JP2020002132A - 口腔用組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
項1.
(A)アラントイン及び/又はその塩、並びに、(B)高級アルコールを含み、pHが6以下である、口腔用組成物。
項2.
(B)高級アルコールを0.05〜25質量%含有する、項1に記載の口腔用組成物。
項3.
(A)アラントイン及び/又はその塩を0.0005〜3質量%含有する、項1又は2に記載の口腔用組成物。
項4.
さらに高分子化合物を含有する、項1〜3のいずれか一項に記載の口腔用組成物。
項5.
さらに脂肪酸デキストリンを含有する、項1〜4のいずれか一項に記載の口腔用組成物。
項6.
さらに炭化水素を含有する、項1〜5のいずれか一項に記載の口腔用組成物。
項7.
歯磨剤である、項1〜6のいずれか一項に記載の口腔用組成物。
項8.
(A)アラントイン及び/又はその塩、並びに、(B)高級アルコール、を含有させる工程を含む、口腔用組成物の歯茎への密着性を増強する方法であって、前記口腔用組成物のpHが6以下である、方法。
本発明の口腔用組成物は、(A)アラントイン及び/又はその塩、並びに、(B)高級アルコールを含み、pHが6以下である、口腔用組成物である。
アラントインは、5−ウレイドヒダントインとも称される公知化合物である。アラントインは、ヒレハリソウ(Symphytum officinale)の根茎に含まれており、抗炎症作用、肉芽形成作用、組織修復作用等を有することが公知である。なお、本発明では、アラントインとして、これを含有するヒレハリソウ又はその抽出物を使用することもできる。アラントインの塩としては、薬学上許容される塩であれば限定はされず、例えば、アラントインβ−グリチルレチン酸、アラントインジヒドロキシアルミニウム(アルジオキサ)、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム(アルクロキサ)、アラントインポリガラクツロン酸、アラントインアスコルビン酸、アラントインアセチル−DL−メチオニン、アラントインDL−パントテニルアルコール、DL−ピロリドンカルボン酸ナトリウム・アラントインなどが挙げられる。
中でも、(A)成分としては、アラントインがより好ましい。
本発明の口腔用組成物に含まれる高級アルコールは、炭素数6以上のアルコールを指し、直鎖状又は分枝状の構造のいずれでも良い。高級アルコールとしては、限定はされないが、C8〜C24脂肪族アルコールが好ましい。このようなアルコールには、セタノール(セチルアルコール)、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、カプリルアルコール、リノリルアルコール、又はベヘニルアルコール等が挙げられる。中でも、本発明の口腔用組成物には、好ましくはセタノール、ステアリルアルコール、及びセトステアリルアルコールから選ばれる一種以上、より好ましくはセタノール又はステアリルアルコールから選ばれる一種以上、更に好ましくはセタノールが用いられる。
(A)成分の総含有量1質量部に対する(B)成分の総含有量((B)/(A))は、特に限定されないが、本発明の効果を顕著に奏する観点から、好ましくは0.1〜10000質量部、より好ましくは0.5〜5000質量部、更に好ましくは1〜2000質量部、特に好ましくは2〜1000質量部である。
本発明の口腔用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、薬効成分として、例えば、殺菌剤(カチオン性殺菌剤(塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジンなど)、両性殺菌剤(ドデシルアミノエチルグリシンなど)、非イオン性殺菌剤(イソプロピルメチルフェノール、ヒノキチオール、トリクロサン、チモール、1,8−シネオールなど)、陰イオン性殺菌剤(ラウロイルサルコシンナトリウム(LSS)など)、組織修復剤(パンテノールなど)、(A)成分以外の抗炎症剤(トラネキサム酸、グリチルリチン酸又はその塩(グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム等)、β−グリチルレチン酸又はその誘導体(グリチルレチン酸ステアリル等)、サリチル酸メチル、l-メントール、ε−アミノカプロン酸、オウバクエキスなど)、出血抑制剤(カルバゾクロム、トラネキサム酸、ε−アミノカプロン酸など)、知覚過敏抑制剤(硝酸カリウム、塩化ストロンチウム、乳酸アルミニウムなど)、血行促進剤(ビタミンE類(α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ−トコフェロール;酢酸dl−α−トコフェロール等の酢酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール、コハク酸トコフェロールなど)など)、収斂剤(塩化ナトリウムなど)、再石灰化剤(フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム(MFP)、フッ化スズなど)、酵素(ラクトフェリン、ラクトパーオキシダーゼ、デキストラナーゼ、リゾチーム、プロテアーゼ、アミラーゼ、ムタナーゼなど)、銅クロロフィリンナトリウム、リン酸L−アスコルビルマグネシウム、塩化亜鉛などを組み合わせて用いることができる。これらの薬効成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上の組み合わせで用いてもよい。
本発明の口腔用組成物は、高分子化合物を更に含有してもよい。高分子化合物を含有することで、本発明による効果がより顕著に奏される。高分子化合物は、天然由来の物質であっても、化学合成によって得られる物質であってもよい。
本発明の口腔用組成物は、炭化水素を更に含有してもよい。炭化水素を含有することで、本発明による効果がより顕著に奏される。炭化水素は、天然由来の物質であっても、化学合成によって得られる物質であってもよい。
[界面活性剤]
本発明の口腔用組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、医薬品、医薬部外品、化粧品、食品等として用いられ得る、公知の溶解補助剤、研磨剤、湿潤剤、保存剤、キレート剤、pH調整剤、甘味料、香料、着色剤などの添加剤を配合することができる。これらの添加剤は、いずれも1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
水の含有量は、使用感を向上させる観点、本発明の効果をより顕著に奏する観点から、口腔用組成物の全量に対して、好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%以上、さらに好ましくは50質量%以上であり、好ましくは80重量%以下、より好ましくは75重量%以下、さらに好ましくは70重量%以下である。
本発明の組成物のpHは、本発明の効果を顕著に奏する観点、使用感を良好に保つ観点、及び製剤の乳化安定性を良好とする観点から、好ましくはpH3〜6、より好ましくは4〜5.9、更により好ましくは4.5〜5.8、特に好ましくは5〜5.7である。
本発明の口腔用組成物は、歯周組織などの口腔内の組織と接触されて密着し、残存することで、口腔内の組織に薬理成分などを持続的に作用させることができる。そのため、歯茎炎や歯槽膿漏などの歯周病の改善又は予防、むし歯や知覚過敏などの歯の疾患や状態の改善、口腔内の組織の状態の改善などに用いることができるが、歯周病の改善又は予防に用いられることが好ましい。
本発明の口腔用組成物の性状は、医薬品、医薬部外品、化粧品として公知の形態であれば、特に限定されず、液体状、流動状、又は半固形状とすることができる。また製剤形態としては、例えば、ペースト剤、クリーム剤、液剤、乳剤、軟膏剤、ゲル剤、懸濁剤、乳液、ローション剤等の製剤とすることができる。中でも、ペースト剤、クリーム剤、液剤、乳剤、軟膏剤がより好適であり、ペースト剤又はクリーム剤がさらにより好適であり、ペースト剤が特に好適である。なお、ペースト剤、クリーム剤、液剤、乳剤、軟膏剤等が、油性基剤と水性基剤とを含む場合は、O/W型でもW/O型でもよい。但し、本発明の効果をより顕著に奏する観点から、好ましくはO/W型エマルジョンである。
本発明の口腔用組成物は、公知の方法により製造することができる。必要に応じて、滅菌工程を含めることができる。
本発明の歯茎への密着性を増強する方法とは、次の方法である。
(A)アラントイン及び/又はその塩、並びに、(B)高級アルコール、を含有させる工程を含む、口腔用組成物の歯茎への密着性を増強する方法であって、前記口腔用組成物のpHが6以下である、方法。
