JP2021522432A - 剪断力アンカー - Google Patents

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Abstract

主にコンクリートから成る部材内部で部材(10)の長手方向に対して横方向の剪断力を伝達するための剪断力アンカー(1)であって、少なくとも1つの剪断力を当該剪断力アンカー(1)に導入するための接続部(2)を備えており、接続部(2)は、伝達すべき剪断力の方向の少なくとも1つの力成分を部材(10)内へ伝達するため、部材(10)と接触可能な少なくとも1つの荷重導入部(51)に接続されている。スリムな形態の部材(10)で大きな剪断力を伝達するため、接続部(2)はさらに、荷重導入部(51,251)から、伝達すべき剪断力の方向に離隔している。【選択図】図1a

Description

本発明は剪断力アンカーに関するものであり、当該剪断力アンカーは、接続構造体の部材内において当該剪断力アンカー及び当該部材から部材方向に対して横方向の比較的高い剪断力を伝達するための接続手段であり、本発明はさらに、2つの任意の物体間において所定の方向に規定の部分を通る力の伝達を保証するための方法に関するものである。
コンクリート建築技術から、コンクリート内に荷重を導入するための固定システムが公知であり、これは大抵は金属又はプラスチックから成る。コンクリート打ち込み後に投入される事後的な固定システムでは主にねじアンカーが使用されるが、いわゆる埋設部品は、ねじアンカー状の固定システムであるか、又は頭付きボルトや他のより複雑な形状を有するアンカーレールである。「埋設部品」との呼称は製造プロセスに由来する。というのも、これはコンクリート打ち込み前に型枠に固定されて埋設されるからである。
プレキャストコンクリート用のアンカーの形態の荷重受け手段は、例えば従来技術の欧州特許第0122521号明細書の図1から公知である。
このアンカーはプレキャストコンクリートに埋め込まれ、部材内において引張力及び剪断力を受ける。この荷重を取り除くためには、アンカー計算を適切な寸法で行って取り込む。伝統的にはこのアンカーは、部材厚さを基準として中央に埋め込まれる。というのも、この場所ではいかなる荷重に対してもアンカーが最も有意義に位置決めされるからである。引張荷重を受けるためには、アンカーにボルトを設けるか、又はアンカーは例えばコルゲート型の鋼製アンカー要素を有する。これによってアンダーカットが生じることにより、アンカーはコンクリート中に係止され、引張荷重時に引き抜かれるのが防止される。
しかし、引張荷重はこのようなアンカーでは致命的な荷重とはならず、致命的となるのは、その引張力に対して直角に作用する剪断力である。剪断力が導入されてコンクリート破壊にまで至ると、このアンカーを起点としてコンクリート破壊コーンが形成される。アンカーにより導入された剪断力によって、力方向にいわゆる破壊コーンが60°の角度で部材縁部に向かうように形成される。このコンクリートエッジ亀裂を防止するコンセプトは、アンカーから末端の部材縁部まで十分な縁部距離を置くことである。この順守すべき縁部距離は剪断力によって支配されるので、この縁部距離は部材厚さを大きく左右する重要な要素となり、部材厚さが大きくなるほど破壊荷重(最大荷重)を増大することができ、吸収できる剪断力を増加することができる。
それゆえ、スリムな形態の部材で大きな剪断力を伝達するという課題が存在する。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものである。よって本発明の目的は、スリムな形態の部材の使用を可能にする、より大きな剪断力を伝達するための接続手段を実現することである。
吸収可能な剪断力を増大するためには、作用する荷重を部材内へ伝達するために使用される部材厚さの部分を増加することが望ましい。それゆえ、破壊時には破壊コーンも拡大し、このことによって破壊コーンが克服しなければならない抗力が大きくなり、これにより破壊荷重が増大する。
上記の考察に基づき、上述の課題を解決するため、請求項1に記載の構成を具備する剪断力アンカーを提供する。
本発明の第1の側面では、接続手段として、主にコンクリートから成る部材内部で部材の長手方向に対して横方向の剪断力を伝達するための剪断力アンカーを提供し、剪断力アンカーは、少なくとも1つの剪断力を当該剪断力アンカーに導入するための接続部を備えており、この接続部は、伝達すべき剪断力の方向の少なくとも1つの力成分を部材内へ伝達するため、部材と接触可能な少なくとも1つの荷重導入部に接続されており、剪断力アンカーは、接続部が荷重導入部から、伝達すべき剪断力の方向に離隔していることを特徴とする。
本発明の第1の側面の剪断力アンカーにより、接続部を介して少なくとも1つの剪断力を剪断力アンカーに導入することができる。荷重導入部により、剪断力を接続部で直接、部材内に伝達できるだけでなく、部材と直接接触する荷重導入部が、伝達すべき剪断力の方向の少なくとも1つの成分を伝達することで、少なくとも剪断力の一部をさらに荷重導入部で部材内に伝達することもできる。接続部は荷重導入部から、伝達すべき剪断力の方向に離隔しているので、逆に、荷重導入部は接続部から、伝達すべき剪断力の方向とは逆方向に離隔している。このような剪断力アンカーを、伝達すべき剪断力の方向に荷重導入部から部材厚さ方向に沿って部材縁部までの距離が可能な限り大きくなるように部材に埋設すれば、少なくとも荷重導入部から剪断力の方向に伝達される力成分については、部材厚さの大きな部分を破壊コーン形成のために使用することが可能になる。これによって破壊荷重が増大する。
好適には剪断力アンカーは、互いに逆方向の剪断力を伝達するために2つの荷重導入部を備えており、そのうち第1の荷重導入部は、伝達すべき剪断力の一方向の力成分を部材内へ伝達できるものであり、第2の荷重導入部は、伝達すべき剪断力の他方向の力成分を部材内へ伝達できると共に、伝達すべき剪断力の前記一方向において第1の荷重導入部から離隔されており、接続部は両荷重導入部に接続されている。
かかる剪断力アンカーは、互いに逆方向のないしは交番する剪断力を伝達するために理想的に適しており、一方の荷重導入部は剪断力の少なくとも一部の成分を前記一方向に伝達し、他方の荷重導入部は剪断力の少なくとも一部の成分を他方向に伝達する。両荷重導入部は互いに接続されているので、互いに逆方向の剪断力を1つの接続部から剪断力アンカーに導入して、各荷重導入部から部材内に伝達することができる。第2の荷重導入部が第1の荷重導入部から、伝達すべき剪断力の前記一方向に離隔していることにより、各荷重導入部によってそれぞれ伝達すべき剪断力の方向に各力成分を伝達するために大きな部材厚さを利用することができる。
好適には、剪断力アンカーはさらに少なくとも1つの荷重導入阻止部を備えており、荷重導入阻止部は、各荷重導入部によってそれぞれ伝達すべき剪断力の方向の成分の部材内への力伝達の一部、好適には全部を阻止する。
伝達すべき剪断力の方向の力成分を部材にほとんど伝達しないように構成された荷重導入阻止部をさらに設けることにより、剪断力の大部分が荷重導入部の決まった部分でしか部材内に伝達できなくなる。よって荷重導入阻止部により、各荷重導入部で伝達される力成分であってそれぞれ伝達すべき剪断力の方向の力成分が増大する。このことにより、それぞれ伝達すべき剪断力の方向の大きな力成分が、大きな部材厚さを通って部材内に導入されるようになる。
