素(500ppm)、エタノール(500ppm)であった。半導体式ガス検知素子は、10秒間500℃で保持した後、60秒間260℃で保持した。
後述する実施例1および比較例1の半導体式ガス検知素子を、図2に示されるブリッジ回路に組み込んで、半導体式ガス検知素子の検知感度の時間変化を測定した。測定対象ガスは、一酸化炭素(500ppm)、エタノール(500ppm)であった。半導体式ガス検知素子は、10秒間500℃で保持した後、60秒間260℃で保持した。
(実施例1)
図1に示される半導体式ガス検知素子を作製した。ガス感応部1として酸化スズ(球径約520μm)を用い、触媒層2としてペロブスカイト型酸化物SmFeO3(膜厚約60μm)を用い、コイル3として白金コイル(線径20μm)を用いた。
図1に示される半導体式ガス検知素子を作製した。ガス感応部1として酸化スズ(球径約520μm)を用い、触媒層2としてペロブスカイト型酸化物SmFeO3(膜厚約60μm)を用い、コイル3として白金コイル(線径20μm)を用いた。
ガス感応部1については、酸化スズ半導体のペーストを、白金コイルに塗布して直径が約520μmの球状になるように形成し、乾燥後、白金コイルに通電してジュール熱により650℃で1時間加熱し、酸化スズ半導体を焼結させた。
触媒層2については、公知のシアノ錯体熱分解法により合成したペロブスカイト型酸化物SmFeO3の高分子前駆体溶液をガス感応部1の周囲に膜厚が約60μmになるように塗布し、乾燥後、白金コイルに通電してジュール熱により750℃で2時間加熱し、ペロブスカイト型酸化物SmFeO3を焼結させた。
(実施例2)
図1に示される半導体式ガス検知素子を作製した。ガス感応部1として酸化スズ(球径約520μm)を用い、触媒層2としてペロブスカイト型酸化物SmFe0.9Co0.1O3(膜厚約60μm)を用い、コイル3として白金コイル(線径20μm)を用いた。
図1に示される半導体式ガス検知素子を作製した。ガス感応部1として酸化スズ(球径約520μm)を用い、触媒層2としてペロブスカイト型酸化物SmFe0.9Co0.1O3(膜厚約60μm)を用い、コイル3として白金コイル(線径20μm)を用いた。
ガス感応部1については、上述した実施例1と同様に作製した。
触媒層2については、公知のシアノ錯体熱分解法により合成したペロブスカイト型酸化物SmFe0.9Co0.1O3の高分子前駆体溶液をガス感応部1の周囲に膜厚が約60μmになるように塗布し、乾燥後、白金コイルに通電してジュール熱により750℃で2時間加熱し、ペロブスカイト型酸化物SmFe0.9Co0.1O3を焼結させた。
(実施例3)
図1に示される半導体式ガス検知素子を作製した。ガス感応部1として酸化スズ(球径約520μm)を用い、触媒層2としてペロブスカイト型酸化物LaFeO3(膜厚約60μm)を用い、コイル3として白金コイル(線径20μm)を用いた。
図1に示される半導体式ガス検知素子を作製した。ガス感応部1として酸化スズ(球径約520μm)を用い、触媒層2としてペロブスカイト型酸化物LaFeO3(膜厚約60μm)を用い、コイル3として白金コイル(線径20μm)を用いた。
ガス感応部1については、上述した実施例1と同様に作製した。
触媒層2については、公知のシアノ錯体熱分解法により合成したペロブスカイト型酸化物LaFeO3の高分子前駆体溶液をガス感応部1の周囲に膜厚が約60μmになるように塗布し、乾燥後、白金コイルに通電してジュール熱により750℃で2時間加熱し、ペロブスカイト型酸化物LaFeO3を焼結させた。
(比較例1)
図1に示される触媒層2を有さない半導体式ガス検知素子を作製した。ガス感応部1として酸化スズ(球径約640μm)を用い、コイル3として白金コイル(線径20μm)を用いた。
図1に示される触媒層2を有さない半導体式ガス検知素子を作製した。ガス感応部1として酸化スズ(球径約640μm)を用い、コイル3として白金コイル(線径20μm)を用いた。
ガス感応部1については、球径が異なる以外は、上述した実施例1〜3と同様に作製した。
(ガス成分の検知感度の測定1の結果)
実施例1〜3および比較例1の半導体式ガス検知素子の動作温度に対する検知感度の変化をそれぞれ、図3〜6に示す。それぞれの測定対象ガスの検知感度は、半導体式ガス検知素子の動作温度が400℃におけるメタン1000ppmに対する検知感度を100として計算している。
実施例1〜3および比較例1の半導体式ガス検知素子の動作温度に対する検知感度の変化をそれぞれ、図3〜6に示す。それぞれの測定対象ガスの検知感度は、半導体式ガス検知素子の動作温度が400℃におけるメタン1000ppmに対する検知感度を100として計算している。
