JP2022014683A - 車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両のシートより後方にエンジンが配置された場合であっても、エンジンの配置領域において効率的に空気の流れを起こさせることができる、車両を提供する。【解決手段】車両10は、第1,第2シート18a,18bより後方に設けられる通気部34a、エンジン48および回転ファン72を含む。車両10の側面に設けられた通気部34a近傍における風圧が、圧力センサ84によって検出され、その検出結果に基づいて、ECU80によって回転ファン72の回転方向が制御される。回転ファン72によって、エンジンルームSに対して通気部34aを介して導風/排風される。圧力センサ84が負圧を検出した場合、エンジンルームSから通気部34aを介して排風するように回転ファン72が制御され、一方、圧力センサ84が0または正圧を検出した場合、通気部34aからエンジンルームSへ導風するように回転ファン72が制御される。【選択図】図9
Description
この発明は車両に関し、より特定的にはROV(Recreational Off-Highway Vehicle)などの車両に関する。
従来、エンジンルーム内の熱を逃がすためにファンを用いてエンジンルーム内を換気する車両が提案されている。この種の従来技術の一例が、特許文献1において開示されている。特許文献1に開示されている車両では、車両前方にエンジンが配置され、その前方にラジエータと送風機とが配置される。この送風機は、エンジンの駆動中には、エンジンルーム外の空気をエンジンルーム内へ流入させる第1送風方向へ送風し、その一方、駆動中のエンジンが停止すると、エンジンルーム内の空気をエンジンルーム外へと排出する第2送風方向へ送風する。このようにして、エンジンが停止した場合にエンジンルーム内に溜まった熱をエンジンルーム外へと排出することが可能となる。
特許文献1の技術は、エンジンが車両前方に配置されており、エンジンルームに前方からの風を導入しやすい車両において適用されるものである。
したがって、車両のシート後方にエンジンが配置され、シート後方のエンジンの配置領域に車両前方からの風を受けることが難しい車両では、特許文献1と同様の制御を用いることはできない。また、このような車両において、車体側方にエンジンの配置領域につながる通気部を形成するとともにファンを設けた場合、高速走行時には車両外方が負圧となるので、ファンを駆動しても通気部からエンジンの配置領域内に効率的に送風することができないおそれがある。
それゆえにこの発明の主たる目的は、車両のシートより後方にエンジンが配置された場合であっても、エンジンの配置領域において効率的に空気の流れを起こさせることができる、車両を提供することである。
上述の目的を達成するために、通気部を有する車両であって、運転席用の第1シートと、第1シートの隣に位置する第2シートと、第1シートおよび第2シートより後方に設けられるエンジンと、第1シートおよび第2シートよりも後方に設けられ、エンジンの配置領域に対して通気部を介して導風/排風するための回転ファンと、当該車両の状態を検出する検出部と、検出部による検出結果に基づいて回転ファンの回転方向を制御する制御部とを備え、通気部は、第1シートおよび第2シートより後方かつ当該車両の側面に設けられる、車両が提供される。
この発明では、車両の状態を検出することによって、車両の状態に応じて回転ファンの回転方向を適切に制御することができ、エンジンの配置領域に対して、第1シートおよび第2シートより後方に設けられる通気部を介して円滑に導風および排風できる。これによって、シートより後方にエンジンが配置された場合であっても、エンジンの配置領域において効率的に空気の流れを起こさせることができる。
好ましくは、検出部は、当該車両の状態として通気部近傍の風圧に相関する情報を検出する。車両に対する外部気圧(風圧)は、車両の走行状態に応じて変化する。たとえば、車両外方の通気部近傍には、高速走行時には負圧が発生し、一方、停車時等には負圧は発生しない(0または正圧が発生する)。したがって、通気部近傍の風圧に相関する情報を検出することによって、車両の通気部近傍の風圧を測定または推測でき、その風圧に逆らわない送風が可能なように回転ファンの回転方向が制御される。これにより、通気部近傍の風圧にあわせて送風方向を切り替えることができ、エンジンの配置領域に対して通気部を介して円滑に導風および排風できる。
また好ましくは、検出部は、通気部近傍における風圧を検出する圧力センサを含み、制御部は、圧力センサによる検出結果に基づいて回転ファンの回転方向を制御する。この場合、圧力センサによって、通気部近傍における風圧を精度よく検出できる。
