JP2019189158A - 軌道狂い測定装置 - Google Patents

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泰州 永沼
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泰州 永沼
嵩之 植松
Takayuki Uematsu
嵩之 植松
太郎 矢田
Taro Yada
太郎 矢田
逸郎 西脇
Itsuro Nishiwaki
逸郎 西脇
俊晴 栗原
Toshiharu Kurihara
俊晴 栗原
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Tomoaki Nishio
知明 西尾
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Abstract

【課題】コストの増大を抑制しながら急曲線での脱線を抑制できる測定装置を提供する。【解決手段】本開示は、2つのレールを有する軌道の狂い測定装置である。軌道狂い測定装置は、測定梁と、軌間梁と、を備える。測定梁は、長手方向に離間して配置され、1つのレールの上面に当接する少なくとも2つの転動体を有する。軌間梁は、測定梁と結合された第1端部と、測定梁が走行するレールとは別のレール上を走行可能に構成された第2端部とを有する。少なくとも2つの転動体のうち、少なくとも1つの転動体は測定梁の下方に突出するように配置されたボールローラである。測定梁は、1つのボールローラと組み合わされ、レールの内側の側面に当接するように配置された少なくとも1つのサイドローラを有する。【選択図】図1

Description

本開示は、軌道狂い測定装置に関する。
鉄道用の軌道の狂いを測定する装置として、手押し式の小型の測定装置(いわゆるトロリー)が公知である。この測定装置は、レールに沿って延伸し、その延伸方向(つまり長手方向)に走行する測定梁と、枕木に沿って延伸し、2つのレールに跨って走行する軌間梁とを結合したT字状の構造を有する(特許文献1参照)。
上記測定装置では、測定梁によってレールの鉛直方向及び水平方向の不整量等を測定し、軌間梁によってレール間の間隔、高低差、ねじれ等を測定する。測定梁は、1つのレールの上面に当接する2つの車輪を有し、この車輪が転動することでレール上を走行する。一方、軌間梁は、一方の端部に設けられた1つの車輪によって、残りのレール上を走行する。
特開2004−251842号公報
重量の軽い小型の測定装置では、軌道の急曲線を走行する際、走行方向とレールの延伸方向とのアタック角が増大することによって脱線することがある。このような脱線を防止するために、車輪の側方にフランジ(いわゆるガイド)を設ける方法や、車輪とサイドローラとを組み合わせる方法がある。
しかしこれらの方法では、車輪の軸は固定されたままであるため、脱線の抑制には限界がある。また、軌間梁はレールを内側から押しながら走行するが、軌間梁をレールに押し付ける力が強いと測定梁の車輪の脱線が助長されるため、上記押し付け力を抑える必要がある。その結果、軌間梁の測定精度が低下する場合がある。
一方、車輪の軸を可動式にすることで、上述の方法に比べてより効果的に脱線を抑制できる。しかし、車輪の軸を可動式とすると測定装置の構成が複雑となり、コストが増大する不都合が生じる。
本開示の一局面は、コストの増大を抑制しながら急曲線での脱線を抑制できる軌道狂い測定装置を提供することを目的としている。
本開示の一態様は、2つのレールを有する軌道の狂い測定装置である。軌道狂い測定装置は、測定梁と、軌間梁と、を備える。測定梁は、長手方向に離間して配置され、1つのレールの上面に当接する少なくとも2つの転動体を有する。軌間梁は、測定梁と結合された第1端部と、測定梁が走行するレールとは別のレール上を走行可能に構成された第2端部とを有する。少なくとも2つの転動体のうち、少なくとも1つの転動体は測定梁の下方に突出するように配置されたボールローラである。測定梁は、1つのボールローラと組み合わされ、レールの内側の側面に当接するように配置された少なくとも1つのサイドローラを有する。
