JP2022087902A - 3dプリンタ - Google Patents

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【課題】材料の搬送経路を廃止し、安定した材料供給及び設備稼働を行うことが可能な3Dプリンタを提供する。【解決手段】ペレット樹脂Pが貯留される第一貯留部21、第一貯留部21のペレット樹脂Pを加熱溶融する加熱部24、及び加熱溶融された溶融樹脂を押し出す押出部23を有する樹脂排出装置2と、樹脂排出装置2から排出された溶融樹脂を積層形成するテーブル装置と、ペレット樹脂Pが貯留される第二貯留部31、及び第二貯留部31に貯留されたペレット樹脂Pを重力により排出可能な排出口313を有する樹脂供給装置3と、樹脂供給装置3の第二貯留部31に貯留されたペレット樹脂Pが樹脂排出装置2の第一貯留部21に対して供給されるように、樹脂排出装置2を樹脂供給装置3に向けて移動させる制御を行う制御装置とを備える、3Dプリンタ。【選択図】図5

Description

本発明は、熱溶融積層方式の3Dプリンタに関する。
従来、熱溶融積層方式の3Dプリンタが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、フィラメントと比較して価格の安いペレット状の材料を利用することが可能な熱溶融積層方式(FDM)の3Dプリンタが開示されている。上記特許文献1に開示された3Dプリンタでは、ペレット状の材料は予め収容部に収容されており、収容部のペレット状の材料は搬送経路を介して射出機構を有する押出機に圧送供給され、加熱溶融されて溶融樹脂となり、外部に排出されて造形処理が行われる。
特開2018-051917号公報
自動車用部品のような大型樹脂製品を造形する場合には、材料価格が安く選択自由度が高いペレット状樹脂材料を利用する場合が多いが、大型の筐体を有する3Dプリンタが必要となる。この場合、押出機に対して材料を途切れることなく供給するためには、材料が収容される収容部から押出機に対して材料を搬送するためにチューブ等の搬送経路を設定することが考えられる。
しかしながら、大型筐体の場合、縦方向、横方向、及び高さ方向への3軸方向に押出機が移動するため、材料の搬送経路の取り回しが複雑となり、材料供給が不安定になることにより設備稼働も不安定になるという問題点がある。
本発明は、上記問題点を解消すべくなされたものであって、材料の搬送経路を廃止し、安定した材料供給及び設備稼働を行うことが可能な3Dプリンタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、次のように構成されている。
(1)本発明による3Dプリンタは、ペレット樹脂が貯留される第一貯留部、前記第一貯留部の前記ペレット樹脂を加熱溶融する加熱部、及び前記加熱溶融された溶融樹脂を押し出す押出部を有する樹脂排出装置と、前記樹脂排出装置から排出された前記溶融樹脂を積層形成するテーブル装置と、前記ペレット樹脂が貯留される第二貯留部、及び前記第二貯留部に貯留された前記ペレット樹脂を重力により排出可能な排出口を有する樹脂供給装置と、前記樹脂供給装置の前記第二貯留部に貯留された前記ペレット樹脂が前記樹脂排出装置の前記第一貯留部に対して供給されるように、前記樹脂排出装置を前記樹脂供給装置に向けて移動させる制御を行う制御装置とを備えること、を特徴とする。
上記構成によれば、樹脂排出装置の造形処理中において、第一貯留部のペレット樹脂の残量に応じた所定のタイミングで、樹脂排出装置が樹脂供給装置に向けて移動して樹脂材料を供給(補充)することができる。このため、樹脂供給装置から樹脂排出装置に至るまでの樹脂材料を供給するための搬送経路(チューブ等)を廃止することができる。これにより、樹脂排出装置に対する安定した材料供給及び設備稼働を行うことができる。
(2)本発明による3Dプリンタにおいて、好ましくは、前記樹脂供給装置の前記排出口には、前記排出口を開閉する開閉部材が設けられ、前記開閉部材は、前記樹脂排出装置が当接することにより前記開閉部材が開放されて前記排出口から前記ペレット樹脂が排出されるように構成されているとよい。このように構成すれば、樹脂排出装置の動力を利用して開閉部材を開閉することが可能なため、開閉部材を開閉するためのアクチュエータ等を別途設けなくてもよい。
