JP2019129351A - 圧電振動片及び圧電振動子、及び製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】圧電振動片6における長手方向の両側に存在する各端部の端面に、第1傾斜部43、第2傾斜部44、連結部45を有する段部46を形成する。この段部46は、ウェットエッチングで圧電振動片6の外形を形成する際に、水晶のカット角を加味して、第1主面41と第2主面42におけるマスクの形成位置を長手方向にずらすことで形成する。段部46を形成することにより、厚さ方向におけるアンバランスが抑制される。その結果、バランスの良い振動腕部7を形成することができ、振動漏れ特性や耐衝撃性に優れた振動片を製造することができる。段部46は、少なくとも振動腕部7の先端側端面(開放端側端面)に形成するが、振動腕部7の反対側の端面(基部8の端面)や、支持腕部9の両端面に形成することで、全体のアンバランスがより抑制される。
【選択図】図1
Description
この音叉型の圧電振動片は、基部と、この基部から延出する一対の振動腕部と、基部から振動腕部の両外側に延出する一対の振動腕部を備えた、いわゆるサイドアーム型の圧電振動片が知られている(特許文献1、2参照)。
そして、小型の圧電振動片を得る方法として、ウエハをウェットエッチング加工する方法が知られている。
水晶等の圧電材料からなるウエハの両面に、圧電振動片の外形形状に対応した形状のマスク501、502(図10(b)、(d))を形成し、これをエッチング液に浸漬することで、エッチング液と接触するウエハ部分(マスク501、502以外の部分)が、両面側から徐々に貫通するまで除去されることで外形形状が形成される。すなわち、マスク501、502以外の部分が貫通除去されて圧電振動片の外形形状が形成される。
この傾斜形状の異形部770は、左右の振動腕部700、700の剛性に差を生じさせ、振動特性が悪化するため、できるだけ小さいことが望ましい。
そこで、従来では、マスク501、502以外の部分がエッチング液で除去され貫通した後も、しばらくの間はエッチング液に浸漬しておくことで、異形部770を小さくしている。
すなわち、図10(c)、(e)の図面左側に示す基部800の端面(異形部770と反対側の端面)や、同図右側に示す支持腕部900や振動腕部700の開放端側端面に、これも水晶のエッチング異方性によって、厚さ方向に傾斜した傾斜面431が形成される。
特に、水晶による音叉型の圧電振動片を、より小型化した場合、温度特性(T.P)を調整するために、水晶をカットする際の結晶軸に対する角度(カット角)を大きくすることが一般的である。ところが形成される傾斜面431の傾斜は、カット角により変化するため、カット角を大きくすると、より大きな傾斜の傾斜面431が形成され、よりアンバランスな形状となってしまう。
(2)請求項2に記載の発明では、前記基部における、前記振動腕部が延設される側と反対側の端面に前記段部が形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の圧電振動片を提供する。
(3)請求項3に記載の発明では、前記基部から前記一対の振動腕部と並行して延設された支持腕部を備え、前記支持腕部の開放端側の端面に前記段部が形成されている、ことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の圧電振動片を提供する。
(4)請求項4に記載の発明では、前記支持腕部は、前記一対の振動腕部の両外側に形成された一対の支持腕部、又は、前記一対の振動腕部の間に形成された1つの支持単腕部である、ことを特徴とする請求項3に記載の圧電振動片を提供する。
(5)請求項5に記載の発明では、請求項1から請求項4のうちの何れか1の請求項に記載の圧電振動片と、前記圧電振動片を収容するパッケージと、を備えることを特徴とする圧電振動子を提供する。
(6)請求項6に記載の発明では、少なくとも基部と前記基部から並行して延設された一対の振動腕部を有する音叉型の圧電振動片の形成方法であって、水晶を所定のカット角θで切り出されたウエハの両主面に、前記圧電振動片の外形形状に対応する形状のマスクを形成するマスク工程と、前記マスクを形成したウエハをエッチング液に浸漬して圧電振動片の外形形状を形成する外形形成工程と、前記振動腕部に2系統の電極を形成する電極形成工程と、を備え、前記マスク工程は、水晶の光学軸との角度が鈍角となる主面側の前記振動腕部に対応する部分のマスクを、鋭角となる主面側よりも距離Mだけ長く形成する、ことを特徴とする圧電振動片の製造方法を提供する。
