JP2020041646A - 液体排出システムおよび液体排出方法 - Google Patents
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Abstract
Description
「高負圧低流量」のエアで液体を吸引する第1エジェクタと、
「低負圧高流量」のエアで液体を吸引する第2エジェクタと、
を備えたものである。
(a)まず、「伏越し部」に溜まっている液体の大部分を第1エジェクタ(「高負圧低流量」のエア)で吸引して「伏越し部」にエアの流通路を形成する、
(b)その後、「伏越し部」の底部に残っている液体を第2エジェクタ(「低負圧高流量」のエア)でさらに吸引する、
といった手順を踏むことにより、ガス管の内部に滞留する液体を外部に排出することが可能である。
この点、特許文献1の抽水装置は、未だ改善の余地があるものといえる。
(a)気体(および液体)が所定の流通方向に向けて高速で流れる一方、
(b)それとは反対方向への液体の流れが遮断されるか、または、制限される、
ように構成されている。
図1に示すように、管路PLは、ポリエチレン製の部材(例えば、口径100mm〜200mmの管材、いわゆる「PE管」)からなり、基幹となるガス供給ラインから供給された可燃性ガス(本実施形態では、都市ガス)をガスメータ等に導出するための配管(ガス管)である。
このため、本実施形態では、液体W(例えば、地下水)が、何らかの事由(例えば、管路PLの老朽化や震災等の自然災害)で管路PL内に侵入すると、横引き管部PSを通って伏越し部PUに溜まりやすい配管構造となっている。
図1および図2に示すように、液体排水システム1は、主に、管路PL内に存在する液体Wを負圧吸引する吸引装置10と、管路PL内を移動可能な挿入体20とを備えている。なお、上記吸引装置10と、挿入体20とが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「気体流通装置」と、「挿入体」とに該当する。
一方、排水槽は、気密性を有した状態で、負圧吸引された管路PL内の液体Wを一時的に貯留することができるように構成されている。
図2および図3に示すように、挿入体20は、砲弾状に形成され、円柱状の円柱部20a(特許請求の範囲の「中空部」に該当)と、円柱部20aの一端(管路PLへの挿入端側)に連続して設けられる湾曲面状の湾曲部20bとを有している。なお、挿入体20は、湾曲部20bが挿入側となる向きで、管路PLの開放端部PLaから挿入されるようになっている。
さらに、挿入体20(挿入体120)は、1つである場合に限られず、複数設けても構わない。この場合、複数(図4(b)および図4(c)の例では「2個」)の挿入体20,20(挿入体120,120)の間に所定の間隔を空けた状態で、これらを、例えば、通線材22(例えば、ビニールやナイロンのロープ、または、ワイヤロープ)を介して連結すればよい。
(a)挿入体20を管路PL外に強制的に取り出す際(例えば、挿入体20が管路PL内で引っ掛かった場合)に用いられるほか、
(b)管路PLにおいて挿入体20を所定の速度で移動(負圧吸引)させる際にも用いられる、
ようになっている。
(a)作業者が管路PLの一端部(以下「開放端部」と称す)PLa側で通線材21を把持することによりおこなうことができるほか、
(b)管路PLの開放端部PLa側に、通線材21の送出量を減じることが可能な駆動装置(例えば、電動モータ)を設けることによってもおこなう、
ことが可能である。
・伏越し部PUに液体Wが滞まっている、
・伏越し部PUの場所(工事区間)が判明している、
・工事区間における可燃性ガス(残留ガス)の回収作業が完了している、
ことを前提として説明することとする。
図1および図5に示すように、本実施形態にかかる液体排出方法は、管路開放工程S100をおこなうことから始まる。
具体的に、この管路開放工程S100では、伏越し部PUの一端側の管路PLと他端側の管路PLとをそれぞれ大気中に開放する作業をおこなう。
