JP2020046079A - 磁場印加装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁場印加装置のコイル電流の最大値を小さくする。【解決手段】磁場印加装置(20)は、永久磁石(28)の着磁方向両端を磁気的に接続して閉回路を構成した少なくとも2つの閉磁路(44〜46)を形成するヨーク部(30)を備える。少なくとも1つの閉磁路(44〜46)に、磁場印加部(25,26)が設けられる。閉磁路(44〜46)のうち少なくとも1つに、磁気作業物質(27)に印加される磁場の強度を変更可能なコイル(47,48)が設けられる。コイル(47,48)が非通電の場合、永久磁石(28)の磁束が2つ以上の閉磁路(44〜46)に分岐して流れる。【選択図】図2
Description
本開示は、磁場印加装置に関するものである。
従来より、磁気作業物質に磁場を印加したり除去したりするための磁場印加装置が知られている(例えば、特許文献1)。同文献の磁場印加装置は、コイルに電流が流れる場合に磁気作業物質に磁場が印加される一方、コイルが非通電の場合に磁気作業物質に磁場が印加されないように構成されている。
ところで、上記の磁場印加装置では、コイルが非通電の場合の磁気作業物質における磁束密度は略ゼロとなる。このため、コイルに電流を流して磁気作業物質における所望の磁束密度を発生させるためには、磁気作業物質における磁束密度を略ゼロから所望の磁束密度まで増大させるために比較的大きな電流をコイルに流す必要がある。つまり、特許文献1の磁場印加装置では、コイル電流の最大値が比較的大きくなってしまうという問題があった。
本開示の目的は、磁場印加装置のコイル電流の最大値を小さくすることにある。
本開示の第1の態様は、磁気作業物質(27)が設けられて該磁気作業物質(27)に磁場が印加される磁場印加部(25,26)と、永久磁石(28)とを備えた磁場印加装置(20)を対象とする。この磁場印加装置(20)は、上記永久磁石(28)の着磁方向両端を磁気的に接続して閉回路を構成した少なくとも2つの閉磁路(44〜46)を形成するヨーク部(30)を備え、上記磁場印加部(25,26)は、少なくとも1つの上記閉磁路(44〜46)に設けられ、上記閉磁路(44〜46)のうち少なくとも1つに設けられ、上記磁気作業物質(27)に印加される磁場の強度を変更可能なコイル(47,48)を備え、上記磁場印加装置(20)は、上記コイル(47,48)が非通電の場合に上記永久磁石(28)の磁束が、上記磁場印加部(25,26)が設けられた上記閉磁路(44〜46)を含む2つ以上の該閉磁路(44〜46)に分岐して流れるように構成されている。
第1の態様では、コイル(47,48)が非通電の場合に、永久磁石(28)の磁束の少なくとも一部が磁場印加部(25,26)を流れる。つまり、コイル(47,48)が非通電の場合に、永久磁石(28)によって生じる磁場が当該磁場印加部(25,26)の磁気作業物質(27)に印加される。そして、磁場印加装置(20)では、コイル(47,48)に電流を流すことによって当該磁気作業物質(27)に印加される磁場の強度が変更され、それにより磁気作業物質(27)で磁気熱量効果が生じる。
上述のように、第1の態様では、コイル(47,48)が非通電の状態でも磁気作業物質(27)に磁場が印加される。したがって、当該磁気作業物質(27)における磁束密度を所望の程度まで高めるために必要なコイル(47,48)に流す電流は、例えばコイル(47,48)が非通電の場合に磁気作業物質(27)に磁場が印加されない従来技術の磁場印加装置と比較して、小さくて足りる。このため、磁場印加装置(20)においてコイル(47,48)に流す電流の最大値を小さくすることができる。
本開示の第2の態様は、上記第1の態様において、第1の上記閉磁路(44)と、第2の上記閉磁路(45)とを備え、上記第1の閉磁路(44)のうち上記永久磁石(28)以外の部分の磁気抵抗をR1とし、かつ上記第2の閉磁路(45)のうち上記永久磁石(28)以外の部分の磁気抵抗をR2として、0.01×R1≦R2≦100×R1が成り立つように設計されていることを特徴とする。
第2の態様では、第1の閉磁路(44)と第2の閉磁路(45)とに、それぞれの磁気抵抗R1,R2に応じた比率で永久磁石(28)の磁束が分岐して流れる。
本開示の第3の態様は、上記第1または第2の態様において、上記コイル(47,48)に上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向の最大電流が流れる場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をBmaxとし、かつ上記コイル(47,48)が非通電の場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をB0として、0.1×Bmax≦B0≦0.5×Bmaxが成り立つように設計されていることを特徴とする。
第3の態様では、コイル(47,48)が非通電の場合でも磁気作業物質(27)における磁束密度がある程度の大きさを有する。具体的には、コイル(47,48)が非通電の状態における磁気作業物質(27)における磁束密度B0は、磁束密度Bmaxの0.1〜0.5倍の大きさを有する。
本開示の第4の態様は、上記第1〜第3の態様のいずれか1つにおいて、上記磁場印加部(25,26)が設けられていない少なくとも1つの上記閉磁路(44〜46)に設けられた磁気抵抗部(29)を備えることを特徴とする。
第4の態様では、磁気抵抗部(29)が設けられた閉磁路(44〜46)は、その磁気抵抗を磁気抵抗部(29)によって調節することができる。そのため、当該閉磁路(44〜46)の磁気抵抗の調整が容易となる。また、磁場印加部(25,26)に対して十分に小さな磁気抵抗となるようにヨーク部(30)を構成できるので、当該閉磁路(44〜46)以外の閉磁路(44〜46)の磁気抵抗を小さくすることができる。
本開示の第5の態様は、上記第4の態様において、上記磁気抵抗部(29)は、エアギャップまたは非磁性体によって構成されていることを特徴とする。
第5の態様では、エアギャップまたは非磁性体によって、それが設けられた閉磁路(44〜46)の磁気抵抗が高められる。
本開示の第6の態様は、上記第1〜第5の態様のいずれか1つにおいて、上記コイル(47,48)に流れる電流を、上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向と弱める方向とに選択的に流れるように制御する制御部(52)を備えることを特徴とする。
第6の態様では、制御部(52)が、コイル(47,48)に流れる電流を、磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向に流れるように制御する場合、磁気作業物質(27)に比較的強い磁場が印加されることになり、当該磁気作業物質(27)が発熱する。一方、制御部(52)が、コイル(47,48)に流れる電流を、磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向に流れるように制御する場合、磁気作業物質(27)に比較的弱い磁場が印加されることになり、当該磁気作業物質(27)が吸熱する。
ここで、印加される磁場が強まると発熱する一方、弱まると吸熱する特性を「正の磁気熱量効果」と言い、その逆の特性を「負の磁気熱量効果」と言う。本明細書における磁気作業物質(27)は、正の磁気熱量効果を有するものとするが、本発明の範囲を逸脱することなく、負の磁気熱量効果を有する磁気作業物質を用いることも可能である。
本開示の第7の態様は、上記第6の態様において、上記コイル(47,48)に上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向の最大電流が流れる場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をBmaxとし、上記コイル(47,48)に上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向の最大電流が流れる場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をBminとし、かつ上記コイル(47,48)が非通電の場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をB0として、B0≒(Bmax−Bmin)/2が成り立つように設計されていることを特徴とする。
第7の態様では、磁気作業物質(27)における磁束密度がBmaxとなる場合のコイル(47)に流れる電流の絶対値と、Bminとなる場合のコイル(47)に流れる電流の絶対値とが略等しくなり、コイル(47)に流れる電流の絶対値の最大値を小さく抑えることができる。このため、コイル(47,48)の銅損を小さく抑えることができる。
本開示の第8の態様は、上記第6または第7の態様において、上記コイル(47,48)に上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向の最大電流が流れる場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をBmaxとし、上記コイル(47,48)に上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向の最大電流が流れる場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をBminとし、かつ上記コイル(47,48)が非通電の場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をB0として、上記制御部(52)は、|Bmin|<B0<Bmaxが成り立つように上記コイル(47,48)に流れる電流を制御するように構成されていることを特徴とする。
第8の態様では、例えば|Bmin|≧B0が成り立つように制御する場合に比べて、磁場印加装置(20)の運転領域を広くすることができる。なお、本明細書において、|Bmin|は、Bminの絶対値を意味する。
本開示の第9の態様は、上記第8の態様において、上記制御部(52)は、|Bmin|が0となるように上記コイル(47,48)に流れる電流を制御するように構成されていることを特徴とする。
第9の態様では、磁気作業物質(27)の磁気熱量効果を最大限に発揮させることができる。
本開示の第10の態様は、上記第1〜第9の態様のいずれか1つにおいて、上記コイル(47,48)が非通電の場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をB0として、B0>0が成り立つように設計されていることを特徴とする。
本開示の第11の態様は、上記第1〜第10の態様のいずれか1つにおいて、上記磁場印加部(25,26)が設けられた第1の上記閉磁路(44)と、磁気抵抗部(29)が設けられた第2の上記閉磁路(45)とを備え、上記コイル(47,48)は、上記第2の閉磁路(45)に設けられていることを特徴とする。
第11の態様では、磁場印加部(25,26)が第1の閉磁路(44)に設けられると共に、磁気抵抗部(29)およびコイル(47,48)が第2の閉磁路(45)に設けられる。このため、磁場印加部(25,26)とコイル(47,48)との距離が比較的大きくなり、コイル(47,48)に電流を流すことによって生じる熱が磁場印加部(25,26)に影響しにくい。
本開示の第12の態様は、上記第11の態様において、上記磁場印加部(25,26)の磁気抵抗をRamrとし、上記永久磁石(28)の磁気抵抗をRmagとし、上記磁気抵抗部(29)の磁気抵抗をRlとし、Rmag/Ramr=k1とし、かつRl/Ramr=k2として、(k1+k2+k1・k2)/k1<√2が成り立つように設計されていることを特徴とする。
第12の態様では、磁気抵抗部(29)を設けない場合と設ける場合との両方で磁気作業物質(27)に同等の磁気熱量効果を生じさせるときに、磁気抵抗部(29)を設ける場合のコイル(47,48)での銅損の方を小さく抑えることができる。
本開示の第13の態様は、上記第1〜第10の態様のいずれか1つにおいて、上記磁場印加部(25,26)が設けられた第1の上記閉磁路(44)と、磁気抵抗部(29)が設けられた第2の上記閉磁路(45)とを備え、上記コイル(47,48)は、上記第1の閉磁路(44)に設けられていることを特徴とする。
第13の態様では、磁場印加部(25,26)およびコイル(47,48)が第1の閉磁路(44)に設けられると共に、磁気抵抗部(29)が第2の閉磁路(45)に設けられる。このため、磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向の電流がコイル(47,48)に流れる場合、当該コイル(47,48)が生じる磁束が永久磁石(28)において当該永久磁石(28)の磁化方向と一致する。これにより、永久磁石(28)の動作点が高くなって当該永久磁石(28)の磁束が増加する。そのため、また、磁気作業物質(27)に印加する磁場を減らすことなく、コイル(47,48)が生じる磁束を減らすことができ、コイル(47,48)に流す電流を減らすことができる。さらに、磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向の電流がコイル(47,48)に流れる場合、当該コイル(47,48)が生じる磁束が永久磁石(28)において当該永久磁石(28)の磁化方向と相違する。これにより、永久磁石(28)の動作点が低くなって当該永久磁石(28)の磁束が減少する。そのため、磁気作業物質(27)に印加する磁場を増やすことなく、コイル(47,48)が生じる磁束を減らすことができ、コイル(47,48)に流す電流を減らすことができる。
本開示の第14の態様は、上記第13の態様において、上記磁場印加部(25,26)の磁気抵抗をRamrとし、上記永久磁石(28)の磁気抵抗をRmagとし、上記磁気抵抗部(29)の磁気抵抗をRlとし、Rmag/Ramr=k1とし、かつRl/Ramr=k2として、(k1+k2+k1・k2)/(k1+k2)<√2が成り立つように設計されていることを特徴とする。
第14の態様では、磁気抵抗部(29)を設けない場合と設ける場合との両方で磁気作業物質(27)に同等の磁気熱量効果を生じさせるときに、磁気抵抗部(29)を設ける場合のコイル(47,48)での銅損の方を小さく抑えることができる。
本開示の第15の態様は、上記第1〜3,6〜10の態様のいずれか1つにおいて、第1の上記磁場印加部(25)および第2の上記磁場印加部(26)と、上記第1の磁場印加部(25)が設けられた第1の上記閉磁路(44)と、上記第2の磁場印加部(26)が設けられた第2の上記閉磁路(45)とを備え、上記コイル(47,48)は、上記第1の閉磁路(44)および上記第2の閉磁路(45)の少なくとも一方に設けられ、上記コイル(47,48)に流れる電流を、上記第1の磁場印加部(25)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強めかつ上記第2の上記磁場印加部(26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向と、上記第1の磁場印加部(25)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱めかつ上記第2の磁場印加部(26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向とに選択的に流れるように制御する制御部(52)を備えることを特徴とする。
第15の態様では、第1の閉磁路(44)および第2の閉磁路(45)の両方に磁場印加部(25,26)が設けられる。そして、コイル(47,48)に流れる電流を制御することにより、第1の磁場印加部(25)と第2の磁場印加部(26)とに、発熱作用および吸熱作用を交互に生じさせることができる。すなわち、第1の磁場印加部(25)が発熱する場合には第2の磁場印加部(26)が吸熱する一方、第1の磁場印加部(25)が吸熱する場合には第2の磁場印加部(26)が発熱する。これにより、磁場印加装置(20)全体で見ると、その動作中に発熱作用および吸熱作用が常に生じることになり、温熱および冷熱を連続して取り出すことが可能となる。このため、温熱および冷熱を不連続にしか取り出すことができないという特許文献1の磁場印加装置が有する短所を克服することができる。
本開示の第16の態様は、上記第15の態様において、上記第1の磁場印加部(25)と上記第2の磁場印加部(26)との一方の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向の電流が上記コイル(47,48)に流れる場合に、上記第1の磁場印加部(25)と上記第2の磁場印加部(26)との他方の上記磁気作業物質(27)に上記永久磁石(28)の磁場が印加されるように構成されていることを特徴とする。