(3)本発明による3Dプリンタにおいて、好ましくは、前記樹脂排出装置、前記テーブル装置、及び制御装置が収容される筐体をさらに備え、前記筐体の上面部には、前記樹脂供給装置が複数設けられ、前記制御装置は、前記複数の樹脂供給装置の各々における前記第二貯留部に貯留された前記ペレット樹脂が前記樹脂排出装置の前記第一貯留部に対して供給されるように、前記樹脂排出装置を前記樹脂供給装置に向けて移動させる制御を行うとよい。このように構成すれば、筐体の上面部に複数の樹脂供給装置が設けられるため、筐体の上面部のスペースを有効活用することができる。また、上記構成によれば、例えば、複数の樹脂供給装置の各々に異なる材質及び色のペレット樹脂を貯留することができるため、これらのペレット樹脂を造形物に応じて樹脂排出装置の第一貯留部に供給することができる。
(4)上記樹脂供給装置の排出口を開閉する開閉部材が設けられた構成において、好ましくは、前記開閉部材は、前記ペレット樹脂の排出方向に対して交差する方向にスライドすることにより、前記排出口を開閉する板状の部材であるとよい。このように構成すれば、樹脂排出装置を開閉部材に対してペレット樹脂の排出方向に対して交差する方向に当接して移動させるだけで、容易に、樹脂供給装置の排出口を開状態とすることができる。
(5)上記樹脂供給装置の排出口を開閉する開閉部材が設けられた構成において、好ましくは、前記開閉部材は、前記ペレット樹脂の排出方向に対する上流側における任意の点を中心点として周方向に移動することにより、前記排出口を開閉する部材であるとよい。このように構成すれば、樹脂排出装置を開閉部材に対して当接させて開閉部材を周方向に移動させるだけで、容易に、樹脂供給装置の排出口を開状態とすることができる。
(6)上記樹脂供給装置の排出口を開閉する開閉部材が設けられた構成において、好ましくは、前記開閉部材は、前記樹脂供給装置の前記排出口を前記ペレット樹脂の排出方向の上流側から閉塞することにより前記排出口を閉状態とするものであり、前記樹脂排出装置により前記開閉部材を前記ペレット樹脂の排出方向の上流側に押し動かすことにより、前記排出口を開状態とするものであるとよい。このように構成すれば、樹脂排出装置を開閉部材に対してペレット樹脂の排出方向に対して上流側に当接して移動させるだけで、容易に、樹脂供給装置の排出口からペレット樹脂を排出することができる。
(7)本発明による3Dプリンタにおいて、好ましくは、前記樹脂排出装置の前記第一貯留部には、前記ペレット樹脂の残量を検出するペレット残量センサが設けられ、前記制御装置は、前記ペレット残量センサの検出結果に基づいて、前記樹脂排出装置を前記樹脂供給装置に向けて移動させる制御を行うとよい。このように構成すれば、樹脂排出装置の第一貯留部のペレット樹脂の残量が所定の量よりも少なくなった場合に、樹脂排出装置を樹脂供給装置に向けて移動させてペレット樹脂を供給(補充)することができる。
(8)この場合、好ましくは、前記ペレット残量センサは、前記ペレット樹脂が満量であることを検出する上限センサと、前記ペレット樹脂が不足していることを検出する下限センサとを含むとよい。このように構成すれば、下限センサによりペレット樹脂が不足していると検出された場合に、樹脂排出装置を樹脂供給装置に向けて移動させてペレット樹脂を補充することができるとともに、上限センサによりペレット樹脂が満量であると検出された場合に、樹脂排出装置を造形位置に戻して造形処理を再開することができる。
(9)本発明による3Dプリンタにおいて、好ましくは、前記樹脂供給装置は、前記ペレット樹脂の材質及び色に応じて複数設けられているとよい。このように構成すれば、異なる材質及び色のペレット樹脂を樹脂排出装置の第一貯留部に供給することにより、異なる材質及び色のペレット樹脂が混合されるため、排出される(造形される)樹脂の材質や色を自由に変化させることができる。
本発明に係る態様によれば、材料の搬送経路を廃止し、安定した材料供給及び設備稼働を行うことが可能な3Dプリンタを提供することができる。
