JP2020125094A - 車両浮上方法 - Google Patents

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富田 真次
Shinji Tomita
真次 富田
武信 薄井
Takenobu Usui
武信 薄井
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Abstract

【課題】車両を津波や高潮への避難手段として使うための車両浮上方法を提供する。【解決手段】車両の下部をベルトと防水シートを用いて巾着状に覆って前記車両を水に浮かべる車両浮上方法であって、前記車両の底部と、前記車両の前部と、前記車両の後部と、前記車両の左右の側面を覆える大きさの防水シートの上に車両を移動するステップと、前記側面を前記防水シートで覆うステップと、前記前部と後部を前記防水シートで覆うステップと、前記防水シートの余長部を折り畳むステップと、前記防水シートの端部に設けられた複数の穴にベルトを通すステップと前記ベルトを締めて前記防水シートを前記車両へ密着させるステップによる車両浮上方法。【選択図】図5

Description

本発明は津波や高潮への避難方法を提供する車両浮上方法に関する。
近年、世界の各地において巨大地震が頻発するようになってきている。津波や高潮は、押し波によって地上の建造物を破壊し、地上の物(人や車など)を波に飲み、これらを引き波によって海に引き込む。しかも、海からの大きな波は、その高さが高くなるにつれて進行方向の動きが大きくなるが、その高さが人の膝の位置程度の場合であっても、人を波に飲み込むだけのエネルギーを有している。津波は波と表現されるが実際は海水の塊なので、砕け散ることがなくそのエネルギー想像以上に大きい。
沿岸部近くで発生した津波の到達速度は、地震発生時から数十分以内(例えば、約5分〜約30分の間)に第1波が到達すると言われている。しかも、津波は、その高さの数倍の海抜の高さの内陸まで遡上するとも言われている。
したがって、地震が発生した場合には、沿岸部の人たちのみならず、沿岸部に接していて海抜がそれほど高くない地域の人は、津波が襲来することを予想して、短時間の間にで
きるだけ高い高台などに避難する必要がある。しかし、高齢者や病院等などに入院中の患者、保育園や小学校等にいる小さな子供達などは、短時間のうちに自力で海岸などから遠くの高台等に避難することは困難であり、しかも、その数が多くなればなるほど避難に要する時間が長くなるといった、問題が生じている。また、近くに高台がない場合には、高齢者や子供、病人などの弱者のみならず、大人であっても短時間のうちに津波の襲来から逃れることが難しくなる。
短時間に安全な場所を確保するためにかかる短時間の間に、安全な設備を提供して、津波に飲み込まれることなく、かつ津波の引き波によっても海に引き込まれるのを防止する技術が提案されている。
特許文献1には、球形のカプセルで内部に椅子やベッドが備えられている津波カプセルが開示されている。また、特許文献2には球形をジンバル構造で支えて回転時の安定性を確保することが開示されている。
特許文献3には、鋼鉄製のガイドに挟まれた上下動可能な津波シェルターが津波の到来時には、ガイドの上へ移動することで中に居る人を救助する技術が開示されている。また、特許文献4には、地面に指示された杭に繋がれた大人数を収容することができる船を津波シェルターとして使う発明が開示されている。
津波や高潮から病人や老人を含めて避難するには、普段生活している場所から避難手段までの移動が大きな問題となる。移動時間を少なくするには、普段生活している場所の直ぐ近くに避難手段を用意すればよいが、避難手段の設置場所の確保が困難な場合が多い。また、避難手段の用意にはかなりの費用負担が生じるという問題も有る。
特開2012−218725号公報 特開2013−139255号公報 特開2011−106142号公報 特開2006−193133号公報
上述のように、津波や高潮への対策のための避難手段を普段の生活する場所の近くへ用意することが困難であるという問題への対応策が求められている。
そこで、発明者らは病人や老人を含めて避難する場合に自動車などの車両が使われることに着目し、この車両を避難手段として使える方策の実現を目指して研究開発を行った。その結果、簡便な構成で車両を津波や高潮の避難方法として使える車両浮上方法に関する発明の完成に至ったものである。
