JP2019178347A - 銅系材料 - Google Patents

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英之 佐川
Hideyuki Sagawa
英之 佐川
遠藤 裕寿
Hirohisa Endo
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Abstract

【課題】高温環境下における長時間の使用に耐え得る耐食性(耐酸化性)を有する銅系材料を提供する。【解決手段】銅を主成分とする基材2と、基材2の表面に形成された、銅よりも酸素との親和性が高い金属元素及び酸素を含有する金属酸化物層を有する表面処理層3を備え、任意に選ばれた0.0004mm2エリアにおける、表面処理層3の基材2に対する被覆面積率が、70%以上であり、金属酸化物層は、RHEED分析による電子線の回折像がハローパターンを示す銅系材料1である。【選択図】図1

Description

本発明は、銅又は銅合金材料の表面に、銅とは異なる金属元素からなる薄い表面処理層を設けることにより、表面の変色及び酸化が低減された銅系材料に関する。
日常生活の中で、さまざまな商品(家、家具、車、家電製品、道具、嗜好品、アクセサリー、日常雑貨等)が存在するが、それら商品の価値を決定するものとして、実用性、機能の他、美的外観が挙げられる。美的外観を求める装飾品においては、形、色、艶等が、その価値を高める要因となっている。純銅系材料が持つ淡いピンク色及びその光沢は、古くから好まれ、装飾用の材料として利用されてきた。
また、銅は、銀に次いで電気伝導率が高いため、ケーブルを始めとした多くの導電用部材として利用されている。純銅系導体としては、無酸素銅、タフピッチ銅が代表的であり、線もしくは板状材料、又はめっきとして利用される。
装飾用としての銅素材には、その表面に、ベンゾトリアゾール等の防錆剤を塗布して、銅素材の酸化を抑制することが行われているが、大気環境下で放置した場合、経年に伴い、その色や光沢は劣化し、純銅としての本来の美的外観が損なわれる。銅の場合、自然酸化膜としての数nmの厚さの初期の酸化膜が生じるが、その後この酸化膜の厚さが、数十nmの厚さに成長しただけでも、外観の色調は大きく変化し、光沢も低下してしまう。これは、銅表面に、主に銅と酸素が結合した酸化物(Cu2OやCuO)を形成し、時間とともにその厚さが増大するためである。
一方で、この耐食性向上を目的として、銅素材に添加元素を加えて、銅素材自体を合金化するという考え方がある。また、銅材表面に、亜鉛(Zn)めっきを施した後、拡散加熱処理を行うことで、亜鉛(Zn)濃度が10〜40%である銅−亜鉛(Cu−Zn)の層を形成し、耐食性のある銅系部材とする手法がある(例えば、特許文献1参照)。
特開昭62−040361号公報 国際公開2007/108496号公報 特開2008−045203号公報 特開2004−176082号公報 特開2001−059198号公報 特開2010−163641号公報
しかし、本発明者等の検討によると、このような銅系部材を用いたとしても、例えば、環境温度、又は環境温度及び動作温度を合わせた温度が100℃以上に達する自動車、又は車両用の動力及び信号伝達用ケーブル導体として使用した場合、製品に求められる要求性能、つまり、高温での長時間の使用に対する耐食性(耐酸化性)は、未だ十分に満足し得るものではないことが判明している。
また、近年では、アモルファス合金が、原子が密に詰まった構造を有することから、優れた耐食性を示すとの報告がなされている(例えば、特許文献2〜6参照)。
上述のアモルファス合金のような緻密な層は、優れた耐食性を有する点において利点を有するが、複数の金属元素を利用して合金化された材料を必要とするため、製造工程が煩雑化してしまう欠点があり、合金化されていない亜鉛元素を使用して緻密な層を形成する技術については、未だ十分な検討がなされていない。
本発明の目的は、高温環境下における長時間の使用に耐え得る耐食性(耐酸化性)を有する銅系材料を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明によれば、以下の銅系材料が提供される。
