JPH055676A - 四輪駆動車用シヤシダイナモメータ制御装置 - Google Patents

四輪駆動車用シヤシダイナモメータ制御装置

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JPH055676A
JPH055676A JP3156685A JP15668591A JPH055676A JP H055676 A JPH055676 A JP H055676A JP 3156685 A JP3156685 A JP 3156685A JP 15668591 A JP15668591 A JP 15668591A JP H055676 A JPH055676 A JP H055676A
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    • G01M17/0072Wheeled or endless-tracked vehicles the wheels of the vehicle co-operating with rotatable rolls

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械慣性を含めたシャシダイナモメータ全体
としての制動力を前後輪に分割分担させると共に加速度
による分担比変化についても供試自動車の特性に近づけ
る。 【構成】 平均加速信号α及び電気慣性指令MEから電
気慣性抵抗ME・α演算する加速抵抗演算手段12を、
機械慣性指令MMを含む慣性指令Mを使用して加速抵抗
M・αを演算するものとし、また、加速抵抗指令と定常
走行抵抗指令RLと定常分担比K1が入力する制動力分
担演算回路14に、M・α成分について平均加速度αに
比例した制動分担比変化を生ずる演算手段を設け、その
信号を前,後軸定常制動力分担信号に加算した制動力指
令FCF,FCRとし、更に加速度αF,αR演算手段2
F,26RとαF,αRから機械慣性加速力MMF,MMR
算手段28F,28Rを設け、この加速力MMF,MMRを動
力計制御回路30F,30Rに入れて加速度による分担比
変化を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、前後軸分離形四輪車用
シャシダイナモメータにおける、主として、走行抵抗制
御モード運転中に急加減速を行った時の前後ローラの周
速差を最少にする、四輪駆動車用シャシダイナモメータ
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】四輪駆動車(4WD車)用シャシダイナ
モメータ(以下CHDYという)には、例えば、「最近
のシャシダイナモメータ」明電時報1984,NO.5
(文献1)、「シャシダイナモメータの新技術」明電時
報1988,第202号NO.5,P.12(文献2)、
「4WD車用シャシダイナモメータ等速制御システムの
開発」トヨタ技術 昭63,第38巻第2号P.12
(文献3)、特開昭61−734号公報(公報1)、特
開昭63−55433号公報(公報2)、特開平2−4
6891号公報(公報3)等がある。
【0003】公報2の4WD車用CHDYは、特に各輪
毎に独立のローラ,動力吸収装置及び機械慣性装置を持
つものである。また、公報1,3のものは、左右連結用
クラッチを設け、クラッチを「接」とすることにより、
前後軸間のみ独立で運転可能とするCHDY及び,左右
の前軸及び左右の後輪毎に独立のローラ,動力吸収装置
及び機械慣性装置を持つものである。
【0004】これらのCHDYにおいて、CHDYの駆
動分担をCHDY全体の加速度の関数として制御する
が、前後輪差速制御用トルク演算回路においての演算に
おいては、前後輪の機械慣性は演算から除外している
(公報2)。また、前後輪独立CHDY用分担比率制御
もある(公報1,3)が、やはり機械慣性に関しては分
担比計算から除外している。
