JP2020006745A - 車両用シート - Google Patents
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Abstract
【課題】車両用シートにおいて、空気を表皮から吹き出させる位置を搭乗者の好みに応じて調整することを可能にする。【解決手段】送風用ファンと、この送風用ファンから送られた空気を流通させるための第1の流路を表面に形成した第1のウレタンパッドとこの第1のウレタンパッドの表面を覆う第1の表皮とを備えたシートクッションと、送風用ファンから送られた空気を流通させるための第2の流路を表面に形成した第2のウレタンパッドとこの第2のウレタンパッドの表面を覆う第2の表皮とを備えたシートバックと、を備えた車両用シートにおいて、シートクッション又はシートバックの少なくとも何れか一方は、第1の表皮の第1のウレタンパッドに形成された第1の流路を覆う部分又は第2の表皮の第2のウレタンパッドに形成された第2の流路を覆う部分に、ファスナーを設けるようにした。【選択図】図1
Description
本発明は、車両用シートに係り、特に、送風機構を設けた車両用シートに関するものである。
送風機構を設けた車両用シートとして、例えば特許文献1には、シートに強制送風する送風ユニットとを備え、送風ユニットよりシートへ強制送風された空気を、通風路を通じてシート表面より吹き出すように構成された車両用シート空調装置において、シートの通風路は、シートの表面近くでシートの表面に沿って延びる複数本の配風通路と、これらの配風通路に通じる連通口を有し、送風ユニットより強制送風された空気を連通口を通じて配風通路へ供給する導入通路とを備え、 配風通路は、連通口を起点としてシートバックの上下方向の両端側へ略直線的に延びて設けられ、且つ少なくとも一部の配風通路の下流端がシートの端面に開口しており、シートバックの導入通路は、連通口が乗員の背中を着座圧として受ける部位に設けられている車両用シート空調装置が記載されている。
特許文献1に記載されている車両用シート空調装置においては、送風ユニットより強制送風された空気が、連通口からシートバックの上下方向の両端側へ略直線的に延びて設けられた溝パターン状の配風通路に流れて、配風通路の上面を覆うスポンジ層を通過して表皮より吹き出させることにより、広くシート表面に配風される構成になっている。
しかし、特許文献1に記載された構成では、直線的に延びて設けられた溝パターン状の配風通路の上面を覆うスポンジ層を通過して表皮より吹き出させる構成となっているために、空気を表皮から吹き出させる位置を搭乗者の好みに応じて調整することが出来ない。
本発明は、上記した従来技術の課題を解決して、空気を表皮から吹き出させる位置を搭乗者の好みに応じて調整することを可能にする車両用シートを提供するものである。
上記した課題を解決するために、本発明では、送風用ファンと、この送風用ファンから送られた空気を流通させるための第1の流路を表面に形成した第1のウレタンパッドとこの第1のウレタンパッドの表面を覆う第1の表皮とを備えたシートクッションと、送風用ファンから送られた空気を流通させるための第2の流路を表面に形成した第2のウレタンパッドとこの第2のウレタンパッドの表面を覆う第2の表皮とを備えたシートバックと、
を備えた車両用シートにおいて、シートクッション又はシートバックの少なくとも何れか一方は、第1の表皮の第1のウレタンパッドに形成された第1の流路を覆う部分又は第2の表皮の第2のウレタンパッドに形成された第2の流路を覆う部分に、ファスナーを設けるようにした。
を備えた車両用シートにおいて、シートクッション又はシートバックの少なくとも何れか一方は、第1の表皮の第1のウレタンパッドに形成された第1の流路を覆う部分又は第2の表皮の第2のウレタンパッドに形成された第2の流路を覆う部分に、ファスナーを設けるようにした。
また、上記した課題を解決するために、本発明では、送風用ファンと、シートクッションと、シートバックとを備えた車両用シートにおいて、シートクッションとシートバックとはそれぞれ、送風用ファンから送られてきた空気を流通させるための流路が形成されたウレタンパッドと、このウレタンパッドの表面を覆う表皮とを備え、表皮の流路を覆う部分にはファスナーと複数のスライダーが取り付けられて、この複数のスライダーでファスナーが開く位置と開く長さを調整することにより、送風用ファンから送られてきた空気を流路からシートクッション又はシートバックの表面に流出させる位置及び量を調整できるようにした。
