JP2020176331A - 接合構造体および接合材料 - Google Patents

接合構造体および接合材料 Download PDF

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彰男 古澤
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Abstract

【課題】耐熱性の高い接合部を形成する接合材料を提供する。
【解決手段】2つの対象物の間で接合部を形成する接合材料(113)は、(1)第1金属を含んで成り、メジアン粒子径が20nm〜1μmである第1金属粒子(109)、ならびに(2)Bi、InおよびZnから選択される1種とSnとの合金の少なくとも1種を第2金属として含んで成り、200℃以下の融点を有する第2金属粒子(110)を含んで成り、第1金属を構成する金属元素は、第2金属粒子に由来するSnとの間で金属間化合物を形成し、この金属間化合物の融点は第2金属粒子の融点より高く、また、第1金属粒子の融点より低く、第1金属粒子および第2金属粒子の総量に対する第1金属粒子の量の割合は質量基準で36〜70%である。
【選択図】図2

Description

本発明は、鉛を含まない耐熱性を有する接合部を形成する接合材料、およびこの接合材料を用いて形成される接合構造体に関する。より詳細には、例えばSi、GaN、SiC等の材料で形成された半導体素子とリードフレームとを接合する接合材料、およびそれを用いて接合した半導体素子の接合構造体に関するものである。
半導体電子部品は、接合材料としてのはんだ材料を用いて回路基板に実装される。Siチップのような半導体素子とベースプレートとを接合する場合、一般的に融点が280℃のAu−20質量%Snが接合材料として用いられている。図8に、半導体素子1がベースプレート2に実装されている様子を断面図にて模式的に示す。
尚、本明細書において、合金の組成を記載するために「A−x質量%B(AおよびBは金属元素、xはパーセント数値)」なる表現法を用いる。これは、合金が金属元素AおよびBから構成され、金属元素Bがx質量%であり、残部が金属元素Aの質量%(=100−x)であることを意味する。
先ず、ヒートツール方式のチップボンダー装置を用いて、例えば融点が280℃のはんだ材料(例えばAu−20質量%Sn)を用いてはんだ付けして第1接合部3を形成し、半導体素子1の外部電極4を、絶縁回路基板6と絶縁回路基板電極5で構成されるリードフレーム8に接合部3を形成する。次に、熱風循環方式のリフロー装置において、例えば融点が220℃のはんだ材料(例えばSn−3質量%Ag−0.5質量%Cu)を用いて絶縁回路基板6を、電極9を介して、ベースプレート2にはんだ付けして第2接合部7を形成する。
半導体素子1を接合した絶縁回路基板6をベースプレート2にはんだ付けする際、第2接合部7を形成するはんだ材料の融点よりも例えば20〜40℃高い温度に加熱したリフロー装置に絶縁回路基板6を投入する。その場合、第1接合部3のはんだ材料の温度は、240〜260℃の高温に達することがあり、第1接合部3のはんだ材料が溶融する可能性がある。半導体素子1は絶縁回路基板6に対して水平になるように制御して接合されているが、そのような高温条件下では、半導体素子1が傾斜することがあり、その場合、半導体素子1の局所的な発熱によって回路破壊が生じ、あるいは半導体素子1の電気特性の変化が生じ、最終製品に不良が生じる可能性がある。
従って、半導体素子1の接合に用いる第1接合部3のはんだ材料は、リフロー装置によってはんだ付けする際に到達する最高温度より高い温度に対する耐性を有すること、例えば260℃以上の耐熱温度を有することが要求される。
また、近年、Siチップよりも高速動作が可能なGaNチップや高出力動作が可能なSiCチップが使われることが多くなっている。GaNチップやSiCチップはSiチップと比較して動作時の発熱量が多いため、そのような半導体素子と絶縁回路基板との線膨張係数の差に由来する応力が接合部に加わった際に、接合部が歪みに耐え切れずに破壊するクラック不良が発生し得る。従来は、ベースプレート2にアルミニウム製の冷却フィン等を取り付けて熱を逃がしていたが、発熱量が多くなると、熱流束断面積の小さい第1接合部3が放熱の律速となるため、十分に熱を逃がすことが困難になりつつある。この意味でも、第1接合部3の耐熱性の向上が必要となっている。
そこで、耐熱性を向上させた第1の接合材料として、Agナノ粒子とバインダーを混合したAgナノペーストが提案されている(下記の特許文献1参照)。この接合材料を構成する銀ナノ粒子は平均粒子径200nm以下の粒子が用いられており、そのような平均粒子径を有する銀ナノ粒子を使用することで、接合強度の高い接合体を形成することができる。
また、平均粒子径の異なる複数のAg粉末を含有する第2の接合材料も提案されている(下記の特許文献2参照)。この接合材料は3種類の粒子(平均粒子径10nm未満のAg粒子、平均粒子径15〜45nmのAg粒子および平均粒子径100〜300nmのAg粒子)の混合物を含んで成る。このような混合粒子を使用することで、無加圧ないしは自重圧下でも高い接合強度を得ることができる。
更に、マイクロサイズのAg粒子を含有する第3の接合材料が提案されている(下記の特許文献3参照)。この接合材料は、3種類の粒子(平均粒子径1〜40nmのAg粒子、平均粒子径41〜110nmのAg粒子および平均粒子径120nm〜10μmのAg粒子)の混合物を含んで成る。このような混合粒子を使用することで、金属接合層内にボイドが発生せず良好な接合を得ることができる。
特許第5986929号公報 特許第5620122号公報 特開2018−59192号公報
