JP2020008356A - シャシダイナモメータ装置、その制御方法、及び、シャシダイナモメータ装置用プログラム - Google Patents

シャシダイナモメータ装置、その制御方法、及び、シャシダイナモメータ装置用プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】二輪駆動の車両を試験するシャシダイナモメータ装置において実路走行を精度良く再現する。【解決手段】二輪駆動の車両10を試験するシャシダイナモメータ装置100であって、車両10の駆動輪11が載置される駆動輪側ローラ2と、車両10の従動輪12が載置される従動輪側ローラ3と、駆動輪側ローラ2に接続される駆動輪側動力吸収部4と、従動輪側ローラ3に接続される従動輪側動力吸収部5と、従動輪側ローラ3に加わる制動力を従動輪側動力吸収部5を介して計測する制動力計測部8と、制動力計測部8により計測された制動力を用いて、駆動輪側動力吸収部5の動力吸収力の制御目標値を設定し、駆動輪側動力吸収部4を制御する制御部6とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、二輪駆動の車両を試験するためのシャシダイナモメータ装置等に関するものである。
近年、車両制御技術が進み、二輪駆動の車両であっても四輪とも回っていないと不安定な走行状態である検知して、保護制御状態になる車両が増加している。
このような二輪駆動の車両をシャシダイナモメータ装置を用いて試験する場合には、特許文献1に示すように、駆動輪を駆動輪側ローラに載置するだけでなく、従動輪も従動輪側ローラに載置する。そして、駆動輪側ローラに走行抵抗となる負荷をかけるとともに、従動輪側ローラは駆動輪側ローラの回転速度と等速度で追従するように制御する。
このシャシダイナモメータ装置を用いた模擬走行試験において、二輪駆動の車両を減速するのは、駆動輪側ブレーキだけである。このため、車両全体で実路走行と同じ制動力を働かせて所望の減速モードを行う場合には、駆動輪側ブレーキに大きな操作力を与えて、駆動輪側及び従動輪側の両方のブレーキで発生するのと同様の制動力を駆動輪側ブレーキにより発生させる必要がある。
ところが、上記のようにブレーキの操作力を大きくすると、駆動輪側だけでなく、従動輪側のブレーキにかかる操作力が大きくなり、発熱量が増加してしまう。特に後輪駆動の車両の場合、後輪側ブレーキが前輪側ブレーキの半分以下の制動能力しかないような場合が多く、駆動輪側の制動力が不足するだけでなく、制動力を効かせるべく更にブレーキを踏み込むと、駆動輪側ブレーキが過熱してしまう。さらに、制動能力の高い従動輪側ブレーキにはもっと大きな操作力が発生し、過熱だけでなく、ブレーキロックによるタイヤ破損や、従動輪側の速度維持不能などの大きなトラブルを生じることになる。
特開2016−80636号公報
上記のシャシダイナモメータ装置においてブレーキの操作力を軽減するために、本願発明者は、従動輪側ブレーキの制動力を予め設定し、この従動輪側ブレーキの制動力を、駆動輪側ローラに接続された駆動輪側動力吸収部により補助的に吸収させることを考えている。つまり、予め設定した従動輪側ブレーキの制動力を駆動輪側動力吸収部の吸収力の制御目標値に加算することを考えている。これにより、駆動輪側ブレーキの過大な操作を防ぐことができる。
しかしながら、従動輪側ブレーキの制動力は車種だけでなく、同一車種であっても車両毎に異なることから、それぞれの試験車両について予め設定しておく必要がある。また、その設定は極めて煩雑であり、作業者の大きな負担を避けることができない。
そこで本発明は上記問題点を解決すべくなされたものであり、二輪駆動の車両を試験するシャシダイナモメータ装置において、作業者の負担を軽減しつつ、ブレーキの操作力を軽減することをその主たる課題とするものである。
すなわち本発明に係るシャシダイナモメータ装置は、二輪駆動の車両を試験するシャシダイナモメータ装置であって、前記車両の駆動輪が載置される駆動輪側ローラと、前記車両の従動輪が載置される従動輪側ローラと、前記駆動輪側ローラに接続される駆動輪側動力吸収部と、前記従動輪側ローラに加わる制動力を計測する制動力計測部と、前記制動力計測部により計測された制動力を用いて、前記駆動輪側動力吸収部の動力吸収力の制御目標値を設定し、前記駆動輪側動力吸収部を制御する制御部とを備えることを特徴とする。
このようなものであれば、制動力計測部により計測された制動力を用いて、駆動輪側動力吸収部の動力吸収力の制御目標値を設定し、駆動輪側動力吸収部を制御するので、補助的に減速が行われることになり、ブレーキの操作力を軽減することができる。従来のシャシダイナモメータ装置により模擬走行する場合に比べて、少ないブレーキ操作力で車両を減速することができるので、実路走行を精度良く模擬することができる。また、駆動輪側ブレーキ、従動輪側ブレーキ両方の操作力も軽減でき、発熱も抑えることができる。さらに、作業者は試験車両毎に従動輪側ブレーキの制動力を予め設定する必要がなく、作業者の負担を軽減することができる。
シャシダイナモメータ装置が、前記従動輪側ローラに接続される従動輪側動力吸収部を更に備えている場合には、前記制動力計測部は、前記従動輪側動力吸収部に加わるトルクを計測するものであることが望ましい。
実路走行をより精度良く再現するためには、前記制御部は、前記制動力計測部により計測された制動力とともに、前記従動輪の転がり抵抗を用いて、前記制御目標値を設定することが望ましい。
また、実路走行をより精度良く再現するためには、前記制御部は、前記制動力計測部により計測された制動力とともに、前記従動輪側ローラの機械慣性を用いて、前記制御目標値を設定することが望ましい。
また、本発明に係るシャシダイナモメータ装置の制御方法は、二輪駆動の車両を試験するシャシダイナモメータ装置の制御方法であって、前記シャシダイナモメータ装置は、前記車両の駆動輪が載置される駆動輪側ローラと、前記車両の従動輪が載置される従動輪側ローラと、前記駆動輪側ローラに接続される駆動輪側動力吸収部と、前記従動輪側ローラに加わる制動力を計測する制動力計測部とを有しており、前記制動力計測部により計測された制動力を用いて、前記駆動輪側動力吸収部の動力吸収力の制御目標値を設定し、前記駆動輪側動力吸収部を制御することを特徴とする。
さらに、本発明に係るシャシダイナモメータ装置用プログラムは、二輪駆動の車両を試験するシャシダイナモメータ装置に用いられるプログラムであって、前記シャシダイナモメータ装置は、前記車両の駆動輪が載置される駆動輪側ローラと、前記車両の従動輪が載置される従動輪側ローラと、前記駆動輪側ローラに接続される駆動輪側動力吸収部と、前記従動輪側ローラに加わる制動力を計測する制動力計測部とを有しており、前記制動力計測部により計測された制動力を用いて、前記駆動輪側動力吸収部の動力吸収量の制御目標値を設定し、前記駆動輪側動力吸収部を制御する機能を前記シャシダイナモメータ装置に発揮させることを特徴とする。
以上に述べた本発明によれば、輪駆動の車両を試験するシャシダイナモメータ装置において、作業者の負担を軽減しつつ、実路走行を精度良く再現することができる。
本実施形態のシャシダイナモメータ装置の構成を模式的に示す図である。
以下、本発明の一実施形態に係るシャシダイナモメータ装置について、図面を参照しながら説明する。
本実施形態のシャシダイナモメータ装置100は、二輪駆動の車両10の路上走行を模擬して車両10の試験を行うものであり、図1に示すように、車両10の駆動輪11が載置される駆動輪側ローラ2と、車両10の従動輪12が載置される従動輪側ローラ3と、駆動輪側ローラ2に接続される駆動輪側動力吸収部4と、従動輪側ローラ3に接続される従動輪側動力吸収部5と、駆動輪側動力吸収部4及び従動輪側動力吸収部5を制御する制御部6とを備えている。なお、図1では、後輪が駆動輪11であり、前輪が従動輪12である場合を示しているが、逆であっても良い。
そして、制御部6は、駆動輪側ローラ2の回転速度と従動輪側ローラ3の回転速度とが同じとなるように各動力吸収部4、5を同期制御するとともに、所定の走行モードにおいて定められた走行抵抗となるように駆動輪側動力吸収部4をトルク制御する。なお、本実施形態の各動力吸収部4、5は、電気慣性制御式のものである。また、駆動輪側ローラ2と駆動輪側動力吸収部4との間又は駆動輪側動力吸収部4にはとトルクメータ7が設けられており、当該トルクメータ7のトルク検出信号により、駆動輪側動力吸収部4がトルク制御される。