本実施形態に係る3Dプリンタの全体構成図である。 本実施形態に係る樹脂排出装置を示す図である。 (a)は本実施形態に係る樹脂供給装置を示す図であり、(b)は樹脂供給装置の排出口を開閉する開閉部材を示す図である。 本実施形態に係る制御装置の制御内容を説明するためのフローチャートである。 樹脂排出装置が樹脂供給装置に移動する様子を説明するための図である。 樹脂排出装置が樹脂供給装置の開閉部材に当接する様子を示す図である。 樹脂排出装置が樹脂供給装置の開閉部材を解放する様子を示す図である。 樹脂排出装置が樹脂供給装置から離れる様子を示す図である。 (a)は本実施形態の第一変形例に係る樹脂供給装置を示す図であり、(b)は本実施形態の第一変形例に係る樹脂供給装置の排出口を開閉する開閉部材を示す図である。 (a)は本実施形態の第二変形例に係る樹脂供給装置を示す図であり、(b)は本実施形態の第二変形例に係る樹脂供給装置の排出口が開状態の場合を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態に係る3Dプリンタを説明する。これらの図は模式図であって、必ずしも大きさを正確な比率で記したものではない。また、図中、同様の構成部品は、同様の符号を付して示す。
図1~図3を参照して、3Dプリンタ100の構成について説明する。3Dプリンタ100の基本的な仕組みは、コンピュータで作成した3Dデータを設計図として、断面形状を積層していくことにより、立体物としての3D(三次元)オブジェクトを作成するというものである。本実施形態では、ペレット状の樹脂(ペレット樹脂)を熱で溶融した溶融樹脂を、少しずつ積み重ねていく熱溶融積層方式により造形処理が行われる3Dプリンタ100について説明する。
(全体構成)
図1に示すように、3Dプリンタ100は、筐体1と、樹脂排出装置2と、樹脂供給装置3と、テーブル装置4と、3次元駆動機構5と、制御装置6とを備えている。また、筐体1には、樹脂排出装置2と、テーブル装置4と、3次元駆動機構5とが収容されている。樹脂供給装置3は、筐体1の上面部1aに設けられている。樹脂供給装置3は、ペレット樹脂P(図2参照)の材質及び色に応じて複数設けられている。制御装置6は、筐体1の側面部1bに設けられている。
(テーブル装置)
図1に示すように、テーブル装置4は、樹脂排出装置2から排出された溶融樹脂Mを積層形成するためのものであり、平面視において四角形状に形成されている。テーブル装置4は、制御装置6と電気的に接続されており、テーブル装置4の表面の温度は、制御装置6により、ペレット樹脂Pの種類に応じて適宜設定される。
(3次元駆動機構)
図1に示すように、3次元駆動機構5は、1つのX軸駆動機構51と、2つのY軸駆動機構52と、2つのZ軸駆動機構53とを備えている。2つのY軸駆動機構52は、それぞれテーブル装置4を両側から挟むように配置されている。2つのY軸駆動機構52の各々には、2つのZ軸駆動機構53の各々が直交するように配置されている。2つのZ軸駆動機構53には、それぞれを接続するようにX軸駆動機構51が配置されている。また、X軸駆動機構51には、樹脂排出装置2が配置されている。
上記のようなX軸、Y軸、及びZ軸駆動機構は、図示しない駆動モータに接続されている。駆動モータは、制御装置6と電気的に接続されており、制御装置6により各駆動機構の移動が制御される。例えば、樹脂排出装置2は、X軸駆動機構51によりX方向への移動が制御される。X軸駆動機構51は、Z軸駆動機構53に対してZ方向への移動が制御される。Z軸駆動機構53は、Y軸駆動機構52に対してY方向への移動が制御される。上記の制御により、樹脂排出装置2は、3軸方向(X軸、Y軸、及びZ軸)への移動が可能となる。
(樹脂排出装置)
図2に示すように、樹脂排出装置2は、第一貯留部21と、ホッパ部22と、押出部23と、加熱部24と、突起部25とを備えている。第一貯留部21は、ペレット樹脂Pの排出方向の上流側に配置されている。第一貯留部21は、原料となるペレット樹脂Pを貯留するものである。第一貯留部21の上面部21aには、ペレット樹脂Pが供給される供給口(図示せず)が形成されている。
