以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。本明細書及び特許請求の範囲では、便宜上、図1等に示されるように、本発明の「換気口カバー」の一実施形態としての角型グリル1の正面における左右方向をX方向、正面を前とし背面を後とする前後方向をY方向、高さ方向をZ方向として記載する。
第1実施形態〔図1〜図9〕
以下、本発明の「換気口カバー」の第1実施形態としての角型グリル1について図面を参照しつつ説明する。ここでは、角型グリル1が屋内に取り付けられる例について記載し、Y方向については前側を建物の内部空間(屋内)側とし、後側を屋外側として説明する。しかしながら、これらの記載は、角型グリル1の使用方法や取付け場所等を限定するものではない。
角型グリル1
角型グリル1は、建物の壁等に形成された通気孔H(図4及び図5参照)に取り付けられるものである。角型グリル1は、例えば屋外の空気を取り入れて建物の内部空間の換気を行うために屋内に設けられる。角型グリル1は、図1等で示すように、ベース部10と、フェイス部20とを備えている。
ベース部10は、通気孔Hに対応して角型グリル1を建物の壁等に取り付けるとともに、通気孔Hから連通する通気路2を開閉するための部材等を取り付けるための部位である。ベース部10は、背面板11と、差込筒12とを有している。角型グリル1の背面板11は、XZ平面に沿って伸長し、正面視で長方形状の板面を有する平板状に形成されている。背面板11は、角型グリル1が壁等に取り付けられた際に、背面側が通気孔Hの開口端よりも径方向外方の壁面W(図4及び図5参照)と接する部分である。背面板11は、図2で示すように、Z方向に比べてX方向に僅かに長く、Z方向における上下がそれぞれ僅かに外方に向かって湾曲している。そして、背面板11には、Y方向に板面を貫通する円形状の開口部13が形成されている。開口部13は、正面視で長方形状の背面板11と互いに同芯とされている。
差込筒12は、ベース部10の開口部13の周縁である「筒端」を起点としてY方向における後方に突出する円筒状に形成されている。差込筒12は、通気孔Hに差し込まれる部位である。差込筒12は、一端が開口部13に連通しており、ベース部10の正面側においてY方向における前方に向かって開口している。他方で、差込筒12は、ベース部10のY方向における後端においてY方向における後方に向かって開口している。したがって、差込筒12の内部(円筒状の内周側)には、一端と他端との間に伸長する円柱状の空間である通気路2が形成されている。このように、通気路2は、Y方向における前後において同一の円形断面の空間形状を有している。しかしながら、通気路2は、例えば多角形断面であったり、Y方向における前方と後方とで断面積が異なったりするような空間形状として構成されていても良い。
開口部13の上端及び下端には、ベース部10の正面からXY平面に沿ってY方向における前方に向かってそれぞれ突出する翼体取付板14、14が形成されている。翼体取付板14、14は、双方ともY方向に比べてX方向により長い矩形状の板面を有する平板状に形成されている。そして、上下の翼体取付板14、14は、平面視(Z方向)で重なるように位置している。
ベース部10には、左右で一対の翼体15が取り付けられている。一対の翼体15は、通気路2を開閉する機能を有している。一対の翼体15は、双方とも平板状に形成されており、各々の板面は、半円形状とされている。翼体15は、上下両端がそれぞれ翼体取付板14、14に回転可能に取り付けられている。その際に、一対の翼体15は、双方とも、半円形状の弦(半円形状の略直径に相当)がZ方向に沿い、半円形状の円弧の側が回転するように配置されている。すなわち、一対の翼体15は、正面視で差込筒12の中心を通ってZ方向に伸長する差込筒12の直径を対称軸として線対称に配置されている。
一対の翼体15は、差込筒12のY方向における前端付近、すなわち開口部13の付近の通気路2に位置している。そして、一対の翼体15は、双方とも、円弧の側が最も前側に回転する閉位置で通気路2(開口部13)の断面空間を全て塞ぐように構成されている。すなわち、角型グリル1は、円形の断面形状を有する通気路2(開口部13)を一対の翼体15によって閉塞することができる。
なお、ベース部10には、一対の翼体15を閉位置に常時付勢する図示せぬねじりコイルばねや、翼体15を開状態に回転駆動する図示せぬモータ等の開閉機構が取り付けられている。
フェイス部20は、通気孔Hとの対向位置でベース部10の開口部13と対向して位置することで、差込筒12の内部を通過した気流の進行方向を変えるための部位である。フェイス部20は、「前面部」と、通気開口21と、整流フィン30と、風向誘導壁40とを備えている。これらの構成を有するフェイス部20は、角型グリル1から排出する気流を壁面Wに沿わないようにしながら、換気性能を向上させることができる。よって、角型グリル1は、その周辺位置において、粉塵や油煙等の混入した気流との接触を起因とする壁面汚れを防止することができる。