第16の態様では、第1の磁場印加部(25)の磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向の電流がコイル(47,48)に流れる場合、当該電流によって第2の磁場印加部(26)の磁気作業物質(27)に印加される磁場が強められると共に、第2の磁場印加部(26)の磁気作業物質(27)に永久磁石(28)の磁場が印加される。一方、第2の磁場印加部(26)の磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向の電流がコイル(47,48)に流れる場合、当該電流によって第1の磁場印加部(25)の磁気作業物質(27)に印加される磁場が強められると共に、第1の磁場印加部(25)の磁気作業物質(27)に永久磁石(28)の磁場が印加される。以上のように、第16の態様では、コイル(47,48)の磁場と永久磁石(28)の磁場とを重畳的に利用して大きな磁気熱量効果を生じさせることができる。
本開示の第17の態様は、上記第15または第16の態様において、上記コイル(47,48)は、上記第1の閉磁路(44)および上記第2の閉磁路(45)の一方のみに設けられていることを特徴とする。
第17の態様では、少ないコイル(47,48)によって、第1の磁場印加部(25)および第2の磁場印加部(26)の両方に磁気熱量効果を生じさせることができる。これにより、磁場印加装置(20)の低コスト化を図ると共に、その高出力化を図ることができる。
本開示の第18の態様は、上記第15または第16の態様において、上記コイル(47,48)は、上記第1の閉磁路(44)および上記第2の閉磁路(45)のそれぞれに設けられていることを特徴とする。
第18の態様では、第1の閉磁路(44)に設けられたコイル(47,48)によって、第1の磁場印加部(25)の磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める場合と、第2の閉磁路(45)に設けられたコイル(47,48)によって、第2の磁場印加部(26)の磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める場合との両方において、コイル(47,48)によって生じる磁束の方向が永久磁石(28)において当該永久磁石(28)の磁化方向と一致する。これにより、永久磁石(28)の動作点が高くなって当該永久磁石(28)の磁束が増加する。そのため、コイル(47,48)が生じる磁束を増やすことなく、磁気作業物質(27)により大きな磁場を印加することができる。また、磁気作業物質(27)に印加する磁場を減らすことなく、コイル(47,48)が生じる磁束を減らすことができ、コイル(47,48)に流す電流を減らすことができる。
本開示の第19の態様は、上記第4〜第8の態様のいずれか1つにおいて、第1の上記磁場印加部(25)および第2の上記磁場印加部(26)と、第1の上記コイル(47)および第2の上記コイル(48)と、上記第1の磁場印加部(25)および上記第1のコイル(47)が設けられた第1の上記閉磁路(44)と、上記第2の磁場印加部(26)および上記第2のコイル(48)が設けられた第2の上記閉磁路(45)と、上記磁気抵抗部(29)が設けられた第3の上記閉磁路(46)とを備え、上記第1のコイル(47)および上記第2のコイル(48)が非通電の場合に上記永久磁石(28)の磁束が上記第1の閉磁路(44)、上記第2の閉磁路(45)、および上記第3の閉磁路(46)に分岐して流れるように構成され、上記第1のコイル(47)に流れる電流を、上記第1の磁場印加部(25)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向と弱める方向とに選択的に流れるように制御すると共に、上記第2のコイル(48)に流れる電流を、上記第2の磁場印加部(26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向と弱める方向とに選択的に流れるように制御する制御部(52)を備えることを特徴とする。
第19の態様では、磁場印加装置(20)に2つのコイル(47,48)および2つの磁場印加部(25,26)が設けられる。このため、磁場印加部(25,26)が1つしか設けられない場合に比べて、磁場印加装置(20)の出力を高めることができる。そして、1つの磁気回路によって2つの磁場印加部(25,26)を動作させることができ、例えば1つの磁場印加部(25,26)あたり1つの磁気回路を設ける場合に比べて、磁場印加装置(20)を小型化することができる。
また、第19の態様では、第1のコイル(47)によって第1の磁場印加部(25)の磁気作業物質(27)に印加される磁場が強められる場合、当該第1のコイル(47)によって生じる磁束の方向が永久磁石(28)において当該永久磁石(28)の磁化方向と一致する。これにより、永久磁石(28)の動作点が高くなって当該永久磁石(28)の磁束が増加する。そのため、第1のコイル(47)が生じる磁束を増やすことなく、磁気作業物質(27)により大きな磁場を印加することができる。また、磁気作業物質(27)に印加する磁場を減らすことなく、第1のコイル(47)が生じる磁束を減らすことができ、第1のコイル(47)に流す電流を減らすことができる。このことは、第2のコイル(48)にも当てはまる。
本開示の第20の態様は、上記第19の態様において、上記第1のコイル(47)に上記第1の磁場印加部(25)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向に電流が流れる場合、上記第2の閉磁路(45)および上記第3の閉磁路(46)の少なくとも一方に流れる上記永久磁石(28)の磁束が増加する一方、上記第2のコイル(48)に上記第2の磁場印加部(26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向に電流が流れる場合、上記第1の閉磁路(44)および上記第3の閉磁路(46)の少なくとも一方に流れる上記永久磁石(28)の磁束が増加するように構成されていることを特徴とする。
第20の態様では、第1のコイル(47)または第2のコイル(48)に対応する磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向に電流が流れる場合、当該コイル(47,48)が設けられていない閉磁路(44〜46)に流れる永久磁石(28)の磁束が増加する。これは、磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱めたい閉磁路(44〜46)に流れる永久磁石(28)の磁束が減少することを意味する。したがって、例えば磁気作業物質(27)から磁場を除去したい場合に、永久磁石(28)がそれを妨げるのを抑止できる。
本開示の第21の態様は、上記第19または第20の態様において、上記制御部(52)は、上記第1のコイル(47)に流れる電流を、上記第1の磁場印加部(25)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向に流れるように制御する場合に、上記第2のコイル(48)に流れる電流を、上記第2の磁場印加部(26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向に流れるように制御する一方、上記第1のコイル(47)に流れる電流を、上記第1の磁場印加部(25)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向に流れるように制御する場合に、上記第2のコイル(48)に流れる電流を、上記第2の磁場印加部(26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向に流れるように制御するように構成されていることを特徴とする。
第21の態様では、第1の磁場印加部(25)の磁気作業物質(27)と、第2の磁場印加部(26)の磁気作業物質(27)との両方において、同時に発熱作用または吸熱作用が生じる。これにより、磁場印加装置(20)の最大出力を高めることができる。一例として、第1の磁場印加部(25)と第2の磁場印加部(26)とで磁気作業物質(27)のキュリー温度Tcを異ならせ、熱媒体回路(11)に対して直列に配置することで、磁場印加装置(20)が作り出す温度差を拡大することができる。また、別の例として、第1の磁場印加部(25)と第2の磁場印加部(26)とで磁気作業物質(27)のキュリー温度Tcを同じとし、熱媒体回路(11)に対して並列に配置することで、空調システム(10)の冷凍能力を向上させることができる。
本開示の第22の態様は、上記第19〜第21のいずれか1つの態様において、上記制御部(52)は、上記第1のコイル(47)に流れる電流を、上記第1の磁場印加部(25)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向と弱める方向とに選択的に流れるように制御する一方、上記第2のコイル(48)に流れる電流を、上記第2の磁場印加部(26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場が一定となるように制御するように構成されていることを特徴とする。
第22の態様では、第1の磁場印加部(25)において磁気熱量効果を生じさせる一方、第2の磁場印加部(26)では磁気熱量効果を実質的に生じさせない。これにより、磁場印加装置(20)の出力を抑えて当該磁場印加装置(20)を運転することができる。
本開示の第23の態様は、上記第4〜第8の態様のいずれか1つにおいて、第1の上記磁場印加部(25)および第2の上記磁場印加部(26)と、上記第1の磁場印加部(25)が設けられた第1の上記閉磁路(44)と、上記第2の磁場印加部(26)が設けられた第2の上記閉磁路(45)と、磁気抵抗部(29)および上記コイル(47,48)が設けられた第3の上記閉磁路(46)とを備え、上記コイル(47,48)が非通電の場合に上記永久磁石(28)の磁束が上記第1の閉磁路(44)、上記第2の閉磁路(45)、および上記第3の閉磁路(46)に分岐して流れるように構成され、上記コイル(47,48)に流れる電流を、上記第1および第2の磁場印加部(25,26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向と弱める方向とに選択的に流れるように制御する制御部(52)を備えることを特徴とする。
第23の態様では、第3の閉磁路(46)に設けられたコイル(47,48)によって、第1の磁場印加部(25)および第2の磁場印加部(26)の両方において磁気熱量効果を生じさせることができ、磁場印加装置(20)の高出力化を図ることができる。また、2つの磁場印加部(25,26)に対して磁気回路が1つであるため、磁場印加装置(20)の小型化を図ることができる。さらに、コイル(47,48)が第3の閉磁路(46)に設けられたもののみであるため、磁場印加装置(20)のシンプル化を図ることができる。このように、第23の態様によると、高出力、小型、かつシンプルな磁場印加装置(20)を提供することができる。
本開示の第24の態様は、上記第23の態様において、上記第1の閉磁路(44)または上記第2の閉磁路(45)に設けられた補助コイル(49)を備え、上記制御部(52)は、上記補助コイル(49)に流れる電流を、上記第1および第2の磁場印加部(25,26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場の強度を互いに近づけるために制御するように構成されていることを特徴とする。
第24の態様では、補助コイル(49)によって第1および第2の磁場印加部(25,26)の磁気作業物質(27)に印加される磁場の強度を互いに近づけることができる。これは、第1および第2の磁場印加部(25,26)の間で温度が異なるためにその磁気抵抗も異なる場合に、両者の間で印加される磁場の強度が不釣り合いになる状態を想定したものである。そのような不釣り合いを抑制するために、すなわち第1および第2の磁場印加部(25,26)の磁気作業物質(27)に印加される磁場をできるだけ互いに釣り合わせるために、補助コイル(49)が活用される。
本開示の第25の態様は、上記第1〜第8の態様のいずれか1つにおいて、上記磁場印加部(25,26)および上記コイル(47,48)が設けられた第1の上記閉磁路(44)と、磁気抵抗部(29)が設けられた第2の上記閉磁路(45)とを備え、上記コイル(47,48)に上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向に電流が流れる場合に上記永久磁石(28)の磁場も強められるように構成されていることを特徴とする。
第25の態様では、磁気作業物質(27)に大きな磁場を印加したい場合に、コイル(47,48)によって生じる磁束によって永久磁石(28)の動作点が高くなって当該永久磁石(28)の磁束が増加する。そのため、コイル(47,48)が生じる磁束を増やすことなく、磁気作業物質(27)により大きな磁場を印加することができる。また、磁気作業物質(27)に印加する磁場を減らすことなく、コイル(47,48)が生じる磁束を減らすことができ、コイル(47,48)に流す電流を減らすことができる。
《実施形態1》
実施形態1について説明する。本実施形態の磁場印加装置(20)は、磁気熱量効果を利用して熱媒体(例えば、水)の温度を調節するものであって、例えば冷専チラーとして構成された空調システム(10)に設けられる。なお、磁場印加装置(20)の用途は、これに限られるものではもちろんない。例えば、磁場印加装置(20)は、空気調和装置や冷蔵庫などに設けられていてもよい。
実施形態1について説明する。本実施形態の磁場印加装置(20)は、磁気熱量効果を利用して熱媒体(例えば、水)の温度を調節するものであって、例えば冷専チラーとして構成された空調システム(10)に設けられる。なお、磁場印加装置(20)の用途は、これに限られるものではもちろんない。例えば、磁場印加装置(20)は、空気調和装置や冷蔵庫などに設けられていてもよい。
−空調システムの構成−
図1は、実施形態1の空調システム(10)の構成を概略的に示す回路図である。同図に示すように、空調システム(10)は、磁場印加装置(20)と、低温側熱交換器(60)と、高温側熱交換器(70)と、熱媒体ポンプ(80)とが設けられた熱媒体回路(11)を備える。熱媒体回路(11)の各構成要素は、熱媒体配管を介して互いに接続されている。
図1は、実施形態1の空調システム(10)の構成を概略的に示す回路図である。同図に示すように、空調システム(10)は、磁場印加装置(20)と、低温側熱交換器(60)と、高温側熱交換器(70)と、熱媒体ポンプ(80)とが設けられた熱媒体回路(11)を備える。熱媒体回路(11)の各構成要素は、熱媒体配管を介して互いに接続されている。
磁場印加装置(20)は、磁気作業物質(27)を備えていて、当該磁気作業物質(27)に磁場を印加したり除去したりすることで磁気熱量効果を生じさせ、それにより内部を流れる熱媒体を加熱または冷却する装置である。磁場印加装置(20)は、低温側流入部(21)と、低温側排出部(22)と、高温側流入部(23)と、高温側排出部(24)とを有する。各流入部(21,23)および各流出部(22,24)は、磁場印加装置(20)の磁場印加部(25)(図2を参照)の内部空間に連通している。低温側流入部(21)から流入した熱媒体は、磁場印加部(25)内を流れて高温側排出部(24)から排出される。高温側流入部(23)から流入した熱媒体は、磁場印加部(25)内を流れて低温側排出部(22)から排出される。磁場印加装置(20)の構成について、詳しくは後述する。
低温側熱交換器(60)は、磁場印加装置(20)で冷却された熱媒体と、図示を省略する利用ユニット(例えば、エアハンドリングユニット)を流れる二次冷媒とを熱交換させるものである。低温側熱交換器(60)は、磁場印加装置(20)の低温側排出部(22)に接続された第1流入部(61)と、磁場印加装置(20)の低温側流入部(21)に接続された第1流出部(62)と、利用ユニットに接続された第3流入部(63)および第3流出部(64)とを有する。
ここで、低温側排出部(22)と第1流入部(61)との間の熱媒体配管には、前者から後者への熱媒体の流れを許容する一方でその逆の熱媒体の流れを禁止する第1逆止弁(91)が設けられている。また、低温側流入部(21)と第1流出部(62)との間の熱媒体配管には、後者から前者への熱媒体の流れを許容する一方でその逆の熱媒体の流れを禁止する第2逆止弁(92)が設けられている。