さらに好ましくは、制御部は、圧力センサが負圧を検出した場合、エンジンの配置領域から通気部を介して排風するように回転ファンを制御する。この場合、車両外方に発生する負圧に逆らうことなくエンジンの配置領域から通気部を介して排風するように回転ファンを制御することよって、エンジンの配置領域において効率的に空気の流れを起こさせることができる。
好ましくは、制御部は、圧力センサが0または正圧を検出した場合、通気部からエンジンの配置領域へ導風するように回転ファンを制御する。この場合、たとえば車両停車時に、車外から新鮮な空気を取り入れてエンジンおよびその周辺を冷却することができる。
また好ましくは、圧力センサは、回転ファンよりも車両外方の領域に設けられる。この場合、通気部近傍の風圧変動を検出し易くなる。
また好ましくは、車両は、後輪をさらに含み、圧力センサは、後輪よりも前方に設けられ、後輪と圧力センサとの間に遮蔽部材がさらに設けられる。この場合、遮蔽部材によって後輪からの飛来物を避け、圧力センサのダメージを抑制できる。
さらに好ましくは、回転ファンは、その回転軸がエンジンの配置領域の方向に延びるように設けられる。この場合、回転ファンの面が、全方向(上下、左右および斜め)のいずれを向いていても、エンジンの配置領域に対して風を効率的に導入または排出できる。
好ましくは、車両は、通気部とエンジンとの間に設けられ回転ファンによって通気部を介して風が与えられるラジエータをさらに含む。この場合、外部からの風がラジエータによって冷却されて、エンジンの配置領域に導入されるので、エンジンおよびその周辺を効果的に冷却できる。
この発明によれば、車両のシートより後方にエンジンが配置された場合であっても、エンジンの配置領域において効率的に空気の流れを起こさせることができる。
以下、図面を参照してこの発明の好ましい実施形態について説明する。なお、この発明の実施形態における前後、左右、上下とは、車両10の第1シート18aに運転者がステアリングホイール20に向かって着座した状態を基準とする前後、左右、上下を意味する。図中において、「Fr」は前方を示し、「Rr」は後方を示し、「R」は右方を示し、「L」は左方を示し、「U」は上方を示し、「Lo」は下方を示す。
図1を参照して、この発明の一実施形態に係る車両10は、オフロード向けのROV車両であり、所謂ミッドシップ車である。車両10は、一対の前輪12、一対の後輪14、フレーム16、シート部18、ステアリングホイール20、ロールケージ22、ショルダーボルスター部24、ルーフ26、カーゴベッド28、ボディパネル30、扉32およびリアパネル34を備える。
フレーム16は、一対の前輪12および一対の後輪14によって支持される。図2~図4を参照して、フレーム16は、一対の前輪12および一対の後輪14によって支持されるメインフレーム部16aと、メインフレーム部16aに支持されるシートフレーム部16bとを含む。メインフレーム部16aは、フレーム中央部36aと、フレーム前部36bと、フレーム後部36cと、一対の連結部36dとを含む。
フレーム中央部36aは、略長方形状の板状部38aと、一対の支持フレーム部38bとを含む。一対の支持フレーム部38bは、板状部38aの車幅方向両端部に設けられる。
フレーム前部36bは、フレーム中央部36aの前方に位置し、フレーム中央部36aに接続される。
フレーム後部36cは、フレーム中央部36aより幅狭かつフレーム中央部36aの後方に位置する。フレーム後部36cは、フレーム下部40aと、フレーム上部40bと、フレーム下部40aとフレーム上部40bとを連結する連結部40cと、フレーム上部40bとフレーム中央部36aの板状部38aとを連結する連結部40dとを含む。
一対の連結部36dはそれぞれ、略V字状に形成され、フレーム中央部36aの支持フレーム部38bの上下方向略中央部とフレーム後部36cのフレーム上部40bの前端部とを連結する。一対の連結部36dはそれぞれ、フレーム後部36cに向かって後方かつ斜め内方に延びる傾斜部42を含む。すなわち、一対の傾斜部42は、フレーム中央部36a側からフレーム後部36cに向かって相互の間隔が狭まるように斜め方向に延びる。
図1、図2および図4を参照して、シート部18は、運転席用の第1シート18aと、第1シート18aの隣に位置する助手席用の第2シート18bとを含む。第1シート18aは、第1座部44aと第1背もたれ部46aとを有し、第2シート18bは、第2座部44bと第2背もたれ部46bとを有する。第1座部44a、第1背もたれ部46a、第2座部44bおよび第2背もたれ部46bは、シートフレーム部16bに支持される。すなわち、第1シート18aおよび第2シート18bは、フレーム16によって支持される。
