JP2019183627A - 防潮堤の補強構造 - Google Patents

防潮堤の補強構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2019183627A
JP2019183627A JP2019049417A JP2019049417A JP2019183627A JP 2019183627 A JP2019183627 A JP 2019183627A JP 2019049417 A JP2019049417 A JP 2019049417A JP 2019049417 A JP2019049417 A JP 2019049417A JP 2019183627 A JP2019183627 A JP 2019183627A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel pipe
pipe pile
reinforcement
seawall
pile
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019049417A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7066651B2 (ja
Inventor
禎郎 塩崎
Sadao Shiozaki
禎郎 塩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Publication of JP2019183627A publication Critical patent/JP2019183627A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7066651B2 publication Critical patent/JP7066651B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A10/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE at coastal zones; at river basins
    • Y02A10/11Hard structures, e.g. dams, dykes or breakwaters

Landscapes

  • Revetment (AREA)

Abstract

【課題】波浪、高潮、津波に対して、防潮堤が背後地を守ることができる防潮堤の補強構造を提供する。【解決手段】本発明に係る防潮堤の補強構造1、27は、堤体3と堤体3を支持する既存鋼管杭5とを有し、背後地を波浪、高潮、津波から守る機能を有する補強前の胸壁19、防潮堤29を補強するものであって、胸壁19、防潮堤29の波浪、高潮、津波に対する補強用として、既存鋼管杭5より変形性能に優れる補強用鋼管杭9を増設したことを特徴とするものである。【選択図】 図1