上述の第1の接合材料では、接合体を形成するため、150℃〜500℃の高温に加熱して、30分〜60分の長時間のその温度保持をしなければならない。また、被接合物を基板に加圧しながら昇温する必要があり、その圧力は最大20MPaであるため、被接合物を破壊する可能性がある。
上述の第2の接合材料は、平均粒子径の異なるAgナノ粒子を混合した構成であり、無加圧ないしは自重圧下で接合することができるが、350℃の高温で5分間の温度保持をしなければならない。また、接合温度を200℃にした場合は、保持時間が30分間と長くなる。
上述の第3の接合材料は、マイクロサイズのAg粒子を混合した構成であり、無加圧でボイドの発生しない接合部を形成することができるが、250℃の高温で60分の長時間の温度保持をしなければならない。
そこで、本発明は、上述の接合材料を用いる場合に必要とされる、高温における長時間保持という問題点を解決すべく、耐熱温度が300℃以上であり、例えば400℃以上であり、相対的に低い加熱温度および短い保持時間、例えば200℃の加熱温度で10分間の時間保持で接合部を形成できる接合材料を提供することを課題とする。また、そのような接合材料を用いて、2つの対象物としての例えば電子部品を相互に接合する方法、また、そのような方法によって形成される接合部、またそれを有する接合構造体を提供することも課題とする。
上記課題について検討を重ねた結果、第1の要旨において、本発明は、2つの対象物の間で接合部を形成する接合材料を提供し、この接合材料は、
(1)第1金属を含んで成り、メジアン粒子径が20nm〜1μmである第1金属粒子、ならびに
(2)Bi、InおよびZnから選択される少なくとも1種とSnとの合金の少なくとも1種を第2金属として含んで成り、200℃以下の融点を有する第2金属粒子を含んで成り、
第1金属を構成する少なくとも1種の金属元素は、第2金属粒子に由来するSnとの間で少なくとも1種の金属間化合物を形成し、この金属間化合物の融点は第2金属粒子の融点より高く、また、第1金属粒子の融点より低く、
第1金属粒子および第2金属粒子の総量に対する第1金属粒子の量の割合(混合比率)は質量基準で36〜70%であることを特徴とする。
更に、本発明は、別の要旨において、そのような接合材料を用いて対象物を接合する方法を提供する。およびそのような方法によって得られる接合部、ならびにそのような接合部を有して成る接合構造体を提供する。尚、接合部は、電気的および機械的に2つの対象物を接合する。
上述の接合材料を用いてはんだ付けして接合部を形成するに際して、第2金属粒子が溶融するまで接合材料を加熱すると、生成する液相中に第1金属が溶解・拡散して反応し、スズとの間で少なくとも1種の金属間化合物が生成する。その後、冷却すると接合部が形成される。後ほど参照して説明する図1に示すように、この接合部において、生成した金属間化合物は3次元ネットワーク構造(またはマトリックス構造)107(後述の第3金属部分に対応)を形成し、この構造中に、第1金属粒子に由来する第1金属部分106(金属間化合物を形成に関与しないで第1金属粒子が残存している場合)および/または第2金属粒子に由来する第2金属部分108(金属間化合物を形成に関与しないで第2金属粒子が残存している場合)を含む。第1金属部分は主として第1金属を含む。第2金属部分は主として第2金属を含むが、それに加えて、第1金属をも含み得る。尚、第2金属部分の融点は、通常、第2金属粒子の融点と同程度またはそれより低い。
金属間化合物が3次元ネットワーク構造を形成することによって、ネットワーク構造内に第1金属部分および/または第2金属部分を保持できる。その結果、第2金属粒子が溶融する温度またはそれより高い温度(但し、金属間化合物の融点よりも低い温度)、例えば300℃のような高温の環境下に接合部が配置された場合であっても、金属間化合物は溶融せずにネットワーク構造を保持する。その結果、たとえ第2金属部分が溶融しても、ネットワーク構造によって保持されたままであり、また、第1金属部分は固体のままであるので、接合部の構造(または形態)は全体としてそのような高温による影響を実質的に受けない。
また、金属間化合物のネットワーク構造を構成できる接合材料の第1金属粒子と第2金属粒子の構成を変えることによって、接合部の耐熱温度および接合強度をコントロールすることが可能となる。具体的には、第1金属粒子および第2金属粒子を構成する金属の種類およびメジアン粒子径、これらの金属粒子の配合比率等を適宜選択することによって、望ましい金属間化合物の融点(これは接合部の耐熱性に対応)および接合強度を達成できる。
その結果、例えばGaN半導体素子、SiC半導体素子のような発熱量の多い半導体素子の接合に本発明の接合材料を使用しても接合部でクラック発生が起こり難く、接合構造体の信頼性が低下することは抑制される。また、本発明の接合材料を用いて接合するに際して、加熱装置ではんだ付けする場合、第2金属粒子は200℃以下の温度で溶融するため、比較的低い温度で短時間のはんだ付けが可能となり、半導体素子を接合する組み立て過程における消費エネルギーの低減が可能となる。
図1は、本発明の接合材料を用いて形成した本発明の接合部を有する本発明の接合構造体の断面を模式的に示す。 図2は、本発明の接合材料の製造過程を模式的に示す。 図3は、本発明の接合材料を使用して接合部を形成する過程を概念的に示し、図3(a)は、はんだ付けで加熱する前の接合材料の状態を示し、図3(b)は、第2金属粒子が溶融して生成する液相において金属間化合物が形成されつつある状態を示し、図3(c)は、はんだ付けで接合した後の接合部を示す。 図4は、接合材料に含まれる第1金属粒子としてのCu粒子のメジアン粒子径と、形成される接合部の溶融温度および接合強度との関係を示すグラフを示す。 図5は、接合材料に含まれる第1金属粒子の混合比率と、形成される接合部の溶融温度および接合強度との関係を示すグラフを示す。 図6は、種々の第1金属粒子と種々の第2金属粒子を用いた接合材料を用いて形成した接合部の溶融温度および接合強度の結果を示す表である。 図7は、種々の第1金属粒子と種々の第2金属粒子を用いた接合材料を用いて形成した接合部の溶融温度および接合強度の結果を示す表である。 図8は、半導体素子がベースプレートに接合されている状態の断面を模式的に示す。