高温側熱交換器(70)は、磁場印加装置(20)で加熱された熱媒体と、図示を省略する熱源ユニット(例えば、クーリングタワー)を流れる二次冷媒とを熱交換させるものである。高温側熱交換器(70)は、磁場印加装置(20)の高温側排出部(24)に接続された第2流入部(71)と、磁場印加装置(20)の高温側流入部(23)に接続された第2流出部(72)と、熱源ユニットに接続された第4流入部(73)および第4流出部(74)とを有する。
ここで、高温側排出部(24)と第2流入部(71)との間の熱媒体配管には、前者から後者への熱媒体の流れを許容する一方でその逆の熱媒体の流れを禁止する第3逆止弁(93)が設けられている。また、高温側流入部(23)と第2流出部(72)との間の熱媒体配管には、後者から前者への熱媒体の流れを許容する一方でその逆の熱媒体の流れを禁止する第4逆止弁(94)が設けられている。
熱媒体ポンプ(80)は、磁場印加装置(20)と各熱交換器(60,70)との間で熱媒体を流すためのものである。熱媒体ポンプ(80)は、この例ではピストンポンプとして構成されていて、シリンダ(81)とその内部に配置されたピストン(84)とを有する。シリンダ(81)は、ピストン(84)によって第1室(82)と第2室(83)とに仕切られている。第1室(82)は、低温側熱交換器(60)と第2逆止弁(92)との間の熱媒体配管に連通し、第2室(83)は、高温側熱交換器(70)と第4逆止弁(94)との間の熱媒体配管に連通している。
熱媒体ポンプ(80)は、ピストン(84)がシリンダ(81)内で往復運動を行うことにより、第1室(82)から熱媒体を吐出しかつ第2室(83)に熱媒体を吸入する第1動作と、第2室(83)から熱媒体を吐出しかつ第1室(82)に熱媒体を吸入する第2動作とを行うように構成されている。
−磁場印加装置の構成−
図2は、磁場印加装置(20)の構成を概略的に示す正面図である。同図に示すように、磁場印加装置(20)は、磁場印加部(25)と、永久磁石(28)と、磁気抵抗部(29)と、ヨーク部(30)と、コイル(47)と、電源部(50)と、制御部(52)とを備える。なお、各図において、実線矢印は永久磁石(28)が生じる磁場を示し、破線矢印はコイル(47)が生じる磁場を示す。
図2は、磁場印加装置(20)の構成を概略的に示す正面図である。同図に示すように、磁場印加装置(20)は、磁場印加部(25)と、永久磁石(28)と、磁気抵抗部(29)と、ヨーク部(30)と、コイル(47)と、電源部(50)と、制御部(52)とを備える。なお、各図において、実線矢印は永久磁石(28)が生じる磁場を示し、破線矢印はコイル(47)が生じる磁場を示す。
磁場印加部(25)は、磁気作業物質(27)が収容されると共に内部を熱媒体が流れるAMRベッドで構成されている。磁気作業物質(27)は、磁場が印加されると発熱する一方、磁場が除去されると吸熱する。磁気作業物質(27)の材料としては、例えば、Gd5(Ge0.5Si0.5)4、La(Fe1-xSix)13、La(Fe1-xCoxSiy)13、La(Fe1-xSix)13Hy、Mn(As0.9Sb0.1)等を用いることができる。
永久磁石(28)は、直方体状の焼結磁石であって、ネオジムを含んでいる。永久磁石(28)は、上側端部がN極になりかつ下側端部がS極となるように上下方向に着磁されている。永久磁石(28)の磁束は、図2に示すように、コイル(47)が非通電の状態で磁場印加部(25)と磁気抵抗部(29)との両方に流れる。すなわち、永久磁石(28)の磁束は、コイル(47)が非通電の状態で全ての閉磁路(44,44)に分岐して流れる。このときの磁気作業物質(27)における磁束密度を、図5におけるB0とする。なお、永久磁石(28)は、上側端部がS極になりかつ下側端部がN極となるように上下方向に着磁されていてよい。
磁気抵抗部(29)は、エアギャップで構成されている。なお、磁気抵抗部(29)は、例えば樹脂などの非磁性材料で構成されていてもよいし、ヨーク部(30)を構成する材料よりも透磁率μが小さい磁性材料で構成されていてもよい。
ヨーク部(30)は、それぞれ略E字状に形成された第1ヨーク部材(31)および第2ヨーク部材(37)で構成されている。第1ヨーク部材(31)および第2ヨーク部材(37)は、それぞれ磁性材料で構成されている。
第1ヨーク部材(31)は、図2において左右に延びる上側連結部(32)と、上側連結部(32)の一端部(図2における左端部)から下方に突出した第1上側腕部(33)と、上側連結部(32)の中央部から下方に突出した第2上側腕部(34)と、上側連結部(32)の他端部(図2における右端部)から下方に突出した第3上側腕部(35)とを有する。
第2ヨーク部材(37)は、図2において左右に延びる下側連結部(38)と、下側連結部(38)の一端部(図2における左端部)から上方に突出した第1下側腕部(39)と、下側連結部(38)の中央部から上方に突出した第2下側腕部(40)と、下側連結部(38)の他端部(図2における右端部)から上方に突出した第3下側腕部(41)とを有する。
第1上側腕部(33)と第1下側腕部(39)との間には、磁場印加部(25)が支持されている。第2上側腕部(34)と第2下側腕部(40)との間には、永久磁石(28)が支持されている。第3上側腕部(35)と第3下側腕部(41)との間には、磁気抵抗部(29)としてのエアギャップが形成されている。
ヨーク部(30)は、磁場印加部(25)と永久磁石(28)とが、第1上側腕部(33)、上側連結部(32)、第2上側腕部(34)、第2下側腕部(40)、下側連結部(38)、および第1下側腕部(39)を介して磁気的に直列接続されて閉回路を構成した第1の閉磁路(44)を形成している。また、ヨーク部(30)は、永久磁石(28)と磁気抵抗部(29)としてのエアギャップとが、第2上側腕部(34)、上側連結部(32)、第3上側腕部(35)、第3下側腕部(41)、下側連結部(38)、および第2下側腕部(40)を介して磁気的に直列接続されて閉回路を構成した第2の閉磁路(45)を形成している。
換言すると、ヨーク部(30)は、永久磁石(28)の着磁方向両端を磁気的に接続して閉回路を構成した第1の閉磁路(44)および第2の閉磁路(45)を形成している。そして、第1の閉磁路(44)には、磁場印加部(25)が設けられている一方、第2の閉磁路(45)には、磁気抵抗部(29)としてのエアギャップが設けられている。
コイル(47)は、第2の閉磁路(45)に、より具体的には第3下側腕部(41)に設けられている。このコイル(47)に正の電流(すなわち、コイル(47)の内部に上向きの磁場を発生させるための電流)が流れることで、磁場印加部(25)に印加される磁場が強められる(図3を参照)。一方、コイル(47)に負の電流(すなわち、コイル(47)の内部に下向きの磁場を発生させるための電流)が流れることで、磁場印加部(25)に印加される磁場が弱められる(図4を参照)。
電源部(50)は、コイル(47)に接続され、コイル(47)に電流を流すための装置である。電源部(50)は、例えば、矩形波状の正負の電流をコイル(47)に流すことができるように構成されている。
制御部(52)は、電源部(50)に接続され、コイル(47)に流れる電流を制御するための装置である。制御部(52)は、コイル(47)に流れる電流を、磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向と弱める方向とに選択的に流れるように制御する。すなわち、制御部(52)は、コイル(47)に正の電流と負の電流とが選択的に流れるように電源部(50)を制御する。
ここで、磁場印加部(25)の磁気抵抗をRamrとし、永久磁石(28)の磁気抵抗をRmagとし、磁気抵抗部(29)の磁気抵抗をRlとする。また、Rmag/Ramr=k1、Rl/Ramr=k2とする。この場合において、磁場印加装置(20)は、(k1+k2+k1・k2)/k1<√2が成り立つように設計されている。
ここで、Ramr、Rmag、およびRlに対して、ヨーク部(30)の磁気抵抗は十分に小さいものとしてこれを無視している。一方、ヨーク部(30)の磁気抵抗が無視できない程度に大きい場合には、ヨーク部(30)の磁気抵抗をRamr、Rmag、およびRlに加える必要がある。そのような場合、例えば、Ramrは、上側連結部(32)のうち第2上側腕部(34)よりも左側の部分と、第1上側腕部(33)と、磁場印加部(25)と、第1下側腕部(39)と、下側連結部(38)のうち第2下側腕部(40)よりも左側の部分との各々の磁気抵抗の和となり、Rmagは、第2上側腕部(34)と、永久磁石(28)と、第2下側腕部(40)との各々の磁気抵抗の和となり、Rlは、上側連結部(32)のうち第2上側腕部(34)よりも右側の部分と、第3上側腕部(35)と、磁気抵抗部(29)と、第3下側腕部(41)と、下側連結部(38)のうち第2下側腕部(40)よりも右側の部分との各々の磁気抵抗の和となる。
また、第1の閉磁路(44)のうち永久磁石(28)以外の部分(すなわち、第2上側腕部(34)から磁場印加部(25)を経由して第2下側腕部(40)までの部分)の磁気抵抗をR1とし、第2の閉磁路(45)のうち永久磁石(28)以外の部分(すなわち、第2上側腕部(34)から磁気抵抗部(29)を経由して第2下側腕部(40)までの部分)の磁気抵抗をR2とする。この場合において、磁場印加装置(20)は、0.01×R1≦R2≦100×R1が成り立つように設計されている。
−運転動作−
次に、空調システム(10)および磁場印加装置(20)の運転動作について説明する。
次に、空調システム(10)および磁場印加装置(20)の運転動作について説明する。
空調システム(10)は、熱媒体ポンプ(80)に第1動作と第2動作を交互に行わせると共に、両動作に対応させて磁場印加装置(20)のコイル(47)に正の電流を流したり負の電流を流したりすることにより、利用ユニットに冷熱を供給する。
具体的に、まず、熱媒体の流れを止めた状態で、磁場印加装置(20)のコイル(47)に正の電流を流す。これにより、図4に示すように、磁場印加部(25)内の磁気作業物質(27)に永久磁石(28)の磁場とコイル(47)の磁場とが重畳的に印加され、当該磁気作業物質(27)が発熱する。このときの磁気作業物質(27)における磁束密度を、図5におけるBmaxとする。この状態で熱媒体ポンプ(80)が第1動作を行うと、図1中の左方にピストン(84)が移動し、第1室(82)から熱媒体が吐出される。第1室(82)から吐出された熱媒体は、第2逆止弁(92)を通過して磁場印加部(25)に流れ込む。磁場印加部(25)内では、熱媒体が発熱状態の磁気作業物質(27)と熱交換して加熱され、かつ熱媒体の流入によって押し出される。加熱された熱媒体は、第3逆止弁(93)を通過して高温側熱交換器(70)に流入し、そこで熱源ユニットの二次冷媒に放熱して高温側熱交換器(70)から流出する。高温側熱交換器(70)から流出した熱媒体は、熱媒体ポンプ(80)の第2室(83)に吸入される。
次に、熱媒体の流れを止めた状態で、磁場印加装置(20)のコイル(47)に負の電流を流す。これにより、図5に示すように、磁場印加部(25)内の磁気作業物質(27)から磁場が除去され(すなわち、永久磁石(28)の磁場がコイル(47)の磁場によって打ち消され)、当該磁気作業物質(27)が吸熱する。このときの磁気作業物質(27)における磁束密度を、図5におけるBminとする。この状態で熱媒体ポンプ(80)が第2動作を行うと、図1中の右方にピストン(84)が移動し、第2室(83)から熱媒体が吐出される。第2室(83)から吐出された熱媒体は、第4逆止弁(94)を通過して磁場印加部(25)に流れ込む。磁場印加部(25)内では、熱媒体が吸熱状態の磁気作業物質(27)と熱交換して冷却され、かつ熱媒体の流入によって押し出される。冷却された熱媒体は、第1逆止弁(91)を通過して低温側熱交換器(60)に流入し、そこで利用ユニットの二次冷媒を冷却して低温側熱交換器(60)から流出する。低温側熱交換器(60)から流出した熱媒体は、熱媒体ポンプ(80)の第1室(82)に吸入される。
以上の動作を繰り返し行うことにより、低温側熱交換器(60)に冷熱を供給しかつ高温側熱交換器(70)に温熱を供給することができ、これにより利用ユニットで対象空間の冷房を行うことができる。
−コイル電流と磁気作業物質における磁束密度との関係−
図5を参照して、実施形態1の磁場印加装置(20)、比較例1の磁場印加装置、および比較例2の磁場印加装置の各々における、コイル電流と磁気作業物質(27)における磁束密度との関係を説明する。ここで、比較例1の磁場印加装置とは、特許文献1の図3に係る磁場印加装置であり、比較例2の磁場印加装置とは、比較例1の磁場印加装置から永久磁石を取り除いた磁場印加装置である。
図5を参照して、実施形態1の磁場印加装置(20)、比較例1の磁場印加装置、および比較例2の磁場印加装置の各々における、コイル電流と磁気作業物質(27)における磁束密度との関係を説明する。ここで、比較例1の磁場印加装置とは、特許文献1の図3に係る磁場印加装置であり、比較例2の磁場印加装置とは、比較例1の磁場印加装置から永久磁石を取り除いた磁場印加装置である。
図5に示すように、コイル(47)に電流を流さない状態では、実施形態1の磁場印加装置(20)の磁気作業物質(27)における磁束密度はゼロよりも大きいB0である(すなわち、当該磁場印加装置(20)は、B0>0が成り立つように設計されている)。一方、コイルに電流を流さない状態では、比較例1,2の磁場印加装置の磁気作業物質における磁束密度は実質的にBmin=0である。また、磁気作業物質(27)における磁束密度をBmaxまで高めるためにコイル(47)に流す電流(すなわち、正の最大電流)は、実施形態1の磁場印加装置(20)の方が比較例1,2よりも小さい。一方、実施形態1の磁場印加装置(20)では、磁気作業物質(27)における磁束密度をBminにするには、コイル(47)に負の電流(すなわち、負の最大電流)を流す必要がある。
ここで、図5からもわかるように、制御部(52)は、|Bmin|<B0<Bmaxの関係が成り立つようにコイル(47)に流れる電流を制御するように構成されている。また、制御部(52)は、|Bmin|が0になるようにコイル(47)に流れる電流を制御するように構成されている。一方、磁気抵抗部(29)としてのエアギャップは、B0≒(Bmax−Bmin)/2が成り立つように設計されている。また、磁場印加装置(20)は、0.1×Bmax≦B0≦0.5×Baxが成り立つように設計されている。
−実施形態1の効果−
本実施形態の磁場印加装置(20)は、磁気作業物質(27)が設けられて該磁気作業物質(27)に磁場が印加される磁場印加部(25)と、永久磁石(28)と、上記永久磁石(28)の着磁方向両端を磁気的に接続して閉回路を構成した第1および第2の閉磁路(44,44)を形成するヨーク部(30)とを備え、上記磁場印加部(25)は、上記第2の閉磁路(45)に設けられ、上記第2の閉磁路(45)に設けられ、上記磁気作業物質(27)に印加される磁場の強度を変更可能なコイル(47)を備え、上記磁場印加装置(20)は、上記コイル(47)が非通電の場合に上記永久磁石(28)の磁束が、上記磁場印加部(25)が設けられた上記第1の閉磁路を含む上記第1および第2の閉磁路(44,44)に分岐して流れるように構成されている。したがって、コイル(47)が非通電の場合に、永久磁石(28)の磁束の少なくとも一部が磁場印加部(25)を流れる。つまり、コイル(47)が非通電の場合に、永久磁石(28)によって生じる磁場が当該磁場印加部(25)の磁気作業物質(27)に印加される。そして、磁場印加装置(20)では、コイル(47)に電流を流すことによって当該磁気作業物質(27)に印加される磁場の強度が変更され、それにより磁気作業物質(27)で磁気熱量効果が生じる。このように、本実施形態の磁場印加装置(20)では、コイル(47)が非通電の状態でも磁気作業物質(27)に磁場が印加される。したがって、当該磁気作業物質(27)における磁束密度を所望の程度まで高めるために必要なコイル(47)に流す電流は、例えばコイル(47)が非通電の場合に磁気作業物質(27)に磁場が印加されない従来技術の磁場印加装置と比較して、小さくて足りる。このため、磁場印加装置(20)においてコイル(47)に流す電流の最大値を小さくすることができる。