フェイス部20は、図1等で示すように、Y方向における後方が開放した箱状に形成されている。「前面部」を形成する前壁部22は、角型グリル1のY方向における前端に位置している。前壁部22は、ベース部10の背面板11と同様に、XZ平面に沿って伸長し、正面視で長方形状の板面を有する平板状に形成されている。すなわち、前壁部22は、外周に入隅部23を有している(図6参照)。前壁部22は、開口部13の全面を覆う広がりを有している。前壁部22は、通気孔Hと対向するようにベース部10のY方向における前方に位置している。そして、前壁部22は、正面視で背面板11よりも一回り小さな寸法で形成されている。
前壁部22と交差する「側面部」には、上壁部24と、側壁部25、25と、下壁部26とが形成されている。上壁部24及び下壁部26は、前壁部22の上下端からそれぞれXY平面に沿って伸長し、平(底)面視でY方向に比べてX方向により長い長方形状の板面を有する平板状に形成されている。側壁部25、25は、前壁部22の左右端からそれぞれYZ平面に沿って伸長し、側面視でY方向に比べてZ方向により長い長方形状の板面を有する平板状に形成されている。そして、フェイス部20は、上壁部24、側壁部25、25及び下壁部26のY方向における後端と背面板11の外辺とが連結するようにしてベース部10と嵌合するように構成されている。
上壁部24、側壁部25、25及び下壁部26には、それぞれ通気開口21、21、21、21が形成されている。通気開口21、21、21、21は、通気孔Hとフェイス部20の外部とを連通している。通気開口21、21、21、21は、前壁部22と交差する「側面部」としての上壁部24、側壁部25、25及び下壁部26に形成されることで、差込筒12の内部を通過した気流の進行方向を変えることができる。より具体的には、通気開口21、21、21、21は、通気孔H及び差込筒12を介してY方向における前方に向かってフェイス部20に進行してきた気流をX方向における左右(図5参照)及びZ方向における上下(図4参照)に向かうように変えることができる。したがって、角型グリル1は、差込筒12を通過した空気が角型グリル1の上下左右に抜けるようにして屋内に導入されるように構成されている。
通気開口21、21、21、21は、前壁部22との境界、すなわち、上壁部24、側壁部25、25及び下壁部26のそれぞれのY方向における前端からY方向における後方に向かって伸長して形成されている。通気開口21、21、21、21は、いずれもY方向において、それぞれ上壁部24、側壁部25、25及び下壁部26の長さの半分以上を占める領域に形成されている。
通気開口21、21、21、21は、上壁部24、側壁部25、25及び下壁部26のY方向における後側の位置には形成されていない。すなわち、上壁部24、側壁部25、25及び下壁部26は、Y方向における後側の位置に非開口部27、27、27、27を有している(図1及び図3〜図5参照)。したがって、通気開口21、21、21、21は、角型グリル1が建物の壁等に取り付けられた際には、壁面Wから離れた配置とされている。よって、角型グリル1は、通気開口21を通過した気流が角型グリル1の周囲の壁面Wには当たりにくく、壁面汚れが生じにくく構成されている。
上壁部24及び下壁部26は、Y方向における後方に向かってX方向における長さが漸増するように構成されている。これに対し、上壁部24及び下壁部26にそれぞれ形成されている通気開口21、21は、Y方向における後方に向かってX方向における長さが漸減するように構成されている。同様に、側壁部25、25は、Y方向における後方に向かってZ方向における長さが漸増するように構成されている。これに対し、側壁部25、25にそれぞれ形成されている通気開口21、21は、Y方向における後方に向かってZ方向における長さが漸減するように構成されている。通気開口21、21、21、21は、このように構成されることによって、Y方向における後方よりも前方においてより多くの風量で気流を通過させることができる。
整流フィン30は、丸屋根の水平上部(頂部)が欠如した形状の板状部材によって構成されている。整流フィン30は、気流の進行方向の角度を調整する機能を有している。整流フィン30は、図3〜図5で示すように、開口部13、すなわちY方向における後方に向かって突出するように配置されている。整流フィン30は、図6で示すように、背面視で外周側の外縁31と、内周側の内縁32との間で伸長している。そして、外縁31は、前壁部22の内側、すなわち背面側に位置しており、内縁32は、ベース部10と前壁部22との間に位置している(図4及び図5参照)。
角型グリル1は、正面視において、前壁部22が長方形状であるのに対し、差込筒12が円形である。このため、整流フィン30は、図6で示すように、正(背)面視において、外縁31が、前壁部22に対応して長方形状とされ、内縁32が、差込筒12に対応する形状として円形とされている。このように、整流フィン30の内縁32が差込筒12の「筒端」と対応する形状であるので、差込筒12からフェイス部20に流れ込む気流を整流フィン30の内縁32から傾斜面34へと効果的に誘導することができる。例えば、フェイス部20の裏面には、図2で示すように、背面視でベース部10の開口部13よりも一回り小さい内縁32の内周側に開口した開口部33が形成されている。このような構成によれば、例えば差込筒12の内部空間において通気路2の外周側を進行する気流を整流フィン30にぶつけることによって、そのまま整流フィン30に沿わせて通気開口21から排出させるように受け流すことができる。