以下、添付図面を参照しながら、本発明を更に詳細に説明する。以下の説明は、本発明を実施するための具体的な形態の例示であって、本発明は、そのような形態に限定されるものではない。
<接合構造体>
本発明の接合材料を用いて形成される接合部を有する接合構造体を模式的に図1に示す。図1には、一方の対象物としての半導体素子101の外部電極102を、接合部103によって他方の対象物としての絶縁回路基板104の電極105に接合した態様を一例として示す。尚、図示した接合部103は、例えばCuを第1金属として含む第1金属粒子および例えばSn−In系合金を第2金属として含む第2金属粒子を含んで成る接合材料を用いて形成されている。
接合部103は、第1金属粒子に由来するCuを主成分とする第1金属部分106と第2金属粒子に由来するSn−Inを主成分とする第2金属部分108に加えて、金属間化合物であるCuSnに由来し、それを主成分とする第3金属部分107する。図示するように、第1金属部分106は、第2金属部分108または第3金属部分107によって包囲されている。第2金属部分は、通常、第1金属粒子に由来する第1金属をも含む。尚、第1金属部分は第1金属粒子に対応するが、第1金属が生成した液相に溶解したために、元の第1金属粒子より小さい。
第3金属部分107は3次元ネットワーク構造を有し、図示するようにその内部に第1金属部分106および第2金属部分108を有し、外部電極102と絶縁回路基板電極105とを接合している。このような第3金属部分は、形成される金属間化合物の融点に対応する融点、例えば400℃以上の融点を有する。その結果、接合部を300℃以上、例えば400℃に近い高温まで加熱しても、ネットワーク構造が溶融することなく保持される。従って、接合部103が破断することはなく、優れた耐熱性を有する。
本発明の接合材料によって接続する対象物は、電気的かつ物理的に接合すべき対象、即ち、電気的な導通を確保すると共に、機械的に接着すべき、いずれの適当な電子部品、電気部品等であってもよい。具体的には、半導体素子、回路基板、リードフレーム、絶縁回路基板等の電極、その他の種々の電気・電子部品の電極等を例示できる。そのような接続すべき対象物の一例として半導体素子を説明する。
<半導体素子>
半導体素子には、いずれの適当な材料から構成されていてもよい直径が例えば6インチ、厚みが例えば0.3mmのウエハから、例えば2mm×1.6mmの大きさで切り出されたものを用いる。半導体素子は、GaN、Si、SiC等で構成されていてもよく、更にGaAs、InP、ZnS、ZnSe、SiGe等で構成されていてもよい。半導体素子は、いずれの適当な寸法を有してもよく、その機能に応じて、6mm×5mm、4.5mm×3.55mmと大きい寸法のもの、あるいは3mm×2.5mm等の小さい寸法のものを用いてもよい。半導体素子は、いずれの適当な厚みを有してもよく、半導体素子の寸法に応じて0.4mm、0.3mm、0.2mm、0.15mm等の厚さを有してよい。
<絶縁回路基板>
絶縁回路基板は、一般的にセラミック製であり、接合材料との接合性を確保するため絶縁回路基板の接合材料側に表面処理層として例えばAuが0.3μmの厚みで電解めっき法により成膜されている。表面処理層は接合材料との接合性が良い金属であるAg、Ni、Pt、Pd、Sn等を用いてもよい。厚みも成膜厚みバラつきを考慮して0.1μm以上あればよく、成膜方法も電解めっき法に限らず蒸着法、無電解めっき法等を用いてもよい。
従って、本発明の接合構造体は、対象物としての半導体素子と絶縁回路基板との間に接合部を有し、また、その接合部は、本発明の接合材料をこれらの対象物の間に配置して形成され、上述の第1金属部分106と第2金属部分108に加えて、第3金属部分107を有して成る。
<接合材料>
本発明の接合材料を製造する過程の一例を図2に模式的に示す。先ず、第1金属粒子109と第2金属粒子110を所定の比率(即ち、混合比率)で混合して粒子混合物111を調製する。次に、バインダー112(例えば、溶剤としてのジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール等、還元剤としての1,3−ジフェニルグアニジン臭化水素酸塩、ステアリン酸等の一般的に使用されるもの)を加えてこれらを撹拌・混合して本発明の接合材料113を得る。本発明の接合材料は、第1金属粒子および第2金属粒子ならびにバインダーに加えて、必要に応じて他の成分を更に含んで成ってよい。例えば、チキソ性を付与するためにカスターオイル、ゲルオールMD等を、また、粘度を調整するためにロジン、ポリブテン等を含んでよい。
第1金属粒子109が含む第1金属は例えばCu(融点1085℃)であり、第1金属粒子のメジアン粒子径は例えば平均40nmである。第2金属粒子110が含む第2金属は、例えば、Sn−50質量%In(融点120℃)であり、第2金属粒子のメジアン粒子径は例えば30μmである。これらの金属粒子は、それぞれが含む金属に加えて、必要に応じて他の成分を含んでよく、また、粒子を製造するに際して不可避的に含まれることになる他の成分を含んでよい。いずれの場合も、本発明の課題に対して許容できない悪影響が生じない範囲において含んでよい。本発明の接合材料において、通常、第1金属粒子は、第1金属から構成され、第2金属粒子は第2金属から構成されている。