図6(比較例1:触媒層無し)を見ると、半導体式ガス検知素子の動作温度の変化に伴って測定対象ガスの検知感度の変化が見られるものの、いずれの動作温度においても、検知対象ガスである水素、メタンおよびイソブタンに対して、干渉ガスであるエタノールの検知感度が比較的高い値を示している。このことから、半導体式ガス検知素子に触媒層が設けられていない場合には、いずれの動作温度においても、エタノールの影響を無視することができないことが分かる。特に、水素については動作温度が300℃近傍において、メタンおよびイソブタンについては動作温度が350〜450℃(特に400℃)近傍において、それぞれの検知感度が高くなっているが、エタノールの検知感度もまた高くなっている。このことから、水素、メタンおよびイソブタンのそれぞれを検知感度の高い動作温度領域で検出しようとしても、エタノールの影響を無視することができず、水素、メタンおよびイソブタンを正確に検出することが困難であることが分かる。
一方、図3(実施例1:SmFeO3触媒層)を見ると、半導体式ガス検知素子の動作温度の変化に対する水素、メタンおよびイソブタンの検知感度の変化は、図6(比較例1:触媒層無し)における変化とほとんど違いが見られない。それに対して、エタノールの検知感度は、半導体式ガス検知素子の動作温度の低下に伴ってわずかに増加するものの、いずれの動作温度においても、図6における検知感度と比べて大きく低下している。このことから、本実施形態の半導体式ガス検知素子では、ペロブスカイト型酸化物SmFeO3を含む触媒層を備えることにより、幅広い動作温度領域(300〜500℃)において、干渉ガスであるエタノールの検知感度が低下し、それによって検知対象ガスである水素、メタンおよびイソブタンの検知感度が相対的に増加し、検知対象ガスの選択性が向上することが分かる。
また、図4(実施例2:SmFe0.9Co0.1O3触媒層)を見ると、半導体式ガス検知素子の動作温度の変化に対する水素、メタンおよびイソブタンの検知感度の変化は、図6(比較例1:触媒層無し)における変化とほとんど違いが見られない。それに対して、エタノールの検知感度は、半導体式ガス検知素子の動作温度に対してほとんど変化することがなく、いずれの動作温度においても、図6における検知感度と比べて大きく低下している。このことから、本実施形態の半導体式ガス検知素子では、ペロブスカイト型酸化物SmFe0.9Co0.1O3を含む触媒層を備えることにより、幅広い動作温度領域(300〜500℃)において、干渉ガスであるエタノールの検知感度が低下し、それによって検知対象ガスである水素、メタンおよびイソブタンの検知感度が相対的に増加し、検知対象ガスの選択性が向上することが分かる。さらに、図4(実施例2:SmFe0.9Co0.1O3触媒層)におけるエタノールの検知感度は、いずれの動作温度においても、図3(実施例1:SmFeO3触媒層)におけるエタノールの検知感度よりも低い値を示している。このことから、ペロブスカイト型酸化物SmFeO3のFeの一部をCoで置換した方が、エタノールの検知感度をより低下させ、検知対象ガスの選択性をより向上させることができることが分かる。
また、図5(実施例3:LaFeO3触媒層)を見ると、半導体式ガス検知素子の動作温度の変化に対する水素、メタンおよびイソブタンの検知感度の変化は、図6(比較例1:触媒層無し)における変化とほとんど違いが見られない。それに対して、エタノールの検知感度は、半導体式ガス検知素子の動作温度の低下に伴ってわずかに増加するものの、いずれの動作温度においても、図6における検知感度と比べて大きく低下している。このことから、本実施形態の半導体式ガス検知素子では、ペロブスカイト型酸化物LaFeO3を含む触媒層を備えることにより、幅広い動作温度領域(300〜500℃)において、干渉ガスであるエタノールの検知感度が低下し、それによって検知対象ガスである水素、メタンおよびイソブタンの検知感度が相対的に増加し、検知対象ガスの選択性が向上することが分かる。
以上に示したように、本実施形態の半導体式ガス検知素子は、ペロブスカイト型酸化物(SmFeO3、SmFe0.9Co0.1O3、LaFeO3)を含む触媒層を備えることにより、動作温度が300〜500℃において、干渉ガスであるエタノールの検知感度が低下する一方で、検知対象ガスである水素、メタンおよびイソブタンの検知感度はほとんど変化しない。したがって、本実施形態の半導体式ガス検知素子では、幅広い動作温度領域(300〜500℃)において、検知対象ガスの干渉ガスに対する相対的な検知感度が増加し、検知対象ガスの選択性が向上する。特に、本実施形態の半導体式ガス検知素子では、水素については動作温度が300℃近傍、メタンおよびイソブタンについては動作温度が350〜450℃(特に400℃)近傍において検知感度が最も高くなっている一方で、エタノールの検知感度はいずれの動作温度域でもほぼ一定である。したがって、本実施形態の半導体式ガス検知素子では、上述した動作温度域(水素については動作温度が300℃近傍、メタンおよびイソブタンについては動作温度が350〜450℃(特に400℃)近傍)において、検知対象ガスの干渉ガスに対する相対的な検知感度がより増加し、検知対象ガスの選択性がより向上する。
