JP2500896B2 - 磁気テ―プ - Google Patents
磁気テ―プInfo
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は強磁性体金属の薄膜を記
録膜とし、ビデオ、オーディオおよびデータ等の信号を
高密度に記録する磁気テープに関するものである。
録膜とし、ビデオ、オーディオおよびデータ等の信号を
高密度に記録する磁気テープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】高密度磁気記録を実現するための記録媒
体として、Co、Ni、Cr、Fe等の強磁性体金属の薄膜を用
いるものが注目され、その実用化が種々検討されてい
る。
体として、Co、Ni、Cr、Fe等の強磁性体金属の薄膜を用
いるものが注目され、その実用化が種々検討されてい
る。
【0003】磁気記録においては、強磁性体よりなる記
録膜と、電磁変換素子としての磁気ヘッドとの間隙が大
きい場合には損失を生じる。特に信号周波数の高い領域
における損失が顕著であり、高密度記録においてはこの
間隙を極力小さくしなければならない。
録膜と、電磁変換素子としての磁気ヘッドとの間隙が大
きい場合には損失を生じる。特に信号周波数の高い領域
における損失が顕著であり、高密度記録においてはこの
間隙を極力小さくしなければならない。
【0004】ビデオやオーディオの信号記録および再生
においては、記録媒体である磁気テープは磁気ヘッドと
常に接触している構成である。
においては、記録媒体である磁気テープは磁気ヘッドと
常に接触している構成である。
【0005】データ信号を記録する場合のように、高い
信頼性を要求される場合は磁気ヘッドを記録媒体表面か
ら浮上させて非接触にして用いるが、この場合でも、記
録媒体を例えば回転させる時の起動時および停止時には
両者が接触する様に構成された装置が多い。もっとも、
データ信号の場合でもフロッピーディスクの様に比較的
信頼性への要求がゆるやかな場合は記録媒体と磁気ヘッ
ドとは接触させている。
信頼性を要求される場合は磁気ヘッドを記録媒体表面か
ら浮上させて非接触にして用いるが、この場合でも、記
録媒体を例えば回転させる時の起動時および停止時には
両者が接触する様に構成された装置が多い。もっとも、
データ信号の場合でもフロッピーディスクの様に比較的
信頼性への要求がゆるやかな場合は記録媒体と磁気ヘッ
ドとは接触させている。
【0006】さて、さらに今後の高密度記録化を考える
と、理想的には、記録媒体と磁気ヘッドが接触してかつ
高い信頼性を確保することが必要である。
と、理想的には、記録媒体と磁気ヘッドが接触してかつ
高い信頼性を確保することが必要である。
【0007】すなわち、磁気記録においては、記録媒体
と磁気ヘッドとが接触するという点で、光による記録方
式と基本的に異なる課題を持つわけである。
と磁気ヘッドとが接触するという点で、光による記録方
式と基本的に異なる課題を持つわけである。
【0008】さて、前述のCo、Cr、Ni、Fe等の強磁性体
金属を記録膜とする記録媒体においては、表面に保護膜
を形成しない場合にはこの磁気ヘッドとの接触によっ
て、記録膜は短時間ではく離する等の損傷を受けるた
め、有効な保護膜の形成が重要な課題である。特に前述
のように、磁気ヘッドと常に接触して記録・再生が行わ
れる磁気テープでは重要な課題となる。
金属を記録膜とする記録媒体においては、表面に保護膜
を形成しない場合にはこの磁気ヘッドとの接触によっ
て、記録膜は短時間ではく離する等の損傷を受けるた
め、有効な保護膜の形成が重要な課題である。特に前述
のように、磁気ヘッドと常に接触して記録・再生が行わ
れる磁気テープでは重要な課題となる。
【0009】従来の、磁性粉末をバインダと混合して担
体に塗布するような磁気記録媒体においては、バインダ
中に耐摩耗性および潤滑性を付与する物質を添加するこ
とによって磁気ヘッドとの接触によって発生する問題を
回避してきたが、強磁性体金属薄膜の場合には、記録膜
そのものに耐摩耗性、潤滑性、耐環境性等の特性の向上
を求めようとすると、記録膜の磁気的性質の劣化が避け
られない。
体に塗布するような磁気記録媒体においては、バインダ
中に耐摩耗性および潤滑性を付与する物質を添加するこ
とによって磁気ヘッドとの接触によって発生する問題を
回避してきたが、強磁性体金属薄膜の場合には、記録膜
そのものに耐摩耗性、潤滑性、耐環境性等の特性の向上