本発明は、車両を津波や高潮の避難手段として用いる車両浮上方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載された発明は、車両の下部をベルトと防水シートを用いて巾着状に覆って前記車両を水に浮かべる車両浮上方法であって、前記車両の底面と、前記車両の前面と、前記車両の後面と、前記車両の左右の側面を覆う大きさの防水シートの上に車両を移動するステップと、前記側面を前記防水シートで覆うステップと、前記車両の前部と前記車両の後部を前記防水シートで覆うステップと、前記防水シートの余長部を折り畳むステップと、前記防水シートの端部に設けられた複数の穴にベルトを通すステップと前記ベルトを締めて前記防水シートを前記車両へ密着させるステップによる車両浮上方法である。
車両の下部をベルトと防水シートを用いて巾着状に覆って前記車両を水に浮かべる車両浮上方法であって、前記車両の底面と、前記車両の前面と、前記車両の後面と、前記車両の左右の側面を覆う大きさの防水シートの上に車両を移動するステップと、前記側面を前記防水シートで覆うステップと、前記前部と後部を前記防水シートで覆うステップと、前記防水シートの余長部を折り込むステップと、前記防水シートの端部に設けられた複数の穴にベルトを通すステップと前記ベルトを締めて前記防水シートを前記車両へ密着させるステップによる車両浮上方法なので、手早く車両をボートの代わりに使える。
請求項2に記載された発明は、前記側面に当たる前記防水シートに前記側面に平行にヒダが設けられ、前記前部及び前記後部に当たる前記防水シートへ前記車両の上下方向にヒダが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両浮上方法である。
前記側面部に当たる防水シートに車両の側面に平行にヒダが設けられ、前記前部及び前記後部に当たる防水シートに車両の上下方向にヒダが設けられているので、車両が水中に入ったときのサスペンションの伸びを吸収して車両の凹凸に防水シートが馴染みやすく、車両を覆う際の抵抗が少なくなる。
請求項3に記載された発明は、前記防水シートの四つの角がカットされ、前記防水シートの長手方向の端部に予めベルトが通されており該ベルトの一端にバックルが装着されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両浮上方法である。
防水シートの四つの角がカットされ、前記防水シートの長手方向の端部に予めベルトが通されており該ベルトの一端にバックルが装着されているので車両を防水シートで覆う作業が容易になる。
請求項4に記載された発明は、前記側面部に当たる前記防水シートにクッション材が付加されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の車両浮上方法である。
前記側面部に当たる防水シートにクッション材が付加されているので障害物による損害が少なくなる。
請求項5に記載された発明は、前記車両の平面視4つの角を覆うL字型のクッション材が前記防水シートに付加されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の車両浮上方法である。
車両の平面視4つの角を覆うL字型のクッション材が前記防水シートに付加されているので様々な方向からの衝撃を和らげることができる。
請求項6に記載された発明は、前記車両の底面と前記防水シートの間に緩衝材を設けることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の車両浮上方法である。
車両の底面と前記防水シートの間に緩衝材を設けるので車両の底面にある凹凸による防水シートの破れを防止することができるとともに、浮力の増加につながる。
請求項7に記載された発明は、前記車両が軽トラックであり荷台の背面に船外機が取り付けられることを特徴とする請求項4に記載の車両浮上方法である。
車両が軽トラックであり荷台の背面に船外機が取り付けられるので荷台に人や荷物を載せてボートの代わりに人や荷物の運搬をすることができる。
本発明により車両を津波や高潮の避難手段として用いる車両浮上方法を提供することができ社会的効果が大きい。