第一貯留部21に貯留されるペレット樹脂Pとしては、通常の射出成形等で使用されるペレット状の樹脂材料であり、造形物に応じて任意の材料を選択することができる。例えば、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)の他、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテルなどの非晶性樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリビニルアルコールなどの結晶性樹脂、オレフィン系、スチレン系、ポリエステル系の熱可塑性エラストマー、及びそれらの混合物等である。さらに、カーボンブラック、炭素繊維、ガラス繊維、タルク、マイカ、ナノクレイ、マグネシウムなどの無機系の添加剤、酸化防止剤、滑剤、着色剤などを適宜混合することも可能である。
ホッパ部22は、第一貯留部21におけるペレット樹脂Pの排出方向の下流側に配置されており、円錐状に形成されている。ホッパ部22は、その全周方向(360°)のいずれの方向からもペレット樹脂Pを押出部23に供給することが可能となっている。
押出部23は、ホッパ部22におけるペレット樹脂Pの排出方向の下流側に配置されている。押出部23は、シリンダ231と、スクリュー232と、駆動モータ(図示せず)とを備えている。シリンダ231には、スクリュー232が挿入されており、スクリュー232は、駆動モータにより回転駆動される。押出部23は、3Dプリンタのヘッドとして機能する。押出部23は、小径のスクリュー232により構成される小型及び軽量のものであるため、3Dプリンタ100における造形処理時に3軸方向(3次元方向)への移動が可能である。
シリンダ231の周面には、軸方向に沿って複数の加熱部24が設けられている。加熱部24は、加熱ヒータ等により構成されている。加熱部24は、ペレット樹脂Pが加熱ヒータ等により加熱溶融されて溶融樹脂Mを形成する。シリンダ231におけるペレット樹脂Pの排出方向の下流側には、排出口233が形成されている。排出口233は、加熱部24により加熱溶融された溶融樹脂Mをテーブル装置4に向けて排出するものである。
第一貯留部21の側面には、上限センサ26と、下限センサ27とが取り付けられている。上限センサ26及び下限センサ27は、制御装置6と電気的に接続されている。上限センサ26は、下限センサ27に対して高さ方向の上方に配置されている。上限センサ26は、第一貯留部21に貯留されたペレット樹脂Pの残量がレベルL1以上又は未満であることを検出するセンサである。下限センサ27は、第一貯留部21に貯留されたペレット樹脂Pの残量がレベルL2以上又は未満であることを検出するセンサである。
制御装置6は、上限センサ26がペレット樹脂Pの残量を検出した場合には、ペレット樹脂Pの残量がレベルL1以上であるため満量であると判断する。一方、制御装置6は、上限センサ26がペレット樹脂Pの残量を検出しない場合には、ペレット樹脂Pの残量がレベルL1未満であるため満量ではないと判断する。
制御装置6は、下限センサ27がペレット樹脂Pの残量を検出した場合には、ペレット樹脂Pの残量がレベルL2以上であるため残量不足ではない(供給は不要)と判断する。一方、制御装置6は、下限センサ27がペレット樹脂Pの残量を検出しない場合には、ペレット樹脂Pの残量がレベルL2未満であるため、ペレット樹脂Pが不足しており、ペレット樹脂Pの供給が必要と判断する。この場合、本実施形態では、制御装置6は、樹脂排出装置2を樹脂供給装置3に向けて移動させて、後述する樹脂供給装置3の第二貯留部31に貯留されたペレット樹脂Pが樹脂排出装置2の第一貯留部21に対して供給されるように制御する。
突起部25は、第一貯留部21の上面部21aから上方に突出するように形成されている。突起部25は、任意の大きさに設定可能であるとともに、第一貯留部21の上面部21aのうちいずれの領域に設けることも可能である。
(樹脂供給装置)
図3(a)に示すように、樹脂供給装置3は、第二貯留部31と、開閉部材32とを備えている。第二貯留部31は、ペレット樹脂Pが貯留されるものである。第二貯留部31は、ペレット樹脂Pの排出方向の上流側の箱状部311と、箱状部311におけるペレット樹脂Pの排出方向の下流側のホッパ部312とを有している。ホッパ部312におけるペレット樹脂Pの排出方向の下流側に位置する下端部には、ペレット樹脂Pを排出する排出口313が形成されている。排出口313は、第二貯留部31に貯留されたペレット樹脂Pが重力により排出可能となっている。
開閉部材32は、樹脂供給装置3の排出口313に設けられている。開閉部材32は、排出口313を開閉するように構成されている。具体的には、図3(b)に示すように、開閉部材32は、枠部材321と、板状の部材322と、バネ部材323とを備えている。