(7)請求項7に記載の発明では、前記距離Mは、前記ウエハの厚さをtとした場合、0<M<2×t×tanθの範囲である、ことを特徴とする請求項6に記載の圧電振動片の製造方法を提供する。
(8)請求項8に記載の発明では、前記マスク工程は、水晶の光学軸との角度が鈍角となる主面側の前記基部に対応する部分のマスクを、鋭角となる主面側よりも前記振動腕部が形成される側と反対側に、距離Mだけ長く形成する、ことを特徴とする請求項6、又は請求項7に記載の圧電振動片の製造方法を提供する。
(9)請求項9に記載の発明では、前記マスク工程は、前記基部から前記一対の振動腕部と並行して延設された支持腕部を備えた圧電振動片の外形形状に対応する形状のマスクを形成する、ことを特徴とする請求項6、請求項7、又は請求項8に記載の圧電振動片の製造方法を提供する。
(10)請求項10に記載の発明では、請求項6から請求項9のうちの何れか1の請求項の各工程により圧電振動片を製造する工程と、前記圧電振動片を、パッケージ内に形成された実装部に実装する実装工程と、前記パッケージを封止する封止工程と、を有することを特徴とする圧電振動子の製造方法を提供する。
(1)実施形態の概要
本実施形態は、基部8から平行して同一方向に一対の振動腕部7が延出した音叉型の圧電振動片6を対象とする。
圧電振動片6における長手方向の両側に存在する各端部(叉部の端部を除く)の端面は、第1主面41から第2主面42に向けて、水晶のカット角(例えば、+2°)分の傾斜が形成される。本実施形態の圧電振動片6は、この第1主面41から第2主面42に向けて形成される各傾斜面に、第1傾斜部43、第2傾斜部44、連結部45を有する段部46を形成する。
この段部46は、ウェットエッチングで圧電振動片6の外形を形成する際に、水晶のカット角を加味して、第1主面41と第2主面42におけるマスクの形成位置を長手方向にずらすことで形成する。
この段部46を形成することにより、厚さ方向におけるアンバランスが抑制される。その結果、バランスの良い振動腕部7を形成することができ、振動漏れ特性や耐衝撃性に優れた振動片を製造することができる。
段部46は、少なくとも振動腕部7の先端側端面(開放端側端面)に形成するが、振動腕部7の反対側の端面(基部8の端面)や、圧電振動片6の実装用に形成される支持腕部(一対の支持腕部9や支持単腕部9c)の両端面に形成することで、全体のアンバランスがより抑制される。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。以下の実施形態では、圧電振動片の一例として、いわゆるサイドアーム型の圧電振動子を例に説明する。なお、以下の説明に用いる図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
なお図示したX軸、Y軸、Z軸を、水晶における電気軸、機械軸、光学軸に対応させると、X軸が電気軸で、X軸を回転軸としてカット角θだけ回転させた、Y’軸が機械軸、Z’軸が光学軸である。
なお、本実施形態の圧電振動片6は左右対称な構造となっているため、振動腕部7aと振動腕部7bというように、対称配置された両部分を同一の数字で表すと共に、両者を区別する区別符合ab、ABを付して説明する。そして区別符号を適宜省略する場合には各々の部分を指しているものとする。但し、段部46a、46bについてのa、bの区別を除く。
また、以下の各図面では、各部材の形状や状態を認識可能にするため、縮尺を適宜変更している。なお、各断面図では便宜上、断面ハッチを適宜省略している。
圧電振動片6は、基部8から平行に延びる振動腕部7(7a、7b)と、この両振動腕部7の外側に同方向に基部8から延びる支持腕部9(9a、9b)を備えている。
一対の振動腕部7の先端側には、全長のほぼ中央部分よりも両側に広くなるように形成された拡幅部71(71a、71b)を備えている。この振動腕部7に形成された拡幅部71は、振動腕部7の重量及び振動時の慣性モーメントを増大する機能を有している。これにより、振動腕部7は振動し易くなり、振動腕部7の長さを短くすることができ、小型化が図られている。
そして、この拡幅部71の主面には、周波数調整用の重り膜が形成され、この重り膜にレーザトリミングを行うことで、周波数のずれ量に応じて重り膜の一部分を取り除いて周波数調整がなされている。