Description

本発明は、臨海部に構築され、波浪、高潮、津波に対して背後地を守るために設けられる防潮堤の補強構造に関し、特に地震後に発生する波浪、高潮、津波から背後地を守ることができるように補強する防潮堤の補強構造に関するものである。
防潮堤は、波浪、高潮、津波から背後地を守るために設けられる。また、防潮堤には、例えば特許文献1に開示されるように、胸壁が設けられる場合がある。
ここで胸壁とは、海岸や港湾の水際から、後背地側に距離を取って設けられた防潮堤のことをいう。
胸壁は、岩盤が露頭しているような堅固な地盤である場合を除いて、特許文献1に記載されているように、地盤に打設された鋼管杭によってコンクリート製の堤体を支持する構造が一般的である。
設計対象とした地震よりも大きな地震が鋼管杭等の支持杭に支持された胸壁に作用すると、鋼管杭が塑性変形し(以下、塑性化ともいう)て、地震後に、本来胸壁が保持すべき、波浪、高潮、津波に対して背後地を守る機能を保持することは難しくなることがある。
したがって、胸壁建設後に、設計対象とする地震が見直され、作用する地震動が大きくなった場合には、地震後の胸壁の機能保持のため、何らかの補強が必要となる。例えば、胸壁近傍の地盤改良による液状化の防止や、鋼管杭を増設する方法等が該当する。
特開2013−181308号公報
一般的に、地震後に襲来する津波に対して、胸壁が背後地を守るためには、胸壁の基礎として用いられている鋼管杭のような支持杭が、地震後にも弾性変形の範囲内(以下、弾性範囲内ともいう)であることが重要であると考えられる。支持杭が塑性化していると津波が作用した際に、波力によって水平方向の変形が進行し、背後地への浸水を抑止できない可能性があるからである。ここで、支持杭として、鋼管杭以外にもH鋼杭(H形鋼杭)なども例示できる。
支持杭の塑性化を防止する方法としては、地盤改良を行うことが考えられるが、堤体下部は上方から直接地盤改良することが難しく、本来地盤改良に期待される効果を得にくいことがある。
また、見直された地震動が非常に大きな場合、地盤改良のみでは、支持杭を弾性範囲内に抑えることは不可能なこともある。
また、地盤改良以外の方法として、既存の支持杭と同様の支持杭を増設する補強が考えられるが、想定地震に対して胸壁の水平変位量が大きくなることが想定される場合には、既存および増設される支持杭を弾性範囲内に抑えることは難しい。
上記においては防潮堤の例として水際線からある程度距離が離れた位置に設置される胸壁を例に挙げたが、上記課題は水際線の近傍において設置される防潮堤についても同様である。
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、地震後に襲来する波浪、高潮、津波に対して、背後地を守ることができる既存の防潮堤の補強構造を提供することを目的としている。
従来の一般的な考え方は、上述したように既存の支持杭を塑性化しないようにするという発想であるが、本発明では、地震時に既存の支持杭の塑性化を許容するものの、地震後の波浪、高潮、津波の波力による堤体の大きな水平移動を防止することに着目した補強をするという新たな発想に基づくものであり、具体的には以下の構成からなるものである。
(1)本発明に係る防潮堤の補強構造は、堤体と、該堤体を支持する既存支持杭とを有し、背後地を波浪、高潮、津波から守る機能を有する防潮堤を補強するものであって、
前記防潮堤の波浪、高潮、津波に対する補強用として、前記既存支持杭より変形性能に優れる補強用鋼管杭を増設したことを特徴とするものである。
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記防潮堤は胸壁であることを特徴とするものである。
(3)また、上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記補強用鋼管杭はあらかじめ設定した地震動において弾性範囲内であり、かつ前記地震後の津波波力に対しても弾性範囲内となるように設計されていることを特徴とするものである。