このような構成によれば、測定梁を走行させる転動体として、車輪に替えてボールローラとサイドローラとの組み合わせを使用することにより、測定梁の走行方向をレールの延伸方向と一致させることが容易となる。その結果、走行方向とレールの延伸方向とが成すアタック角が生じ難くなり、急曲線における脱線が抑制される。さらに、脱線が抑制されることにより、軌間梁をレールに押し付ける力を従来よりも高められる。これにより、軌道狂いの測定精度を向上できる。
また、ボールローラ及びサイドローラは市販品を使用することができ、かつ、これらは小型の測定装置への取り付けが容易に行えるため、軌道狂い測定装置のコストの増大が抑制される。
本開示の一態様では、測定梁は、1つのボールローラと1つのサイドローラとの組み合わせを有してもよい。このような構成によれば、1つのボールローラに対するサイドローラとレールとの当接位置がおおむね一定となる。そのため、測定梁による水平方向の不整量等の計測精度を向上できる。
本開示の一態様では、サイドローラの回転軸と、組み合わされたボールローラの回転中心とが、測定梁の長手方向において重なってもよい。このような構成によれば、レールの延伸方向におけるボールローラとレールとの当接位置と、サイドローラとレールとの当接位置とを一致させることができる。その結果、測定梁における計測精度がより向上する。
本開示の一態様では、測定梁は、1つのボールローラと少なくとも2つのサイドローラとの組み合わせを有してもよい。このような構成によれば、1つのボールローラに付随する複数のサイドローラによって、ボールローラの回転方向をより確実に規制できる。その結果、曲線を通過する際に測定梁に発生するヨーイング(つまり水平面内での回転)を抑制できる。
本開示の一態様では、少なくとも2つのサイドローラのうち最も離間した2つのサイドローラは、測定梁の長手方向において、組み合わされたボールローラの回転中心との距離が等しくなるように配置されてもよい。このような構成によれば、複数のサイドローラとレールとの当接点の中間位置をボールローラとレールとの当接位置に近づけることができる。その結果、測定梁における計測精度を向上できる。
図1は、実施形態における軌道狂い測定装置の模式的な平面図である。 図2Aは、図1の軌道狂い測定装置における測定梁の先端部の模式的な平面図であり、図2Bは、測定梁の先端部の模式的な側面図であり、図2Cは、測定梁の先端部の模式的な正面図である。 図3は、図1とは異なる実施形態の軌道狂い測定装置の模式的な平面図である。 図4Aは、図3の軌道狂い測定装置における測定梁の先端部の模式的な平面図であり、図4Bは、測定梁の先端部の模式的な側面図であり、図4Cは、測定梁の先端部の模式的な正面図である。 図5Aは、図3の軌道狂い測定装置の測定梁における回転モーメントの作用を示す模式図であり、図5Bは、従来の軌道狂い測定装置の測定梁における回転モーメントの作用を示す模式図である。
以下、本開示が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.構成]
図1に示す軌道狂い測定装置1は、2つのレールO1,O2を有する鉄道用の軌道の狂い(つまり不整量)を測定するための装置である。
軌道狂い測定装置1は、2つのレールO1,O2上を作業者の手押しによって走行可能に構成されている。
また、軌道狂い測定装置1は、測定梁2と、軌間梁3と、第1検出器4と、第2検出器5と、処理装置6と、押し棒7と、操作部8と、電源(図示省略)とを備えている。
測定梁2、軌間梁3、押し棒7等は、分離された状態で計測地点に運搬され、測定時に組み立てられ、軌道上に設置される。つまり、軌道狂い測定装置1は、分割可搬式の測定装置である。
<測定梁>
測定梁2は、1つのレールO2上を自身の長手方向に沿って走行可能に構成された梁である。測定梁2は、走行方向(つまりレールの延伸方向)に延伸する本体21と、レールO2の上面に当接する転動体である2つのボールローラ22と、レールO2の内側の側面に当接する2つのサイドローラ23とを有する。
(ボールローラ)
2つのボールローラ22は、本体21の長手方向に離間して配置されている。本実施形態では、2つのボールローラ22は、本体21の両方の端部に1つずつ配置されている。
また、各ボールローラ22は、レールO2の上面に当接するように配置されている。具体的には、各ボールローラ22は、図2B,2Cに示すように、本体21から鉛直方向下方に突出するように配置されている。
各ボールローラ22は、真球状のボール22Aと、ボール22Aを全方向に回転自在に保持する保持部22Bとを有する。ボール22Aは、保持部22Bの開口から鉛直方向下方に一部が突出するように保持部22Bに保持されている。ボールローラ22としては、公知の市販品が使用できる。
(サイドローラ)
2つのサイドローラ23は、2つのボールローラ22とそれぞれ組み合わされる。つまり、本実施形態では、測定梁2は、1つのボールローラ22と1つのサイドローラ23との組み合わせを有している。
ここで、「サイドローラがボールローラと組み合わされる」とは、ボールローラの近傍に配置されたサイドローラによって、ボールローラの回転方向が規制されることを意味する。
各サイドローラ23は、図2Cに示すように、レールO2の内側の側面(つまりレールO1と対向する面)に当接するように配置され、測定梁2の走行方向と垂直な方向(つまり枕木方向、図中Y方向)の移動を制御する。
また、各サイドローラ23は、鉛直方向(図中Z方向)に平行な回転軸P1を有し、周面がレールO2に当接することで、回転軸P1を中心に軸回転する。各サイドローラ23の回転軸P1は、2つのサイドローラ23と組み合わされたボールローラ22の回転中心P2に対し、Y方向にずれて配置されている。
(ボールローラとサイドローラとの関係)
本実施形態では、図2Aに示すように、サイドローラ23の回転軸P1は、組み合わされたボールローラ22の回転中心P2と測定梁2の長手方向(図中X方向)における位置が重なっている。
つまり、図2Bに示すように、ボールローラ22とレールO2との接点と、サイドローラ23とレールO2との接線とを、枕木方向と垂直なX−Z平面に投影したとき、上記接線は上記接点を通る。換言すれば、Y方向から視たときに、上記接線と上記接点とが重なっている。
<軌間梁>
軌間梁3は、図1に示すように、測定梁2と結合可能に構成された第1端部31と、測定梁2が走行するレールO2とは別のレールO1上を走行可能に構成された第2端部32とを有する梁である。
軌間梁3は、枕木方向に延伸する本体3Aと、レールO1の上面に当接する車輪3Bと、レールO1の内側の側面に当接するサイドローラ(図示省略)とを有する。
本体3Aは、四角筒状の部材であり、第1端部31と第2端部32とを有する。本体3Aの内部には、第1検出器4と、第2検出器5と、処理装置6とが収納されている。また、本体3Aには、押し棒7が取り付けられている。
車輪3Bは、本体3Aの第2端部32に取り付けられ、本体3Aの下方に突出している。軌間梁3のサイドローラは、車輪3Bの枕木方向の内側に配置され、第2端部32がレールO1の外側に脱線することを抑制する。
軌間梁3は、測定梁2に対しT字状に組み合わされる。具体的には、測定梁2の本体21の中央部分(つまり、2つのボールローラ22に挟まれた部分)に軌間梁3の第1端部31が結合されている。
また、第2端部32の内部には、本体3Aの長手方向に伸縮するバネ等の弾性体とダンパとが配置されている。第2端部32は、走行中に2つのレールO1,O2間の距離に合わせて伸縮可能に構成されている。上記弾性体の弾性力は、軌間梁3をレールO1に対し枕木方向に押し付ける力を構成する。また、この力は、測定梁2を走行方向と垂直な方向に押す力として測定梁2に作用する。
軌道狂い測定装置1では、測定梁2において車輪の代わりにボールローラ22とサイドローラ23とを用いられているため、走行方向と垂直な方向に力が加わっても脱線が起きにくい。そのため、軌間梁3の押し付け力を高くすることができる。
<第1検出器>
第1検出器4は、測定梁2が走行するレールO2の状態を検出する機器である。具体的には、第1検出器4は、鉛直方向不整(つまり高低狂い)、水平方向不整(つまり通り狂い)、2つのレールの高低差(つまり水準狂い)、及び水準狂いから計算される2つのレールのねじれ(つまり平面性狂い)を検出する。
本実施形態では、第1検出器4は、3軸のジャイロセンサと、3軸の加速度計とを組み合わせた慣性計測装置(IMU)である。第1検出器4は、レールO2上を走行する測定梁2の鉛直方向及び水平方向の角度を検出して出力する。
第1検出器4は、図1に示すように、軌間梁3の第1端部31内に配置されている。また、軌間梁3の第1端部31が測定梁2内に挿入されることで、第1検出器4は、測定梁2の内部にも配置されている。
<第2検出器>