銅を主成分とする基材と、前記基材の表面に形成された、銅よりも酸素との親和性が高い金属元素及び酸素を含有する金属酸化物層を有する表面処理層を備え、任意に選ばれた0.0004mm2エリアにおける、前記表面処理層の基材に対する被覆面積率が、70%以上であることを特徴とする銅系材料。
本発明によれば、高温環境下における長時間の使用に耐え得る耐食性(耐酸化性)を有する銅系材料を提供することができる。
本発明の一の実施の形態に係る銅系材料を模式的に示す断面図であり、(a)がCu成分、(b)がZn成分の分析結果である。 本発明の他の実施の形態に係る銅系材料を模式的に示す断面図であり、(a)がCu成分、(b)がZn成分の分析結果である。 実施例1に関わる銅系材料のオージェマッピング分析結果であり、(a)がCu成分、(b)がZn成分の分析結果である。 比較例2に関わる銅系材料のオージェマッピング分析結果であり、(a)がCu成分、(b)がZn成分の分析結果である。 実施例1に関わる銅系材料の150℃、170時間加熱後のオージェマッピング分析結果であり、(a)がCu成分、(b)がZn成分の分析結果である。 比較例2に関わる銅系材料の150℃、170時間加熱後のオージェマッピング分析結果であり、(a)がCu成分、(b)がZn成分の分析結果である。
[実施の形態の要約]
本実施の形態の銅系材料は、銅を主成分とする基材と、前記基材の表面に形成された、銅よりも酸素との親和性が高い金属元素(例えば、亜鉛)及び酸素を含有し金属酸化物層を有する表面処理層を備え、任意に選ばれた0.0004mm2エリアにおける、前記表面処理層の基材に対する被覆面積率が、70%以上で構成されたものである。
以下に、本発明の一の実施の形態について、図面を用いて説明する。図1は、本発明の一の実施の形態に係る銅系材料を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る銅系材料1は、銅を主成分とする基材2と、基材2の表面に形成された、金属酸化物層を有する表面処理層3とを備えて構成され、この金属酸化物層は、例えば、銅よりも酸素との親和性が高い金属元素(例えば、亜鉛)及び酸素、又は銅よりも酸素との親和性が高い金属元素(例えば、亜鉛)、酸素及び基材2から拡散した銅を含有している。
金属酸化物層は、RHEED(Reflection High Energy Electron Diffraction)分析による電子線の回折像がハローパターンを示す。これは、金属酸化物層が、アモルファス構造或いは極めて微細な結晶であることを示唆している。つまり、通常の結晶質層と比較して緻密な構造と考えられるため、この金属酸化物層が、銅素材の酸化の原因である表面処理層の表面への銅の拡散、又は銅素材中へ酸素の進入、及びその結果としての、銅及び酸素が結合することを阻止するバリア層として機能すると考えられる。
この緻密な金属酸化物層を形成するためには、酸素及び銅以外の他の金属元素が優先的に結合することが必要であり、その金属酸化物層の形成を促進するためには、基材2である銅よりも酸素との親和性が高い金属元素(例えば、亜鉛)が基材の表面に配置されていることが好ましい。
なお、図2に示すように、本発明の他の実施の形態に係る銅系材料4として、表面処理層5は、金属酸化物層7と、金属酸化物層7の下に形成された、銅及び銅よりも酸素との親和性が高い金属元素(例えば、亜鉛)からなる拡散層6、又は、銅、銅よりも酸素との親和性が高い金属元素及び酸素からなる拡散層6を有するものであってもよい。
更に、本発明に関わるこの表面処理層は、基材に対する被覆面積率が、70%以上であることが望ましい。より好ましくは、任意に選ばれた20μm四方のエリア(0.0004mm)における、表面処理層の基材に対する被覆面積率が、70%以上であるとよい。これは、銅を主成分とする基材の表面を覆い、銅よりも酸素との親和性が高い金属元素は、基材に対して犠牲陽極的な作用で優先的に酸化物を形成し、基材の酸化を抑制すると考えられ、この抑制効果を得られる条件が、表面処理層の被覆面積率として示されることを見出したためである。
このように構成された本実施の形態に係る銅系材料は、装飾用途の部材及び導電用途の部材のいずれの用途に対しても広く耐食性(耐酸化性)を有し、特に、高温環境下での長時間の使用に耐え得る耐食性(耐酸化性)を有する。
以下、本実施の形態に係る銅系材料のさらに具体的な構成について説明する。