(4)また、上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記補強用鋼管杭はあらかじめ設定した地震動において弾性範囲内であり、かつ前記地震後の余震及び、波浪、高潮、津波の波力に対しても弾性範囲内となるように設計されていることを特徴とするものである。
本発明においては、防潮堤の津波に対する補強用として、前記既存支持杭より変形性能に優れる補強用鋼管杭を増設したことにより、設計対象の地震動が大きくなったため耐震補強が必要な既存支持杭で支持された防潮堤に関して、増設した補強用鋼管杭は地震時にも弾性範囲内とすることが可能で、また地震後に作用する波浪、高潮、津波の波力にも弾性範囲内で耐えることが可能となり、防潮堤に大きな水平変位が発生せず、背後地を波浪、高潮、津波から守ることができる。
実施の形態(第一の実施例)における護岸および胸壁の構造を説明する説明図である。 図1に示した胸壁の一部の平面図である。 図1に示した胸壁の海陸方向の断面図である。 実施例の地震応答解析で用いた地震波を示す図である。 護岸および補強の対象となる胸壁の構造を説明する説明図である。 図5に示した胸壁の一部の平面図である。 図5に示した胸壁の海陸方向の断面図である。 護岸および従来方法で補強した胸壁の構造を説明する説明図である。 図8に示した胸壁の一部の平面図である。 図8に示した胸壁の海陸方向の断面図である。 第二の実施例における護岸および胸壁の構造を説明する説明図である。 図11に示した胸壁の一部の平面図である。 図11に示した胸壁の海陸方向の断面図である。 図5に示した補強前の護岸および胸壁の地震応答解析結果を示す図(残留変形図)である。 図5に示した補強前の護岸および胸壁の地震応答解析結果を示す図(鋼管杭の曲率比分布図)である。 図8の従来方法で補強した護岸および胸壁の地震応答解析結果を示す図(残留変形図)である。 図8の従来方法で補強した護岸および胸壁の地震応答解析結果を示す図(鋼管杭の曲率比分布図)である。 図1のように補強した本発明例の護岸および胸壁の地震応答解析結果を示す図(残留変形図)である。 図1のように補強した本発明例の護岸および胸壁の地震応答解析結果を示す図(鋼管杭の曲率比分布図)である。 図11のように補強した本発明例の護岸および胸壁の地震応答解析結果を示す図(残留変形図)である。 図11のように補強した本発明例の護岸および胸壁の地震応答解析結果を示す図(鋼管杭の曲率比分布図)である(その1)。 図11のように補強した本発明例の護岸および胸壁の地震応答解析結果を示す図(鋼管杭の曲率比分布図)である(その2)。 提体を水際線の近傍に設置した防潮堤の補強構造の説明図である。
本実施の形態においては、既存の支持杭が鋼管杭であり、防潮堤が胸壁である場合を例に挙げて説明する。
本実施の形態に係る胸壁の補強構造1は、図1に示すように、堤体3と堤体3を支持する既存鋼管杭5とを有する補強前の胸壁19(図5参照)を補強するものであって、補強前の胸壁19の津波に対する補強用として、既存鋼管杭5より変形性能に優れる補強用鋼管杭9を増設したことを特徴とするものである。
補強前の胸壁19(図5参照)が護岸法線(海岸線)から100m程度以内に設置されていると、海岸線の構造物(護岸11)の地震時の側方流動により胸壁19にも被害が及び、既存鋼管杭5が塑性化する場合があるため、補強用鋼管杭9で補強したものである。
なお、図1において、11は護岸を示しており、矢板壁12の陸側には裏込石13が施工され、控え杭15とタイロッド17によって支持されている。
また、図1中には、後述する実施例で使用する地盤のN値等の数値が記載されている。
以下、各構成の詳細を説明する。
<堤体>
堤体3は、コンクリートからなり、その形状は特に限定されないが、例えば図1に示す例では、海陸方向(海から背後地側に向かう方向)の断面がL字形状をしている。
本例の堤体3は、図2に示すように、海陸方向の長さが6mで、高さは、図3に示すように6mである。
<既存鋼管杭>
既存鋼管杭5は、補強前に既に打設されている鋼管杭であり、本実施の形態のものは、直径1200mm、板厚12mm、降伏強度315N/mm2である。既存鋼管杭5は、図2に示すように、海陸方向で2本として、海陸方向に3mピッチ、堤体奥行方向に5mピッチで打設している。
なお、既存鋼管杭5は、地震によって塑性化しても鉛直方向の支持力は残存すると考えられる。