(a)まず、これらの管路PLが露出するように、適切な範囲で掘削して立坑S1,S2を形成する、
(b)次に、立坑S1内の管路PLおよび立坑S2内の管路PLをそれぞれ切断して、開放端部PLaおよび吸引端部PLbを大気中に開放する、
といった作業をおこなう。
本実施形態では、このような管路開放工程S100をおこなった後、次工程である挿入体挿入工程S200がおこなわれるようになっている。
図1〜図3および図5に示すように、挿入体挿入工程S200では、開放端部PLaから挿入体20を挿入する作業をおこなう。
上述したように、本実施形態では、管路PL内に挿入体20を挿入すると、挿入体20が、「管内断面積」の「X%」(例えば、「90%」)を塞いだ状態(管路PLの開口率が「100%―X%」(例えば、「10%」(「100%−90%」)となった状態)で、管路PL内に配置されるようになっている。
本実施形態では、このような挿入体挿入工程S200をおこなった後、次工程である液体排出工程S300がおこなわれるようになっている。
液体排出工程S300では、吸引装置10(コンプレッサ11およびエジェクタ装置12)を作動させて、伏越し部PUに滞留する液体W(管路PLに存在する液体W)を外部に排出する作業をおこなう。
具体的に、液体排出工程S300では、
(a)コンプレッサ11とエジェクタ装置12とを耐圧ホース31で接続する、
(b)エジェクタ装置12と管路PLの吸引端部PLbとを耐圧ホース32で接続する、
(c)次に、コンプレッサ11およびエジェクタ装置12を作動して、負圧空気SAを開放端部PLaから吸引端部PLbに向かう方向(以下、「吸引方向」と称す)に流通させる、
(d)その後、通線材21を管路PLの開放端部PLa側で持つなどして、挿入体20を開放端部PLaから吸引端部PLbまで所定の速度で移動させる、
といった作業をおこなう。
(a)負圧空気SAおよび液体W(間隙Gの開放端部PLa側に存在する液体W)が「吸引方向」に向けて高速で流れるため、その結果、
(b)「吸引方向」とは反対方向(以下、「反吸引方向」と称す)へ向かう液体W(間隙Gの吸引端部PLb側に存在する液体W)の流れが遮断もしくは制限される、
ようになっている。
この点、本実施形態にかかる液体排出システム1は、間隙Gを、あたかも逆止弁(チェッキ弁)であるかのごとく機能させることができるものといえる。
すなわち、本実施形態では、挿入体20を、吸引端部PLbに向けて移動させていくだけで、管路PL内に存在する液体Wのほとんど全てを排出することが可能である。
図6は、液体排出システム1を用いて、伏越し部PUに滞留する液体Wを管路PL外に排出したときの試験結果をまとめたものである。なお、図6中、「1連」は挿入体120が「1個」の場合を(図4(a)参照)、「2連」は挿入体120が「2個」連なっている場合を(図4(c)参照)、「流速」は開放端部PLaで計測した負圧空気SAの流速を、「滞水量」は試験前の伏越し部PUに滞留する液体Wの量を、「残水量」は試験後の伏越し部PUに滞留する液体Wの量を、「回収量」は管路PL外に排出された液体Wの量を、「滞水除去率」は「回収量」を「滞水量」で除した値を、それぞれ示している。
・伏越し部PUの底管部PUaの長さL:1200mm、
・伏越し部PUの立ち上げ管部PUbの高さH:1500mm、
・コンプレッサ11:5m3/s×3台、
・エジェクタ装置12:16m3/min×3台、
・挿入体120の形状:「球状」(図4(a)および図4(c)参照)、
・挿入体120の大きさ:管路PLの開口率が「10%」となる大きさ(「管内断面積」の「90%」となる大きさ)、
といった条件のもと、「150mm」および「200mm」の口径の管路PLにおいて、それぞれ、上述した「液体排出工程S300」と同様な作業(吸引装置10の作動後、挿入体120を管路PLの開放端部PLaから吸引端部PLbまで所定の速度で移動させる作業)をおこなった。
