JP2020163733A - 樹脂複合体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数のビーズ発泡成形体で芯材を構成させ、しかも、接着面近傍のビーズの内部の気泡が扁平形状となっているビーズ発泡成形体で芯材を形成させる。
【選択図】 図1
Description
この種の樹脂複合体は、軽量でありながら優れた強度を有しており、例えば、下記特許文献1においては、車両や風車などのパーツとして利用することが記載されている。
樹脂複合体の形状が複雑になると芯材としても形状が複雑なものを作製する必要があり、芯材を1つの樹脂発泡体だけで構成させることが難しくなる。
そのような場合、複数の樹脂発泡体を使って1つの芯材を構成させることが考えられる。
しかし、そのような場合は、樹脂発泡体どうしが接着されて1つの芯材が形成されることになり、樹脂複合体に応力が加わった際に接着面の近傍において応力集中が起きやすくなるという問題を有する。
しかしながら、これまでこのような問題について何ら着目されておらず、特にそのような問題を解決するための手段も確立されていない。
本発明は、このような問題を解決すべくなされたもので、強度優れた樹脂複合体を提供することを課題としている。
芯材と、該芯材を覆う繊維強化樹脂層とを備えた樹脂複合体であって、
前記芯材が、第1樹脂発泡体と第2樹脂発泡体とを含む複数の樹脂発泡体で構成され、前記第1樹脂発泡体と前記第2樹脂発泡体とが接着されている接着面を有しており、
前記第1樹脂発泡体と前記第2樹脂発泡体とそれぞれは、複数の樹脂発泡粒子で構成されたビーズ発泡成形体で、中心部に位置する前記樹脂発泡粒子の内部の気泡に比べて前記接着面を構成している前記樹脂発泡粒子の内部の気泡の方が扁平な形状を有している樹脂複合体を提供する。
図1は、本実施形態の樹脂複合体を示したもので、図にも示されているように本実施形態での樹脂複合体1は、丸みを帯びた長板状である。
即ち、本実施形態の樹脂複合体1は、長さ方向Xにおける寸法に対して幅方向Yにおける寸法が小さく、厚さ方向Zにおける寸法がさらに小さい。
本実施形態における前記樹脂複合体1は、前記芯材2が複数の樹脂発泡体で構成されている。
前記芯材2を構成する複数の前記樹脂発泡体として、本実施形態では、第1樹脂発泡体21と、第2樹脂発泡体22とが備えられている。
即ち、本実施形態における前記芯材2は、前記第1樹脂発泡体21と前記第2樹脂発泡体22とを含む複数の樹脂発泡体で構成されている。
本実施形態における前記樹脂複合体1は、内側に前記第1樹脂発泡体21が配されている第1表面1fと、第1表面1fとは反対面となり、且つ、内側に前記第2樹脂発泡体22が配されている第2表面1hとを備えている。
より詳しくは、本実施における前記第1樹脂発泡体21は前記第2樹脂発泡体22に接着されている接着面21aを有しているとともに前記第2樹脂発泡体22は前記第1樹脂発泡体21に接着されている接着面22aを有しているおり、前記第1樹脂発泡体21と前記第2樹脂発泡体22とは、接着面を一致させて前記芯材2を構成している。
前記第1樹脂発泡体21と前記第2樹脂発泡体22とは、外周縁部に至るまで十分接着されており、前記接着面21a,22aの外周縁(接着剤層23の外周縁)がこれらの樹脂発泡体が隣り合う境界線2xとなっている。
一方で、これらの表層部の樹脂発泡粒子20a1,20a2の内部の気泡は中心部に位置する前記樹脂発泡粒子20aの内部の気泡に比べて扁平である。
即ち、前記第1樹脂発泡体21は、前記接着面21aを構成している1層目の前記樹脂発泡粒子20a1と、その次の2層目の前記樹脂発泡粒子20a2とに比べて当該第1樹脂発泡体21の厚さ方向Z中央部の樹脂発泡粒子20aの方が球に近い形状の気泡を内部に有している。