【0005】路上の4WD車の走行中に生ずる前後軸の
軸重分担は、平坦路においては、ワインドアップ効果と
慣性効果の二つがあり(公報2)、後者についてはCH
DY上では生じない。ただし、供試4WD車に軸重制御
装置を付加したり、特別な構成のCHDYにおいては、
慣性効果に近い軸重分担を生じさせることが出来て、ア
ンチスキットブレーキ制御システム(ABS)の評価に
使用される方向にある。
【0006】4WD車にはパートタイム4WD車とフル
タイム4WD車があり、前者は平坦な良路では殆ど二輪
駆動車として運転され、軟弱路などで始めて4WD車と
して運転される。軟弱路などでの4WD運転では前後輪
軸直結状態でもタイヤと路面の間にスリップを生じうる
ので、CHDY上での試験は従来技術である固定トルク
分担比試験でも試験上で支障を生ずることはない。
【0007】しかし、フルタイム4WD車の場合は、各
種の前後軸連結方式があり、定常運転時の駆動力分担の
ほか基本的に加減速度にほぼ比例した駆動力分担特性を
示す。このような4WD車を平坦良路かつ直進・加減速
運転を想定した試験をCHDY上で行おうとする時に
は、タイヤ回転速度が前後等速ではなく、仮想路面とし
てのローラ周速が常に等しいことが要求される。特に1
0モードとかLA−4モードなどと呼ばれる市街地走行
を代表させる排気ガス試験及び燃料消費試験においては
ローラの等速性が常に保持されることが最も重要と考え
られている。
【0008】なぜなら軸重分担が異なると、図6(文献
1図5)に示すようなスリップ特性があるため、センタ
ーデファレンシァルギヤのような受動的差動機能付4W
D車においては、前後輪に対する路面速度が同一である
ことから、当然前後輪軸の回転速度が異なってくる。前
後輪軸の差速度増は、当然センターデファレンシァルギ
ヤの内部損失を増大させ、排出ガス量や燃料消費に影響
を与える。
【0009】CHDYローラ上でもタイヤとローラ間に
図7(文献1図2)のように路上と同様のスリップ特性
が存在するので、ローラ周速を一致させれば、自動的に
路上運転に近い前後軸駆動力分担を生ずると考えられ
る。勿論より正確に路上での駆動分担を再現させるため
には、前記の軸重分担制御を付けることが望ましいが、
この装置については4WD車用CHDYの制御装置とは
独立である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】路上運転において、車
両が発生しなければならないタイヤ駆動力の合計は、走
行抵抗と呼ばれ、各種の変形はあるが、主要な項目は
(1)式で示される。
【0011】 F=A+Bv2+M・g・dv/dt+M・g・sinθ ‥‥‥(1) ここで、F:車両駆動力,4WD車においては4輪駆動
力の統計(N),A:タイヤ転り抵抗(N),B:空気
抵抗係数,v:車輌速度(m/s),M:車両(慣性)
質量(kg),θ:路面の前後方向傾斜角,g:重力の
加速度(m/s2)通常の試験は平坦路を前提とするた
め、M・g・sinθ項はここでは無視するものとす
る。CHDYにおいては、(1)式のうちA項とBv2
項を動力計などの動力吸収装置で吸収し、M・g・dv
/dt項については、フライホイールなどの機械的手段
のほか電気的にローラ加速度(周速に対する)に比例す
る制動力を発生させる電気的慣性制御手段を併用する例
が多い。
【0012】特に4WD車用CHDYにおいては、上記
文献に記載されているように、全電気慣性制御方式が多
いが、これはローラや動力吸収装置が持つ機械慣性が2
輪駆動車用CHDYに対してほぼ2倍になり、相対的に
大きくなるためである。例えば、ローラ直径1591m
mの例ではローラや動力吸収装置が持つ機械慣性は2輪
駆動車用CHDYにおいては400〜500kgとなる
ので、4WD車用CHDYにおいては800〜1000
kgに達する。
【0013】通常の小形乗用4WD車走行時の総重量は
800〜1300kgであり、これは4WD車用CHD