図6に示すように、「試験1」では、伏越し部PUに液体Wが「93L」溜まっている状態で、「液体排出工程S300」をおこなった。
その結果、本試験では、「流速(平均値):10.9m/s」といった比較的低い数値でありながらも、「滞水除去率(平均値):99.9%」(「回収量(平均値):92.9L」/「滞水量(平均値):93L」)といった値の試験結果、すなわち、伏越し部PUに滞留する液体Wをほぼ完全に除去(いわゆる「水滴レベル」まで除去)した、という試験結果を得ることができた。
すなわち、「試験1」および「試験4」の各試験結果から、挿入体120を用いた場合と用いない場合とでは、伏越し部PUに滞留する液体Wの「滞水除去率」に大きな差がでることを実証することができた。
本試験では、伏越し部PUに液体Wが「175L」溜まっている状態で、「液体排出工程S300」をおこなった。
その結果、本試験では、「流速(平均値)」が「試験1」よりも低い数値(「5.6m/s」)でありながらも、「滞水除去率(平均値):88.1%」(「回収量(平均値):154.1L」/「滞水量(平均値):175L」)といった良好な試験結果を得ることができた。
本試験では、上述した挿入体120を「1個」用いて試験をおこなったときと同様に、伏越し部PUに液体Wが「175L」溜まっている状態で、「液体排出工程S300」をおこなった。
その結果、本試験では、「流速(平均値)」が「試験2」と同様な数値(「5.5m/s」)でありながらも、「滞水除去率」については「試験2」よりも良好な試験結果(「滞水除去率(平均値):93.8%」(「回収量(平均値):164.1L」/「滞水量(平均値):175L」))を得ることができた。
その結果、「滞水除去率」については、「試験2」(「88.1%(平均値)」)ひいては「試験3」(「93.8%(平均値)」)よりも良好な試験結果(「98.4%」(「回収量:172.2L」/「滞水量:175L」))を得ることができた(図7(b)参照)。
図1、図2および図5に示すように、復旧工程S400では、管路PL内に可燃性ガスを流通させて、需要者等がこれを使用可能な状態にする作業をおこなう。
具体的に、復旧工程S400では、
(a)管路PLの吸引端部PLbに接続された耐圧ホース32を取り外すとともに、挿入体20およびこれに接続される通線材21を管路PL外に除去する、
(b)管路PLの開放端部PLa側および吸引端部PLb側の各切断部分を、それぞれ、継手類等を用いて連結する、
(c)次に、管路PLに可燃性ガスを流通させる、
(d)その後、管路PL内に存在するエアパージをする、
などといった作業をおこなう。
本液体排出方法は、このような復旧工程S400をおこなうことで終了するようになっている。
(a)負圧空気SAおよび液体Wが「吸引方向」に向けて高速で流れる一方、
(b)「反吸引方向」へ向かう液体Wの流れが遮断されるか、または、制限される、
ように構成されている。
例えば、管路PL内に挿入可能な耐圧ホース45(吸引ホース)を、連結部材46(例えば、金属製のコイル材)を介して、「挿入体20等」に取り付けることも可能である(図8(b)参照)。
この場合、耐圧ホース45のもう一方の端部を吸引装置10に接続したうえ、例えば、
(a)まず、「挿入体20等」を図1中の吸引端部PLbから挿入して開放端部PLaまで移動させる、
(b)次に、吸引装置10を作動する、
(c)その後、「挿入体20等」を開放端部PLaから吸引端部PLbまで徐々に移動させる、
といった作業をおこなえばよい。
例えば、このような構成は、
・吸引装置10を、加圧空気を生成することが可能な加圧装置(例えば、加圧ポンプ)に変更する、
・図1中の吸引端部PLb(または、加圧装置と図1中の吸引端部PLbとを接続する耐圧ホース32)に、「挿入体20等」を挿入するための挿入口を設ける、
ことによって実現することが可能である。
この場合、例えば、
(a)まず、加圧装置と図1中の吸引端部PLbとを耐圧ホース32で接続する、
(b)「挿入体20等」を挿入口から挿入する、