(ガス成分の検知感度の測定2の結果)
つぎに、より低い動作温度(260℃)での検知対象ガスの選択性を調べるために、実施例1および比較例1の半導体式ガス検知素子を用いて、検知対象ガスである一酸化炭素500ppmと干渉ガスであるエタノール500ppmの検知感度の測定を行なった。この測定では、素子表面に付着したガスを取り除くために、動作温度(260℃)での測定の前に高温(500℃)で10秒間のクリーニングを行なった。実施例1および比較例1の半導体式ガス検知素子の検知感度の時間変化をそれぞれ、図7および図8に示す。それぞれの測定対象ガスの検知感度は、測定時間が60秒における一酸化炭素500ppmに対する検知感度を100として計算している。
つぎに、より低い動作温度(260℃)での検知対象ガスの選択性を調べるために、実施例1および比較例1の半導体式ガス検知素子を用いて、検知対象ガスである一酸化炭素500ppmと干渉ガスであるエタノール500ppmの検知感度の測定を行なった。この測定では、素子表面に付着したガスを取り除くために、動作温度(260℃)での測定の前に高温(500℃)で10秒間のクリーニングを行なった。実施例1および比較例1の半導体式ガス検知素子の検知感度の時間変化をそれぞれ、図7および図8に示す。それぞれの測定対象ガスの検知感度は、測定時間が60秒における一酸化炭素500ppmに対する検知感度を100として計算している。
図8(比較例1:触媒層無し)を見ると、半導体式ガス検知素子の動作温度を260℃としてから(測定時間10秒後から)、測定時間の経過に伴って、検知対象ガスである一酸化炭素の検知感度は、わずかに増加し続け、測定時間が約60秒の時点からほぼ一定の値を示している。一方、干渉ガスであるエタノールの検知感度は、測定時間の経過に伴って上昇を続け、測定時間が約60秒後以降では、一酸化炭素の検知感度の3倍以上の値を示している。このことから、検知対象ガスである一酸化炭素の検知感度に対して、干渉ガスであるエタノールの検知感度が圧倒的に高いために、比較例1の半導体式ガス検知素子では、両者が共存する場合に、一酸化炭素を正確に検知することが困難であることが分かる。
それに対して、図7(実施例1:SmFeO3触媒層)を見ると、半導体式ガス検知素子の動作温度を260℃としてから(測定時間10秒後から)、測定時間の経過に伴って、一酸化炭素およびエタノールともに、検知感度は、わずかに増加し続けるが、測定時間が約60秒の時点からほぼ一定の値を示している。そして、注目すべきことに、エタノールの検知感度は、図8に示された検知感度と比べて1/6程度にまで低下し、一酸化炭素の検知感度と比べても半分程度にまで低下している。したがって、実施例1の半導体式ガス検知素子では、ペロブスカイト型酸化物SmFeO3を含む触媒層を備えることにより、このような低い動作温度でも、干渉ガスであるエタノールの検知感度を低下させることが可能で、それによって検知対象ガスである一酸化炭素の選択性を向上させることができる。
1 ガス感応部
2 触媒層
3 コイル
E 電源
Rs 半導体式ガス検知素子
R0、R1、R2 固定抵抗
V 電位差計
2 触媒層
3 コイル
E 電源
Rs 半導体式ガス検知素子
R0、R1、R2 固定抵抗
V 電位差計
Claims (6)
- 金属酸化物半導体を有するガス感応部と、前記ガス感応部を被覆する触媒層とを備える半導体式ガス検知素子であって、
前記触媒層が、ペロブスカイト型酸化物を含む、
半導体式ガス検知素子。 - 前記触媒層は、酸化反応により特定成分を分解するように構成される、請求項1に記載の半導体式ガス検知素子。
- 前記ペロブスカイト型酸化物が、一般式ABO3で表わされ、
Aサイト元素が、希土類元素から選択される少なくとも1種の元素を含み、
Bサイト元素が、3d遷移金属元素から選択される少なくとも1種の元素を含む、
請求項1または2に記載の半導体式ガス検知素子。 - 前記半導体式ガス検知素子の動作温度が250〜500℃である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体式ガス検知素子。
- 前記半導体式ガス検知素子がコイル型である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体式ガス検知素子。