防水シート上へ車を移動する。 車両の側面を防水シートで覆う。 車両の前面、後面を防水シートで覆う。 ベルトで防水シートを車 両へ取り付ける。 ワゴン車について(A)陸上、(B)水上での様子を示す説明図である。 折り目を付けた防水シートを用いたワゴン車について(A)陸上、(B)水上の様子を示す説明図である。 防水シートの外側にクッション材が設けられた様子を示す図である。 軽トラックにクッション材と船外機を取り付けた様子を示す説明図である。 車両の底面に緩衝材を付加する様子の説明図である。
図1は本発明の防水シート1でセダン型の車両の下部を巾着状に覆う車両浮上方法の各ステップの説明図である。防水シートは車両の底面と、車両の前面と、車両の後面と、車両の左右の側面を覆う大きさを有しコーナーがカットされている。図1Aは防水シートの上に車両を置く状態で、車両のタイヤは地面に接地して、車両の重量を支えている。防水シートの材料は、強靭性を求める場合はアラミド繊維を使い、防水にはポリ塩化ビニールを含浸又はコーティングする。ゴムボートなどで使われるハイパロン(登録商標)、ポリエステル、ナイロン(登録商標)、ゴアテックス(登録商標)、エコストロン(登録商標)も使うことができる。また防水シートの地面と車輪間の圧力を受ける部分を厚くしたり、ほかの材料で補強することも好ましい。
図1Bは車両の側面を上方へ折り曲げた防水シートで覆う手順を示している。図1Cは車両の前後を上方へ折り曲げた防水シートで覆い余長部を織り込むステップを示している。図1Dはベルト12を防水シートの端部の穴に通して車両の上部へ掛け十文字に張って締め付けて防水シートを車両へ密着させる様子を示している。防水シート1の長手方向の端部には予め側面ベルト18,19が装着されており、それぞれのベルトの一端に他端のベルトを締め付けるバックル16,17が付されている。
図2は車両にワゴン車を用いた場合である。防水シートで車両を覆う手順は図1の場合と同様である。図2(A)は陸上に置かれた防水シートで下部を覆われたワゴン車を示す。図2(B)は水中に車両を置いた場合で下部を防水シートで巾着状に覆われた車両が水中へ置かれる様子を示す。水中では、車体は浮力を受けるので、陸上で車両の重量を支えていた車輪は車両の重量を支えることなく、下方へ推移する。下方へ移動した車輪はスタビライザーの役割をする。その大きさは通常10〜20cmである。水中にある防水シートの各面部は水圧によって、車両の形状になじんで車両との間に隙間を作る部材の置かれた場所以外の場所が車両へ押し付けられて略密着して防水状態となる。車両の底面積を8平方メートルとすると、20cm〜30cmが水中に没することで1.6t〜2.4tの浮力が生じる。水面は通常、車両のバンパーの位置付近となる。
図3に本発明に係る防水シートへ車両の側面と前後に当たる防水シートへヒダを付けた場合の様子を示す。車両の側面に当たる防水シートは車両の側面平行に複数のヒダ13が付されている。図3(B)に示すように水中で車輪が車両の重量を支えなくなるので車輪が下へ降りる。水平方向のヒダ13は車輪のサスペンションストロークを吸収することと、車輪が積極的に水中に降りる際に妨げにならな様にして車輪にスタビライザーの役目を果たさせる。
また車両の前面、後面に当たる部分には上下方向にヒダが14が付されていて車両を覆う際の車両の外形への馴染みを増している。ヒダは蛇腹のように可変寸法の作り方にしてもよい。図3(B)に示すように水中で車輪が車両の重量を支えなくなり下へ移動するのでその際に防水シートにヒダ13,14を設けることで防水シートが車両の外形に馴染みやすくなる。
防水シートの上端付近には、防水シートが車両の下部を覆うように上へ引き上げるベルト通し用に穴が複数設けられる。穴へベルトを通して、右側面部と左側面部の間をベルトで結び防水シートを車両へ密着させる。
ベルトは合成樹脂の編みベルトの他に弾力性の有るゴム又はゴムと非弾性体のナイロンを接続したもの等を用いることで防水シートと車両の間の隙間を容易に狭められるので防水シートと車両の密着度を増すことができる。
図4にクッション材50を備えたワゴン車を水上に置いた様子を示す。防水シートは端部に開けた穴へベルト12を通して車両200へ密着させる。車両のバンバーが位置する防水シートの底面から20cm〜30cmの場所へ、クッション材50を防水シートへ付加して設けることで車両が水へ浮いた状態で外部からの浮遊物による衝撃を和らげることができる。クッション材50は、図4に示すように衝撃を吸収するエアキャップなどを防水性のターポリン(登録商標)などで覆うことで実現できる。またクッション材50を比重の少ない材料により外側へ大きくすることで浮力を持たせることも可能である。前方にエンジンを搭載した車両は水中で前方へ傾きやすいので、浮力を有するクッション材50を前面部の外側へ装着することも有効である。