を求めようとすると、記録膜の磁気的性質の劣化が避け
られない。
【0010】従って、これらの強磁性体金属薄膜を記録
膜とする場合には、この表面に保護膜を形成して耐摩耗
性等を確保することが必要である。しかしその様な保護
膜は前述の磁気ヘッドとの間隙を生じるものであり、そ
の厚みは極力小さくなければならない。
膜とする場合には、この表面に保護膜を形成して耐摩耗
性等を確保することが必要である。しかしその様な保護
膜は前述の磁気ヘッドとの間隙を生じるものであり、そ
の厚みは極力小さくなければならない。
【0011】しかるに、従来、強磁性体金属薄膜の保護
膜としては、有機物質からなる潤滑性材料を塗布もしく
は真空蒸着されたものが試みられてきたが、いずれも耐
摩耗性に劣り、長時間の使用に耐えられなかった。ある
いはグラファイト等の材料を真空蒸着およびスパッタリ
ング等の手法で強磁性体金属表面に無定形炭素の膜を形
成するものが考えられているが、これも潤滑性は改善さ
れるものの、耐摩耗性に対しては不十分である。
膜としては、有機物質からなる潤滑性材料を塗布もしく
は真空蒸着されたものが試みられてきたが、いずれも耐
摩耗性に劣り、長時間の使用に耐えられなかった。ある
いはグラファイト等の材料を真空蒸着およびスパッタリ
ング等の手法で強磁性体金属表面に無定形炭素の膜を形
成するものが考えられているが、これも潤滑性は改善さ
れるものの、耐摩耗性に対しては不十分である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上に述べた様な材料
を保護膜とする場合には、耐摩耗性が不十分であるため
に、保護膜の厚みを大きくせざるを得ず、前述の磁気ヘ
ッドとの間隙を増大させ、大きな損失を生じてしまう。
またこれらの保護膜材料は、磁気ヘッドの接触摺動によ
って損耗するため、生じた微粉末が磁気ヘッドの表面に
付着し、時として、著しい再生信号出力の低下等を生じ
るものである。
を保護膜とする場合には、耐摩耗性が不十分であるため
に、保護膜の厚みを大きくせざるを得ず、前述の磁気ヘ
ッドとの間隙を増大させ、大きな損失を生じてしまう。
またこれらの保護膜材料は、磁気ヘッドの接触摺動によ
って損耗するため、生じた微粉末が磁気ヘッドの表面に
付着し、時として、著しい再生信号出力の低下等を生じ
るものである。
【0013】以上の問題点により、強磁性体金属薄膜を
記録膜とする高密度磁気記録装置の実用化は著しく制限
されており、この問題点を解決しない限り、本来の高密
度記録は達成されないと考えられる。
記録膜とする高密度磁気記録装置の実用化は著しく制限
されており、この問題点を解決しない限り、本来の高密
度記録は達成されないと考えられる。
【0014】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、強磁性体金属よりなる記録膜の上に、耐摩耗性に優
れた保護膜を有する記録媒体を提供するものである。
で、強磁性体金属よりなる記録膜の上に、耐摩耗性に優
れた保護膜を有する記録媒体を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】以上に述べた様な従来の
保護膜の問題点を解決するために、本願発明の磁気テー
プは、ビッカース硬度が2000kg/mm2以上のダイヤモンド
状炭素膜を保護膜として用いるものである。
保護膜の問題点を解決するために、本願発明の磁気テー
プは、ビッカース硬度が2000kg/mm2以上のダイヤモンド
状炭素膜を保護膜として用いるものである。
【0016】その場合、特に、保護膜は、炭化水素ガス
プラズマ中の少なくともイオンを加速して化学気相成長
法により合成した保護膜であると、耐摩耗性にも優れた
良質の保護膜としての機能が得られる。また、かかる場
合、ダイヤモンド状炭素の比抵抗は、107〜1013Ω
・cmの範囲であると、いっそう安定した保護膜が得られ
る。
プラズマ中の少なくともイオンを加速して化学気相成長
法により合成した保護膜であると、耐摩耗性にも優れた
良質の保護膜としての機能が得られる。また、かかる場
合、ダイヤモンド状炭素の比抵抗は、107〜1013Ω
・cmの範囲であると、いっそう安定した保護膜が得られ
る。
【0017】
【作用】ダイヤモンド状炭素膜を保護膜として用いる場
合、そのビッカース硬度が重要な因子であることを見い
だした。即ち、ビッカース硬度が2000kg/mm2以上のダイ
