JP2019186492A - 雑音防止抵抗器 - Google Patents

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義久 中路
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Abstract

【課題】キャップ端子の外径寸法のばらつきを低減し、電気的接触を確保しながら装着の際の破損を防止できる雑音防止抵抗器を提供する。【解決手段】雑音防止抵抗器10において、円柱状の抵抗体2の両端部に、両端を開口部4a,4bとした円筒型の形状を有するキャップ端子3a,3bを装着した構成とする。キャップ端子3a,3bを円筒型としたことで、キャップ端子の軸方向の長さ寸法も長く確保でき、その側面部と外部接続端子等とにおいて安定した導通を確保できる。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、エンジン等の内燃機関の点火プラグに実装される雑音防止抵抗器に関する。
ガソリンエンジン車両等のエンジン点火装置は、点火プラグ(スパークプラグ)に高圧電流を流して放電させ、シリンダー内のガソリンと空気の圧縮混合気体に火花を飛ばして着火している。この放電には10kV以上の電圧が必要となるため、ガソリンエンジン車両はバッテリー電圧を昇圧するイグニッションコイルを備えている。
イグニッションコイルは、絶縁ケース内に収納された1次コイル、2次コイル、これらのコイルが巻きつけられたコア(鉄心)、点火制御を行うICチップ等からなるコイル本体部、スパークプラグに接続されたスプリング(スパークプラグ側の接続端子)、そのスプリングを収納する筒状の絶縁ケース等で構成されている。
このようなエンジン点火装置は、エンジン点火時に発生する高周波雑音(ノイズ)を抑制するため、例えばコイル本体部とスプリングとの間のタワー部内に雑音防止抵抗器が配置され、雑音防止抵抗器を介してコイル本体部とスパークプラグとが電気的に接続されている。
例えば、特許文献1に開示された内燃機関用点火装置では、高圧タワー内に収納された雑音防止抵抗体の一端が高圧接続端子と電気的に接続され、他端は、点火プラグとの電気的な接続を得るために高圧接続端子側に付勢したスプリングに接続されている。
特許文献1の内燃機関用点火装置では、プラグブーツがエンジンのプラグホール内に挿入され、プラグブーツの先端部に点火プラグが挿入されている。これにより、縮小されたスプリングによる弾性力で雑音防止抵抗体が高圧接続端子と面接触し、高圧接続端子と点火プラグとがスプリングを介して電気的に接続される。
特許文献2に記載された自動車用内燃機関の点火装置は、高電圧タワーの円筒型のフランジ内に、抵抗器を保持する保持クリップが収容され、その抵抗器の一方端がコイル本体と連結された保持クリップに接続され、他方端が点火プラグ側においてコイルスプリングの一端に接続された状態で搭載されている。
特許文献2は、保持クリップの長手方向の軸に抵抗器を整列させた状態のまま、第1の導通端子(キャップ端子)がテーパ部を乗り越えて、その向こう側に到達するまで抵抗器を基部へ向けて押し込むことにより、保持クリップに連結する技術を開示している。
特開2006―324515号公報 特開2013―234651号公報
上述した特許文献1,2における抵抗器の搭載方法は、高圧接続端子あるいは保持クリップ、およびスプリングと、雑音防止抵抗器の電極(キャップ端子)の底面部とを接触させて導通を確保している。しかしながら、雑音防止抵抗器のキャップ端子は、成形時の寸法バラつきや、抵抗素子への装着時の加工により、僅かに歪みが生じることがある。その場合、高圧出力端子やスプリングとの接触が不安定になる可能性があり、それにより導通不良を引き起こすおそれがあった。
さらに、イグニッションコイルの組み立て時、エンジンへの挿入時に、スプリングが圧縮されることにより高圧タワー内部の雑音防止抵抗器に大きな圧縮荷重が加わる。そのとき、キャップ端子の歪み等により雑音防止抵抗器がイグニッションコイルの軸方向に沿って直線状に配置されていなかった場合には、雑音防止抵抗器が破損したり、キャップ端子と抵抗素子との接合強度よりも大きな荷重が加わることにより導通が不安定になるという問題がある。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、内燃機関等のイグニッションコイル内部において確実な導通を実現し、様々な実装構造への対応を可能にする雑音防止抵抗器を提供することである。
