JP2025123732A - 積層体 - Google Patents

積層体

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JP2025123732A JP2024019367A JP2024019367A JP2025123732A JP 2025123732 A JP2025123732 A JP 2025123732A JP 2024019367 A JP2024019367 A JP 2024019367A JP 2024019367 A JP2024019367 A JP 2024019367A JP 2025123732 A JP2025123732 A JP 2025123732A
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誠二郎 緒方
Seijiro Ogata
憲誓 抱
Norichika Kakae
良太郎 天野
Ryotato Amano
康典 田中
Yasunori Tanaka
英人 軽賀
Hideto Karuga
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Kajima Corp
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Abstract

【課題】本発明は、有機質基材に対して、有機質断熱材層を介して、吸熱層、熱発泡層、及び、吸熱層を順に積層した積層体を用いることにより、厚みを薄く、かつ、軽量化でき、作業性、安全性に優れ、有機質基材に耐火性を付与できる積層体を提供することにある。【解決手段】本発明は、有機質基材の被覆に用いる積層体であって、前記有機質基材に対して、有機質断熱材層、吸熱層、熱発泡層、及び、吸熱層の順に積層される積層体に関する。【選択図】図1

Description

本発明は、新規な積層体に関するものである。
従来、建築物の構造躯体(柱、梁、床、基礎)、及び、トンネル、橋梁などの土木構造物には、コンクリートが幅広く利用されている。
このようなコンクリート構造物は、一般的に耐用年数は50年程度といわれているが、地震などの災害により、早く損傷・劣化してしまう場合がある。また、コンクリートはそれ自体の質量が大きいため、災害時における人的被害の要因になることが懸念されている。
コンクリートの代替品として、木質基材、プラスチック基材等の有機質基材が、各種構造物に利用されている。特に、CLT(Cross Laminated Timber)等の木質基材や、繊維強化プラスチック基材等は、優れた比強度を有することから各種構造部への利用が注目されている。
但し、有機質基材は、高温に晒されると、燃焼、変形、強度低下等が生じやすい性質を有する。そのため、災害時などに発生する火災に対して、耐火性が求められる。
例えば、建築物の構造躯体に有機質基材が使用されていると、火災が発生した際にその熱により、有機質基材が燃焼または変形し、強度が著しく低下し、建築物が崩壊するおそれがある。
特許文献1では、木質材料に、石膏ボード、パネル断熱材(フェノールフォーム等)、及び、不燃材(ケイ酸カルシウム板等)の積層体を使用することによって、木質材料の耐火性向上を図っている。
特開2019-150389号公報
しかしながら、特許文献1において、具体的に開示されている積層体は、全体の厚みが厚く、厚みの大半を占める石膏ボードやケイ酸カルシウム板等の無機質不燃材は、比重が大きいため、前記積層体は、単位面積当たりの質量が重く、運搬・施工時における作業性・施工性に劣り、事故を誘発する恐れがあり、使用する基材間の負荷も大きく、問題を有している。また、積層体の厚みが厚いことにより、柱や壁に使用した場合、室容積を圧迫する恐れがある。さらに、床板に使用した場合、より階高を狭めることに繋がり、設備計画を妨げる恐れがある。
従って、本発明が解決しようとする課題は、厚みを薄く、かつ、軽量化でき、作業性、安全性に優れ、有機質基材に耐火性を付与できる積層体を提供することにある。
そこで、上記課題を解決するため、本発明者らは、鋭意検討の結果、有機質基材に対して、有機質断熱材層を介して、吸熱層、熱発泡層、及び、吸熱層を順に積層した積層体を用いることにより、無機質不燃材などと比較して、積層体全体の厚みを薄く、かつ、軽量化でき、作業性や安全性に優れ、更に、有機質基材に耐火性を付与できる積層体が得られることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は、有機質基材の被覆に用いる積層体であって、前記有機質基材に対して、有機質断熱材層、吸熱層、熱発泡層、及び、吸熱層の順に積層される積層体に関する。
本発明の積層体は、前記積層体の厚みが、60mm以下であることが好ましい。
本発明の積層体は、前記積層体の厚みに対する前記有機質断熱材層の厚みの比(有機質断熱材層の厚み/積層体の厚み)が、0.26以上であることが好ましい。
本発明の積層体は、前記積層体の単位面積当たりの質量が、30kg/m以下であることが好ましい。