枠部材321は、四角柱状の部材であり、一方向に延びるように形成されている。枠部材321は、一方向において板状の部材322よりも長く形成されている。板状の部材322は、樹脂供給装置3の排出口313に当接するように配置されている。板状の部材322には、裏面から下方に向けて突出する突起部322aが形成されている。
枠部材321の側面には、枠部材321の延びる方向に沿って溝部321aが形成されている。溝部321aには、板状の部材322及びバネ部材323とが配置されている。板状の部材322は、2つの枠部材321により両側から挟まれている。バネ部材323は、板状の部材322を枠部材321に対して排出口313側に向けて付勢している。これにより、開閉部材32の板状の部材322が、溝部321aに沿ってペレット樹脂Pの排出方向に対して交差する方向(本実施形態では直交方向)にスライドすることにより、排出口313を開閉することが可能である。
図3(a)に示すように、通常は、開閉部材32の板状の部材322がバネ部材323により付勢された状態において、板状の部材322が第二貯留部31の排出口313を閉塞した状態(閉状態)である。一方で、後述するように、樹脂供給装置3から樹脂排出装置2にペレット樹脂Pが供給される場合は、樹脂排出装置2の突起部25が開閉部材32の突起部322aに当接することにより開閉部材32が移動されて、排出口313が開状態となり、排出口313からペレット樹脂Pが排出される。
次に、図4~図8を参照して、樹脂供給装置から樹脂排出装置に対してペレット樹脂を供給(補充)する制御について説明する。
図4に示すように、ステップS1において、樹脂排出装置2により所定の位置においてテーブル装置4に向けて溶融樹脂Mが排出され、造形処理が行われる。すなわち、予めコンピュータで作成した3Dデータを設計図として、断面形状を積層していくことにより、立体物としての3D(三次元)オブジェクトが作成される。そして、ステップS2に進む。
図4及び図5に示すように、ステップS2において、樹脂排出装置2の第一貯留部21におけるペレット樹脂Pの残量が下限センサ27によりレベルL2未満であるか否かが判断される。第一貯留部21におけるペレット樹脂Pの残量がレベルL2未満ではないと判断された場合には、ペレット樹脂Pの残量が不足していない(十分にある)と判断され、ステップS1に戻り、造形処理が継続される。
また、ステップS2において、樹脂排出装置2の第一貯留部21におけるペレット樹脂Pの残量が下限センサ27によりレベルL2未満であると判断された場合には、第一貯留部21におけるペレット樹脂Pの残量が不足しているものと判断され、ステップS3に進む。すなわち、樹脂排出装置2の第一貯留部21に対してペレット樹脂Pを供給する必要があると判断される。
ステップS3において、制御装置6により樹脂排出装置2を樹脂供給装置3に向けて移動させる制御が行われる。このとき、制御装置6は、3次元駆動機構5を駆動制御することにより、樹脂排出装置2を樹脂供給装置3に向けて移動させる。そして、ステップS4に進む。
図4及び図6に示すように、ステップS4において、樹脂排出装置2の突起部25を、樹脂供給装置3の突起部322aに対して当接させる。そして、図4及び図7に示すように、ステップS5において、樹脂排出装置2の突起部25によって、開閉部材32の板状の部材322をバネ部材323の付勢力に抗する方向に押し動かす。これにより、開閉部材32の板状の部材322が開放され、樹脂供給装置3の排出口313が開状態となるため、ペレット樹脂Pが樹脂排出装置2の第一貯留部21に向けて排出(供給)される。そして、ステップS6に進む。
ステップS6において、樹脂排出装置2の第一貯留部21におけるペレット樹脂Pの残量が上限センサ26によりレベルL1以上であるか否かが判断される。第一貯留部21におけるペレット樹脂Pの残量がレベルL1以上ではないと判断された場合には、第一貯留部21におけるペレット樹脂Pが満量になっていない(供給が必要)と判断され、ステップS5に戻り、ペレット樹脂Pの供給が継続される。