仮に、フェイス部20が、整流フィン30とは異なり、丸屋根の頂部も有するドーム状の構成を備えている場合、すなわち、内縁32に相当する構成を備えていない場合には、頂部がベース部10の側により突出してしまうため、装置がより大型化してしまう。これに対し、内縁32を有する整流フィン30を備えるフェイス部20は、少なくとも頂部が欠如している分だけY方向における長さが短くなる。したがって、フェイス部20は、前壁部22の内側から伸長する整流フィン30の内縁32を前壁部22とベース部10との間に収まるように位置させることが容易な構成であり、角型グリル1をより小型化することができる。
整流フィン30は、通気開口21、21、21、21に向かう傾斜面34を有している。傾斜面34は、図4、図5等で示すように、内縁32から外縁31に向かってY方向における前方に傾斜している。すなわち、傾斜面34は、Y方向における後方に向かって突出するように湾曲した形状を有している。傾斜面34は、通気開口21に近づくほど、曲率がより大きくなるように形成されている。そして、傾斜面34の先には、通気開口21、21、21、21が位置している。
したがって、フェイス部20が、通気開口21、21、21、21に向かう傾斜面34を有する整流フィン30を備えるので、気流を整流フィン30の傾斜面34に沿わせることができる。そして、整流フィン30の外縁31が前壁部22の内側に位置しているので、傾斜面34に沿った気流を通気開口21、21、21、21からフェイス部20の外部に排出する際には、傾斜面34に沿って壁面Wから遠ざかる方向に吹き出させることができる。図4及び図5において、二点鎖線の矢印によって気流の方向を示している。
風向誘導壁40は、前壁部22の背面側の領域において、ベース部10、すなわちY方向における後方に向かって突出するように設けられた板状部材である。風向誘導壁40は、誘導面41を有している。そして、風向誘導壁40の誘導面41は、差込筒12から吹き出す気流を整流フィン30の傾斜面34に誘導する機能を有している。
風向誘導壁40は、図6等で示すように、整流フィン30の上(背面)に設けられている。風向誘導壁40が整流フィン30に直結しているので、周囲の構造や気流等の影響を受けることなく、風向誘導壁40に沿った流れとなって安定した気流を速やかに整流フィン30に受け流すことができる。風向誘導壁40は、背面視で板面が四半円弧状に湾曲しており、その外面の側が誘導面41である。そして、誘導面41は、背面視でフェイス部20の中心側に面している。誘導面41は、一端及び他端がそれぞれ隣り合う通気開口21、21の方向に伸長するように配置されている。そして、一端と他端との中間の部位が整流フィン30の内縁32の付近に配置されている。すなわち、誘導面41は、整流フィン30の内縁32の側から隣り合う通気開口21、21の側に向かってそれぞれ伸長している。
前壁部22に対して交差する方向からみると、風向誘導壁40の外形は、Y方向に伸長する通気開口21の外辺と略平行となっている(図3〜図5参照)。この構成によって、風向誘導壁40にぶつかった気流は、背面視で、風向誘導壁40から離れる方向に流れやすくなっている。
整流フィン30には、図6等で示すように、例えば長方形状の前壁部22の入隅部23に対応して複数、ここでは4つの風向誘導壁40、40、40、40が配置されている。すなわち、4つの風向誘導壁40、40、40、40のそれぞれは、誘導面41とは反対側である裏面が前壁部22(整流フィン30)の入隅部23と対向するように配置されている。そして、隣り合う一対の風向誘導壁40、40におけるそれぞれの誘導面41、41の間には、フェイス部20から特定の一方向に吹き出す通気路3が形成されている。
隣り合う一対の風向誘導壁40、40は、それぞれ前壁部22の入隅部23に対応して配置されており、かつ各々の誘導面41、41は、一端及び他端がそれぞれ隣り合う通気開口21、21の方向に伸長している。したがって、通気路3は、前壁部22の入隅部23を避けるようにして内縁32から通気開口21に向かってその幅が漸減して絞られるように形成されている。
このように、フェイス部20の前壁部22が角型の場合には、誘導面41と入隅部23との位置を対応させることで、気流が入隅部23に向かうことを抑制し、気流が入隅部23を通過しないことで、入隅部23での乱流の発生を防ぐことができる。さらに、フェイス部20においては、通気路3の幅が気流の進行方向で絞られることによって気流の方向性を調整することができる。よって、角型グリル1は、角型の前壁部22であっても、フェイス部20が一対の風向誘導壁40、40におけるそれぞれの誘導面41、41によって形成される通気路3を有するので、気流を通気路3に沿わせて安定させることができる。すなわち、角型グリル1は、高い意匠性と壁面汚れの防止機能とを併有している。
誘導面41は、前壁部22に直交するY方向の投影、すなわち背面視において差込筒12と外接するように位置していても良い。誘導面41がこのような位置関係であることで、差込筒12から前壁部22の方向(Y方向)に進んできた気流が通気開口21の側に方向(X方向及びZ方向)を変えた際に誘導面41に案内されて滑らかに流れるので、乱流を効果的に抑制することができる。よって、角型グリル1は、通気開口21を介してフェイス部20の外部へと気流を滑らかに送ることができる。