さらに、荷重導入阻止部は局所的に各荷重導入部に設けることができると共に、少なくとも局所的に接続部に設けることができる。このことにより、それぞれ伝達すべき剪断力の方向の大きな力成分が接続部によって部材内へ伝達されるのが阻止され、各荷重導入部による剪断力の伝達は、各荷重導入部の決まった部分でのみ行われることとなる。
本発明の他の一側面では、荷重導入阻止部は各荷重導入部から、伝達すべき剪断力の方向に離隔して設けることができる。
荷重導入阻止部が各荷重導入部から、伝達すべき剪断力の方向に離隔して設けられることにより、各剪断力を部材内に伝達するために大きな部材厚さを利用できることを確実に保証することができる。荷重導入阻止部は剪断力の方向において各荷重導入部より手前に設けられているので、上述の組付状態では、荷重導入阻止部から伝達すべき剪断力の方向における利用可能な部材厚さの部分は、各荷重導入部から剪断力の方向における利用可能な部分より小さくなる。剪断力の大部分は荷重導入部を介して部材内へ伝達されるので、部材厚さの大きな部分が剪断力の伝達に利用されることとなる。
本発明の他の一側面では、各荷重導入部から部材内へ伝達すべき力成分であって伝達すべき剪断力の方向の力成分が、荷重導入阻止部から部材内へ伝達される力成分であって伝達すべき剪断力の方向の力成分より大きくすることができる。
かかる構成により、部材内への各剪断力の伝達が主に各荷重導入部によって行われることとなる。荷重導入阻止部は確かに剪断力の方向の力成分を伝達できるかもしれないが、その力成分は、荷重導入部によって部材内に伝達される剪断力の方向の力成分より常に小さくなる。このことにより、各荷重導入部から部材厚さ方向に沿って各対応する部材縁部までの伝達すべき剪断力の方向における距離が可能な限り大きい、部材内における剪断力アンカーの上述の埋込状態では、剪断力の方向の伝達すべき成分を最大にするために利用可能な部材厚さを最大にすることができる。
本発明の他の一側面では、各荷重導入部は、部材と接触可能な少なくとも1つの荷重導入面を有することができ、この荷重導入面の外向きの面法線は、それぞれ伝達すべき剪断力の方向の成分を示す。
かかる構成により、荷重導入部による部材内への力伝達が面で行われ、剪断力をより均等に導入することができ、これにより応力ピークを回避できることが保証される。外向きの面法線が、各荷重導入部の各荷重導入面から離れていく向きの当該荷重導入面の法線である荷重導入面であって、当該外向きの面法線がそれぞれ伝達すべき剪断力の方向の成分を示す荷重導入面により、部材内に圧縮応力が生じる。これにより、圧縮応力時に部材長手方向に対して横方向に生じる破壊コーンによって、破壊形態を狙い通りに生じさせることができる。
本発明の他の一側面では、各荷重導入部の複数の荷重導入面を1つの平面内に配置することができる。好適には、各荷重導入部の荷重導入面は、それぞれ伝達すべき剪断力の方向に対して垂直である。
荷重導入面が1つの平面内にあることにより、剪断力アンカーを容易に製造できることを保証することができる。さらに、部材への荷重がより均等にもなる。また、各荷重導入部の荷重導入面が、それぞれ導入すべき剪断力の方向に対して垂直である場合、剪断力ベクトルと荷重導入面の面法線ベクトルとが平行になり、これにより破壊コーンの形成が促進される。このようにすると部材には、各荷重導入部の荷重導入面から伝達される剪断力の各成分によって、部材長手方向に対して横方向に圧縮荷重のみがかかる。よって、荷重導入面と部材との境界には剪断は生じない。
本発明の他の一側面では、各荷重導入部の荷重導入面からそれぞれ伝達すべき剪断力の方向に配されている面であって、外向きの面法線がそれぞれ伝達すべき剪断力の方向の力成分を有する面の全てに、荷重導入阻止部を少なくとも局所的に設けることができる。かかる構成により、剪断力の大きな成分を、狙い通りに大きな部材厚さを介して部材内に導入することができる。というのも、それぞれ伝達すべき剪断力の方向において各荷重導入部の荷重導入面より手前に配されている面であって外向きの面法線がそれぞれ伝達すべき剪断力の方向の成分を示す面の全てにおいて、伝達すべき剪断力の方向の成分を有する力の部材内への伝達の一部、好適には全部が阻止されるからである。よって、破壊コーンの形成は確実に各荷重導入部の荷重導入面から離れていく方向に、かつ部材縁部から可能な限り大きな距離の場所で生じることとなる。
好適には、各荷重導入部の荷重導入面以外の全ての面に荷重導入阻止部が設けられる。
かかる構成により、剪断力の方向の力伝達をさらに確実に各荷重導入部の荷重導入面で行うことができる。また、大面積の荷重導入阻止部を備えた剪断力アンカーは、さらに伝音又は振動も低減することができる。
本発明の他の一側面は、接続部から両側に、各荷重導入部との接続部を成すウェブが延在することができる。
両荷重導入領域間に接続部が設けられるので、部材に接続部を埋め込むための追加の埋め込みスペースを設ける必要が無くなる。それぞれ伝達すべき剪断力はウェブを介して各荷重導入部へ導かれ、このウェブは接続部と荷重導入部との間の構造上簡単な形態の接続部である。
好適には、接続部はスリーブである。
スリーブは、力を剪断力アンカーに導入するための接続要素を簡単に取り付けることができる。例えば、ねじを用いて接続要素をスリーブ内に螺入することができる。このとき、スリーブの軸が好適には、伝達すべき剪断力に対して垂直方向の部材長手方向に延在する場合、スリーブ内には、剪断力アンカーへ荷重導入を行うためのボルトや、部材における引張力を留めるためのアンカーボルトも取り付けることができる。
スリーブの軸の向きが部材長手方向である場合、荷重導入ボルトによって、部材長手方向の引張力及び圧縮力も簡単に剪断力アンカーに導入することができる。荷重導入ボルトを一方向からスリーブに取り付けると共に、アンカーボルトを逆方向から当該スリーブに取り付けることができる。アンカーボルトは、部材長手方向に引張負荷が加わったときに部材長手方向の抜けを阻止する。
本発明の他の一側面では、荷重導入阻止部は圧縮可能な弾性材料から、好適には独立気泡の発泡材から成ることができる。
これにより、荷重導入阻止部は剪断力の作用下で剪断力の方向に弾性変形することができ、この弾性変形によりばね作用が生じて、このばね作用に基づき、剪断力は部材内に非常に僅かしか伝達されなくなる。荷重導入阻止部が全面でコンクリートに囲まれて横方向膨張が阻止される場合、圧縮可能な材料により、荷重導入阻止部に圧縮荷重が加わったときの変形も可能になる。
本発明の他の一側面は、接続部、ウェブ及び各荷重導入部が荷重導入阻止部の材料より高剛性の材料から成ることができ、好適には亜鉛メッキ鋼から成ることができる。
このようにして、荷重導入阻止部より高剛性の荷重導入面により、圧縮荷重がかかる荷重導入部の荷重導入面と部材との接続部が、荷重導入阻止部による部材との接続部より高剛性となり、伝達すべき剪断力の大部分がこの高剛性の接続部を通って部材内に伝達されると共に、伝達すべき剪断力のうち弾性の荷重導入阻止部を通って伝達される割合はごく僅かのみとなる。その際には、力が一方向に複数の部分で部材内へ伝達できる場合には、剛性が最も高い接続部で、その力の大部分が伝達されるという原理を利用する。その上、亜鉛メッキ鋼は良好な腐食防止を可能にする。