第2検出器5は、左右2つのレールO1,O2間の位置関係を検出する機器である。具体的には、第2検出器5は、2つのレールの間隔(つまり軌間狂い)を検出する変位計と、回転パルスを発生させることで距離を検出するエンコーダーとの組合せである。
第2検出器5の変位計は、軌間梁3の第2端部32内に配置されている。また、第2検出器5のエンコーダーは、軌間梁3の第2端部32内において車輪3Bに近接して配置されている。
<処理装置>
処理装置6は、第1検出器4及び第2検出器5の出力を処理するシグナルコンディショナである。処理装置6は、例えば入出力部を備える演算機により構成される。処理装置6は、各検出器からの出力を各種不整量へ変換するほか、各種不整量等のデータの保存、呼び出し、表示等の処理を行う。
処理装置6は、軌間梁3の内部に取り付けられている。処理装置6は、第1検出器4及び第2検出器5と例えばケーブルにより接続されている。なお、軌間梁3内には、処理装置6等に電気を供給する電源(つまりバッテリ)も収納されている。また、処理装置6として例えばノート型又はタブレット型のコンピュータを用い、処理装置6を軌間梁3の外側に配置してもよい。
<押し棒及び操作部>
押し棒7は、結合された軌間梁3及び測定梁2を作業者が走行方向に押すための棒状の部材である。押し棒7は、図1では軌間梁3の本体3Aに取り付けられているが、測定梁2に取り付けられてもよい。また、押し棒7は、軌間梁3と測定梁2とに跨るように固定されたブラケットに取り付けられてもよい。
操作部8は、押し棒7の軌間梁3とは反対側の先端部分に取り付けられている。操作部8は、例えばタブレット型のコンピュータによって構成されている。操作部8には、作業者が軌道狂いの測定中に現在の測定位置をマークする際に押すイベントマークボタンが画面上に設けられている。なお、操作部8として、物理的なイベントマークボタンを用いてもよい。
[1−2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)測定梁2を走行させる転動体として、車輪に替えてボールローラ22とサイドローラ23との組み合わせを使用することにより、測定梁2の走行方向をレールの延伸方向と一致させることが容易となる。その結果、走行方向とレールの延伸方向とが成すアタック角が生じ難くなり、急曲線における脱線が抑制される。さらに、脱線が抑制されることにより、軌間梁3をレールO1に押し付ける力を従来よりも高められる。これにより、軌道狂いの測定精度を向上できる。
(1b)ボールローラ22及びサイドローラ23は市販品を使用することができ、かつ、これらは小型の測定装置への取り付けが容易に行えるため、軌道狂い測定装置1のコストの増大が抑制される。
(1c)1つのボールローラ22に対し1つのサイドローラ23を組み合わせることで、1つのボールローラ22に対するサイドローラ23とレールO2との当接位置がおおむね一定となる。そのため、測定梁2による水平方向の不整量等の計測精度を向上できる。
(1d)サイドローラ23の回転軸P1と組み合わされたボールローラ22の回転中心P2とが測定梁2の長手方向において重なることで、レールの延伸方向におけるボールローラ22とレールO2との当接位置と、サイドローラ23とレールO2との当接位置とを一致させることができる。その結果、測定梁2における計測精度がより向上する。
[2.第2実施形態]
[2−1.構成]
図3に示す軌道狂い測定装置11は、2つのレールO1,O2を有する鉄道用の軌道の狂いを測定するための装置である。
軌道狂い測定装置11は、測定梁12と、軌間梁3と、第1検出器4と、第2検出器5と、処理装置6と、押し棒7と、操作部8と、電源(図示省略)とを備えている。測定梁12以外の構成は、図1の軌道狂い測定装置1と同じであるため、同一の符号を付して説明を省略する。
<測定梁>
測定梁12は、走行方向に延伸する本体21と、レールO2の上面に当接する転動体である2つのボールローラ22と、レールO2の内側の側面に当接する4つのサイドローラ23とを有する。
本体21と、各ボールローラ22と、各サイドローラ23とは、それぞれ、図1の軌道狂い測定装置1の測定梁2が有するものと同様のものである。つまり、2つのボールローラ22は、それぞれ、測定梁12の長手方向に離間して配置され、測定梁12の下方に突出するように配置されている。また、4つのサイドローラ23は、それぞれ、レールO2の内側の側面に当接することで軸回転する。