本発明によれば、空気を表皮から吹き出させる位置を搭乗者の好みに応じて調整することが可能になり、車両用シートの快適性を向上させることができるようになった。
本発明は、車両用シートの表皮に複数対のスライダーを取り付けたファスナーを設け、スライダーを動かしてファスナーを開閉することにより、シートの任意の位置に送風部位を設定できるようにしたものである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。本実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは同一の符号を付すようにし、その繰り返しの説明は原則として省略する。
ただし、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。本発明の思想ないし趣旨から逸脱しない範囲で、その具体的構成を変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。
図1に、本実施例に係る車両用シート1の概略の構成を示す。本実施例に係る車両用シート1は、搭乗者が着座するシートクッション2、このシートクッション2に着座した搭乗者が背中をもたれかけるシートバック3、着座した搭乗者の頭を保護するヘッドレスト4、シートクッション2に着座した搭乗者が腕を載せるアームレスト5を備えている。
実際の車両用シートには、このほか、シートクッション2に対してシートバックの倒れ角度を変えるためのリクライニング機構部や、シートクッション2の前後方向の位置を調整するためのスライドレール部などを備えているが、ここでは説明を簡素化するために、図示を省略している。
図1に示した本実施例に係る車両用シート1には、線ファスナー6が、シートクッション2やシートバック3、アームレスト5などの多数の箇所に取り付けられている。なお、図1においては、線ファスナー6を開閉するスライダーの図示を省略している。
図2に、本実施例に係る車両用シート1の図1におけるA‐A断面図を示す。図2においては、説明を簡単にするために、シートクッション2やシートバック3を構成する金属製の部材又は硬質樹脂で形成されるフレームの図示を省略している。
シートクッション2は、ウレタンパッド21の表面を表皮22で覆って形成されている。ウレタンパッド21の上面には、空気を通すための流路23(ウレタンパッド21の上面に形成された溝)が形成されている。シートバック3も同様に、ウレタンパッド31の表面を表皮32で覆って形成されており、ウレタンパッド31の上面には、空気を通すための流路33(ウレタンパッド31の上面に形成された溝)が形成されている。
7は送風用のファンで、ダクト71を介してシートクッション2のウレタンパッド21に形成された貫通穴25の先端部分である送風用穴24からウレタンパッド21の上面に形成された流路23に空気を送り出すと共に、ダクト71を介してシートバック3のウレタンパッド31に形成された送風用穴34からウレタンパッド31の上面に形成された流路33に空気を送り出す。
図3には、アームレスト5の、図1におけるB−B断面図を示す。図3においては、説明を簡単にするために、アームレスト5のフレームを構成する部材の図示を省略している。アームレスト5は、ウレタンパッド51の表面を表皮52で覆って形成され、ウレタンパッド51の上面には、空気を通すために流路53(ウレタンパッド51の上面に形成された溝)が形成されている。また、アームレスト5には、送風用の小型ファン8が内蔵されており、この送風用の小型ファン8から排出された空気は、送風路81を通って送風穴54から流路53に送り出される。なお、図3に示した断面図においては、表皮52の部分には線ファスナー6が位置するが、説明を簡単にするために線ファスナー6の表示を省略している。
図4には、図2においてシートバック3を矢印Cの方向から見たときの、表皮32を剥がした状態、即ち、ウレタンパッド31を矢印Cの方向から見た正面図を示す。ウレタンパッド31には、図1に示した複数の線ファスナー6に対応する位置を接続するようにした、溝状の流路33が形成されている。溝状の流路33の底部には送風用穴34が開口しており、送風用のファン7からダクト71を通して送り出された空気が、溝状の流路33に流入するようになっている。
図5には、図1において楕円Dで囲んだ線ファスナー6を含む部分の断面の斜視図を示す。ウレタンパッド31の表面を覆う表皮32のうち溝状の流路33の上部を覆う部分には、線ファスナー6が配置されている。線ファスナー6は、テープ状の基材に取り付けられた右側エレメント61と、同様にテープ状の基材に取り付けられた左側エレメント62とで構成されている。それぞれのテープ状の基材は、表皮32に縫合されている。63と65とはスライダーであり、それぞれ引き手64又は66を持って線ファスナー6に沿ってスライドさせることにより、右側エレメント61と左側エレメント62との開閉を行う。