ヤモンド状炭素膜を保護膜として用いることにより、磁
気ヘッドが常に接触して摩擦摺動を受ける磁気テープに
おいて、磁気記録材料が確実に保護されると共に、磁気
記録特性を低下させることがない程度に十分薄い保護膜
を実現できるのである。
合、そのビッカース硬度が重要な因子であることを見い
だした。即ち、ビッカース硬度が2000kg/mm2以上のダイ
ヤモンド状炭素膜を保護膜として用いることにより、磁
気ヘッドが常に接触して摩擦摺動を受ける磁気テープに
おいて、磁気記録材料が確実に保護されると共に、磁気
記録特性を低下させることがない程度に十分薄い保護膜
を実現できるのである。
【0018】そして、かかるダイヤモンド状炭素膜の保
護膜を形成するには、本願発明者が発明したPI−CV
D法を用いるのが好適である。
護膜を形成するには、本願発明者が発明したPI−CV
D法を用いるのが好適である。
【0019】従来、ダイヤモンドの薄膜を形成する技術
に関しては以下に列記する如く、多くの報告がなされて
いる。
に関しては以下に列記する如く、多くの報告がなされて
いる。
【0020】(1)難波義捷:ダイヤモンド薄膜の低圧
合成の研究、応用機械工学、1984年7月号 (2)松本精一郎:ダイヤモンドの低圧合成、現化化
学、1984年9月号 (3)瀬高信雄:ダイヤモンドの低圧合成、日本産業技
術振興協会、技術資料No.138、昭和59/6/20 しかしながら、いずれも末だ研究段階であって、基板の
高温加熱を要する、成膜速度が低い、あるいは広い面積
にわたって均一に成膜できない等の理由により実用には
至っていない。
合成の研究、応用機械工学、1984年7月号 (2)松本精一郎:ダイヤモンドの低圧合成、現化化
学、1984年9月号 (3)瀬高信雄:ダイヤモンドの低圧合成、日本産業技
術振興協会、技術資料No.138、昭和59/6/20 しかしながら、いずれも末だ研究段階であって、基板の
高温加熱を要する、成膜速度が低い、あるいは広い面積
にわたって均一に成膜できない等の理由により実用には
至っていない。
【0021】我々は、ダイヤモンドに近い特性を示す高
硬度の炭素膜を形成する方法を開発した(黒川 他:プ
ラズマ・インジェクションCVD法による高硬度炭素膜
の形成及び評価、昭和60年度精機学会春季大会学術講
演論文集、No.422)。
硬度の炭素膜を形成する方法を開発した(黒川 他:プ
ラズマ・インジェクションCVD法による高硬度炭素膜
の形成及び評価、昭和60年度精機学会春季大会学術講
演論文集、No.422)。
【0022】我々の開発した方法は、メタンガスを材料
ガスとして10〜20Paの低圧力でこれをプラズマ化
し、プラズマ中の少なくともイオンを加速電界によって
基板に噴射し、基板を加熱することなく室温程度の低温
で、最高5000Å/分程度の高速で炭素膜を形成する
ことが可能なものであり、我々はプラズマ・インジェク
ションCVD法と称している(以後、PI−CVD法と
略す。ここで、CVDとは、Chemical Vap
er Deposition(化学気相成長)の略であ
る。またPI−CVD法の詳細については、前記精機学
会春期大会学術講演論文集の他にも、例えば特公昭63
−26195号公報(特開昭61−130487号公
報)、特開昭61−136678号公報にも記載されて
いる。)。
ガスとして10〜20Paの低圧力でこれをプラズマ化
し、プラズマ中の少なくともイオンを加速電界によって
基板に噴射し、基板を加熱することなく室温程度の低温
で、最高5000Å/分程度の高速で炭素膜を形成する
ことが可能なものであり、我々はプラズマ・インジェク
ションCVD法と称している(以後、PI−CVD法と
略す。ここで、CVDとは、Chemical Vap
er Deposition(化学気相成長)の略であ
る。またPI−CVD法の詳細については、前記精機学
会春期大会学術講演論文集の他にも、例えば特公昭63
−26195号公報(特開昭61−130487号公
報)、特開昭61−136678号公報にも記載されて
いる。)。
【0023】PI−CVD法によって形成した炭素膜
は、SP3の電子配置を含む、ダイヤモンドに近い接合状
態の非晶質であり、ビッカース硬度は2000kg/mm2
であり耐摩耗性に優れる。鋼球を使用した摩擦係数の測
定では0.1以下の値が得られ、潤滑剤を含んだ磁気テ
ープ等の摩擦係数と同等以下である。さらに熱伝導率は
0.6cal/cm・sec・℃程度とほぼ金属並みであり、