本実施形態のフェイス部20は、前壁部22の裏面側に、通気開口21と、整流フィン30と、風向誘導壁40とを備える構成である。フェイス部20は、通気開口21に向かう傾斜面34を有する整流フィン30を備えるので、気流を整流フィン30の傾斜面34に沿わせて流すことができる。さらに、フェイス部20は、風向誘導壁40を備えるので、差込筒12からフェイス部20に流れ込む気流を風向誘導壁40に沿わせて流すことで、整流フィン30に受け流すことができる。これによって、フェイス部20は、角型グリル1から吹き出す気流を安定させることができる。
このように、整流フィン30と風向誘導壁40とを備えるフェイス部20によれば、角型グリル1から吹き出す気流を建物の壁面Wから遠ざけるように吹き出すことができ、換気性能を向上させることができる。よって、角型グリル1の周辺位置において、粉塵や油煙等の混入した気流が接触することによって生じる壁面汚れを防止することができる。
フェイス部20は、「スリット」としての上下スリット51、51及び左右スリット52、52を有している。上下スリット51、51及び左右スリット52、52は、通気孔Hとフェイス部20の外部とを連通する機能を有している。言い換えると、上下スリット51、51及び左右スリット52、52は、整流フィン30と前壁部22の内面との間を流れる気流を外部に吹き出す機能を有している。上下スリット51、51は、前壁部22に開口する孔であるのに対し、左右スリット52、52は、整流フィン30と前壁部22の内面との間に設けられた開口である。上下スリット51、51及び左右スリット52、52は、図1等で示すように、長方形状の前壁部22の4辺にそれぞれ沿うようにして形成されている。
前壁部22のZ方向における上及び下に形成されている上下スリット51、51は、前壁部22の上辺及び下辺の近くで前壁部22をY方向に貫通するようにしてX方向に細長く伸長するように形成されている。上下スリット51、51をなす孔は、前壁部22に開口しているので、フェイス部20の前壁部22から気流を吹き出すことができる。よって、角型グリル1は、前壁部22に上下スリット51、51を有することで、建物の壁面Wから遠ざけるように気流を吹き出すことができる。
前壁部22のX方向における左及び右に形成されている左右スリット52、52は、前壁部22と整流フィン30との左端及び右端において前壁部22と整流フィン30との間を抜けるようにしてZ方向に伸長するように形成されている。左右スリット52、52は、整流フィン30と前壁部22の内面との間における開口として設けられているので、特に整流フィン30の外縁31において渦や乱流等を生じさせる角部や段差等が存在しない構成とすることが容易にできる。したがって、左右スリット52、52から吹き出す気流を傾斜面34に沿った揃った流れとすることができる。左右スリット52、52は、上下スリット51、51よりも幅広く形成されている。
フェイス部20は、整流フィン30がドーム状ではなく内縁32を有して開口部33で開口しているため、前壁部22と整流フィン30との間にも気流が入り込む。仮に、フェイス部20が上下スリット51、51や左右スリット52、52を有していない場合には、前壁部22と整流フィン30との間に入り込んだ気流が行き場を失って、渦や乱流を発生させてしまう。
しかしながら、フェイス部20では、通気孔Hからの流路の行き止まりとなっている整流フィン30と前壁部22の内面との間が上下スリット51、51及び左右スリット52、52によってフェイス部20の外部に開口している。したがって、整流フィン30と前壁部22の内面との間に流れ込む気流をなるべく乱流が起きないように速やかにフェイス部20の外部に排出できる。このように、フェイス部20では、通気開口21に加えて上下スリット51、51及び左右スリット52、52からも気流がフェイス部20の外部に排出されるため、圧力損失を低減させることができ、換気性能を向上させることができる(図4及び図5参照)。
フェイス部20は、1つの通気開口21と、隣接する上下スリット51、51及び左右スリット52、52の内の1つとを一連で塞ぐ「蓋」としての上下蓋60、60及び左右蓋70、70を有している。上下蓋60、60及び左右蓋70、70は、通気開口21及び上下スリット51並びに通気開口21及び左右スリット52を塞いで通気路3を閉鎖する部品である。図7で示すように、上下蓋60、60及び左右蓋70、70が着脱されることで、フェイス部20から吹き出される気流の方向を選択することができる。例えばZ方向における上方の通気開口21を塞ぐことで気流が身体に直接当たることを防ぐことができ、居住者等が不快と感じることを防ぐことができる。
上下蓋60は、前壁部22と、上壁部24及び下壁部26の一方とにまたがって取り付けられる。左右蓋70は、前壁部22と、側壁部25、25の一方とにまたがって取り付けられる。このため、上下蓋60、60及び左右蓋70、70は、それぞれ図8及び図9で示すように、いずれも長方形状の板面の長辺に沿ってL字状に折れ曲がった形状を有している。そして、上下蓋60、60及び左右蓋70、70は、図7で示すように、いずれも面積がより小さい側であるL字状の一方の内面が前壁部22と接するようにして取り付けられる。