図5に示した構成においては、スライダー63と65とを互いに遠ざかる方向に線ファスナー6に沿って動かすことにより、スライダー63と65との間の部分において線ファスナー6の右側エレメント61と左側エレメント62とは引き離される。これにより、線ファスナー6で覆われていた溝状の流路33が露出し、送風用のファン7からダクト71を通して送り出された空気が、溝状の流路33のこの露出した部分からシートバック3の表面に流出し、着座した搭乗者の背中に当たる。
一方、スライダー63と65とを互いに近付ける方向に線ファスナー6に沿って動かすことにより、スライダー63と65との間の部分における線ファスナー6の右側エレメント61と左側エレメント62とが引き離される距離が短くなる。これにより、溝状の流路33の露出する部分の長さが短くなり、スライダー63と65とを互いにくっつけることにより溝状の流路33の露出する部分がなくなる。
このように、スライダー63と65との開き量(間隔)を調整することにより、溝状の流路33の露出する部分の長さと位置を調整することができ、送風用のファン7からダクト71を通して送り出された空気の、溝状の流路33のこの露出した部分からシートバック3の表面に流出する位置と流出量とを調整することができる。
線ファスナー6は、図1に示したように、シートクッション2、シートバック3、及びアームレスト5の複数の箇所に取り付けられている。そして、それぞれの線ファスナー6は、図4に示したシートバック3の場合のように、ウレタンパッド31に形成された溝状の流路33の上に配置されている。それぞれの線ファスナー6には、スライダー63と65とが装着されているので、任意の位置のスライダー63と65との間隔を調整することにより、溝状の流路33に沿って、任意の位置からの空気の流出位置と流出量とを、搭乗者の好みに応じて調整することが出来る。
なお、図5に示した構成においては、溝状の流路33の内部が空洞の状態について説明したが、図6に示したように、溝状の流路33の内部に、空気の流通性が良いメッシュ材35を充填しても良い。このような構成とすることにより、溝状の流路33の上部を覆う線ファスナー6がメッシュ材35で支えられるので、搭乗者がシートバック3にもたれかかったときに感じるウレタンパッド31の表面を覆う表皮32と溝状の流路33の上部を覆う線ファスナー6の部分との違和感を低減することができる。
図5に示した構成においては、1つの線ファスナー6に対してスライダー63と65とを対で備えた構成について示したが、1つの線ファスナー6に対してスライダー63と65とを複数対備えるようにしても良い。このように、1つの線ファスナー6に対してスライダー63と65とを複数対備えることにより、溝状の流路33からの空気の流出位置と流出量とを、より細かく調整することが出来る。
また、1つの線ファスナー6に対してスライダー63と65との何れか一方を装着するように構成しても良い。これにより、線ファスナー6とスライダー63または65との組み合わせ構造を簡素化することができる。
更に、1つの線ファスナー6に装着するスライダー63と65との数を、線ファスナー6の位置に応じて変えるようにしてもよい。このような構成とすることにより、溝状の流路33からの空気の流出位置と流出量との調整の細かさを、線ファスナー6の位置に応じて変えることが出来る。
図4乃至図6に示した構成は、本実施例をシートバック3に適用した例について示したが、シートクッション2においても同様な構成となっており、シートバック3に形成されたそれぞれの線ファスナー6に装着されたスライダー63と65との間隔を調整することにより、ウレタンパッド21に形成された溝状の流路23の任意の位置からの空気の流出位置と流出量とを、搭乗者の好みに応じて調整することが出来る。
本実施例においては、線ファスナー6を用いた場合について説明したが、線ファスナー6に変えて、面ファスナーを用いても同様の効果を得ることができる。
なお、本実施例では、シートクッション2とシートバック3の両方に線ファスナー6を用いた構成について説明したが、必ずしも両方に設ける必要はなく、シートクッション2またはシートバック3の何れか一方にだけ設けるようにしても良い。
また、本実施例では、アームレスト5を備えた車両用シート1の構成について説明したが、アームレスト5は必ずしも備えている必要はない。
[変形例1]