摩擦熱の放散にも優れている。
は、SP3の電子配置を含む、ダイヤモンドに近い接合状
態の非晶質であり、ビッカース硬度は2000kg/mm2
であり耐摩耗性に優れる。鋼球を使用した摩擦係数の測
定では0.1以下の値が得られ、潤滑剤を含んだ磁気テ
ープ等の摩擦係数と同等以下である。さらに熱伝導率は
0.6cal/cm・sec・℃程度とほぼ金属並みであり、
摩擦熱の放散にも優れている。
【0024】PI−CVD法は、成膜可能な基板材質に
二つの条件がある。その第一は、基板材質は比抵抗が1
013Ω・cm程度以下であることが望ましい。1013Ω・
cm程度を超える材料は一般に良好な電気絶縁材でありP
I−CVD法においてはイオンを基板に噴射するため、
絶縁材においては帯電を生じ、イオンを反発するため強
固な膜を形成することが出来ない。但し、電子ビームを
照射する等の中和手段を付加すればこの限りではない
が、それでは装置構成が複雑となる等の欠点を生じるた
め好ましくない。
二つの条件がある。その第一は、基板材質は比抵抗が1
013Ω・cm程度以下であることが望ましい。1013Ω・
cm程度を超える材料は一般に良好な電気絶縁材でありP
I−CVD法においてはイオンを基板に噴射するため、
絶縁材においては帯電を生じ、イオンを反発するため強
固な膜を形成することが出来ない。但し、電子ビームを
照射する等の中和手段を付加すればこの限りではない
が、それでは装置構成が複雑となる等の欠点を生じるた
め好ましくない。
【0025】第二の条件として、基板材質は炭素との化
学的親和力が強く、形成される炭化物の原子間の結合力
が強いものであることが好ましい。
学的親和力が強く、形成される炭化物の原子間の結合力
が強いものであることが好ましい。
【0026】以上2つの条件を満足する材質は、Al、B
e、Co、Cr、Fe、Mn、Ni、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Mo、W
等の金属もしくはそれらを主成分とする合金、およびS
i、Ge、B、SiC等の半導体である。特に、Si、Bおよび
Crは炭素と共有結合等の強い結合が可能である。
e、Co、Cr、Fe、Mn、Ni、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Mo、W
等の金属もしくはそれらを主成分とする合金、およびS
i、Ge、B、SiC等の半導体である。特に、Si、Bおよび
Crは炭素と共有結合等の強い結合が可能である。
【0027】なお、PI−CVD法による高硬度炭素膜
の比抵抗は、成膜条件によるが、ほぼ107〜1013Ω
・cmの範囲であり、当然のことながら、前記第一の条件
を満足している。
の比抵抗は、成膜条件によるが、ほぼ107〜1013Ω
・cmの範囲であり、当然のことながら、前記第一の条件
を満足している。
【0028】Co、Cr、Ni、Fe等の強磁性体金属は、以上
に述べたPI−CVD法による高硬度炭素膜の形成条件
を満足しており、この上に強固な保護膜を形成すること
が可能となる。
に述べたPI−CVD法による高硬度炭素膜の形成条件
を満足しており、この上に強固な保護膜を形成すること
が可能となる。
【0029】以上に述べたように、Co、Cr、Ni、Fe等の
強磁性体金属よりなる記録膜上には、PI−CVD法に
よる高硬度炭素膜の形成が可能であり、特にCo/Cr系の
強磁性金属薄膜の場合には表面にCrが多く偏在すること
が知られており、とりわけ強固な膜が形成される。
強磁性体金属よりなる記録膜上には、PI−CVD法に
よる高硬度炭素膜の形成が可能であり、特にCo/Cr系の
強磁性金属薄膜の場合には表面にCrが多く偏在すること
が知られており、とりわけ強固な膜が形成される。
【0030】この炭素膜はダイヤモンドに準じる特性を
有し、記録膜を極めて有効に保護することができる。さ
らに、炭素が非晶質状態であるために若干の柔軟性を有
しており、PET等のフレキシブルな担体上の記録膜に
対する保護膜としても有効である。
有し、記録膜を極めて有効に保護することができる。さ
らに、炭素が非晶質状態であるために若干の柔軟性を有
しており、PET等のフレキシブルな担体上の記録膜に
対する保護膜としても有効である。
【0031】また、膜の強度が高く耐摩耗性に優れるた
め、膜の厚みは1000Å以下で良く、磁気ヘッドとの
間隙を小さくすることが可能であって、高密度記録にも
適している。磁気ヘッドとの接触状態に注意すれば50