本実施形態の磁場印加装置(20)は、磁気作業物質(27)が設けられて該磁気作業物質(27)に磁場が印加される磁場印加部(25)と、永久磁石(28)と、上記永久磁石(28)の着磁方向両端を磁気的に接続して閉回路を構成した第1および第2の閉磁路(44,44)を形成するヨーク部(30)とを備え、上記磁場印加部(25)は、上記第2の閉磁路(45)に設けられ、上記第2の閉磁路(45)に設けられ、上記磁気作業物質(27)に印加される磁場の強度を変更可能なコイル(47)を備え、上記磁場印加装置(20)は、上記コイル(47)が非通電の場合に上記永久磁石(28)の磁束が、上記磁場印加部(25)が設けられた上記第1の閉磁路を含む上記第1および第2の閉磁路(44,44)に分岐して流れるように構成されている。したがって、コイル(47)が非通電の場合に、永久磁石(28)の磁束の少なくとも一部が磁場印加部(25)を流れる。つまり、コイル(47)が非通電の場合に、永久磁石(28)によって生じる磁場が当該磁場印加部(25)の磁気作業物質(27)に印加される。そして、磁場印加装置(20)では、コイル(47)に電流を流すことによって当該磁気作業物質(27)に印加される磁場の強度が変更され、それにより磁気作業物質(27)で磁気熱量効果が生じる。このように、本実施形態の磁場印加装置(20)では、コイル(47)が非通電の状態でも磁気作業物質(27)に磁場が印加される。したがって、当該磁気作業物質(27)における磁束密度を所望の程度まで高めるために必要なコイル(47)に流す電流は、例えばコイル(47)が非通電の場合に磁気作業物質(27)に磁場が印加されない従来技術の磁場印加装置と比較して、小さくて足りる。このため、磁場印加装置(20)においてコイル(47)に流す電流の最大値を小さくすることができる。
また、本実施形態の磁場印加装置(20)は、上記第1の閉磁路(44)のうち上記永久磁石(28)以外の部分の磁気抵抗をR1とし、かつ上記第2の閉磁路(45)のうち上記永久磁石(28)以外の部分の磁気抵抗をR2として、0.01×R1≦R2≦100×R1が成り立つように設計されている。したがって、第1の閉磁路(44)と第2の閉磁路(45)とに、それぞれの磁気抵抗R1,R2に応じた比率で永久磁石(28)の磁束が分岐して流れる。
また、本実施形態の磁場印加装置(20)は、上記コイル(47)に上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向の最大電流が流れる場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をBmaxとし、かつ上記コイル(47)が非通電の場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をB0として、0.1×Bmax≦B0≦0.5×Bmaxが成り立つように設計されている。したがって、コイル(47)が非通電の場合でも磁気作業物質(27)における磁束密度がある程度の大きさを有する。具体的には、コイル(47)が非通電の状態における磁気作業物質(27)における磁束密度B0は、磁束密度Bmaxの0.1〜0.5倍の大きさを有する。
また、本実施形態の磁場印加装置(20)は、上記磁場印加部(25)が設けられていない上記第2の閉磁路(45)に設けられた磁気抵抗部(29)を備える。したがって、磁気抵抗部(29)が設けられた第2の閉磁路(45)は、その磁気抵抗を磁気抵抗部(29)によって調節することができる。そのため、当該第2の閉磁路(45)の磁気抵抗の調整が容易となる。また、磁場印加部(25,26)に対して十分に小さな磁気抵抗となるようにヨーク部(30)を構成できるので、第2の閉磁路(45)以外の閉磁路(44)の磁気抵抗を小さくすることができる。
また、本実施形態の磁場印加装置(20)は、上記磁気抵抗部(29)が、エアギャップまたは非磁性体によって構成されている。したがって、エアギャップまたは非磁性体によって、それが設けられた第2の閉磁路(45)の磁気抵抗が高められる。
また、本実施形態の磁場印加装置(20)は、上記コイル(47)に流れる電流を、上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向と弱める方向とに選択的に流れるように制御する制御部(52)を備える。したがって、制御部(52)が、コイル(47)に流れる電流を、磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向に流れるように制御する場合、磁気作業物質(27)に比較的強い磁場が印加されることになり、当該磁気作業物質(27)が発熱する。一方、制御部(52)が、コイル(47)に流れる電流を、磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向に流れるように制御する場合、磁気作業物質(27)に比較的弱い磁場が印加されることになり、当該磁気作業物質(27)が吸熱する。
また、本実施形態の磁場印加装置(20)は、上記コイル(47)に上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向の最大電流が流れる場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をBmaxとし、上記コイル(47)に上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向の最大電流が流れる場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をBminとし、かつ上記コイル(47)が非通電の場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をB0として、B0≒(Bmax−Bmin)/2が成り立つように設計されている。したがって、磁気作業物質(27)における磁束密度がBmaxとなる場合のコイル(47)に流れる電流の絶対値と、Bminとなる場合のコイル(47)に流れる電流の絶対値とが略等しくなり、コイル(47)に流れる電流の絶対値の最大値を小さく抑えることができる。このため、コイル(47)の銅損を小さく抑えることができる。
また、本実施形態の磁場印加装置(20)は、上記コイル(47)に上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向の最大電流が流れる場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をBmaxとし、上記コイル(47)に上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向の最大電流が流れる場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をBminとし、かつ上記コイル(47)が非通電の場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をB0として、上記制御部(52)は、|Bmin|<B0<Bmaxが成り立つように上記コイル(47)に流れる電流を制御するように構成されている。したがって、例えば|Bmin|≧B0が成り立つように制御する場合に比べて、磁場印加装置(20)の運転領域を広くすることができる。
また、本実施形態の磁場印加装置(20)は、上記制御部(52)が、|Bmin|が0となるように上記コイル(47)に流れる電流を制御するように構成されている。したがって、磁気作業物質(27)の磁気熱量効果を最大限に発揮させることができる。
また、本実施形態の磁場印加装置(20)は、上記磁場印加部(25)が設けられた第1の上記閉磁路(44)と、磁気抵抗部(29)が設けられた第2の上記閉磁路(45)とを備え、上記コイル(47)は、上記第2の閉磁路(45)に設けられている。したがって、磁場印加部(25)が第1の閉磁路(44)に設けられると共に、磁気抵抗部(29)およびコイル(47)が第2の閉磁路(45)に設けられる。このため、磁場印加部(25)とコイル(47)との距離が比較的大きくなり、コイル(47)に電流を流すことによって生じる熱が磁場印加部(25)に影響しにくい。
また、本実施形態の磁場印加装置(20)は、上記磁場印加部(25)の磁気抵抗をRamrとし、上記永久磁石(28)の磁気抵抗をRmagとし、上記磁気抵抗部(29)の磁気抵抗をRlとし、Rmag/Ramr=k1とし、かつRl/Ramr=k2として、(k1+k2+k1・k2)/k1<√2が成り立つように設計されている。したがって、磁気抵抗部(29)を設けない場合と設ける場合との両方で磁気作業物質(27)に同等の磁気熱量効果を生じさせるときに、磁気抵抗部(29)を設ける場合のコイル(47)での銅損の方を小さく抑えることができる。
また、本実施形態の磁場印加装置(20)は、ヨーク部(30)が、複数のヨーク部材(31,37)、すなわち第1および第2ヨーク部材(31,37)で構成されている。したがって、磁場印加装置(20)を組み立てる上で、ボビン(図示せず)に巻くなどして組み立てたコイル(47)と各ヨーク部材(31,37)とを組み立てるという工程を取り入れられるため、工数およびリードタイムを削減することができる。
−実施形態1の変形例1−
実施形態1の変形例1について説明する。本変形例の磁場印加装置(20)は、ヨーク部(30)の構成および磁気抵抗部(29)の構成が上記実施形態1と異なる。以下、実施形態1と異なる点について主に説明する。
実施形態1の変形例1について説明する。本変形例の磁場印加装置(20)は、ヨーク部(30)の構成および磁気抵抗部(29)の構成が上記実施形態1と異なる。以下、実施形態1と異なる点について主に説明する。
図6〜図8に示すように、ヨーク部(30)は、実施形態1における第1ヨーク部材(31)の第3上側腕部(35)と、第2ヨーク部材(37)の第3下側腕部(41)とが一体的に接続されたような形状を有する。そして、実施形態1の第3上側腕部(35)および第3下側腕部(41)に相当する部分が、それらに比べて幅狭に形成された柱部(43)になっている。この柱部(43)が、本変形例における磁気抵抗部(29)を構成している。また、実施形態1の上側連結部(32)に相当する部分を上側梁部(32)とし、下側連結部(38)に相当する部分を下側梁部(38)とする。その他の点については、上記実施形態1と同様である。
本変形例においても、上記実施形態1と同様の効果が得られる。
−実施形態1の変形例2−
実施形態1の変形例2について説明する。本変形例の磁場印加装置(20)は、コイル(47)の配置が上記実施形態1と異なる。以下、実施形態1と異なる点について主に説明する。
実施形態1の変形例2について説明する。本変形例の磁場印加装置(20)は、コイル(47)の配置が上記実施形態1と異なる。以下、実施形態1と異なる点について主に説明する。
図9に示すように、コイル(47)は、第1の閉磁路(44)に、より具体的には第1上側腕部(33)に設けられている。このコイル(47)に正の電流(すなわち、コイル(47)の内部に下向きの磁場を発生させるための電流)が流れることで、磁場印加部(25)に印加される磁場が強められる(図10を参照)。一方、コイル(47)に負の電流(すなわち、コイル(47)の内部に上向きの磁場を発生させるための電流)が流れることで、磁場印加部(25)に印加される磁場が弱められる(図11を参照)。
また、磁場印加装置(20)は、(k1+k2+k1・k2)/(k1+k2)<√2が成り立つように設計されている。
本変形例においても、上記実施形態1と同様の効果が得られる。
また、本変形例の磁場印加装置(20)は、上記磁場印加部(25)が設けられた第1の上記閉磁路(44)と、磁気抵抗部(29)が設けられた第2の上記閉磁路(45)とを備え、上記コイル(47)は、上記第1の閉磁路(44)に設けられている。したがって、磁場印加部(25)およびコイル(47)が第1の閉磁路(44)に設けられると共に、磁気抵抗部(29)が第2の閉磁路(45)に設けられる。このため、磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向の電流がコイル(47)に流れる場合、当該コイル(47)が生じる磁束が永久磁石(28)において当該永久磁石(28)の磁化方向と一致する。これにより、永久磁石(28)の動作点が高くなって当該永久磁石(28)の磁束が増加する。そのため、磁気作業物質(27)に印加する磁場を減らすことなく、コイル(47)が生じる磁束を減らすことができ、コイル(47)に流す電流を減らすことができる。さらに、磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向の電流がコイル(47)に流れる場合、当該コイル(47)が生じる磁束が永久磁石(28)において当該永久磁石(28)の磁化方向と相違する。これにより、永久磁石(28)の動作点が低くなって当該永久磁石(28)の磁束が減少する。そのため、磁気作業物質(27)に印加する磁場を増やすことなく、コイル(47)が生じる磁束を減らすことができ、コイル(47)に流す電流を減らすことができる。
また、本変形例の磁場印加装置(20)は、上記磁場印加部(25)の磁気抵抗をRamrとし、上記永久磁石(28)の磁気抵抗をRmagとし、上記磁気抵抗部(29)の磁気抵抗をRlとし、Rmag/Ramr=k1とし、かつRl/Ramr=k2として、(k1+k2+k1・k2)/(k1+k2)<√2が成り立つように設計されている。したがって、磁気抵抗部(29)を設けない場合と設ける場合との両方で磁気作業物質(27)に同等の磁気熱量効果を生じさせるときに、磁気抵抗部(29)を設ける場合のコイル(47)での銅損の方を小さく抑えることができる。
また、本変形例の磁場印加装置(20)は、上記磁場印加部(25)および上記コイル(47)が設けられた第1の上記閉磁路(44)と、上記磁気抵抗部(29)が設けられた第2の上記閉磁路(45)とを備え、上記コイル(47)に上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向に電流が流れる場合に上記永久磁石(28)の磁場も強められるように構成されている。したがって、磁気作業物質(27)に大きな磁場を印加したい場合に、コイル(47)によって生じる磁束によって永久磁石(28)の動作点が高くなって当該永久磁石(28)の磁束が増加する。そのため、コイル(47)が生じる磁束を増やすことなく、磁気作業物質(27)により大きな磁場を印加することができる。
また、本変形例の磁場印加装置(20)は、上記磁場印加部(25)および上記コイル(47)が設けられた第1の上記閉磁路(44)と、上記磁気抵抗部(29)が設けられた第2の上記閉磁路(45)とを備え、上記コイル(47)に上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向に電流が流れる場合に上記永久磁石(28)の磁場も弱められるように構成されている。したがって、磁気作業物質(27)に小さな磁場を印加したい場合に、コイル(47)によって生じる磁束によって永久磁石(28)の動作点が低くなって当該永久磁石(28)の磁束が減少する。そのため、コイル(47)が生じる磁束を増やすことなく、磁気作業物質(27)により小さな磁場を印加することができる。
《実施形態2》
実施形態2について説明する。本実施形態の磁場印加装置(20)は、磁場印加部(25)が複数設けられている点で上記実施形態1と異なる。以下、実施形態1と異なる点について主に説明する。
実施形態2について説明する。本実施形態の磁場印加装置(20)は、磁場印加部(25)が複数設けられている点で上記実施形態1と異なる。以下、実施形態1と異なる点について主に説明する。
図12に示すように、磁場印加装置(20)は、第1の磁場印加部(25)および第2の磁場印加部(26)を備える。第1の磁場印加部(25)は、第1の閉磁路(44)に設けられている。第2の磁場印加部(26)は、第2の閉磁路(45)に設けられている。
コイル(47)は、第2の閉磁路(45)に、より具体的には、上側連結部(32)のうち第2上側腕部(34)と第3上側腕部(35)との間の部分に設けられている。このコイル(47)に第1の電流(すなわち、コイル(47)の内部に左向きの磁場を発生させるための電流)が流れることで、第1の磁場印加部(25)に印加される磁場が強められると共に第2の磁場印加部(26)に印加される磁場が弱められる(図13を参照)。一方、コイル(47)に第2の電流(すなわち、コイル(47)の内部に右向きの磁場を発生させるための電流)が流れることで、第1の磁場印加部(25)に印加される磁場が弱められると共に第2の磁場印加部(26)に印加される磁場が強められる(図14を参照)。なお、コイル(47)は、第1の閉磁路(44)に設けられていてもよい。
−実施形態2の効果−
本実施形態においても、上記実施形態1と同様の効果が得られる。
本実施形態においても、上記実施形態1と同様の効果が得られる。