図1を参照して、ステアリングホイール20は、シート部18の第1シート18aの前方に設けられる。シート部18およびステアリングホイール20を覆うように、ロールケージ22が設けられる。ロールケージ22はフレーム16に支持される。より具体的には、ロールケージ22は一対の支持フレーム部38bの上端部に接続される。
一対の支持フレーム部38bにはそれぞれ、ショルダーボルスター部24が設けられ、ロールケージ22の上部に、ルーフ26が設けられる。カーゴベッド28は、第1座部18aおよび第2座部18bより後方に位置し、ロールケージ22より後方において上下方向に揺動可能にフレーム16に支持される。より具体的には、カーゴベッド28は、フレーム後部36cのフレーム上部40bによって支持される。
図1~図3を参照して、ボディパネル30は、フレーム前部36b上に設けられる。シート部18の車幅方向両側方にそれぞれ、扉32が設けられる。各扉32の後方にリアパネル34が設けられる。各リアパネル34には、ラジエータ68(後述)への導風用の通気部34aが設けられる。すなわち、通気部34aは、ラジエータ68の側方に位置するように車両10の側面に設けられる。言い換えれば、通気部34aは、第1シート18aおよび第2シート18bより後方かつ車両10の側面に設けられる。図3においては、リアパネル34の一部のみが図示されている。
車両10はさらに、ステアリングホイール20の動作を一対の前輪12に伝達する伝達機構(図示せず)を含む。伝達機構の構成としては、たとえばラックアンドピニオン型の伝達機構などの公知の種々の構成を採用できるので、ここではその説明は省略する。
図2~図4を参照して、車両10はさらに、エンジン48と、エンジン48の側方(この実施形態では、左方)に設けられる無段変速機(CVT)50と、エンジン48の前方に位置する変速機52とを含む。エンジン48と変速機52とは、無段変速機50を介して接続される。
エンジン48は、第1シート18aおよび第2シート18bの前端よりも後方で車幅方向中央付近に設けられる。この実施形態では、側面視で、エンジン48は、第1座部44aおよび第2座部44bと後輪14との間に位置する。エンジン48は、カーゴベッド28の下方かつ斜め前方においてやや後方に傾き、かつそのクランク軸(図示せず)が車両10の幅方向を指向するように設けられる。エンジン48は、フレーム16のフレーム中央部38aの後部に取り付けられる。
図2および図4を参照して、エンジン48のシリンダヘッド48aには、吸気管(図示せず)を介してエアクリーナ(図示せず)が連結される。また、シリンダヘッド48aには、排気管54を介してマフラ56が接続される。エンジン48の上方には、エンジンカバー58が設けられる。シート部18とカーゴベッド28とエンジンカバー58とに囲まれたエンジン48の配置領域がエンジンルームSとなる。
図2および図4を参照して、車両10はさらに、一対の前輪12を懸架する一対のサスペンションアッセンブリ(図示せず)と、エンジン48から伝達される回転を一対の前輪12に伝達する回転伝達部60と、一対の後輪14を懸架する一対のサスペンションアッセンブリ(図示せず)と、エンジン48から伝達される回転を一対の後輪14に伝達する回転伝達部62と、プロペラシャフト64,66とを含む。
車両10の幅方向略中央部において、エンジン48の下端部から前方に延びるようにプロペラシャフト64が設けられ、エンジン48の下端部から後方に延びるようにプロペラシャフト66が設けられる。
フレーム16は、サスペンションアッセンブリを介して一対の前輪12および一対の後輪14によって支持される。
回転伝達部60は、プロペラシャフト64、変速機52および無段変速機50を介してエンジン48に連結される。回転伝達部62は、プロペラシャフト66、変速機52および無段変速機50を介してエンジン48に連結される。したがって、エンジン48の回転は、無段変速機50および変速機52によって変速された後、プロペラシャフト64および回転伝達部60を介して一対の前輪12に伝達される。それにより、一対の前輪12が回転する。また、エンジン48の回転は、無段変速機50および変速機52によって変速された後、プロペラシャフ66および回転伝達部62を介して一対の後輪14に伝達される。それにより、一対の後輪14が回転する。