実施例1の第1の変形例として、図4で説明した溝状の流路に替えて送風する領域全面を流路にした例を図7乃至図9に示す。
実施例1の第1の変形例として、図4で説明した溝状の流路に替えて送風する領域全面を流路にした例を図7乃至図9に示す。
図7は、本変形例におけるシートバックの表皮を剥がした状態におけるウレタンパッド31aの正面図を示す。図8は、図7におけるD−D断面を示す。但し、図8においては、ウレタンパッド31aの表面を、表皮32で覆った状態を示している。本変形例においては、実施例1において図4で説明したような溝状の流路33に替えて、送風する領域全面が流路33aとなるように形成した。即ち、本変形例においては、実施例1において図4に示した流路33で囲まれた領域全体を流路33と同じ深さで凹状にして、流路33aを形成した。そして、この凹状の流路33aには、実施例1において図6で説明したような、空気の流通性が良いメッシュ材35aを充填し、送風用穴34aから送り出された空気を、メッシュ材35aを通して流すようにした。
このような構成とすることにより、図9に示すように、車両用シート1aにおいて、線ファスナー6aを設置する位置を、流路33aの上部を覆う範囲で任意に設定することができ、線ファスナー6aの配置の自由度が向上する。
[変形例2]
変形例1においては、凹状の流路33aに空気の流通性が良いメッシュ材35aを充填した構成を示したが、本変形例においては、図10に示すように、凹状の流路33aの下部に空気の通路を確保するための流路部材36を設置し、その上に空気の流通性が良いメッシュ材35bを充填する構成とした。流路部材36は、比較的柔軟な樹脂、例えば、ウレタンパッド31aよりは少し硬めのポリウレタンを原料として、モールドにより形成する。
変形例1においては、凹状の流路33aに空気の流通性が良いメッシュ材35aを充填した構成を示したが、本変形例においては、図10に示すように、凹状の流路33aの下部に空気の通路を確保するための流路部材36を設置し、その上に空気の流通性が良いメッシュ材35bを充填する構成とした。流路部材36は、比較的柔軟な樹脂、例えば、ウレタンパッド31aよりは少し硬めのポリウレタンを原料として、モールドにより形成する。
図10の丸Eで囲んだ部分の拡大図を図11に示す。流路部材36は、上側部材361と下側部材362とで構成されており、その間に、空気の流路となる空間が形成されている。下側部材362の送風用穴34aの直上に相当する位置には、図示していない穴が形成されており、送風用のファン7から送り出された空気が、送風用穴34aから図示していない下側部材362の穴を通して上側部材361と下側部材362と間の空間に供給される。
この流路部材36を更に拡大した図を、図11の矢印で示す右側に示す。上側部材361には微小な穴363が多数形成されており、上側部材361と下側部材362と間の空間に供給された空気は、この多数の微小な穴363を通過してその上の空気の流通性が良いメッシュ材35bに送り出される。
下側部材362には、突起部364が多数形成されており、この突起部364が上側部材361に当接することにより、上側部材361と下側部材362と間の間隔が維持されて、上側部材361と下側部材362と間に空気の流路となる空間が確保される。
このような構成とすることにより、着座した搭乗者により空気の流通性が良いメッシュ材35bが押しつぶされても、突起部364で間隔が維持された上側部材361と下側部材362と間により、送風用のファン7から送り出された空気の流路が確保される。これにより、変形例1の場合と同様に、線ファスナー6aを設置する位置の自由度を向上させることができる。
実施例1においては、シートクッション2とシートバック3とのウレタンパッド21と31とに、溝状の流路23又は33を縦横に形成した構成について説明したが、本実施例においては、車両用シート1に着座した搭乗者がシートクッション2及びシートバック3に触れる位置を除いた部分に溝状の流路を形成した場合について説明する。
図12は、本実施例に係る車両用シート100の概略の構成を示す。本実施例に係る車両用シート100は、実施例1で説明した車両用シート1の構成に対して、線ファスナー106の設置位置が異なっている。即ち、本実施例における線ファスナー106は、シートクッション102及びシートバック103の、それぞれ中央部(シートクッション102及びシートバック103の左右の幅方向の端部から見たときの中央部分)から離れた部分で、車両用シート100に着座した搭乗者の太ももや臀部、背中、肩、腰などが当たらない部分に、中央部分に沿った方向(シートクッション102の場合は前後方向、シートバック103の場合は上下方向)に設置されている。