上下蓋60は、図8(a)で示すように、一方の内面に支持爪61と、位置規制片62とを有し他方の内面に外れ止め部63を有している。支持爪61は、側面視でL字状に形成されている。支持爪61は、上下スリット51に差し込まれる部位である。位置規制片62は、側面視で台形状に形成されている。位置規制片62は、上下スリット51、51に差し込まれる部位である。位置規制片62は、支持爪61が上下スリット51に差し込まれた上で外れ止め部63を軸として回転した際に上下スリット51の縁に当たり、上下蓋60が回転して外れることを防ぐ機能を有している。
外れ止め部63は、側面視で三角形状に形成されており、他方の面と接する1つの角部が欠落した形状を有している。外れ止め部63は、通気開口21のY方向における後側に差し込まれる部位である。外れ止め部63は、通気開口21に差し込まれると、欠落した角部が通気開口21の縁と嵌合するように構成されている。
左右蓋70は、上下蓋60と同様に、図9(a)で示すように、一方の内面に支持爪71と、位置規制片72とを有し他方の内面に外れ止め部73を有している。支持爪71は、図9(b)で示すように、側面視で角樋状(角のあるU字状)に形成されている。支持爪71は、左右スリット52に差し込まれる部位である。位置規制片72は、側面視で台形状に形成されている。位置規制片72は、左右蓋70のZ方向におけるずれを防止する機能を有している。
外れ止め部73は、側面視で三角形状に形成されており、他方の面と接する1つの角部が欠落した形状を有している。外れ止め部63は、外れ止め部73と同様の機能を有している。
角型グリル1は、上下蓋60及び左右蓋70によって角型グリル1における所望の方向の通気を容易に遮断することができる。これによって、通気を遮断した方向については、気流が壁面Wと接触しないため、壁面汚れを防止することができる。角型グリル1は、上下スリット51や左右スリット52と通気開口21とを塞いだ場合でも、塞がっていない他の通気開口21や上下スリット51、左右スリット52を通じてフェイス部20の外部に気流を排出できるため、乱流が発生することを防ぐことができる。さらに、1つの上下蓋60が通気開口21と上下スリット51とを対で塞ぎ、1つの左右蓋70が通気開口21と左右スリット52とを対で塞ぐように構成されているので、部品点数を減らすことができる。
角型グリル1の骨格をなすベース部10、フェイス部20や、これらに取り付けられる翼体15、上下蓋60、左右蓋70等は、樹脂材料によって形成されている。しかしながら、本実施形態の角型グリル1のベース部10等は、樹脂材料に限らず、金属等によって形成されていてもかまわない。
第2実施形態〔図10〜図13〕
以下、本発明の「換気口カバー」の第2実施形態としての丸型ベントキャップ101について図面を参照しつつ説明する。ここでは、丸型ベントキャップ101が屋外に取り付けられる例について記載し、Y方向については前側を屋外側とし、後側を建物の内部空間(屋内)側として説明する。しかしながら、これらの記載は、丸型ベントキャップ101の使用方法や取付け場所等を限定するものではない。
丸型ベントキャップ101
丸型ベントキャップ101は、建物の壁等に形成された通気孔Hに取り付けられ、気流を通過させながら、雨水の浸入や、虫の侵入等を防ぐ設備である。丸型ベントキャップ101は、例えば建物の内部空間の汚れた空気を屋外に排出するために屋外に設けられる。丸型ベントキャップ101は、図10等で示すように、ベース部110と、フェイス部120とを備えている。
ベース部110は、通気孔Hに対応して丸型ベントキャップ101を建物の壁等に取り付けるための部位である(図12参照)。ベース部110は、背面板111と、差込筒112とを有している。丸型ベントキャップ101の背面板111は、図10で示すように、XZ平面に沿って伸長し、正面視で円形状の板面を有する平板状に形成されている。背面板111には、Y方向に板面を貫通する円形状の開口部113が形成されている。開口部113は、背面板111と互いに同芯とされている。差込筒112の内部(円筒状の内周側)には、差込筒112のY方向における前端と後端との間に伸長する円柱状の空間である通気路102が形成されている。
フェイス部120は、通気孔Hとの対向位置でベース部110の開口部113と対向して位置することで、差込筒112の内部を通過した気流の進行方向を変えるための部位である。フェイス部120は、「前面部」と、通気開口121と、整流フィン130と、風向誘導壁140とを備えている。これらの構成を有するフェイス部120は、丸型ベントキャップ101から排出する気流を壁面Wに沿わないようにすることができる(図12参照)。よって、丸型ベントキャップ101は、その周辺位置において、粉塵や油煙等の混入した気流との接触を起因とする壁面汚れを防止することができる。
フェイス部120は、図12で示すように、Y方向における後方が開放した中空の円錐台状に形成されている。「前面部」を形成する前壁部122は、丸型ベントキャップ101のY方向における前端に位置している。前壁部122は、ベース部110の背面板111と同様に、図10で示すように、XZ平面に沿って伸長し、正面視で円形状の板面を有する平板状に形成されている。前壁部122は、開口部113の全面を覆う広がりを有している。前壁部122は、通気孔Hと対向するようにベース部110のY方向における前方に位置している。そして、前壁部122は、図11及び図12で示すように、正面視で背面板111よりも僅かに小さな寸法で形成されている。
