JP2019190845A - ギヤ間に生じるミスアライメントの温度変化を評価する評価方法 - Google Patents

ギヤ間に生じるミスアライメントの温度変化を評価する評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】互いに噛合するギヤ間に生じるミスアライメントが温度変化に伴ってどのように変化するかを精度良く評価する評価方法を提供する。【解決手段】第1ギヤの素材よりも熱膨張率が小さい素材で形成された第1補助材が第1ギヤの回転軸に対して放射方向へ伸延するように装着された第1ギヤと、第2ギヤの素材よりも熱膨張率が小さい素材で形成された第2補助材が第2ギヤの回転軸に対して放射方向へ伸延するように装着された第2ギヤとを、互いに噛合したアライメント状態で恒温槽へ設置する設置して、第1の温度と第2の温度でそれぞれ、恒温槽の外部から恒温槽の計測窓を通じて第1補助材および第2補助材までの距離を計測し、それぞれの温度における計測結果を予め定められた評価式に代入して評価値を演算する。【選択図】図2

Description

本発明は、ギヤ間に生じるミスアライメントの温度変化を評価する評価方法に関する。
互いに組み合わされて噛合するギヤのミスアライメントを計測する計測装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−333421号公報
大量生産に先立つ試作段階においては、ミスアライメントを精度良く評価したい。しかも、使用温度が変化した場合にミスアライメントがどのように変化するかを評価したい。しかし、互いに組み合わされて噛合するギヤを恒温槽中で直接的に計測することは難しく、測定精度を上げることが困難であった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、互いに噛合するギヤ間に生じるミスアライメントが温度変化に伴ってどのように変化するかを精度良く評価する評価方法を提供するものである。
本発明の具体的態様における評価方法は、互いに噛合する第1ギヤと第2ギヤのミスアライメントの温度変化を評価する評価方法であって、第1ギヤの素材よりも熱膨張率が小さい素材で形成された第1補助材が第1ギヤの回転軸に対して放射方向へ伸延するように装着された第1ギヤと、第2ギヤの素材よりも熱膨張率が小さい素材で形成された第2補助材が第2ギヤの回転軸に対して放射方向へ伸延するように装着された第2ギヤとを、互いに噛合したアライメント状態で恒温槽へ設置する設置工程と、恒温槽を第1設定温度に設定し、恒温槽の外部から恒温槽の計測窓を通じて第1補助材および第2補助材までの距離を計測する第1計測工程と、恒温槽を第2設定温度に設定し、第1計測工程と同様に第1補助材および第2補助材までの距離を計測する第2計測工程と、第1計測工程の計測結果と第2計測工程の計測結果を予め定められた評価式に代入して評価値を演算する演算工程とを有する。
本発明により、互いに噛合するギヤ間に生じるミスアライメントが温度変化に伴ってどのように変化するかを精度良く評価することができる。
互いに噛合するハイポイドギヤの概略斜視図である。 ハイポイドギヤに補助棒を装着する様子を示す図である。 恒温槽に収容されたギヤボックスに対して行う計測の様子を示す図である。 第1設定温度におけるハイポイドギヤの位置関係の例を示す図である。 第2設定温度におけるハイポイドギヤの位置関係の例を示す図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、特許請求の範囲に係る発明を以下の実施形態に限定するものではない。また、実施形態で説明する構成の全てが課題を解決するための手段として必須であるとは限らない。
図1は、互いに噛合するハイポイドギヤ10の概略斜視図である。以下の本実施形態においては、互いに噛合する第1ギヤと第2ギヤの組み合せとしてハイポイドギヤ10を例に説明する。