上記の目的を達成するため、本発明は、柱状の抵抗体の両端に一対のキャップ端子を装着してなる雑音防止抵抗器であって、前記一対のキャップ端子の少なくとも一方のキャップ端子は、両端に開口部を持つ筒型の形状を有することを特徴とする。
例えば、前記一対のキャップ端子の一方を前記筒型のキャップ端子とし、他方を底面部と側面部と開口部とを持つ有底筒状の形状を有するキャップ端子としたことを特徴とする。例えば前記筒型のキャップ端子は、側面の一部を周方向外側に突出させた拡張部と、該拡張部と連続した平坦部とを有することを特徴とする。また、例えば前記筒型のキャップ端子は、側面の軸方向ほぼ中心部から前記開口部に向かうにしたがって当該キャップ端子の径が大きくなる拡張部を有することを特徴とする。さらに例えば、前記抵抗体の端部が前記キャップ端子の軸方向の長さ寸法のほぼ3分の1〜3分の2の範囲に挿入されていることを特徴とする。例えば、前記抵抗体は、繊維状の絶縁物を束ねて成形した芯材の外周に抵抗線を巻回して形成された巻線抵抗体であることを特徴とする。
本発明によれば、雑音防止抵抗器のキャップ端子径の精度を向上させることで、搭載時に抵抗器にかかる負荷を軽減して破損を防止し、同時にキャップ端子と高圧出力端子、およびスプリングとの導通不良を防止することができる。
本発明の実施の形態例に係る雑音防止抵抗器であり、図1(a)は一部を透視した外観斜視図、図1(b)は抵抗器の断面図、図1(c)はキャップ端子と抵抗素子端部との接続詳細図である。 キャップ端子の側面部をかしめた雑音防止抵抗器を示す図である。 キャップ端子の開口部と抵抗素子の端面とを同一平面とした雑音防止抵抗器を示す図である。 本実施の形態例に係る雑音防止抵抗器におけるキャップ端子の形状例を示す図である。 本実施の形態例に係る雑音防止抵抗器においてキャップ端子に拡張部を設けた例を示す図である。 本実施の形態例に係る雑音防止抵抗器のエンジン点火装置における実装構造の例を示す図である。 本実施の形態例に係る雑音防止抵抗器のエンジン点火装置における実装構造の他の例を示す図である。 本実施の形態例に係る雑音防止抵抗器のエンジン点火装置における点火プラグ側の実装構造を示す図である。 本実施の形態例に係る雑音防止抵抗器の製造工程を時系列で示すフローチャートである。 変形例に係る雑音防止抵抗器の外観斜視図と断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態例について詳細に説明する。図1(a)は、本実施の形態例に係る雑音防止抵抗器(以下、単に抵抗器ともいう。)の一部を透視して示す外観斜視図である。図1(b)は、図1(a)のX−X´矢視線に沿って抵抗器を切断した断面図である。
本実施の形態例に係る抵抗器10は、繊維状の絶縁物、例えばガラス等の絶縁物からなる繊維を束ねてなる棒状(円柱状)の芯材5の外周に抵抗線7を巻き付けた抵抗素子(抵抗体ともいう。)2と、抵抗素子2の両端部それぞれに取り付けられ、抵抗線7の端部と電気的に接続されたキャップ端子3a,3bとを備える。
抵抗器10は、例えば、エンジン点火装置に搭載され、エンジン点火時に発生するイグニッションノイズ等の放射ノイズを効果的に抑制するノイズフィルタとして機能する雑音防止抵抗器である。そのため、例えば、芯材にNi−Cr等の抵抗線を巻き付けた巻線抵抗素子、酸化スズ、酸化アンチモン等の粉末を円柱状に成形したセラミック抵抗素子、あるいは無電解Ni等の金属めっき皮膜にトリミングを施した金属皮膜抵抗素子等にキャップ端子を装着した抵抗器を使用できる。
芯材5の外周に巻回する抵抗線7は、例えば、ニッケル・鉄(Ni−Fe)線、ニッケル(Ni)線、クロム(Cr)線等の金属線を、抵抗器の抵抗値に応じて選択する。ここでは、線径が数十μm程度(例えば、50〜60μm)の抵抗線7を狭ピッチで芯材5に巻き付ける。なお、抵抗線7として金属線をそのまま使用してもよいし、金属線表面に樹脂被覆を形成した被覆導線を用いてもよい。