なお、本実施形態の圧電振動片6は、振動腕部7に拡幅部71を形成しているが、振動腕部7の先端部の幅を略中央部分と同じ幅に形成した、拡幅部71がない圧電振動片(例えば、後述する図8(a)参照)を使用することも可能である。
一対の振動腕部7の外表面上(外周面)には、振動腕部7aの外側の両側面と、振動腕部7bの溝部72bに形成された第1系統と、振動腕部7bの外側の両側面と、振動腕部7aの溝部72aに形成された第2系統からなる、一対の(2系統の)励振電極が形成されている(図示しない)。
また図示しないが、第1系統の励振電極に接続する第1マウント電極が、基部8から支持腕部9aの外表面上(外周面)まで形成され、第2系統の励振電極に接続する第2マウント電極が、基部8から支持腕部9bの外表面上(外周面)まで形成されている。
なお、励振電極とマウント電極は、1層目のクロム(Cr)層と2層目の金(Au)層からなる積層膜で、電極スパッタ等で形成される。
本実施形態の支持腕部9の長さは、振動腕部7の拡幅部71よりも手前までの長さに形成されているが、振動腕部7(各幅部71を含む)と同じ場合、振動腕部7よりも長い場合、圧電振動片6の重心周辺(重心と同じ位置、僅かに短い、長い位置)までの長さの場合、圧電振動片6の全長の1/2の位置周辺までの長さ等に形成される。
この支持腕部9は、後述する圧電振動子1に形成された実装部14に導電性接着剤51で接着されることで、圧電振動片6全体が支持腕部9の接着位置で固定され支持される。なお、支持腕部9の固定箇所(接着箇所)は、支持腕部9の長さ方向の先端部や、中央部分の1箇所の場合、中央を挟んだ2箇所の場合、中央から端部に掛けた長い領域1箇所の場合など、種々の態様で固定される。
図1(b)は、振動腕部7と支持腕部9における、長手方向の線に沿った断面(ZY平面による断面)を表したもので、厚さの中心を通る長手方向の中心線をJで表し、振動腕部7と支持腕部9を腕部40で表している。
図1(b)に示されるように、腕部40の先端側(基部8と反対側)の端面と、基部8側の端面には、第1主面41側から第2主面42側にかけて段部46が形成されている。
すなわち、段部46は、振動腕部7の長手方向と平行で、一対の振動腕部7の幅方向と直交する断面(ZY平面)視で、次の各部を備えている。
(a)一方の第1主面41側から中心線J方向(−Z方向)に向かって先端側方向(+Y方向)に傾斜する第1傾斜部43。
(b)他方の第2主面42から中心線J方向(+Z方向)に向かって基部8側方向(−Y方向)に傾斜する第2傾斜部44。
(c)第1傾斜部43と第2傾斜部44とを連結する連結部45。
このように断面(ZY平面)視で、第1傾斜部43、第2傾斜部44、連結部45からなる段部46が腕部40の端面に形成されることで、当該端面周辺における中心線Jから第1主面41側と第2主面42側とのアンバランスが従来に比べて抑制される。
図2に示した断面において、中心線J、端面において中心線Jと直行するZ方向の基準線Q、及び、端面で形成される各領域の面積をa、b、cとする。
この場合、図2(b)に示すように、従来の圧電振動片では、中心線Jよりも第1主面41側では基準線Qまでの断面積よりも面積aだけ大きく、第2主面42側では面積aだけ小さくなっている。その結果、従来の圧電振動片では、第1主面41側と第2主面42側とで断面積2aの差分が存在している。
ここで、断面積b=a−cであるから、本実施形態における差分2bと従来の差分2aとの差δは、δ=2a−2b=2a−2(a−c)=2cとなる。
すなわち、本実施形態の圧電振動片6は、振動腕部7や支持腕部9の端面における、中心線Jより第1主面41側と、第2主面42側との(上下方向の)アンバランスが、断面積で2c分だけ従来よりも小さくなっていることがわかる。
図3に示すように、腕部40の第1主面41に形成するマスク51のY軸方向の両端は、第2主面42に形成するマスク52よりも+Y軸方向側に距離Mだけずらした位置となるように形成する。
すなわち、腕部40に対応するマスクの長手方向の両端部(腕部40の−Y側端部と+Y側(開放端側)端部)が、水晶の光学軸との角度が鋭角となる主面側のマスクよりも、鈍角となる主面側のマスク(−Y側では第2主面42側のマスク52、+Y側では第1主面41側のマスク51)のほうが長手方向の外側に位置するように形成する。