さらに本発明の一側面は、部材と本発明の剪断力アンカーとから成る接続構造体を対象とし、荷重導入阻止部の少なくとも一部は部材と剪断力アンカーとの間のギャップとすることができる。
かかる構成により、弾性材料の一部又は全部を省略することができ、重量及び材料を削減することができる。ギャップが設けられている場合、このギャップの領域では、剪断力の方向に部材に伝達される成分が皆無となる。ギャップを設けようとする領域には、コンクリートのキャスト中に、コンクリートを一定の間隔に保つ芯等の支持構造体を設けなければならない。この支持構造体はキャスト後に、例えばエッチング等によって取り除くことができる。代替的に、ギャップを形成するため、コンクリートキャスト後に溶解する溶解性材料を剪断力アンカーに設けることもできる。
本発明はさらに、規定の荷重導入部を通って2つの任意の物体間において特定の方向の力が伝達されるのを保証するための方法に関し、一方の物体は前記規定の荷重導入部を備えており、当該規定の荷重導入部を介して他方の物体と接触し、前記荷重導入部は、前記力の方向の力成分を前記特定の方向に他方の物体へ伝達することができ、一方の物体では、前記力の方向の力成分を前記特定の方向に他方の物体へ伝達できる部分であって荷重導入部を除いた全ての部分に、当該部分を覆う層であって前記荷重導入部より容易に変形可能な層が設けられており、一方の物体の前記部分はこの変形可能な層を介して他方の物体と接触しており、前記特定の方向の前記力によって一方の物体に荷重が加わった場合、変形可能な層は変形すると共に、前記特定の方向の前記力は、前記荷重導入部を通る成分よりも小さい成分で他方の物体に伝達される。
この方法は上記の原理を体現したもの、すなわち、力を一方向に複数の部分で部材内に伝達できる場合、その力の大部分は剛性が最も高い接続部で伝達される、という原理を体現したものである。変形可能な層が荷重導入部より容易に変形可能であること、より厳密には、荷重導入部における他方の物体との接続部より容易に変形可能であることにより、前記特定の方向の力の大部分は当該荷重導入部によって他方の物体に伝達される。本発明の剪断力アンカーはこの原理に基づいており、剪断力アンカーについては以下の図面により詳細に説明する。
荷重導入阻止部(3)を備えた本発明の第1の実施形態の剪断力アンカー(1)の斜視図である。 荷重導入阻止部(3)を備えた本発明の第1の実施形態の剪断力アンカー(1)の断面図である。 荷重導入阻止部(3)と、アンカーボルト(8)と、荷重導入ボルト(9)とを備えた、本発明の第1の実施形態の剪断力アンカー(1)の斜視図である。 部材(10)内部にある荷重導入阻止部(3)を備えた本発明の第1の実施形態の剪断力アンカー(1)の斜視図である。 荷重導入阻止部(3)と、アンカーボルト(8)と、荷重導入ボルト(9)とを備えた、軸I−Iを中心として180°回転した本発明の第2の実施形態の剪断力アンカー(101)の斜視図である。 荷重導入阻止部(3)とアンカーボルト(8)と荷重導入ボルト(9)とを備え、さらに頭付きボルト(14)を備えた、本発明の第3の実施形態の剪断力アンカー(201)の斜視図である。 図5から荷重導入阻止部(3)とアンカーボルト(8)と荷重導入ボルト(9)とを除いた本発明の剪断力アンカー(201)の分解図である。 荷重導入阻止部(3)としてのプラスチックキャップ(16)の斜視図である。 図7aの切断面におけるプラスチックキャップ(16)の断面の斜視図である。 第1及び第2の実施形態に類似する剪断力アンカーであって荷重導入部が直方体である改良された剪断力アンカーの斜視図である。 第3の実施形態に類似する剪断力アンカーであって荷重導入部が円柱形である改良された剪断力アンカーの斜視図である。 従来技術のアンカーを示す図である。 従来のボルトアンカーの破壊コーンの図である。 本発明の剪断力アンカーの理論的な仮定に基づく生じた破壊コーンの図である。
従来技術から公知である図10のアンカーでは、剪断力による破壊時には、図11に示されているような破壊コーンが生じる。このコンクリートエッジ亀裂を防止するコンセプトは、アンカーから末端の部材縁部までの十分な縁部距離をおくことである。この遵守すべき縁部距離は剪断力によって支配されるので、この縁部距離が部材厚さを大きく左右する重要な要素となり、部材厚さが大きくなるほど破壊荷重を増大することができ、また、吸収可能な剪断力を大きくすることができる。それゆえ、まさに交番しないしは互いに逆方向の剪断力の場合において十分な破壊荷重を保証するためには、部材の部材厚さを大きくすることが多くなる。
本願の発明者は、作用する荷重を部材に導入するために部材厚さのより大きな割合を利用した場合、互いに逆方向に作用する剪断力の場合でも部材厚さを小さくすることができるとの認識を得た。よって、破壊時には破壊コーンが拡大し、これにより破壊コーンが克服しなければならない抗力が増大し、このことによって破壊荷重が高くなる。この原理は図12に示されており、同図では、作用する剪断力Vは部材厚さの略全体を介して導入されることができる。この原理は、下記にて詳細に説明する剪断力アンカーの形態の接続手段によって実現される。「右」、「左」、「上」、「下」、「第1」又は「第2」等の用語は、本発明の限定と解すべきものではなく、類似の部分を区別するためだけに供されるものである。
図1aは、主に部材厚さが比較的小さい部材10用の、より大きい剪断力を伝達するための本発明の第1の実施形態の剪断力アンカー1の斜視図である。図1bは剪断力アンカー1の断面図であり、その断面は、矢印Aに沿った一点鎖線から切り取ったものである。同図では本発明の剪断力アンカー1は接続部2を備えており、この接続部2を介して力を剪断力アンカーに導入することができる。この接続部により、少なくとも剪断力が剪断力アンカー1に導入できるようになっている。剪断力アンカー1はさらに、接続部2の両側に、交番する剪断力ないしは互いに逆方向の剪断力を部材10内に伝達するための荷重導入部51及び52を備えており、これら荷重導入部51,52は具体的には、伝達すべき互いに逆方向の剪断力のうち一方向の力成分を部材10内へ伝達するための右側の直方体形の第1の荷重導入部51と、当該伝達すべき剪断力の他方向の力成分を部材10内に伝達するための左側の直方体形の第2の荷重導入部52である。荷重導入部51及び52は、接続部2から両側に延在するウェブ41及び42を介して当該接続部に接続されている。両荷重導入部51及び52はそれぞれ、矩形の第1の荷重導入面61と、矩形の第2の荷重導入面62と、を備えている。荷重導入部51及び52は荷重導入面61及び62の他に、荷重導入面61及び62を形成する際に生じる表面も備えている。図1a及び図1bに示されているように、荷重導入部51及び52が直方体形である場合には、上記表面は荷重導入面61及び62の裏側の面63と、両側面64と、図1aにおいて上側の面65と、図1aにおいて下側の面66である。これにより、剪断力アンカー1の外観はダンベル状となる。荷重導入阻止部3が大面積で剪断力アンカー1に設けられているが、荷重導入部51及び52の荷重導入面61,62及び上面65、並びに、これらに繋がっているウェブの上面には設けられていない。荷重導入部51及び52では、荷重導入阻止部3は各荷重導入面61及び62の裏面63に、すなわち荷重導入面61及び62の反対側の面に設けられている。さらに、荷重導入阻止部は図2に示されているように、剪断力アンカーにおける軸I−Iに沿った方向の側面にも取り付けられ、荷重導入部51及び52の側面64と、ウェブ41及び42の側面との双方に取り付けられていると共に、荷重導入部51及び52の下面66とウェブ41及び42の下面にも取り付けられている。荷重導入阻止部3は、荷重導入部51及び52によって伝達すべき各剪断力の方向の成分を有する力伝達の一部、好適には全部を阻止する。「成分」との用語を使用する理由は、伝達すべき剪断力はその大部分しか荷重導入部51及び52によって伝達することができず、その僅かな一部は荷重導入阻止部3によって伝達されることもあり得るからである。いかなる場合においても、各荷重導入部51及び52から部材10内に伝達すべき力成分であってそれぞれ伝達すべき剪断力の方向の力成分は、当該伝達すべき剪断力の方向の力成分であって荷重導入阻止部3から部材内に伝達される力成分より大きく、好適には少なくとも20倍である。