本実施例における車両用シート1の断面構成、送風ファンとダクト、貫通孔及び溝状の流路と線ファスナー106との関係は、実施例1において、図2乃至図6を用いて説明した構成と同じであるので、説明を省略する。
図13には、実施例1における図4に対応する本実施例におけるシートバック103の側のウレタンパッド131と溝状の流路133及び送風用穴134とを示す。図13において縦方向に伸びる溝状の流路133は、図12に示したシートバック103の線ファスナー106の位置に対応する。図示していないが、シートクッション102についても、シートバック103と同様に、図12に示したシートクッション102の線ファスナー106の位置に対応する位置に、ウレタンパッド(実施例1における図2のウレタンパッド21に対応)に溝状の流路(実施例1における図2の溝状の流路23に対応)が形成されている。
また、本実施例におけるアームレスト105の構成は、実施例1において図3で説明した構成と同じであるので、説明を省略する。
本実施例においても、実施例1で図5を用いて説明したように、スライダー63と65との開き量(間隔)を調整することにより、溝状の流路133の露出する部分の長さと位置を調整することができ、送風用のファン7からダクト71を通して送り出された空気が、溝状の流路133のこの露出した部分からシートバック103の表面に流出する位置と流出量とを調整することができる。
また、それぞれのシートクッション102、シートバック103及びアームレスト105に形成した各線ファスナー106には、実施例1で図5を用いて説明したように、スライダー63と65とが装着されているので、任意の位置でスライダー63と65との間隔を調整することにより、溝状の流路に沿った任意の位置、例えばシートバック103の場合には溝状の流路133に沿った任意の位置からの空気の流出量を、搭乗者の好みに応じて調整することが出来る。
なお、実施例1において図6で説明したように、溝状の流路133の内部に、空気の流通性が良いメッシュ材を充填しても良い。このような構成とすることにより、溝状の流路133の上部を覆う線ファスナー106がメッシュ材で支えられるので、搭乗者がシートバック103にもたれかかったときに感じるウレタンパッド131の表面を覆う表皮(実施例1の表皮32に相当)と溝状の流路133の上部を覆う線ファスナー106の部分との違和感を低減することができる。
なお、本実施例においても、実施例1の場合と同様に、1つの線ファスナー106に対して図5に示したスライダー63と65とを対で備えた構成に替えて、1つの線ファスナー106に対してスライダー63と65とを複数対備えるようにしても良い。このように、1つの線ファスナー106に対してスライダー63と65とを複数対備えることにより、溝状の流路133からの空気の流出位置と流出量とを、より細かく調整することが出来る。
また、1つの線ファスナー106に対してスライダー63と65との何れか一方を装着するように構成しても良い。これにより、線ファスナー106とスライダー63または65との組み合わせ構造を簡素化することができる。
更に、1つの線ファスナー106に装着するスライダー63と65と数を、線ファスナー106の位置に応じて変えるようにしてもよい。このような構成とすることにより、溝状の流路133からの空気の流出位置と流出量との調整の細かさを、線ファスナー106の位置に応じて調整することが出来る。
本実施例においては、線ファスナー106を用いた場合について説明したが、線ファスナー106に変えて、面ファスナーを用いても同様の効果を得ることができる。
なお、本実施例では、シートクッション102とシートバック103の両方に線ファスナー106を用いた構成について説明したが、必ずしも両方に設ける必要はなく、シートクッション102またはシートバック103の何れか一方にだけ設けるようにしても良い。
また、本実施例では、アームレスト105を備えた車両用シート100の構成について説明したが、アームレスト105は必ずしも備えている必要はない。
実施例2においては、シートクッション102及びシートバック103の搭乗者の体が触れる部分に溝状の流路(シートバック103の場合には溝状の流路133)を形成しない場合について説明したが、本実施例では、搭乗者の体が触れる部分にも溝状の流路を形成した場合について説明する。但し、実施例1の場合と異なるのは、搭乗者の体が触れる部分に形成した溝状の流路の部分にはスライダーを設置せず、特許文献1に記載されているように表皮で覆う構成とした。