芯材5には、例えばガラス、フェライト、樹脂、アルミナ等の絶縁物からなる繊維を多数本束ねてなる芯材を使用する。コスト、高耐熱性の観点からはガラス繊維束が適している。ガラス繊維束はガラス繊維を複数本合わせた束であり、一本の繊維径が数μm〜数十μmである。そのため、切断前の長尺状態で搬送すると、芯材の形状を維持できずに湾曲することから、例えば、ガラス繊維にエポキシ樹脂、シリコーン樹脂等を含浸させて加温硬化し、形状を維持する。
抵抗器がエンジン点火装置に搭載されたとき、キャップ端子は、イグニッションコイル本体部と電気的に接続するので、少なくとも円筒型を有することが必要となる。そこで、本実施の形態例に係る抵抗器10のキャップ端子3a,3bは、図1(c)に示すように抵抗素子2の端部に装着するための開口部4cと、イグニッションコイル本体部から引出された端部とキャップ端子内での接続を確保する開口部4a,4bとを有する円筒型に形成されている。
キャップ端子3a,3bは、例えば、鉄、ステンレス等の導電性を有する金属からなり、その表面に銅、ニッケル等のめっきが施され、筒型をしている。後述するイグニッションコイル本体部等への接続安定性や、加工の容易性から、望ましくは円筒型であるが、断面形状が角型でも良い。キャップ端子3a,3bは、このような金属製の長尺パイプを所定の長さに切断して製造し、あるいは、かかる金属製の板材を所定長に切断、曲げ加工して製造する。
本実施の形態例に係る抵抗器10は、キャップ端子3a,3bと抵抗素子2との接続部分において一定の深さ寸法(接触面積)を設けることで、相互の接続を確実にしている。具体的には、図1(b)に示すように、キャップ端子3a,3bの軸方向の長さAが、キャップ端子3a,3bが抵抗素子2に装着される部分の寸法Bと同一か、あるいは寸法Bよりも長く(A≧B)なるように形成する。
キャップ端子3a,3bを上記の寸法とすることで、従来の雑音防止抵抗器よりも軸方向の長さ寸法(A)を長く確保でき、キャップ端子の側面部と外部接続端子等とにおいて安定した導通を確保できる。また、キャップ端子3a,3bは、底面部を有さない円筒型としたことから、図2に示すように、キャップ端子の側面部をかしめて抵抗素子に固定する場合、キャップ端子において変形しない領域(未かしめ領域)を広く確保することができる。
すなわち、図2に示す雑音防止抵抗器20では、上記のかしめにより、キャップ端子3a,3bと抵抗線7との導通を確保して、キャップ端子の抜けを防止できることに加えて、キャップ端子において外部接続端子等との導通を図る部分(例えば、未かしめ領域S1,S2)に、かしめによる変形(歪み)が生じにくくなる。
その結果、図2に示す抵抗器20は、キャップ端子3a,3bの側面部にかしめ痕6を有していても、かしめにかからない領域S1,S2を広く確保することで、かしめによる歪みが生じにくくなるので、キャップ端子の外径寸法(D)のばらつきを低減できる。そのため、キャップ端子を高圧タワー部の内壁(突起部)に密着させることができる。
なお、イグニッションコイル本体部への抵抗器の実装構造によっては、キャップ端子の軸方向全長に渡って抵抗素子と接触した構造であってもよい。例えば、図3に示す雑音防止抵抗器30のように、図1(b)に示す抵抗器においてA=Bとして、キャップ端子3c,3dの開口部4c,4dと抵抗素子2の端面とが同一平面となるようにしてもよい。
一方、キャップ端子の側面部の軸方向の長さ寸法に個体差(寸法公差)が存在する等の観点からは、キャップ端子の側面部と外部接続端子との接触面積を十分に確保するため、A>Bとすることが望ましい。特に、イグニッションコイルの構造によってキャップ端子内壁での接続が可能になるため、抵抗素子へのキャップ端子の装着範囲(B)は、例えば、キャップ端子の長さ寸法(A)の3分の1から3分の2程度、あるいは50〜60%程度であることが望ましい。
次に、本実施の形態例に係る雑音防止抵抗器のキャップ端子の形状について説明する。図4は、全体が円筒状で断面がH型形状のキャップ端子の例である。図4(a)に示すキャップ端子23aは、円筒状のキャップ端子の内壁側であって、その軸方向のほぼ中央部に、円筒中空部を遮る隔壁25が設けられている。また、図4(b)に示すキャップ端子33aは、キャップ端子の内壁側の軸方向のほぼ中央部において、その周方向に突起部35を設けた例である。
図4(a)のキャップ端子23aは、開口部24cに抵抗素子2の端部を挿入してキャップ端子を装着する際に隔壁25がストッパーとなり、キャップ端子の挿入深さがばらつくのを防止できる。これにより、図1(b)に示すキャップ端子の軸方向長さAと、キャップ端子の抵抗素子への装着部分の寸法Bを確実に規定できる。