第1金属粒子109と第2金属粒子110の合計質量、即ち、粒子混合物111の質量に対する、第1金属粒子109の質量比率、即ち、混合比率は例えば50質量%である。接合材料に含まれるバインダーの量は、接合材料の取り扱い、例えばディスペンサーによる電極への接合材料の供給を阻害しない程度である。バインダーの量は、バインダーと粒子混合物との総量に対して質量基準で通常9%〜30%、例えば20%であってよい。
<接合方法>
図3に、本発明の接合材料を用いて対象物の間に本発明の接合部を形成することによって本発明の接合構造体103を形成する過程を模式的に示す。上述のようにして調製した接合材料113を絶縁回路基板電極(図示せず)の上にディスペンサーによって供給し、接合材料113の上に半導体素子(図示せず)を搭載し、その後、これらを所定温度に加熱して接合部を形成する。
図3(a)は、半導体素子を搭載した後、加熱してはんだ付けする前の接合材料113の状態を模式的に示す。バインダー112内に粒子混合物(第1金属粒子109+第2金属粒子110)が存在している。このように半導体素子を搭載した状態で例えば酸素濃度200ppmの窒素雰囲気で第2金属粒子の融点より高い温度(例えば20℃高い温度)まで、例えば200℃まで加熱してはんだ付けをする。
このように加熱する過程で図3(b)に示すように、バインダー112は蒸発し、第2金属粒子は溶融して実質的に一体となって液相を生成し、溶融しない第1金属粒子109が分散した状態となる。図示するように、第1金属粒子109の周囲を溶融した第2金属粒子に由来する部分110’が取り囲む状態では、第1金属粒子109から第1金属が溶解し、溶融した第2金属粒子に由来する部分110’のSnと反応して金属間化合物が形成される。その結果、図示するように、第1金属粒子109の周囲に、金属間化合物を含む第3金属部分107が形成される。
加熱保持時間の経過と共に金属間化合物の形成量が増加し、図3(c)に示すように第3金属部分107の領域が広がる。例えば10分間保持すると、ネットワーク構造が形成され、その後に室温まで冷却すると、接合部が形成される。この接合部では、第3金属部分107のネットワーク構造107内に、第1金属粒子に由来して第1金属を主成分とする第1金属部分106と、第2金属粒子に由来して第2金属の構成金属を主成分とする第2金属部分108が存在する。詳しくは、第2金属部分108は、金属間化合物の形成に関与せずに残存する、第2金属の構成金属を主成分とし、これに加えて、第1金属粒子から溶解したものの、同様に金属間化合物の形成に関与せずに残存する第1金属をも含み、この第2金属部分108の融点は、第2金属粒子の融点と同等であるか、それより低い。
上述のように接合部を形成できる接合材料113は、融点が200℃以下の第2金属粒子110(例えばSn−50質量%Inの第2金属から成る第2金属粒子、融点120℃)と、形成される金属間化合物(第2金属粒子の融点より高い融点を有する)より高い融点を有する第1金属粒子(例えば第1金属としてのCuから成る第1金属粒子、融点1085℃)とを混合して調製する。従って、この接合材料を例えば200℃に加熱するだけで第2金属粒子110が溶融するので、短時間でCuは溶融したSn−50質量%In中に溶解し、そこで拡散して液相中のSnと金属間化合物を形成できる。よって、短時間で接合部を、従って、接合構造体を形成できる。
従って、本発明の接合部の形成方法または接合方法は、接合すべき2つの対象物の一方に本発明の接合材料を供給する工程、供給した接合材料の上に他方の対象物を載置して、2つの対象物の間に接合材料を配置する工程、接合材料および対象物を第2金属粒子の融点より高い温度、好ましくは20℃高い温度に加熱する工程、例えば200℃に加熱する工程、加熱状態を所定時間(例えば1分〜30分、好ましくは10分またはそれ以上の時間)保持し、その後、冷却する工程を含んで成る。
<第1金属粒子>
本発明の接合材料において、第1金属粒子109は、第1金属を含んで成る粒状形態を有し、通常、第1金属から構成されている。粒状形態とは、球状、略球状、楕円球状、多面体およびコアシェル、ならびにこれらの少なくとも2つの組み合わせの形状等を含むいわゆる「粒(つぶ)」状の形態である。
第1金属粒子を構成する第1金属としては、第2金属粒子が溶融して生じる液相に溶解し、そこで拡散して第2金属を構成するSnと金属間化合物を形成できる金属元素により構成される金属または合金を例示できる。具体的には、Ag、Ni、Cu、Fe、Sbの単体金属、Cuと少なくとも1種の他の金属との合金、例えばCu−Sn系合金、Ag−Cu系合金、Cu−Ni系合金、Cu−Sb系合金等の合金を第1金属として挙げることができる。これらの少なくとも1種の金属元素がSnと金属間化合物を形成する。中でも、Cuまたはその合金が第1金属として特に好ましい。
このような第1金属を構成する金属元素の少なくとも1種(例えばCuのみ、CuおよびAg)が、第2金属粒子が溶融して生成する液相に溶解して拡散して、液相に存在する第2金属粒子の第2金属に由来するSnと反応して少なくとも1種の金属間化合物を生成する。例えば、第1金属としてのCuが溶融した第2金属粒子の液相中のSnと反応してSn−Cu系金属間化合物(例えばCuSn、CuSn等)を形成する。Snが種々の金属と種々の金属間化合物を生成することは既知であり、例えばSn−Ni系金属間化合物、Sn−Ag系金属間化合物、Sn−Ag−Cu系金属間化合物、Sn−Cu−Ni系金属間化合物等、種々のものが知られている。
尚、本発明において、第1金属粒子の融点および第2金属粒子の融点は、それぞれの粒子は通常実質的に第1金属及び第2金属から構成されており、それぞれ第1金属の融点および第2金属の融点を意味する。これらの粒子が複数成分から構成され、その結果、複数の融点を有する場合、第1金属の融点、従って、第1金属粒子の融点は、最も低い融点を意味し、第2金属の融点、従って、第2金属粒子の融点は、最も高い融点を意味する。これらの融点は、金属固有のものであり、基本的には既知であるが、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定することができる。
