JP2587567B2 - 方向性電磁鋼板の窒素量制御方法 - Google Patents
方向性電磁鋼板の窒素量制御方法Info
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- JP2587567B2 JP2587567B2 JP19089992A JP19089992A JP2587567B2 JP 2587567 B2 JP2587567 B2 JP 2587567B2 JP 19089992 A JP19089992 A JP 19089992A JP 19089992 A JP19089992 A JP 19089992A JP 2587567 B2 JP2587567 B2 JP 2587567B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、方向性電磁鋼板にイン
ヒビターを形成させるための窒化量制御方法に関する。
ヒビターを形成させるための窒化量制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】方向性電磁鋼板は主としてトランス、発
電機、その他の電気機器の鉄心材料に用いられ、磁気特
性として励磁特性と鉄損特性が良好でなければならな
い。方向性電磁鋼板は二次再結晶現象を利用して圧延面
に(110)面、圧延方向に〔001〕軸をもった、い
わゆるゴス方位を有する結晶粒を発達させることにより
得られる。
電機、その他の電気機器の鉄心材料に用いられ、磁気特
性として励磁特性と鉄損特性が良好でなければならな
い。方向性電磁鋼板は二次再結晶現象を利用して圧延面
に(110)面、圧延方向に〔001〕軸をもった、い
わゆるゴス方位を有する結晶粒を発達させることにより
得られる。
【0003】二次再結晶は周知のように仕上焼鈍で生じ
るが、二次再結晶の発現を十分に図るためには仕上焼鈍
の二次再結晶温度領域まで一次再結晶粒の成長を抑制す
る微細なAlN,MnS,MnSe等の析出物、いわゆ
るインヒビターを存在させる必要がある。
るが、二次再結晶の発現を十分に図るためには仕上焼鈍
の二次再結晶温度領域まで一次再結晶粒の成長を抑制す
る微細なAlN,MnS,MnSe等の析出物、いわゆ
るインヒビターを存在させる必要がある。
【0004】このため、電磁鋼スラブは1350〜14
00℃程度の高温度に加熱され、インヒビターを形成す
る成分、例えばAl,Mn,S,Se,N等を完全に固
溶させ、熱延板あるいは最終冷延前の中間板においてイ
ンヒビターを微細に析出させる焼鈍が行われている。
00℃程度の高温度に加熱され、インヒビターを形成す
る成分、例えばAl,Mn,S,Se,N等を完全に固
溶させ、熱延板あるいは最終冷延前の中間板においてイ
ンヒビターを微細に析出させる焼鈍が行われている。
【0005】かかる処理を施すことにより磁束密度の高
い方向性電磁鋼板が製造されるようになっているが、電
磁鋼スラブの加熱は前述のように高温で行われるため
に、溶融スケールの発生量が大で、加熱炉の操業に支障
をきたす。また加熱炉のエネルギー原単位や表面疵の発
生等の問題がある。
い方向性電磁鋼板が製造されるようになっているが、電
磁鋼スラブの加熱は前述のように高温で行われるため
に、溶融スケールの発生量が大で、加熱炉の操業に支障
をきたす。また加熱炉のエネルギー原単位や表面疵の発
生等の問題がある。
【0006】そこで、これらの問題を回避するためスラ
ブ加熱温度を下げた方向性電磁鋼板の製造法が検討され
ている。例えば特開昭52−24116号公報ではAl
の他に、Zr,Ti,B,Nb,Ta,V,Cr,Mo
等の窒化物形成元素を含有させることにより、スラブ加
熱温度を1100〜1260℃とする製造法が開示され
