JP2560341B2 - 低フリクション構造 - Google Patents

低フリクション構造

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JP2560341B2 JP62226409A JP22640987A JP2560341B2 JP 2560341 B2 JP2560341 B2 JP 2560341B2 JP 62226409 A JP62226409 A JP 62226409A JP 22640987 A JP22640987 A JP 22640987A JP 2560341 B2 JP2560341 B2 JP 2560341B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、エンジン等に組込まれた相対運動部材間
の低フリクション構造に関する。
〔従来の技術〕
従来、セラミック材料を用いたエンジンは、例えば、
実開昭58−175220号公報に開示されている。
まず、上記実開昭58−175220号公報に開示されたクラ
ンクシャフト41は、第2図に示すように、クランクピン
部42とクランクジャーナル部とをそれぞれクランク腕44
により相互に連設構成したクランク軸体構造において、
クランクピン部42とクランクジャーナル部との少なくと
も一方の回転周面に、酸化クロームによって化学結合さ
れたSiO2,Cr2O3及びAl2O3からなる組成を有するセラミ
ックの被覆層43をもって被着構成してなるものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
一般に、面粗さが摩擦係数に影響を与えると言われて
いるが、その要素だけで決定されるものではない。ま
た、一般に金属対金属の組合せ又は金属対セラミックの
組合せの場合に、低粘度の潤滑油を使用すると、極短時
間の油膜切れで金属部の焼付きが発生するという問題が
ある。しかしながら、相対運動部材間に対して、セラミ
ック材料及び該セラミック材料に対応する材料を選定す
ることによって、耐焼付性に優れ、低フリクションの摺
動特性を得ることができるものであり、摺動材料のセラ
ミック材料としては、窒化珪素(シリコンナイトライ
ド:Si3N4)、部分安定化ジルコニア(PSZ)等が優れて
いる。該部分安定化ジルコニアは、摺動特性としては非
常に優れ、強度的にも非常に高い材料であるが、温度25
0℃前後に相変態点があり(モノクリニック:ZnO2)、高
温になるような部所には使用できないが、該温度以下の
部分には極めて有効である。また、高速回転軸の潤滑
は、低速時はほとんど摺動条件で回転し、高速回転にな
ってオイルの流動条件に変化する。従って、高速の回転
軸については、立ち上がり時の急加速条件では摺動部の
油切れ又は金属粉等混入があると、焼き付きが直ちに発
生する。金属製シャフトとベアリングとをセラミック材
料等、焼付きが発生しない材料で構成すれば、上記のよ
うな問題は生じないが、セラミック材料は高価であるの
で、簡単に使用することはできないという問題を有して
いる。
この発明の目的は、上記の課題を解決することであ
り、相対運動部材間の低フリクション構造を提供するに
当たって、セラミック材料の粒径、混合物、ぬれ性等が
潤滑摩擦に大きな影響を与えることに鑑み開発したもの
であり、クランクシャフトジャーナル、コンロッド大端
部、コンロッド小端部、カムシャフトジャーナル部、ロ
ッカアームブシュ等のプレーンベアリングと対応するシ
ャフトとの相対運動部材間の材料を選定することによっ
て、相対運動部材間の低フリクションを達成して回転過
渡状態でも焼付き等の発生を防止し、低粘度のオイルの
使用を可能にして両者間の低フリクションを達成するこ
とができる低フリクション構造を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、上記の目的を達成するために、次のよう
に構成されている。即ち、この発明は、一方の第1相対
運動部材の外面即ち接触面にタンタル、タングステン等
のアモルファスとなり得る結晶質の金属或いは合金をス
パッタ法などの物理蒸着法により非結晶質にしたアモル
ファス層を構成し、他方の第2相対運動部材を部分安定
化ジルコニア、シリコンナイトライド、シリコンカーバ
イト等のセラミック材料で構成し、相対摺動面を前記ア
モルファス層と前記セラミックス材料とで構成したこと
を特徴とする低フリクション構造に関する。
また、前記第1相対運動部材がクランクピン及びクラ
ンクシャフトジャーナルであり且つ前記第2相対運動部
材がコンロッド大端部及びクランクシャフトのジャーナ
ル部に位置するプレーンベアリングである。
或いは、前記第1相対運動部材がエンジンに組込まれ
たシャフトであり且つ他方の前記第2相対運動部材が前
記エンジンの摺動部分に組込まれたプレーンベアリング
である。
また、前記プレーンベアリングに対して潤滑油として
低粘度油を使用したものである。
〔作用〕
この発明は、上記のように構成されており、次のよう
に作用する。即ち、この発明は、一方の第1相対運動部
材の外面にタンタル、タングステン等のアモルファス層