Yが持つ固定機械慣性(フライホイールなどの可変の慣
性調節手段を除いた機械慣性分)に近い。従って全電気
慣性式4WD車用CHDYにおいても通常の使用状態で
は電気的に慣性補償しなければならない慣性質量分は機
械慣性量よりも小さい。
【0014】また、(1)式の走行抵抗の構成比につい
て考えると、A及びBv2項は定常走行抵抗と呼ばれる
が、前述した車両質量範囲で80km/k以下の速度で
は500Nを越えることはないが、M・g・dt/dt
項は0.1g相当の加速状態で車両慣性質量が1000
kgのときには約980N、0.2g相当の加速状態で
は約1960Nであり、慣性抵抗と呼ばれるM・g・d
v/dt項の方が定常走行抵抗より大きくなることが多
い。
【0015】従って加減速を含む試験において前後軸の
駆動力分担演算をCHDY側で行わせる時に、上記公報
に記載されているように、固定慣性分を除外して行う方
式は軸重分担がほぼ50:50に近い車両において、か
つ低加減速条件のもとでしか近似できない。
【0016】このような理由から、例えば公報2に記載
された制御回路前後輪間の差速制御(等速制御も差速=
0ということで含まれると考える)は、定常走行におけ
る駆動力分担が10:90とか90:10というよう
に、50:50から大きく外れる4WD車や、軸重変化
が加減速運転時に大きい4WD車において、制御量が大
きくなるので、特に速度変化率が急変するときに大きな
差速応答遅れが生ずる。
【0017】本発明は、従来のこのような問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、CH
DYの機械慣性を含めたCHDY全体としての制動力制
御方式とすることにより、CHDY全体としての制動力
を前後輪に分割分担させると共に、加速度による分担比
変化についても供試自動車の特性に近づけることができ
る四輪駆動車用シャシダイナモメータ制御装置を提供す
ることにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における四輪駆動車用シャシダイナモメータ
は、四輪駆動車用シャシダイナモメータの前,後のロー
ラ周速を独立に検出する手段と、前,後のローラ周速信
号から前後ローラの平均速度を演算する手段と、平均速
度信号から自動車の定常走行抵抗指令信号を出力する走
行抵抗設定手段と、平均速度又は前軸及び後軸の速度信
号から前軸ローラ及び後軸ローラの機械損失に比例する
信号を出力機械損失特性設定手段と、平均速度信号を微
分し平均加速度信号を得る加速度演算手段と、平均加速
度信号及び設定された電気慣性指令信号から電気慣性抵
抗指令を演算する加速抵抗演算手段と、定常走行抵抗指
令と電気慣性抵抗指令とを加算し、その加算出力を設定
された定常分担比指令に基づき前軸制動力指令と後軸制
動力指令に分割出力する制動力分担演算手段と、前,後
ローラの周速信号から速度差を演算する第1の比較器と
その速度差を設定された差速指令信号を比較し速度偏差
を出力する第2の比較器とその速度差偏差をPID演算
し差速修正用制動力指令を出力するサーボアンプとから
なる差速・等速制御手段と、前軸制動力指令と差速修正
用制動力指令とを加算して修正前軸制動力指令を出力す
る加算器と、後軸制動力指令と差速修正用制動力指令の
極性反転信号を加算して修正後軸制動力指令を出力する
加算器と、前軸用後軸用動力吸収用動力計の制動力検出
手段の出力と前軸又は後軸の機械損失信号を夫々加算し
て前軸及び後軸の制動力検出信号としてこれを前軸,後
軸制動力指令と一致するように制御する前軸用及び後軸
用動力計制御回路とを備えた四輪車用シャシダイナモメ
ータ制御装置において、前記加速抵抗演算手段は、慣性
指令信号として機械慣性指令を含むものを使用し電気慣
性の他シャシダイナモメータ全体の機械慣性に加わる加
速抵抗を含めた加速抵抗指令を出力するものとし、前記
制動力分担演算回路に、加速抵抗成分について平均加速
度に比例した制動力分担比変化を生ずる演算手段と、こ