その結果、水晶の光学軸との角度が鈍角となる主面側の腕部40に対応する部分のマスク(−Y側では第2主面42側のマスク52、+Y側では第1主面41側のマスク51)が、鋭角となる主面側よりも距離Mだけ長く形成される。
0<M<2×t×tanθ …(1)
一方、M≧2×t×tanθの場合、叉部に形成される異形部77の断面形状が厚さ方向でアンバランスな形状となる可能性がある。これに対し、本実施形態によれば、条件式(1)を満たすことで、異形部77(図1(a)参照)の厚さ方向の断面形状をバランスの良い形状とすることができる。
なお、エッチングの進行状態を解り易くするための基準として、マスク51、52の−Y側の両端面と、+Y側の両端面うち、中央側に位置している端面の位置に基準線Q2、Q3を表示している。この基準線Q2、Q3は、水晶の光学軸(主面からカット角θだけ傾斜)との角度が鋭角となる、主面に直交しマスクの長手方向の端面に引いた仮想線である。
これにより、ウエハ50の第1主面41と第2主面42の両側からエッチング加工を同時に進行させることができる。すなわち、ウエハ50の両面から、水晶のエッチング異方性により、カット角θ方向にエッチングが進行していく。すなわち、マスク51の端部からは、s1、s2方向にエッチングが進行し、マスク52の端部からはs3、s4方向にエッチングが進行する。
この貫通した直後の状態では、カット角θのエッチング面がズレるため、主面に41と略平行な連結面45pが形成される。
なお、連結面45pは、幅方向(Z方向)の中心からズレた位置に形成される。この形成位置は、基準線Q2、Q3とマスクの端部が一致している側であり、−Y(左)側の端部ではマスク51側に、+Y(右)側の端部ではマスク52側にズレて形成される。
このズレは、エッチングの進行方向が基準線Q2、Q3に対して鋭角となる方向(s1、s3)のエッチング速度が、鈍角となる方向(s2、s4)のエッチング速度よりも遅くなるためである。
貫通直後に形成された連結面45pに対して、傾斜角θ方向のエッチングが進行するが、長手方向外側ほど進行が早いため、連結面45pは徐々に傾斜していく。この連結面45pに対して傾斜しながら進行するエッチングの速度を進行速度をv1とする。
また、カット角θ方向(s1〜s4)の進行によって形成された2つの傾斜面に対しては、Y方向にエッチングが進行し(この進行速度をv2とする)、傾斜面は長手方向の中心に向かって平行移動していく。この2方向のエッチングの速度はv2>v1である。
そして、貫通から所定時間経過してエッチング処理を終了した時点では、長手方向の両端面には、第1傾斜部43a、第2傾斜部44a、及び連結部45aからなる段部46aが基準線Q2側に形成され、第1傾斜部43b、第2傾斜部44b、及び連結部45bからなる段部46bが基準線Q3側に形成される。
以上のエッチング処理の後、マスク51、52を除去することで、長手方向の両端面に段部46a、段部46bが形成された圧電振動片6の外形形状が形成される。
そして、図2で説明したように、中心線Jの第1主面41側と第2主面42側に形成される端面が、中心線Jと基準線Qとの交点を中心に点対称となる状態で終了するのが好ましい。
但し、圧電振動片6の製造工程において周波数調整工程を行わず、完成した圧電振動片6を、圧電振動子1の実装部に実装した後に行うようにしてもよい。
叉部では、エッチングによって+Y方向の端部に異形部77が形成される(図1(a)参照)。
このため、図5(a)に示すように、第1主面41側のマスク51と第2主面42側のマスク52は、+Y側の端部の位置を同じ位置にし、−Y側の端部を、図4(a)と同様に、マスク52側の端部を−Y方向の外側に延出させる。
これにより、エッチング処理の後において、図5(b)に示すように、叉部に形成される異形部77は、従来と同様に上下方向のバランスがとれた形で小さく形成され、異形部77の反対側には、図1(b)で説明したように、第1傾斜部43a、第2傾斜部44a、連結部45aを有する段部46aが形成される。
これにより叉部における振動に対する強度が低下すること、または、圧電振動片6の長さが長くなることを抑制することができる。
説明した実施形態では、両端面に段部46a、46bを形成する場合について説明したが、この変形例では何れか一方の端部に段部を形成するものである。
図6は、腕部40における両主面41、42のマスク配置と、形成される端部形状の、第1変形例の断面図である。