を構成し、他方の第2相対運動部材を部分安定化ジルコ
ニア、シリコンナイトライド、シリコンカーバイト等の
セラミック材料で構成したので、低フリクションを達成
して摺動或いは回転過渡状態でも焼付き等の発生を防止
し、低粘度の潤滑油の使用を可能にして両摺動部材間の
低フリクションを達成することができる。即ち、アモル
ファス材料をコーティングした層とセラミック材料との
間の潤滑油の流動特性を向上させることができ、高い硬
度(HV:900〜1000)で且つ耐焼付性に優れた表面が形成
され、低粘度の潤滑油が使用でき、低フリクション化を
向上させる。更に、アモルファス層は金属のような結晶
構造ではなく、摺動時の局部的な物質同志の接触でも結
晶が溶融変化することがなく、摺動或いは回転過渡状態
でも焼付き等が発生することがない。従って、低フリク
ションの効果を達成できる。
〔実施例〕
以下、図面を参照して、この発明による低フリクショ
ン構造の実施例を詳述する。第1図はこの発明による低
フリクション構造の一実施例を示す断面図である。第1
図を参照して、この発明による低フリクション構造31の
一実施例を説明する。
低フリクション構造31は、クランクシャフト32とコン
ロッド33との間に適用されたものである。即ち、一方の
第1相対運動部材であるクランクシャフト32におけるク
ランクピン36及びクランクシャフトジャーナル37を耐摩
耗性、耐腐食性に富む金属であるタンタル、タングステ
ン等のアモルファスとなりうる結晶質の金属あるいは合
金を、スパッタリング(スパッタ法)等の物理蒸着法に
よりコーティングして非結晶質にしたアモルファス層35
を形成する。
また、他方の第2相対運動部材であるコンロッド大端
部に位置するプレーンベアリング34及びクランクシャフ
トジャーナル部に位置するプレーンベアリング34を窒化
珪素(シリコンナイトライド:Si3N4)、部分安定化ジル
コニア(PSZ)、シリコンカーバイト等のセラミック材
料で構成したものである。
クランクシャフト32のベアリング部については、最高
温度として、150℃以下であるので、上記のように部分
安定化ジルコニア(PSZ)、シリコンカーバイト等のセ
ラミック材料が利用できる。また、クランクピン及びク
ランクシャフトジャーナルを、セラミックス化すること
が望ましいが、製作するのに困難が多い。
そこで、上記のように、クランクピン36及びクランク
シャフトジャーナル37をアモルファス合金のスパタリン
グ即ち蒸着等でコーティングを行うことによって、高い
硬度(HV:900〜1000)で且つ耐焼付性に表面を形成する
ことができる。このように、クランクシャフト32とコン
ロッド33を構成することによって、これらの部分の摩擦
量を減少させることができ、耐焼付性が改善され、低粘
度の潤滑油を使用することができ、相対運動部材間の低
フリクション化を図ることができる。
即ち、クランクシャフト32におけるクランクピン36及
びクランクシャフトジャーナル37にコーティングしたタ
ンタル、タングステン等のアモルファス材料は、硬度が
高く、多成分系物質であるため材料コンビネーションが
得られ易く、金属製シャフト上にコーティングを行うこ
とができ、しかも、アモルファス層30は、金属のように
結晶構造でないので、摺動時の局部的な物質同志の接触
でも結晶が溶融変化することがない。従って、たとえシ
ャフトが高速回転をする場合に始動から回転の急変時
に、アモルファス層35を備えたクランクピン36及びクラ
ンクシャフトジャーナル37と、セラミック材料のコンロ
ッド大端部に位置するプレーンベアリング34及びクラン
クシャフトジャーナル部に位置するプレーンベアリング
34との間で摺動によって加熱したとしても、焼付き等の
現象が発生することがなく、しかも低フリクションを提
供することができる。
また、図示していないが、エンジンにおける摺動部分
に組込まれたプレーンベアリングを、部分安定化ジルコ
ニア(PSZ)等のセラミック材料で製作し、エンジンに
組込まれた相手側のシャフト等の部材の表面に耐摩耗
性、耐腐食性に富む金属であるタンタル、タングステン
等のアモルファスとなりうる結晶質の金属或いは合金を
スパッタリング(スパッタ法)等の物理蒸着法によって
コーティングしてアモルファス層を形成し、耐摩耗性、
耐腐食性に富むアモルファス層の被膜を形成することが
できる。
上記のように、材料を選定して組合せることによっ
て、焼付性を無くすと共に、潤滑油に低粘度の潤滑油を
使用してフリクションを低減することができる。一般
に、金属対金属の組合せ又は金属対セラミックの組合せ
において、低粘度の潤滑油を使用すると、極短時間の油
膜切れで金属部の焼付き現象が発生するが、上記のよう
なこの発明による低フリクション構造における材料の組
合せとした場合に、たとえ短時間の油膜切れがあったと
しても、直ちに焼付きが発生するような不都合がなく、
フリクションに対して最も適した低粘度の潤滑油の使用
が可能になり、しかも、常に最低のフリクションとなる
ように潤滑油の温度をコントロールすることによって一
層効果を奏することができる。
上記のように、この発明による低フリクション構造