本発明の第1の実施形態の剪断力アンカーの動作の仕方を、図2及び図3を参照して説明する。
接続部2は図示の第1の実施形態では、雌ねじ部7を有するスリーブである。図2に示されているように、本発明の剪断力アンカー1はアンカーボルト8及び荷重導入ボルト9との組み合わせで使用可能となっており、同図では剪断力アンカー1の雌ねじ部7にアンカーボルト8及び荷重導入ボルト9が螺入される。このようにして、引張力、圧縮力及び剪断力を本発明の剪断力アンカー1に伝達することができる。ここでは、荷重導入ボルト9を介して主に、部材長手方向ないしは軸II−IIに沿って、作用する引張力が剪断力アンカー1を介して反対側のアンカーボルト8に伝達され、部材10内に留められる。上記軸II−IIは、スリーブの軸であり荷重導入ボルト9及びアンカーボルト8の軸でもある。引張力を導入するため、荷重導入阻止部3はアンカーボルト8には設けられていない。圧縮力を特に効率的に伝達するためには、アンカーボルト8と荷重導入ボルト9とがスリーブ内で形状接続(formschluessig)で当たる程度までアンカーボルト8及び荷重導入ボルト9をスリーブに螺入することができる。
引張力を部材10に導入するためには、軸II−IIすなわちスリーブ、荷重導入ボルト9及びアンカーボルト8の軸が、図3に示されているように部材の両外面11及び12の間の可能な限り中間において部材長手方向に延在するのが望ましい。というのも、このようにすると両側に大きな縁部距離ができるからである。従来技術のアンカーでは、荷重導入ボルト9によって接続部2に導入され、軸II−IIに対して垂直な軸I−Iに沿って作用する剪断力は、接続部を構成する面によって部材に導入されるので、軸II−IIに非常に近い場所で部材に導入されることとなる。しかしこの場合、両外面11及び12間の部材厚さの小さく不十分な一部しか利用されず、剪断力破壊時の破壊荷重を制限してしまう。本発明の剪断力アンカー1によって、部材外面11及び12のより近傍にあり接続部2から離隔している部分を通るように剪断力を伝達することができる。このようにして、外面11及び12間の部材厚さの大きな部分を利用することができる。本発明の剪断力アンカーの場合、部材外面11及び12付近にある剪断力を導入するための部分は荷重導入部51及び52であり、これらはそれぞれ、伝達すべき剪断力の方向に接続部2から離隔している。荷重導入部51及び52は、それぞれ伝達すべき剪断力の方向において少なくとも部分的に接続部2と重なっている。このようにして、剪断力伝達時には剪断力アンカーに作用するモーメントは全く無いか、又はごく僅かしか無い。
荷重導入部51及び52は、伝達すべき剪断力の方向の力成分を部材内に伝達するように構成されている。このようにして、部材に対する荷重導入部の接続部の耐剪断性が十分である場合、剪断力を単純な剪断荷重によって部材に伝達することもできる。しかし好適には、荷重導入部は図1a〜3に示されているように荷重導入面61及び62を有する。これらの荷重導入面61及び62は図示の実施形態では、伝達すべき剪断力の方向であって軸I−Iに沿った方向に対して垂直である。剪断力アンカーは、軸II−IIが部材長手方向に延在して軸I−Iがこれに対して横方向に、部材厚さ方向に延在するように配置される。荷重導入面61及び62は軸I−Iに対して垂直であり、ひいては伝達すべき剪断力に対して垂直である。このようにして部材には、伝達すべき剪断力の方向であって部材長手方向に対して横方向に圧縮荷重が加わり、これにより破壊コーンの形成が引き起こされる。図3では、軸I−Iの方向に作用し部材外面11に向かう方向の剪断力により、部材のうち右側の荷重導入部51の荷重導入面61及び62から左側の部材外表面11まで延在する部分に圧縮荷重がかかる。破壊時には、図中に示す破壊コーン13が生じる。荷重導入面61及び62が伝達すべき剪断力の方向であって軸I−Iに沿った方向に対して垂直である図示の実施形態は、有利な一実施形態であるが、剪断力荷重導入は、外向きの面法線が伝達すべき剪断力の方向の成分のみを有する荷重導入部51ないしは52の面で行うことも可能である。外向きの面法線とはここでは、荷重導入部51ないしは52の各面から離れる方向を向いた面法線である。よって、1つの荷重導入面の外向きの面法線は、伝達すべき剪断力の方向との間に角度を成すことが可能であり、又は換言すると、荷重導入面は必ずしも伝達すべき剪断力の方向に対して垂直である必要は無く、剪断力の方向に対して斜めに延在することも可能である。このことによって部材には、伝達すべき剪断力によって部材長手方向に対して横方向の圧縮荷重だけでなく、剪断荷重も加わることとなる。よって、外向きの面法線が伝達すべき剪断力の方向の成分を示す面は全て、荷重導入面として機能することができる。また、剪断力を面で伝達するのではなく、線状又は点状で荷重導入部から部材10内に伝達することも可能である。図示の実施形態例では荷重導入面61及び62は、外向きの面法線がそれぞれ伝達すべき剪断力の方向の成分を有する面から、各面により伝達すべき剪断力の方向とは逆方向に最も遠い位置にある面である。これにより、外面11及び12間の部材厚さの大きな部分を利用することができる。