0Å以下の膜厚においても高い信頼性が得られる。
め、膜の厚みは1000Å以下で良く、磁気ヘッドとの
間隙を小さくすることが可能であって、高密度記録にも
適している。磁気ヘッドとの接触状態に注意すれば50
0Å以下の膜厚においても高い信頼性が得られる。
【0032】PI−CVD法による高硬度炭素膜の比抵
抗は前述のように107〜1013Ω・cmの範囲にある
が、この程度の比抵抗の場合には、1017Ω・cm程度を
示すガラス等に比べて、静電気の帯電が少ない。このた
めディスク状磁気記録媒体の表面保護膜として用いた場
合に、磁気ヘッドの摺動や空気との摩擦によって生じる
帯電が軽減されるため、微小なゴミ等の付着を防止する
ことが出来る。
抗は前述のように107〜1013Ω・cmの範囲にある
が、この程度の比抵抗の場合には、1017Ω・cm程度を
示すガラス等に比べて、静電気の帯電が少ない。このた
めディスク状磁気記録媒体の表面保護膜として用いた場
合に、磁気ヘッドの摺動や空気との摩擦によって生じる
帯電が軽減されるため、微小なゴミ等の付着を防止する
ことが出来る。
【0033】
【実施例】図に本発明の一実施例を示す。1はテープ状
の形態をなす担体であり、プラスチック等の非磁性材料
よりなる。この上に、Co、Cr、Ni、Fe等の強磁性体金属
よりなる記録膜2が真空蒸着、スパッタリング等の手段
で形成されている。この厚みは、1000Å程度であ
り、垂直磁気記録膜として用いる場合等では、例えばCo
を主成分とし、Crを10〜20%添加するとによりCoの
柱状組織が形成されその境界部にCrが偏析した構造とな
っている。従って、この場合には記録膜2の表層部はCr
リッチとなっている。担体1の記録膜2と反対側の面に
耐久性向上あるいは摩擦抵抗減少等の目的のために、各
種の表面処理がなされてもよい。
の形態をなす担体であり、プラスチック等の非磁性材料
よりなる。この上に、Co、Cr、Ni、Fe等の強磁性体金属
よりなる記録膜2が真空蒸着、スパッタリング等の手段
で形成されている。この厚みは、1000Å程度であ
り、垂直磁気記録膜として用いる場合等では、例えばCo
を主成分とし、Crを10〜20%添加するとによりCoの
柱状組織が形成されその境界部にCrが偏析した構造とな
っている。従って、この場合には記録膜2の表層部はCr
リッチとなっている。担体1の記録膜2と反対側の面に
耐久性向上あるいは摩擦抵抗減少等の目的のために、各
種の表面処理がなされてもよい。
【0034】記録膜2の上には、高硬度炭素よりなる保
護膜3がPI−CVD法によって形成されている。この
膜厚は1000Å以下、望ましくは500Å以下である
が、要求される信頼性および磁気記録再生装置の構成に
応じて適宜決定される。PI−CVD法による成膜速度
は最高5000Å/分も可能であり、連続シート状の担
体1に対しても、記録膜2を形成後、連続してインライ
ン処理が可能となる。また、記録膜2の成膜速度と保護
膜3の成膜速度が異なり、後者の方が遅い場合にはバッ
チ処理を行ってもよい。
護膜3がPI−CVD法によって形成されている。この
膜厚は1000Å以下、望ましくは500Å以下である
が、要求される信頼性および磁気記録再生装置の構成に
応じて適宜決定される。PI−CVD法による成膜速度
は最高5000Å/分も可能であり、連続シート状の担
体1に対しても、記録膜2を形成後、連続してインライ
ン処理が可能となる。また、記録膜2の成膜速度と保護
膜3の成膜速度が異なり、後者の方が遅い場合にはバッ
チ処理を行ってもよい。
【0035】保護膜3の比抵抗は107〜1013Ω・cm
程度であり、石英ガラス(1017Ω・cm)等に比べて小
さく、連続シート状の担当1を真空蒸着装置等の内部で
走行させた場合にも帯電等のトラブルはあまり発生しな
い。
程度であり、石英ガラス(1017Ω・cm)等に比べて小
さく、連続シート状の担当1を真空蒸着装置等の内部で
走行させた場合にも帯電等のトラブルはあまり発生しな
い。
【0036】
【発明の効果】強磁性体金属を記録膜とし、この上にP
I−CVD法による高硬度炭素を保護膜として形成する
ことにより、磁気ヘッドを保護膜表面に当接した状態で
記録再生を行った場合に、保護膜の硬度が高く、摩擦係
数が小さいこと、熱電導性が良いこと、および化学的に
安定であること等により、磁気ヘッドに損傷を与えるこ
となくかつ記録膜2を長期にわたって保護することが出