同様に、図4(b)のキャップ端子33aによっても、突起部35がストッパーとなって、キャップ端子の抵抗素子への挿入の深さにばらつきが生じるのを防止できる。
図5は、キャップ端子に拡張部を設けた例を示している。ここで拡張部とは、キャップ端子の一部が円周方向に突出した部分である。図5(a)のキャップ端子43aは、そのキャップ端子の側面のうち開口部44c側の側面の一部が、開口部44cに向けてほぼ直線状に、徐々に外側へ延びるように拡張した形状の拡張部55aを有する。拡張部55aの先端部は連続した平坦部となっている。
図5(b)のキャップ端子43bは、そのキャップ端子の側面の軸方向ほぼ中央部が円周方向の外側に突出した拡張部55bを有する。キャップ端子43bの拡張部55bの周方向頂部57は、抵抗素子2の端部42と軸方向において同一の位置にある。
図5(c)のキャップ端子43cは、その側面が軸方向のほぼ中央部より開口部54cに向かって周方向外向きに湾曲した形状の拡張部55cを有する。また、キャップ端子43cの開口部54aに向かう側面も、拡張部55cと同様に周方向外向きに湾曲した形状を有する。よって、キャップ端子43cでは、側面が円周方向において最も絞り込まれた位置(内径が最小となる位置)と、抵抗素子2の軸方向の端部52とが同一の位置となる。なお、拡張部55cの先端部は連続した平坦部となっている。
図5(d)に示すキャップ端子43dは、図5(a)のキャップ端子43aの開口部44c側の側面において、その開口部44cに向けてほぼ直線状に外側へ徐々に延びる部位の軸中心の肉厚を厚くした拡張部55dを有する。拡張部55dの先端部は連続した平坦部となっている。
図5(a)〜(d)に示すキャップ端子に設けた拡張部55a〜55dは、エンジン点火装置の高圧タワー部内へ抵抗器を圧入装着したとき、昇圧コイル等を収容する絶縁ケースに充填された樹脂が高圧タワー部内に流入するのを阻止する機能、高圧出力端子と点火プラグとを電気的に接続するスプリングのストッパとしての機能、高圧タワー部内への圧入装着時における抵抗器の位置決め機能等を有する。
拡張部55a〜55dの径は、キャップ端子において最大の径となるが、例えば、高圧タワー部の内壁と同等あるいは僅かに超える程度であればよい。なお、拡張部55a〜55dの径のみならず、キャップ端子におけるそれらの位置および高さは、雑音防止抵抗器を搭載する高圧タワー部の構造によって任意に変更可能である。さらに、キャップ端子の側面部の長さ寸法も、高圧タワー部の構造によって任意に変更できる。
次に、本実施の形態例に係る雑音防止抵抗器のエンジン点火装置における実装構造について簡単に説明する。図6は、イグニッションコイル本体部と雑音防止抵抗器を接続する高圧出力端子等の取付具がない場合の実装構造を簡略化して示している。図6(a)は、図1に示す形状のキャップ端子を有する抵抗器を使用した際の実装構造であり、図6(b)は、図4(a)に示す形状のキャップ端子を有する抵抗器を使用した実装構造である。
上記のように、図5に示す拡張部55a〜55dを有するキャップ端子を用いた抵抗器の場合、コイル本体部のケース内および高圧タワー部内に充填される樹脂樹脂の漏れを防止できるが、図6に示す抵抗器の実装構造では、抵抗器10,40の周囲には充填される樹脂が入り込む。その際、高圧タワー内に配置した抵抗器と、コイル本体部に電気的に接続した外部接続端子61との導通は、キャップ端子3a,23aの内壁に外部接続端子61を接触させることにより確保できる。
一方、イグニッションコイル本体部と雑音防止抵抗器を接続する高圧出力端子等の取付具がある場合、図7(a)に示すように、キャップ端子3aの端部(開口部4aの縁部64)を高圧出力端子63に接触させる。あるいは、図7(b)に示すように、キャップ端子3aの側面部66を、例えば、保持クリップや導電性キャップ等の取付具65に接触させることにより導通を確保できる。
図8は、本実施の形態例に係る雑音防止抵抗器のエンジン点火装置における点火プラグ側の実装構造(一部断面)を示している。雑音防止抵抗器のコイル本体部と反対側は、点火プラグと電気的に接続される。例えば、図8(a)に示す例では、キャップ端子3aの側面とスプリング71とが当接して点火プラグとの接続が確保される。また、図8(b)に示す例では、キャップ端子3aの側面に当接した導電性キャップ75により点火プラグとの接続が確保される。