剪断力の大部分(大きな成分)を各荷重導入部51及び52の荷重導入面61及び62から部材へ導入できるようにするためには、好適には、伝達すべき剪断力の方向の力成分を部材10に導入できる他の部分による剪断力の導入を阻止しなければならない。こうするためには、図1a〜3に示されているように、第1の実施形態の剪断力アンカー1のうち伝達すべき剪断力の方向の力成分を部材10に導入できる部分であって両荷重導入部51及び52の荷重導入面61及び62を除いた全ての部分に、荷重導入阻止部3が設けられ、しかも、当該部分の表面の全部を荷重導入阻止部3によって覆うように設けられる。とりわけ、荷重導入阻止部3は接続部2に設けられると共に、荷重導入部51及び52のうち荷重導入面61及び62を除いた部分に局所的に設けられる。図3では、荷重導入阻止部3は各荷重導入部51及び52から、それぞれ伝達すべき剪断力の方向に離隔されて設けられている。荷重導入部51の荷重導入面61及び62によって、軸I−Iの方向に作用し部材外面11に向かう剪断力を部材10内へ伝達することができる。その際には荷重導入阻止部3はとりわけ、荷重導入部51によって伝達すべき剪断力の方向に離隔した接続部2と、この第1の荷重導入部51によって伝達すべき剪断力の方向に当該荷重導入部51から離隔した第2の荷重導入部52の部材外面11側の面63と、の両方に設けられる。特に、接続部2及び第2の荷重導入部52の部材外面11側の面63は両方とも、荷重導入部51によって伝達すべき剪断力の方向において当該荷重導入部51より手前にあり、これらの場所に荷重導入阻止部3を設けないと、荷重導入部51によって伝達すべき剪断力の方向の大きな成分を部材10内に伝達するために適した場所となり得る。その理由は、接続部2及び第2の荷重導入部52の部材外面11側の面63は両方とも、その外向きの面法線が、荷重導入部51によって伝達すべき剪断力の方向の成分を示すからである。よって、これらの部分を通って部材10に、荷重導入部51によって伝達すべき剪断力の方向の大きな力成分が加わることにもなり得る。図3から分かるように剪断力アンカー1は、荷重導入部51から部材厚さ方向に沿って、当該荷重導入部51によって伝達すべき剪断力の方向における部材縁部11までの間の距離が、可能な限り大きくなるように部材内に設けられ、これにより接続部2及び第2の荷重導入部52の部材外面11側の面63は、荷重導入部51によって伝達すべき剪断力の方向において荷重導入部51より手前に位置することとなる。荷重導入部51によって伝達すべき剪断力の方向に離隔した荷重導入阻止部3は、当該荷重導入部51によって伝達すべき剪断力の方向の成分を有する力伝達であって、剪断力アンカーのうち荷重導入部51によって伝達すべき剪断力の方向において荷重導入部51より手前にある全ての部分を通る力伝達の一部、好適には全部を阻止する。これにより、荷重導入部51によって伝達すべき剪断力の大きな成分を伝達するために、部材厚さの大きな部分を利用することができる。
このようにして、軸I−Iに沿って作用する剪断力による不所望の荷重伝達が荷重導入阻止部3によって阻止され、伝達すべき各剪断力はその作用方向とは逆方向に各ウェブ41ないしは42によって留められ、ここで荷重導入部51及び52に配されている荷重導入面61及び62を介して、狙い通りに部材10に伝達される。このようにして、剪断力の作用方向における破壊コーン13の形成が上記の荷重導入面61及び62から生じ、これより前では生じない。このような幾何学的な要因により、吸収可能な剪断力が増加する。というのも、部材の側方の外面11及び12までの重要な要素となる縁部距離が有効に拡大するからである。図3に示されているように、両荷重導入部51及び52の荷重導入面61及び62はそれぞれ、部材長手方向に対して横方向の断面で見ると、部材縁部11及び12からそれぞれ伝達すべき剪断力の方向とは逆方向に位置する面に配置されている。このことにより、伝達すべき互いに逆方向の剪断力の両方向について、それぞれ伝達すべき剪断力の方向の大きな成分を伝達するために、部材厚さの大きな部分を利用することができる。
しかし、伝達すべき剪断力の方向の力成分を部材10に導入し得る部分であって両荷重導入部51及び52の荷重導入面61及び62を除いた全ての部分に、荷重導入阻止部3を設けなければならない訳ではない。しかし、部材厚さの可能な限り大きな部分を介して剪断力を導入するために有利なのは、少なくとも、荷重導入面からそれぞれ伝達すべき剪断力の方向にある面であって、その外向きの面法線がそれぞれ伝達すべき剪断力の方向の成分を有する全ての面、例えば第2の荷重導入部52の部材外面11側の面63等に、荷重導入阻止部を少なくとも局所的に設けることである。というのも、かかる面は荷重導入阻止部3が無いと、伝達すべき剪断力の方向の大きな成分を部材10に伝達するために特に適した場所となり得るからである。このことの根拠は、当該面は部材内に圧縮応力を生じさせ、この圧縮応力により、それぞれ伝達すべき剪断力の方向の大きな成分が部材10内に伝達され得ることである。外向きの面法線がそれぞれ伝達すべき剪断力の方向の成分を有しない他の面は、特に部材10に接続されなければ、剪断力の力成分を伝達することはない。各荷重導入部51及び52から部材10内へ伝達される力成分であってそれぞれ伝達すべき剪断力の方向の力成分が、当該それぞれ伝達すべき剪断力の方向の伝達すべき最大の力成分である限りは、上述の面では荷重導入阻止部3を局所的に設けることができ、又は荷重導入阻止部3を完全に省略することができる。
図1a〜3に示されている剪断力アンカーは、それぞれ荷重導入面61及び62を備えた2つの荷重導入部51及び52を有するので、交番する剪断力又は互いに逆方向の剪断力を伝達するために適している。軸I−Iに沿って作用し左側の外面11に向かう剪断力の荷重導入を行うためには、右側の荷重導入部51の荷重導入面61及び62によって、左側の第2の荷重導入部52の面であって外向きの面法線が上記の作用する剪断力の方向の成分を示す面に、荷重導入阻止部3が少なくとも局所的に設けられているのが好適である。右側の外面12に向かう剪断力を伝達すべき場合には、右側の荷重導入部51の面であって外向きの面法線が伝達すべき剪断力の他方の方向の成分を示す面についても、上記のことが同様に当てはまる。また、各荷重導入部51及び52がそれぞれ伝達すべき剪断力の方向の成分を部材に導入できる限りは、両荷重導入部51及び52の荷重導入面61及び62が互いに平行である必要もない。例えば、左側の荷重導入部51の荷重導入面61及び62は軸I−Iに対して斜めとすることができる。好適には、外向きの面法線がそれぞれ伝達すべき逆方向の剪断力の方向の成分を有する荷重導入面61及び62を、両荷重導入部51及び52に設ける。かかる構成により、互いに逆方向の剪断力を伝達する2つの荷重導入部51及び52の荷重導入面61及び62の各外向きの面法線は、好適には互いに向かい合う成分を有する。図示の実施形態は、互いに逆方向の剪断力を伝達する2つの荷重導入部51及び52を備えた剪断力アンカーであって、一方の荷重導入部51は、伝達すべき剪断力の一方向の力成分を部材内に伝達できるものであり、第2の荷重導入部52は、当該伝達すべき剪断力の他方向の力成分を部材内に伝達できるものである、剪断力アンカーを示している。しかし、伝達すべき剪断力が一方向の剪断力のみである場合には荷重導入部51を1つだけ設けることも可能である。