の加速比例変化制動力分担信号を前軸及び後軸の定常制
動力分担信号に加算して前軸及び後軸制動力指令を出力
する加算器を設け、前記前軸及び後軸速度信号から前軸
及び後軸加速度を演算する前軸及び後軸加速度演算手段
と、その出力によって前軸及び後軸の機械慣性加速力信
号を得る前軸及び後軸機械慣性加速力演算手段を設け、
前記前軸及び後軸用動力計制御回路の加算する信号を、
前軸側及び後軸側動力計動力検出手段の出力信号と前軸
及び後軸機械損失信号と前記前軸及び後軸の機械慣性加
速力信号のそれぞれ三つの成分を加算した信号としてな
るものである。
【0019】
【作用】加速抵抗指令演算手段は慣性指令信号として機
械慣性を含むものを使用しているので、電気慣性の他、
シャシダイナモメータ全体の機械慣性に加わる加速抵抗
を含めた加速抵抗指令を出力する。
【0020】制動力分担演算回路は、上記加速抵抗指令
を用いているので、その定常制動力分担信号は機械慣性
を含むものとなる。また、加速抵抗成分について平均加
速度に比例した制動力分担比変化を生ずる演算を行い、
この信号を定常制動力分担信号に加速度比例変化制動力
分担信号として加算して、定常制動力分担指令を出力し
ているので、ローラ上の四輪駆動車の駆動分担をより正
確に近似することができる。
【0021】そして、前軸及び後軸加速度演算等手段
と、前軸及び後軸機械慣性加速力演算手段とを設け、前
軸及び後軸速度信号から前軸及び後軸の機械慣性加速力
信号を得て、これを前軸側及び後軸側動力計制御回路で
機械慣性が含まれる制動力指令と比較される動力計制動
力検出信号と機械損失を加算した信号に加えているの
で、シャシダイナモメータの機械慣性を含めたシャシダ
イナモメータ全体としての制動力制御方式とし、制動力
分担もシャシダイナモメータ全体としての制動力を前後
輪に分割分担させることができると共に、加速度による
分担比変化についても供試自動車の特性に近づけること
ができる。
【0022】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1は4WD車用CHDYの機械装置を示す。図1にお
いて、ROF,RORは前輪用,後輪用ローラ、DYF
DYRはローラROF,RORの軸SF,SRに結合された
前軸側,後軸側動力計(以下単にDYF,DYRとい
う)、FWF,FWRはDYF,DYR軸に結合された前輪
側,後輪側のフライホイールを示す。なお、フライホイ
ールFWF,FWRは用いる場合と用いない場合及びどち
らか一方を用いる場合がある。また、ローラ,動力計,
フライホイールを結合している前軸,後軸をクラッチで
連結するタイプのCHDYにおいて、クラッチを切り離
した状態としたものでもよい。
【0023】図2は4WD用CHDYの機械装置の回転
部等価価慣性質量に作用する加減速力を含めた合計制動
力を制御する制御装置の機能ブロック図である。図2に
おいて、LCF,LCRはDYF,DYRのトルク検出用ロ
ードセル,PGF,PGRはDYF,DYR又は、ローラR
F,ROR軸に設けられた回転速度に比例する周波数の
パルスを発生するロータリーエンコーダ等を用いた速度
検出器、F/VF,F/VRは速度検出器PGF,PGR
パルスをアナログ信号に変換する周波数/電圧変換器。
【0024】2は、変換器F/VF,F/VRから出力さ
れた速度信号VF,VRを加算して平均車速信号Vmを出
力する1/2加算器、4は平均車速信号Vmから車両の
特性パラメータである定常走行抵抗RLを得る走行抵抗
設定器((1)式のA及びBv2を走行抵抗と呼ぶこと
が多い。特に区別を要する時は定常走行抵抗という)、
F,6Rは平均車速信号VmからローラROF,ROR
機械損失抵抗MLF,MLRを得る前軸側,後軸側機械損
失設定器,機械損失抵抗MLF,MLRはローラやフライ
ホイールの持つ損失抵抗を動力計の吸収力の一部として
速度の関数としてプリセットするものであり、ロードセ
ル出力に加算した信号を動力計制御装置の制動力フィー