本実施の形態に係る銅系材料1に用いられる表面処理層3(拡散層6を有する銅系材料4の場合は表面処理層5)の厚さは、拡散層6の厚さ及び加熱処理条件にもよるが、3.6nm以上0.6μm以下が好ましい。
また、拡散層6を有する場合、金属酸化物層7の厚さとしては、特に制限はないが、3.0nm以上が好ましい。
また、拡散層6の厚さは、その下限値としては特に制限はなく、心材としての銅が被覆されていればよく、実用上の下限の被覆厚さは3nm程度である。
また、拡散層6の厚さは、0.5μm以下が好ましい。0.5μmを超えると、高い耐食性の発現に寄与する金属酸化物層7が安定して形成されにくくなることがある。
表面処理層3、すなわち金属酸化物層(拡散層6を有する場合は金属酸化物層7)を構成する、銅よりも酸素との親和性が高い金属元素としては、亜鉛以外に、例えば、Ti,Mg,Al,Fe,Sn,Mn等を挙げることができる。とりわけ、リサイクルの観点から、銅の製造時に酸化除去し易いTi及びMgが好ましい。
基材2を構成する、銅を主成分とする材料としては、必ずしも純銅である必要はなく、本発明の効果を奏する限りにおいては、銅合金を使用することも可能であり、例えば、無酸素銅、タフピッチ銅等を使用することができる。具体的には、3〜15質量ppmの硫黄と、2〜30質量ppmの酸素と、5〜55質量ppmのTiとを含む希薄銅合金等を使用することができる。
また、表面処理層3又は5は、異種元素が界面で接する拡散層を含むため、異種元素界面で、通常なだらかな濃度変化を示すものであり、表面処理層の厚さの定義が難しい。そこで、本発明においては、表面処理層の厚さを、「銅よりも酸素との親和性が高い金属元素及び酸素、並びに必要に応じて銅を含有する層の厚さであり、かつ、その層を構成する元素のいずれをも、元素含有比率としての原子濃度(at%)として、2at%以上含有する層の厚さ」と定義した。
本実施の形態の銅系材料は、銅よりも酸素との親和性が高い金属元素が、例えば、亜鉛である場合には、最終製品のサイズ及び形状にて、銅系導体の表面に電解めっきでZn層を形成した後、そのまま50℃以上150℃以下の温度で30秒以上60分以下の時間の条件で大気中にて加熱することで少なくとも、亜鉛及び酸素からなり、RHEED分析でハローパターンを示す金属酸化物層を含有した表面処理層を有する銅系材料を製造することができる。つまり、銅を主成分とする基材の表面に、亜鉛を被覆して所定の加熱処理を施すだけの簡易な手法により緻密な金属酸化物層を形成することができる。なお、表面処理層は、基材の片面だけに形成してもよいし、両面に形成してもよい。
また、その他の実施の形態として、最終製品サイズ、形状に加工する前に、予め亜鉛からなるめっきを行い、その後、最終製品サイズ、形状に加工し、被覆層を0.5μm以下とする方法で製造したものであってもよい。
本発明の銅系材料は、導電材料、飾り物、文字プレート等の装飾材料等への適用が可能である。
また、その他、本発明の銅系材料は、高周波用導体を用いたケーブル、アンテナ、高周波同軸ケーブル用の導体、可とう楕円導波管等への適用が可能である。
また、Zn層の形成は、めっき法を好ましく用いることができる。なお、めっき法のほか、スパッタ法、真空蒸着法、クラッド法等を用いることもできる。
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明する。ここで、サンプル1〜12、実施例1、2及び比較例1、2の概略を、表1及び表2に示す。
サンプル1〜12、実施例1、2及び比較例1、2の詳細については、後述するが、サンプル1〜11、実施例1、2、及び比較例1、2は、概略として、基材としての銅からなる平板上に、種々の厚さの亜鉛の被覆層を電解めっきにより形成し、作製したものである。
すなわち、サンプル1〜6、実施例1、2の銅系材料は、タフピッチ銅からなる平板上に、0.002μm〜0.45μmの亜鉛めっきの厚さを変えた被覆層を形成し、その後、大気中で焼鈍をして作製したものである。