下記表1に示す組成の歯磨剤を、常法により調製し、これらを用いて、密着力を評価した。
表1に示される歯磨剤(比較例1−1、1−2、実施例1−1、1−2)を調製した。
次いで、200mLビーカーに精製水200mL、直径3cmの十字型撹拌子を入れ、スライドガラス(長辺7.6cm、幅2.6cm)の中央に0.2gの製剤を、厚さ約1.4mmで塗布し、このビーカーに、製剤塗布面が下向きになるように立て掛けて浸した。このとき、塗布部は、撹拌子の約1.5cm上部に設置される。
スターラー(KPI、MIGHTY STIRRER、HE・16GX6)のツマミを5に合わせ、塗布した製剤が、全てスライドガラスから浮上するまでの時間(付着時間)(秒)を測定した。なお、電源は100V交流、周波数60Hzを使用した。
次に、下記式にて、対応する比較例に対する各実施例の付着力向上率(%)を算出した。なお、実施例1−1に対応する比較例は、比較例1−1、実施例1−2に対応する比較例は比較例1−2である。
<付着率向上率(%)>
付着力向上率(%)
=(実施例の付着時間−対応する比較例の付着時間)/対応する比較例の付着時間×100
付着力向上率(%)の値を基に、下記の基準で評価した。
0%未満 :×
1%以上10%未満 :△
10%以上〜20%未満 :〇
20%以上100%未満 :◎
100%以上 :◎◎
下記表2に示す組成の歯磨剤を使用したこと以外は、試験例1と同様の方法で密着力を評価した。実施例2に対応する比較例は、比較例2である。
付着力向上率(%)の値を基に、下記の基準で評価した。
0%未満 :×
1%以上10%未満 :△
10%以上〜20%未満 :〇
20%以上100%未満 :◎
100%以上 :◎◎
上記試験例1の表1に示す組成の歯磨剤を、常法により調製し、これらを用いて、使用感を評価した。
表1に示される歯磨剤(比較例1−1、実施例1−1)を調製した。
歯磨剤開発者を含む3名のパネラーに、各歯磨剤を0.5gずつ歯ブラシに乗せ、歯を磨いてもらい、磨き始めから30秒経過後に感じる、不快な甘みの程度について、下記の基準に基づいて評価させた。
結果を表3に示す。
<不快な甘み 評価基準>
耐え難いほど不快な甘みを感じる :5
強く不快な甘みを感じる :4
はっきりと認識できる程度に不快な甘みを感じる :3
わずかに不快な甘みを感じる :2
殆ど不快な甘みを感じない :1
下記表4に示す組成の歯磨剤を、常法により調製し、これらを用いて、使用感を評価した。
表4に示される歯磨剤(比較例3、実施例3)を調製した。
歯磨剤開発者を含む3名のパネラーに、各歯磨剤を0.5gずつ歯ブラシに乗せ、歯を磨いてもらい、磨き始めから30秒経過後に感じる、歯茎への密着感、及び歯茎における刺激の程度について、下記の基準に基づいて評価させた。
結果を表5に示す。
<歯茎への密着感 評価基準>
強い密着感を感じる :5
密着感を感じる :4
やや密着感を感じる :3
殆ど密着感を感じない :2
全く密着感を感じない :1
<歯茎における刺激 評価基準>
耐え難いほど刺激を感じる :5
強く刺激を感じる :4
はっきりと認識できる程度に刺激を感じる :3
わずかに刺激を感じる :2
殆ど刺激を感じない :1
下記表6に示す組成の歯磨剤を、常法により調製し、これらを用いて、使用感を評価した。
表6に示される歯磨剤(比較例4、実施例4)を調製した。
歯磨剤開発者を含む3名のパネラーに、各歯磨剤を0.5gずつ歯ブラシに乗せ、歯を磨いてもらい、磨き始めから30秒経過後に感じる、歯茎への密着感、及び歯茎における刺激の程度について、上記の基準に基づいて評価させた。
結果を表7に示す。
試験例4同様に、高級アルコールであるセタノール及びステアリルアルコールを含有する実施例4では、これらを含有しない比較例4に比べ、明らかに歯茎への密着力の向上を実感することができ、また、実施例4では、刺激が感じられず、快適に使用することができた。
下記表8に示す組成のpHが異なる歯磨剤(実施例5及び比較例5)を調製した。
調製後の各歯磨剤中の粒子の粒子径をSALD−2200、LASER DIFFRACTION PARTICLE SIZE ANALYZER(島津製作所株式会社製)を用いて測定した。粒子径は、体積基準の分布を測定し、累積分布で表したときに累積50%となる粒子径(μm)、すなわちメジアン径(平均粒子径)を算出した。