図6(a)に示すように、第1変形例では、第1主面41側のマスク51と第2主面42側のマスク52を、−Y側の端部の位置を同じ位置にし、+Y側の端部では、図4(a)と同様に、マスク51側の端部を+Y方向の外側に延出させる。
これにより、図6(b)に示すように、腕部40は、+Y側の端面に段部46bが形成され、−Y側の端面には従来と同じ1つの傾斜面431が形成される。この傾斜面431は、第1傾斜面43aが第2主面42まで延長したものである。
この第1変形例によれば、叉部を含め基部8と延長部81の−Y側の端面全体が傾斜面431となる。
この第1変形例の対象となる腕部40は、振動腕部7と支持腕部9の両方である。
図7(a)に示すように、第2変形例では、第1変形例とは逆に、第1主面41側のマスク51と第2主面42側のマスク52を、+Y側の端部の位置を同じ位置にし、−Y側の端部では、マスク52側の端部を−Y方向の外側に延出させる。
これにより、図7(b)に示すように、腕部40は、−Y側の端面に段部46aが形成され、+Y側の端面には従来と同じ1つの傾斜面431が形成される。この傾斜面431は、第1傾斜面43bが第1主面41まで延長したものである。
この第2変形例によれば、実施形態と同様に、叉部を含め基部8と延長部81の−Y側の端面全体に段部46aが形成される。
支持腕部9は、後述するように導電性接着剤29でパッケージ2の実装部14に固定されるため、支持腕部9の開放端(+Y側の端面)側が傾斜面431でも、圧電振動片6の振動に与える影響が小さいためである。
これに対して、振動腕部7の場合、その開放端(+Y側の端面)部分は励振により大きく振動する部分であり、バランス調整の効果が最も大きい箇所であるため段部46bを必ず形成するようにしている。
図8は、圧電振動片の他の形状について表した平面図で、(a)は片持ち型の圧電振動片61、(b)はセンターアーム型の圧電振動片62を表している。
図8(a)に示す片持ち型の圧電振動片61は、基部8から長手方向に平行に延出する振動腕部7a、7bが形成され、支持腕部は存在しない。
一方、図8(b)に示す圧電振動片62は、基部8から長手方向に平行に延出する振動腕部7a、7bの間に、支持単腕部9cが形成されている。
これら圧電振動片61、62においても、説明した実施形態、変形例と同様に、腕部(振動腕部7、支持単腕部9c)のY方向の両端面の少なくとも一方に、段部46a、段部46bを形成することで、厚さ方向のバランスを良くした圧電振動片61、62を形成することができる。
次に、このように形成された圧電振動片6、61、62を収容した圧電振動子1について、圧電振動片6を収容する場合を例に説明する。
図9は、圧電振動片を収容した圧電振動子1の分解斜視図である。
図9に示すように、本実施形態の圧電振動子1は、内部に気密封止されたキャビティCを有するパッケージ2と、キャビティC内に収容された圧電振動片6と、を備えたセラミックパッケージタイプの表面実装型振動子とされている。
パッケージ2は、概略直方体状に形成され、パッケージ本体3と、パッケージ本体3に接合されることでパッケージ本体3との間にキャビティCを形成する封口板4と、を備えている。
パッケージ本体3は、互いに重ね合わされた状態で接合された第1ベース基板10および第2ベース基板11と、第2ベース基板11上に接合されたシールリング12と、を備えている。
第2ベース基板11は、第1ベース基板10に重ねられており、第1ベース基板10に対して焼結などにより結合されている。すなわち、第2ベース基板11は、第1ベース基板10と一体化されている。
なお、第1ベース基板10と第2ベース基板11の間には、両ベース基板10、11に挟まれた状態で接続電極(図示せず)が形成されている。
貫通部11aの短手方向で対向する両側の内側面には、内方に突出する実装部14A、14Bが設けられている。
この実装部14A、14Bの上面には、圧電振動片6との接続電極である一対の電極パッド(電極部)20A、20Bが形成されている。また、第1ベース基板10の下面には、一対の外部電極21A、21Bがパッケージ2の長手方向に間隔をあけて形成されている。電極パッド20A、20Bおよび外部電極21A、21Bは、例えば蒸着やスパッタ等で形成された単一金属による単層膜、または異なる金属が積層された積層膜である。
電極パッド20A、20Bと外部電極21A、21Bとは、第2ベース基板11の実装部14A、14Bに形成された第2貫通電極(図示せず)、第1ベース基板10と第2ベース基板11の間に形成された接続電極(図示せず)、及び、第1ベース基板10に形成された第1貫通電極(図示せず)を介して互いにそれぞれ導通している。