図14に、本実施例に係る車両用シート200の概略の構成を示す。本実施例に係る車両用シート200には、実施例2で説明した車両用シート100の線ファスナー106と同じ位置、すなわちシートクッション202及びシートバック203の、それぞれ中央部から離れた部分で、搭乗者の太ももや背中が当たらない部分に線ファスナー206が形成されており、一方、実施例1で説明した車両用シート1の図1で横方向に伸びる線ファスナー6に替えて、表皮部材209で覆った構成を有している。
本実施例における車両用シート200の断面構成、送風ファンとダクト、貫通孔及び溝状の流路と線ファスナー206との関係は、実施例1において、図2乃至図6を用いて説明した構成と同じであるので、説明を省略する。
図15には、本実施例におけるシートバック203の側のウレタンパッド231と縦方向に伸びる溝状の流路233、横方向に伸びる溝状の流路235、送風用穴234及び横方向に伸びる溝状の流路235に埋め込まれた通気性を有するワディング236とを示す。図10において縦方向に伸びる溝状の流路233は、図14に示したシートバック203の線ファスナー206の位置に対応する。一方、図15において、横方向に伸びる溝状の流路235には、通気性を有するワディング236が埋め込まれている。
図16には、図14におけるE−E断面矢視図、即ち図15における横方向に伸びる溝状の流路235の内部に、通気性を有するワディング236が充填された状態の断面図を示す。図16に示すように、横方向に伸びる溝状の流路235の内部には通気性を有するワディング236が充填されており、その表面を表皮232で覆われている。本実施例においては、表皮232のうち、通気性を有するワディング236が充填された横方向に伸びる溝状の流路235の上を覆う部分を209として示してある。
図示していないが、シートクッション202についても、シートバック203と同様に、図14に示したシートクッション202の線ファスナー206の位置に対応する位置に、ウレタンパッド(実施例1における図2のウレタンパッド21に対応)に溝状の流路(実施例1における図2の溝状の流路23に対応)が形成されている。また、シートバック203の横方向に伸びる溝状の流路235に対応する横方向に伸びる溝状の流路の内部には、通気性を有するワディングが充填されている。
また、本実施例におけるアームレスト205の構成は、実施例1において図3で説明した構成と同じであるので、説明を省略する。
本実施例においても、実施例1で図5を用いて説明したように、線ファスナー206に取り付けたスライダー63と65との開き量(間隔)を調整することにより、縦方向に形成された溝状の流路233の露出する部分の長さと位置を調整することができる。これにより、送風用のファン7からダクト71を通して送り出された空気が、シートクッション202及びシートバック203の、それぞれ中央部から離れた搭乗者の太ももや背中に当たらない部分において、溝状の流路233のこの露出した部分からシートバック203の表面に流出する位置と流出量とを調整することができる。
また、それぞれのシートクッション202、シートバック203及びアームレスト205に形成した各線ファスナー206には、実施例1で図5を用いて説明したように、スライダー63と65とが装着されているので、任意の位置のスライダー63と65との間隔を調整することにより、任意の位置における溝状の流路、例えばシートバック203の場合には溝状の流路233からの空気の流出位置と流出量とを、搭乗者の好みに応じて調整することが出来る。
一方、シートクッション202及びシートバック203の、それぞれ中央部付近の搭乗者の太ももや背中に当たる部分においては、横方向に形成された溝状の流路235のうち、搭乗者の太ももや背中が当って表面がふさがれている部分以外の部分から、表皮部材209を通して、送風用のファン7から送り出された空気が流出する。この時、横方向に形成された溝状の流路235の内部には、空気の流通性が良いワディング236が充填されているので、搭乗者がシートバック203にもたれかかったときに感じるウレタンパッド231の表面を覆う表皮232と横方向に伸びる溝状の流路235の上部を覆う表皮部材209の部分との違和感を低減することができる。
なお、実施例1において図6で説明したように、縦方向に形成された溝状の流路233の内部にも、空気の流通性が良いメッシュ材を充填しても良い。このような構成とすることにより、溝状の流路233の上部を覆う線ファスナー206がメッシュ材で支えられるので、搭乗者がシートバック203にもたれかかったときに感じるウレタンパッド231の表面を覆う表皮(実施例1の表皮32に相当)と溝状の流路233の上部を覆う線ファスナー206の部分との違和感を低減することができる。