来る。しかも、保護膜の厚さは1000Å、あるいは5
00Å以下に設定でき、磁気記録・再生特性を劣化させ
ることも殆どない。
I−CVD法による高硬度炭素を保護膜として形成する
ことにより、磁気ヘッドを保護膜表面に当接した状態で
記録再生を行った場合に、保護膜の硬度が高く、摩擦係
数が小さいこと、熱電導性が良いこと、および化学的に
安定であること等により、磁気ヘッドに損傷を与えるこ
となくかつ記録膜2を長期にわたって保護することが出
来る。しかも、保護膜の厚さは1000Å、あるいは5
00Å以下に設定でき、磁気記録・再生特性を劣化させ
ることも殆どない。
【0037】さらに、比抵抗がガラス等に比べて小さい
ために、帯電によるゴミ等の付着も防止され、磁気ヘッ
ド、記録媒体の損傷を少なくすることができる。
ために、帯電によるゴミ等の付着も防止され、磁気ヘッ
ド、記録媒体の損傷を少なくすることができる。
【0038】以上述べた如く、本発明は強磁性体金属を
記録膜とする磁気記録媒体を用いて高密度記録を行う磁
気テープを実現する上で極めて有用なものである。
記録膜とする磁気記録媒体を用いて高密度記録を行う磁
気テープを実現する上で極めて有用なものである。
【図1】本発明の一実施例の磁気テープの拡大断面図
1 担体 2 記録膜 3 保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−143206(JP,A) 特開 昭59−61106(JP,A) 特開 昭51−43901(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】非磁性材よりなる担体と、前記担体上に形
成された強磁性体金属よりなる記録膜と、前記記録膜の
上に形成された保護膜を有する磁気テープであって、前
記保護膜は、ビッカース硬度が2000kg/mm2以上のダ
イヤモンド状炭素膜であることを特徴とする磁気テー
プ。 - 【請求項2】保護膜として、炭化水素ガスプラズマ中の
少なくともイオンを加速して化学気相成長法により合成
されたダイヤモンド状炭素の薄膜を具備することを特徴
とする請求項1記載の磁気記録媒体。 - 【請求項3】ダイヤモンド状炭素の比抵抗が107〜1
013Ω・cmである請求項2記載の磁気テープ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34617992A JP2500896B2 (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 磁気テ―プ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34617992A JP2500896B2 (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 磁気テ―プ |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60050031A Division JPS61210518A (ja) | 1985-03-13 | 1985-03-13 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07110935A JPH07110935A (ja) | 1995-04-25 |
| JP2500896B2 true JP2500896B2 (ja) | 1996-05-29 |
Family
ID=18381652
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34617992A Expired - Lifetime JP2500896B2 (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 磁気テ―プ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2500896B2 (ja) |
-
1992
- 1992-12-25 JP JP34617992A patent/JP2500896B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07110935A (ja) | 1995-04-25 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |