JP2020007301A - 歯磨剤用顆粒の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水不溶性粉末材料及び融点以上の温度に加熱した有機結合剤を、容器回転型混合機を用いて混合する工程を有し、該有機結合剤の融点が25℃以上であり、該工程において、多流体ノズルを用いて、該水不溶性粉末材料に有機結合剤を供給する、歯磨剤用顆粒の製造方法。
【選択図】なし
Description
例えば、特許文献1には、水不溶性粉末材料と珪酸塩とを容器回転型造粒機を用いて混合し、顆粒化する歯磨剤用顆粒の製造方法であって、多流体ノズルを用いて、該水不溶性粉末材料に該珪酸塩の水溶液を液滴として供給し、造粒する工程を含む、歯磨剤用顆粒の製造方法が開示されている。
本発明は、適度な細孔容積を有し、歯磨剤用として好適な顆粒を効率よく製造する方法に関する。
すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔3〕に関する。
〔1〕 水不溶性粉末材料及び融点以上の温度に加熱した有機結合剤を、容器回転型混合機を用いて混合する工程を有し、該有機結合剤の融点が25℃以上であり、該工程において、多流体ノズルを用いて、水不溶性粉末材料に有機結合剤を供給する、歯磨剤用顆粒の製造方法。
〔2〕前記〔1〕の方法で得られる歯磨剤用顆粒。
〔3〕有機結合剤と水不溶性粉末材料とを含有する歯磨剤用顆粒であって、水不溶性粉末材料の含有量が30〜95質量%であり、有機結合剤の含有量が5〜70質量%であり、直径0.1〜10μmの細孔の容積(以下、「0.1〜10μmの細孔の容積」を、単に「細孔容積」ともいう)が0.07〜1mL/gである、歯磨剤用顆粒。
本発明の歯磨剤用顆粒の製造方法は、水不溶性粉末材料及び融点以上の温度に加熱した有機結合剤を、容器回転型混合機を用いて混合する工程を有し、該有機結合剤の融点が25℃以上であり、該工程において、多流体ノズルを用いて、水不溶性粉末材料に有機結合剤を供給する。
本発明の歯磨剤用顆粒の製造方法によれば、従来の珪酸塩水溶液に代表される水溶性結合剤を使用した製造方法に比して、効率的に歯磨剤用顆粒を製造することができる。更に、該製造方法を採用することにより、得られる歯磨剤用顆粒が適度な細孔容積を有し、歯磨剤用として好適であり、該歯磨剤用顆粒を配合した歯磨剤の歯垢除去性能の向上にも寄与するものと考えられる。
その詳細な機構は不明であるが、一部は以下のように推定される。
容器回転型混合機を用いた顆粒化方法では、粒子を均一に流動せしめることが可能であり、更に、回転による粒子の持ち上げ及び自重による滑り・落下を伴う混合機構により、粒子に加えられるせん断力が抑制される。そのため、容器回転型混合機を用いた顆粒化方法は、非圧密な顆粒化方法ということができる。従って、容器回転型混合機を用いて得られた歯磨剤用顆粒は、適度な崩壊強度を有し、顆粒感に優れると共に、多段階で崩壊するため、ブラッシングにより多様な粒度の粒子に崩壊する。崩壊した多様な粒度の粒子が歯面に接触して効率的にブラッシング力を伝達することで、歯垢除去性能が向上すると考えられる。
また、結合剤として、融点以上の温度に加熱した有機結合剤を使用することにより、結合剤として珪酸塩水溶液に代表される水溶性結合剤等を使用した場合に比して、乾燥工程を短縮、又は乾燥工程を省略することが可能となり、効率的に歯磨剤用顆粒を製造することが可能である。更に、融点以上の温度に加熱した有機結合剤を使用することで、結合剤の水不溶性粉末材料への吸収が抑制され、高空隙、高崩壊性の歯磨剤用顆粒が得られると考えられる。これにより、上述した歯垢除去性能の向上にも寄与し得ると期待される。
以下、本発明方法に用いられる各成分、製造方法について順次説明する。
本発明の方法に用いられる水不溶性粉末材料としては、歯の研磨剤に通常用いられるものが好ましく、具体的には無機材料が好ましい。ここで、「水不溶性」とは、水100gに対する溶解量(20℃)が1g以下であることを意味する。
水不溶性粉末材料の具体例としては、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、ゼオライト、酸化亜鉛、シリカ、第二リン酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、リン酸マグネシウム、ピロリン酸カルシウム、炭酸マグネシウム、及び酸化チタン等から選ばれる1種以上が挙げられる。これらは単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、顆粒化した際の物性やコストの観点から、水不溶性粉末材料としては、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、ゼオライト、酸化亜鉛、及びシリカから選ばれる1種以上を含むことが好ましく、フッ素化合物と安定に共存することができる観点から、シリカを含むことがより好ましい。なお、シリカやゼオライトは、通常、多孔質であるため、結合剤を吸収しやすく、その結果、歯磨剤用顆粒として好適な粒子径が得られるように顆粒化を行うために多量の結合剤を必要とする。そのため、結合剤として珪酸塩水溶液を用いた場合は、持ち込まれる水量が多く、特に、乾燥工程に時間を要するという課題がある。従って、本発明の製造方法は、特に水不溶性粉末材料としてシリカやゼオライトを使用した際に好適である。更に、本発明の製造方法は、歯磨剤用顆粒としての安全性の観点から、水不溶性粉末材料として、シリカを使用した際に特に好適に用いられる。
平均粒子径は、実施例記載の方法により測定することができる。
本発明において、有機結合剤は、水不溶性粉末材料を適度な細孔容積を有する顆粒に顆粒化するために用いられる。
有機結合剤は、水不溶性粉末材料を適度な細孔容積を有する顆粒に顆粒化する観点から、その融点が25℃以上、好ましくは30℃以上、より好ましくは40℃以上、更に好ましくは50℃以上であり、ノズルからの吐出性や製造中の熱負荷の観点から、好ましくは150℃以下、より好ましくは100℃以下、更に好ましくは95℃以下、更に好ましくは90℃以下である。
有機結合剤の融点は、実施例に記載の方法により測定される。
有機結合剤の分子量は、水不溶性粉末材料を適度な細孔容積を有する顆粒に顆粒化する観点から、好ましくは100以上であり、そして、ノズルからの吐出性や製造中の熱負荷の観点から、好ましくは1,000以下である。
有機結合剤は、水不溶性粉末材料の結合剤として用いる観点から、疎水性であることが好ましい。疎水性であるとは、25℃において、水100gに対する溶解量が1g以下であることを意味する。
ワックスとしては、カルナバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス等の植物由来のワックス、蜜ろう、鯨ろう等の天然由来のワックス;ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンポリエチレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、サゾールワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス、脂肪酸と高級アルコールとのエステル系ワックス、ジステアリルケトン等のケトン系ワックス等の合成ワックスが挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸等の炭素数12〜30の脂肪酸が挙げられ、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ステアリン酸が好ましい。
高級アルコールとしては、ミリスチルアルコール、セチルアルコール(別名:セタノール)、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の炭素数12〜30のアルコールが挙げられる。
本発明では、有機結合剤の粘度を増加させることにより、顆粒化における有機結合剤の吸収抑制を図り、歯磨剤用顆粒の細孔容積を高める観点から、増粘剤を用いることが好ましい。すなわち、増粘剤は、溶融状態の有機結合剤の粘度を高める機能を有する。
増粘剤は、天然高分子、半合成高分子、合成高分子等の分子量が1,000を超える高分子が好ましい。分子量は、供給のし易さの観点から、10万以下が好ましい。増粘剤は、多流体ノズルを用いて、容器回転型混合機中の水不溶性粉末材料に供給することが好ましく、有機結合剤と共に供給することがより好ましい。なお、増粘剤の分子量が分布を有する場合には、重量平均分子量が上記の範囲であることが好ましい。
増粘剤は、有機結合剤と共に、水不溶性粉末材料を適度な細孔容積を有する顆粒に顆粒化する観点から、その融点又は軟化点が好ましくは25℃以上、より好ましくは30℃以上、更に好ましくは40℃以上、より更に好ましくは50℃以上であり、ノズルからの吐出性や製造中の熱負荷の観点から、好ましくは150℃以下、より好ましくは100℃以下、更に好ましくは95℃以下、より更に好ましくは90℃以下である。
増粘剤は、水不溶性粉末材料の結合剤としても機能することが好ましい観点から、疎水性であることが好ましい。疎水性であるとは、25℃において、水100gに対する溶解量が1g以下であることを意味する。
増粘剤は、有機結合剤を添加する多流体ノズルとは、異なった多流体ノズルにより添加してもよく、同じ多流体ノズルから順次添加してもよく、増粘剤と有機結合剤とを予め混合して、多流体ノズルを用いて添加してもよい。適度な細孔容量を有する顆粒を製造する観点から、予め有機結合剤と増粘剤とを混合溶解してから多流体ノズルを用いて添加することが好ましく、予め有機結合剤と増粘剤とを均一に混合溶解してから多流体ノズルを用いて添加することがより好ましい。なお、有機結合剤と増粘剤との混合溶解の方法に限定はなく、任意の混合溶解条件を用いることができる。
有機結合剤と増粘剤との質量比(有機結合剤/増粘剤)は、有機結合剤と共に、水不溶性粉末材料を適度な細孔容積を有する顆粒に顆粒化する観点から、好ましくは30/1以下、より好ましくは20/1以下、多流体ノズルからの吐出性の観点から、更に好ましくは10/1以下であり、好ましくは1/10以上、より好ましくは1/5以上、更に好ましくは1/1以上である。
本発明においては、本発明の目的を損なわない範囲で、水不溶性粉末材料、有機結合剤、及び増粘剤以外の、その他の成分を含有していてもよい。具体的には、薬用成分、着色剤等が例示される。
薬用成分としては、虫歯予防剤、抗微生物剤、酵素、抗炎症剤、知覚過敏予防剤、歯垢形成抑制剤、殺菌剤、タバコヤニ除去剤等が挙げられる。
上記の他の配合成分は、単独で又は2種以上を組み合せて使用することができる。
珪酸塩としては、珪酸ナトリウム及び珪酸カリウムが例示され、入手容易性の観点から、珪酸ナトリウムが好ましい。珪酸ナトリウムとしては、メタ珪酸ナトリウム(Na2SiO3)、オルト珪酸ナトリウム(Na4SiO4)、二珪酸ナトリウム(Na2Si2O5)、四珪酸ナトリウム(Na2Si4O9)及びそれらの水和物が挙げられる。
その他の水不溶性無機結合剤としては、水酸基を有する珪素系化合物、アルミニウム系化合物、カルシウム系化合物、マグネシウム系化合物等を用いることができる。その具体例としては、二酸化珪素の分散体であるコロイダルシリカ、メタ珪酸アルミン酸マグネシウム、合成珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、ベントナイト、モンモリロナイト、カオリン、水酸化アルミニウムゲル、アルミナゾル、合成ヒドロタルサイト、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。
本発明においては、顆粒製造時に、顆粒に強いせん断を与えて圧密することのないようにするために、容器回転型混合機を用いる。