なお、本実施例においても、実施例1の場合と同様に、1つの線ファスナー206に対して図5に示したスライダー63と65とを対で備えた構成に替えて、1つの線ファスナー206に対してスライダー63と65とを複数対備えるようにしても良い。このように、1つの線ファスナー206に対してスライダー63と65とを複数対備えることにより、溝状の流路233からの空気の流出位置と流出量とを、より細かく調整することが出来る。
また、1つの線ファスナー206に対してスライダー63と65との何れか一方を装着するように構成しても良い。これにより、線ファスナー206とスライダー63または65との組み合わせ構造を簡素化することができる。
更に、1つの線ファスナー206に装着するスライダー63と65との数を、線ファスナー206の位置に応じて変えるようにしてもよい。このような構成とすることにより、溝状の流路233からの空気の流出位置と流出量との調整の細かさを、線ファスナー206の位置に応じて調整することが出来る。
本実施例においては、線ファスナー206を用いた場合について説明したが、線ファスナー206に変えて、面ファスナーを用いても同様の効果を得ることができる。
なお、本実施例では、シートクッション202とシートバック203の両方に線ファスナー206を用いた構成について説明したが、必ずしも両方に設ける必要はなく、シートクッション202またはシートバック203の何れか一方にだけ設けるようにしても良い。
また、本実施例では、アームレスト205を備えた車両用シート200の構成について説明したが、アームレスト205は必ずしも備えている必要はない。
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1,100,200・・・車両用シート 2,102,202・・・シートクッション 3,103,203・・・シートバック 5,105,205・・・アームレスト 6,106,206・・・線ファスナー 7・・・送風用のファン 21,31,51・・・ウレタンパッド 22,32,52・・・表皮 23,33,53・・・流路 63,65・・・スライダー。
Claims (14)
- 送風用ファンと、
前記送風用ファンから送られた空気を流通させるための第1の流路を表面に形成した第1のウレタンパッドと前記第1のウレタンパッドの表面を覆う第1の表皮とを備えたシートクッションと、
前記送風用ファンから送られた空気を流通させるための第2の流路を表面に形成した第2のウレタンパッドと前記第2のウレタンパッドの表面を覆う第2の表皮とを備えたシートバックと、
を備えた車両用シートであって、
前記シートクッション又は前記シートバックの少なくとも何れか一方は、前記第1の表皮の前記第1のウレタンパッドに形成された前記第1の流路を覆う部分又は前記第2の表皮の前記第2のウレタンパッドに形成された前記第2の流路を覆う部分に、ファスナーを設けたことを特徴とする車両用シート。 - 請求項1記載の車両用シートであって、アームレストを更に備え、前記アームレストは送風用ファンを備え、前記送風用ファンから送られた空気を流通させるための第3の流路が形成された第3のウレタンパッドと、前記第3のウレタンパッドの表面を覆う第3の表皮とを有し、前記アームレストの前記第3の表皮の前記第3のウレタンパッドに形成された前記第3の流路を覆う部分に、ファスナーを設けたことを特徴とする車両用シート。
- 請求項1記載の車両用シートであって、前記ファスナーは線ファスナーであることを特徴とする車両用シート。
- 請求項2記載の車両用シートであって、前記ファスナーは線ファスナーであることを特徴とする車両用シート。
- 請求項1に記載の車両用シートであって、前記第1の流路と前記第2の流路には、通気性を有する部材が埋め込まれていることを特徴とする車両用シート。
- 請求項2に記載の車両用シートであって、前記第3の流路には、通気性を有する部材が埋め込まれていることを特徴とする車両用シート。
- 請求項1記載の車両用シートであって、前記ファスナーは、前記車両用シートに通常に着座した搭乗者の体が触れない箇所に設けられていることを特徴とする車両用シート。
- 請求項1記載の車両用シートであって、前記ファスナーは、前記シートクッション又は前記シートバックの少なくとも何れか一方の中央部分から離れた箇所で、前記中央部分に沿った方向に設けられていることを特徴とする車両用シート。
- 送風用ファンと、シートクッションと、シートバックとを備えた車両用シートであって、