つまり、本願発明では、既存鋼管杭5は塑性化を許容するものの、堤体3(胸壁7)の大きな沈下を抑制する機能は有するとすることで、補強用鋼管杭9の諸元が小さくなり、補強で用いる鋼材重量を低減できるようにしている。
なお、一般的に、鋼管杭が塑性化しても、鉛直支持力が残存することについては、例えば文献「松田隆ほか,高レベル地震動履歴を受けた鋼管杭の圧縮耐力について,第25回地震工学研究発表会論文集,pp.573−576,1999」等の載荷実験で確認されているので、既存鋼管杭5の塑性化を許容しても、鉛直支持力を既存鋼管杭5に期待することは可能である。
<補強用鋼管杭>
補強用鋼管杭9は、補強前の胸壁19の津波に対する補強用として増設されるもので、既存鋼管杭5より変形性能に優れる鋼管杭である。
なお、図1では、図示を省略しているが、既存鋼管杭5よりも海側に、止水や土留のために、矢板壁が設けられていても良い。矢板壁が設けられている場合は、補強用鋼管杭9は、矢板壁よりも海側に打設される。
ここで、変形性能が優れるとは、補強用鋼管杭9が弾性範囲内の条件で杭頭水平変位量が大きくとれることを意味している。変形性能が優れることで、補強用鋼管杭9は地震時において弾性範囲内であり、かつ地震後の津波波力に対しても弾性範囲内となるようにすることができる。
既存鋼管杭5よりも変形性能が優れるための効率的な条件としては、1)既存鋼管杭5よりも降伏強度を高くすること、2)既存鋼管杭5よりも杭の直径を小さくすることが挙げられ、これら2つの条件は、それぞれ単独で対応する場合と、組み合わせて対応する場合が考えられる。
なお、補強用鋼管杭9は、堤体3の近傍であって、堤体3の海側及び背後地側に打設され、上端部が堤体3とコンクリートで一体化されている。
上述したように、補強用鋼管杭9は、既存鋼管杭5よりも塑性化に至るまでの変形性能が大きいことを特徴としており、本事例の補強用鋼管杭9は直径が既存鋼管杭5(1200mm)の半分以下の508mm、板厚が既存鋼管杭5(12mm)よりも厚い板厚17.5mm、降伏強度が既存鋼管杭5(315N/mm2)よりも高い降伏強度555N/mm2である。
なお、補強用鋼管杭9の諸元の決め方は、次のとおりである。
後述の実施例で説明するように、本例における補強前の胸壁19は最大変位が1.13mであり、既存鋼管杭5は地表面(標高+4.0m)とN=30の層の上端(標高-21.5m)で回転が固定された状態で変形が生じている。そのため、補強用鋼管杭9は25.5mの長さに対して、両端の回転が固定された状態で、1.13m以上の水平変位が可能な鋼管杭を選択する。鋼管杭の弾性範囲内となる水平変位は式(1)で求めることができる。
δ=My×L2/6EI ・・・(1)
ここで,δ:弾性範囲内の水平変位(m)
My:降伏モーメント(Myy×Z)
σy:降伏強度(kN/m2
Z:断面係数(m3
E:ヤング率(kN/m2
L:鋼管杭の回転が固定された区間の長さ(m)
I:断面二次モーメント(m4)
式(1)によれば、直径508mm、板厚17.5mm(腐食代1mm考慮)、降伏強度555N/mm2、ヤング率2.06×105N/mm2の鋼管杭の弾性範囲内の水平変位は1.15mであり、補強前の最大変位である1.13mを上回っている。
次に、津波波力に対して必要となる補強用鋼管杭9の本数を算定する。補強用鋼管杭2本(海側、陸側)の単位奥行あたりで弾性範囲内となる水平荷重は、式(2)で求めることができる。なお、本事例では津波波力の合力は、170kN/mである。
P=2×My/width/(L/2) ・・・(2)
ここで、P:補強用鋼管杭2本あたりの単位奥行の弾性範囲内となる水平荷重(kN/m)
My:降伏モーメント(Myy×Z)
width:鋼管杭の奥行方向の配置間隔(m)
式(2)によれば、直径508mm、板厚17.5mm(腐食代1mm考慮)、降伏強度555N/mm2の補強用鋼管杭2本は、堤体奥行方向1.5mピッチで配置することで水平荷重が175kN/mとなる。
以上のように構成された本実施の形態によれば、設計対象の地震動が大きくなったため耐震補強が必要な既存鋼管杭5で支持された補強前の胸壁19に関して、既存鋼管杭5よりも変形性能が優れた補強用鋼管杭9を増設することで、増設した補強用鋼管杭9は地震時にも弾性範囲内とすることが可能で、また地震後に作用する津波力にも弾性範囲内で耐えることが可能となり、補強後の胸壁7に大きな水平変位が発生せず、背後地を津波から守ることができる。