ドバック信号として用いる場合と、指令制動力としての
定常走行抵抗RLから機械損失抵抗MLを減算して動力
計制動力指令信号とする場合の二つの方式があるが制御
効果上はどちらも同じである(従来技術)。
【0025】8は平均加速度演算回路で、平均速度信号
Vmの微分,演算が行われ平均加速度信号αを得る。な
お、平均加速度αは平均速度信号VMから得る代わり
に、前輪速度VF及び後輪速度Vrを別々に微分し、前輪
加速αFと後輪加速度αRを得てから、これらを加算し1
/2して得てもよい。
【0026】10は車両の試験条件パラメータである電
気慣性ME+機械慣性MMF+MMRの等価慣性Mを出力す
る慣性設定器、12は平均加速度信号αと等価慣性Mか
ら加速抵抗M・αを得る加速抵抗演算回路、14は加速
抵抗M・αと定常走行抵抗RLと加算した(1)式の車
両駆動力Fと同じ信号が入力し制動力指令FCF,FCR
出力する制動力分担演算回路。
【0027】従来技術においては4WD車用CHDYの
前輪及び後輪がそれぞれ持っている機械慣性をMMF,M
MRとすると慣性設定器は、(2)式によって求められる
電気慣性量MEを設定する方式と見掛け上等価慣性Mを
設定するが、実際には(2)式によって計算された電気
慣性MEを出力する方式及び加速抵抗M・αを計算した
後に(3)式のような演算処理を行う方式の三つがあ
る。
【0028】 ME=M−(MME+MMR) ‥‥‥(2) 電気慣性抵抗指令値=〔ME−(MMF+MMR)〕α ‥‥‥(3) これらの従来の技術の効果は何れも同じで機械慣性に対
する加速抵抗成分は制動力分担演算回路14には入力さ
れない。
【0029】制動力分担演算回路14には、 a)定常分担比(公報2のものの適用対象はRL+ME
・αにのみ作用) b)定常時分担比+加速度比例分担比変(公報1,3の
ものの適用対象は(1)と同じ) c)定常時分担比+総制動力比例分担比変化+加速度比
例分担比変化など幾つかの方法がある。
【0030】これらの方式を検討する上で、次のように
駆動力配分を決定する要因と走行抵抗成分との関係を明
らかにしておくことが有効である。
【0031】
【表1】
【0032】a)の方法は配分決定要因(1)のみに着
目したもので、この方法では差速又は等速制御を行う場
合には応答性及び制御精度が低下することが明らかにな
っている。特に軸重分担とはかなり異なった駆動力分担
を行うフルタイム4WD車(これらには10:90,9
0:10などがある。)において車両駆動力との差が大
きくなる。
【0033】b)の方法は(1)の他(2)及び(3)
を加速抵抗M・αのみについて適用する方法と見做し、
定常走行抵抗A+Bv2に関する制動力分担変化を無視
する方法である。低速での試験においては定常走行抵抗
は比較的小さく、且つ速度変化に対してあまり大きな制
動力変化を生じないので、差速又は等速制御のために用
いるのであれば、制御精度及び応答速度の向上に大きく
役立つ。ただし、差速制御又は等速制御のために用いる
のでなく、車両駆動力分配を路上と同様に行おうとする
時には、定常走行抵抗が大きくなる100km/k以上
の速度において路上の駆動力分担とは異なって来ること
が予想される。
【0034】c)の方法は(1)〜(3)を全て含むも
ので、駆動力配分上は最も正確となるが、特性設定器の
数が増加し、回路的にも複雑となるのに対して精度及び
応答改善効果が少ないので利点はない。
【0035】図3に制動力分担演算回路14の例を示
す。各信号線の上には信号のレベルが記してあり、前輪
及び後輪に対する別動力指令値の合計はRL+M・αと
なっており、入力の合計値と同じになっている。なお掛
算器142,146は入力端子Xにxボルト、入力端子
Yにyボルトの電圧が入力すると出力には〔−x・y/
10〕ボルトの信号が出力される。極性反転アンプ14
3,147は入力信号の極性が反転されて出力されるも
ので、加算回路148,149に対する信号極性整合の