尚、1層目の前記樹脂発泡粒子20a1と、2層目の前記樹脂発泡粒子20a2とのそれぞれは、前記接着面21aに沿った方向の寸法が前記接着面21aに直交する方向の寸法よりも僅かに長い。
即ち、前記第2樹脂発泡体22は、前記接着面22aを構成している前記樹脂発泡粒子20a1と、該樹脂発泡粒子20a1に内側から接する前記樹脂発泡粒子20a2とが中心部に位置する前記樹脂発泡粒子20aに比べて扁平な気泡を内部に有している。
そして、前記第2樹脂発泡体22は、前記接着面22aを構成している1層目の前記樹脂発泡粒子20a1と、その次の2層目の前記樹脂発泡粒子20a2とに比べて当該第2樹脂発泡体22の厚さ方向Z中央部の樹脂発泡粒子20aの方が球に近い形状の気泡を内部に有している。
さらに、前記第2樹脂発泡体22では、1層目の前記樹脂発泡粒子20a1と、2層目の前記樹脂発泡粒子20a2とのそれぞれの前記接着面22aに沿った方向の寸法は、前記接着面22aに直交する方向での寸法よりも僅かに長い。
内部における気泡の形状が扁平であるということは、その樹脂発泡粒子20aに外力による歪みが生じ難いことを意味する。
即ち、内部の気泡が扁平な樹脂発泡粒子は、応力を吸収し難く、力を伝播させるのに有効に作用すると考えられる。
本実施形態の芯材2は、この応力集中がしやすい部分が力の伝搬性に優れた樹脂発泡粒子で構成されている。
すなわち、接着面を構成している1層目の前記樹脂発泡粒子20a1やその次の層の前記樹脂発泡粒子20a2の内部で気泡が扁平になっていると、接着面に加わる応力がこれらの樹脂発泡粒子20a1,20a2を伝って芯材2の内部に拡散され易くなり、応力集中が抑制されることになる。
該長手方向の寸法は、300μm以下であることが好ましく、250μm以下であることがより好ましい。
前記気泡の短手方向での寸法(FLS)に対する長手方向の寸法(FLL)の比率(FLL/FLS、以下「気泡アスペクト比」ともいう)は、2.0以上であることが好ましく、2.5以上であることがより好ましく、3.0以上であることがとりわけ好ましい。
これらの内部の気泡ABの扁平度合い(気泡アスペクト比)についても同様である。
さらに、第1樹脂発泡体中央部や第2樹脂発泡体22の厚み方向Zにおける中央部の樹脂発泡粒子のビーズアスペクト比と1層目の前記樹脂発泡粒子20a1のビーズアスペクト比との比較や、これらの気泡アスペクト比の比較も同様に平均値での比較とすることができる。
気泡ABの寸法や気泡アスペクト比、ビーズアスペクト比に関する前記の好ましい値は、このような平均値においてもそのような値となっていることが好ましい。
具体的には、前記第1樹脂発泡体21や前記第2樹脂発泡体22を調製するには、熱プレス機などを使ってビーズ発泡成形体に圧力を加えるなどすればよい。
なお、加圧前、又は、加圧中には、必要に応じて加圧する面を加熱するようにしてもよい。
具体的には、ビーズ発泡成形体の接着面となる面に対して輻射加熱を行うなどして、樹脂発泡粒子を扁平にさせたい部位のみを選択的に加熱してから加圧を実施すればよい。
樹脂発泡粒子を扁平としつつ内部の気泡を丸い状態に保たせるのに有利である点において、前記第1樹脂発泡体21及び前記第2樹脂発泡体22は、ポリエチレンテレフタレート樹脂発泡体であることが特に好ましい。
前記第1樹脂発泡体21と前記第2樹脂発泡体22とは見掛け密度が共通していても異なっていてもよい。
即ち、見掛け密度は、原則的には次のようにして求めることができる。
100cm3以上の試験片を材料の元のセル構造をできるだけ変えない様に切断し、その質量を測定し、次式により算出することができる。