また、本実施形態の磁場印加装置(20)は、第1の上記磁場印加部(25)および第2の上記磁場印加部(26)と、上記第1の磁場印加部(25)が設けられた第1の上記閉磁路(44)と、上記第2の磁場印加部(26)が設けられた第2の上記閉磁路(45)とを備え、上記コイル(47)は、上記第2の閉磁路(45)に設けられ、上記コイル(47)に流れる電流を、上記第1の磁場印加部(25)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強めかつ上記第2の上記磁場印加部(26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向と、上記第1の磁場印加部(25)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱めかつ上記第2の磁場印加部(26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向とに選択的に流れるように制御する制御部(52)を備える。したがって、第1の閉磁路(44)および第2の閉磁路(45)の両方に磁場印加部(25)が設けられる。そして、コイル(47)に流れる電流を制御することにより、第1の磁場印加部(25)と第2の磁場印加部(26)とに、発熱作用および吸熱作用を交互に生じさせることができる。すなわち、第1の磁場印加部(25)が発熱する場合には第2の磁場印加部(26)が吸熱する一方、第1の磁場印加部(25)が吸熱する場合には第2の磁場印加部(26)が発熱する。これにより、磁場印加装置(20)全体で見ると、その動作中に発熱作用および吸熱作用が常に生じることになり、温熱および冷熱を連続して取り出すことが可能となる。このため、温熱および冷熱を不連続にしか取り出すことができないという特許文献1の磁場印加装置が有する短所を克服することができる。
また、本実施形態の磁場印加装置(20)は、上記第1の磁場印加部(25)と上記第2の磁場印加部(26)との一方の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向の電流が上記コイル(47)に流れる場合に、上記第1の磁場印加部(25)と上記第2の磁場印加部(26)との他方の上記磁気作業物質(27)に上記永久磁石(28)の磁場が印加されるように構成されている。したがって、第1の磁場印加部(25)の磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向の電流がコイル(47)に流れる場合、当該電流によって第2の磁場印加部(26)の磁気作業物質(27)に印加される磁場が強められると共に、第2の磁場印加部(26)の磁気作業物質(27)に永久磁石(28)の磁場が印加される。一方、第2の磁場印加部(26)の磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向の電流がコイル(47)に流れる場合、当該電流によって第1の磁場印加部(25)の磁気作業物質(27)に印加される磁場が強められると共に、第1の磁場印加部(25)の磁気作業物質(27)に永久磁石(28)の磁場が印加される。以上のように、本実施形態の磁場印加装置(20)では、コイル(47)の磁場と永久磁石(28)の磁場とを重畳的に利用して大きな磁気熱量効果を生じさせることができる。
また、本実施形態の磁場印加装置(20)は、上記コイル(47)が、上記第2の閉磁路(45)のみ(または、上記第1の閉磁路(44)のみ)に設けられている。したがって、少ないコイル(47)によって、第1の磁場印加部(25)および第2の磁場印加部(26)の両方に磁気熱量効果を生じさせることができる。これにより、磁場印加装置(20)の低コスト化を図ると共に、その高出力化を図ることができる。
−実施形態2の変形例−
実施形態2の変形例について説明する。本変形例の磁場印加装置(20)は、永久磁石(28)がネオジムを含む一方で重希土類を含まない点と、コイル(47,48)および電源部(50)が複数設けられている点とで上記実施形態2と異なる。以下、実施形態2と異なる点について主に説明する。
実施形態2の変形例について説明する。本変形例の磁場印加装置(20)は、永久磁石(28)がネオジムを含む一方で重希土類を含まない点と、コイル(47,48)および電源部(50)が複数設けられている点とで上記実施形態2と異なる。以下、実施形態2と異なる点について主に説明する。
図15に示すように、磁場印加装置(20)は、第1のコイル(47)および第2のコイル(48)と、第1の電源部(50)および第2の電源部(51)とを備える。第1のコイル(47)は、第1の閉磁路(44)に設けられている。第2のコイル(48)は、第2の閉磁路(45)に設けられている。第1の電源部(50)は、第1のコイル(47)に接続されている。第2の電源部(51)は、第2のコイル(48)に接続されている。
第1のコイル(47)に正の電流(すなわち、第1のコイル(47)の内部に左向きの磁場を発生させるための電流)が流れることで、第1の磁場印加部(25)に印加される磁場が強められると共に第2の磁場印加部(26)に印加される磁場が弱められる(図16を参照)。一方、第2のコイル(48)に正の電流(すなわち、第2のコイル(48)の内部に右向きの磁場を発生させるための電流)が流れることで、第1の磁場印加部(25)に印加される磁場が弱められると共に第2の磁場印加部(26)に印加される磁場が強められる(図17を参照)。
ここで、第1の磁場印加部(25)の磁気作業物質(27)における磁束密度について説明する。第1および第2のコイル(47,48)が非通電の場合の第1の磁場印加部(25)の磁気作業物質(27)における磁束密度をB0_1とし、第1のコイル(47)に正の最大電流が流れる場合の第1の磁場印加部(25)の磁気作業物質(27)における磁束密度をBmax_1とする。このとき、磁場印加装置(20)は、0.1×Bmax_1≦B0_1≦0.5×Bmax_1が成り立つように構成されていることが好ましい。
さらに、第2の磁場印加部(26)の磁気作業物質(27)における磁束密度について説明する。第1および第2のコイル(47,48)が非通電の場合の第2の磁場印加部(26)の磁気作業物質(27)における磁束密度をB0_2とし、第2のコイル(48)に正の最大電流が流れる場合の第2の磁場印加部(26)の磁気作業物質(27)における磁束密度をBmax_2とする。このとき、磁場印加装置(20)は、0.1×Bmax_2≦B0_2≦0.5×Bmax_2が成り立つように構成されていることが好ましい。
本変形例によっても、上記実施形態2と同様の効果が得られる。
また、本変形例の磁場印加装置(20)は、上記コイル(47,48)が、上記第1の閉磁路(44)および上記第2の閉磁路(45)のそれぞれに設けられている。したがって、第1の閉磁路(44)に設けられた第1のコイル(47)によって、第1の磁場印加部(25)の磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める場合と、第2の閉磁路(45)に設けられた第2のコイル(48)によって、第2の磁場印加部(26)の磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める場合との両方において、当該コイル(47,48)によって生じる磁束の方向が永久磁石(28)において当該永久磁石(28)の磁化方向と一致する。これにより、永久磁石(28)の動作点が高くなって当該永久磁石(28)の磁束が増加する。そのため、第1および第2のコイル(47,48)が生じる磁束を増やすことなく、磁気作業物質(27)により大きな磁場を印加することができる。また、磁気作業物質(27)に印加する磁場を減らすことなく、第1および第2のコイル(47,48)が生じる磁束を減らすことができ、第1および第2のコイル(47,48)に流す電流を減らすことができる。また、当該コイル(47,48)によって生じる磁束の方向が永久磁石(28)において当該永久磁石(28)の磁化方向と相違しない。そのため、当該コイル(47,48)によって生じる磁束によって永久磁石(28)が不可逆減磁することがないので、減磁耐力の向上を目的として重希土類を添加しなくてもよく、ネオジムを含む一方で重希土類を含まない永久磁石(28)を採用することができる。
《実施形態3》
実施形態3について説明する。本実施形態の磁場印加装置(20)は、ヨーク部(30)の構成、磁場印加部(25)の数、コイル(47,48)の数および配置などが上記実施形態1と異なる。以下、実施形態1と異なる点について主に説明する。
実施形態3について説明する。本実施形態の磁場印加装置(20)は、ヨーク部(30)の構成、磁場印加部(25)の数、コイル(47,48)の数および配置などが上記実施形態1と異なる。以下、実施形態1と異なる点について主に説明する。
図18に示すように、磁場印加装置(20)は、第1の磁場印加部(25)および第2の磁場印加部(26)と、第1のコイル(47)および第2のコイル(48)と、第1の電源部(50)および第2の電源部(51)とを備える。また、本実施形態のヨーク部(30)は、上記実施形態1のヨーク部(30)と構成が異なる。なお、図18において、実線矢印は永久磁石(28)が生じる磁場を示す。一方、図19〜図21では、実線矢印は永久磁石(28)が生じる磁場と各コイル(47,48)が生じる磁場とを合成したものを示し、太矢印は各コイル(47,48)が生じる磁場の方向を示す。
ヨーク部(30)は、第1ヨーク部材(31)および第2ヨーク部材(37)で構成されている。第1ヨーク部材(31)および第2ヨーク部材(37)は、それぞれ磁性材料で構成されている。
第1ヨーク部材(31)は、図18において左右に延びる上側連結部(32)と、上側連結部(32)の一端部(図18における左端部)から下方に突出した第1上側腕部(33)と、上側連結部(32)の中央左寄りの部分から下方に突出した第2上側腕部(34)と、上側連結部(32)の中央右寄りの部分から下方に突出した第3上側腕部(35)と、上側連結部(32)の他端部(図18における右端部)から下方に突出した第4上側腕部(36)とを有する。
第2ヨーク部材(30)は、図18において左右に延びる下側連結部(38)と、下側連結部(38)の一端部(図18における左端部)から上方に突出した第1下側腕部(39)と、下側連結部(38)の中央左寄りの部分から上方に突出した第2下側腕部(40)と、下側連結部(38)の中央右寄りの部分から上方に突出した第3下側腕部(41)と、下側連結部(38)の他端部(図18における右端部)から上方に突出した第4下側腕部(42)とを有する。
第1上側腕部(33)と第1下側腕部(39)との間には、第1の磁場印加部(25)が支持されている。第2上側腕部(34)と第2下側腕部(40)との間には、磁気抵抗部(29)としてのエアギャップが形成されている。第3上側腕部(35)と第3下側腕部(41)との間には、第2の磁場印加部(26)が支持されている。第4上側腕部(36)と第4下側腕部(42)との間には、永久磁石(28)が支持されている。
ヨーク部(30)は、第1の磁場印加部(25)と永久磁石(28)とが、第1上側腕部(33)、上側連結部(32)、第4上側腕部(36)、第4下側腕部(42)、下側連結部(38)、および第1下側腕部(39)を介して磁気的に直列接続されて閉回路を構成した第1の閉磁路(44)を形成している。また、ヨーク部(30)は、永久磁石(28)と磁気抵抗部(29)としてのエアギャップとが、第2上側腕部(34)、上側連結部(32)、第4上側腕部(36)、第4下側腕部(42)、下側連結部(38)、および第2下側腕部(40)を介して磁気的に直列接続されて閉回路を構成した第2の閉磁路(45)を形成している。さらに、ヨーク部(30)は、第2の磁場印加部(26)と永久磁石(28)とが、第3上側腕部(35)、上側連結部(32)、第4上側腕部(36)、第4下側腕部(42)、下側連結部(38)、および第3下側腕部(41)を介して磁気的に直列接続されて閉回路を構成した第3の閉磁路(46)を形成している。
換言すると、ヨーク部(30)は、永久磁石(28)の着磁方向両端を磁気的に接続して閉回路を構成した第1の閉磁路(44)、第2の閉磁路(45)、および第3の閉磁路(46)を形成している。そして、第1の閉磁路(44)には、第1の磁場印加部(25)が設けられ、第2の閉磁路(45)には、磁気抵抗部(29)としてのエアギャップが設けられ、そして第3の閉磁路(46)には、第2の磁場印加部(26)が設けられている。
第1のコイル(47)は、第1の閉磁路(44)に、より具体的には第1上側腕部(33)に設けられている。第2のコイル(48)は、第3の閉磁路(46)に、より具体的には第3上側腕部(35)に設けられている。第1および第2のコイル(47,48)に正の電流(すなわち、第1および第2のコイル(47,48)の内部に下向きの磁場を発生させるための電流)が流れることで、第1および第2の磁場印加部(25,26)に印加される磁場が強められる(図19を参照)。一方、第1および第2のコイル(47,48)に負の電流(すなわち、第1および第2のコイル(47,48)の内部に上向きの磁場を発生させるための電流)が流れることで、第1および第2の磁場印加部(25,26)に印加される磁場が弱められる(図20を参照)。なお、図19および図20のように、コイル(47,48)が生じる磁場の方向を各図において太矢印で示す場合がある。
第1の電源部(50)は、第1のコイル(47)に接続されている第2の電源部(51)は、第2のコイル(48)に接続されている。
制御部(52)は、上述したように第1および第2のコイル(47,48)の両方に正の電流または負の電流が流れるように第1および第2の電源部(50,51)を制御する他に、図20に示す状態と図21に示す状態とを交互に繰り返すように第1および第2の電源部(50,51)を制御できるように構成されている。すなわち、第1および第2のコイル(47,48)の両方に負の電流が流れる状態(図20の状態)と、第1のコイル(47)のみに正の電流が流れて第2のコイル(48)は非通電となる状態(図21の状態)とを交互に切り替えることにより、第1の磁場印加部(25)で磁気熱量効果を生じさせる一方、第2の磁場印加部(26)では磁気熱量効果を実質的に生じさせないようにすることができる。
−実施形態3の効果−
本実施形態によっても、上記実施形態1と同様の効果が得られる。
本実施形態によっても、上記実施形態1と同様の効果が得られる。
また、本実施形態の磁場印加装置(20)は、第1の上記磁場印加部(25)および第2の上記磁場印加部(26)と、第1の上記コイル(47)および第2の上記コイル(48)と、上記第1の磁場印加部(25)および上記第1のコイル(47)が設けられた第1の上記閉磁路(44)と、上記第2の磁場印加部(26)および上記第2のコイル(48)が設けられた第2の上記閉磁路(45)と、上記磁気抵抗部(29)が設けられた第3の上記閉磁路(46)とを備え、上記第1のコイル(47)および上記第2のコイル(48)が非通電の場合に上記永久磁石(28)の磁束が上記第1の閉磁路(44)、上記第2の閉磁路(45)、および上記第3の閉磁路(46)に分岐して流れるように構成され、上記第1のコイル(47)に流れる電流を、上記第1の磁場印加部(25)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向と弱める方向とに選択的に流れるように制御すると共に、上記第2のコイル(48)に流れる電流を、上記第2の磁場印加部(26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向と弱める方向とに選択的に流れるように制御する制御部(52)を備える。したがって、磁場印加装置(20)に2つのコイル(47,48)および2つの磁場印加部(25)が設けられる。このため、磁場印加部(25)が1つしか設けられない場合に比べて、磁場印加装置(20)の出力を高めることができる。そして、1つの磁気回路によって2つの磁場印加部(25)を動作させることができ、例えば1つの磁場印加部(25)あたり1つの磁気回路を設ける場合に比べて、磁場印加装置(20)を小型化することができる。
また、本実施形態の磁場印加装置(20)は、上記第1のコイル(47)に上記第1の磁場印加部(25)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向に電流が流れる場合、上記第2の閉磁路(45)および上記第3の閉磁路(46)の少なくとも一方に流れる上記永久磁石(28)の磁束が増加する一方、上記第2のコイル(48)に上記第2の磁場印加部(26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向に電流が流れる場合、上記第1の閉磁路(44)および上記第3の閉磁路(46)の少なくとも一方に流れる上記永久磁石(28)の磁束が増加するように構成されている。したがって、第1のコイル(47)または第2のコイル(48)に対応する磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向に電流が流れる場合、当該コイル(47,48)が設けられていない閉磁路(44,46)に流れる永久磁石(28)の磁束が増加する。これは、磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱めたい閉磁路(44,46)に流れる永久磁石(28)の磁束が減少することを意味する。したがって、例えば磁気作業物質(27)から磁場を除去したい場合に、永久磁石(28)がそれを妨げるのを抑止できる。