本発明の積層体は、前記有機質基材が、木質基材、及び/又は、プラスチック基材であることが好ましい。
本発明の積層体は、前記有機質基材の形状が、平板、又は、角柱であることが好ましい。
本発明は、有機質基材が、前記積層体によって被覆される被覆構造体であって、前記積層体の有機質断熱材層が、前記有機質基材と接触、又は、近傍に存在する被覆構造体に関する。
本発明の積層体は、無機質不燃材などを使用した場合と比較して、厚みを薄く、かつ、軽量化でき、安全性、作業性に優れ、更に、有機質基材に対して、優れた耐火性を付与することができ、有用である。
本発明の被覆構造体の一例を示す断面図である。 本発明の被覆構造体の一例を示す断面図である。 本発明の被覆構造体の一例を示す断面図である。 本発明の被覆構造体の一例を示す断面図である。 本発明の被覆構造体の一例を示す断面図である。 本発明の被覆構造体の一例を示す断面図である。 本発明の被覆構造体の一例を示す断面図である。 本発明の被覆構造体の一例を示す断面図である。 本発明の被覆構造体の一例を示す断面図である。 被覆構造体(吸熱層なし)の一例を示す断面図である。 被覆構造体(吸熱層が1層のみ)の一例を示す断面図である。 被覆構造体(有機質断熱材層なし)の一例を示す断面図である。 被覆構造体(有機質断熱材層なし)の一例を示す断面図である。 被覆構造体(熱発泡層なし)の一例を示す断面図である。
1:有機質基材(有機質基材11)
2:有機質断熱材層(有機質断熱材層21)
3:吸熱層(吸熱層31、32)
4:熱発泡層(熱発泡層41、熱発泡層42)
5:化粧層(化粧層51)
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
本発明は、有機質基材の被覆に用いる積層体であって、前記有機質基材に対して、有機質断熱材層、吸熱層、熱発泡層、及び、吸熱層の順に積層される積層体に関する。
<有機質基材>
前記有機質基材としては、例えば、木質基材、プラスチック基材等が挙げられる。
前記木質基材としては、例えば、製材、合板、集成材、LVL(Laminated Veneer Lumber)、CLT(Cross Laminated Timber)、パーティクルボード、ファイバーボード等を挙げることができる。このような木質基材の使用は、カーボンニュートラル推進等にも寄与するものである。
前記木質基材のうち、CLTは、直交集成板と呼ばれるもので、ひき板(ラミナ)を並べた後、繊維方向が直交するように積層接着した木質材料である。具体的に、CLTは、日本農林規格 JAS3079:2019「直交集成板」において、「ひき板又は小角材(これらをその繊維方向を互いにほぼ平行にして長さ方向に接合接着して調整したものを含む。)をその繊維方向を互いにほぼ平行にして幅方向に並べ又は接着したものを、主として、その繊維方向を互いにほぼ直角にして積層接着し3層以上の構造を持たせた木材」と定義されている。木質基材としてCLTを用いることにより、本発明の積層体を構造部材(構造躯体)などに適用することが可能となる。
前記木質基材の厚みは、用途等に応じ適宜設定することができる。
前記プラスチック基材としては、熱可塑性樹脂及び/又は熱硬化性樹脂を主成分とする基材を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド、ポリアセタール、ポリスルフォン、ポリエステル、ポリブチレンテレフタラート、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトンケトン、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ABS樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、架橋反応によって三次元架橋構造を形成するものが使用でき、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。これらは1種又は2種以上で使用できる。また、植物由来の樹脂を使用することもできる。
本発明では、前記プラスチック基材として、繊維強化プラスチック基材を使用することができる。繊維強化プラスチック基材は、上述のような樹脂と繊維が複合化されたものであり、高比剛性、高比強度等の特性を有する基材である。プラスチック基材として繊維強化プラスチック基材を用いることにより、本発明の積層体を構造部材(構造躯体)などに適用することが可能となる。
前記繊維強化プラスチック基材に使用される繊維としては、例えば、ガラス繊維、ケブラー繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、ボロン繊維、チラノ繊維、シリコンカーバイト繊維、シリコンナイトライド繊維、アルミナ繊維、鉱物繊維等が挙げられ、中でも、機械的強度向上の観点から、ガラス繊維や炭素繊維を使用することが好ましく、更にガラス繊維の使用はコスト面からも好ましい。これらは1種又は2種以上で使用できる。
前記プラスチック基材の厚みは、用途等に応じ適宜設定することができる。