本実施形態では、測定梁12は、1つのボールローラ22と2つのサイドローラ23との組み合わせを有している。つまり、4つのサイドローラ23のうち、2つのサイドローラ23は、走行方向前側の1つのボールローラ22と組み合わされ、残り2つのサイドローラ23は、走行方向後側の1つのボールローラ22と組み合わされている。
以下では、測定梁12の走行方向後側における1つのボールローラ22と2つのサイドローラ23との組み合わせについて説明するが、走行方向前側における組み合わせについても同様である。
2つのサイドローラ23の中心軸P1は、図4Aに示すように、組み合わされたボールローラ22の回転中心P2に対し、Y方向にずれてそれぞれ配置されている。各サイドローラ23とボールローラ22とのY方向の距離は同じである。
2つのサイドローラ23は、測定梁12の長手方向(図中X方向)において、組み合わされたボールローラ22の回転中心P2との距離が等しくなるように配置されている。つまり、本実施形態では、各サイドローラ23の回転軸P1と、組み合わされたボールローラ22の回転中心P2とのX方向の距離D1は等しい。
ここで、転動体としてゴム製の車輪を用いた場合は、車輪とレールとの間に摩擦が生じ、測定梁12のヨーイングにおける回転モーメントに対抗することができる。これに対し、転動体としてボールローラ22を用いた場合は、レールと転動体との間に摩擦が生じないため、複数のサイドローラ23がレールO2から受ける反力で回転モーメントに対抗する必要がある。
このような観点から、1つのボールローラ22に組み合わされた2つのサイドローラ23の回転軸P1間のX方向の距離lは、下記式(1)を満たすとよい。
l≧8・L・μ・m/F ・・・(1)
ここで、図5Aに示すように、Lは、測定梁12が有する2つのボールローラ22の回転中心P2間のX方向の距離[m]である。μは、ゴム製の車輪とレールとの摩擦係数、つまりゴムと金属との摩擦係数である。mは、1つの転動体(つまりボールローラ22)に加わる測定梁12の重量[N]である。Fは、測定梁12をY方向に押す力[N]である。
図5Bに示すように、2つのゴム製の車輪122を備えた測定梁102の場合、図5B中左側の車輪122を回転中心とするM[Nm]の回転モーメントが発生すると、右側の車輪122には摩擦によるμ・mの力が発生し、これに2つの車輪122間の距離を乗じたL・μ・mのモーメントがMに対抗する。つまり、従来の測定梁102では、L・μ・m[Nm]までの回転モーメントに対抗することができる。
そのため、軌道狂い測定装置11において、従来と同様に、少なくともL・μ・m[Nm]の大きさの回転モーメントに対抗できるようにするためには、各サイドローラ23がレールから受ける反力(つまりF/4)に、各サイドローラ23とボールローラ22とのX方向の距離(つまりl/2)を乗じた値が、L・μ・m以上となる必要がある。これを式で表すと、F・l/8≧L・μ・mとなり、上記式(1)が導かれる。
したがって、距離lが上記式(1)を満たすことで、車輪を用いた従来の測定装置と同程度にヨーイング時の回転モーメントに対抗することができる。
例えば、L=1.25m、μ=0.75、m=0.44N、F=56Nとすると、上記式(1)の右辺は約0.06となり、距離lを例えば10cmとすることでヨーイングが抑制できる。
[2−2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(2a)1つのボールローラ22に付随する2つのサイドローラ23によって、ボールローラ22の回転方向をより確実に規制できる。その結果、曲線を通過する際に測定梁12に発生するヨーイングを抑制できる。また、2つのサイドローラ23の間隔によって、ボールローラ22の回転方向の規制の程度を調整できる。
さらに、3つ以上のサイドローラ23を設けた場合では、レールO2と当接しないサイドローラ23が発生することがあるが、本実施形態では2つのサイドローラ23それぞれに確実にレールO2を当接させることができる。その結果、レールO2と2つのサイドローラ23との当接位置がコントロールされ、測定梁12の計測精度が向上する。