ために設けられる。係数器145は供試車両のホイール
ベースをL,地上から重心の高さまでをHとするとき予
想される最大のH/L=K2を決め、設定器16F,16
Rの100%目盛りをこの値にするため、および第2掛
算器146に対する信号極性整合のために設けられる。
実際の回路はインピーダンス整合や、モニタ信号出力の
ために、図3のものより複雑になっている。
【0036】図2に戻って、18は差速・等速制御回路
で、前後輪ローラの周速を一致させるか、前後輪ローラ
周速差ΔV=VF−VRを差速設定器20によって設定さ
れた値に制御する場合に用いられる(従来回路)。
【0037】図4に差速・等速制御回路18を示す。前
輪及び後輪の速度信号VF及びVRが入力されると極性反
転アンプ181及び加算器182によって差速度ΔVが
検出される。この信号を差速設定器20から出力される
差速設定信号ΔVCと差速度ΔVの極性を反転する極性
反転アンプ183の出力信号−ΔVを加算器185で比
較し偏差信号EVを得る。この偏差信号EVはサーボアン
プ186に入力され、この偏差が零になるような動力計
別動力制御信号ΔFを出力する。もし、ΔV>ΔVC
場合は前輪ローラ速度が低下するようにするためサーボ
アンプの出力ΔFは正となり、前輪制動力を大きくす
る。
【0038】前後ローラ速度を同一にしたい時は、制御
モード切換スイッチSW4の接点を「等速」側に切換え
て差速設定信号を零にする。この制御信号ΔFは図2の
極性反転アンプ22によって反転され後輪制動力設定信
号に加算される。
【0039】図4の回路は従来デジタル的に実行するこ
とが多く行われている。デジタル的に等速制御を実行す
る場合を特に同期制御と称している。なお、他に位相制
御の呼称もあるが、図4におけるサーボアンプ186を
積分のみとすると、速度偏差の積分は距離であり、ロー
ラの回転位相は前後等しくなる。もし、前後ローラに位
相検出器を取り付けて常に前後ローラの位相(差)を制
御するようにすれば、真の位相制御となる。(現在は位
相検出器は使わないので、無定位の位相制御と云えなく
はない。)この制御信号ΔFは図2に示すように、前輪
側の制御動力指令信号FCFに対してはスイッチSW1
介してそのまま加算器24Fで加算され、後輪側に対し
ては信号反転アンプ22によって極性を反転してからス
イッチSW2を介して後輪側指令信号FCRに加算器24R
で加算される。このようにして制御性能を向上させると
共に合計の制動指令値が変化しないようにしている。
【0040】図2において、26F,26Rは前輪車速V
F,後輪車速VRから前輪,後輪単独の加速度αF,αR
検出する前輪,後輪加速度演算回路、28F,28Rは加
速度αF,αRにより作動する機械慣性加速力演算回路
で、前輪CHDY,後輪CHDYを構成するローラ・動
力吸収装置及びフライホイールなどの機械装置の回転部
が持っている等価慣性MMF,MMRに加わる加速力を出力
するようになっている。
【0041】CHDYが全電気慣性制御方式の場合は等
価慣性MMF,MMRは固定された値となるが、クラッチで
着脱可能なフライホイールを持つCHDYにおいてはフ
ライホイール着脱用クラッチが作動したことを検出する
信号により等価慣性MMF,MMRを切換えるようにする。
この信号は動力吸収用動力計の制動力制御回路30F
30Rにおいて用いられる。
【0042】図5に制動力制御回路30(30F,3
R)を示す。図5において、ロードセルLCの出力を
増幅するシグナルコンディショナーを含んだ歪増幅器S
TAの出力と機械損失信号ML及び機械慣性加速力MM
・αを加算する加算器301の信号を極性反転アンプ3
02で反転させた後、加算器303で制動力指令FC
の偏差信号を得て、この信号をサーボアンプ304にて
PID演算して電流制御信号を得て、これを電流制御装
置305に送り、更にゲート装置を含む、位相制御装置
306により動力計DYを制御するサイリスタユニット
Syのサイリスタを制御し、動力計DYに主回路電流を