見掛け密度(kg/m3)=試験片質量(kg)/試験片体積(m3)
尚、測定用試験片は、原則的に成形が施された後、72時間以上経過した試料から切り取り、温度23±2℃、湿度50±5%の雰囲気条件に16時間以上放置したものとする。
前記反応硬化型接着剤としては、熱硬化型であっても常温硬化型であってもよい。
但し、芯材2の中心部には、外部より効率良く熱を加えることが難しいため、前記第1樹脂発泡体21と前記第2樹脂発泡体22との接着は、常温硬化型接着剤によって実施することが好ましい。
該常温硬化型接着剤としては、例えば、シリコン系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤などが挙げられる。
前記常温硬化型接着剤としては、エポキシ系接着剤が好適である。
前記エポキシ系接着剤としては、主剤と硬化剤とを使用直前に混合する2液混合タイプであることが好ましい。
前記繊維強化樹脂材の一方は前記第1樹脂発泡体21に積層されており、他方は前記第2樹脂発泡体22に積層されている。
即ち、本実施形態の繊維強化樹脂層3は、前記第1樹脂発泡体21に積層された前記繊維強化樹脂材で構成されている第1の部位(以下「第1繊維強化樹脂層31」ともいう)と、前記第2樹脂発泡体22に積層された前記繊維強化樹脂材で構成されている第2の部位(以下「第2繊維強化樹脂層32」ともいう)とを備えている。
前記第2繊維強化樹脂層32も、繊維材で構成された繊維基材32aと、該繊維基材32aに含浸されて繊維基材32aに担持されている樹脂31bとで構成されている。
即ち、本実施形態における繊維強化樹脂層3は、前記第1樹脂発泡体21に積層された第1の繊維基材31a(以下「第1繊維基材31a」ともいう)と前記第2樹脂発泡体22に積層された第2の繊維基材32a(以下「第2繊維基材32a」ともいう)とを含む複数の繊維基材が繊維強化樹脂層3の形成に用いられている。
即ち、本実施形態においては、前記繊維強化樹脂層3がシート状の繊維基材31a,32aと該繊維基材31a,32aに含浸された樹脂31b,32bとを含み、前記芯材2の表面では、前記第1樹脂発泡体21を覆っている前記第1繊維基材31aが前記境界線2xを越えて前記第2樹脂発泡体22に及び、前記第2樹脂発泡体22を覆っている前記第2繊維基材32aが前記境界線2xを越えて前記第1樹脂発泡体21に及んでおり、前記境界線2xでは、前記第1樹脂発泡体21を覆っている前記第1繊維基材31aと前記第2樹脂発泡体22を覆っている前記第2繊維基材32aとが重なりあって前記芯材2を覆っている。
前記平均ラップ幅は、2mm以上であることがより好ましく、3mm以上であることが特に好ましい。
前記幅WDは、通常、最大でも25mm以下とされ、前記平均ラップ幅も、通常、25mm以下とされる。
従って、本実施形態においては、前記接着剤層23と、繊維基材の重なり合いとによって形成される補強構造がH鋼のような状態となっており、樹脂複合体1に対して高い補強効果を発揮する。
即ち、前記第1樹脂発泡体21を覆っている前記第1繊維基材31aと前記第2樹脂発泡体22を覆っている前記第2繊維基材32aとの少なくとも一方が前記境界線2xを越えて他方の繊維基材と重なり合って前記芯材2を覆っており、前記芯材2の前記境界線2xに隣接する領域が重なり合った前記繊維基材(31a,32a)で覆われていると、前記接着剤層23とによって形成される補強構造がL字アングルのような状態となって形成されるため、図4に示す態様と同様の効果が発揮され得る。
この場合に形成させる重なり合いの幅WD’やその平均値(平均ラップ幅)については、図4に示す態様と同様とすることができる。