容器回転型混合機としては、ドラム型混合機及びパン型混合機が好ましい。ドラム型混合機としては、ドラム状の円筒が回転して処理を行うものであれば特に限定されない。水平又はわずかに傾斜させたドラム型混合機も使用可能である。これらの装置は、バッチ式、連続式のいずれの方式でもよい。
なお、水不溶性粉末材料を含む粉体と容器回転型混合機の内壁との間の壁面摩擦係数が小さく、粉体に十分な上昇運動力を加えることが困難な場合は、容器内壁に混合を補助するための複数個の邪魔板(バッフル)を設けることが好ましい。邪魔板を設けることにより、粉体に上昇運動を付与することが可能となり、粉体混合性及び固液混合性が向上する。
フルード数:Fr=V/{(R×g)}1/2 (1)
V:周速[m/s]
R:回転中心から回転物の円周までの半径[m]
g:重力加速度[m/s2]
なお、本体胴部の回転によって顆粒化が進行するドラム型混合機又はパン型混合機においては、V及びRは本体胴部の値を用い、主翼や解砕翼を備えた横型又は竪型混合機においては、V及びRは主軸の値を用い、解砕翼を備えたパン型混合機においては、V及びRは解砕翼の値を用いることとする。
本発明においては、多流体ノズルを用いて有機結合剤を水不溶性粉末材料に供給する。多流体ノズルを用いることにより、その液滴を微細化して分散させることができる。
多流体ノズルとは、液体と微粒化用気体(エアー、窒素等)を独立の流路を通してノズル先端部近傍まで流通させて混合・微粒化するノズルであり、二流体ノズル、三流体ノズル、四流体ノズル(特開平08−281155号公報、及び特開2002−249512号公報参照)等を挙げることができる。また、有機結合剤と微粒化用気体の混合部は、ノズル先端部内で混合する内部混合型、又はノズル先端部外で混合する外部混合型のいずれであってもよい。
このような多流体ノズルとしては、スプレーイングシステムスジャパン株式会社製、株式会社共立合金製作所製、株式会社いけうち製等の内部混合型二流体ノズル、スプレーイングシステムスジャパン株式会社製、株式会社共立合金製作所製、株式会社アトマックス製等の外部混合型二流体ノズル、藤崎電機株式会社製の外部混合型四流体ノズル等が挙げられる。
多流体ノズルは1本以上であればよいが、2〜20本用いることもできる。
なお、当該有機結合剤の液滴径の平均径は体積基準で算出されるものであり、例えば、レーザー回折式粒度分布測定装置(Malvern Instruments社製、スプレーテック)を用いて測定される値である。
なお、有機結合剤の融点と、水不溶性粉末材料の温度との差(有機結合剤の融点−水不溶性粉末材料の温度)は、多流体ノズルにより噴霧された有機結合剤が水不溶性粉末材料上で速やかに固化し、水不溶性粉末材料への吸収が抑制され、水不溶性粉末材料の細孔が残存することで、所望の細孔容積を有する顆粒を得る観点から、好ましくは−30℃以上、より好ましくは−10℃以上、更に好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上であり、そして、多流体ノズルにより噴霧された有機結合剤が水不溶性粉末材料上で急速に固化せずに濡れ広がり、水不溶性粉末材料間の細孔が形成されることで、所望の細孔容積を有する顆粒を得る観点から、好ましくは90℃以下、より好ましくは80℃以下、更に好ましくは65℃以下、より更に好ましくは50℃以下である。
本発明の製造方法では、通常の転動造粒と異なり、水不溶性粉末材料が室温付近であっても、融点以上の有機結合剤を添加することで、適度な細孔容積を有する歯磨剤用顆粒を製造することができる。これは、多流体ノズルを用いて有機結合剤を微細に噴霧供給しているため、水不溶性粉末材料に濡れ広がるのが速く、有機結合剤の水不溶性粉末材料への吸収よりも固化がより速く進行し、細孔が生じるためと考えられる。更に、通常の転動造粒法等では、結合剤を撹拌翼のせん断力で分散させるため、結合剤が瞬時に固化すると分散が困難になるのに対し、噴霧凝集法では、結合剤を予め分散して供給するため、室温でも適度な細孔容積を有する歯磨剤用顆粒を製造することが可能である。