前記有機質基材の形状としては、平板、角柱、H柱、丸柱などが挙げられ、平板、又は、角柱は、それぞれ床材、柱において使用頻度が高く、施工性に優れるため、好ましい。特に、前記有機質基材が角柱の場合は、前記積層体の固定化の工程を種々変更することで、軽量化や作業性、安全性に加えて、耐火性を付与できるという優れた効果を発揮できる。
<積層体>
本発明の積層体は、有機質基材に対して、有機質断熱材層、吸熱層、熱発泡層、及び、吸熱層の順に積層されるものである。
<有機質断熱材層>
本発明において、前記有機質断熱材層は、通常時において、低温から常温での断熱性を発揮するとともに、火災時等の温度上昇時においては、その際の熱が、有機質基材に伝わることを防止し、有機質基材の温度上昇を抑制する役割を担うものである。本発明では、積層体を構成する材料として有機質断熱材層を使用することにより、耐火性を高めつつ、積層体を薄く、軽くすることができ、有用である。
前記有機質断熱材層の熱伝導率は、好ましくは0.06W/(m・K)以下、より好ましくは0.01~0.05W/(m・K)である。また、有機質断熱材層の密度は、好ましくは20~200kg/m、より好ましくは25~180kg/m、更に好ましくは30~150kg/mである。このような特性を有する有機質断熱材層は、断熱性、耐火性、軽量性等の点で好適である。なお、本発明において「a~b」は、「a以上b以下」と同義である。
前記有機質断熱材層としては、有機質樹脂を主成分とする発泡体(樹脂発泡体)を好適に使用することができ、例えば、ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、塩化ビニルフォーム、ビスコーススポンジ、ゴムフォーム、EVAフォーム、ABSフォーム、ポリアミドフォーム、アクリルフォーム、ウレタンフォーム、フェノールフォーム、ユリアフォーム、シリコンフォーム、エポキシフォーム等の樹脂発泡体が挙げられ、市販品を使用することもできる。板状の有機質断熱材層は、施工時の作業性等の点で好適である。
また、前記有機質断熱材層としては、難燃性や不燃性を有するもの(好ましくは、ISO-5660の試験方法に準拠したコーンカロリー試験により、放射熱強度50kW/mにて5分間燃焼させたときの総発熱量が8MJ/m以下であるもの)も使用できる。このような有機質断熱材層としては、難燃剤を含むものが好ましい。
前記難燃剤としては、例えば、リン系難燃剤、ハロゲン系難燃剤、有機臭素系難燃剤、窒素系難燃剤、金属水和物系難燃剤、アンチモン系難燃剤、ホウ素系難燃剤、シリコン系難燃剤等が挙げられ、これらの1種または2種以上が使用できる。前記難燃剤の含有量は、有機質断熱材層の密度が上述の値となる範囲内で設定することが好ましい。
前記有機質断熱材層の厚みは、好ましくは100mm以下、より好ましくは10~60mm、更に好ましくは15~50mm、特に好ましくは20~40mmである。前記有機質願熱材層の厚みが、前記範囲の下限以上であれば、断熱性、耐火性等の点で好ましく、前記範囲の上限以下であれば、薄さ、軽さ等の点で好ましい。
<吸熱層>
本発明において、吸熱層は、温度上昇時に吸熱作用を示すものを用いることができる。このような吸熱層は、後述の熱発泡層との相乗効果によって、火災時等の温度上昇時における有機質断熱材層への熱の伝わりを抑制し、前記有機質断熱材層の形状を保持する役割を担う。これにより、本発明の積層体では、上述の有機質断熱材層の性能が十分に発揮される。更に、前記吸熱層は、それ自体の吸熱作用によって、耐火性向上等にも寄与するものである。
前記吸熱層としては、結合水及び/又は自由水を含有する層が好ましく、このような吸熱層は、温度上昇の際、結合水及び/又は自由水の脱水(蒸発等)により熱を吸収する性能を発揮することができる。ここで、前記結合水とは、吸熱層を構成する成分に結合した状態にある水であり、例えば、水和水、結晶水、吸着水等が挙げられる。また、前記自由水とは、吸熱層を構成する成分との結びつきがない状態で吸熱層に含まれる、結合水以外の水である。
前記吸熱層を構成する材料としては、例えば、セメント、石膏等を原料とする硬化物(具体的には、モルタル、コンクリート、石膏ボード等)、あるいは、吸水性ポリマー、ハイドロゲル等を内包する板、シート、硬化物等が挙げられる。これらは1種又は2種以上で使用できる。
本発明において、前記吸熱層を構成する好適な材料の一例として、例えば、石膏ボードが挙げられる。前記石膏ボードは、通常、硫酸カルシウム2水和物を主成分とすることから、結合水を多く含んでおり、100~200℃の温度領域内で吸熱作用を示す。そのため、炎や熱等による温度上昇の際に、安定した吸熱作用を発揮することができる。
前記石膏ボードとしては、石膏ボード(GB-R)の他、普通硬質石膏ボード(GB-R-H)、不燃積層石膏ボード(表紙として不燃性の原紙を用いた石膏ボード)(GB-NC)、強化石膏ボード(ガラス繊維等の無機繊維を混入した石膏を芯材とする石膏ボード)(GB-F)、構造用石膏ボード(強化石膏ボードに比べてくぎ側面抵抗が向上した石膏ボード)(GB-St-A・B)、ガラス繊維不織布入石膏ボード(ガラス繊維を混入した石膏を芯材とし、その表裏面にガラス繊維不織布を挿入した石膏ボード)等(JIS-A6901を参照)が使用できる。これらは1種又は2種以上で使用することができる。