また、サンプル7〜11、比較例1、2の銅系材料は、銅系材料の特性に及ぼす亜鉛層の厚さや被覆率の影響を評価すべく、成膜条件(時間、めっき浴)を変化させた亜鉛層を形成し、更に、加熱条件の影響を評価すべく、加熱処理条件を変化させ作製したものである。 ここで、サンプル1〜6、実施例1、2の銅系材料は、酸化亜鉛成分の濃度が15.0g/Lとなるように調整を行ったアルカリ浴(ジンケート浴)を用い、サンプル7〜11、比較例1、2の銅系材料は、酸化亜鉛成分の濃度が12.5g/Lとなるように調整を行った塩化亜鉛浴を用いた。さらに、サンプル12として、タフピッチ銅を用意した。
表1において、「被覆率」は、試料表面からオージェマッピングによる元素分析を行い、1mm2エリアの亜鉛の基材に対する被覆面積率((亜鉛検出面積/基材面積(1mm2))×100)を比較した。更に表2では、任意に選んだ0.0004mm2エリアでの亜鉛の基材に対する被覆面積率((亜鉛検出面積/基材面積(0.0004mm2)×100)を3か所で測定し、最少となる値を比較した。
表1において、表層の結晶状態の確認は、RHEED分析により行った。アモルファス層或いは微結晶層の存在を示すハローパターンが確認できたものを「有」、結晶質の構造を示す電子線の回折斑点が確認できたものを「無」とした。
なお、表1、2において、作製した各銅系材料の外観、はんだ付け性、総合評価は、以下のようにして行った。
「外観」は、100℃に設定した恒温槽において、大気中で1000時間まで保持する恒温保持試験により評価した。試験前後の色、光沢の変化で判断し、最も変化の少ないものを◎、最も変化が大きく外観上劣化したものを×、その中間を△とした。
「はんだ付け性」は、150℃に設定した恒温槽において、大気中で340時間まで保持した後、はんだ浸漬試験により評価した。はんだ材として、Pbフリーはんだである、Sn−3.0%Ag−0.3%Cuを使用し、メニスコグラフ法により、各試料から切り出した幅10mmの試片をフラックス(商品名スパークルフラックスESR−250 (千住金属工業社製))に浸漬した後、それを255℃の温度に保持したはんだ浴槽中に浸漬速度2mm/秒で2mmに亘って浸漬し、試片の表面がはんだで濡れて、いわゆるはんだコーティングが施された状態となるまでの時間(ゼロクロスタイム)を測定した。ゼロクロスタイムが4秒以下を◎、4秒超〜6秒以下を○とし、6秒を超えるものを×とした。
「総合評価」は、これらの項目を総合的に評価して、◎最良、○良好、×不適と判断した。
以下に、サンプル1〜12、実施例1、2及び比較例1、2の詳細を示す。
[サンプル1]
純Cu(タフピッチ銅;以下TPC)からなる厚さ0.5mmの平板を用意し、その表面に、電解めっきにより厚さ0.002μmの亜鉛からなる被覆層を形成し、その後、50℃の温度で12分間、大気中で加熱処理して、表面処理層を備えた銅系材料を作製した。作製した銅系材料に対し、表面から深さ方向のオージェ分析を行うことで、亜鉛(Zn)、酸素(O)及び銅(Cu)からなる群から選択された2種又は3種で構成される表面処理層が、0.003μmの厚さに形成されていることを確認した。
[サンプル2]
サンプル2では、TPCからなる厚さ0.5mmの平板を用意し、その表面に、電解めっきにより厚さ0.005μmのZn層を形成し、その後、50℃の温度で1時間、大気中で加熱処理した銅系材料を作製した。作製した銅系材料に対し、表面から深さ方向のオージェ分析を行うことで、亜鉛(Zn)、酸素(O)及び銅(Cu)からなる群から選択された2種又は3種で構成される表面処理層が、0.006μmの厚さに形成されていることを確認した。
[サンプル3]
サンプル3では、TPCからなる厚さ0.5mmの平板を用意し、その表面に、電解めっきにより厚さ0.008μmのZn層を形成し、その後、95℃の温度で8分間、大気中で加熱処理した銅系材料を作製した。作製した銅系材料に対し、表面から深さ方向のオージェ分析を行うことで、亜鉛(Zn)、酸素(O)及び銅(Cu)からなる群から選択された2種又は3種で構成される表面処理層が、0.01μmの厚さに形成されていることを確認した。
[サンプル4]
サンプル4では、TPCからなる厚さ0.5mmの平板を用意し、その表面に、電解めっきにより厚さ0.04μmのZn層を形成し、その後、125℃の温度で8分間、大気中で加熱処理した銅系材料を作製した。作製した銅系材料に対し、表面から深さ方向のオージェ分析を行うことで、亜鉛(Zn)、酸素(O)及び銅(Cu)からなる群から選択された2種又は3種で構成される表面処理層が、0.05μmの厚さに形成されていることを確認した。