なお、図8(a),(b)において、キャップ端子3aの端部(縁部)をスプリング71、導電性キャップ75等に接触させることによっても、点火プラグとの接続を確保できる。また、上記以外に、例えば図8(c)に示す例では、キャップ端子3aの内壁67にスプリング73の上部を接触させることにより導通を確保している。
本実施の形態例に係る雑音防止抵抗器では、キャップ端子を円筒状としたことから、その外形寸法にばらつきや歪みが少ないため、図6〜図8に示す実装構造からも分かるように、外部部材との電気的、機械的な接触性の確保等の点において、従来構造の抵抗器よりも信頼性が向上する。また、上記の実装構造は、イグニッションコイルの設計に応じて任意に組み合わせることができる。
次に、本実施の形態例に係る雑音防止抵抗器の製造方法について説明する。図9は、本実施の形態例に係る雑音防止抵抗器の製造工程を時系列で示すフローチャートである。図9のステップS11では、抵抗器の芯材を成形する。ここでは、例えば、繊維径が数μm程度のガラス繊維を束ねてエポキシ樹脂またはシリコーン樹脂を含浸させ、長尺の棒状に成形して芯材を成形する。ステップS13では、芯材の外周表面に、例えばニッケル・鉄(Ni−Fe)線、ニッケル(Ni)線、クロム(Cr)線、ニッケル・クロム(Ni−Cr)線等の抵抗線を所定のピッチで連続的に巻き付ける。なお、抵抗器の抵抗値は、線材の種類や巻き付けピッチにより調整する。
ステップS15において、抵抗線を巻き付けて乾燥・硬化させた芯材の外周表面に、例えばエポキシ樹脂またはシリコン樹脂を塗布コーティングする。樹脂によるコーティングは、抵抗線を固定することを目的とするため、形成する樹脂コートは、抵抗線が隠れる程度の厚みでよい。その後、コーティングされた樹脂コートを硬化させる。
ステップS17では、上記のように抵抗線が巻回され、樹脂でコーティングされた長尺の芯材を抵抗線ごとカッター等により所定寸法に切断する。これにより、巻線抵抗素子(抵抗体)の個片を作製する。
ステップS19では、巻線抵抗素子の両端にキャップ端子を装着する。例えば、キャップ端子の開口部より巻線抵抗素子の端部を軸方向に機械的に押し込み、仮固定した後、キャップ端子の側面部のうち抵抗素子の端部と重なる部位を、その外周面から押圧して変形する(かしめる)ことで、抵抗線とキャップ端子を電気的に導通させる。
このとき、キャップ端子の長さ寸法のほぼ3分の1〜3分の2程度まで、巻線抵抗素子を押し込む。抵抗線は、ガラス繊維を個片に切断するときに同時に切断され、その終端をキャップ端子内に収容して、かしめることにより固定する。なお、キャップ端子を巻線抵抗素子の両端に圧入して装着(嵌着)してもよい。
ステップS21では、上記の工程で作製された巻線抵抗器を、例えばウレタン樹脂、エポキシ樹脂等を満たした槽に浸漬し、乾燥・硬化させることで、少なくとも抵抗線とキャップ端子の開口部を覆う保護膜を形成する。なお、保護膜の形成方法としては、刷毛等による塗布、または吹付けてもよい。また、保護膜は必要に応じて形成してもよい。そして、ステップS23において、上記の工程を経て作製された抵抗器の外観画像検査、抵抗値検測等の検査を行なう。
なお、上記のステップS15等における樹脂等の硬化方法は、室温による硬化、加熱硬化(例えば100〜200℃)、あるいは紫外線照射による硬化のいずれでもよい。また、乾燥時間を短縮する観点から、抵抗器の外表面全体に形成する保護膜の樹脂として速乾性のウレタン樹脂に限定して使用してもよい。
以上説明したように本実施の形態例に係る雑音防止抵抗器は、ほぼ円柱状の抵抗体の両端部に、両端が開口した円筒型の形状を有するキャップ端子を装着した構成を有する。キャップ端子を円筒型としたことで、キャップ端子の軸方向の長さ寸法も長く確保でき、その側面部と外部接続端子等とにおいて安定した導通を確保できる。また、キャップ端子の開口部から外部接続端子を突入させ、キャップ端子の内壁に外部接続端子の先端部等を接触させて導通を図る等、様々な実装構造への対応が可能となる。
キャップ端子を円筒型としたことから、キャップ端子の側面部をかしめて抵抗素子に固定する場合、かしめにかからない領域を広く確保することができるので、その領域において、かしめによる変形(歪み)が生じにくくなり、キャップ端子の外径寸法のばらつきを低減できる。