ハイポイドギヤ10は、リングギヤ100とピニオンギヤ200が組み合わされて構成される。リングギヤ100は、出力軸としてのシャフト100aと駆動力伝達部としてのギヤ部100gを有する。ピニオンギヤ200は、入力軸としてのシャフト200aと駆動力伝達部としてのギヤ部200gを有する。ギヤ部100gとギヤ部200gは、笠歯状の傾斜面で互いに傾斜面で噛合する。したがって、シャフト100aの出力回転軸Arとシャフト200aの入力回転軸Apは、互いに交叉することのないねじれ関係にある。なお、図1において、シャフト100aおよびシャフト200aは一部分を表しており、他要素とのカップリング部などを省略している。また、ギヤ部100gおよびギヤ部200gの歯面形状も省略している。
リングギヤ100の基準点Crを、図示するようにリングギヤ100の端面と出力回転軸Arの交点に定める。また、ピニオンギヤ200の基準点Cpを、図示するようにピニオンギヤ200の端面と入力回転軸Apの交点に定める。また、図示するように、出力回転軸Arに沿う方向をx軸、入力回転軸Apに沿う方向をy軸、x軸およびy軸に直交する方向をz軸と定める。
このように定義すると、リングギヤ100とピニオンギヤ200が互いに噛合したアライメント状態は、基準点Crと基準点Cpのx軸方向の離間距離G、y軸方向の離間距離P、z軸方向の離間距離E、および入力回転軸Apと出力回転軸Arの成す角Rで表される。これら4つのアライメント値G,P,E,Rが設計値G,P,E,Rと一致する場合には、ミスアライメント量が0であると評価できる。
大量生産に先立つ試作段階においては、ミスアライメントを精度良く評価したい。しかも、使用温度が変化した場合にミスアライメントがどのように変化するかを評価したい。そこで、試作段階におけるリングギヤ100とピニオンギヤ200を互いに噛合させて、恒温槽中でミスアライメントを精度良く検出する手順について説明する。
図2は、ハイポイドギヤ10に補助棒を装着する様子を示す図である。リングギヤ100の外周側面100sには、3つのリング補助棒110、120、130が、それぞれ出力回転軸Arに対して放射方向へ伸延するように装着される。具体的には、リング補助棒110は、外周側面100sからz軸+方向へ伸延するように装着され、リング補助棒120は、外周側面100sからy軸−方向へ伸延するように装着され、リング補助棒130は、外周側面100sからz軸−方向へ伸延するように装着される。例えば図示するように、リング補助棒120は、外周側面100sに設けられたネジ穴100hに、リング補助棒120の先端部に設けられたネジ部120bを挿入、螺合させてリング補助棒120を立設、固定する。リング補助棒110、130も、リング補助棒120と同様に固定する。
ピニオンギヤ200の外周側面200sには、3つのピニオン補助棒210、220、230が、それぞれ入力回転軸Apに対して放射方向へ伸延するように装着される。具体的には、ピニオン補助棒210は、外周側面200sからz軸+方向へ伸延するように装着され、ピニオン補助棒220は、外周側面200sからx軸+方向へ伸延するように装着され、ピニオン補助棒230は、外周側面200sからz軸−方向へ伸延するように装着される。ピニオン補助棒210、220、230も、リング補助棒120と同様の構造により外周側面200sに固定する。
リング補助棒110、120、130は、リングギヤ100の素材よりも熱膨張率が小さい素材で形成されている。例えば、リングギヤ100が鉄で形成されている場合に、リング補助棒110、120、130は、鉄とニッケルの合金、あるいは、鉄とニッケルとコバルトの合金で形成される。同様に、ピニオン補助棒210、220、230は、ピニオンギヤ200の素材よりも熱膨張率が小さい素材で形成されている。例えば、ピニオンギヤ200が鉄で形成されている場合に、ピニオン補助棒210、220、230は、鉄とニッケルの合金、あるいは、鉄とニッケルとコバルトの合金で形成される。特に、温度変化に対するそれぞれの補助棒の伸延方向の膨張長さが、ミスアライメントとして生じ得る想定誤差量の1割未満となる素材を選択すると良い。