なお、水不溶性粉末材料の温度は、容器回転型混合機中、有機結合剤を供給し始めた際の水不溶性粉末材料の温度であり、有機結合剤を供給し始めた際の容器回転型混合機内の温度で近似できる。
下記式より求められる結合剤添加速度(質量%/分)は、適度な細孔容積を有する顆粒を形成する観点から、好ましくは20質量%/分以下、より好ましくは10質量%/分以下であり、その下限は、好ましくは0.1質量%/分以上、より好ましくは0.5質量%/分以上、更に好ましくは1質量%/分以上である。
結合剤添加速度(質量%/分)=結合剤添加質量(g)/(容器回転型混合機内に添加した水不溶性粉末材料質量(g)×結合剤添加時間(分))×100
本発明においては、融点が25℃以上の有機結合剤を用いているため、実質上、乾燥操作を行う必要はなく、歯磨剤用顆粒の安定性及び生産効率の観点から、乾燥操作を行わない方が好ましい。ここでの乾燥操作とは、60℃以上の温度での乾燥工程である。
本発明の歯磨剤用顆粒は、有機結合剤と水不溶性粉末材料とを含有する歯磨剤用顆粒であって、水不溶性粉末材料の含有量が30〜95質量%であり、有機結合剤の含有量が5〜70質量%であり、直径0.1〜10μmの細孔の容積が0.07〜1mL/gである。
本発明の歯磨剤用顆粒は、前記の製造方法で得られるものが好ましい。他の製造方法としては、例えば、前記有機結合剤と水不溶性粉末材料と油剤、必要に応じて水とを転動造粒や噴霧乾燥で顆粒化させた後に、油剤を溶媒に抽出し除去する等の方法で、細孔を有する顆粒を得てもよい。
なお、本発明の歯磨剤用顆粒に使用される有機結合剤、粉末材料の具体例及び好ましい範囲は、上述した本発明の歯磨剤用顆粒の製造方法で使用される有機結合剤及び粉末材料と同様である。
本発明において、歯磨剤用顆粒中の各成分の含有量や質量比は、顆粒製造時の配合量から求めた計算値を用いることができる。
水不溶性粉末材料に対する有機結合剤の含有量の質量比の好ましい範囲は、前述のものと同じである。
なお、直径0.1〜10μmの細孔の容積は、実施例に記載の方法により測定される。
本発明の歯磨剤用顆粒及び本発明の製造方法により得られた歯磨剤用顆粒は、適度な細孔容積を有することで、歯磨き時のブラッシングで顆粒が様々な粒子径の顆粒に崩壊することで、ハブラシの毛先が届かないような大きさの隙間にも顆粒が届き、歯垢除去性能が向上すると考えられる。
なお、平均粒子径は、実施例に記載の方法で測定することができる。
本発明の歯磨剤は、前記本発明の歯磨剤用顆粒又は本発明の歯磨剤用顆粒の製造方法により製造された歯磨剤用顆粒を含有するものである。歯磨剤用顆粒の含有量は、歯磨剤中に、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上であり、そして、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である。歯磨剤中の前記歯磨剤用顆粒の含有量が前記範囲内であると、口腔内で顆粒の触知ができて、みぞれ状の感触(シャリシャリ感)を与えるが、徐々に崩壊していき、清掃効果感を認知できるという特徴を有し、また、優れた歯垢除去効果を奏する。
粘結剤としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、増粘性シリカ、モンモリロナイト、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、グアガム、ペクチン等が挙げられる。
湿潤剤としては、ソルビット、プロピレングリコール、1,3ブチレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、キシキリット、マルチット、ラクチット、エリスリトール等が挙げられ、甘味剤としては、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、タイマチン(ソーマチン)、アスパラチルフェニルアラニンメチルエステル等が挙げられる。