即ち、本実施形態の樹脂複合体1は、幅方向Yの端部において繊維基材どうしが重なり合っていることで、高い補強効果が発揮させるばかりでなく、外観美麗ともなり得る。
前記繊維基材(31a,32a)は、編布であってもよい。
熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリブタジエン樹脂、スチレンブタジエン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂などの熱可塑性樹脂を挙げることができる。
熱硬化性樹脂の場合には、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂などを挙げることができる。
該平均厚さは、樹脂複合体1において無作為に選択した複数箇所(例えば、10箇所)での測定による算術平均値を計算して求めることができる。
また、前記第1繊維基材31aに担持されて前記第1繊維強化樹脂層31の形成材料となっている前記樹脂31bと、前記第2繊維基材32aに担持されて前記第2繊維強化樹脂層32の形成材料となっている前記樹脂32bとは材質などが共通している必要はなく、異なっていてもよい。
従って、前記第1繊維強化樹脂層31と前記第2繊維強化樹脂層32とは平均厚さが異なっていてもよい。
その場合、第1繊維強化樹脂層31に備えられた繊維基材31aと第2繊維強化樹脂層32に備えられた繊維基材32aとは、前記境界線2xの形成地点において交互に積層されて前記芯材2を覆うことが好ましい。
また、前記第1繊維強化樹脂層31や前記第2繊維強化樹脂層32に複数枚の繊維基材が備えられる場合、全ての繊維基材が前記境界線2xの形成地点において重なり合うようにしなくてもよい。
さらには、本実施形態においては、優れた補強効果を発揮させる上において繊維基材の重なり合いを形成させているが、要すれば、繊維基材を重ね合わせるようにしなくてもよい。
また、前記第1樹脂発泡体21や前記第2樹脂発泡体22の一方又は両方を複数の領域に分けて一領域を覆う繊維基材を他領域を覆う繊維基材と別体のものとしてもよい。
第1樹脂発泡体と第2樹脂発泡体とを含む複数の樹脂発泡体と、硬化前の熱硬化性樹脂と繊維とを含むシート状の繊維強化樹脂材とを用意し、
前記第1樹脂発泡体と前記第2樹脂発泡体とを接着剤で接着して芯材を形成させる接着工程と、
前記芯材に積層されている繊維強化樹脂材を前記芯材に向けて加圧しつつ加熱して、前記熱硬化性樹脂を硬化させて前記繊維強化樹脂材で前記繊維強化樹脂層を形成させるプレス工程とを実施し、
前記接着工程では反応硬化型の前記接着剤を使用し、該接着剤の硬化反応を前記熱硬化性樹脂の硬化よりも後に完了させて作製されることが好ましい。
尚、本実施形態においては、前記芯材2を2つの樹脂発泡体で構成させる態様を例示しているが、前記芯材2の構成には3以上の樹脂発泡体を用いてもよい。
本実施形態の樹脂複合体は、その他の事項についても上記例示の通りでなくてもよい。
即ち、本発明は上記例示に何等限定されるものではない。
Claims (1)
- 芯材と、該芯材を覆う繊維強化樹脂層とを備えた樹脂複合体であって、
前記芯材が、第1樹脂発泡体と第2樹脂発泡体とを含む複数の樹脂発泡体で構成され、前記第1樹脂発泡体と前記第2樹脂発泡体とが接着されている接着面を有しており、
前記第1樹脂発泡体と前記第2樹脂発泡体とそれぞれは、複数の樹脂発泡粒子で構成されたビーズ発泡成形体で、中心部に位置する前記樹脂発泡粒子の内部の気泡に比べて前記接着面を構成している前記樹脂発泡粒子の内部の気泡の方が扁平な形状を有している樹脂複合体。
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