ステップS6において、樹脂排出装置2の第一貯留部21におけるペレット樹脂Pの残量が上限センサ26によりレベルL1以上であると判断された場合には、第一貯留部21におけるペレット樹脂Pが満量になったもの(供給が完了)と判断される。この後、図4及び図8に示すように、樹脂排出装置2は、樹脂供給装置3から離れる方向に移動する。これにより、開閉部材32の板状の部材322は、バネ部材323の付勢力により排出口313を閉状態にする方向に移動する。そして、ステップS1に戻り、再び造形処理が行われる。
上記説明した実施形態によれば、以下の効果(1)~(6)を得ることができる。
(1)本実施形態による3Dプリンタ100において、樹脂供給装置3の第二貯留部31に貯留されたペレット樹脂Pが、樹脂排出装置2の第一貯留部21に対して供給されるように、樹脂排出装置2を樹脂供給装置3に向けて移動させるように制御装置6により制御した。これにより、樹脂排出装置2の造形処理中において、第一貯留部21のペレット樹脂Pの残量に応じた所定のタイミングで、樹脂排出装置2が樹脂供給装置3に向けて自動で移動してペレット樹脂Pを供給(補充)することができる。このため、樹脂供給装置3から樹脂排出装置2に至るまでのペレット樹脂Pを供給するための搬送経路(チューブ等)を廃止することができる。これにより、樹脂排出装置2に対する安定した材料供給及び設備稼働を行うことができる。
(2)本実施形態による3Dプリンタ100において、樹脂排出装置2の突起部25を開閉部材32の板状の部材322の突起部322aに当接させることにより、板状の部材322が開放されて樹脂供給装置3の排出口313からペレット樹脂Pが排出されるようにした。これにより、樹脂排出装置2の動力を利用して開閉部材32を開閉することが可能なため、開閉部材32を開閉するためのアクチュエータ等を別途設けなくてもよい。
(3)本実施形態による3Dプリンタ100において、複数の樹脂供給装置3の各々における第二貯留部31に貯留されたペレット樹脂Pが樹脂排出装置2の第一貯留部21に対して供給されるように、樹脂排出装置2を樹脂供給装置3に向けて移動させる制御を行った。これにより、筐体1の上面部1aに複数の樹脂供給装置3が設けられるため、筐体1の上面部1aのスペースを有効活用することができる。また、上記実施形態によれば、複数の樹脂供給装置3の各々に異なる材質及び色のペレット樹脂Pを貯留することができるため、これらのペレット樹脂Pを造形物に応じて樹脂排出装置2の第一貯留部21に供給することができる。
(4)本実施形態による3Dプリンタ100において、開閉部材32の板状の部材322がペレット樹脂Pの排出方向に対して直交する方向にスライドすることにより、樹脂供給装置3の排出口313を開閉するようにした。これにより、樹脂排出装置2の突起部25を開閉部材32の板状の部材322の突起部322aに当接させて、ペレット樹脂Pの排出方向における直交方向に移動させるだけで、容易に、樹脂供給装置3の排出口313を開状態とすることができる。
(5)本実施形態による3Dプリンタ100において、ペレット残量センサ(上限センサ26及び下限センサ27)の検出結果に基づいて、樹脂排出装置2を樹脂供給装置3に向けて移動させるように制御した。これにより、下限センサ27によりペレット樹脂Pの残量が不足していると検出された場合に、樹脂排出装置2を樹脂供給装置3に向けて移動させてペレット樹脂Pを供給(補充)することができる。さらに、上限センサ26によりペレット樹脂Pが満量であると検出された場合に、樹脂排出装置2を造形位置に戻して造形処理を再開することができる。
(6)本実施形態による3Dプリンタ100において、ペレット樹脂Pの材質及び色に応じて複数の樹脂供給装置3を設けた。これにより、異なる材質及び色のペレット樹脂Pを樹脂排出装置2の第一貯留部21に供給することにより、異なる材質及び色のペレット樹脂Pが混合されるため、排出される(造形される)樹脂の材質や色を自由に変化させることができる。
(第一変形例)
次に、図2、図9(a)及び(b)を参照して、本実施形態の第一変形例について説明する。
図9(a)及び(b)に示すように、本実施形態の第一変形例による開閉部材70は、樹脂供給装置3の排出口313に設けられており、排出口313を開閉するように構成されている。具体的には、開閉部材70は、2つの軸部材71と、4つの支持部材72と、湾曲部材73と、バネ部材74とを備えている。