第1金属粒子の融点は、意図する耐熱温度より高く、好ましくは少なくとも200℃高い、より好ましくは少なくとも300℃高い。本発明の接合材料において、形成される金属間化合物は、第1金属粒子の融点と第2金属粒子の融点との間の融点を有する。金属間化合物は、その融点において溶融するので、金属間化合物の融点が実質的に接合部の耐熱温度に対応する。従って、耐熱温度を高くするには、形成される金属間化合物の融点を高くするのが好ましい。一般的には、第1金属の融点を高くすることによって金属間化合物の融点が高くなる。
<第1金属粒子の粒子径>
第1金属粒子の大きさに関しては、「メジアン粒子径」なる概念を用いる。このメジアン粒子径は、動的光散乱法による粒子径測定によって得られる体積基準の粒子径分布の積算値の50%径、いわゆるDv50を意味する。このメジアン粒子径は、レーザー光を照射した時の散乱光のゆらぎを計測して算出している。
本明細書において言及する第1金属粒子のメジアン径は、サブミクロンサイズの粒子径分布測定に一般的に使用される動的光散乱法粒度分布測定装置(Malvern Panalytical社製、製品番号:ゼータサイザーナノZS)を用いて分散媒として純水を使用して測定した。
図4に、接合材料に含まれる第1金属粒子109のメジアン粒子径を種々変えたペースト状の接合材料を調製し、それを用いて形成した接合部の溶融温度および接合強度を測定した結果を示すグラフを示す。
第2金属粒子としては、メジアン粒子径が30μmでSn−50質量%Inの第2金属で形成したものを用いた。また、第1金属粒子と第2金属粒子の合計質量に対する第1金属粒子の質量比率、即ち、混合比率は50質量%であった。第1金属粒子と第2金属粒子とを混合した粒子混合物をバインダー(ジエチレングリコールモノヘキシルエーテルおよび1,3−ジフェニルグアニジン臭化水素酸塩)と混ぜて接合材料のペーストを得た。その後、接合材料をCu板(20mm×10mm)の上に厚み100μmでペーストを転写し、Siチップ(1mm×1mm)を載せ、200℃で10分間加熱した後に室温まで冷却し、接合部を形成した接合構造体を得た。
図4において、横軸はCu粒子のメジアン粒子径であり、縦軸は示差走査熱量計(DSC)で測定した接合部の溶融温度(図4の〇)と、ボンドテスターで測定した1mm×1mmのSiチップの接合強度(図4の●)である。尚、接合部の溶融温度は、形成した接合部から切り出した試験片について示差走査熱量計を用いて測定した。具体的には、DSCによる昇温時に得られる吸収ピークのうち、第2金属の融点より高い温度に位置する、最初の吸収ピークボトムの温度を接合部の溶融温度とした。
図4から理解できるように、第1金属粒子としてのCu粒子のメジアン粒子径が1μmを超えると接合強度が6MPa以下に低下する。これは、メジアン粒子径が大きくなると、Cu粒子の比表面積が小さくなり、その結果、第2金属粒子の溶融に由来する液相への溶解・拡散量が減少して金属間化合物の生成が抑制されるためであると考えられる。
特に好ましい態様において、接合強度は8MPa以上であることが特に望ましいという観点を考慮すると、Cu粒子のメジアン粒子径は600nm以下であるのがより好ましい。また、Cu粒子のメジアン粒子径が1.2μmを超えて大きくなると、溶融温度が急に低下する。これは、金属間化合物の生成が十分に進まないことで、接合部に存在する第2金属部分において第2金属であるSn−Inの残存量が多くなるためであると考えられる。
これらを考慮すると、好ましい態様において、第1金属粒子であるCu粒子のメジアン粒子径を1μm以下とすると、接合強度は6MPa以上であり、より好ましい態様において、600nm以下とすると、接合強度が8MPa以上となる。Cu粒子のような第1金属粒子に関して、メジアン粒子径が20nm未満の場合、第2金属粒子との均一に混合するのは容易ではなく、これを考慮すると、第2金属粒子のメジアン粒子径は20nm以上であるのが好ましい。従って、本発明の好ましい態様では、接合材料を構成する第1金属粒子のメジアン粒子径は20nm〜1μmであり、より好ましい態様では、20nm〜600nmである。第1金属粒子がこの範囲のメジアン粒子径を有することで、十分な接合強度を持ち、かつ、溶融温度が400℃以上の接合部を有する接合構造体が得られる。
尚、製造技術の観点からは、より小さいメジアン粒子径(例えば5nm)を有する第1金属粒子を製造することも可能である。従って、第2金属粒子との均一な混合を確保できるのであれば、本発明の第1金属粒子のメジアン粒子径の上述の範囲の下限値は例えば5nmであってもよい。
<第2金属粒子>
本発明の接合材料において、第2金属粒子は、第2金属を含んで成る粒状形態を有し、通常、第2金属から構成されている。粒状形態とは、第1金属粒子と同様に、粒状形態とは、球状、略球状、楕円球状および多面体、ならびにこれらの少なくとも2つの組み合わせの形状等を含むいわゆる「粒(つぶ)」状の形態であり、アモルファス状態であってもよい。そのメジアン粒子径は、第1金属粒子についての先の説明(Dv50)が同様に当て嵌まる。
本発明の接合材料を構成する第2金属粒子は200℃以下の融点を有し、第2金属により構成されている。第2金属粒子は、接合材料を加熱して接合部を形成するに際して、200℃以下の温度で溶融し、第1金属粒子の第1金属が溶解する液相をもたらす。還元すれば、本発明の接合材料は200℃迄の比較的低い温度への加熱により接合部を形成するために、第2金属粒子は200℃以下の融点を有する。