しかして、本実施形態のシャシダイナモメータ装置100は、従動輪12から従動輪側ローラ3に加わる制動力を従動輪側動力吸収部5を介して計測する制動力計測部8を備えている。
本実施形態の制動力計測部8は、従動輪側ローラ3と従動輪側動力吸収部5との間又は従動輪側動力吸収部5に設けられたトルクメータであり、従動輪側動力吸収部5に加わるトルクを検出する。
そして、制御部6は、制動力計測部8により計測された従動輪側ローラ3に加わる制動力(トルク)を用いて、駆動輪側動力吸収部4の動力吸収力の制御目標値を設定し、駆動輪側動力吸収部4の動力吸収力(トルク)を制御するものである。
具体的に制御部6は、以下の方法により、制御目標値を設定する。
(1)従動輪12側の駆動力の測定
従動輪側ローラ3の表面に加わる従動輪12の駆動力Fveh2は、以下の式により示される。
Fveh2 = Im2×dV/dt + Fdyno2
ここで、Im2は、従動輪側ローラ3の機械慣性であり、Vは、従動輪側ローラ3の回転速度であり、Fdyno2は、従動輪側動力吸収部5の吸収力(トルク)である。なお、−Fveh2は、従動輪12側の制動力である。
なお、従動輪側ローラ3の回転速度Vは、従動輪側ローラ3、従動輪側ローラに接続された接続軸、又は従動輪側動力吸収部5に設けられた回転センサにより検出される。その他、従動輪側ローラ3は駆動輪側ローラ2と同期制御されているので、駆動輪側ローラ2の回転速度を用いても良い。また、従動輪側動力吸収部5の吸収力Fdyno2は、制動力計測部8により計測される値である。
(2)従動輪側ブレーキ(Brake2)の制動力
従動輪12側の制動力には、従動輪側ブレーキが発生する制動力に加えて、従動輪の転がり抵抗が含まれる。
したがって、従動輪側ブレーキ(Brake2)の制動力Fbrk2は、以下の式により示される。
Fbrk2 = 従動輪側の制動力 − ブレーキ以外の制動力最大値推定値
= −Fveh2 − Offset
ここで、ブレーキ以外の制動力最大値推定値Offsetは、タイヤの転がり抵抗により発生しうる最大制動力以上の値である。具体的にOffsetは、目標走行抵抗のA項の1.5倍から2倍程度であることが望ましい。
ここで、目標走行抵抗(RL[N])は、以下の式(1)により表現される。
RL=A+B×V+C×V+M×g×sinθ
ここで、V:車速[m/s]
A、B、C:走行抵抗定数
θ:道路の勾配[deg]
M:車体の質量(運転車と燃料を含む)[kg]
g:重力加速度
なお、A項、B項、C項の値は車種、路面状態、タイヤ種別などにより変化し、個々の車両毎に異なる。 C項は空気抵抗係数、A、B項は転がり抵抗と、その他の抵抗を示す係数である。
(3)制御目標値Fpauの設定
駆動輪側動力吸収部4の動力吸収量の制御目標値Fpauは、従来方式では次式で示される。
Fpau = Ie×dV/dt + RLdyno
ここで、Ieは電気慣性量であり、RLdynoはダイナモメータによる目標走行抵抗である。
本実施形態の制御部6は、制御目標値Fpauを、従動輪側ブレーキの制動力Fbrk2を用いて設定する。具体的に制御部6は、以下の式により制御目標値Fpauを設定する。
Fpau = Ie×dV/dt + RLdyno + Fbrk2
= Ie×dV/dt + RLdyno − Fveh2 − Offset
= Ie×dV/dt + RLdyno − Im2×dV/dt − Fdyno2 − Offset
本実施形態のシャシダイナモメータ装置100によれば、制動力計測部8により計測された制動力(−Fveh2)を用いて、駆動輪側動力吸収部4の動力吸収量の制御目標値を設定し、駆動輪側動力吸収部4を制御するので、ブレーキの操作力を軽減することができる。従来のシャシダイナモメータ装置により模擬走行する場合に比べて、少ないブレーキ操作力で車両10を減速することができるので、実路走行を精度良く模擬することができる。また、駆動輪側ブレーキ、従動輪側ブレーキ両方の負荷も軽減でき、発熱も抑えることができる。さらに、作業者は試験車両毎に従動輪側ブレーキの制動力を予め設定する必要がなく、作業者の負担を軽減することができる。
特に本実施形態では、ブレーキ以外の制動力最大値推定値Offsetを用いて制御目標値を設定しているので、Offset以上の制動減速状態において、少ないブレーキ操作力で車両を減速することができる。Offsetは、低温時の転がり抵抗の増加分を見込んだ程度であるので、実路走行と比べた場合でもブレーキに対する負荷の増加は非常に少なくなる。