荷重導入阻止部3は、剪断力の作用下で当該剪断力の方向に変形できるように構成されており、その際に好適なのは、荷重導入阻止部3が弾性変形して、当該剪断力を部材にほとんど伝達しないばね作用が生じることである。上記にて既に述べたように、荷重導入阻止部3は好適には、外向きの面法線が伝達すべき剪断力の方向の成分を示す面に設けられる。かかる構成により、伝達すべき剪断力によって部材10にも荷重導入阻止部にも圧縮荷重がかかる。伝達すべき剪断力の方向の成分が部材10内に伝達するのを阻止する所望の作用を得るためには、荷重導入阻止部3は圧縮荷重下で圧縮可能でなければならない。図1a〜3に示されているように剪断力アンカーの全部が荷重導入阻止部3によって囲まれている場合、作用する剪断力の方向の圧縮は圧縮性の材料を用いないと行うことができない。というのも、横方向膨張は隣接するコンクリートによって阻止されるからである。それゆえ、荷重導入阻止部3は好適には、圧縮性の弾性材料から成る。かかる圧縮性の弾性変形可能な材料は、好適には独立気泡の発泡材であるか、又は開放気泡の発泡材とすることもでき、独立気泡の発泡材はさらに、当該発泡材への湿気の侵入も阻止する。この発泡材は、アンカーに接着することができ、又は自己接着性で貼付することもできる。その際には、荷重導入阻止部3は弾性の層によって構成される。上述の発泡材のベースは、例えばポリウレタン、TPE、EPDM、PE又はメラミン樹脂発泡材等のポリマー材料である。しかし、荷重導入阻止部3の材料として軟質の弾性MSポリマーも可能である。さらに、ゲルのコアをフィルムによって包み込んだゲルクッションを剪断力アンカーに接着することもできる。荷重導入阻止部3が変形可能であるならば、その結果としてコンクリートと剪断力アンカーとの間に遊びないしはギャップが生じることとなり、また、ワックス等の塑性変形可能な材料を使用することもできる。さらに、荷重導入阻止部3の全部をコンクリートと剪断力アンカーとの間のギャップとすることも可能であり、その際には、剪断力アンカーに溶解性の材料を施す必要が出てくる。以上に記載した複数の実施形態の荷重阻止部3は、種々の組み合わせを行うことが可能であり、例えば、荷重導入阻止部3を局所的に剪断力アンカーと部材との間のギャップとし、局所的に独立気泡発泡材とすることができる。弾性材料の形態の荷重導入阻止部3を大面積で設けることにより、さらに2つの部材間の伝音又は振動、例えば階段室に繋がっている階段の伝音又は振動等を低減することができる。この弾性層は、入ってきた振動を減衰して部材内への伝音を有意に低減することができる。可能な限り高い吸音を達成するためには、アンカーの可能な限り大きな面を弾性材料によって覆うことが推奨される。図1a〜3の実施形態では、荷重導入阻止部3は荷重導入部51及び52の各上面65と、これらに繋がっているウェブの上面には設けられていない。その理由は、これらの面は図3に示されているように部材10の部材表面が当たっておらず、部材と接触していないからである。また、荷重導入部51及び52の各上面65が部材10に当たらず、各荷重導入部51及び52の裏側の面63の一部分が部材10から突出して部材10とは接触し得ない剪断力アンカーの埋め込み状態も可能である。その際、裏側の面63のこの突出した部分では荷重導入阻止部3が不要になり、この場合、裏側の面63には荷重導入阻止部3を局所的に設けることができる。
剪断力アンカーの荷重導入阻止部3以外の部分、すなわちウェブ41及び42、接続部2、並びに各自荷重導入面61及び62を有する荷重導入部51及び52は、荷重導入阻止部3より高剛性の材料から成る。これらはプラスチックから成るが、好適なのは鋼から成ることである。接続部2は耐食処理を施す必要がある。それゆえ、接続部2にはステンレス鋼又は亜鉛メッキ鋼ないしはクロメート鋼が適している。ウェブ41及び42も荷重導入部51及び52も、亜鉛メッキ鋼又は建築鋼材から成ることができる。
弾性の荷重導入阻止部3と、剛性の荷重導入部と、外向きの面法線がそれぞれ伝達すべき剪断力の方向の成分を示す荷重導入面61及び62との上述の構成により、荷重導入面61及び62において部材10に対する荷重導入部51及び52の荷重導入面61及び62の接続部であって圧縮荷重を受ける剛性の接続部が得られ、伝達すべき剪断力の大部分がこの剛性の接続部を介して部材に導入されると共に、弾性変形可能な荷重導入阻止部3を介して伝達される割合が非常にごく僅かとなる。
ここでは、力が一方向に複数の部分で部材内へ伝達できる場合には、剛性が最も高い接続部で、その力の大部分が伝達されるという原理を利用する。
荷重導入部51及び52により、それぞれ伝達すべき剪断力は規定通りに各荷重導入部51及び52の荷重導入面61及び62で部材10内に伝達することができる。よって剪断力アンカーは、部材10と接触してそれぞれ伝達すべき剪断力の方向の力成分を部材10内に伝達できる荷重導入部51及び52を備えることとなる。その上剪断力アンカー1には、それぞれ伝達すべき剪断力の方向の力成分を特定の方向に部材内へ伝達し得る部分であって荷重導入部51及び52の荷重導入面61及び62を除いた全ての部分に、これらの部分を覆い荷重導入部51及び52と比較して容易に変形可能な層3が施されている。剪断力アンカー1はこの変形可能な層3も介して部材10に接触しており、剪断力によって荷重が剪断力アンカー1に加わると変形可能な層3は変形し、伝達すべき剪断力は、各荷重導入部51及び52によって伝達される成分より小さい成分で他方の物体に伝達される。
部材10内における剪断力アンカー1の位置は、実施形態に応じて変わり得る。図4には、剪断力アンカー101は第2の実施形態では軸I−Iまわりに180°回転した位置にあるのが示されており、これによりウェブ41及び42の位置と、荷重導入部51及び52の位置と、荷重導入面61及び62の位置がより深くなる。アンカーボルト8及び荷重導入ボルト9の螺入と上述の荷重伝達の原理は、図2及び図3に示されている剪断力アンカー1の第1の実施形態と同様に行われる。しかし、荷重導入部51及び52の各上面65と、これらに繋がるウェブの上面も部材と接触することになるので、これらの面にも荷重導入阻止部3が設けられる。これにより、荷重導入面61及び62と、図3では組み込まれたときに部材表面に当たるスリーブ2の露出した上面とを除いた、剪断力アンカー101の全ての表面に、荷重導入阻止部3が設けられる。
さらに、剪断力アンカー1の形状及び構造的形態も変わり得る。上記では全ての荷重導入部51及び52がそれぞれ2つの荷重導入面61及び62を有し、両荷重導入面61及び62は1つの平面内に配置され、ウェブ41及び42の両側に配置されていた。かかる構成により、剪断力アンカー1の簡単な製造と部材10への均等な荷重とが可能になる。しかし、荷重導入面は2つより多くすることもでき、これらの荷重導入面は必ずしも1つの平面内にある必要はない。代替的に、図5の第3の実施形態の剪断力アンカー201に示されているように、ウェブ及び円柱状の荷重導入部251及び252を頭付きボルト14として構成することもできる。このようにして荷重導入部は、円形の荷重導入面261をそれぞれ1つのみ有する。アンカーボルト8及び荷重導入ボルト9の螺入と上述の荷重伝達の原理は、図2及び図3に示されている剪断力アンカー1の実施形態と同様に行われる。剪断力アンカー201でも、荷重導入面261とスリーブの露出した上面とを除いた全ての表面に荷重導入阻止部3が設けられる。
図6は、頭付きボルト14を備えた図5の剪断力アンカー201の分解図であり、同図では荷重導入阻止部3は示していない。中央にあるスリーブの形態の接続部2は頭付きボルト14のウェブを受けるための2つの受容箇所15を有し、これらの受容箇所15は溶接部とすることができ、又は、頭付きボルトを螺入できるねじ部とすることができる。かかる構成によってウェブ241及び242は、荷重導入部251及び252間のスリーブに特に容易に取り付けることができる。接続部2は、力を剪断力アンカー1に導入するために接続要素を当該接続部2と材料接続(stoffschluessig)、形状接続又は摩擦接続(kraftschluessig)で接続できる限りにおいて、他の構成とすることも可能である。例えば、接続部はフランジとすることも可能である。