防腐剤としては、パラベン、p−オキシ安息香酸メチル、p−オキシ安息香酸エチル、p−オキシ安息香酸プロピル、p−オキシ安息香酸ブチル、安息香酸ナトリウム等が挙げられる。
香料としては、メントール及びメントールを含む天然物;バジル、カンファー、キャラウェイ、カルダモン、コリアンダー、ゼラニウム、ジンジャー、ローレル、ラベンダー、メース、ナツメグ、ペッパー、ローズ、ローズマリー、タイム、イランイラン、ジャスミン、バニラ、ヒソップ、ラバンジン、オリス、キャロットシード、ダバナ、エレミ、オスマンタスの精油及び抽出物;ボルネオール及びその誘導体;ヘリオトロピン;α−、β−、γ−、δ−イオノン及びこれらの誘導体;チモール、バニリン、エチルバニリン、マルトール並びにエチルマルトール等が挙げられる。
薬用成分及び着色剤としては、前記のものが挙げられる。
上記成分は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
なお、表中の配合組成の数値は、固形分の値である。
レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、LA−920)にて、溶媒:イオン交換水、屈折率:1.2、循環速度4、循環3minの条件で測定した。
融解した試料をガラス毛管(内径1.0mm、長さ50mm、試料高さ10mm)に入れ、10℃以下で24時間静置した。その後、1分間に1℃の速度で昇温を続け、試料が溶解し完全に透明になったときの温度を融点とした。
試料2gをアルミ製の直径10.5cmの容器上に均一に散布し、その後、赤外線水分計(株式会社島津製作所製、MOC63u)を用い、温度105℃、Autoの条件(測定値の変化量が、30秒間で0.05%以内になったときを最終測定値とみなして測定を終了)で揮発自由水分量を測定し、顆粒の水分量とした。
JIS Z 8801−1(2000年5月20日制定、2006年11月20日最終改正)規定の2000、1400、1000、710、500、355、250、180、125、90、63、45μmの篩を用いて5分間振動させた後、篩分け法による篩下質量分布について50%平均径を算出し、これを平均粒子径とした。具体的には、JIS Z 8801−1(2000年5月20日制定、2006年11月20日最終改正)規定の2000、1400、1000、710、500、355、250、180、125、90、63、45μmの篩を用いて受け皿上に目開きの小さな篩から順に積み重ね、最上部の2000μmの篩の上から50gの顆粒を添加し、蓋をしてロータップ型ふるい振とう機(株式会社平工製作所製、タッピング156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、5分間振動させたあと、それぞれの篩及び受け皿上に残留した当該顆粒の質量を測定し、各篩上の当該顆粒の質量割合(%)を算出した。受け皿から順に目開きの小さな篩上の当該顆粒の質量割合を積算していき合計が50%となる粒子径を平均粒子径とした。
水銀圧入式ポロシメーター(micromeritics社製、AutoPore IV 9500)にて、サンプル質量:0.16g、低圧時:Evacuation Pressure 50mmHg、Evacuation Time 1min、Mercury Filling Pressure 0.49psia(3.38kPa)、Equilibration Time 5sec、高圧時Equilibration Time 5sec、の条件で測定を行った。