前記シートクッションと前記シートバックとはそれぞれ、前記送風用ファンから送られてきた空気を流通させるための流路が形成されたウレタンパッドと、前記ウレタンパッドの表面を覆う表皮とを備え、前記表皮の前記流路を覆う部分にはファスナーと複数のスライダーが取り付けられて、前記複数のスライダーで前記ファスナーが開く位置と開く長さを調整することにより、前記送風用ファンから送られてきた空気を前記流路から前記シートクッション又は前記シートバックの表面に流出させる位置及び量を調整できるようにしたことを特徴とする車両用シート。 - 請求項9記載の車両用シートであって、アームレストを更に備え、前記アームレストは送風用の小型ファンと前記送風用の小型ファンから送られてきた空気を流通させるための流路が形成されたウレタンパッドと、前記ウレタンパッドの表面を覆う表皮とを備え、前記アームレストの前記表皮の前記流路を覆う部分にはファスナーと複数のスライダーが取り付けられて、前記複数のスライダーで前記ファスナーが開く位置と開く長さを調整することにより、前記送風用の小型ファンから送られてきた空気を前記流路から前記アームレストの表面に流出させる位置及び量を調整できるようにしたことを特徴とする車両用シート。
- 請求項9記載の車両用シートであって、前記ファスナーは線ファスナーであることを特徴とする車両用シート。
- 請求項9に記載の車両用シートであって、前記流路には、通気性を有する部材が埋め込まれていることを特徴とする車両用シート。
- 請求項9記載の車両用シートであって、前記ファスナーは、前記車両用シートに通常に着座した搭乗者の体が触れない箇所に設けられていることを特徴とする車両用シート。
- 請求項9記載の車両用シートであって、前記ファスナーは、前記シートクッション又は前記シートバックの少なくとも何れか一方の中央部分から離れた箇所で、前記中央部分に沿った方向に設けられていることを特徴とする車両用シート。
Priority Applications (1)
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| JP2018127526A JP2020006745A (ja) | 2018-07-04 | 2018-07-04 | 車両用シート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2018127526A JP2020006745A (ja) | 2018-07-04 | 2018-07-04 | 車両用シート |
Publications (1)
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|---|---|
| JP2020006745A true JP2020006745A (ja) | 2020-01-16 |
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ID=69150137
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| JP2018127526A Pending JP2020006745A (ja) | 2018-07-04 | 2018-07-04 | 車両用シート |
Country Status (1)
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| JP (1) | JP2020006745A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN115742897A (zh) * | 2022-12-20 | 2023-03-07 | 阿维塔科技(重庆)有限公司 | 一种座椅通风结构及车辆 |
-
2018
- 2018-07-04 JP JP2018127526A patent/JP2020006745A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| CN115742897A (zh) * | 2022-12-20 | 2023-03-07 | 阿维塔科技(重庆)有限公司 | 一种座椅通风结构及车辆 |
| CN115742897B (zh) * | 2022-12-20 | 2024-05-17 | 阿维塔科技(重庆)有限公司 | 一种座椅通风结构及车辆 |
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