フェイス部120とベース部110の背面板111とは、Y方向に伸長する丸棒123によって連結されている。フェイス部120及び背面板111には、図13で示すように、4本の丸棒123、123、123、123が周方向に等間隔に配置されている。
前壁部122と交差する「側面部」には、通気開口121が形成されている。通気開口121は、前壁部122と背面板111との間で周回状に全周に亘って形成されている。通気開口121は、通気孔Hとフェイス部120の外部とを連通している。通気開口121は、前壁部122と交差する「側面部」に形成されることで、差込筒112の内部を通過した気流の進行方向を変えることができる。より具体的には、通気開口121は、通気孔H及び差込筒112を介してY方向における前方に向かってフェイス部120に進行してきた気流をX方向における左右及びZ方向における上下に向かうように変えることができる。したがって、丸型ベントキャップ101は、図12で示すように、差込筒112を通過した空気が丸型ベントキャップ101の上下左右に抜けるようにして屋外に排出されるように構成されている。
整流フィン130は、中空の円錐台状の板状部材によって構成されている。整流フィン130は、気流の進行方向の角度を調整する機能を有している。整流フィン130は、図11及び図12で示すように、開口部113、すなわちY方向における後方に向かって突出するように配置されている。整流フィン130は、図13で示すように、背面視で外周側の外縁131と、内周側の内縁132との間で伸長している。そして、外縁131は、前壁部122の内側、すなわち背面側に位置しており、内縁132は、ベース部110と前壁部122との間に位置している(図12等参照)。
丸型ベントキャップ101は、外縁131及び内縁132の双方が、差込筒112に対応する形状として円形とされている。フェイス部120の裏面には、図13で示すように、内縁132が外周となるように開口した開口部133が形成されている。このように、整流フィン130の内縁132が差込筒112に対応する形状であるので、差込筒112からフェイス部120に流れ込む気流を整流フィン130の傾斜面134に効果的に誘導することができる。
仮に、フェイス部120が、整流フィン130とは異なり、円錐台状の頂部も有する円錐状の構成を備えている場合、すなわち、内縁132を有していない場合には、頂部がベース部110の側により突出してしまうため、装置がより大型化してしまう。これに対し、内縁132を有する整流フィン130を備えるフェイス部120は、少なくとも頂部が欠如する分だけY方向における長さが短くなる。したがって、フェイス部120は、前壁部122の内側から伸長する整流フィン130の内縁132をベース部110との間までで収まるように位置させることが容易な構成であり、丸型ベントキャップ101をより小型化することができる。
整流フィン130は、通気開口121に向かう傾斜面134を有している。傾斜面134は、内縁132から外縁131に向かって背面視で整流フィン130の外周側に向かって進むのに対して一定の割合でY方向における前方に進むように傾斜している。すなわち、傾斜面134は、図11及び図12で示すように、前壁部122と交差する方向からみると、直線状に形成されている。そして、傾斜面134の先には、通気開口121が位置している。したがって、フェイス部120が、通気開口121に向かう傾斜面134を有する整流フィン130を備えるので、気流を整流フィン130の傾斜面134に沿わせることができる。そして、整流フィン130の外縁131が前壁部122の内側に位置しているので、傾斜面134に沿って流れる気流を通気開口121からフェイス部120の外部に、傾斜面134に沿って建物の壁面Wから遠ざかる方向に吹き出させることができる。
風向誘導壁140は、図11及び図12で示すように、前壁部122の背面側の領域において、ベース部110、すなわちY方向における後方に向かって突出するように設けられた板状部材である。風向誘導壁140は、誘導面141を有している。そして、風向誘導壁140の誘導面141は、通気孔Hからの気流を整流フィン130の上に誘導する機能を有している。
風向誘導壁140は、図11、図12及び図13で示すように、整流フィン130の上(背面)に設けられている。風向誘導壁140が整流フィン130に直結しているので、周囲の構造や気流等の影響を受けることなく、風向誘導壁140に沿った流れとなって安定した気流を速やかに整流フィン130に受け流すことができる。風向誘導壁140は、図13で示すように、背面視で板面が四半円弧状に湾曲しており、その外面の側が誘導面141である。そして、誘導面141は、背面視でフェイス部120の中心側に面している。誘導面141は、一端及び他端がそれぞれ隣り合う通気開口121、121の方向に伸長するように配置されている。そして、一端と他端との中間の部位が整流フィン130の内縁132の付近に配置されている。すなわち、誘導面141は、整流フィン130の内縁132の側から隣り合う通気開口121、121の側に向かってそれぞれ伸長している。