この第2金属は、Snと他の金属との合金であり、他の金属は、Bi、InおよびZnから選択される少なくとも1種である。具体的には、Sn―In系合金、Sn−Bi系合金およびSn−Zn系合金等を例示できる。合金は、2成分系合金であっても、それより多くの成分で構成される多成分系合金であってもよく、例えばSn−Bi−In系合金であってもよい。より具体的には、Sn−50質量%In合金(融点:120℃)、Sn−58質量%Bi(融点138℃)、Sn−43質量%Bi(融点162℃)、Sn−9質量%Zn(融点199℃)等を第2金属として例示できる。尚、第2金属は、1種の合金であっても、あるいは複数種の合金であってもよい。
<第2金属粒子の粒子径>
本明細書において、第2金属粒子に関して言及するメジアン粒子径は、ミクロンサイズの粒子径の分布測定に一般的に使用されるレーザー回折式粒度分布測定装置(マイクロトラック・ベル(MicrotracBEL)社製、製品番号:マイクロトラックMT3300EX2)を用いて分散媒として純水を使用して測定した。尚、本発明において、いずれの粒子もマルチモード分布(例えばバイモーダル(bimodal)分布)を有してもよいが、単一モード(unimodal)分布を有するのが特に好ましい。また、本発明において使用する金属粒子の粒度分布は、多分散系であってもよいが、単分散系またはそれに近い分散系であるのが望ましい。
第2金属粒子の製造は、例えば遠心アトマイズ法を用いると、メジアン粒子径が5μmまでの小さい粒子を製造できる。一般的には、5μm未満の粒子を製造する場合、その収率が極端に低くなるので粒子の価格が高騰する。この観点から、第2金属粒子のメジアン粒子径の下限値は例えば5μmである。逆に、粒子が大きくなると接合材料を供給するディスペンサーのノズル詰まりが発生し易い。これを考慮すると、第2金属粒子のメジアン粒子径の上限値は例えば35μmである。従って、第2金属粒子のメジアン粒子径の好ましい範囲は例えば5μm〜35μmである。第2金属粒子の製造技術、ディスペンサーの改良等によってこのメジアン粒子径の範囲の上限値および/または下限値は変わることが有り得、その場合、範囲が広がる。
<第1金属粒子と第2金属粒子の混合比率>
本発明の接合材料は、第1金属粒子および第2金属粒子を含んで成り、通常、バインダーを更に含む。バインダーは、接合部の形成に際して上述のように加熱によって蒸発するので、形成される接合部の性能にとって、第1金属粒子と第2金属粒子の配合比率が重要な要素となる。尚、バインダーとしては、はんだペーストの調製に一般的に使用されているいずれの材料を用いてもよく、例えばジエチレングリコールモノ-2-エチルヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル等を例示できる。
図5に、第1金属粒子と第2金属粒子の総量に対する第1金属粒子の量の比率(質量基準)、即ち、第1金属粒子の混合比率を種々変えたペースト状の接合材料を調製し、それを用いて形成した接合部の溶融温度および接合強度を測定した結果を示すグラフを示す。
第1金属粒子としてメジアン粒子径が40nmのCu粒子を使用し、第2金属粒子としてメジアン粒子径が30μmの第2金属(Sn−50質量%In)で形成した粒子を用いた。第1金属粒子と第2金属粒子とを混合した粒子混合物をバインダー(ジエチレングリコールモノヘキシルエーテルおよび1,3−ジフェニルグアニジン臭化水素酸塩)と混ぜて接合材料のペーストを得た。その後、接合材料をCu板(20mm×10mm)の上に厚み100μmでペーストを転写し、Siチップ(1mm×1mm)を載せ、200℃で10分間加熱した後に室温まで冷却し、接合部を形成した接合構造体を得た。
図5において、横軸は第1金属粒子であるCu粒子の質量基準の混合比率であり、縦軸は示差走査熱量計(DSC)で測定した溶融温度(図5の白丸印〇)と、ボンドテスターで測定した1mm×1mmのSiチップの接合強度(図5の黒丸印●)である。尚、接合部の溶融温度および接合強度は、先と同様に測定した。
Sn−50質量%Inの融点120℃に対して、Cuの融点は1085℃であり、図5のグラフから明らかなように、溶融温度を例えば300℃以上にするために必要なCu粒子の混合比率は36質量%以上である。溶融温度は400℃以上がより好ましく、その場合、必要なCu粒子の混合比率は50質量%である。
また、Cu粒子の混合比率が多くなって70質量%を超えると、金属間化合物部分を形成するために必要である、第2金属に由来するSnの量が不足する。その結果、第1金属部分(Cu粒子が多いため、残存している)106と金属間化合物部分である第3金属部分107との間で空隙が生じるので接合強度が低下すると考えられる。8MPa以上の接合強度が特に望ましいので、その場合、第1金属粒子であるCu粒子の混合比率は60質量%以下であるのが好ましい。
図5のグラフから分かるように、Cu粒子の混合比率が50〜60質量%であれば溶融温度が400℃以上であり、半導体素子で発生する熱に耐える効果が十分に得られる。Cu粒子の混合比率が、60質量%を超えると接合強度が8MPa以下に低下するが、70質量%までは6MPa以上の接合強度を有し、しかも溶融温度は600℃以上であるため、このような混合比率(70質量%以下)も半導体素子の接合には使用可能である。
<実施例および比較例>
接合構造体の接合部においては溶融温度と接合強度の両立が必要である。この両立について更に検討するため、第1金属粒子(Cu粒子)および第2金属粒子(Sn−50質量%In粒子)のメジアン粒子径ならびにこれらの混合比率を種々変えて接合材料を調製し、先と同様にして接合部を形成して、その溶融温度および接合強度を測定する実験を実施した。その結果を図6の表1に示す。
尚、表1の溶融温度の欄において、接合部の所定の耐熱温度の目安を300℃とし、それに対して丸印(〇)は良い評価を意味し、二重丸印(◎)は十分良い評価を意味し、バツ印(×)、所定の耐熱温度を満たさない評価を意味する。また、表1の接合強度の欄において、接合部の所定の接合強度の目安を6MPa(仮定値)とし、それに対して丸印(〇)は良い評価を意味し、二重丸印(◎)は十分良い評価を意味し、バツ印(×)は所定の接合強度を満たさない評価を意味する。溶融温度および接合強度の双方に関して〇または◎の評価であった実験例を「実施例」とし、いずれかの評価が×であった実験例を「比較例」としている。