ている。また特開昭59−56522号公報ではMnを
0.08〜0.45%、Sを0.007%以下とし、
〔Mn〕×〔S〕積を下げ、さらにAl,P,Nを含有
させた電磁鋼スラブを素材とすることにより、スラブ加
熱温度を1280℃以下とする製造法を提案している。
ブ加熱温度を下げた方向性電磁鋼板の製造法が検討され
ている。例えば特開昭52−24116号公報ではAl
の他に、Zr,Ti,B,Nb,Ta,V,Cr,Mo
等の窒化物形成元素を含有させることにより、スラブ加
熱温度を1100〜1260℃とする製造法が開示され
ている。また特開昭59−56522号公報ではMnを
0.08〜0.45%、Sを0.007%以下とし、
〔Mn〕×〔S〕積を下げ、さらにAl,P,Nを含有
させた電磁鋼スラブを素材とすることにより、スラブ加
熱温度を1280℃以下とする製造法を提案している。
【0007】低温スラブ加熱方法は一定の作用効果が奏
されているが、インヒビター形成成分、例えばAl,M
n,S,Se,N等が鋼中に完全に固溶されていないか
ら、二次再結晶の発現に効果的なインヒビターを形成す
ることが課題である。
されているが、インヒビター形成成分、例えばAl,M
n,S,Se,N等が鋼中に完全に固溶されていないか
ら、二次再結晶の発現に効果的なインヒビターを形成す
ることが課題である。
【0008】特願平3−180460号明細書に記載さ
れているように、脱炭焼鈍時に所定板厚に冷間圧延され
た方向性電磁鋼板をストリップ状で通板する際にNH3
を用いて窒化させ、インヒビターを作り込む製造方法を
提案している。
れているように、脱炭焼鈍時に所定板厚に冷間圧延され
た方向性電磁鋼板をストリップ状で通板する際にNH3
を用いて窒化させ、インヒビターを作り込む製造方法を
提案している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、ストリッ
プ状通板時にNH3 による窒化についてさらに検討した
ところ、炉内への供給NH3 流量の変動がなくても、ま
た窒化温度が変わらずとも窒化程度が変わってインヒビ
ターの形成が変動することを確かめた。
プ状通板時にNH3 による窒化についてさらに検討した
ところ、炉内への供給NH3 流量の変動がなくても、ま
た窒化温度が変わらずとも窒化程度が変わってインヒビ
ターの形成が変動することを確かめた。
【0010】本発明は、二次再結晶が安定して発現さ
れ、またグラス被膜形成に不都合を与えず、優れた被膜
も併せて形成される方向性電磁鋼板を、ストリップ状通
板時の窒化法で得ることを大きな目標とし、そのための
安定した窒素量を得ることを目的とする。
れ、またグラス被膜形成に不都合を与えず、優れた被膜
も併せて形成される方向性電磁鋼板を、ストリップ状通
板時の窒化法で得ることを大きな目標とし、そのための
安定した窒素量を得ることを目的とする。
【0011】ところで、二次再結晶発現を安定化すべ
く、窒化によるインヒビター形成に関して実験を行い検
討を重ねたところ、炉内の未分解NH3 濃度が鋼板の窒
化量に影響することを突き止めたが、さらに該未分解N
H3 濃度が制御されていても窒化量が変動することが判
明した。
く、窒化によるインヒビター形成に関して実験を行い検
討を重ねたところ、炉内の未分解NH3 濃度が鋼板の窒
化量に影響することを突き止めたが、さらに該未分解N
H3 濃度が制御されていても窒化量が変動することが判
明した。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、方向性
電磁鋼板を脱炭焼鈍後、ストリップ状でNH3 を用いて
窒化するにあたり脱炭焼鈍時の雰囲気ガス露点、炉温、