(2b)2つのサイドローラ23とレールO2との当接点の中間位置を、ボールローラ22とレールO2との当接位置にレールの延伸方向において一致させることができる。その結果、測定梁12における計測精度を向上できる。
[3.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
(3a)上記実施形態の軌道狂い測定装置1において、サイドローラ23の回転軸P1と、組み合わされたボールローラ22の回転中心P2とが、必ずしも測定梁2の長手方向において重ならなくてもよい。
(3b)上記実施形態の軌道狂い測定装置11において、2つのサイドローラ23は、測定梁12の長手方向において、必ずしも組み合わされたボールローラ22の回転中心P2との距離が等しくなるように配置されなくてもよい。
(3c)上記実施形態の軌道狂い測定装置11において、測定梁12は、1つのボールローラ22と3つ以上のサイドローラ23との組み合わせを有してもよい。この場合、3つ以上のサイドローラ23のうち最も離間した2つのサイドローラ23が、測定梁12の長手方向において、組み合わされたボールローラ22の回転中心P2との距離が等しくなるように配置されるとよい。
(3d)上記実施形態の軌道狂い測定装置1,11において、測定梁2,12は、3つ以上の転動体を有してもよい。また、複数の転動体として、ボールローラ22と従来の車輪とを組み合わせて有してもよい。この場合、少なくとも走行方向前側の転動体をボールローラ22とするとよい。
(3e)上記実施形態の軌道狂い測定装置1,11において、各検出器の構成及び配置は一例である。例えば、第1検出器4は、軌間梁3の第1端部31内に配置されずに、測定梁2,12の内部に直接配置されてもよい。
また、第1検出器4は、高低狂い及び通り狂いを検出できれば、上述の構成に限定されない。例えば、2つのジャイロセンサを組み合わせた第1検出器4を用いてもよい。この場合は、軌間梁3の本体3Aにおける第1端部31と第2端部32との間に、水準狂いを検出するための傾斜計が検出器として配置される。さらに、2つの変位計と、1つの傾斜計4Gとを組み合わせた第1検出器4を用いてもよい。
(3f)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
1,11…測定装置、2,12…測定梁、3…軌間梁、3A…本体、3B…車輪、
4…第1検出器、5…第2検出器、6…処理装置、押し7…棒、8…操作部、
21…本体、22…ボールローラ、22A…ボール、22B…保持部、
23…サイドローラ、31…第1端部、32…第2端部。

Claims (5)

  1. 2つのレールを有する軌道の狂い測定装置であって、
    長手方向に離間して配置され、1つのレールの上面に当接する少なくとも2つの転動体を有する測定梁と、
    前記測定梁と結合された第1端部と、前記測定梁が走行する前記レールとは別のレール上を走行可能に構成された第2端部とを有する軌間梁と、
    を備え、
    前記少なくとも2つの転動体のうち、少なくとも1つの転動体は前記測定梁の下方に突出するように配置されたボールローラであり、
    前記測定梁は、1つの前記ボールローラと組み合わされ、前記レールの内側の側面に当接するように配置された少なくとも1つのサイドローラを有する、軌道狂い測定装置。
  2. 請求項1に記載の軌道狂い測定装置であって、
    前記測定梁は、1つの前記ボールローラと1つの前記サイドローラとの組み合わせを有する、軌道狂い測定装置。
  3. 請求項2に記載の軌道狂い測定装置であって、
    前記サイドローラの回転軸と、組み合わされた前記ボールローラの回転中心とが、前記測定梁の長手方向において重なる、軌道狂い測定装置。
  4. 請求項1に記載の軌道狂い測定装置であって、
    前記測定梁は、1つの前記ボールローラと少なくとも2つの前記サイドローラとの組み合わせを有する、軌道狂い測定装置。
  5. 請求項4に記載の軌道狂い測定装置であって、
    前記少なくとも2つのサイドローラのうち最も離間した2つの前記サイドローラは、前記測定梁の長手方向において、組み合わされた前記ボールローラの回転中心との距離が等しくなるように配置される、軌道狂い測定装置。
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