また、本実施形態の磁場印加装置(20)は、上記制御部(52)が、上記第1のコイル(47)に流れる電流を、上記第1の磁場印加部(25)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向に流れるように制御する場合に、上記第2のコイル(48)に流れる電流を、上記第2の磁場印加部(26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向に流れるように制御する一方、上記第1のコイル(47)に流れる電流を、上記第1の磁場印加部(25)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向に流れるように制御する場合に、上記第2のコイル(48)に流れる電流を、上記第2の磁場印加部(26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向に流れるように制御するように構成されている。したがって、第1の磁場印加部(25)の磁気作業物質(27)と、第2の磁場印加部(26)の磁気作業物質(27)との両方において、同時に発熱作用または吸熱作用が生じる。これにより、磁場印加装置(20)の最大出力を高めることができる。一例として、第1の磁場印加部(25)と第2の磁場印加部(26)とで磁気作業物質(27)のキュリー温度Tcを異ならせ、熱媒体回路(11)に対して直列に配置することで、磁場印加装置(20)が作り出す温度差を拡大することができる。また、別の例として、第1の磁場印加部(25)と第2の磁場印加部(26)とで磁気作業物質(27)のキュリー温度Tcを同じとし、熱媒体回路(11)に対して並列に配置することで、空調システム(10)の冷凍能力を向上させることができる。
また、本実施形態の磁場印加装置(20)は、上記制御部(52)が、上記第1のコイル(47)に流れる電流を、上記第1の磁場印加部(25)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向と弱める方向とに選択的に流れるように制御する一方、上記第2のコイル(48)に流れる電流を、上記第2の磁場印加部(26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場が一定となるように制御するように構成されている。したがって、第1の磁場印加部(25)において磁気熱量効果を生じさせる一方、第2の磁場印加部(26)では磁気熱量効果を実質的に生じさせない。これにより、磁場印加装置(20)の出力を抑えて当該磁場印加装置(20)を運転することができる。一例として、第1の磁場印加部(25)と第2の磁場印加部(26)とで磁気作業物質(27)のキュリー温度Tcを異ならせることで、磁場印加装置(20)が作り出す温度差を変更させることができる。また、別の例として、第1の磁場印加部(25)と第2の磁場印加部(26)とで磁気作業物質(27)のキュリー温度Tcを同じとすることで、空調システム(10)の冷凍能力を低下させることができる。
−実施形態3の変形例1−
実施形態3の変形例1について説明する。本変形例の磁場印加装置(20)は、コイル(47)の数および配置が上記実施形態3と異なる。以下、実施形態3と異なる点について主に説明する。なお、図22において、実線矢印は永久磁石(28)が生じる磁場を示す。一方、図23および図24では、実線矢印は永久磁石(28)が生じる磁場とコイル(47)が生じる磁場とを合成したものを示し、太矢印はコイル(47)が生じる磁場の方向を示す。
実施形態3の変形例1について説明する。本変形例の磁場印加装置(20)は、コイル(47)の数および配置が上記実施形態3と異なる。以下、実施形態3と異なる点について主に説明する。なお、図22において、実線矢印は永久磁石(28)が生じる磁場を示す。一方、図23および図24では、実線矢印は永久磁石(28)が生じる磁場とコイル(47)が生じる磁場とを合成したものを示し、太矢印はコイル(47)が生じる磁場の方向を示す。
図22に示すように、磁場印加装置(20)は、コイル(47)を1つのみ備える。コイル(47)は、第2の閉磁路(45)に、より具体的には第2上側腕部(34)に設けられている。このコイル(47)に正の電流(すなわち、コイル(47)の内部に上向きの磁場を発生させるための電流)が流れることで、第1および第2の磁場印加部(25,26)に印加される磁場が強められる(図23を参照)。一方、コイル(47)に負の電流(すなわち、コイル(47)の内部に下向きの磁場を発生させるための電流)が流れることで、第1および第2の磁場印加部(25,26)に印加される磁場が弱められる(図24を参照)。
本変形例においても、上記実施形態3と同様の効果が得られる。
また、本変形例の磁場印加装置(20)は、第1の上記磁場印加部(25)および第2の上記磁場印加部(26)と、上記第1の磁場印加部(25)が設けられた第1の上記閉磁路(44)と、上記第2の磁場印加部(26)が設けられた第2の上記閉磁路(45)と、上記磁気抵抗部(29)および上記コイル(47)が設けられた第3の上記閉磁路(46)とを備え、上記コイル(47)が非通電の場合に上記永久磁石(28)の磁束が上記第1の閉磁路(44)、上記第2の閉磁路(45)、および上記第3の閉磁路(46)に分岐して流れるように構成され、上記コイル(47)に流れる電流を、上記第1および第2の磁場印加部(25,26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向と弱める方向とに選択的に流れるように制御する制御部(52)を備える。したがって、第3の閉磁路(46)に設けられたコイル(47)によって、第1の磁場印加部(25)および第2の磁場印加部(26)の両方において磁気熱量効果を生じさせることができ、磁場印加装置(20)の高出力化を図ることができる。また、2つの磁場印加部(25)に対して磁気回路が1つであるため、磁場印加装置(20)の小型化を図ることができる。さらに、コイル(47)が第3の閉磁路(46)に設けられたもののみであるため、磁場印加装置(20)のシンプル化を図ることができる。このように、本変形例によると、高出力、小型、かつシンプルな磁場印加装置(20)を提供することができる。
−実施形態3の変形例2−
実施形態3の変形例2について説明する。本変形例の磁場印加装置(20)は、補助コイル(49)が設けられている点、および電源部(50)が複数設けられている点で上記実施形態3の変形例1と異なる。以下、実施形態3の変形例1と異なる点について主に説明する。
実施形態3の変形例2について説明する。本変形例の磁場印加装置(20)は、補助コイル(49)が設けられている点、および電源部(50)が複数設けられている点で上記実施形態3の変形例1と異なる。以下、実施形態3の変形例1と異なる点について主に説明する。
図25に示すように、磁場印加装置(20)は、補助コイル(49)を備える。この補助コイル(49)は、第1の閉磁路(44)に、より具体的には第1上側腕部(33)に設けられている。なお、図25では、太い実線矢印は永久磁石(28)が生じる磁場とコイル(47)が生じる磁場とを合成したものを示し、細い実線矢印は永久磁石(28)が生じる磁場を示し、太矢印はコイル(47)が生じる磁場の方向を示す。
補助コイル(49)は、第1の磁場印加部(25)と第2の磁場印加部(26)との間で磁気抵抗が異なるためにコイル(47)のみでは第1および第2の磁場印加部(25,26)に均等に磁場を印加できない場合に、当該第1および第2の磁場印加部(25,26)に印加される磁場の強度を互いに近づけるためのものである。例えば、図25に示す例では、コイル(47)に負の電流を流すことにより第2の磁場印加部(26)から磁場を除去することができる一方、第1の磁場印加部(25)から磁場を除去しきれない場合に、補助コイル(49)に負の電流(すなわち、補助コイル(49)の内部に上向きの磁場を発生させるための電流)を流すことで第1の磁場印加部(25)から磁場を除去している。
また、磁場印加装置(20)は、第1の電源部(50)および第2の電源部(51)を備える。第1の電源部(50)は、コイルに接続されている。第2の電源部(51)は、補助コイル(49)に接続されている。
本変形例においても、上記実施形態3の変形例1と同様の効果が得られる。
また、本変形例の磁場印加装置(20)は、上記第1の閉磁路(44)または上記第2の閉磁路(45)に設けられた補助コイル(49)を備え、上記制御部(52)は、上記補助コイル(49)に流れる電流を、上記第1および第2の磁場印加部(25,26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場の強度を互いに近づけるために制御するように構成されている。したがって、補助コイル(49)によって第1および第2の磁場印加部(25,26)の磁気作業物質(27)に印加される磁場の強度を互いに近づけることができる。これは、第1および第2の磁場印加部(25,26)の間で温度が異なるためにその磁気抵抗も異なる場合に、両者の間で印加される磁場の強度が不釣り合いになる状態を想定したものである。そのような不釣り合いを抑制するために、すなわち第1および第2の磁場印加部(25,26)の磁気作業物質(27)に印加される磁場をできるだけ互いに釣り合わせるために、補助コイル(49)が活用される。
−実施形態3の変形例3−
実施形態3の変形例3について説明する。本変形例の磁場印加装置(20)は、ヨーク部(30)の構成が上記実施形態3と異なる。以下、実施形態3と異なる点について主に説明する。なお、図26において、実線矢印は永久磁石(28)が生じる磁場を示す。一方、図27および図28では、実線矢印は永久磁石(28)が生じる磁場とコイル(47)が生じる磁場とを合成したものを示し、太矢印はコイル(47)が生じる磁場の方向を示す。
実施形態3の変形例3について説明する。本変形例の磁場印加装置(20)は、ヨーク部(30)の構成が上記実施形態3と異なる。以下、実施形態3と異なる点について主に説明する。なお、図26において、実線矢印は永久磁石(28)が生じる磁場を示す。一方、図27および図28では、実線矢印は永久磁石(28)が生じる磁場とコイル(47)が生じる磁場とを合成したものを示し、太矢印はコイル(47)が生じる磁場の方向を示す。
図26に示すように、本変形例のヨーク部(30)は、1つのヨーク部材(31)で構成されている。このヨーク部材(31)は、図26において上下に延びる柱部(43)と、柱部(43)の上端部から左右に延びる上側梁部(32)と、柱部(43)の下端部から左右に延びる下側梁部(38)と、上側梁部(32)の一端部(図26における左端部)から下方に突出した第1上側腕部(33)と、上側梁部(32)の他端部(図26における右端部)から下方に突出した第2上側腕部(34)と、下側梁部(38)の一端部(図26における左端部)から上方に突出した第1下側腕部(39)と、下側梁部(38)の他端部(図26における右端部)から上方に突出した第2下側腕部(40)とを有する。
第1上側腕部(33)と第1下側腕部(39)との間には、第1の磁場印加部(25)が支持されている。第2上側腕部(34)と第2下側腕部(40)との間には、第2の磁場印加部(26)が支持されている。柱部(43)は、内部に永久磁石(28)が埋め込まれている。第1上側腕部(33)には、第1のコイル(47)が設けられている。第2上側腕部(34)には、第2のコイル(48)が設けられている。
ヨーク部(30)は、第1の磁場印加部(25)と永久磁石(28)とが、第1上側腕部(33)、上側梁部(32)、柱部(43)、下側梁部(38)、および第1下側腕部(39)を介して磁気的に直列接続されて閉回路を構成した第1の閉磁路(44)を形成している。また、ヨーク部(30)は、第2の磁場印加部(26)と永久磁石(28)とが、第2上側腕部(34)、上側梁部(32)、柱部(43)、下側梁部(38)、および第2下側腕部(40)を介して磁気的に直列接続されて閉回路を構成した第2の閉磁路(45)を形成している。さらに、ヨーク部(30)は、永久磁石(28)の上端部と下端部とが、柱部(43)を介して磁気的に直列接続されて閉回路を構成した第3の閉磁路(46)を形成している。
換言すると、ヨーク部(30)は、永久磁石(28)の着磁方向両端を磁気的に接続して閉回路を構成した第1の閉磁路(44)、第2の閉磁路(45)、および第3の閉磁路(46)を形成している。そして、第1の閉磁路(44)には、第1の磁場印加部(25)が設けられ、第2の閉磁路(45)には、第2の磁場印加部(26)が設けられている。また、柱部(43)のうち永久磁石(28)の左右の部分(図27にハッチングで示す部分)は、第1および第2のコイル(47,48)に正の電流(すなわち、第1および第2のコイル(47,48)の内部に下向きの磁場を発生させるための電流)を流した場合に磁気飽和を生じて大きな磁気抵抗となる磁気抵抗部(29)を構成している(図27を参照)。
第1および第2のコイル(47,48)に正の電流が流れることで、第1および第2の磁場印加部(25,26)に印加される磁場が強められる(図27を参照)。このとき、柱部(43)のうち永久磁石(28)の左右の部分で磁気飽和が生じる。一方、第1および第2のコイル(47,48)に負の電流(すなわち、第1および第2のコイル(47,48)の内部に上向きの磁場を発生させるための電流)が流れることで、第1および第2の磁場印加部(25,26)に印加される磁場が弱められる(図28を参照)。このとき、永久磁石(28)の磁束は柱部(43)内で循環する。
本変形例においても、上記実施形態3と同様の効果が得られる。
《実施形態4》
実施形態4について説明する。本実施形態の磁場印加装置(20)は、ヨーク部(30)の構成およびコイル(47)の配置が上記実施形態1と異なる。以下、実施形態1と異なる点について主に説明する。
実施形態4について説明する。本実施形態の磁場印加装置(20)は、ヨーク部(30)の構成およびコイル(47)の配置が上記実施形態1と異なる。以下、実施形態1と異なる点について主に説明する。
図29に示すように、ヨーク部(30)は、実施形態1のヨーク部(30)と比べて、第2上側腕部(34)と第3上側腕部(35)とがつながると共に、第2下側腕部(40)と第3下側腕部(41)とがつながったような形状を有する。なお、本実施形態では、実施形態1の第2上側腕部(34)および第3上側腕部(35)に相当する部分をまとめて第2上側腕部(34)とし、また実施形態1の第2下側腕部(40)および第3下側腕部(41)に相当する部分をまとめて第2下側腕部(40)とする。
コイル(47)は、第1の閉磁路(44)および第2の閉磁路(45)にまたがるように、より具体的には第2下側腕部(40)に設けられている。このコイル(47)に正の電流(すなわち、コイル(47)の内部に上向きの磁場を発生させるための電流)が流れることで、磁場印加部(25)に印加される磁場が強められる(図30を参照)。一方、コイル(47)に負の電流(すなわち、コイル(47)の内部に下向きの磁場を発生させるための電流)が流れることで、磁場印加部(25)に印加される磁場が弱められる(図31を参照)。
−実施形態4の効果−
本実施形態においても、上記実施形態1と同様の効果が得られる。
本実施形態においても、上記実施形態1と同様の効果が得られる。
《参考例1》
参考例1について説明する。図32は、磁場印加装置(20)の構成を概略的に示す正面図である。同図に示すように、磁場印加装置(20)は、磁場印加部(25)と、永久磁石(28)と、ヨーク部(30)と、コイル(47)と、電源部(50)と、制御部(52)とを備える。なお、各図において、実線矢印は永久磁石(28)が生じる磁場を示し、破線矢印はコイル(47)が生じる磁場を示す。
参考例1について説明する。図32は、磁場印加装置(20)の構成を概略的に示す正面図である。同図に示すように、磁場印加装置(20)は、磁場印加部(25)と、永久磁石(28)と、ヨーク部(30)と、コイル(47)と、電源部(50)と、制御部(52)とを備える。なお、各図において、実線矢印は永久磁石(28)が生じる磁場を示し、破線矢印はコイル(47)が生じる磁場を示す。
磁場印加部(25)は、磁気作業物質(27)が収容されると共に内部を熱媒体が流れるAMRベッドで構成されている。磁気作業物質(27)は、磁場が印加されると発熱する一方、磁場が除去されると吸熱する。磁気作業物質(27)の材料としては、例えば、Gd5(Ge0.5Si0.5)4、La(Fe1-xSix)13、La(Fe1-xCoxSiy)13、La(Fe1-xSix)13Hy、Mn(As0.9Sb0.1)等を用いることができる。
永久磁石(28)は、直方体状の焼結磁石であって、ネオジムを含む一方で重希土類を含まない。永久磁石(28)は、上側端部がN極になりかつ下側端部がS極となるように上下方向に着磁されている。永久磁石(28)の磁束は、図32に示すように、コイル(47)が非通電の状態でヨーク部材(31)の柱部(43)に流れる。なお、永久磁石(28)は、上側端部がS極になりかつ下側端部がN極となるように上下方向に着磁されていてよい。