図3は、恒温槽400に収容されたギヤボックス300に対して行う計測の様子を示す図である。ギヤボックス300は、リングギヤ100とピニオンギヤ200を、互いに噛合したアライメント状態で支持して収容している。ギヤボックス300の筐体表面には、リング補助棒110、120、130およびピニオン補助棒210、220、230のそれぞれの先端部を貫通させて外部へ露出させるボックス孔310が設けられている。
ボックス孔310から露出するリング補助棒110、120、130のそれぞれの先端部は、レーザ光を反射させるための反射ブロック110a、120a、130aが形成されている。同様に、ボックス孔310から露出するピニオン補助棒210、220、230のそれぞれの先端部は、レーザ光を反射させるための反射ブロック210a、220a、230aが形成されている。それぞれの反射ブロックは、レーザ光を正反射させるために平面加工が施されていることが好ましい。
恒温槽400は、内部に設置されたヒータ440により、その内部を設定された温度に保つことができる。ギヤボックス300は、ボックス孔310から露出する各反射ブロックも含めて全体が恒温槽400の内部に設置される。
恒温槽400には、それぞれの反射ブロックに対応するそれぞれの位置に計測窓としての槽窓410が設けられている。槽窓410は、レーザ光を透過する透明板で形成されている。恒温槽400の外部には、それぞれの槽窓410に対応してレーザ距離計431〜439が設置されている。
レーザ距離計431は、反射ブロック110aに向けてx軸+方向へレーザ光Laを投射し、その反射光を受光して距離信号を出力する。レーザ距離計432は、反射ブロック120aに向けてx軸+方向へレーザ光Lbを投射し、その反射光を受光して距離信号を出力する。レーザ距離計433は、反射ブロック130aに向けてx軸+方向へレーザ光Ldを投射し、その反射光を受光して距離信号を出力する。レーザ距離計434は、反射ブロック110aに向けてz軸−方向へレーザ光Lfを投射し、その反射光を受光して距離信号を出力する。レーザ距離計435は、反射ブロック210aに向けてy軸+方向へレーザ光Lgを投射し、その反射光を受光して距離信号を出力する。レーザ距離計436は、反射ブロック220aに向けてy軸+方向へレーザ光Lhを投射し、その反射光を受光して距離信号を出力する。レーザ距離計437は、反射ブロック230aに向けてy軸+方向へレーザ光Liを投射し、その反射光を受光して距離信号を出力する。レーザ距離計438は、反射ブロック210aに向けてz軸−方向へレーザ光Ljを投射し、その反射光を受光して距離信号を出力する。レーザ距離計439は、反射ブロック220aに向けてx軸−方向へレーザ光Lkを投射し、その反射光を受光して距離信号を出力する。
測定者は、恒温槽400を第1設定温度に設定し、恒温槽400が第1設定温度で安定したら、それぞれのレーザ距離計により対象となる反射ブロックまでの距離を計測する。次に、恒温槽400を第2設定温度に設定し、恒温槽400が第2設定温度で安定したら、それぞれのレーザ距離計により再び対象となる反射ブロックまでの距離を計測する。
図4は、第1設定温度におけるハイポイドギヤ10の位置関係の例を示す図である。上図はz軸+方向から、中図はy軸−方向から、下図はx軸+方向からリングギヤ100とピニオンギヤ200を観察した様子を示す。
図示するように、第1設定温度において測定したx軸方向の離間距離G、y軸方向の離間距離P、z軸方向の離間距離Eのそれぞれの測定結果をG、P、Eと表している。また、それぞれのレーザ距離計の設置位置は固定されているので、レーザ光La、Ldとレーザ光Lbのy軸方向の離間距離L、レーザ光Laとレーザ光Ldのz軸方向の離間距離L、レーザ光Lg、Liとレーザ光Lhのx軸方向の離間距離D、レーザ光Lgとレーザ光Liのz軸方向の離間距離Dは、既知である。これらの値とそれぞれの検出結果を用いることにより、第1設定温度における入力回転軸Apと出力回転軸Arの成す角Rを算出することができる。