[実施例1]
表1の第1金属粒子および第2金属粒子を用いて調製した接合材料のペースト113を、Cu板(20mm×10mm)の上に厚み100μmで転写し、その上にSi半導体素子(1mm×1mm)を載せ、200℃で10分間加熱して接合構造体を形成した。この接合構造体を示差走査熱量計で測定すると吸熱ピークは405℃に位置した。これは、接合部の溶融温度が400℃以上の耐熱性を持っていることを意味する、また、Si半導体素子の接合強度をボンドテスターで測定した結果は8.5MPaであり、この数値は十分な接合強度であった。
[実施例2〜8および比較例1〜3]
表1の第1金属粒子および第2金属粒子を用いて調製した接合材料を用いて、実施例1と同様に、加熱して接合構造体を得、その溶融温度および接合強度を測定した。
表1から分かるように、第1金属粒子であるCu粒子の大きさ(メジアン粒子径)が20nm〜1000nmであれば接合強度は6MPaを超えており、十分な接合強度が得られる。Cu粒子の比率が30質量%では溶融温度は300℃未満に低下するため、耐熱性が必ずしも十分とは言えない。これらの結果から、十分な接合強度を得るために必要なCu粒子のメジアン粒子径は20nm〜1μmであり、また、300℃以上の溶融温度を得るためにはCu粒子の配合割合を36〜70質量%にすることが好ましい。
[実施例9〜25および比較例4〜6]
上述の実施例および比較例と同様に、第1金属粒子の第1金属の種類およびメジアン粒子径、第2金属粒子の第2金属の種類およびメジアン粒子径ならびに第1金属粒子の混合比率を種々変えて接合材料を調製し、先と同様にして接合部を形成して、その溶融温度および接合強度を測定する実験を実施した。その結果を図7の表2に示す。尚、表中における実施例および比較例の区別、ならびにそれらの評価については、上述と同様である。尚、表2には実施例1の結果も掲載している。
実施例9では、第1金属としてのCuSnから構成された、平均粒子寸法が200nmの第1金属粒子、および第2金属としてのSn−58質量%Biから構成された、メジアン粒子径が25μmの第2金属粒子から粒子混合物を得し、これとバインダーを混合してペースト状接合材料を調製した。上述の実験と同様にして、接合構造体を形成し、その接合部の溶融温度および接合強度を測定した。
この接合構造体の接合部の溶融温度は410℃であり、400℃以上の耐熱性を持っていることが分かる。また、接合強度をボンドテスターで測定した結果は6.7MPaであり、十分な接合強度であった。
実施例10では、第1金属としてのCuSnから構成された、メジアン粒子径が20nmの第1金属粒子、および第2金属としてのSn−58質量%Biから構成された、メジアン粒子径が25μmの第2金属粒子から粒子混合物(第1金属粒子の質量:第2混合粒子の質量=70:30)を得、これとバインダーを混合してペースト状接合材料を調製した。上述の実施例と同様にして、接合構造体を形成し、その接合部の溶融温度および接合強度を測定した。
この接合構造体の接合部の溶融温度は425℃であり、400℃以上の耐熱性を持っていることが分かる。また、接合強度をボンドテスターで測定した結果は7.0MPaであり、十分な接合強度であった。
実施例11では、第1金属としてのCuSnから構成された、メジアン粒子径が1000nmの第1金属粒子、および第2金属としてのSn−58質量%Biから構成された、メジアン粒子径が25μmの第2金属粒子から粒子混合物(第1金属粒子の質量:第2混合粒子の質量=70:30)を得、これとバインダーを混合してペースト状接合材料を調製した。上述の実施例と同様にして、接合構造体を形成し、その接合部の溶融温度および接合強度を測定した。
この接合構造体の接合部の溶融温度は400℃であり、400℃以上の耐熱性を持っていることが分かる。また、接合強度をボンドテスターで測定した結果は6.2MPaであり、十分な接合強度であった。
実施例12では、第1金属としてのCuSnから構成された、メジアン粒子径が200nmの第1金属粒子、および第2金属としてのSn−58質量%Biから構成された、メジアン粒子径が25μmの第2金属粒子から粒子混合物(第1金属粒子の質量:第2混合粒子の質量=50:50)を得、これとバインダーを混合してペースト状接合材料を調製した。上述の実施例と同様にして、接合構造体を形成し、その接合部の溶融温度および接合強度を測定した。
この接合構造体の接合部の溶融温度は385℃であり、300℃以上の耐熱性を持っていることが分かる。また、接合強度をボンドテスターで測定した結果は6.1MPaであり、十分な接合強度であった。
実施例13では、第1金属としてのCuSnから構成された、メジアン粒子径が200nmの第1金属粒子、および第2金属としてのSn−58質量%Biから構成された、メジアン粒子径が25μmの第2金属粒子から粒子混合物(第1金属粒子の質量:第2混合粒子の質量=36:64)得し、これとバインダーを混合してペースト状接合材料を調製した。上述の実施例と同様にして、接合構造体を形成し、その接合部の溶融温度および接合強度を測定した。
この接合構造体の接合部の溶融温度は340℃であり、300℃以上の耐熱性を持っていることが分かる。また、接合強度をボンドテスターで測定した結果は6.0MPaであり、十分な接合強度であった。