供給し、その発生する制御力を制御する(機械慣性加速
力MM・αを加える点以外は従来技術)。なお、前輪
用,後輪用制動力制御回路30F,30Rは同じであるの
で、図5は前輪用,後輪用を示す添字は省略してある。
【0043】図5においては、動力計DYとして直流動
力計の例を示しているが交流動力計の場合は、電流制御
装置305と位相制御装置306とサイリスタユニット
SYを電力回生形インバータとインバータ用電流制御装
置に変えればよい。また、制動力を動力計DYの主回路
電圧・電流及び速度等から電気的トルク演算回路を用い
て検出する方式の動力計にあってはロードセルLC及び
歪増幅装置STAが電気的トルク演算回路とそのための
検出器に変わる。また、軸トルクメータによって動力計
トルクを検出する方式の動力計については、同様にロー
ドセルがトルクメータに変わるだけであるが、動力吸収
装置の回転部慣性はCHDYの機械慣性に含まないよう
にしなければならない。ローラを左右切り離し可能と
し、前後左右独立の4台の動力吸収用動力計を持つ4W
D車用CHDYにおいては、(上記公報2同様に)前輪
速度は前輪用左右2個のローラの平均速度を得、後輪速
度については同様に後輪用左右2個のローラの平均速度
を得、前輪及び後輪に対する制動力指令値については、
実施例のままとし、更にその出力を左右に分割する方法
としては、前輪及び後輪に独立に設けられた図4の左右
差速等速制御装置を設け、図4においては、前後を左右
に読みかえればよい。
【0044】また、4台の動力吸収用動力計毎に図5に
示した制動力制御回路を設ける。この回路において機械
損失については複雑化を避けるために前輪側及び後輪側
の左右のユニットについては、合計の機械損失を設定す
るようにし、各動力計の制動力制御装置に与える機械損
失指令は1/2づつにする方法を取ることができる。
【0045】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
ので、シャシダイナモメータの機械慣性を含めたシャシ
ダイナモメータ全体としての制動力制御方式とし制動力
分担をシャシダイナモメータ全体としての制動力を前後
輪に分割分担させることができると共に、加速度による
分担比変化についても供試自動車の特性に近づけること
ができる。このため次のような差速又は等速制御性能が
向上する。
【0046】(1)定速走行における駆動力分担が5
0:50から大きく外れた4輪駆動車においても制御精
度及び応答速度が低下しない。
【0047】(2)慣性設定値がシャシダイナモメータ
の機械慣性に近い場合でも制御精度及び応答速度が低下
しない。
【0048】(3)定速運転から加減速運転又はこの逆
の加速度変化が生じても加速度変化時に発生する誤差が
少ない。
【0049】(4)差速制御回路の制御定数を殆ど変え
る必要がない。
【0050】(5)前後機械連結シャシダイナモメータ
と同等の等速制御が可能であり、小形で安価になる他前
後駆動力の分離測定が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】四輪駆動車用シャシダイナモメータの機械装置
を示す平面図。
【図2】本発明の実施例にかかる四輪駆動車用シャシダ
イナモメータ制御装置を示すブロック回路図。
【図3】図2の制御力分担演算回路の詳細を示すブロッ
ク回路図。
【図4】図2の差速・等速制御回路の詳細を示すブロッ
ク回路図。
【図5】図2の動力計制御回路の詳細を示すブロック回
路図。
【図6】四輪駆動車の路上スリップ特性を示すグラフ。
【図7】シャシダイナモメータ上でのタイヤスリップ特
性を示すグラフ。
【符号の説明】
DYF,DYR…動力吸収用動力計、ROF,ROR…ロー
ラ、FWF,FWR…フライホイール、PGF,PGR…速
度検出器、F/VF,F/VR…周波数/電圧変換器、L
C,LCF,LCR…ロードセル、SW1〜SW5…スイッ
チ、STA…歪増幅器、CT…変流器、SY…サイリス