図7a及び図7bには、図6に示されている剪断力アンカー201のための荷重導入阻止部3として適したプラスチックキャップ16が示されている。図7aは第1の荷重導入部251及びプラスチックキャップ16を示しており、この第1の荷重導入部251はウェブ241に接続され、プラスチックキャップ16は第1の荷重導入部に取り付けられている。図7bは、図7aに示されている切断平面でのプラスチックキャップ16の半部を示す。かかるプラスチックキャップ16は、当該プラスチックキャップの内側に周方向に設けられたクリック要素17を用いて荷重導入部251に嵌めることができる。クリック要素17はウェブ状の接続部18を介してプラスチックキャップ16の周面に接続される。このようにして、荷重導入部251の裏側の面63と対向するプラスチックキャップ16の底面とクリック要素17との間と、クリック要素17とプラスチックキャップの周面との間とに、エアギャップが形成される。このエアギャップは剪断力の作用時に変形を可能にするものであり、これにより、伝達すべき剪断力の方向の力成分の伝達が大きく低減し、変形を行える接続部18のみを介して、伝達すべき剪断力の方向の僅かな力成分を伝達することができる。よってプラスチックキャップ16は、ギャップが荷重導入阻止部3の少なくとも一部として存在する荷重導入阻止部の一例である。本実施形態ではプラスチックキャップ16は、荷重導入阻止部3として供される上述のギャップを一体的に有するので、プラスチックキャップ16自体が荷重導入阻止部3として機能する。しかし既に説明したように、剪断力アンカーに例えば自然溶解性の材料を施すことによって剪断力アンカーと部材との間にギャップを設けることも可能である。かかるプラスチックキャップは、剪断力アンカー201の他の部分に対しても、例えばウェブ241及び242に対しても同様に設けることができる。かかるプラスチックキャップは射出成形法で製造することができるので、プラスチックキャップを他の形状にすることもできる。例えば、直方体形の荷重導入部51及び52を有する剪断力アンカー1及び102にプラスチックキャップを用いることも可能である。
図8は、第1及び第2の実施形態に類似する剪断力アンカーであって荷重導入部51及び52が直方体形である改良された剪断力アンカーの斜視図である。かかる実施形態では、2つの平行に配置された荷重導入部51及び52は例えば、雌ねじ部を有する又は有しない接続部2としてのスリーブ形の中空シリンダを介して接続されている。荷重導入部51及び52の孔19を介して接続部2内に接続要素を入れることができる。アンカーは例えば、支持部、柱等のためのジョイントないしはパンチングシア補強部(Durchstanzbewehrung)として機能することができる。また、部材長手方向に対して横方向かつ互いに逆方向の複数の剪断力を伝達するためにも適しており、接続部2の軸は伝達すべき剪断力の方向に配されており、接続部自体は各荷重導入部から、それぞれ伝達すべき剪断力の方向に離隔している。
図9は、第3の実施形態に類似する剪断力アンカーであって荷重導入部251及び252が円柱形である本発明の改良された剪断力アンカーを示している。図8及び図9には、荷重導入阻止部としての弾性層は示されていない。弾性層が設けられていなくとも本発明の剪断力アンカーは従来の接続手段に対して優れており、その理由は、それぞれ伝達すべき剪断力の方向に接続部を荷重導入部から離隔することにより、少なくとも伝達すべき剪断力の方向の力成分が大きな部材厚さを通って部材内に伝達されるからである。
図8及び図9の剪断力アンカーは、例えばパンチングシア補強部等のためのジョイントとして使用される。その際にも、荷重導入阻止部は弾性層の形態であることが有利である。このアンカーに剪断力が加わると、当該剪断力が作用する方向に荷重導入面に圧縮荷重が加わる。とりわけ荷重導入部51及び52ないしは251及び252の裏側の面63において、この圧縮荷重は弾性層によって吸収され、その下のコンクリートには導入されることはなく、パンチングシアが困難になる。荷重導入面の層の無い面では、力が部材に直接導入される。アンカー部は深い所にあるので、パンチングシア無しで大きな力を吸収することができる。
本発明の剪断力アンカーは、水平方向に寝かせられたプレキャストコンクリートを持ち上げて立てるためにも有利である。荷重導入領域によって、作用する剪断力は部材厚さの大きな部分を介して部材に導入され、アンカーがコンクリートから外れることなくコンクリートをより効果的に利用することができる。
代替的に、かかるアンカーの荷重導入部を2つより多くすることもでき、例えば4つとすることもできる。かかるアンカーは、1つの軸に沿った剪断力のみを取り除くのではなく、2つの軸に沿った剪断力を取り除くことができる。
1,101,201 剪断力アンカー
2 アンカースリーブ(接続部)
3 荷重導入阻止部
41,42,241,242 ウェブ
51,52,251,252 第1の荷重導入部及び第2の荷重導入部
61,62,261 荷重導入面
63 荷重導入部の裏側の面ないしは部材外面側の面
64 荷重導入部の側面
65 荷重導入部の上面
66 荷重導入部の下面
7 雌ねじ部
8 アンカーボルト
9 荷重導入ボルト
10 部材
11 左側の外面
12 右側の外面
13 破壊コーン
14 頭付きボルト
15 ウェブを受けるための受容箇所
16 プラスチックキャップ
17 クリック要素
18 クリック要素の接続部
19 接続要素のための孔
先行技術文献として、欧州特許出願公開第2743415号明細書、同第2907932号明細書、及び同第1477620号明細書を挙げる。
プレキャストコンクリート用のアンカーの形態の荷重受け手段は、例えば従来技術の欧州特許第0122521号明細書の図1から公知である。
断力アンカーはさらに少なくとも1つの荷重導入阻止部を備えており、荷重導入阻止部は、各荷重導入部によってそれぞれ伝達すべき剪断力の方向の成分の部材内への力伝達の一部、好適には全部を阻止する。
さらに、荷重導入阻止部は局所的に各荷重導入部に設けることができると共に、少なくとも局所的に接続部に設けられている。このことにより、それぞれ伝達すべき剪断力の方向の大きな力成分が接続部によって部材内へ伝達されるのが阻止され、各荷重導入部による剪断力の伝達は、各荷重導入部の決まった部分でのみ行われることとなる。
さらに、接続部はスリーブである。
本願開示はさらに、規定の荷重導入部を通って2つの任意の物体間において特定の方向の力が伝達されるのを保証するための方法に関し、一方の物体は前記規定の荷重導入部を備えており、当該規定の荷重導入部を介して他方の物体と接触し、前記荷重導入部は、前記力の方向の力成分を前記特定の方向に他方の物体へ伝達することができ、一方の物体では、前記力の方向の力成分を前記特定の方向に他方の物体へ伝達できる部分であって荷重導入部を除いた全ての部分に、当該部分を覆う層であって前記荷重導入部より容易に変形可能な層が設けられており、一方の物体の前記部分はこの変形可能な層を介して他方の物体と接触しており、前記特定の方向の前記力によって一方の物体に荷重が加わった場合、変形可能な層は変形すると共に、前記特定の方向の前記力は、前記荷重導入部を通る成分よりも小さい成分で他方の物体に伝達される。