さらには、抵抗体の両端に一対の円筒型のキャップ端子を装着する構造とした場合、イグニッションコイル本体部側と点火プラグ側を意識せずに、いずれの向きにも抵抗器を実装することが可能となり、抵抗器の取り付けの際の作業性が向上する。
また、キャップ端子に拡張部を設けることで、イグニッションコイルの組み立て時、エンジンへの挿入時等において、スプリングが圧縮されることにより高圧タワー内部の雑音防止抵抗器に大きな圧縮荷重が加わっても、圧縮荷重のほとんどが拡張部にかかることとなる。そのため、圧入装着時等において拡張部が緩衝材として機能して、圧入装着時等に発生する抵抗素子への負荷、衝撃力が従来よりも低減され、抵抗素子の破損や導通不良が生じにくくなる。
さらに、拡張部があることによって、高圧タワー部の筒部内径に生じる個体差が相殺され、接続不良等を回避できる。また、拡張部に連続した平坦部を備えることにより、圧縮荷重に対してより強くなる。
本願発明は上述した実施の形態例に限定されず、種々の変形が可能である。上述した実施の形態例において雑音防止抵抗器10の両端それぞれに円筒型のキャップ端子を装着したが、これに限定されない。例えば、図10(a)は変形例に係る雑音防止抵抗器90の外観斜視図である。図10(b)は、図10(a)のY−Y´矢視線に沿って抵抗器90を切断した断面図である。
図10に示す抵抗器90では、一方端にのみ円筒型のキャップ端子91を装着し、他方端には底面部を有する(有底型)のキャップ端子93が装着されている。これにより、実装構造に合わせて簡略化した抵抗器を提供できる。
また、図1に示す雑音防止抵抗器では、抵抗素子2の両端に装着したキャップ端子3a,3bの双方において、軸方向の長さAと、キャップ端子3a,3bが抵抗素子2に装着される部分の寸法BとがA≧Bなるように形成したが、これに限定されない。例えば、キャップ端子3a,3bそれぞれにおいて、軸方向長さAと抵抗素子装着部分の寸法Bとが異なる構成としてもよい。
2 抵抗素子(抵抗体)
3a〜3d,23a,33a,43c,93 キャップ端子
4a〜4d,24a,44c,54a 開口部
5 芯材
6 かしめ痕
7 抵抗線
10,20,30,40,90 雑音防止抵抗器
25 隔壁
35 突起部
55a〜55d 拡張部
57 周方向頂部
61 外部接続端子
63 高圧出力端子
65 取付具
71,73 スプリング
75 導電性キャップ
S1,S2 未かしめ領域

Claims (6)

  1. 柱状の抵抗体の両端に一対のキャップ端子を装着してなる雑音防止抵抗器であって、
    前記一対のキャップ端子の少なくとも一方のキャップ端子は、両端に開口部を持つ筒型の形状を有することを特徴とする雑音防止抵抗器。
  2. 前記一対のキャップ端子の一方を前記筒型のキャップ端子とし、他方を底面部と側面部と開口部とを持つ有底筒状の形状を有するキャップ端子としたことを特徴とする請求項1に記載の雑音防止抵抗器。
  3. 前記筒型のキャップ端子は、側面の一部を周方向外側に突出させた拡張部と、該拡張部と連続した平坦部とを有することを特徴とする請求項1または2に記載の雑音防止抵抗器。
  4. 前記筒型のキャップ端子は、側面の軸方向ほぼ中心部から前記開口部に向かうにしたがって当該キャップ端子の径が大きくなる拡張部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の雑音防止抵抗器。
  5. 前記抵抗体の端部が前記キャップ端子の軸方向の長さ寸法のほぼ3分の1〜3分の2の範囲に挿入されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の雑音防止抵抗器。
  6. 前記抵抗体は、繊維状の絶縁物を束ねて成形した芯材の外周に抵抗線を巻回して形成された巻線抵抗体であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の雑音防止抵抗器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022080632A (ja) * 2020-11-18 2022-05-30 Tdk株式会社 コイル装置およびコイル装置の製造方法

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