タユニット、2…1/2加算器、4…走行抵抗設定器、
F,6R…機械損失設定器、8…平均加速度演算回路、
10…等価慣性設定器、12…加速抵抗演算回路、14
…制動力分担演算回路、16F…定常分担比設定器、1
R…加速度比例分担比設定器、18…差速・等速制御
回路、20…差速設定器、22…極性反転アンプ、24
F,24R…加算器、26F,26R…加速度演算回路、2
F,28R…機械慣性加速力演算回路、30F,30R
動力計制御回路、141,148,149,182,1
85,301…加算器、142,146…掛算器、14
3,147,181,183,302…極性反転アン
プ、145…係数器、186,304…サーボアンプ、
305…電流制御装置、306…位相制御装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 四輪駆動車用シャシダイナモメータの
    前,後のローラ周速を独立に検出する手段と、前,後の
    ローラ周速信号から前後ローラの平均速度を演算する手
    段と、平均速度信号から自動車の定常走行抵抗指令信号
    を出力する走行抵抗設定手段と、平均速度又は前軸及び
    後軸の速度信号から前軸ローラ及び後軸ローラの機械損
    失に比例する信号を出力機械損失特性設定手段と、平均
    速度信号を微分し平均加度速信号を得る加速度演算手段
    と、平均加速度信号及び設定された電気慣性指令信号か
    ら電気慣性抵抗指令を演算する加速抵抗演算手段と、定
    常走行抵抗指令と電気慣性抵抗指令とを加算し、その加
    算出力を設定された定常分担比指令に基づき前軸制動力
    指令と後軸制動力指令に分割出力する制動力分担演算手
    段と、前,後ローラの周速信号から速度差を演算する第
    1の比較器とその速度差を設定された差速指令信号を比
    較し速度偏差を出力する第2の比較器とその速度差偏差
    をPID演算し差速修正用制動力指令を出力するサーボ
    アンプとからなる差速・等速制御手段と、前軸制動力指
    令と差速修正用制動力指令とを加算して修正前軸制動力
    指令を出力する加算器と、後軸制動力指令と差速修正用
    制動力指令の極性反転信号を加算して修正後軸制動力指
    令を出力する加算器と、前軸用後軸用動力吸収用動力計
    の制動力検出手段の出力と前軸又は後軸の機械損失信号
    を夫々加算して前軸及び後軸の制動力検出信号としてこ
    れを前軸,後軸制動力指令と一致するように制御する前
    軸用及び後軸用動力計制御回路とを備えた四輪車用シャ
    シダイナモメータ制御装置において、前記加速抵抗演算
    手段は、慣性指令信号として機械慣性指令を含むものを
    使用し電気慣性の他シャシダイナモメータ全体の機械慣
    性に加わる加速抵抗を含めた加速抵抗指令を出力するも
    のとし、前記制動力分担演算回路に、加速抵抗成分につ
    いて平均加速度に比例した制動力分担比変化を生ずる演
    算手段と、この加速比例変化制動力分担信号を前軸及び
    後軸の定常制動力分担信号に加算して前軸及び後軸制動
    力指令を出力する加算器を設け、前記前軸及び後軸速度
    信号から前軸及び後軸加速度を演算する前軸及び後軸加
    速度演算手段と、その出力によって前軸及び後軸の機械
    慣性加速力信号を得る前軸及び後軸機械慣性加速力演算
    手段を設け、前記前軸及び後軸用動力計制御回路の加算
    する信号を、前軸側及び後軸側動力計動力検出手段の出
    力信号と前軸及び後軸機械損失信号と前記前軸及び後軸
    の機械慣性加速力信号のそれぞれ三つの成分を加算した
    信号とした、ことを特徴とする四輪駆動車用シャシダイ
    ナモメータ制御装置。
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