図2~図4を参照して、フレーム16における左右それぞれに、ラジエータ68が設けられる。各ラジエータ68は、後方かつ車両外方に向けられた外面68aを有し、第1座部44aおよび第2座部44bよりも後方かつカーゴベッド28の下面よりも下方に位置する。また、各ラジエータ68は、エンジン48より車幅方向外方、言い換えれば通気部34aとエンジン48との間に設けられ、後輪14よりも前方に設けられ、側面視でエンジン48および変速機52に重なる。各ラジエータ68は連結部36dに支持される。より具体的には、図5を参照して、各ラジエータ68の上縁部には、弾性を有する略L字状の2つのブラケット70a,70bが取り付けられ、各ラジエータ68の下縁部には、弾性を有する略短冊状のブラケット70cが取り付けられる。そして、ラジエータ68は、ブラケット70a,70bを介して連結部36dの内面で支持され、ブラケット70cを介してフレーム中央部36aの板状部38a上に設けられる。このようにして、各ラジエータ68は、傾斜部42の内側に配置され、傾斜部42の形成方向(延びる方向)に略沿うように向けられて傾斜部42で支持される。この実施形態では、ラジエータ68は、その外面68aが後方かつ車両側方(すなわち横斜め後方)に向くように配置される。言い換えれば、ラジエータ68の外面68aは、後方かつ車両側方(横斜め後方)に延びる方向線に対して直交する。また、側面視で、各ラジエータ68は傾斜部42と板状部38aとの間に位置する。
図4~図6を参照して、ラジエータ68の内面68b側に回転ファン72が設けられる。回転ファン72は、第1シート18aおよび第2シート18bよりも後方において、その回転軸Aがエンジン48の配置領域すなわちエンジンルームSの方向に延びるように設けられる。回転ファン72を駆動させることによって、車両外方から通気部34a、ラジエータ68の外面68aおよび内面68bを介して車両内方、特にエンジンルームSに対して導風でき、またその逆方向に排風できる。この実施形態では、回転ファン72は、エンジンルームSの側方に設けられる。
図3、図4および図6を参照して、後輪14とラジエータ68との間に遮蔽部材74が設けられ、ラジエータ68の外端は、遮蔽部材74の外端よりも車幅方向内方に位置する。また、図1をも参照して、遮蔽部材74は、後輪14と圧力センサ84(後述)との間に設けられる。
図6を参照して、ラジエータ68の車幅方向外方には、ラジエータ68へ空気を導くための導風部材としてルーバ76が設けられる。言い換えれば、ラジエータ68への導風通路には、ルーバ76が設けられる。ルーバ76は、その羽板76aがラジエータ68の外面68aに対して直角または略直角をなすように設けられる。また、羽板76aの車幅方向外方に位置するように、リアパネル34の通気部34aには、メッシュ部材78が設けられる(図1参照)。
図7を参照して、車両10はさらに、制御部としてのECU80を含む。ECU80には、車速センサ82、圧力センサ84、水温センサ86および回転ファン72が接続される。
図2を参照して、ECU80はフレーム前部36bに設けられる。車速センサ82は変速機52に設けられ、車両10の走行速度を検出する。図1を参照して、圧力センサ84はリアパネル34の通気部34a近傍に設けられ、通気部34a近傍における風圧を検出する。このようにして、圧力センサ84は、後輪14より前方において、回転ファン72よりも車両外方の領域に設けられる。図4を参照して、水温センサ86はエンジン48に設けられ、エンジン48のウォータージャケット(図示せず)内の冷却水の温度を検出する。ECU80は、車速センサ82、圧力センサ84および水温センサ86の検出結果に基づいて、回転ファン72の動作を制御する。
なお、圧力センサ84は、通気部34a近傍の風圧に相関する情報として通気部34a近傍の風圧を検出する。圧力センサ84によれば、通気部34a近傍の風圧を精度よく検出できる。また、車速が大きくなるほど、通気部34a近傍の風圧(負圧)がより大きくなるので、車速と通気部34a近傍の風圧とには相関関係がある。したがって、車速センサ82が検出する車速は、通気部34a近傍の風圧に相関する情報である。
この実施形態では、車速センサ82、圧力センサ84,84a(後述)および水温センサ86が、車両10の状態を検出する検出部に相当する。ECU80が制御部に相当する。
図8を参照して、車両10の主要動作の一例について説明する。
まず、水温センサ86が検出したウォータージャケット内の冷却水の温度が第1所定値(所定温度:この実施形態では100℃)より大きいか否かを、ECU80が判断する(ステップS1)。これによって車両10が暖気を完了したか否かが判断される。当該冷却水の温度が第1所定値以下であれば、ECU80によって回転ファン72がオフされる(ステップS3)。すなわち、暖気中であり暖気を完了していないと判断されて回転ファン72は回転されない。これによって暖気時間を短くできる。