整流フィン130には、図13で示すように、周方向に等間隔に位置する4本の丸棒123、123、123、123に対応して4つの風向誘導壁140、140、140、140が配置されている。すなわち、4つの風向誘導壁140、140、140、140のそれぞれは、誘導面141とは反対側である裏面が4本の丸棒123、123、123、123と対向するように配置されている。そして、隣り合う一対の風向誘導壁140、140におけるそれぞれの誘導面141、141の間には、通気路103が形成されている。丸型ベントキャップ101は、丸棒123が通気路103から外れるように配置されることで、整流フィン130の上で乱流が生じにくい構成とされている。
誘導面141は、一端及び他端がそれぞれ隣り合う通気開口121、121の方向に伸長している。したがって、通気路103は、内縁132から通気開口121に向かってその幅が漸減して絞られるように形成されている。
このように、フェイス部120においては、通気路103の幅が気流の進行方向で絞られることによって気流の方向性を調整することができる。よって、丸型ベントキャップ101は、フェイス部120が一対の風向誘導壁140、140におけるそれぞれの誘導面141、141によって形成される通気路103を有するので、気流を通気路103に沿わせて安定させることができる。
誘導面141は、前壁部122に直交するY方向の投影、すなわち背面視において差込筒112と外接するように位置していても良い。誘導面141がこのような位置関係とされることで、差込筒112から前壁部122の方向(Y方向)に進んできた気流が通気開口121の側に方向(X方向及びZ方向)を変えた際に誘導面141に案内されるようにして滑らかに流れる。このため、乱流を効果的に抑制することができる。よって、丸型ベントキャップ101は、通気開口121を介してフェイス部120の外部へと気流を滑らかに送ることができる。
本実施形態のフェイス部120は、前壁部122の裏面側に、通気開口121と、整流フィン130と、風向誘導壁140とを備える構成である。フェイス部120は、通気開口121に向かう傾斜面134を有する整流フィン130を備えるので、気流を整流フィン130の傾斜面134に沿わせることができる。さらに、フェイス部120は、風向誘導壁140を備えるので、風向誘導壁140に沿った流れとなって安定した気流を整流フィン130に受け流すことができる。このように、整流フィン130と風向誘導壁140とを備えるフェイス部120によれば、気流を壁面Wに沿わないようにすることができる。よって、丸型ベントキャップ101の周辺位置において、粉塵や油煙等の混入した気流が接触することによって生じる壁面汚れを防止することができる。
フェイス部120は、スリット150、150、150、150を有している。スリット150、150、150、150は、通気孔Hとフェイス部120の外部とを連通する機能を有している。言い換えると、スリット150、150、150、150は、整流フィン130と前壁部122の内面との間を流れる気流を外部に吹き出す機能を有している。スリット150、150、150、150は、前壁部122に開口する孔である。スリット150、150、150、150は、図10で示すように、円形状の前壁部122の外周にそれぞれ沿うようにして形成されている。スリット150、150、150、150は、前壁部122の外周の近くで前壁部122をY方向に貫通するようにして周方向に細長く伸長するように形成されている。
フェイス部120は、整流フィン130がドーム状ではなく内縁132を有して開口しているため、前壁部122と整流フィン130との間にも気流が入り込む。仮に、フェイス部120がスリット150、150、150、150を有していない場合には、前壁部122と整流フィン130との間に入り込んだ気流が行き場を失って、渦や乱流を発生させてしまう。
しかしながら、フェイス部120では、通気孔Hからの流路の行き止まりとなっている整流フィン130と前壁部122との間がスリット150、150、150、150によってフェイス部120の外部に開口している。したがって、整流フィン130と前壁部122との間に流れ込む気流をなるべく乱流が起きないように速やかにフェイス部120の外部に排出できる。このように、フェイス部120では、通気開口121に加えてスリット150、150、150、150からも気流がフェイス部120の外部に排出されるため、圧力損失を低減させることができ、換気性能を向上させることができる(図12参照)。
フェイス部120は、通気開口121を部分的に塞ぐ「蓋」を有していても良い。さらに、この「蓋」は、上述の上下蓋60及び左右蓋70のように、通気開口121とスリット150とを一連で塞ぐように構成されていても良い。「蓋」が着脱されることで、フェイス部120から吹き出される気流の方向を例えば上下左右で選択することができる。
丸型ベントキャップ101は、金属材料によって形成されている。しかしながら、本実施形態の丸型ベントキャップ101は、金属材料に限らず、樹脂等によって形成されていてもかまわない。
他の適用例〔図14〕