前記吸熱層の厚みは、吸熱性、耐火性、強度、及び、軽量性等の点から、好ましくは5~30mm、より好ましくは7~28mmであり、更に好ましくは9~25mmである。
また、本発明の積層体は、有機質基材に対して、有機質断熱材層、吸熱層、熱発泡層、及び、吸熱層の順に積層されるものであるが、前記吸熱層の両層としては、同一原料を使用してもよいし、異なる原料を使用しても良いが、前記吸熱層の内、前記有機質断熱材層に接する内側の吸熱層を「第1吸熱層」とよび、前記積層体の内、前記有機質断熱材層に接しない表面側(外側)の吸熱層を「第2吸熱層」とよぶ場合がある。
<第1吸熱層>
第1吸熱層は、前記積層体を構成する吸熱層の内、前記有機質断熱材層に接する内側の吸熱層を言う。
前記第1吸熱層としては、上記吸熱作用に加えて、十分な耐熱強度を有するものであることが好ましく、例えば、強化石膏ボード(GB-F)、構造用石膏ボード(GB-St-A・B)、ガラス繊維不織布入石膏ボード等(JIS-A6901を参照)が挙げられ、特に、前記第1吸熱層としては、ガラス繊維などを含む吸熱層であることが、耐熱強度の向上に寄与でき、好ましい態様となる。
このような第1吸熱層は、火災時等の温度上昇時において、上記吸熱作用に加えて、有機質断熱材層の形状を保持する役割を担う層である。
なお、前記耐熱強度とは、結合水及び/又は自由水が脱水(蒸発等)した後の強度を指し、脱水(蒸発)等の体積変化に伴う形状の変化(割れ、崩れ)がみられず、形状が保持できていれば、耐熱強度を十分に有することになる。
第1吸熱層の厚みは、好ましくは5mm以上、より好ましくは7mm以上30mm以下、さらに好ましくは9mm以上25mm以下である。
<第2吸熱層>
第2吸熱層は、前記積層体を構成する吸熱層の内、前記有機質断熱材層に接しない表面側(外側)の吸熱層を言う。
前記第2吸熱層としては、上記吸熱作用を有し、前記第1吸熱層と比較して、十分な強度を有するものではなく、耐熱強度が小さいものであることが好ましく、例えば、石膏ボード(GB-R)、普通硬質石膏ボード(GB-R-H)、不燃積層石膏ボード(GB-NC)等(JIS-A6901を参照)が挙げられ、特に、前記第2吸熱層としては前記第1吸熱層の様なガラス繊維などを含む吸熱層ではないことが、好ましい態様となる。
このような第2吸熱層は、耐熱強度を有さないため(前記第1吸熱層に比べ耐熱強度が小さい)、火災時等の温度上昇時において、脱水(蒸発等)後は、熱発泡層の発泡を阻害せず、熱発泡層が最適な炭化断熱層を形成し、強度と断熱性を併せ持つ炭化断熱層を形成させることができる。
第2吸熱層の厚みは、12.5mm以下、好ましくは、5mm以上10mm以下である。
<熱発泡層>
本発明において、前記熱発泡層としては、火災等により周囲温度が上昇して、熱発泡層の温度が所定の発泡温度に達すると、熱発泡層を構成するそれぞれの原料により、発泡し、炭化断熱層を形成するものを用いることができる。
前記熱発泡層の発泡温度としては、炎や熱等による温度上昇の点から、好ましくは150℃以上、より好ましくは180℃以上、更に好ましくは200~400℃である。
前記熱発泡層は、例えば、熱発泡性コーティング材や熱発泡性シート等によって形成することができ、これらを1種又は2種以上で積層して使用することもできる。
前記熱発泡層の構成成分としては、樹脂成分、難燃剤、発泡剤、炭化剤、及び充填剤を含有する各成分の混合物からなるものを用いることが好適である。
前記樹脂成分としては、例えば、アクリル樹脂、アクリルスチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。前記難燃剤としては、例えば、ポリリン酸アンモニウム等が挙げられる。前記発泡剤としては、例えば、メラミン、ジシアンジアミド、アゾジカーボンアミド等が挙げられる。また、前記炭化剤としては、例えば、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等が挙げられる。前記充填剤としては、例えば、二酸化チタン、炭酸カルシウム、無機繊維等が挙げられる。これら各成分については、1種又は2種以上で使用できる。
前記各成分の混合比率(質量比率)は、固形分換算で、前記樹脂成分100質量部に対して、前記難燃剤200~600質量部、前記発泡剤40~150質量部、前記炭化剤40~150質量部、及び、前記充填剤50~160質量部であることが好ましい。前記混合比率で使用した場合には、難燃性や耐火性などを満足することができ、好ましい態様となる。
前記熱発泡層を形成する混合物は、前記各成分に加え、必要に応じて、各種添加剤を含むことがきる。前記添加剤としては、本発明の効果を著しく阻害しないものであればよく、例えば、顔料、繊維、湿潤剤、可塑剤、滑剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、増粘剤、分散剤、消泡剤、架橋剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、希釈溶媒等が挙げられる。