この場合、レーザ光を投射する反射ブロックが、それぞれのギヤに対して放射方向に伸延された位置に存在するので、放射方向から投射するレーザ光Lf、Lj、Lkによる測定を除き、伸延された距離に応じてミスアライメントが増幅されて測定される。すなわち、ミスアライメントが微小であっても、G、P、E1、を精度良く検出することができる。
図5は、第2設定温度におけるハイポイドギヤ10の位置関係の例を示す図である。図4と同様に、上図はz軸+方向から、中図はy軸−方向から、下図はx軸+方向からリングギヤ100とピニオンギヤ200を観察した様子を示す。
第2設定温度において測定したx軸方向の離間距離G、y軸方向の離間距離P、z軸方向の離間距離Eのそれぞれの測定結果をG、P、Eとする。また、図4の場合と同様に、第2設定温度における入力回転軸Apと出力回転軸Arの成す角Rを算出することができる。
第1設定温度におけるG、P、E1、と第2設定温度におけるG、P、E2、を検出できると、その温度変化に対するミスアライメントの変化を評価できる。具体的には、x軸方向の離間距離G、y軸方向の離間距離P、z軸方向の離間距離E、入力回転軸Apと出力回転軸Arの成す角Rの変化量をそれぞれΔG、ΔP、ΔE、ΔRとすると、ΔG=G−G、ΔP=P−P、ΔE=E−E、ΔR=R−Rと表されるので、算出されたΔG、ΔP、ΔE、ΔRを予め定められた評価式に代入して評価値を演算すれば良い。
以上、ハイポイドギヤ10を例として実施形態を説明したが、ハイポイドギヤ以外のギヤであっても構わない。特に、歯面が形成されていない外周側面を有するギヤであると、補助棒を立設しやすい。また、補助棒の固定は、螺合に限らず、接着剤など他の手法を用いても良い。また、上記の実施形態においては、補助材として棒状である補助棒を利用したが、ミスアライメントを増幅させるためにギヤの回転軸に対して放射方向へ伸延させるものであれば、棒状でなくても良い。角柱形状であっても、平板状であっても構わない。
10 ハイポイドギヤ、100 リングギヤ、100a シャフト、100g ギヤ部、100h ネジ穴、100s 外周側面、110、120、130 リング補助棒、110a、120a、130a 反射ブロック、120b ネジ部、200 ピニオンギヤ、200a シャフト、200g ギヤ部、200s 外周側面、210、220、230 ピニオン補助棒、210a、220a、230a 反射ブロック、300 ギヤボックス、310 ボックス孔、400 恒温槽、410 槽窓、431〜439 レーザ距離計、440 ヒータ

Claims (1)

  1. 互いに噛合する第1ギヤと第2ギヤのミスアライメントの温度変化を評価する評価方法であって、
    前記第1ギヤの素材よりも熱膨張率が小さい素材で形成された第1補助材が前記第1ギヤの回転軸に対して放射方向へ伸延するように装着された前記第1ギヤと、前記第2ギヤの素材よりも熱膨張率が小さい素材で形成された第2補助材が前記第2ギヤの回転軸に対して放射方向へ伸延するように装着された前記第2ギヤとを、互いに噛合したアライメント状態で恒温槽へ設置する設置工程と、
    前記恒温槽を第1設定温度に設定し、前記恒温槽の外部から前記恒温槽の計測窓を通じて前記第1補助材および前記第2補助材までの距離を計測する第1計測工程と、
    前記恒温槽を第2設定温度に設定し、前記第1計測工程と同様に前記第1補助材および前記第2補助材までの距離を計測する第2計測工程と、
    前記第1計測工程の計測結果と前記第2計測工程の計測結果を予め定められた評価式に代入して評価値を演算する演算工程と
    を有する評価方法。
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