(c)加圧装置を作動させる、
(d)その後、挿入口から挿入された「挿入体20等」を開放端部PLaまで徐々に移動させながら、管路PL内に滞留する液体Wを開放端部PLaから排出させる、
といった作業をおこなえばよい。
この場合、耐圧ホース45のもう一方の端部を加圧装置に接続したうえ、
(a)図1中の吸引端部PLbから「挿入体20等」を挿入する、
(b)加圧装置を作動させる、
(c)その後、「挿入体20等」を開放端部PLaまで徐々に移動ながら、管路PL内に滞留する液体Wを開放端部PLaから排出させる、
といった作業をおこなえばよい。
なお、上記何れの構成(加圧装置を用いた変形例)においても、「挿入体20等」に管内視カメラ43を取り付けることも可能である(図8(a)参照)。
さらに、上記各実施形態では、「挿入体20等」の外周面を断面湾曲状に形成したが、例えば、波状やジグザグ状に形成することも可能である。
10 吸引装置
11 コンプレッサ
12 エジェクタ装置
20,120,120´ 挿入体
20a 円柱部
20b 湾曲部
21,22 通線材
31,32 耐圧ホース
33 蓋体
43 管内視カメラ
44 カメラケーブル
45 耐圧ホース
46 連結部材
PL 管路
PLa 開放端部
PLb 吸引端部
PU 伏越し部
PUa 底管部
PUb 立ち上げ管部
PS 横引き管部
H 高さ
L 長さ
W 液体
G 間隙
S1,S2 立坑
SA 負圧空気
Claims (7)
- 管路の内部に存在する液体を前記管路の外部に排出する液体排出システムであって、
前記管路の内部に挿入可能な挿入体と、
前記管路の内部に気体を流通させて前記液体を前記管路の外部に排出させる気体流通装置と、を備え、
前記挿入体は、
前記管路の内面との間で間隙を形成する周面を有し、
前記管路の内部を前記気体の流通方向に沿って移動自在に構成され、
前記間隙は、
前記気体流通装置によって前記管路の内部に前記気体を流通させている状態で、前記流通方向への前記気体の流通を許容するとともに、前記流通方向とは反対方向への前記液体の逆流を阻止または制限する大きさに設定されている、
ことを特徴とする液体排出システム。 - 前記挿入体は、少なくとも円柱状に形成された円柱部を有することを特徴とする請求項1に記載の液体排出システム。
- 前記挿入体は、球状または楕円球状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液体排出システム。
- 前記挿入体は、複数設けられ、互いに所定の間隔を空けて連設されていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の液体排出システム。
- 前記気体流通装置は、前記気体を前記挿入体とともに吸引することを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の液体排出システム。
- 前記気体流通装置は、前記気体を前記挿入体とともに圧送することを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の液体排出システム。
- 管路の内部に存在する液体を液体排出システムを用いて前記管路の外部に排出する液体排出方法であって、
前記管路の内部に挿入体を挿入する挿入体挿入工程と、
前記管路の内部に気体を流通させる気体流通装置を用いて前記液体を前記管路の外部に排出する液体排出工程と、を含み、
前記挿入体は、
前記管路の内面との間で間隙を形成する周面を有し、
前記管路の内部を前記気体の流通方向に沿って移動自在に構成され、
前記間隙は、
前記液体排出工程をおこなっている状態で、前記流通方向への前記気体の流通を許容するとともに、前記流通方向とは反対方向への前記液体の逆流を阻止または制限する大きさに設定されている、
ことを特徴とする液体排出方法。
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