前記熱発泡層の形成に用いられる熱発泡性コーティング材は、前記各成分や添加剤を含有する液状の混合物として用いることができる。また、熱発泡層の形成に用いられる熱発泡性シートは、前記各成分や添加剤を含有する混合物がシート状に成形されたものを用いることができる。
前記熱発泡層の厚みは、用途等により適宜設定すれば良いが、耐火性、軽量性等の点から、好ましくは0.1~10mm、より好ましくは0.3~8mm、更に好ましく0.5~6mmである。
前記熱発泡層は、前記各成分や添加剤を含む混合物のみから構成されたものであってもよいが、
生産性、施工性、柔軟性等の観点から、前記熱発泡層の表面ないし裏面に繊維質シート等が積層されたものであってもよい。このような繊維質シートとしては、例えば、有機繊維及び/又は無機繊維等を含む公知のシートを使用することができる。
<その他の層>
本発明の積層体は、上述の有機質断熱材層、吸熱層、熱発泡層、及び、吸熱層が順に積層されてなるものであるが、本発明の効果を著しく損なわない限り、必要に応じ、前記以外の層を積層することもできる。このような層としては、例えば、接着剤層、化粧層、その他各層(例えば、補強材層、熱反射層、防水層、撥水層等)が挙げられ、具体的には、前記積層体として、上述の有機質断熱材層と吸熱層、吸熱層と熱発泡層(熱発泡層と吸熱層)、あるいは、有機質基材と有機質断熱材層とのいずれかの間に、熱反射層や防水層、接着剤層等が存在するような場合が挙げられる。
また、前記積層体によって被覆される被覆構造体においても、同様であり、上述の有機質断熱材層と有機質基材との間などに、熱反射層や防水層、接着剤層等が存在するような場合が挙げられ、例えば、有機質断熱材層が、前記その他の層を介して、有機質基材の近傍に存在するような被覆構造体であってもよい。
このうち、前記接着剤層は、各層を貼り合わせる際の接着剤等によって形成されるものである。前記接着剤層に用いる接着剤としては、例えば、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、パラフィン等を主原料とした水分散型、水溶性型、溶剤型の接着剤等、公知のものを使用することができる。前記接着剤には、必要に応じて、上述の熱発泡層に配合されるような難燃剤、発泡剤、炭化剤、充填剤等の添加剤を配合することができる。なお、本発明において、前記接着剤には粘着剤も包含される。
<化粧層>
前記化粧層は、本発明の積層体中の前記吸熱層の表面に設けることができる。前記化粧層としては、例えば、木版、パーティクルボード、繊維板、押し出しセメント、スラグセメント、ALC、ケイ酸カルシウム、石膏(化粧石膏ボード(GB-D)、化粧硬質石膏ボード(GB-D-H))、各種コーティング材、シート材、フィルム材等が使用できる。これらは、透明ないし不透明、無色ないし着色、無光沢ないし有光沢、単色ないし多色、平坦ないし凹凸等、種々の外観を呈するものが使用できる。本発明では、前記化粧層を設けることにより、本発明の積層体の美観性、耐水性、耐候性等を高めることができ、有用である。なお、前記化粧層は、前記第1吸熱層、及び、前記第2吸熱層とは異なるものである(JIS-A6901を参照)。
<積層体の特性>
本発明の積層体は、従来技術に比べ、厚みを薄くすることが可能であり、積層体の厚み(合計厚み)は、好ましくは60mm以下、より好ましくは25~58mm、更に好ましくは30~55mmである。前記積層体の厚みが、前記範囲の上限値以下であることにより、運搬や、施工時の作業等において、作業者の負担やケガの発生リスクを抑えることができ、作業効率や安全性を高めることができる。また、室内の柱、梁、床版、壁等に施工した際には、室内空間を広げることも可能となる。積層体の厚みが前記下限値以上であれば、断熱性、耐火性、強度等の点で好ましい。
本発明の積層体において、前記積層体の厚みに対する前記有機質断熱材層の厚みの比(有機質断熱材層の厚み/積層体の厚み)は、好ましくは0.26以上、より好ましくは0.32~0.9、更に好ましくは0.38~0.8である。このような特性を有する積層体は、積層体断面において、有機質断熱材層が占める厚み比が大きくなり、積層体全体の軽量化にとって有利となる。更に、断熱性、耐火性等の点でも有利となる。
本発明の積層体の単位面積当たりの質量は、好ましくは30kg/m以下、より好ましくは10~25kg/mである。このような特性を有する積層体は、比較的軽量であることから、運搬や、施工時の作業等において、作業者の負担やケガの発生リスクを抑えることができ、作業効率を高めることができる。更に、有機質基材への施工後においては、基材にかかる負荷を軽減することもできる。
<被覆構造体>
本発明は、有機質基材が、前記積層体によって被覆される被覆構造体であって、前記積層体に含まれる有機質断熱材層が、前記有機質基材と接触、又は、近傍に存在する被覆構造体に関する。以下、前記有機質基材(以下、単に「基材」という場合がある。)が前記積層体で被覆された本発明の被覆構造体について、図面を用いて説明する。