ヨーク部(30)は、1つのヨーク部材(31)で構成されている。このヨーク部材(31)は、磁性材料で構成されている。ヨーク部材(31)は、図32において上下に延びる柱部(43)と、柱部(43)の上端部から左方に延びる上側梁部(32)と、柱部(43)の下端部から左方に延びる下側梁部(38)と、上側梁部(32)の左端部から下方に突出した第1上側腕部(33)と、上側梁部(32)の中央部から下方に突出した第2上側腕部(34)と、下側梁部(38)の左端部から上方に突出した第1下側腕部(39)と、下側梁部(38)の中央部から上方に突出した第2下側腕部(40)とを有する。
第1上側腕部(33)と第1下側腕部(39)との間には、磁場印加部(25)が支持されている。第2上側腕部(34)と第2下側腕部(40)との間には、永久磁石(28)が支持されている。第1上側腕部(33)には、コイル(47)が設けられている。
ヨーク部(30)は、磁場印加部(25)と永久磁石(28)とが、第1上側腕部(33)、上側梁部(32)、第2上側腕部(34)、第2下側腕部(40)、下側梁部(38)、および第1下側腕部(39)を介して磁気的に直列接続されて閉回路を構成した第1の閉磁路(44)を形成している。また、ヨーク部(30)は、永久磁石(28)の上端部と下端部とが、第2上側腕部(34)、上側梁部(32)、柱部(43)、下側梁部(38)、および第2下側腕部(40)を介して磁気的に直列接続されて閉回路を構成した第2の閉磁路(45)を形成している。
換言すると、ヨーク部(30)は、永久磁石(28)の着磁方向両端を磁気的に接続して閉回路を構成した第1の閉磁路(44)および第2の閉磁路(45)を形成している。そして、第1の閉磁路(44)には、磁場印加部(25)が設けられている。
コイル(47)は、第1の閉磁路(44)に、より具体的には第1上側腕部(33)に設けられている。このコイル(47)に正の電流(すなわち、コイル(47)の内部に下向きの磁場を発生させるための電流)が流れることで、磁場印加部(25)に印加される磁場が強められる(図33を参照)。
電源部(50)は、コイル(47)に接続され、コイル(47)に電流を流すための装置である。電源部(50)は、例えば、矩形波状の正の電流をコイル(47)に流すことができるように構成されている。
制御部(52)は、電源部(50)に接続され、コイル(47)に流れる電流を制御するための装置である。制御部(52)は、コイル(47)に流れる電流を、磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向に流れるように制御する。すなわち、制御部(52)は、コイル(47)に正の電流が流れるように、またはコイル(47)に電流が流れないように電源部(50)を制御する。
−参考例1の効果−
本参考例の磁場印加装置(20)は、磁気作業物質(27)が設けられて該磁気作業物質(27)に磁場が印加される磁場印加部(25)と、永久磁石(28)と、ヨーク部(30)とを備え、上記ヨーク部(30)は、上記磁場印加部(25)と上記永久磁石(28)とが上記ヨーク部(30)を介して磁気的に直列接続されて閉回路を構成した第1の閉磁路(44)と、上記永久磁石(28)の着磁方向両端が上記ヨーク部(30)を介して磁気的に接続されて閉回路を構成した第2の閉磁路(45)とを形成している。そして、磁場印加装置(20)は、上記第1の閉磁路(44)を構成して上記第2の閉磁路(45)を構成しない開磁路に設けられたコイル(47)と、上記コイル(47)に流れる電流を、上記永久磁石(28)の磁場を強める方向に流れるように制御する制御部(52)とを備える。そのようにコイル(47)に電流が流れると、永久磁石(28)の動作点が比較的高くなり、永久磁石(28)がその性能を十分に発揮し得る。これにより、特許文献1の磁場印加装置が有する“コイルに電流を流すことによって生じる磁場が永久磁石の磁場を弱めるように作用するために、永久磁石の動作点が比較的低くなって当該永久磁石の性能を十分に発揮させることができない”という短所を克服することができる。また、永久磁石(28)に対して逆磁界がかからないため、重希土類を含まない永久磁石(28)を使用できる。そのため、より高い残留磁束密度をもった磁石を利用でき、コイル(47)で生じる磁束を少なくしてコイル電流を抑えることが可能となる。
本参考例の磁場印加装置(20)は、磁気作業物質(27)が設けられて該磁気作業物質(27)に磁場が印加される磁場印加部(25)と、永久磁石(28)と、ヨーク部(30)とを備え、上記ヨーク部(30)は、上記磁場印加部(25)と上記永久磁石(28)とが上記ヨーク部(30)を介して磁気的に直列接続されて閉回路を構成した第1の閉磁路(44)と、上記永久磁石(28)の着磁方向両端が上記ヨーク部(30)を介して磁気的に接続されて閉回路を構成した第2の閉磁路(45)とを形成している。そして、磁場印加装置(20)は、上記第1の閉磁路(44)を構成して上記第2の閉磁路(45)を構成しない開磁路に設けられたコイル(47)と、上記コイル(47)に流れる電流を、上記永久磁石(28)の磁場を強める方向に流れるように制御する制御部(52)とを備える。そのようにコイル(47)に電流が流れると、永久磁石(28)の動作点が比較的高くなり、永久磁石(28)がその性能を十分に発揮し得る。これにより、特許文献1の磁場印加装置が有する“コイルに電流を流すことによって生じる磁場が永久磁石の磁場を弱めるように作用するために、永久磁石の動作点が比較的低くなって当該永久磁石の性能を十分に発揮させることができない”という短所を克服することができる。また、永久磁石(28)に対して逆磁界がかからないため、重希土類を含まない永久磁石(28)を使用できる。そのため、より高い残留磁束密度をもった磁石を利用でき、コイル(47)で生じる磁束を少なくしてコイル電流を抑えることが可能となる。
《参考例2》
参考例2について説明する。図34は、磁場印加装置(20)の構成を概略的に示す正面図である。同図に示すように、磁場印加装置(20)は、磁場印加部(25)と、永久磁石(28)と、ヨーク部(30)と、コイル(47)と、電源部(50)と、制御部(52)とを備える。なお、図34において、実線矢印は永久磁石(28)が生じる磁場を示し、太矢印はコイル(47)が生じる磁場の方向を示す。一方、図35では、実線矢印は永久磁石(28)が生じる磁場とコイル(47)が生じる磁場とを合成したものを示す。
参考例2について説明する。図34は、磁場印加装置(20)の構成を概略的に示す正面図である。同図に示すように、磁場印加装置(20)は、磁場印加部(25)と、永久磁石(28)と、ヨーク部(30)と、コイル(47)と、電源部(50)と、制御部(52)とを備える。なお、図34において、実線矢印は永久磁石(28)が生じる磁場を示し、太矢印はコイル(47)が生じる磁場の方向を示す。一方、図35では、実線矢印は永久磁石(28)が生じる磁場とコイル(47)が生じる磁場とを合成したものを示す。
磁場印加部(25)は、磁気作業物質(27)が収容されると共に内部を熱媒体が流れるAMRベッドで構成されている。磁気作業物質(27)は、磁場が印加されると発熱する一方、磁場が除去されると吸熱する。磁気作業物質(27)の材料としては、例えば、Gd5(Ge0.5Si0.5)4、La(Fe1-xSix)13、La(Fe1-xCoxSiy)13、La(Fe1-xSix)13Hy、Mn(As0.9Sb0.1)等を用いることができる。
永久磁石(28)は、直方体状の焼結磁石であって、ネオジムを含む一方で重希土類を含まない。永久磁石(28)は、上側端部がN極になりかつ下側端部がS極となるように上下方向に着磁されている。永久磁石(28)の磁束は、図34に示すように、コイル(47)が非通電の状態でヨーク部材(31)の柱部(43)に流れる。なお、永久磁石(28)は、上側端部がS極になりかつ下側端部がN極となるように上下方向に着磁されていてよい。
ヨーク部(30)は、1つのヨーク部材(31)で構成されている。このヨーク部材(31)は、磁性材料で構成されている。ヨーク部材(31)は、図34において上下に延びる柱部(43)と、柱部(43)の上端部から左方に延びる上側梁部(32)と、柱部(43)の下端部から左方に延びる下側梁部(38)と、上側梁部(32)の左端部から下方に突出した上側腕部(33)と、下側梁部(38)の左端部から上方に突出した下側腕部(39)とを有する。
上側腕部(33)と下側腕部(39)との間には、磁場印加部(25)が支持されている。柱部(43)には、永久磁石(28)が差し込まれて固定されている。柱部(43)には、コイル(47)が設けられている。
ヨーク部(30)は、磁場印加部(25)と永久磁石(28)とが、上側腕部(33)、上側梁部(32)、柱部(43)、下側梁部(38)、および下側腕部(39)を介して磁気的に直列接続されて閉回路を構成した第1の閉磁路(44)を形成している。また、ヨーク部(30)は、永久磁石(28)の上端部と下端部とが、柱部(43)を介して磁気的に直列接続されて閉回路を構成した第2の閉磁路(45)を形成している。
換言すると、ヨーク部(30)は、永久磁石(28)の着磁方向両端を磁気的に接続して閉回路を構成した第1の閉磁路(44)および第2の閉磁路(45)を形成している。そして、第1の閉磁路(44)には、磁場印加部(25)が設けられている。第2の閉磁路(45)は、ヨーク部(30)によって構成されている。
コイル(47)は、第1の閉磁路(44)および第2の閉磁路(45)にまたがるように、より具体的には柱部(43)に設けられている。このコイル(47)に正の電流(すなわち、コイル(47)の内部に上向きの磁場を発生させるための電流)が流れることで、磁場印加部(25)に印加される磁場が強められる(図35を参照)。また、コイル(47)に正の電流が流れる場合、永久磁石(28)の磁場が強められると共に、第2の閉磁路(45)で、より具体的には柱部(43)のうち永久磁石(28)の右側の部分(図35にハッチングで示す部分)で磁気飽和が生じる。
電源部(50)は、コイル(47)に接続され、コイル(47)に電流を流すための装置である。電源部(50)は、例えば、矩形波状の正の電流をコイル(47)に流すことができるように構成されている。
制御部(52)は、電源部(50)に接続され、コイル(47)に流れる電流を制御するための装置である。制御部(52)は、コイル(47)に流れる電流を、磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向に流れるように制御する。すなわち、制御部(52)は、コイル(47)に正の電流が流れるように、またはコイル(47)に電流が流れないように電源部(50)を制御する。
−参考例2の効果−
本参考例の磁場印加装置(20)は、磁気作業物質(27)が設けられて該磁気作業物質(27)に磁場が印加される磁場印加部(25)と、永久磁石(28)と、ヨーク部(30)とを備え、上記ヨーク部(30)は、上記磁場印加部(25)と上記永久磁石(28)とが上記ヨーク部(30)を介して磁気的に直列接続されて閉回路を構成した第1の閉磁路(44)と、上記永久磁石(28)の着磁方向両端が上記ヨーク部(30)を介して磁気的に接続されて閉回路を構成した第2の閉磁路(45)とを形成している。そして、磁場印加装置(20)は、上記第1の閉磁路(44)および上記第2の閉磁路(45)を構成する開磁路に設けられたコイル(47)と、上記コイル(47)に流れる電流を、上記永久磁石(28)の磁場を強める方向に流れるように制御する制御部(52)とを備える。そのようにコイル(47)に電流が流れると、永久磁石(28)の動作点が比較的高くなり、永久磁石(28)がその性能を十分に発揮し得る。これにより、特許文献1の磁場印加装置が有する“コイルに電流を流すことによって生じる磁場が永久磁石の磁場を弱めるように作用するために、永久磁石の動作点が比較的低くなって当該永久磁石の性能を十分に発揮させることができない”という短所を克服することができる。また、永久磁石(28)に対して逆磁界がかからないため、重希土類を含まない永久磁石(28)を使用できる。そのため、より高い残留磁束密度をもった磁石を利用でき、コイル(47)で生じる磁束を少なくしてコイル電流を抑えることが可能となる。
本参考例の磁場印加装置(20)は、磁気作業物質(27)が設けられて該磁気作業物質(27)に磁場が印加される磁場印加部(25)と、永久磁石(28)と、ヨーク部(30)とを備え、上記ヨーク部(30)は、上記磁場印加部(25)と上記永久磁石(28)とが上記ヨーク部(30)を介して磁気的に直列接続されて閉回路を構成した第1の閉磁路(44)と、上記永久磁石(28)の着磁方向両端が上記ヨーク部(30)を介して磁気的に接続されて閉回路を構成した第2の閉磁路(45)とを形成している。そして、磁場印加装置(20)は、上記第1の閉磁路(44)および上記第2の閉磁路(45)を構成する開磁路に設けられたコイル(47)と、上記コイル(47)に流れる電流を、上記永久磁石(28)の磁場を強める方向に流れるように制御する制御部(52)とを備える。そのようにコイル(47)に電流が流れると、永久磁石(28)の動作点が比較的高くなり、永久磁石(28)がその性能を十分に発揮し得る。これにより、特許文献1の磁場印加装置が有する“コイルに電流を流すことによって生じる磁場が永久磁石の磁場を弱めるように作用するために、永久磁石の動作点が比較的低くなって当該永久磁石の性能を十分に発揮させることができない”という短所を克服することができる。また、永久磁石(28)に対して逆磁界がかからないため、重希土類を含まない永久磁石(28)を使用できる。そのため、より高い残留磁束密度をもった磁石を利用でき、コイル(47)で生じる磁束を少なくしてコイル電流を抑えることが可能となる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
例えば、上記各実施形態および上記各変形例において、コイル(47,48)および補助コイル(49)は2つ以上に分割されていてもよい。具体例を挙げると、実施形態1において、第3下側腕部(41)に2つ以上のコイルが設けられていてもよいし、実施形態3において、第1上側腕部(33)および第3上側腕部(35)の各々にコイルが2つずつ設けられていてもよい。
また、例えば、上記各実施形態および上記各変形例において、コイル(47,48)および補助コイル(49)の位置は、その磁気的な作用が異ならない限り任意に変更可能である。具体例を挙げると、実施形態1において、第3上側腕部(35)にコイル(47,48)が設けられていてもよいし、実施形態2において、第3上側腕部(35)および第3下側腕部(41)の少なくとも一方にコイル(47,48)が設けられていてもよい。
また、例えば、ヨーク部(30)を構成する各ヨーク部材(31,37)は、それぞれ複数片から構成されていてもよい。具体例を挙げると、実施形態1の第1ヨーク部材(31)において、上側連結部(32)と第1〜第3上側腕部(33〜35)とが互いに別個に形成されて互いに接合されていてもよい。
また、例えば、上記各実施形態および上記各変形例において、2つ以上の永久磁石(28)を備えていてもよい。具体例を挙げると、実施形態1において上側連結部(32)の中央部から下方に突出した第4上側腕部と、下側連結部(38)の中央部から上方に突出した第4下側腕部とをさらに備え、第4上側腕部と第4下側腕部との間に永久磁石(28)が支持されるように構成してもよい。この場合には、第2上側腕部(34)と第2下側腕部(40)との間に支持された永久磁石(28)と、第4上側腕部と第4下側腕部との間に支持された永久磁石(28)を、仮想的にひとつの永久磁石(28)と見做して本技術を適用してもよいし、それぞれの永久磁石(28)ごとに本技術を適用してもよい。
また、例えば、上記各実施形態および上記各変形例において、2つ以上の磁気抵抗部(29)を備えていてもよい。具体例を挙げると、実施形態1の変形例2において、上側連結部(32)の一端部(図9における右端部)から下方に突出した第4上側腕部と、下側連結部(38)の一端部(図9における右端部)から上方に突出した第4下側腕部とをさらに備え、第4上側腕部と第4下側腕部との間に磁気抵抗部(29)が形成されるように構成してもよい。この場合には、第3上側腕部(35)と第3下側腕部(41)との間に形成された磁気抵抗部(29)と、第4上側腕部と第4下側腕部との間に形成された磁気抵抗部(29)を、仮想的にひとつの磁気抵抗部(29)と見做して本技術を適用してもよいし、それぞれの磁気抵抗部(29)ごとに本技術を適用してもよい。
また、例えば、上記各実施形態および上記各変形例において、2つ以上の磁場印加部(25)を備えていてもよい。具体例を挙げると、実施形態1と実施形態4と参考例1と参考例2において2つ以上の磁場印加部(25,26)を備えていてもよいし、実施形態2と実施形態3において3つ以上の磁場印加部(25,26)を備えていてもよい。この場合には、それぞれの磁場印加部(25,26)ごとに本技術を適用すればよい。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