板温を検出し、予め定めた鋼板の窒化速度を脱炭焼鈍の
酸化度と反応温度と反応時間から推定する下記(1)式
及び(2)式により、鋼板の窒化速度を推定し、当該窒
化速度と目標とする窒素量と、初期鋼板窒素量から提供
するNH3 流量を下記(3)式で求め、供給するNH3
流量を制御することを特徴とする方向性電磁鋼板の窒素
量制御方法にある。 窒化速度=窒化量×板厚/窒化時間×供給NH3 流量 …… (1) 但し、窒化量=窒化後窒素量−窒化前窒素量 窒化速度=K1 DPh +K2 vh +(K3 Ts +K4 DPs +K5 )ts +(K1 Td +K7 DPd +K8 )td ……… (2) 但し DPh は加熱帯の露点、vh は加熱速度、 Ts は均熱帯の温度、DPs は均熱帯の露点、ts は均
熱時間、 Td は還元帯の温度、DPd は還元帯の露点、td は還
元時間、 K1 ,K2 ,K3 ,K4 ,K5 ,K6 ,K7 ,K8 は脱
炭焼鈍炉、 被焼鈍方向性電磁鋼板の板厚、板幅、鋼の成分、窒化温
度等の窒化条件によって定まる係数。 目標供給NH3 流量=〔(目標窒素量−窒化前窒素量)×板厚〕/ 推定窒化速度×窒化時間 …………… (3)
電磁鋼板を脱炭焼鈍後、ストリップ状でNH3 を用いて
窒化するにあたり脱炭焼鈍時の雰囲気ガス露点、炉温、
板温を検出し、予め定めた鋼板の窒化速度を脱炭焼鈍の
酸化度と反応温度と反応時間から推定する下記(1)式
及び(2)式により、鋼板の窒化速度を推定し、当該窒
化速度と目標とする窒素量と、初期鋼板窒素量から提供
するNH3 流量を下記(3)式で求め、供給するNH3
流量を制御することを特徴とする方向性電磁鋼板の窒素
量制御方法にある。 窒化速度=窒化量×板厚/窒化時間×供給NH3 流量 …… (1) 但し、窒化量=窒化後窒素量−窒化前窒素量 窒化速度=K1 DPh +K2 vh +(K3 Ts +K4 DPs +K5 )ts +(K1 Td +K7 DPd +K8 )td ……… (2) 但し DPh は加熱帯の露点、vh は加熱速度、 Ts は均熱帯の温度、DPs は均熱帯の露点、ts は均
熱時間、 Td は還元帯の温度、DPd は還元帯の露点、td は還
元時間、 K1 ,K2 ,K3 ,K4 ,K5 ,K6 ,K7 ,K8 は脱
炭焼鈍炉、 被焼鈍方向性電磁鋼板の板厚、板幅、鋼の成分、窒化温
度等の窒化条件によって定まる係数。 目標供給NH3 流量=〔(目標窒素量−窒化前窒素量)×板厚〕/ 推定窒化速度×窒化時間 …………… (3)
【0013】さらに本発明は推定した鋼板の窒化速度と
目標とする窒素量と初期鋼板窒素量から、炉内のNH3
濃度を下記(4)式で求め、供給するNH3 流量を制御
することができる。 目標炉内NH3 濃度=〔(目標窒素量−窒化前窒素量)×板厚〕/ 推定窒化速度×窒化時間 …………… (4) 以下、本発明について実施例に基づき図面を用いて説明
する。図面において1は脱炭焼鈍炉であり、この実施例
では加熱帯2、均熱帯3、還元帯4、窒化帯5が設けら
れていて、最終板厚に圧延された方向性電磁鋼板6が仕
上焼鈍に先立って脱炭される。
目標とする窒素量と初期鋼板窒素量から、炉内のNH3
濃度を下記(4)式で求め、供給するNH3 流量を制御
することができる。 目標炉内NH3 濃度=〔(目標窒素量−窒化前窒素量)×板厚〕/ 推定窒化速度×窒化時間 …………… (4) 以下、本発明について実施例に基づき図面を用いて説明
する。図面において1は脱炭焼鈍炉であり、この実施例
では加熱帯2、均熱帯3、還元帯4、窒化帯5が設けら
れていて、最終板厚に圧延された方向性電磁鋼板6が仕
上焼鈍に先立って脱炭される。
【0014】脱炭焼鈍炉1の加熱帯2、および均熱帯3
にはH2 を含んだ湿潤ガスが雰囲気供給ガス管7よりそ