既存鋼管杭の直径、板厚、降伏強度は、施工された胸壁により様々なので、既存鋼管杭にあわせて補強用鋼管杭9を適宜選定、打設すればよいことは、言うまでもない。
また、上記においては、既存支持杭が鋼管杭である場合について説明したが、既存支持杭がH鋼杭の場合も同様に、補強用鋼管杭9を使用した防潮堤の補強構造を提供できる。
既存支持杭がH鋼杭の場合は、補強用鋼管杭9の降伏強度を当該H鋼杭よりも大きくすること、または補強用鋼管杭9の曲げ剛性を当該H鋼杭の強軸方向の曲げ剛性よりも小さくすること、の少なくともひとつを適用する。また、補強用鋼管杭9の水平変位の計算も、前述の通りで問題ない。
本発明の効果を確認するために、補強前の胸壁19、比較例として従来方法で補強したもの及び本発明例で補強したものについて地震応答解析を行ったので、以下に説明する。なお、入力地震波は、図4に示す波形を用いた。
<護岸及び胸壁の構造>
《補強前のもの》
まず、補強前の護岸11及び胸壁19について、図5〜図7に基づいて説明する。なお、図5〜図7において、図1〜図3と同一部分には同一の符号を付して説明を省略する。
補強前の胸壁19は、図5〜図7に示すように、図1で示した堤体3と同様のL型の堤体3を既存鋼管杭5で支持したものであり、既存鋼管杭5は、図1で示したものと同様に直径1200mm、板厚12mm、降伏強度315N/mm2であり、海陸方向2本で、堤体奥行方向のピッチは5mである。津波波力の合力は、170kN/mとした。
《比較例のもの》
比較例として、従来方法で補強を行った胸壁21について、図8〜図10に基づいて説明する。
比較例は図5に示した胸壁19に対して、従来の方法で堤体3の海側と陸側に鋼管杭を用いた補強を行ったものである。すなわち、図1と同様に、堤体3の近傍であって、堤体3の海側及び背後地側に補強用の鋼管杭23を打設して、上端部を堤体3とコンクリートで一体化している。
ただ、図1と違う点は、補強用として打設した鋼管杭23が既存鋼管杭5と同様と同じ直径1200mm、板厚は25mm(地震応答解析では腐食代1mmを考慮)、降伏強度315N/mm2であることである。鋼管杭23の堤体奥行方向のピッチは5mである。
《本発明の第一の実施例》
第一の実施例は上記の実施形態において図1〜図3で説明した通りであり、直径508mm、板厚17.5mm、降伏強度555N/mm2の補強用鋼管杭9を、海側と陸側で各1本ずつ、すなわち海陸方向2本として、これを堤体奥行方向に1.5mピッチで打設したものである。
《本発明の第二の実施例》
第二の実施例を図11〜図13で説明する。図1〜図3で説明した第一実施例に対して、補強用鋼管杭9の配置を、海側と陸側で各2本ずつ、すなわち海陸方向4本として、これを堤体奥行方向に3mピッチで打設したものである。単位奥行方向あたりの杭本数は第一の実施例と同じである。
<解析結果>
以下、解析結果について、図14〜図22に基づいて説明する。
《補強前》
図14は、補強前のものの残留変形図であり、図15は堤体3を支持する既存鋼管杭5の曲率比(=発生最大曲率φ/鋼管杭の弾性限界時の曲率φy)の分布図である。
図14を見ると、胸壁19が海側に変位していることが分かり、この残留水平変位量は0.90mで、最大水平変位は1.13mであった。
また、図15に示されるように、海側、陸側のいずれの既存鋼管杭5も曲率比が1.0を大幅に超え、塑性化が生じていることが分かる。
《比較例》
残留変形図である図16を見ると、胸壁21が海側に変位していることが分かり、この残留水平変位量は0.98m(最大水平変位1.14m)であり、補強前とほとんど変わらない値である。
図17の鋼管杭の曲率比のグラフを見ると、既存鋼管杭5は補強前と同様に曲率比が1.0を大幅に越え(図17(a)、(b)参照)、補強用に設置した補強用の鋼管杭23についても、海側、陸側共に1.0を越えている。
このように、従来の方法で補強しても、既存および補強した鋼管杭を弾性範囲内に抑えることができていないことが分かる。つまり、このような方法では、地震後の津波に対して背後地を有効に守ることができない。
《本発明の第一の実施例》
残留変形図である図18を見ると、胸壁7が海側に変位していることが分かり、この残留水平変位量は1.12m(最大水平変位1.30m)であり、補強前及び従来例よりも大きな値であった。これは、補強用鋼管杭9が奥行方向に密に配置されているため(単位奥行に補強用鋼管杭9の占める割合は0.508m/1.5m=0.34、比較例では1.2m/5.0m=0.24)、地震時に護岸および背後側の地盤が海側へ移動する際に、比較例よりも大きな力をうけて、残留変位が増加しているためと考えられる。なお、水平変位の増加をさせない工夫をした実施例は、第二の実施例で説明する。
図19の鋼管杭の曲率比のグラフを見ると、既存鋼管杭5は補強前と同様に曲率比が1.0を大幅に越えているが(図19(a)、(b)参照)、補強用鋼管杭9については、海側、陸側共に1.0以下に抑えられており弾性範囲内である(図19(c)、(d)参照)。このように、本発明に基づいて補強した補強用鋼管杭9は弾性範囲内となっており、地震後の津波に対して大きな変位を生じることは無く、背後地を津波から守ることができることが示されている。
《本発明の第二の実施例》
残留変形図である図20を見ると、胸壁25が海側に変位していることが分かり、この残留水平変位量は0.93m(最大水平変位1.13m)であり、従来例と概ね同等で、比較例と第一の実施例よりも小さな値であった。
鋼管杭の曲率比のグラフを見ると、既存鋼管杭5は補強前と同様に曲率比が1.0を大幅に越えているが(図21(a)、(b)参照)、補強用鋼管杭9については、海側、陸側の4本共に1.0以下に抑えられており弾性範囲内である(図22参照)。
このように、本発明に基づいて補強した補強用鋼管杭9は弾性範囲内となっており、地震後の津波に対して大きな変位を生じることは無く、背後地を津波から守ることができることが示されている。
また、第二の実施例では、補強用鋼管杭9の設置による胸壁25の地震時の水平変位の増加を抑えながら、地震後の津波に耐えることが可能となっている。
なお、第一の実施例と第二の実施例では、胸壁7、25の海側と陸側に補強用鋼管杭9を配置しているが、津波波力に耐えることが可能であれば、どちらか一方の配置とすることができる。また、補強用鋼管杭9は奥行方向に等間隔で配置しているが、等間隔に限定する必要は無い。
上記の実施例では、図4に示される地震動を想定したが、当然のことながら、地震動は、発生した地震の規模、その結果予想される津波の波力、防潮堤が存在する場所の地盤の状態、等によって変わる。したがって、防潮堤を補強する場合は、予想される地震の規模や津波の波力、また地盤の状態等を考慮して地震動を想定し、防潮堤の補強構造を決定することが好ましい。
上記の説明では、補強用鋼管9が地震後の津波波力に耐え得るとして説明したが、津波波力の他、地震後の波浪、高潮の波力にも耐え得るようにするのが好ましい。
また、地震後に余震が発生することも想定されることから、補強用鋼管9は余震による慣性力と動水圧を考慮して設計することが好ましい。
また、上記の実施の形態では補強対象となる防潮堤の例として、水際線からある程度距離が離れた位置に設置される胸壁7を例に挙げたが、本発明はこれに限定されるものではなく、図23に示す防潮堤の補強構造27のように、水際線の近傍において設置されて護岸を兼ねる防潮堤29の補強にも適用できる。
図23において、図1と同一部分には同一の符号を付して説明を省略するが、図23において図1と異なる主な点は、図23の場合には提体3の海側に土留用の矢板壁31が形成されている点である。
補強用鋼管9は、矢板壁31よりも、海側に打設される。こうすることで、水際線の近くに設置された防潮堤29に対しても、地震後の津波に対して大きな変位を生じることなく、背後地を津波から守ることができる防潮堤の補強構造を提供できる。
1 胸壁の補強構造
3 堤体
5 既存鋼管杭
7 胸壁
9 補強用鋼管杭
11 護岸
12 矢板壁
13 裏込石
15 控え杭
17 タイロッド
19 胸壁(補強前)
21 胸壁(従来方法)
23 補強用の鋼管杭
25 胸壁(第二の実施例)
27 防潮堤の補強構造
29 防潮堤
31 矢板壁