は、相対摺動面がアモルファス層とセラミック材料とで
構成されているので、摩擦係数を低減できる。
ここで、相対運動部材での材料の組み合わせによって
摩擦係数が異なることを示す試験データを第3図を参照
して説明する。第3図は相対摺動面を構成する材料の組
み合わせによる摺動時の摩擦係数の測定値を示すグラフ
である。第3図には、(A)相対摺動面がアモルファス
層を持つ金属と酸化金属を含有する窒化珪素、(B)高
圧ガス内での焼結による窒化珪素と常圧焼結による窒化
珪素、(C)高圧ガス内での焼結による窒化珪素同士、
及び(D)鋳鉄同士の4種のものが示されている。第3
図の横軸において、ηはオイルの動粘性値(m2/s)、V
は摺動速度(m/s)及びFは付加荷重(kgf)を示す。第
3図のグラフでは、右側に進む〔(−8)→(−5)〕
に従って流体潤滑されている状態が示され、左側に進む
〔(−5)→(−8)〕に従って流体被膜が薄くなる状
態が示されている。上記のことから、セラミック材料同
士や鋳鉄同士では摩擦係数の低減は期待できないが、セ
ラミック材料とアモルファス層とを組み合わせでは摩擦
係数を低減できることが分かる。
上記のエンジンにおける摺動部分に組込まれたプレー
ンベアリングについては、例えば、シャフトのジャーナ
ル部、コンロッド小端部、カムシャフトジャーナル部、
ロッカアームブシュ、ギヤシャフト、ピストン、ピスト
ンピン、オイルポンプ等に相当する或いは組込まれたも
のである。
〔発明の効果〕
この発明による低フリクション構造は、以上のように
構成されているので、次のような効果を有する。即ち、
この低フリクション構造は、一方の第1相対運動部材の
接触面にアモルファス層をコーティングして構成し、他
方の第2相対運動部材をセラミック材料で構成したの
で、低フリクションを構成して摺動或いは回転過渡状態
でも焼付き等の発生を防止し、低粘度の潤滑油の使用を
可能にして両摺動部材間の低フリクションを達成するこ
とができ、しかもエンジンの燃費を向上させることがで
きる。
また、一方の前記第1相対運動部材であるクランクシ
ャフトジャーナルピンをアモルファス材料をコーティン
グしてアモルファス層を構成し、他方の前記第2相対運
動部材であるコンロッド大端部に位置するベアリング及
びクランクシャフトジャーナル部に位置するベアリング
を部分安定化ジルコニア、シリコンナイトライド、シリ
コンカーバイト等のセラミック材料で構成したので、高
い硬度(HV:900〜1000)で且つ耐焼付性に優れた表面が
形成され、しかも、低粘度の潤滑油が使用できて低フリ
クション化を向上させる。
或いは、前記第1相対運動部材はエンジンに組込まれ
たシャフトであり、前記第2相対運動部材は前記エンジ
ンの摺動部分に組込まれたプレーンベアリングであるの
で、アモルファス層は金属のような結晶構造ではなく、
摺動時の局部的な物質同志の接触でも結晶が溶融変化す
ることがなく、回転過渡状態でも焼付き等が発生するこ
とがない。従って、相対運動部材間に低粘度の潤滑油が
使用でき、低フリクションの効果を達成できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による低フリクション構造の一実施例
を示す断面図、第2図は従来のクランクシャフトの一部
を示す断面図、及び第3図は相対運動部材の材料の組み
合わせによる摩擦係数を示すグラフである。 31……低フリクション構造、32……クランクシャフト、
33……コンロッド、34……プレーンベアリング(セラミ
ック材料に相当)、35……アモルファス層、36……クラ
ンクピン、37……クランクシャフトジャーナル。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方の第1相対運動部材の接触面をアモル
    ファス層に構成し、他方の第2相対運動部材をセラミッ
    ク材料で構成し、相対摺動面を前記アモルファス層と前
    記セラミックス材料とで構成したことを特徴とする低フ
    リクション構造。
  2. 【請求項2】前記第1相対運動部材はクランクピン及び
    クランクシャフトジャーナルであり、前記第2相対運動
    部材はコンロッド大端部及びクランクシャフトのジャー
    ナル部に位置するプレーンベアリングであることを特徴
    とする請求項1に記載の低フリクション構造。
  3. 【請求項3】前記第1相対運動部材はエンジンに組込ま
    れたシャフトであり、前記第2相対運動部材は前記エン
    ジンの摺動部分に組込まれたプレーンベアリングである
    ことを特徴とする請求項1に記載の低フリクション構
    造。
  4. 【請求項4】潤滑油として低粘度油を使用したことを特
    徴とする請求項1に記載の低フリクション構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS60146916A (ja) * 1984-01-09 1985-08-02 Ebara Corp 組合せ摺動部材
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