図1には、本発明の被覆構造体の一例(断面図)を示す。図1の被覆構造体では、有機質基材1(基材1)に対し、有機質断熱材層2、吸熱層3(第1吸熱層3)、熱発泡層4、及び、吸熱層3(第2吸熱層3)が順に積層されている。すなわち、積層体中の有機質断熱材層2側が有機質基材1に接触するように、固定されている。本発明では、各層を構成する材料として、2種以上の材料を積層することもできる。なお、前記被覆構造体としては、前記有機質基材1が、平板や角柱などの場合が挙げられる。
図1の被覆構造体では、基材1の表面に、有機質断熱材層2、吸熱層3(第1吸熱層3)、熱発泡層4、及び、吸熱層3(第2吸熱層3)のこれら4層を有する積層体を設けた被覆構造により、通常時(非火災時)において低温から常温での断熱性が発揮され、例えば、床、壁等に施工した場合には、温熱環境的に被覆構造体を跨ぐ空間のエネルギー損失を小さくすることができる。更に、図1の被覆構造体では、優れた耐火性を発揮することが可能となる。
具体的に、火災等によって、吸熱層3(第2吸熱層3)側が高温に晒された場合には、吸熱層3(第2吸熱層3)が吸熱作用を示すとともに、熱発泡層4が発泡して炭化断熱層を形成して、耐火性能を発揮する。
より具体的には、表面側の吸熱層3(第2吸熱層3)は、吸熱作用を示すとともに、熱発泡層4の炭化断熱層の形状を保持し、脱落を防止する作用を有し、また、内側の吸熱層3(第1吸熱層3)は、有機質断熱材層2への熱の伝わりを抑制する作用を有し、有機質断熱材層2の形状が保持される。そして、有機質断熱材層2は、その断熱性能によって基材1の温度上昇を十分に抑制する。本発明では、このような4層の相乗効果によって、熱による基材1の燃焼、変形、強度低下等を防止することができ、優れた耐火性を発揮することができる。
基材1として、CLT等の木質基材や、繊維強化プラスチック基材を用いた場合は、軽量な材料特性を生かしつつ、構造部材(構造躯体)として使用することが可能となる。特に、基材1として、CLT等の木質基材を用いた場合は、カーボンニュートラル推進等の点でも好適である。
本発明の被覆構造体を形成する方法としては、例えば、以下の方法を採用することができる。
(1)有機質断熱材層2、吸熱層3(第1吸熱層3)、熱発泡層4、及び、吸熱層3(第2吸熱層3)を有する積層体を製造しておき、その積層体5中の有機質断熱材層2側が基材1に接触するように、固定する方法。
(2)基材1に対し、有機質断熱材層2、吸熱層3(第1吸熱層3)、熱発泡層4、及び、吸熱層3(第2吸熱層3)をそれぞれ順に固定する方法。
図2には、本発明の被覆構造体の一例(断面図)を示す。図2の被覆構造体では、有機質基材1(基材1)に対し、有機質断熱材層2、第1吸熱層3、熱発泡層4、及び、第2吸熱層3が順に積層されており、コーナー部においては、第2吸熱層3が積層されず、空洞部が存在する。
なお、空洞部の一辺の長さは、被覆構造体の一辺の長さの1/8以下程度とすればよい。
図3には、本発明の被覆構造体の一例(断面図)を示す。図3の被覆構造体では、有機質基材1(基材1)に対し、有機質断熱材層2、第1吸熱層3、熱発泡層4、及び、第2吸熱層3が順に積層されており、熱発泡層4が2層積層された構造であり、熱発泡層4の継ぎ目が重ならないように積層することにより、また、コーナー部に熱発泡層4の継ぎ目が存在しないように積層する。
このように、熱発泡層4の継ぎ目が重ならない、もしくは、継ぎ目が存在しないことにより、火災時等の温度上昇時において、継ぎ目からの熱の侵入を抑制し、より安定した耐火性能を発揮する。
また、図4~図6は、図3と同様、熱発泡層を2枚重ね、熱発泡層の継ぎ目が異なる例をそれぞれ示し、その内、図4及び図6は、コーナー部に空洞部が存在する。
図7には、本発明の被覆構造体の一例(断面図)を示す。図7の被覆構造体では、有機質基材1(基材1)に対し、有機質断熱材層2、第1吸熱層3、熱発泡層4、及び、第2吸熱層3が順に積層されており、コーナー部においては、第2吸熱層3が積層されておらず、熱発泡層4が2層積層された構造である。
また、図8は、図7と同様、コーナー部に吸熱層を積層せず、コーナー部のみに熱発泡層を2枚積層し、熱発泡層の継ぎ目の位置が異なる例を示す。
図9は、本発明の被覆構造体の一例(断面図)を示す。図9の被覆構造体では、有機質基材1(基材1)に対し、有機質断熱材層2、第1吸熱層3、熱発泡層4、及び、第2吸熱層3が順に積層されており、熱発泡層4はコーナー部に継ぎ目が存在しないように積層されている。なお、図9は、図1に対して、熱発泡層4の継ぎ目が、異なる例を示す。
このように、コーナー部に熱発泡層4の継ぎ目が存在しないように積層することにより、火災時等の温度上昇時において、継ぎ目からの熱の侵入を抑制し、より安定した耐火性能を発揮する。
図10には、有機質基材1(基材1)に対し、有機質断熱材層2、及び、熱発泡層4が順に積層された構造体を示す。
図11には、有機質基材1(基材1)に対し、有機質断熱材層2、吸熱層3、及び、熱発泡層4が順に積層された構造体を示す。