2つの軸部材71は、それぞれ第二貯留部31の側面に設けられている。1つの軸部材71には、2つの支持部材72の上端部が接続されている。2つの支持部材72は、所定の角度をなして配置されている。2つの支持部材72の下端部は、湾曲部材73に接続されている。また、湾曲部材73には、下面から突出する突起部75が形成されている。バネ部材74の一方端は、湾曲部材73における移動方向の一方端部に接続されており、バネ部材74の他方端は、筐体1等に固定されている。
上記の構成により、通常は、バネ部材74により湾曲部材73が引っ張られた状態となり、湾曲部材73が第二貯留部31の排出口313を閉塞した状態(閉状態)である。一方で、樹脂排出装置2にペレット樹脂Pが供給される場合は、樹脂排出装置2の突起部25が、湾曲部材73の突起部75に当接し、湾曲部材73をバネ部材74の引っ張り力に抗する方向に向けて移動させる。このとき、湾曲部材73は、ペレット樹脂Pの排出方向に対する上流側における任意の点である軸部材71を中心点として周方向に移動する。これにより、湾曲部材73が開放され、排出口313が開状態となる。このため、排出口313からペレット樹脂Pが排出される。
上記説明した第一変形例によれば、上記効果(1)、(2)、及び(4)~(6)に加えて、以下の効果(7)を得ることができる。
(7)本実施形態による3Dプリンタ100において、開閉部材70の湾曲部材73が、ペレット樹脂Pの排出方向に対する上流側における任意の点である軸部材71を中心点として周方向に移動することにより、樹脂供給装置3の排出口313を開閉するようにした。これにより、樹脂排出装置2の突起部25を開閉部材32の湾曲部材73の突起部75に対して当接させて湾曲部材73を周方向に移動させるだけで、容易に、樹脂供給装置3の排出口313を開状態とすることができる。
(第二変形例)
次に、図2、図10(a)及び(b)を参照して、本実施形態の第二変形例について説明する。
図10(a)及び(b)に示すように、第二変形例における開閉部材80は、樹脂供給装置3の排出口313におけるペレット樹脂Pの排出方向の上流側に設けられている。開閉部材80は、錐状の開閉部81と、開閉部81の下方に突起部82とを備えている。開閉部材80は、樹脂供給装置3の排出口313をペレット樹脂Pの排出方向の上流側から閉塞することにより、排出口313を閉状態とするものである。すなわち、開閉部材80の開閉部81の外周面81aが、ペレット樹脂Pの重さによって、第二貯留部31のホッパ部312の内周面312aに対して当接することによって、排出口313が閉状態となる。
一方、開閉部材80は、樹脂排出装置2によりペレット樹脂Pの排出方向の上流側に押し動かされることにより、排出口313を開状態とするものである。すなわち、樹脂排出装置2にペレット樹脂Pが供給される場合は、樹脂排出装置2の突起部25が、開閉部材80の突起部82に当接し、開閉部材80がペレット樹脂Pの重さに抗する方向に移動する。これにより、開閉部材80が開放され、排出口313が開状態となる。このため、図10(b)に示すように、開閉部材80の開閉部81の外周面81aと、第二貯留部31のホッパ部312の内周面312aとの間を介して、排出口313からペレット樹脂Pが排出される。
上記説明した第二変形例によれば、上記効果(1)、(2)、及び(4)~(6)に加えて、以下の効果(8)を得ることができる。
(8)本実施形態による3Dプリンタ100において、開閉部材80によって、樹脂供給装置3の排出口313をペレット樹脂Pの排出方向の上流側から閉塞することにより排出口313を閉状態とし、樹脂排出装置2により開閉部材32をペレット樹脂Pの排出方向の上流側に押し動かすことにより排出口313を開状態とした。これにより、樹脂排出装置2の突起部25を開閉部材80の突起部82に対して当接させて、開閉部材80をペレット樹脂Pの排出方向に対して上流側に移動させるだけで、容易に、樹脂供給装置3の排出口313からペレット樹脂Pを排出することができる。
(その他の変形例)
上記実施形態は、以下のように変更した構成とすることもできる。
上記実施形態では、3Dプリンタに1つの樹脂排出装置を適用する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、使用する樹脂の種類や色に応じて2つ以上の樹脂排出装置を設けると良い。