さらに、比較例5及び実施例5の製剤を60℃で3日間保存したところ、比較例5については、粒子径が急激に増大し、不安定化する傾向が確認された。
以下、本発明に係る口腔組成物を用いたいくつかの製剤例について説明する。以下の製剤例は、次に記載する処方において常法により調製することができる。各成分の含有量の単位は全てw/w%である。
アラントイン 0.5
トコフェロール酢酸エステル 0.05
セチルピリジニウム塩化物水和物 0.05
グリチルリチン酸二カリウム 0.02
ハッカ油 2
ユリエキス 0.05
加水分解コンキオリン液 1
セタノール 7
ステアリルアルコール 1
流動パラフィン 10
モノステアリン酸ソルビタン 1.5
カルボキシビニルポリマー 1.1
ポリソルベート60 1.5
ラウリル硫酸ナトリウム 2
濃グリセリン 7
フェノキシエタノール 0.3
香料 0.1
クエン酸 適量
L−アルギニン 適量
精製水 残量
全量 100
pH 5.5
アラントイン 0.02
トコフェロール酢酸エステル 1
イソプロピルメチルフェノール 0.1
グリチルリチン酸二カリウム 0.3
ハッカ油 0.5
L−メントール 0.5
セタノール 2
ステアリルアルコール 6
流動パラフィン 4
白色ワセリン 0.2
ポリオキシエチレンセチルエーテル 1.5
カルボキシビニルポリマー 1.1
パルミチン酸デキストリン 0.5
モノステアリン酸グリセリン 0.5
ラウリル硫酸ナトリウム 1
濃グリセリン 4
パラベン 0.2
香料 0.05
クエン酸 適量
L−アルギニン 適量
精製水 残量
全量 100
pH 5.1
アラントイン 0.2
トコフェロール酢酸エステル 0.07
フッ化ナトリウム 0.02
セチルピリジニウム塩化物水和物 0.03
ハッカ油 1
ユリエキス 0.02
セタノール 8
流動パラフィン 6
モノステアリン酸ソルビタン 0.8
カルボキシビニルポリマー 1.1
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2
2−アルキル−N−カルボキシメチル−
N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン 0.3
ソルビトール 5
パラベン 0.1
香料 0.2
クエン酸 適量
L−アルギニン 適量
精製水 残量
全量 100
pH 5.0
アラントイン 0.3
グリチルレチン酸 0.1
フッ化ナトリウム 0.02
塩化ベンザルコニウム 0.01
L−メントール 1
加水分解コンキオリン液 0.1
ステアリルアルコール 4
流動パラフィン 12
モノステアリン酸グリセリン 1
カルボキシビニルポリマー 1.1
ポリソルベート80 1
ラウロイルメチルタウリンナトリウム 1
プロピレングリコール 8
エタノール 5
フェノキシエタノール 0.5
香料 0.15
クエン酸 適量
L−アルギニン 適量
精製水 残量
全量 100
pH 5.3
Claims (8)
- (A)アラントイン及び/又はその塩、並びに、(B)高級アルコールを含み、pHが6以下である、口腔用組成物。
- (B)高級アルコールを0.05〜25質量%含有する、請求項1に記載の口腔用組成物。
- (A)アラントイン及び/又はその塩を、0.0005〜3質量%含有する、請求項1又は2に記載の口腔用組成物。
- さらに高分子化合物を含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の口腔用組成物。
- さらに脂肪酸デキストリンを含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の口腔用組成物。
- さらに炭化水素を含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の口腔用組成物。
- 歯磨剤である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の口腔用組成物。
- (A)アラントイン及び/又はその塩、並びに、(B)高級アルコール、を含有させる工程を含む、口腔用組成物の歯茎への密着性を増強する方法であって、前記口腔用組成物のpHが6以下である、方法。
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