ステップS1において当該水温が第1所定値より大きければ、暖気を完了したと判断され、ステップS5に進む。ステップS5では、車速センサ82が検出した車両10の走行速度が第2所定値(所定速度:この実施形態では時速25km)より大きいか否かを、ECU80が判断する。当該車速が第2所定値以下であれば、ステップS7に進む。ステップS7では、ECU80によって回転ファン72がオンされ、車両側方から通気部34aを介してエンジンルームSに導風するように(図9(a)の白抜き矢印で示す気流を参照)、回転ファン72の回転方向が制御される。ステップS5からステップS7に進むのは、典型的には車両停止時が該当する。したがって、車両停止時には、圧力センサ84の出力値にかかわらず、車両側方から通気部34aを介してエンジンルームSに導風するように、回転ファン72の回転方向が制御される。
ステップS5において当該車速が第2所定値より大きければ、圧力センサ84が検出した通気部34a近傍における風圧が第3所定値(所定圧力:この実施形態では0Pa)より小さいか否かを、ECU80が判断する(ステップS9)。当該風圧が第3所定値以上(この実施形態では、0または正圧)であれば、ステップS7に進む。
ステップS9において当該風圧が第3所定値より小さければ(この実施形態では、負圧であれば)、ステップS11に進み、ECU80によって回転ファン72がオンされ、エンジンルームSから通気部34aを介して車両側方に排風するように(図9(b)の白抜き矢印で示す気流を参照)、回転ファン72の回転方向が制御される。ステップS5からステップS9を経由してステップS11に進むのは、典型的には高速走行時が該当する。
このように車両10に対する外部気圧(風圧)に応じて、回転ファン72の回転方向を切り替えて気流が制御される。
このような車両10によれば、車両10の状態を検出することによって、車両10の状態に応じて回転ファン72の回転方向を適切に制御することができ、エンジン48の配置領域(エンジンルームS)に対して、第1シート18aおよび第2シート18bより後方に設けられる通気部34aを介して円滑に導風および排風できる。これによって、シート部18より後方にエンジン48が配置された場合であっても、エンジン48の配置領域において効率的に空気の流れを起こさせることができる。
車両10に対する外部気圧(風圧)は、車両10の走行状態に応じて変化する。たとえば、車両外方の通気部34a近傍には、高速走行時には負圧が発生し、一方、停車時等には負圧は発生しない(0または正圧が発生する)。したがって、通気部34a近傍の風圧に相関する情報を検出することによって、車両10の通気部34a近傍の風圧を測定または推測でき、その風圧に逆らわない送風が可能なように回転ファン72の回転方向が制御される。これにより、通気部34a近傍の風圧にあわせて送風方向を切り替えることができ、エンジン48の配置領域に対して通気部34aを介して円滑に導風および排風できる。
圧力センサ84によって、通気部34a近傍における風圧を精度よく検出できる。
車両外方に発生する負圧に逆らうことなくエンジン48の配置領域から通気部34aを介して排風するように回転ファン72を制御することよって、エンジン48の配置領域において効率的に空気の流れを起こさせることができる。
たとえば車両停車時に、車外から新鮮な空気を取り入れてエンジン48およびその周辺を冷却することができる。
圧力センサ84が回転ファン72よりも車両外方の領域に設けられることによって、通気部34a近傍の風圧変動を検出し易くなる。
遮蔽部材74によって後輪14からの飛来物を避け、圧力センサ84のダメージを抑制できる。
回転ファン72が、その回転軸Aがエンジン48の配置領域の方向に延びるように設けられることによって、回転ファン72の面が、全方向(上下、左右および斜め)のいずれを向いていても、エンジン48の配置領域に対して風を効率的に導入または排出できる。
外部からの風がラジエータ68によって冷却されて、エンジン48の配置領域に導入されるので、エンジン48およびその周辺を効果的に冷却できる。
なお、上述した図8に示す動作では、ステップS1,S5およびS9のすべてがYESの場合にのみ、ステップS11に進むようにしたが、この発明はこれに限定されない。ステップ5に示す車速と第2所定値との比較結果のみに基づいて、ステップS7またはS11に進むようにしてもよい。また、ステップ9に示す風圧と第3所定値との比較結果のみに基づいて、ステップS7またはS11に進むようにしてもよい。さらに、水温センサ86が検出する水温と所定値(第1所定値とは限らない)との比較結果のみに基づいて、ステップS7またはS11に進むようにしてもよい。