れぞれ供給される。ガスは加湿器8より所望の露点に調
整される。
にはH2 を含んだ湿潤ガスが雰囲気供給ガス管7よりそ
れぞれ供給される。ガスは加湿器8より所望の露点に調
整される。
【0015】還元帯4には加熱帯2、均熱帯3より低い
露点のH2 を含んだガスが雰囲気供給ガス管9より供給
され、雰囲気ガスは加湿器10により所望の露点に調整
される。窒化帯5にはNH3 と水素を含むガスがガス供
給管11により加湿器12で調整され供給される。NH
3 流量は流量調整バルブ13で調整される。
露点のH2 を含んだガスが雰囲気供給ガス管9より供給
され、雰囲気ガスは加湿器10により所望の露点に調整
される。窒化帯5にはNH3 と水素を含むガスがガス供
給管11により加湿器12で調整され供給される。NH
3 流量は流量調整バルブ13で調整される。
【0016】脱炭焼鈍炉1の加熱帯2と均熱帯3は、そ
れぞれ所定の温度、例えば、前者は800〜860℃、
後者は820〜850℃とされていて、炉入口のシール
装置14を経て炉内に入る方向性電磁鋼板6が加熱・均
熱され、湿潤雰囲気ガス中の水分と鋼板中の炭素とが反
応し、COを発生して脱炭すると同時に、鋼板表面が同
様に水分で酸化され、SiO2 を含む酸化層が形成され
る。
れぞれ所定の温度、例えば、前者は800〜860℃、
後者は820〜850℃とされていて、炉入口のシール
装置14を経て炉内に入る方向性電磁鋼板6が加熱・均
熱され、湿潤雰囲気ガス中の水分と鋼板中の炭素とが反
応し、COを発生して脱炭すると同時に、鋼板表面が同
様に水分で酸化され、SiO2 を含む酸化層が形成され
る。
【0017】還元帯4は820〜870℃の所定の温度
とされており、均熱帯とはシール装置15,15−1を
介して雰囲気が分離されている。
とされており、均熱帯とはシール装置15,15−1を
介して雰囲気が分離されている。
【0018】還元帯は加均熱で形成された酸化層を一部
還元し、酸化層の調整を行う。窒化帯5は700〜85
0℃の所定の温度とされており、還元帯4とはシール装
置15−2,15−3を介して雰囲気が分離されてい
る。窒化帯ではNH3 により鋼板が窒化される。
還元し、酸化層の調整を行う。窒化帯5は700〜85
0℃の所定の温度とされており、還元帯4とはシール装
置15−2,15−3を介して雰囲気が分離されてい
る。窒化帯ではNH3 により鋼板が窒化される。
【0019】加熱帯2と均熱帯3の雰囲気ガスは鋼板、
通板方向と逆方向に流れ、ブリーダー16を介して炉外
に送出される。これらの反応により雰囲気ガス中の水分
が消費された結果、炉内には反応に応じた露点の分布が
生じる。
通板方向と逆方向に流れ、ブリーダー16を介して炉外
に送出される。これらの反応により雰囲気ガス中の水分
が消費された結果、炉内には反応に応じた露点の分布が
生じる。
【0020】均熱帯と還元帯、還元帯と窒化帯の間のシ
ール間にはブリーダー16−1,16−2が設けられて
おり、それぞれのゾーン間のガスの行き来がないように
なっている。
ール間にはブリーダー16−1,16−2が設けられて
おり、それぞれのゾーン間のガスの行き来がないように
なっている。
【0021】17は鋼板の温度を検出する放射温度計で
あり、この実施例では加熱帯2後部に設け、板温の検出
とともに当該放射温度計17の設置位置と、別途わかる
通板時間とにより加熱速度が判明するようにしている。
また17−1は均熱帯3に、17−2は還元帯4に設け
た放射温度計である。
あり、この実施例では加熱帯2後部に設け、板温の検出
とともに当該放射温度計17の設置位置と、別途わかる
通板時間とにより加熱速度が判明するようにしている。
また17−1は均熱帯3に、17−2は還元帯4に設け
た放射温度計である。
【0022】18,18−1,18−2は炉内雰囲気ガ
スの露点を検出する露点計であり、酸化還元挙動の正確
な推定のため、加熱帯2、均熱帯3、還元帯4にそれぞ
れ設けてある。
スの露点を検出する露点計であり、酸化還元挙動の正確
な推定のため、加熱帯2、均熱帯3、還元帯4にそれぞ
れ設けてある。
【0023】19は演算装置で前記放射温度計17,1
7−1,17−2からの温度検出信号、露点計18,1
8−1,18−2からの露点信号が入力される。また脱
炭焼鈍炉1の通板速度信号、被焼鈍方向性電磁鋼板6の
板厚、板幅が別途入力される。
7−1,17−2からの温度検出信号、露点計18,1
8−1,18−2からの露点信号が入力される。また脱
炭焼鈍炉1の通板速度信号、被焼鈍方向性電磁鋼板6の
板厚、板幅が別途入力される。
【0024】本発明者達は脱炭焼鈍における方向性電磁
鋼板6の窒化後の窒素量の変動をなくし、所定量とすべ
く実験・研究したところ、鋼板の窒化量は、炉内の未分
解のNH3 濃度に比例し、その未分解のNH3 濃度は炉
内に供給するNH3 流量に比例すること、窒化時間に比
例することを見出した。
鋼板6の窒化後の窒素量の変動をなくし、所定量とすべ
く実験・研究したところ、鋼板の窒化量は、炉内の未分
解のNH3 濃度に比例し、その未分解のNH3 濃度は炉
内に供給するNH3 流量に比例すること、窒化時間に比
例することを見出した。
【0025】即ち鋼板の窒化のしやすさは、次式で定義
される窒化速度で表すことができる。 窒化速度=窒化量×板厚/窒化時間×供給NH3 流量 (1) 但し、窒化量=窒化後窒素量−窒化前窒素量
される窒化速度で表すことができる。 窒化速度=窒化量×板厚/窒化時間×供給NH3 流量 (1) 但し、窒化量=窒化後窒素量−窒化前窒素量
【0026】さらに窒化源NH3 と鋼板の接触状態の影
響を大きく受ける窒化速度は脱炭焼鈍時の一次被膜の生
成状況により推定できること、すなわち脱炭焼鈍時の酸
化度と反応温度と反応時間で推定できることを見出し
た。
響を大きく受ける窒化速度は脱炭焼鈍時の一次被膜の生
成状況により推定できること、すなわち脱炭焼鈍時の酸
化度と反応温度と反応時間で推定できることを見出し
た。
【0027】酸化度は雰囲気ガス中の水分分圧と水素濃
度の比で決定されるが、雰囲気ガスの組成を一定にして
おけば水分分圧すなわち露点により決まる。窒化速度に
影響するのは主に均熱帯の露点であるが、鋼板の昇温過
程の露点すなわち加熱帯の露点、還元帯の露点を考慮す
ることで推定精度は上がる。
度の比で決定されるが、雰囲気ガスの組成を一定にして
おけば水分分圧すなわち露点により決まる。窒化速度に
影響するのは主に均熱帯の露点であるが、鋼板の昇温過
程の露点すなわち加熱帯の露点、還元帯の露点を考慮す
ることで推定精度は上がる。
【0028】同様にFeO量には主に均熱時の温度が影
響するが加熱速度、還元温度を考慮することで推定精度
はさらに上がる。また炉内には反応による水分消費の結
果露点分布が生じるため加熱帯、均熱帯、還元帯での露
点測定位置を増やすことでさらに推定精度を上げること
ができる。
響するが加熱速度、還元温度を考慮することで推定精度
はさらに上がる。また炉内には反応による水分消費の結
果露点分布が生じるため加熱帯、均熱帯、還元帯での露
点測定位置を増やすことでさらに推定精度を上げること
ができる。
【0029】次に加熱帯の露点、加熱速度、均熱帯の温
度、均熱帯の露点、均熱時間、還元帯の温度、還元帯の
露点、還元時間を考慮した窒化速度の推定式を示す。 窒化速度=K1 DPh +K2 vh +(K3 Ts +K4 DPs +K5 )ts +(K1 Td +K7 DPd +K8 )td (2) 但し DPh は加熱帯の露点 vh は加熱速度 Ts は均熱帯の温度 DPs は均熱帯の露点 ts は均