図8及び図9の剪断力アンカーは、例えばパンチングシア補強部等のためのジョイントとして使用される。その際にも、荷重導入阻止部は本発明では弾性層の形態であるこのアンカーに剪断力が加わると、当該剪断力が作用する方向に荷重導入面に圧縮荷重が加わる。とりわけ荷重導入部51及び52ないしは251及び252の裏側の面63において、この圧縮荷重は弾性層によって吸収され、その下のコンクリートには導入されることはなく、パンチングシアが困難になる。荷重導入面の層の無い面では、力が部材に直接導入される。アンカー部は深い所にあるので、パンチングシア無しで大きな力を吸収することができる。

Claims (15)

  1. 主にコンクリートから成る部材内部で部材(10)の長手方向に対して横方向の剪断力を伝達するための剪断力アンカー(1,101,201)であって、
    少なくとも1つの剪断力を当該剪断力アンカー(1,101,201)に導入するための接続部(2)を備えており、
    前記接続部(2)は、前記伝達すべき剪断力の方向の少なくとも1つの力成分を前記部材(10)内へ伝達するため、当該部材(10)と接触可能な少なくとも1つの荷重導入部(51,251)に接続されている剪断力アンカー(1,101,201)において、
    前記接続部(2)が前記荷重導入部(51,251)から、前記伝達すべき剪断力の方向に離隔している
    ことを特徴とする剪断力アンカー(1,101,201)。
  2. 互いに逆方向の剪断力を伝達するために2つの前記荷重導入部(51,52,251,252)を備えており、
    第1の荷重導入部(51,251)は、前記伝達すべき剪断力の一方向の力成分を前記部材(10)内へ伝達できるものであり、
    第2の荷重導入部(52,252)は、前記伝達すべき剪断力の他方向の力成分を前記部材(10)内へ伝達できると共に、前記伝達すべき剪断力の前記一方向において前記第1の荷重導入部(51,251)から離隔されており、
    前記接続部(2)は前記両荷重導入部(51,52,251,252)に接続されている、
    請求項1記載の剪断力アンカー(1,101,201)。
  3. さらに少なくとも1つの荷重導入阻止部(3)を備えており、
    前記荷重導入阻止部(3)は、前記各荷重導入部(51,52,251,252)によってそれぞれ伝達すべき剪断力の方向の成分の前記部材内への力伝達の一部、好適には全部を阻止する
    請求項1又は2記載の剪断力アンカー(1,101,201)。
  4. 前記荷重導入阻止部(3)は局所的に前記各荷重導入部(51,52,251,252)に設けられていると共に、少なくとも局所的に前記接続部(2)に設けられている、
    請求項3記載の剪断力アンカー(1,101,201)。
  5. 前記荷重導入阻止部(3)は前記各荷重導入部(51,52,251,252)から、それぞれ伝達すべき剪断力の方向に離隔して設けられている、
    請求項3又は4記載の剪断力アンカー(1,101,201)。
  6. 前記各荷重導入部(51,52,251,252)から前記部材(10)内へ伝達すべき力成分であってそれぞれ伝達すべき剪断力の方向の力成分が、前記荷重導入阻止部(3)から前記部材(10)内へ伝達される力成分であって前記それぞれ伝達すべき剪断力の方向の力成分より大きい、
    請求項3から5までのいずれか1項記載の剪断力アンカー(1,101,201)。
  7. 前記各荷重導入部(51,52,251,252)は、前記部材(10)と接触可能な少なくとも1つの荷重導入面(61,261)を有し、
    前記荷重導入面(61,261)の外向きの面法線は、それぞれ伝達すべき剪断力の方向の成分を示し、
    好適には、前記各荷重導入部(51,52,251,252)の前記荷重導入面(61,62,261)は、それぞれ伝達すべき剪断力の方向に対して垂直であり、及び/又は、前記各荷重導入部(51,52,251,252)の複数の前記荷重導入面(61,62,261)は1つの平面内に配置されている、
    請求項1から6までのいずれか1項記載の剪断力アンカー(1,101,201)。
  8. 前記各荷重導入部(51,52,251,252)の前記荷重導入面(61,62,261)からそれぞれ伝達すべき剪断力の方向に配されている面(63)であって、外向きの面法線がそれぞれ伝達すべき剪断力の方向の成分を示す面(63)の全てに、前記荷重導入阻止部(3)が少なくとも局所的に設けられている、
    請求項3から7までのいずれか1項記載の剪断力アンカー(1,101,201)。
  9. 前記各荷重導入部(51,52,251,252)の前記荷重導入面(61,62,261)を除いた全ての面に、前記荷重導入阻止部(3)が設けられている、
    請求項3から8までのいずれか1項記載の剪断力アンカー(1,101,201)。
  10. 前記接続部(2)から両側に、前記各荷重導入部(51,52,251,252)との接続部を成すウェブ(41,42,241,242)が延在する、
    請求項2から9までのいずれか1項記載の剪断力アンカー(1,101,201)。
  11. 前記接続部(2)はスリーブである、
    請求項1から10までのいずれか1項記載の剪断力アンカー(1,101,201)。
  12. 前記荷重導入阻止部(3)は圧縮可能な弾性材料から、好適には独立気泡の発泡材から成る、
    請求項3から11までのいずれか1項記載の剪断力アンカー(1,101,201)。
  13. 前記接続部(2)、前記ウェブ(41,42)及び前記各荷重導入部(51,52,251,252)は前記荷重導入阻止部(3)の材料より高剛性の材料から、好適には亜鉛メッキ鋼から成る、
    請求項3から12までのいずれか1項記載の剪断力アンカー(1,101,201)。
  14. 部材(10)と、請求項1から13までのいずれか1項記載の剪断力アンカー(1,101,201)と、を備えた接続構造体であって、
    前記荷重導入阻止部(3)の少なくとも一部は、前記部材(10)と前記剪断力アンカー(1,101,201)との間のギャップとして設けられている
    ことを特徴とする接続構造体。
  15. 規定の荷重導入部(51,251)を通って2つの任意の物体(1,10)間において特定の方向の力が伝達されるのを保証するための方法であって、
    一方の物体は前記規定の荷重導入部(51,251)を備えており、当該規定の荷重導入部を介して他方の物体と接触し、
    前記荷重導入部(51,251)は、前記力の方向の力成分を前記特定の方向に前記他方の物体へ伝達することができ、
    前記一方の物体では、前記力の方向の力成分を前記特定の方向に前記他方の物体へ伝達できる部分であって前記荷重導入部(51,251)を除いた全ての部分に、当該部分を覆う層であって前記荷重導入部(51,251)より容易に変形可能な層(3)が設けられており、
    前記一方の物体の前記部分は前記変形可能な層を介して前記他方の物体と接触し、
    前記特定の方向の前記力によって前記一方の物体に荷重が加わった場合、前記変形可能な層(3)は変形すると共に、前記特定の方向の前記力は、前記荷重導入部(51,251)を通る成分よりも小さい成分で前記他方の物体に伝達される
    ことを特徴とする方法。
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