Claims (4)

  1. 堤体と、該堤体を支持する既存支持杭とを有し、背後地を波浪、高潮、津波から守る機能を有する防潮堤を補強する防潮堤の補強構造であって、
    前記防潮堤の波浪、高潮、津波に対する補強用として、前記既存支持杭より変形性能に優れる補強用鋼管杭を増設したことを特徴とする防潮堤の補強構造。
  2. 前記防潮堤は胸壁であることを特徴とする請求項1記載の防潮堤の補強構造。
  3. 前記補強用鋼管杭はあらかじめ設定した地震動において弾性範囲内であり、かつ前記地震後の津波波力に対しても弾性範囲内となるように設計されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の防潮堤の補強構造。
  4. 前記補強用鋼管杭はあらかじめ設定した地震動において弾性範囲内であり、かつ前記地震後の余震及び、波浪、高潮、津波の波力に対しても弾性範囲内となるように設計されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の防潮堤の補強構造。
JP2019049417A 2018-04-02 2019-03-18 防潮堤の補強構造 Active JP7066651B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018070536 2018-04-02
JP2018070536 2018-04-02

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019183627A true JP2019183627A (ja) 2019-10-24
JP7066651B2 JP7066651B2 (ja) 2022-05-13

Family

ID=68339394

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019049417A Active JP7066651B2 (ja) 2018-04-02 2019-03-18 防潮堤の補強構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7066651B2 (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004244955A (ja) * 2003-02-14 2004-09-02 Shimizu Corp 場所打ちコンクリート充填鋼管杭、場所打ちコンクリート充填鋼管杭の構築方法、及び構造物の基礎構造
JP2012007394A (ja) * 2010-06-25 2012-01-12 Sumitomo Metal Ind Ltd 盛土の補強構造
JP2012144951A (ja) * 2011-01-14 2012-08-02 Jfe Steel Corp 鋼管杭式桟橋
JP2013147823A (ja) * 2012-01-18 2013-08-01 Ohbayashi Corp 防潮構造物
JP2013160032A (ja) * 2012-02-08 2013-08-19 Jfe Engineering Corp 堤体および該堤体の嵩上げ方法
JP2014066070A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Giken Seisakusho Co Ltd 既設堤体の補強構造及び既設堤体の補強方法
JP2014101663A (ja) * 2012-11-19 2014-06-05 Nippon Steel & Sumitomo Metal 重力式防波堤
JP2015132101A (ja) * 2014-01-14 2015-07-23 日本原子力発電株式会社 防潮構造物およびその施工方法
US20170002532A1 (en) * 2013-12-04 2017-01-05 Jiangxi Province Fenghe Yingzao Group Co., Ltd. Method for river/lake level regulation and water conservancy system

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004244955A (ja) * 2003-02-14 2004-09-02 Shimizu Corp 場所打ちコンクリート充填鋼管杭、場所打ちコンクリート充填鋼管杭の構築方法、及び構造物の基礎構造
JP2012007394A (ja) * 2010-06-25 2012-01-12 Sumitomo Metal Ind Ltd 盛土の補強構造
JP2012144951A (ja) * 2011-01-14 2012-08-02 Jfe Steel Corp 鋼管杭式桟橋
JP2013147823A (ja) * 2012-01-18 2013-08-01 Ohbayashi Corp 防潮構造物
JP2013160032A (ja) * 2012-02-08 2013-08-19 Jfe Engineering Corp 堤体および該堤体の嵩上げ方法
JP2014066070A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Giken Seisakusho Co Ltd 既設堤体の補強構造及び既設堤体の補強方法
JP2014101663A (ja) * 2012-11-19 2014-06-05 Nippon Steel & Sumitomo Metal 重力式防波堤
US20170002532A1 (en) * 2013-12-04 2017-01-05 Jiangxi Province Fenghe Yingzao Group Co., Ltd. Method for river/lake level regulation and water conservancy system
JP2015132101A (ja) * 2014-01-14 2015-07-23 日本原子力発電株式会社 防潮構造物およびその施工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP7066651B2 (ja) 2022-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Nozu et al. Seismic design of port structures
JP5471797B2 (ja) 護岸構造及び既設護岸構造の耐震補強構造
JP5967862B2 (ja) 鋼管杭式桟橋
Rajesh et al. Influence of non-breaking wave force on seismic stability of seawall for passive condition
JP6511671B2 (ja) 剛な一体壁面工を持つ高剛性ジオシンセティック補強土擁壁工による巨大津波に対抗する海岸用土構造物の構築工法
JP5919620B2 (ja) 鋼管矢板式係船岸およびその設計方法
JP7066651B2 (ja) 防潮堤の補強構造
JP2013023874A (ja) 防波壁構造
JP7440864B2 (ja) 堤防補強方法
JP7362325B2 (ja) 防潮堤
JP5541267B2 (ja) 防潮提
JP5983436B2 (ja) 重力式防波堤
JP7309147B2 (ja) ケーソン、ニューマチックケーソン工法及び構造物
JP2020117960A (ja) 堤体の補強構造
JP3140297U (ja) 橋梁
Tokunaga et al. New applications of cement treated soil by CDM method
JP2013241776A (ja) 防潮構造物
JP7396332B2 (ja) 既存岸壁の改良構造及び該改良構造の施工方法
JP6298637B2 (ja) 防潮構造物およびその施工方法
JP7226725B1 (ja) 斜め控え支持杭式矢板岸壁
JP7847297B2 (ja) 根入れ式岸壁
JP2020117959A (ja) 堤体の補強構造
JP7396331B2 (ja) 既存岸壁の改良構造及び該改良構造の施工方法
JP2019143439A (ja) 防潮堤
JP4121669B2 (ja) 護岸壁用杭及び護岸構造物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200930

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201006

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201127

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210316

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210527

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20210527

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20210603

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20210608

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20210716

C211 Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211

Effective date: 20210720

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20211116

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20220315

C23 Notice of termination of proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23

Effective date: 20220322

C03 Trial/appeal decision taken

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03

Effective date: 20220426

C30A Notification sent

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012

Effective date: 20220426

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220427

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7066651

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250