本発明の「換気口カバー」は、給気電動シャッタ200に適用することもできる。給気電動シャッタ200は、差込筒212を開閉する翼体等のシャッタ機構と、シャッタ機構を開閉する駆動機構と、駆動機構を収容する下カバー280と、下カバー280と嵌合して差込筒212を全面に亘って覆う上カバー290とを備えている。本発明の「換気口カバー」は、上カバー290に適用される。そして、給気電動シャッタ200においても、整流フィン30と風向誘導壁40とを備えるフェイス部20によって、気流を壁面Wに沿わないようにすることができる。さらに、給気電動シャッタ200には、上下スリット51及び左右スリット52を設けることもできる。これによって、給気電動シャッタ200の換気性能を向上させることができる。
以下に、実施例を示して、本発明の「換気口カバー」をより詳細、かつ具体的に説明する。しかしながら、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
比較例1〔図15〕
比較例1として、第1実施形態の整流フィン30及び風向誘導壁40並びに上下スリット51及び左右スリット52をいずれも備えていない角型のグリルをモデル化した。シミュレーションでは、グリルの差込筒12に対して風を送り通気開口21から排出される気流の方向を可視化し、気流方向性の良否を判定した。他の実施例及び比較例においても同じ条件で気流方向性の良否を判定した。比較例1における気流分布のシミュレーション結果を図15に示し、気流方向性の評価を表1に示している。
ここで、表1において、「整流フィン及び風向誘導壁」並びに「上下スリット及び左右スリット」の項目の「○」は、これらの構成を有していることを示している。さらに、気流方向性の評価について、「○」は、「気流が壁から離れて、綺麗に四方向に吹き出す」ことを示し、「×」は、「気流が壁を這う」ことを示している。
実施例1〔図16〕
実施例1として、第1実施形態の整流フィン30及び風向誘導壁40を備えた角型グリル1をモデル化した。実施例1の角型グリル1においては、上下スリット51及び左右スリット52をいずれも備えていない構成とした。実施例1における気流分布のシミュレーション結果を図16に示し、気流方向性の評価を表1に示している。
実施例2〔図17〕
実施例2として、第1実施形態の整流フィン30及び風向誘導壁40並びに上下スリット51及び左右スリット52を全て備えた角型グリル1をモデル化した。実施例1及び実施例2においては、通気開口21における風量[m3/h]を演算によって求めた。実施例2における気流分布のシミュレーション結果を図17に示し、気流方向性及び風量[−]の評価を表1に示している。実施例2の風量とは、実施例1を100%としたときの相対値(%)で示している。
比較例2〔図18〕
比較例2として、第2実施形態の整流フィン130及び風向誘導壁140並びにスリット150(上下及び左右)をいずれも備えていない丸型のベントキャップをモデル化した。シミュレーションでは、ベントキャップの差込筒112に対して風を送り通気開口121から排出される気流の方向を可視化し、気流方向性の良否を判定した。比較例2における気流分布のシミュレーション結果を図18に示し、気流方向性の評価を表1に示している。
実施例3〔図19〕
実施例3として、第2実施形態の整流フィン130及び風向誘導壁140を備えた丸型ベントキャップ101をモデル化した。実施例3の丸型ベントキャップ101においては、スリット150を上下及び左右ともに備えていない構成とした。実施例3における気流分布のシミュレーション結果を図19に示し、気流方向性の評価を表1に示している。
実施例4〔図20〕
実施例4として、第2実施形態の整流フィン130及び風向誘導壁140並びにスリット150(上下左右とも)を全て備えた丸型ベントキャップ101をモデル化した。実施例3及び実施例4においても、通気開口121における風量[m3/h]を演算によって求めた。実施例4における気流分布のシミュレーション結果を図20に示し、気流方向性及び風量[−]の評価を表1に示している。実施例4の風量とは、実施例3を100%としたときの相対値(%)で示している。
シミュレーション結果
図15〜図17及び表1で示すように、整流フィン30及び風向誘導壁40を備えていない比較例1では気流が壁を這うのに対し、整流フィン30及び風向誘導壁40を備えた実施例1及び実施例2では気流が壁から離れて、綺麗に四方向に吹き出すことが分かった。この傾向は、角型グリル1の比較例1、実施例1及び実施例2だけでなく、図18〜図20で示すように、丸型ベントキャップ101の比較例2、実施例3及び実施例4でも同様であった。この際に、実施例3において僅かに渦流が発生するものの、これは、問題ない水準であった。よって、角型グリル1は、整流フィン30及び風向誘導壁40を備えることで、丸型ベントキャップ101は、整流フィン130及び風向誘導壁140を備えることで、いずれも気流方向性が良好となることが分かった。
上下スリット51及び左右スリット52を備えていない実施例1と比べて、これらを備えた実施例2では風量が116%とより多くなった。角型グリル1だけでなく、丸型ベントキャップ101でも同様に、スリット150(上下及び左右)を備えていない実施例3と比べて、これらを備えた実施例4では風量が108%とより多くなった。よって、角型グリル1は、前壁部22に上下スリット51及び左右スリット52を有することで、丸型ベントキャップ101は、前壁部122にスリット150を有することで、いずれも風量が多くなることが分かった。