以上説明したように、本開示は、磁場印加装置について有用である。
20 磁場印加装置
25 第1の磁場印加部(磁場印加部)
26 第2の磁場印加部(磁場印加部)
27 磁気作業物質
28 永久磁石
29 磁気抵抗部
30 ヨーク部
44 第1の閉磁路(閉磁路)
45 第2の閉磁路(閉磁路)
46 第3の閉磁路(閉磁路)
47 第1のコイル(コイル)
48 第2のコイル(コイル)
49 補助コイル
52 制御部
25 第1の磁場印加部(磁場印加部)
26 第2の磁場印加部(磁場印加部)
27 磁気作業物質
28 永久磁石
29 磁気抵抗部
30 ヨーク部
44 第1の閉磁路(閉磁路)
45 第2の閉磁路(閉磁路)
46 第3の閉磁路(閉磁路)
47 第1のコイル(コイル)
48 第2のコイル(コイル)
49 補助コイル
52 制御部
Claims (25)
- 磁気作業物質(27)が設けられて該磁気作業物質(27)に磁場が印加される磁場印加部(25,26)と、永久磁石(28)とを備えた磁場印加装置(20)であって、
上記永久磁石(28)の着磁方向両端を磁気的に接続して閉回路を構成した少なくとも2つの閉磁路(44〜46)を形成するヨーク部(30)を備え、
上記磁場印加部(25,26)は、少なくとも1つの上記閉磁路(44〜46)に設けられ、
上記閉磁路(44〜46)のうち少なくとも1つに設けられ、上記磁気作業物質(27)に印加される磁場の強度を変更可能なコイル(47,48)を備え、
上記磁場印加装置(20)は、上記コイル(47,48)が非通電の場合に上記永久磁石(28)の磁束が、上記磁場印加部(25,26)が設けられた上記閉磁路(44〜46)を含む2つ以上の該閉磁路(44〜46)に分岐して流れるように構成されている
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項1において、
第1の上記閉磁路(44)と、第2の上記閉磁路(45)とを備え、
上記第1の閉磁路(44)のうち上記永久磁石(28)以外の部分の磁気抵抗をR1とし、かつ上記第2の閉磁路(45)のうち上記永久磁石(28)以外の部分の磁気抵抗をR2として、
0.01×R1≦R2≦100×R1が成り立つように設計されている
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項1または2において、
上記コイル(47,48)に上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向の最大電流が流れる場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をBmaxとし、かつ上記コイル(47,48)が非通電の場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をB0として、
0.1×Bmax≦B0≦0.5×Bmaxが成り立つように設計されている
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項において、
上記磁場印加部(25,26)が設けられていない少なくとも1つの上記閉磁路(44〜46)に設けられた磁気抵抗部(29)を備える
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項4において、
上記磁気抵抗部(29)は、エアギャップまたは非磁性体によって構成されている
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項1〜5のいずれか1項において、
上記コイル(47,48)に流れる電流を、上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向と弱める方向とに選択的に流れるように制御する制御部(52)を備える
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項6において、
上記コイル(47,48)に上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向の最大電流が流れる場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をBmaxとし、上記コイル(47,48)に上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向の最大電流が流れる場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をBminとし、かつ上記コイル(47,48)が非通電の場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をB0として、
B0≒(Bmax−Bmin)/2が成り立つように設計されている
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項6または7において、
上記コイル(47,48)に上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向の最大電流が流れる場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をBmaxとし、上記コイル(47,48)に上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向の最大電流が流れる場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をBminとし、かつ上記コイル(47,48)が非通電の場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をB0として、
上記制御部(52)は、|Bmin|<B0<Bmaxが成り立つように上記コイル(47,48)に流れる電流を制御するように構成されている
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項8において、
上記制御部(52)は、|Bmin|が0となるように上記コイル(47,48)に流れる電流を制御するように構成されている
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項1〜9のいずれか1項において、
上記コイル(47,48)が非通電の場合の上記磁気作業物質(27)における磁束密度をB0として、
B0>0が成り立つように設計されている
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項1〜10のいずれか1項において、
上記磁場印加部(25,26)が設けられた第1の上記閉磁路(44)と、
磁気抵抗部(29)が設けられた第2の上記閉磁路(45)とを備え、
上記コイル(47,48)は、上記第2の閉磁路(45)に設けられている
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項11において、
上記磁場印加部(25,26)の磁気抵抗をRamrとし、上記永久磁石(28)の磁気抵抗をRmagとし、上記磁気抵抗部(29)の磁気抵抗をRlとし、Rmag/Ramr=k1とし、かつRl/Ramr=k2として、
(k1+k2+k1・k2)/k1<√2が成り立つように設計されている
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項1〜10のいずれか1項において、
上記磁場印加部(25,26)が設けられた第1の上記閉磁路(44)と、
磁気抵抗部(29)が設けられた第2の上記閉磁路(45)とを備え、
上記コイル(47,48)は、上記第1の閉磁路(44)に設けられている
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項13において、
上記磁場印加部(25,26)の磁気抵抗をRamrとし、上記永久磁石(28)の磁気抵抗をRmagとし、上記磁気抵抗部(29)の磁気抵抗をRlとし、Rmag/Ramr=k1とし、かつRl/Ramr=k2として、
(k1+k2+k1・k2)/(k1+k2)<√2が成り立つように設計されている
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項1〜3,6〜10のいずれか1項において、
第1の上記磁場印加部(25)および第2の上記磁場印加部(26)と、
上記第1の磁場印加部(25)が設けられた第1の上記閉磁路(44)と、
上記第2の磁場印加部(26)が設けられた第2の上記閉磁路(45)とを備え、
上記コイル(47,48)は、上記第1の閉磁路(44)および上記第2の閉磁路(45)の少なくとも一方に設けられ、
上記コイル(47,48)に流れる電流を、上記第1の磁場印加部(25)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強めかつ上記第2の上記磁場印加部(26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向と、上記第1の磁場印加部(25)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱めかつ上記第2の磁場印加部(26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向とに選択的に流れるように制御する制御部(52)を備える
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項15において、
上記第1の磁場印加部(25)と上記第2の磁場印加部(26)との一方の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向の電流が上記コイル(47,48)に流れる場合に、上記第1の磁場印加部(25)と上記第2の磁場印加部(26)との他方の上記磁気作業物質(27)に上記永久磁石(28)の磁場が印加されるように構成されている
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項15または16において、
上記コイル(47,48)は、上記第1の閉磁路(44)および上記第2の閉磁路(45)の一方のみに設けられている
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項15または16において、
上記コイル(47,48)は、上記第1の閉磁路(44)および上記第2の閉磁路(45)のそれぞれに設けられている
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項4〜8のいずれか1項において、
第1の上記磁場印加部(25)および第2の上記磁場印加部(26)と、
第1の上記コイル(47)および第2の上記コイル(48)と、
上記第1の磁場印加部(25)および上記第1のコイル(47)が設けられた第1の上記閉磁路(44)と、
上記第2の磁場印加部(26)および上記第2のコイル(48)が設けられた第2の上記閉磁路(45)と、
上記磁気抵抗部(29)が設けられた第3の上記閉磁路(46)とを備え、
上記第1のコイル(47)および上記第2のコイル(48)が非通電の場合に上記永久磁石(28)の磁束が上記第1の閉磁路(44)、上記第2の閉磁路(45)、および上記第3の閉磁路(46)に分岐して流れるように構成され、
上記第1のコイル(47)に流れる電流を、上記第1の磁場印加部(25)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向と弱める方向とに選択的に流れるように制御すると共に、上記第2のコイル(48)に流れる電流を、上記第2の磁場印加部(26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向と弱める方向とに選択的に流れるように制御する制御部(52)を備える
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項19において、
上記第1のコイル(47)に上記第1の磁場印加部(25)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向に電流が流れる場合、上記第2の閉磁路(45)および上記第3の閉磁路(46)の少なくとも一方に流れる上記永久磁石(28)の磁束が増加する一方、
上記第2のコイル(48)に上記第2の磁場印加部(26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向に電流が流れる場合、上記第1の閉磁路(44)および上記第3の閉磁路(46)の少なくとも一方に流れる上記永久磁石(28)の磁束が増加するように構成されている
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項19または20において、
上記制御部(52)は、
上記第1のコイル(47)に流れる電流を、上記第1の磁場印加部(25)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向に流れるように制御する場合に、上記第2のコイル(48)に流れる電流を、上記第2の磁場印加部(26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向に流れるように制御する一方、
上記第1のコイル(47)に流れる電流を、上記第1の磁場印加部(25)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向に流れるように制御する場合に、上記第2のコイル(48)に流れる電流を、上記第2の磁場印加部(26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を弱める方向に流れるように制御するように構成されている
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項19〜21のいずれか1項において、
上記制御部(52)は、上記第1のコイル(47)に流れる電流を、上記第1の磁場印加部(25)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向と弱める方向とに選択的に流れるように制御する一方、上記第2のコイル(48)に流れる電流を、上記第2の磁場印加部(26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場が一定となるように制御するように構成されている
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項4〜8のいずれか1項において、
第1の上記磁場印加部(25)および第2の上記磁場印加部(26)と、
上記第1の磁場印加部(25)が設けられた第1の上記閉磁路(44)と、
上記第2の磁場印加部(26)が設けられた第2の上記閉磁路(45)と、
磁気抵抗部(29)および上記コイル(47,48)が設けられた第3の上記閉磁路(46)とを備え、
上記コイル(47,48)が非通電の場合に上記永久磁石(28)の磁束が上記第1の閉磁路(44)、上記第2の閉磁路(45)、および上記第3の閉磁路(46)に分岐して流れるように構成され、
上記コイル(47,48)に流れる電流を、上記第1および第2の磁場印加部(25,26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向と弱める方向とに選択的に流れるように制御する制御部(52)を備える
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項23において、
上記第1の閉磁路(44)または上記第2の閉磁路(45)に設けられた補助コイル(49)を備え、
上記制御部(52)は、上記補助コイル(49)に流れる電流を、上記第1および第2の磁場印加部(25,26)の上記磁気作業物質(27)に印加される磁場の強度を互いに近づけるために制御するように構成されている
ことを特徴とする磁場印加装置。 - 請求項1〜8のいずれか1項において、
上記磁場印加部(25,26)および上記コイル(47,48)が設けられた第1の上記閉磁路(44)と、
磁気抵抗部(29)が設けられた第2の上記閉磁路(45)とを備え、
上記コイル(47,48)に上記磁気作業物質(27)に印加される磁場を強める方向に電流が流れる場合に上記永久磁石(28)の磁場も強められるように構成されている
ことを特徴とする磁場印加装置。
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