- 前記ガス感応部が前記触媒層に被覆されることにより、前記ガス感応部が前記触媒層に被覆されない場合と比べて、アルコールに対する前記半導体式ガス検知素子の検知感度を減少させることが可能である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体式ガス検知素子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2017243674A JP2019109183A (ja) | 2017-12-20 | 2017-12-20 | 半導体式ガス検知素子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2017243674A JP2019109183A (ja) | 2017-12-20 | 2017-12-20 | 半導体式ガス検知素子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2019109183A true JP2019109183A (ja) | 2019-07-04 |
Family
ID=67179562
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2017243674A Pending JP2019109183A (ja) | 2017-12-20 | 2017-12-20 | 半導体式ガス検知素子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2019109183A (ja) |
-
2017
- 2017-12-20 JP JP2017243674A patent/JP2019109183A/ja active Pending
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP5313908B2 (ja) | 水素感応性複合材料、水素ガスセンサ、並びに改善された基準抵抗で水素および他のガスを検出するためのセンサ | |
| CN102778483B (zh) | 气体传感器 | |
| EP3786627B1 (en) | Mems type semiconductor gas detection element | |
| JP2009103541A (ja) | 可燃性ガス検出装置 | |
| US10571420B2 (en) | Nanolaminate gas sensor and method of fabricating a nanolaminate gas sensor using atomic layer deposition | |
| KR101739022B1 (ko) | 반도체 가스센서 및 이의 제조방법 | |
| JP6425309B2 (ja) | Coセンサおよびcoセンサの製造方法 | |
| Bonilla et al. | A gas sensor for application as a propane leak detector | |
| JP4022822B2 (ja) | 薄膜ガスセンサ | |
| JP2010507088A (ja) | 燃焼ガスセンサ | |
| Yadav et al. | Recent advances in nanoporous NO x gas sensors: synergizing Raman spectroscopy, IoT, and machine learning for high-performance detection | |
| KR20110100361A (ko) | 유해 가스 검출 센서 및 검출 방법 | |
| JP2019109183A (ja) | 半導体式ガス検知素子 | |
| GB2599010A (en) | Gas sensor and method of manufacturing a gas sensor | |
| JP6749603B2 (ja) | Memsガスセンサとガス検出装置 | |
| JP4532671B2 (ja) | 水素ガス検知素子 | |
| JP7438030B2 (ja) | 感ガス材料、感ガス材料の製造方法及びガス濃度測定装置 | |
| KR101721119B1 (ko) | 벤젠 검출용 가스 센서 | |
| KR101702616B1 (ko) | 무가열 자기 활성 나노 와이어 가스 센서 | |
| JP3929355B2 (ja) | 半導体式水素ガス検知素子 | |
| JPH0875698A (ja) | ガスセンサ | |
| JP3901594B2 (ja) | 半導体式水素ガス検知素子 | |
| JP3929199B2 (ja) | 水素ガス検知素子及びその製造方法 | |
| JP2004163192A (ja) | 可燃性ガスセンサ | |
| JP2002286668A (ja) | ガス検知出力補正方法およびガス検知装置 |