歯間モデル(φ4のパスツールピペットを5本並べ接着固定)の溝に赤い口紅(オーブ:RD305)を塗り込む。その後、余分な口紅を歯ブラシ(チェック、花王株式会社製)と食器洗い用洗剤を用いてブラッシング洗浄(赤色が出なくなるまで)した。実施例又は比較例で得られた顆粒を用い、表2に示す処方に従って各歯磨剤を調製した。各歯磨剤を歯間モデルの上に1g取り、口紅が歯ブラシに付着しなくなるまで刷掃を行った。歯間モデルに残った口紅をエタノール90mLで10分間超音波洗浄し、抽出液を540nmにて吸光度を測定(Abs)し、歯磨剤で刷掃後の吸光度測定値とした。
なお、歯磨剤を使用せずに、口紅が歯ブラシに付着しなくなるまで刷掃を行い、モデルに残った口紅をエタノール90mLで10分間超音波洗浄し、抽出液を540nmにて吸光度測定(Abs)したものを標準の吸光度測定値とし、以下の計算式から歯垢除去率を算出した。
歯垢除去率(%)=(標準の吸光度測定値−歯磨剤で刷掃後の吸光度測定値)/標準の吸光度測定値×100(%)
表1に示す配合割合及び条件で、予め所定温度に調整したシリカ(PQ社製、商品名:Sorbosil AC33、平均粒子径:5.6μm)3.5kgを、邪魔板を有した75Lドラム型混合機(φ40cm×L60cm)に投入し、ドラム回転数30r/min、フルード数0.2、ドラム角度12.6°の条件で混合しながら、予め加熱溶融させたパルミチン酸(花王株式会社製、商品名:ルナックP−95、融点:62.9℃)を外部混合型二流体ノズル1本(株式会社アトマックス製、BN−90)を用いて、噴霧添加し顆粒化した。ノズルに供するエアは50℃に加温した。パルミチン酸噴霧後、1分間混合を継続した後、ドラム型混合機から排出し、顆粒の物性評価を行った。結果を表1に示す。
表1に示す配合割合及び条件で、予め所定温度に調整したシリカ(PQ社製、商品名:Sorbosil AC33、平均粒子径:5.6μm)3.5kgを、邪魔板を有した75Lドラム型混合機(φ40cm×L60cm)に投入し、ドラム回転数30r/min、フルード数0.2、ドラム角度12.6°の条件で混合しながら、予め加熱して溶融させたパルミチン酸(花王株式会社製、商品名:ルナックP−95)とパルミチン酸デキストリン(千葉製粉株式会社製、商品名:レオパールKL2、融点:50〜130℃)との混合液を、外部混合型二流体ノズル1本(株式会社アトマックス製、BN−90)を用いて、噴霧添加し顆粒化した。ノズルに供するエアは50℃に加温した。混合液噴霧後、1分間混合を継続した後、ドラム型混合機から排出し、顆粒の物性評価を行った。結果を表1に示す。
表1に示す配合割合及び条件で、予め所定温度に調整したシリカ(Evonik社製、商品名:Zeodent124、平均粒子径:9.8μm)3kgを用い、パルミチン酸に替えて予め加熱溶融させたラウリン酸(花王株式会社製、商品名:ルナックL−98、融点:43.2℃)を用いたこと以外は、実施例1〜5と同様に顆粒を製造し、顆粒の物性評価を行った。結果を表1に示す。
表1に示す配合割合及び条件で、予め所定温度に調整したシリカ(Evonik社製、商品名:Zeodent124、平均粒子径:9.8μm)3kgを用い、パルミチン酸に替えて予め加熱溶融させたステアリン酸(花王株式会社製、商品名:ルナックS−98、69.9℃)を用いたこと以外は、実施例1〜5と同様に顆粒を製造し、顆粒の物性評価を行った。結果を表1に示す。
表1に示す配合割合及び条件で、予め所定温度に調整したシリカ(Evonik社製、商品名:Zeodent124、平均粒子径:9.8μm)3kgを用い、パルミチン酸に替えて予め加熱溶融させたセタノール(花王株式会社製、商品名:カルコール6098、融点:49.3℃)を用いたこと以外は、実施例1〜5と同様に顆粒を製造し、顆粒の物性評価を行った。結果を表1に示す。
表1に示す配合割合及び条件で、予め所定温度に調整したシリカ(Evonik社製、商品名:Zeodent124、平均粒子径:9.8μm)3kgを用い、パルミチン酸に替えて予め加熱溶融させたキャンデリラワックス(横関油脂工業株式会社製、商品名:精製キャンデリラワックスMK−2、融点:68〜72℃)を用いたこと以外は、実施例1〜5と同様に顆粒を製造し、顆粒の物性評価を行った。結果を表1に示す。