[サンプル5]
サンプル5では、TPCからなる厚さ0.5mmの平板を用意し、その表面に、電解めっきにより厚さ0.08μmのZn層を形成し、その後、145℃の温度で40秒間、大気中で加熱処理した銅系材料を作製した。作製した銅系材料に対し、表面から深さ方向のオージェ分析を行うことで、亜鉛(Zn)、酸素(O)及び銅(Cu)からなる群から選択された2種又は3種で構成される表面処理層が、0.1μmの厚さに形成されていることを確認した。
[サンプル6]
サンプル6では、TPCからなる厚さ0.5mmの平板を用意し、その表面に、電解めっきにより厚さ0.45μmのZn層を形成し、その後、150℃の温度で30秒間、加熱処理した銅系材料を作製した。作製した銅系材料に対し、表面から深さ方向のオージェ分析を行うことで、亜鉛(Zn)、酸素(O)及び銅(Cu)からなる群から選択された2種又は3種で構成される表面処理層が、0.5μmの厚さに形成されていることを確認した。
[サンプル7]
サンプル7では、TPCからなる厚さ0.5mmの平板を用意し、その表面に、電解めっきにより厚さ0.007μmのZn層を形成し、その後、95℃の温度で10分間、大気中で加熱処理した銅系材料を作製した。作製した銅系材料に対し、表面から深さ方向のオージェ分析を行うことで、亜鉛(Zn)、酸素(O)及び銅(Cu)からなる群から選択された2種又は3種で構成される表面処理層が、0.01μmの厚さに形成されていることを確認した。
[サンプル8]
サンプル8では、TPCからなる厚さ0.5mmの平板を用意し、その表面に、電解めっきにより厚さ0.055μmのZn層を形成し、その後、100℃の温度で5分間、大気中で加熱処理した銅系材料を作製した。作製した銅系材料に対し、表面から深さ方向のオージェ分析を行うことで、亜鉛(Zn)、酸素(O)及び銅(Cu)からなる群から選択された2種又は3種で構成される表面処理層が、0.06μmの厚さに形成されていることを確認した。
[サンプル9]
サンプル9では、TPCからなる厚さ0.5mmの平板を用意し、その表面に、電解めっきにより厚さ0.95μmのZn層を形成し、その後、100℃の温度で5分間、大気中で加熱処理した銅系材料を作製した。作製した銅系材料に対し、表面から深さ方向のオージェ分析を行うことで、亜鉛(Zn)、酸素(O)及び銅(Cu)からなる群から選択された2種又は3種で構成される表面処理層が、1μmの厚さに形成されていることを確認した。
[サンプル10]
サンプル10では、TPCからなる厚さ0.5mmの平板を用意し、その表面に、電解めっきにより厚さ0.02μmのZn層を形成し、銅系材料を作製した。
[サンプル11]
サンプル11では、TPCからなる厚さ0.5mmの平板を用意し、その表面に、電解めっきにより厚さ0.01μmのZn層を形成し、その後、380℃の温度で30秒間、大気中で加熱処理した銅系材料を作製した。作製した銅系材料に対し、表面から深さ方向のオージェ分析を行うことで、亜鉛(Zn)、酸素(O)及び銅(Cu)からなる群から選択された2種又は3種で構成される表面処理層が、0.02μmの厚さに形成されていることを確認した。
[サンプル12]
サンプル12では、TPCからなる厚さ0.5mmの平板を評価試料とした。
[実施例1,2][比較例1,2]
実施例1,2及び比較例1,2では、TPCからなる厚さ0.5mmの平板を用意し、その表面に、電解めっきにより厚さ0.008μmのZn層を形成し、その後、100℃の温度で10分間、大気中で加熱処理した銅系材料を作製した。すべての作製した銅系材料に対し、RHEED分析を行うことにより、アモルファス層或いは微結晶層の存在を示すハローパターンが確認できた。また、作製した銅系材料に対し、表面から深さ方向のオージェ分析を行うことで、亜鉛(Zn)、酸素(O)及び銅(Cu)からなる群から選択された2種又は3種で構成される表面処理層が、0.01μmの厚さに形成されていることを確認した。
亜鉛のめっき条件(前処理、電流密度、撹拌、めっき浴)を変化させることで、亜鉛の基材に対する被覆面積率を表2に示す50〜94%に変化させた。