一方、電極パッド20A、20B上には、導電性接着剤29が塗布され、支持腕部9a、9bのマウント電極と接合している。
(a)圧電振動片製造工程では、説明した実施形態、変形例により(図4の説明参照)、Y方向の端面に段部46a、46bの圧電振動片6を製造する。
(b)実装工程では、製造した圧電振動片6を、パッケージ本体3に形成された実装部14の電極パッド20に導電性接着剤29で支持腕部9を接着することで実装する。
(c)封止工程では、圧電振動片6を実装したパッケージ本体3に封口板4により封止する。
また、叉部を含め基部8と延長部81の−Y側の端面全体に段部46aが形成され、幅L2>L1とすることができるので、叉部における耐振動強度の低下を抑制することができる。
2 パッケージ
40 腕部(振動腕部、支持腕部)
41 第1主面
42 第2主面
43 第1傾斜部
44 第2傾斜部
45 連結部
46 段部
51、52 マスク
6、61、62 圧電振動片
7 振動腕部
8 基部
81 延長部
9 支持腕部
θ カット角
Claims (10)
- 基部と、
前記基部から並行して延設された一対の振動腕部と、
前記振動腕部の少なくとも開放端側の端面に形成された段部と、を備え、
前記段部は、前記振動腕部の長手方向と平行かつ前記一対の振動腕部の幅方向と直交する断面視で、前記振動腕部の厚み方向の内側ほど、長手方向内側に位置するように一方の主面から傾斜する第1傾斜部と、前記振動腕部の厚み方向の内側ほど、長手方向外側に位置するように他方の主面から傾斜する第2傾斜部と、前記第1傾斜部と前記第2傾斜部とを連結する連結部と、
を備えることを特徴とする圧電振動片。 - 前記基部における、前記振動腕部が延設される側と反対側の端面に前記段部が形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の圧電振動片。 - 前記基部から前記一対の振動腕部と並行して延設された支持腕部を備え、
前記支持腕部の開放端側の端面に前記段部が形成されている、
ことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の圧電振動片。 - 前記支持腕部は、前記一対の振動腕部の両外側に形成された一対の支持腕部、又は、前記一対の振動腕部の間に形成された1つの支持単腕部である、
ことを特徴とする請求項3に記載の圧電振動片。 - 請求項1から請求項4のうちの何れか1の請求項に記載の圧電振動片と、
前記圧電振動片を収容するパッケージと、
を備えることを特徴とする圧電振動子。 - 少なくとも基部と前記基部から並行して延設された一対の振動腕部を有する音叉型の圧電振動片の形成方法であって、
水晶を所定のカット角θで切り出されたウエハの両主面に、前記圧電振動片の外形形状に対応する形状のマスクを形成するマスク工程と、
前記マスクを形成したウエハをエッチング液に浸漬して圧電振動片の外形形状を形成する外形形成工程と、
前記振動腕部に2系統の電極を形成する電極形成工程と、を備え、
前記マスク工程は、水晶の光学軸との角度が鈍角となる主面側の前記振動腕部に対応する部分のマスクを、鋭角となる主面側よりも距離Mだけ長く形成する、
ことを特徴とする圧電振動片の製造方法。 - 前記距離Mは、前記ウエハの厚さをtとした場合、0<M<2×t×tanθの範囲である、
ことを特徴とする請求項6に記載の圧電振動片の製造方法。 - 前記マスク工程は、水晶の光学軸との角度が鈍角となる主面側の前記基部に対応する部分のマスクを、鋭角となる主面側よりも前記振動腕部が形成される側と反対側に、距離Mだけ長く形成する、
ことを特徴とする請求項6、又は請求項7に記載の圧電振動片の製造方法。 - 前記マスク工程は、前記基部から前記一対の振動腕部と並行して延設された支持腕部を備えた圧電振動片の外形形状に対応する形状のマスクを形成する、
ことを特徴とする請求項6、請求項7、又は請求項8に記載の圧電振動片の製造方法。 - 請求項6から請求項9のうちの何れか1の請求項の各工程により圧電振動片を製造する工程と、
前記圧電振動片を、パッケージ内に形成された実装部に実装する実装工程と、
前記パッケージを封止する封止工程と、
を有することを特徴とする圧電振動子の製造方法。
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