<その他の変形実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
前記実施形態の制御目標値Fpauにおいて、従動輪側ローラの機械慣性Im2を用いなくても良いし、Offsetを用いなくても良い。
前記Offsetの値は、従動輪12の温度によって変更するようにしてもよいし、従動輪側ローラ3の回転速度に応じて変更するようにしても良い。
前記実施形態のシャシダイナモメータ装置は、四輪駆動の車両を二輪駆動制御したものにも適用することができる。
前記実施形態のシャシダイナモメータ装置は、前輪が載置されるローラに動力吸収部が接続され、後輪が載置されるローラに動力吸収部が接続されているので、四輪駆動の車両用のシャシダイナモメータ装置としても用いることができる。このように前記実施形態のシャシダイナモメータ装置は、二輪駆動車用と四輪駆動車用とに切り替えて使用することができる。
その他、本発明の趣旨に反しない限りにおいて様々な実施形態の変形や組み合わせを行っても構わない。
100・・・シャシダイナモメータ装置
10 ・・・車両
11 ・・・駆動輪
12 ・・・従動輪
2 ・・・駆動輪側ローラ
3 ・・・従動輪側ローラ
4 ・・・駆動輪側動力吸収部
5 ・・・従動輪側動力吸収部
6 ・・・制御部
8 ・・・制動力計測部

Claims (7)

  1. 二輪駆動の車両を試験するシャシダイナモメータ装置であって、
    前記車両の駆動輪が載置される駆動輪側ローラと、
    前記車両の従動輪が載置される従動輪側ローラと、
    前記駆動輪側ローラに接続される駆動輪側動力吸収部と、
    前記従動輪側ローラに加わる制動力を計測する制動力計測部と、
    前記制動力計測部により計測された制動力を用いて、前記駆動輪側動力吸収部の動力吸収力の制御目標値を設定し、前記駆動輪側動力吸収部を制御する制御部とを備える、シャシダイナモメータ装置。
  2. 前記制御部は、走行抵抗に基づいて前記制御目標値を設定する、請求項1記載のシャシダイナモメータ装置。
  3. 前記従動輪側ローラに接続される従動輪側動力吸収部を更に備え、
    前記ブレーキ制動力計測部は、前記従動輪側動力吸収部に加わるトルクを計測するものである、請求項1又は2記載のシャシダイナモメータ装置。
  4. 前記制御部は、前記制動力計測部により計測された制動力とともに、前記従動輪の転がり抵抗を用いて、前記制御目標値を設定する、請求項1乃至3の何れか一項に記載のシャシダイナモメータ装置。
  5. 前記制御部は、前記制動力計測部により計測された制動力とともに、前記従動輪側ローラの機械慣性を用いて、前記制御目標値を設定する、請求項1乃至4の何れか一項に記載のシャシダイナモメータ装置。
  6. 二輪駆動の車両を試験するシャシダイナモメータ装置の制御方法であって、
    前記シャシダイナモメータ装置は、前記車両の駆動輪が載置される駆動輪側ローラと、前記車両の従動輪が載置される従動輪側ローラと、前記駆動輪側ローラに接続される駆動輪側動力吸収部と、前記従動輪側ローラに加わる制動力を計測する制動力計測部とを有しており、
    前記制動力計測部により計測された制動力を用いて、前記駆動輪側動力吸収部の動力吸収力の制御目標値を設定し、前記駆動輪側動力吸収部を制御する、シャシダイナモメータ装置の制御方法。
  7. 二輪駆動の車両を試験するシャシダイナモメータ装置に用いられるプログラムであって、
    前記シャシダイナモメータ装置は、前記車両の駆動輪が載置される駆動輪側ローラと、前記車両の従動輪が載置される従動輪側ローラと、前記駆動輪側ローラに接続される駆動輪側動力吸収部と、前記従動輪側ローラに加わる制動力を計測する制動力計測部とを有しており、
    前記制動力計測部により計測された制動力を用いて、前記駆動輪側動力吸収部の動力吸収力の制御目標値を設定し、前記駆動輪側動力吸収部を制御する機能を前記シャシダイナモメータ装置に発揮させる、シャシダイナモメータ装置用制御プログラム。
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