図12には、有機質基材1(基材1)に対し、第1吸熱層3、熱発泡層4、及び、第2吸熱層3が順に積層された構造体を示す。
図13には、有機質基材1(基材1)に対し、吸熱層3、及び、熱発泡層4が順に積層された構造体を示す。
図14には、有機質基材1(基材1)に対し、有機質断熱材層2、及び、吸熱層3が順に積層された構造体を示す。
上述の各層や積層体の固定には、例えば、釘、ネジ、鋲、ピン、ボルト、ステープル等の固定具、あるいは接着剤等を用いることができる。また、熱発泡層4は、例えば、吸熱層3の表面に熱発泡性コーティング材を塗装することによっても形成できる。
本発明において、前記固定具として、金属製固定具等の熱伝導性材料を使用した場合であっても、火災時等の温度上昇時には、熱発泡層4が発泡して炭化断熱層を形成することにより、固定具による熱橋作用を抑制することができる。
本発明では、上述の各層、及び、積層体は、これらのいずれか、または、全てが板状の材料(板材)であることが好ましい。これにより、施工時の作業性等を高めることができる。特に、本発明の積層体は、軽量であるため、少ない工程の固定化作業によって、本発明の被覆構造体を形成することができ、効率的である。
例えば、前記(1)の方法では1工程で本発明の被覆構造体を形成することができる。
また、前記(2)の方法で板材を用いる場合、下層を構成する複数の板材どうしの突き合わせ部(下層の目地部)と、上層を構成する複数の板材どうしの突き合わせ部(上層の目地部)は、同じ位置にあってもよいが、耐火性向上化の点では、下層の目地部と上層の目地部が互いに異なる位置となるようにずらすことが望ましい。
本発明の積層体は、例えば、建築、土木、船舶、車両、航空機等の各分野の耐火性等が要求される用途に適用することができる。建築材料として用いる場合は、例えば、天井材、屋根材、壁材、床材、柱、梁、庇、扉、間仕切り等に適用することができ、特に、壁材、床材、柱、梁等の構造躯体に好ましく適用することができる。本発明の積層体は、耐火性等に優れたものであり、火災時等の温度上昇時において、有機質基材表面(有機質基材と有機質断熱材層との境界)の温度を250℃以下に抑えることができる。本発明の積層体を建築物の構造躯体に適用した場合は、構造躯体表面の温度を250℃以下に抑えることができる。これにより、前記有機質基材の燃焼、変形、強度低下等が抑制され、例えば、JIS A1304:2017に規定される試験において、60分以上(好ましくは90分以上、より好ましくは120分以上)の耐火性能を発揮することが可能となる。
以下に実施例及び比較例を示して、本発明の特徴をより明確にするが、これら実施例に限定解釈されるものではない。
試験体として使用する積層体を構成する材料として、以下のものを使用した。
・基材11:木質基材(210mm×210mm、高さ800mm)
・有機質断熱材層21:難燃剤含有ポリスチレンフォーム板(厚み20mm、熱伝導率0.038W/(m・K)、密度40kg/m、質量0.8kg/m、ISO-5660(放射熱強度50kW/mにて5分間燃焼)による総発熱量8MJ/m以下)
・吸熱層31(第1吸熱層):強化石膏ボード(厚み12.5mm、質量10.6kg/m
・吸熱層32(第2吸熱層):石膏ボード(厚み9.5mm、質量6.7kg/m
・熱発泡層41:熱発泡性シート[熱可塑性樹脂(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂・アクリル樹脂)100質量部、発泡剤(メラミン)60質量部、炭化剤(ペンタエリスリトール)60質量部、難燃剤(ポリリン酸アンモニウム)300質量部、充填剤(酸化チタン)75質量部、及びその他添加剤(繊維、可塑剤等)の混合物を120℃に加温したニーダーで混練、圧延後、室温まで放冷して得られた熱発泡性シート。厚み3mm、質量4.2kg/m
・熱発泡層42:熱発泡性シート[熱可塑性樹脂(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂・アクリル樹脂)100質量部、発泡剤(メラミン)60質量部、炭化剤(ペンタエリスリトール)60質量部、難燃剤(ポリリン酸アンモニウム)300質量部、充填剤(酸化チタン)75質量部、及びその他添加剤(繊維、可塑剤等)の混合物を120℃に加温したニーダーで混練、圧延後、室温まで放冷して得られた熱発泡性シート。厚み1.5mm、質量2.1kg/m
・化粧層51:木版(厚み10mm、質量3.8kg/m
[実施例1]
(試験体1)
基材11(角柱であり、以下同様。)の側面4面に対し、有機質断熱材層21、吸熱層31(第1吸熱層)を重ね合わせ、ビスを用いて固定し、さらに、熱発泡層41、吸熱層32(第2吸熱層)を重ね合わせ、ビスを用いて固定し、さらに化粧層51を、酢酸ビニル樹脂接着剤を用いて貼り合わせ、試験体1を得た。なお、基材1と有機質断熱材層21との間には熱電対を設置した(以下に示す、耐火性試験を参照)。この試験体1は、図1に示す態様である。
なお、図1等において、化粧層51についても図示しているが、表1及び表2中では、化粧層51の記載を省略している。