上記実施形態では、制御装置を筐体の側面部に設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、操作性や設置場所に応じて筐体の正面部や筐体とは別の場所に制御装置を配置すると良い。
上記実施形態では、樹脂排出装置を樹脂供給装置に対して当接させることにより、樹脂供給装置の排出口を開閉させる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、樹脂供給装置の排出口を駆動モータ(アクチュエータ)を用いて開閉部材を開閉させるようにしてもよい。
上記実施形態では、樹脂供給装置の排出口において開閉部材の板状の部材をペレット樹脂の排出方向に対して直交する方向にスライドさせる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、樹脂供給装置の排出口を開状態及び閉状態とすることが可能であれば、開閉部材の板状の部材をペレット樹脂の排出方向に対して、直交ではなく任意の角度をなして交差する方向にスライドさせるとよい。
上記実施形態では、樹脂供給装置の排出口を開閉する部材として板状の部材、湾曲部材、及び排出口を閉塞及び解放する部材等を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、樹脂供給装置の排出口を開閉することが可能であれば、開閉部材として、屈曲した部材を適用する構成や、排出口を下流側から閉塞するような構成にすることも可能である。
上記実施形態では、ペレット樹脂の残量を検出するペレット残量センサとして、上限センサ及び下限センサを設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。例えば、ペレット樹脂の残量を段階的に検出する場合には、上限センサと下限センサとの間に1つ以上のペレット残量センサを設けると良い。
上記実施形態は、いずれも本発明の適応の例示であり、特許請求の範囲に記載の範囲内におけるその他いかなる実施形態も、発明の技術的範囲に含まれることは当然のことである。
1 :筐体
1a :上面部
2 :樹脂排出装置
3 :樹脂供給装置
4 :テーブル装置
6 :制御装置
21 :第一貯留部
23 :押出部
24 :加熱部
26 :上限センサ(ペレット残量センサ)
27 :下限センサ(ペレット残量センサ)
31 :第二貯留部
32、70、80 :開閉部材
233 :排出口
313 :排出口
322 :板状の部材
P :ペレット樹脂
M :溶融樹脂

Claims (3)

  1. ペレット樹脂が貯留される第一貯留部、前記第一貯留部の前記ペレット樹脂を加熱溶融する加熱部、及び前記加熱溶融された溶融樹脂を押し出す押出部を有する樹脂排出装置と、
    前記樹脂排出装置から排出された前記溶融樹脂を積層形成するテーブル装置と、
    前記ペレット樹脂が貯留される第二貯留部、及び前記第二貯留部に貯留された前記ペレット樹脂を重力により排出可能な排出口を有する樹脂供給装置と、
    前記樹脂供給装置の前記第二貯留部に貯留された前記ペレット樹脂が前記樹脂排出装置の前記第一貯留部に対して供給されるように、前記樹脂排出装置を前記樹脂供給装置に向けて移動させる制御を行う制御装置とを備えること、を特徴とする3Dプリンタ。
  2. 前記樹脂供給装置の前記排出口には、前記排出口を開閉する開閉部材が設けられ、
    前記開閉部材は、前記樹脂排出装置が当接することにより前記開閉部材が開放されて前記排出口から前記ペレット樹脂が排出されるように構成されていること、を特徴とする請求項1に記載の3Dプリンタ。
  3. 前記樹脂排出装置、前記テーブル装置、及び制御装置が収容される筐体をさらに備え、
    前記筐体の上面部には、前記樹脂供給装置が複数設けられ、
    前記制御装置は、前記複数の樹脂供給装置の各々における前記第二貯留部に貯留された前記ペレット樹脂が前記樹脂排出装置の前記第一貯留部に対して供給されるように、前記樹脂排出装置を前記樹脂供給装置に向けて移動させる制御を行うこと、を特徴とする請求項1または2に記載の3Dプリンタ。
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