図3は、実施例1に関わる銅系材料の表層をオージェマッピングにより分析した結果である。ドットで示されるのが、各元素Cu、Znの面内での検出箇所である。このうち、Znの検出された面積を数値処理し、分析エリアで除したものを亜鉛の被覆面積率(%)とした。この被覆面積率は、実施例1で90%であった。図4は、同様に、比較例2に関わる銅系材料の分析結果であり、被覆面積率は、50%であった。
これらの試料を150℃で170時間大気中で加熱をした場合のオージェマッピングを図5,6に示す。図5は、実施例1に関わる材料の加熱後の結果であるが、加熱によりCu露出領域が増加しているものの、依然としてZnが大部分を網羅している、つまり、亜鉛の被覆面積率は高いレベルで維持されていることがわかった。この現象が、実施例1で加熱後の外観とはんだ付け性に優れた理由と考えられる。一方、図6に示す、比較例2に関わる材料の加熱後の表面は、加熱によりCu露出領域が増加し、表層に存在するZn量は微少、つまり亜鉛の被覆面積率は低いままであり、露出したCuの酸化が外観やはんだ付け性の低下を引き起こしていると考えられる。
このように、外観やはんだ付け性の特性は、表1に示す通り、表面処理層の厚さが3.0nm以上0.5μm以下や、ハローパターンを示すことだけでなく、被覆面積率に関係があることがわかった。つまり、被覆面積率として、70%以上であることが必要であることがわかった。
更に、この被覆面積率が、同じ70%以上であっても、表2に示すように、局所的にCuの露出が高い(被覆面積率が70%未満)箇所があるものは、優れた外観やはんだ付け性は得られないことがわかった。サンプル1〜6に関しても、評価したところ、任意に選んだ0.0004mm2エリアでの亜鉛の基材に対する被覆面積率が70%以上となっていた。また、シアン浴による亜鉛からなるめっきを形成しても、任意に選んだ0.0004mm2エリアでの亜鉛の基材に対する被覆面積率が70%以上となることを確認でき、優れた外観やはんだ付け性が得られた。このようにアルカリ浴による亜鉛からなるめっきを形成することにより、局所的にCuの露出が高い個所が形成されにくくなる傾向があることが分かった。
上述の結果から総合的に判断すると、実施例1、2に示す本発明により、高温環境下における使用に耐え得る耐酸化性(はんだ付け性)を有し、銅系の装飾用材料及び導電材料を得ることができる。また、心材(基材)としての銅及び銅合金は、一般的なタフピッチ銅、無酸素銅に制限されるものではなく、高純度銅や上述したいわゆる希薄銅合金に対しても、本発明の方法は適用が可能である。
1 銅系材料
2 基材
3 表面処理層
4 銅系材料
5 表面処理層
6 拡散層
7 アモルファス層

Claims (5)

  1. 銅を主成分とする基材と、前記基材の表面に形成された、銅よりも酸素との親和性が高い金属元素及び酸素を含有する金属酸化物層を有する表面処理層を備え、
    任意に選ばれた0.0004mm2エリアにおける、前記表面処理層の基材に対する被覆面積率が、70%以上であり、
    前記金属酸化物層は、RHEED分析による電子線の回折像がハローパターンを示す、
    ことを特徴とする銅系材料。
  2. 前記表面処理層は、前記金属酸化物層の下に、さらに、銅及び銅よりも酸素との親和性が高い金属元素からなる拡散層、又は銅、銅よりも酸素との親和性が高い金属元素及び酸素からなる拡散層を有する請求項1に記載の銅系材料。
  3. 前記金属酸化物層は、前記基材から拡散した銅をさらに含有した請求項1または2に記載の銅系材料。
  4. 前記銅よりも酸素との親和性が高い金属元素は、亜鉛である請求項1〜3のいずれかに記載の銅系材料。
  5. 前記表面処理層の厚さは、3.0nm以上0.5μm以下である請求項1〜4のいずれかに記載の銅系材料。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2024177671A (ja) * 2020-10-29 2024-12-20 ノリタケ株式会社 合金材料の製造方法およびその利用

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JP2024177671A (ja) * 2020-10-29 2024-12-20 ノリタケ株式会社 合金材料の製造方法およびその利用

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