また、図6に示すように、圧力センサ84aがエンジン48における回転ファン72近傍に設けられてもよい。圧力センサ84aは、回転ファン72周辺の風圧を検出する。回転ファン72周辺の風向きと通気部34a近傍の風向きとは同方向であり、回転ファン72周辺の風圧と通気部34a近傍の風圧とには相関関係があり、回転ファン72周辺の風圧は、通気部34a近傍の風圧に相関する情報である。したがって、圧力センサ84に代えて圧力センサ84aを用い、図8のステップS9において、圧力センサ84aが検出する風圧と所定値(第3所定値とは限らない)との比較結果に基づいて、ステップS7またはS11に進むようにしてもよい。また、圧力センサ84aが検出する風圧と所定値(第3所定値とは限らない)との比較結果のみに基づいて、ステップS7またはS11に進むようにしてもよい。さらに、圧力センサ84および84aの両方の検出結果に基づいて、ステップS7またはS11に進むようにしてもよい。
さらに、検出部に検出される車両10の状態として、エンジン温度、エンジンルーム温度、冷却液温度、エンジン回転数、エンジン負荷、スロットル開度等が用いられてもよく、これらのいずれかの検出結果に基づいて回転ファン72の回転方向が制御されてもよい。
回転ファン72は、ラジエータ68の外面68a側に設けられてもよい。
回転ファン72は、その回転軸AがエンジンルームSの方向に延びるように設けられる限りにおいて、エンジンルームSの側方のみならず、エンジンルームSの上方や下方に設けられてもよい。
この発明は、駆動源がエンジンである車両に限定されず、駆動源がモータである車両にも適用できる。
10 車両
12 前輪
14 後輪
18 シート部
18a 第1シート
18b 第2シート
34 リアパネル
34a 通気部
48 エンジン
68 ラジエータ
72 回転ファン
74 遮蔽部材
80 ECU
82 車速センサ
84,84a 圧力センサ
86 水温センサ
A 回転ファンの回転軸
S エンジンルーム
12 前輪
14 後輪
18 シート部
18a 第1シート
18b 第2シート
34 リアパネル
34a 通気部
48 エンジン
68 ラジエータ
72 回転ファン
74 遮蔽部材
80 ECU
82 車速センサ
84,84a 圧力センサ
86 水温センサ
A 回転ファンの回転軸
S エンジンルーム
Claims (9)
- 通気部を有する車両であって、
運転席用の第1シートと、
前記第1シートの隣に位置する第2シートと、
前記第1シートおよび前記第2シートより後方に設けられるエンジンと、
前記第1シートおよび前記第2シートよりも後方に設けられ、前記エンジンの配置領域に対して前記通気部を介して導風/排風するための回転ファンと、
当該車両の状態を検出する検出部と、
前記検出部による検出結果に基づいて前記回転ファンの回転方向を制御する制御部とを備え、
前記通気部は、前記第1シートおよび前記第2シートより後方かつ当該車両の側面に設けられる、車両。 - 前記検出部は、当該車両の状態として前記通気部近傍の風圧に相関する情報を検出する、請求項1に記載の車両。
- 前記検出部は、前記通気部近傍における風圧を検出する圧力センサを含み、
前記制御部は、前記圧力センサによる検出結果に基づいて前記回転ファンの回転方向を制御する、請求項1または2に記載の車両。 - 前記制御部は、前記圧力センサが負圧を検出した場合、前記エンジンの配置領域から前記通気部を介して排風するように前記回転ファンを制御する、請求項3に記載の車両。
- 前記制御部は、前記圧力センサが0または正圧を検出した場合、前記通気部から前記エンジンの配置領域へ導風するように前記回転ファンを制御する、請求項3または4に記載の車両。
- 前記圧力センサは、前記回転ファンよりも車両外方の領域に設けられる、請求項3から5のいずれかに記載の車両。
- 後輪をさらに含み、
前記圧力センサは、前記後輪よりも前方に設けられ、
前記後輪と前記圧力センサとの間に遮蔽部材がさらに設けられる、請求項3から6のいずれかに記載の車両。 - 前記回転ファンは、その回転軸が前記エンジンの前記配置領域の方向に延びるように設けられる、請求項1から7のいずれかに記載の車両。
- 前記通気部と前記エンジンとの間に設けられ前記回転ファンによって前記通気部を介して風が与えられるラジエータをさらに含む、請求項1から8のいずれかに記載の車両。
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