実施例14〜25においても、溶融温度は300℃以上、接合強度は6MPa以上となり、接合部として十分な性能を示した。一方、比較例4および比較例5は、それぞれ実施例1および実施例9と同じ第1金属粒子および第2金属粒子を使用しているが、いずれも第1金属粒子の混合比率が高い接合材料である。溶融温度は500℃以上となり十分であるが、接合強度は1.4MPaおよび1.3MPaであり、実施例1および実施例2の場合と比較して相当小さくなっている。また、比較例6は実施例9の第1金属粒子のメジアン粒子径を相当大きくした接合材料である。接合強度は8MPa以上となり十分であるが、溶融温度は150℃と低く、実施例9と比較して相当低くなっている。
これらの結果から、Cuを主成分とするメジアン粒子径が1μm以下の第1金属粒子と、第1金属粒子よりも融点が低く、メジアン粒子径が5μm以上の第2金属粒子とを混合した接合材料を用いて接合部を形成すると、接合部は、Cuを主成分とする第1金属部分と、第2金属に由来し、In、Bi、Znのいずれかを含み第1金属部分よりも融点の低い第2金属部分と、金属間化合物としてのCuSnを主成分とし第1金属部分と第2金属部分との間の融点を有し、ネットワーク構造を有する第3金属部分とで構成され、第1金属粒子は第2金属部分または第3金属部分に包囲され、そのような第2金属部分も第3金属部分に包囲された構造となっている。その結果、融点が低い第2金属粒子の存在によって、比較的低温で短時間加熱するだけで接合部を形成でき、その接合部は形成される金属間化合物のネットワーク構造のために、向上した耐熱性を有する。
本発明の接合材料を用いると、加熱装置ではんだ付けする際に、第2金属粒子が200℃以下の温度で溶融するため、低い温度で(結果的により短い時間で)はんだ付けが可能となる。その結果、そのような接合材料を用いて対象物を接合する接合方法では、半導体素子の搭載プロセスの消費エネルギーの低減が可能となる。更に、形成された接合部は、第1金属粒子の金属元素が第2金属粒子が溶融して生成する液相に拡散してSnと金属間化合物(第2金属粒子の融点より高い融点を有する)を形成し、それがネットワーク構造を有するため、接合部の耐熱性が高くなり、GaN半導体素子、SiC半導体素子のような発熱量の多い半導体素子の接合に用いても接合部の信頼性の低下を抑制できる。
1 半導体素子
2 ベースプレート
3 第1接合部
4 外部電極
5 絶縁回路基板電極
6 絶縁回路基板
7 第2接合部
8 リードフレーム
9 電極
101 半導体素子
102 外部電極
103 接合部
104 絶縁回路基板
105 絶縁回路基板電極
106 第1金属部分
107 第3金属部分
108 第2金属部分
109 第1金属粒子
110 第2金属粒子
110’ 溶融第2金属粒子に由来する部分
111 粒子混合物
112 バインダー
113 接合材料
114 絶縁回路基板電極

Claims (10)

  1. 2つの対象物の間で接合部を形成する接合材料であって、
    (1)第1金属を含んで成り、メジアン粒子径が20nm〜1μmである第1金属粒子、ならびに
    (2)Bi、InおよびZnから選択される少なくとも1種とSnとの合金の少なくとも1種を第2金属として含んで成り、200℃以下の融点を有する第2金属粒子を含んで成り、
    第1金属を構成する少なくとも1種の金属元素は、第2金属粒子に由来するSnとの間で少なくとも1種の金属間化合物を形成し、この金属間化合物の融点は第2金属粒子の融点より高く、また、第1金属粒子の融点より低く、
    第1金属粒子および第2金属粒子の総量に対する第1金属粒子の量の割合(混合比率)は質量基準で36〜70%であることを特徴とする接合材料。
  2. 第1金属は、(a)Ag、Cu、Fe、NiおよびSbの単体金属、ならびに(b)Cuと少なくとも1種の他の金属との合金から成る群から選択される少なくとも1種であり、
    第2金属は、(c)Bi、InおよびZnから選択される1種とSnとの合金から成る群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の接合材料。
  3. 第1金属はCu、Cu−Sn系合金、Cu−Ag系合金、Cu−Ni系合金およびCu−Sb系合金から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載の接合材料。
  4. 第2金属は、Sn−In系合金、Sn−Bi系合金およびSn−Zn系合金から成る群から選択される少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに記載の接合材料。
  5. 第1金属はCuであり、第2金属はSn―In系合金であり、Sn−Cu系金属間化合物が形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の接合材料。
  6. 第2金属粒子のメジアン粒子径は、5μm〜35μmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の接合材料。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の接合材料を用いて2つの対象物を相互に接合することを特徴とする、対象物の接合方法。
  8. (1)接合すべき2つの対象物の一方に本発明の接合材料を供給する工程、
    (2)供給した接合材料の上に他方の対象物を載置して、2つの対象物の間に接合材料を配置する工程、
    (3)接合材料および対象物を第2金属粒子の融点より高い温度、好ましくは20℃高い温度に加熱する工程、例えば200℃に加熱する工程、ならびに
    (4)加熱状態を所定時間保持し、その後、冷却する工程を含んで成る請求項7に記載の接合方法。
  9. 請求項1〜6のいずれかに記載の接合材料により形成される接合部。
  10. 請求項1〜6のいずれかに記載の接合材料を用いて2つの対象物を接合することによって形成される接合構造体。
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