表1に示す配合割合及び条件で、予め所定温度に調整したシリカ(比較例1:PQ社製、商品名:Sorbosil AC33、平均粒子径:5.6μm)3.5kgを、邪魔板を有した75Lドラム型混合機(φ40cm×L60cm)に投入し、ドラム回転数30r/min、フルード数0.2、ドラム角度12.6°の条件で混合しながら、珪酸ナトリウム水溶液(富士化学工業株式会社製、商品名:3号珪酸ソーダ:Na2O・3SiO2水溶液、固形分:55.1%)を外部混合型二流体ノズル1本(株式会社アトマックス製、BN−90)を用いて、噴霧添加し顆粒化した。ノズルに供するエアは室温条件とした。珪酸ナトリウム水溶液噴霧後、1分間混合を継続した後、ドラム型混合機から排出し、電気式棚乾燥機(アドバンテック株式会社製、DRM620TB)を用いて120℃で4時間乾燥した後、顆粒の物性評価を行った。結果を表1に示す。
表1に示す配合割合及び条件で、予め所定温度に調整したシリカ(PQ社製、商品名:Sorbosil AC33、平均粒子径:5.6μm)300gを2Lハイスピードミキサー(深江パウテック株式会社製)に投入し、アジテータ回転数850r/min、チョッパー回転数1,500r/min、ジャケット温水温度80℃の条件で2分間混合した後、予め加熱溶融させたパルミチン酸(花王株式会社製、商品名:ルナックP−95、融点:62.9℃)を添加し顆粒化した。パルミチン酸添加後、1分間混合を継続した後、ハイスピードミキサーから排出し、顆粒の物性評価を行った。結果を表1に示す。
上述した評価方法に従い、表2に示す処方に従って歯磨剤組成物を調製し、表2に示す歯磨剤組成物92質量部に対して実施例2の歯磨剤用顆粒8質量部を混合した歯磨剤を用いて評価を行なった。
その結果、実施例2の歯磨剤用顆粒を含有する歯磨剤は、十分な歯垢除去率を示すことが確認された。
*1 無水珪酸:サイロピュア25、富士シリシア化学株式会社製
Claims (10)
- 水不溶性粉末材料及び融点以上の温度に加熱した有機結合剤を、容器回転型混合機を用いて混合する工程を有し、
該有機結合剤の融点が25℃以上であり、
該工程において、多流体ノズルを用いて、水不溶性粉末材料に有機結合剤を供給する、歯磨剤用顆粒の製造方法。 - 水不溶性粉末材料に対する有機結合剤の質量比(有機結合剤/水不溶性粉末材料)が、0.02以上5以下である、請求項1に記載の歯磨剤用顆粒の製造方法。
- 水不溶性粉末材料が、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、ゼオライト、酸化亜鉛、及びシリカから選ばれる1種以上を含む、請求項1又は2に記載の歯磨剤用顆粒の製造方法。
- 有機結合剤が、油脂、ワックス、高級脂肪酸、及び高級アルコールから選ばれる1種以上を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の歯磨剤用顆粒の製造方法。
- 有機結合剤の融点が、25℃以上100℃以下である、請求項1〜4のいずれかに記載の歯磨剤用顆粒の製造方法。
- 前記工程において、多流体ノズルを用いて、該水不溶性粉末材料に有機結合剤と増粘剤とを供給する、請求項1〜5のいずれかに記載の歯磨剤用顆粒の製造方法。
- 歯磨剤用顆粒中の水不溶性粉末材料の含有量が30質量%以上である、請求項1〜6のいずれかに記載の歯磨剤用顆粒の製造方法。
- 歯磨剤用顆粒が珪酸塩を実質上含まない、請求項1〜7のいずれかに記載の歯磨剤用顆粒の製造方法。
- 有機結合剤と水不溶性粉末材料とを含有する歯磨剤用顆粒であって、水不溶性粉末材料の含有量が30〜95質量%であり、有機結合剤の含有量が5〜70質量%であり、直径0.1〜10μmの細孔の容積が0.07〜1mL/gである、歯磨剤用顆粒。
- 平均粒子径が50μm以上500μm以下である、請求項9に記載の歯磨剤用顆粒。
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