[実施例2]
(試験体2)
基材11の側面4面に対し、有機質断熱材層21、吸熱層31を重ね合わせ、ビスを用いて固定し、さらに、熱発泡層41と、コーナー部に空洞ができるように吸熱層32を重ね合わせ、ビスを用いて固定し、さらに化粧層51を、酢酸ビニル樹脂接着剤を用いて貼り合わせ、試験体2を得た。なお、基材1と有機質断熱材層21との間には熱電対を設置した(耐火性試験参照)。この試験体2は、図2に示す態様である。なお、空洞部の熱発泡層41の1辺は25mmである。
[実施例3]
(試験体3)
基材11の側面4面に対し、有機質断熱材層21、吸熱層31を重ね合わせ、ビスを用いて固定し、さらに、熱発泡層42を2層と、コーナー部に空洞ができるように吸熱層32を重ね合わせ、ビスを用いて固定し、さらに化粧層51を、酢酸ビニル樹脂接着剤を用いて貼り合わせ、試験体3を得た。なお、基材1と有機質断熱材層21との間には熱電対を設置した(耐火性試験参照)。この試験体3は、図4に示す態様である。なお、空洞部の熱発泡層42の1辺は25mmである。
[実施例4]
(試験体4)
基材11の側面4面に対し、有機質断熱材層21、吸熱層31を重ね合わせ、ビスを用いて固定し、さらに、熱発泡層41と、コーナー部に空洞ができるように吸熱層32を重ね合わせ、ビスを用いて固定し、さらに空洞部の熱発泡層41面にさらに熱発泡層42をアクリル樹脂接着剤を用いて貼り合わせ、さらに化粧層51を、酢酸ビニル樹脂接着剤を用いて貼り合わせ、試験体4を得た。なお、基材1と有機質断熱材層21との間には熱電対を設置した(耐火性試験参照)。この試験体4は、図7に示す態様である。なお、空洞部の熱発泡層42の1辺は25mmである。
[比較例1]
(試験体5)
基材11の側面4面に対し、有機質断熱材層21と熱発泡層41をアクリル樹脂接着剤を用いて貼り合わせ、さらに化粧層51を、酢酸ビニル樹脂接着剤を用いて貼り合わせ、試験体5を得た。この試験体5は、図10に示す態様である。
[比較例2]
(試験体6)
基材11の側面4面に対し、有機質断熱材層21、吸熱層31を重ね合わせ、ビスを用いて固定し、さらに、熱発泡層41を、アクリル樹脂接着剤を用いて貼り合わせ、さらに化粧層51を、酢酸ビニル樹脂接着剤を用いて貼り合わせ、試験体6を得た。この試験体6は、図11に示す態様である。
[比較例3]
(試験体7)
基材11の側面4面に対し、吸熱層31を重ね合わせ、ビスを用いて固定し、さらに、熱発泡層41、吸熱層32を重ね合わせ、ビスを用いて固定し、さらに化粧層51を、酢酸ビニル樹脂接着剤を用いて貼り合わせ、試験体7を得た。この試験体7は、図12に示す態様である。
(試験体の積層形態等)
以上の方法で作製した各試験体の積層形態、積層体の厚み、単位面積当たりの質量は、表1、及び、表2に示す通りである。
(耐火性試験)
以上の方法で作製した各試験体を、試験炉に垂直に立てて設置し、ISO834の標準加熱曲線に準じて、60分間加熱試験を行い、試験体表面を加熱した際の木質基材(基材11、角柱)の表面温度を熱電対によって測定した。熱電対は、基材11の高さ400mmの位置のそれぞれのコーナー部4か所、前記コーナー部間のそれぞれの面の中央部の4か所の計8か所に設置した。
評価基準は以下の通りである。試験結果を表1、及び、表2に示す。なお、実用レベルとしては、評価基準のA、又は、Bであることが好ましい。
(評価基準)
A :60分加熱直後、すべての箇所が200℃以下
B :60分加熱直後、すべての箇所が250℃以下
C :60分加熱直後、1か所以上で250℃超える
注)実施例2~4においては、吸熱層32の石膏ボードの一部が部空洞部であるため、空洞部分の質量を排除した値を合計の質量としている。
上記表2の評価結果より、実施例1~4(試験体1~4)においては、有機質基材である木質基材に対して、有機質断熱材層を介して、吸熱層、熱発泡層、及び、吸熱層を順に積層した積層体を用いることにより、単位面積当たりの質量を低く抑えられ、軽量化でき、作業性・施工性に優れ、更に、耐火性も実用レベルであることが確認できた。
一方、上記表2の評価結果より、比較例1~3(試験体5~7)においては、有機質基材である木質基材に対して、有機質断熱材層を介して、吸熱層、熱発泡層、及び、吸熱層を順に積層した積層体を用いなかったため、耐火性が実用レベルにないことが確認された。

Claims (5)

  1. 有機質基材の被覆に用いる積層体であって、
    前記有機質基材に対して、有機質断熱材層、吸熱層、熱発泡層、及び、吸熱層の順に積層される積層体。
  2. 前記積層体の厚みが、60mm以下である請求項1に記載の積層体。
  3. 前記積層体の単位面積当たりの質量が、30kg/m以下である請求項1に記載の積層体。
  4. 前記有機質基材が、木質基材、及び/又は、プラスチック基材である請求項1に記載の積層体。
  5. 前記有機質基材の形状が、平板、又は、角柱である請求項1~4のいずれか1項に記載の積層体。

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