水中に置かれたワゴン車のタイヤ部分60は下へ降りるのでこの部分に防護材を貼付して車両の進水時にタイヤが海底の障害物に当たり防水シートが損傷することを防ぐことができる。
防水シートの上端付近には、防水シートが車両の下部を覆うように上へ引き上げるベルト通し用の穴が複数設けられる。ベルト通し部へベルト12を通して、右側面部と左側面部の間をベルトで結び防水シートを車両へ密着させる。
図5に示すのは軽トラック300に本発明の車両浮揚方法を適用した場合である。平面視で車両の4角にL字型のフロートを兼ねるクッション材70を取り付ける。取り付けは例えば衝撃吸収部の中心へロープ15を通して締め付けても良い。軽トラックは荷台が開放されているのでここへ人や荷物を載せて水上を運搬することができる。その動力源として船外機350を用い荷台の後部へ取り付ける。船外機350の操縦は荷台に座った人が船外機のハンドルを操作することで容易に行える。
図6は車両の底面に緩衝材80を置く様子を示す。車両の下部は様々な部品がむき出しになっており尖った部分に防水シートが当たることで防水シートが損傷される怖れがある。そこで車輪部分を切り欠いた緩衝材80を用いる。緩衝材80はジョイント85で接続されていて折りたたみ可能に構成される。緩衝材に厚みを持たせ密度の低い材料を含ませることで浮力の向上につながる。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更は追加があっても本発明の範囲に含まれる。
1 防水シート
11 ベルト通し用の穴
12ベルト
13 ヒダ
15 ベルト
16,17 バックル
18,19 側面ベルト
50 クッション材
70 L字型のクッション材
80 緩衝材
85 緩衝材のジョイント
100 セダン型の車両
200 ワゴン型の車両
300 軽トラックの車両
350 船外機

Claims (7)

  1. 車両の下部をベルトと防水シートを用いて巾着状に覆って前記車両を水に浮かべる車両浮上方法であって、
    前記車両の底面と、前記車両の前面と、前記車両の後面と、前記車両の左右の側面を覆う大きさの防水シートの上に車両を移動するステップと、
    前記側面を前記防水シートで覆うステップと、
    前記車両の前面と前記車両の後面を前記防水シートで覆うステップと、
    前記防水シートの余長部を折り込むステップと、
    前記防水シートの端部に設けられた複数の穴にベルトを通すステップと
    前記ベルトを締めて前記防水シートを前記車両へ密着させるステップによる車両浮上方法。
  2. 前記側面に当たる前記防水シートに前記側面に平行にヒダが設けられ、前記前面及び前記後面に当たる前記防水シートへ前記車両の上下方向にヒダが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両浮上方法。
  3. 前記防水シートの四つの角がカットされ、前記防水シートの長手方向の端部に予めベルトが通されており該ベルトの一端にバックルが装着されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両浮上方法。
  4. 前記側面に当たる前記防水シートにクッション材が付加されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の車両浮上方法。
  5. 前記車両の平面視4つの角を覆うL字型のクッション材が前記防水シートに付加されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の車両浮上方法。
  6. 前記車両の底面と前記防水シートの間に緩衝材を設けることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の車両浮上方法。
  7. 前記車両が軽トラックであり荷台の後部へ船外機が取り付けられることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の車両浮上方法。
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