熱時間 Td は還元帯の温度 DPd は還元帯の露点 td は還
元時間 K1 ,K2 ,K3 ,K4 ,K5 ,K6 ,K7 ,K8 は脱
炭焼鈍炉、被焼鈍方向性電磁鋼板の板厚、板幅、鋼の成
分、窒化温度等の窒化条件によって定まる係数。
度、均熱帯の露点、均熱時間、還元帯の温度、還元帯の
露点、還元時間を考慮した窒化速度の推定式を示す。 窒化速度=K1 DPh +K2 vh +(K3 Ts +K4 DPs +K5 )ts +(K1 Td +K7 DPd +K8 )td (2) 但し DPh は加熱帯の露点 vh は加熱速度 Ts は均熱帯の温度 DPs は均熱帯の露点 ts は均
熱時間 Td は還元帯の温度 DPd は還元帯の露点 td は還
元時間 K1 ,K2 ,K3 ,K4 ,K5 ,K6 ,K7 ,K8 は脱
炭焼鈍炉、被焼鈍方向性電磁鋼板の板厚、板幅、鋼の成
分、窒化温度等の窒化条件によって定まる係数。
【0030】加熱帯、均熱帯、還元帯、窒化帯の雰囲気
ガスをH2 75%、N2 25%とし、加熱帯2の温度を
840〜860℃、露点を55〜65℃、均熱帯3の温
度を820〜850℃、露点を55〜65℃、還元帯の
温度を820〜850℃、露点を−20〜0℃、窒化帯
の温度を770℃、露点を−20〜0℃として方向性電
磁鋼板を脱炭焼鈍し窒化した際に、前記推定式(2)よ
り窒化速度を推定した値と、脱炭焼鈍後の実測した窒素
量より求めた窒化速度の関係を図2に示す。これから分
かるように(2)式にて窒化速度が精度よく推定でき
る。
ガスをH2 75%、N2 25%とし、加熱帯2の温度を
840〜860℃、露点を55〜65℃、均熱帯3の温
度を820〜850℃、露点を55〜65℃、還元帯の
温度を820〜850℃、露点を−20〜0℃、窒化帯
の温度を770℃、露点を−20〜0℃として方向性電
磁鋼板を脱炭焼鈍し窒化した際に、前記推定式(2)よ
り窒化速度を推定した値と、脱炭焼鈍後の実測した窒素
量より求めた窒化速度の関係を図2に示す。これから分
かるように(2)式にて窒化速度が精度よく推定でき
る。
【0031】また、前述のように通板速度信号、被焼鈍
方向性電磁鋼板5の板厚、板幅が別途入力され、演算・
制御装置15で前記式(1)の演算を行い、通板方向性
電磁鋼板の窒化速度を推定する。
方向性電磁鋼板5の板厚、板幅が別途入力され、演算・
制御装置15で前記式(1)の演算を行い、通板方向性
電磁鋼板の窒化速度を推定する。
【0032】この推定窒化速度より次式のように、目標
供給NH3 流量を演算して求める。 目標供給NH3 流量=〔(目標窒素量−窒化前窒素量)×板厚〕/ 推定窒化速度×窒化時間 (3) また、前記演算式(2)における係数K1 ,K2 ,
K3 ,K4 ,K5 ,K6 ,K7 ,K8 は実操業における
操業実績値とこれに対応する実績の窒化速度から重回帰
分析によって求める。
供給NH3 流量を演算して求める。 目標供給NH3 流量=〔(目標窒素量−窒化前窒素量)×板厚〕/ 推定窒化速度×窒化時間 (3) また、前記演算式(2)における係数K1 ,K2 ,
K3 ,K4 ,K5 ,K6 ,K7 ,K8 は実操業における
操業実績値とこれに対応する実績の窒化速度から重回帰
分析によって求める。
【0033】窒化速度、推定精度の向上を図るには、一
定のデータの蓄積毎に繰り返しK1,K2 ,K3 ,
K4 ,K5 ,K6 ,K7 ,K8 の再計算、置き換えを行
う学習機能を演算・制御装置19ですることが好まし
い。
定のデータの蓄積毎に繰り返しK1,K2 ,K3 ,
K4 ,K5 ,K6 ,K7 ,K8 の再計算、置き換えを行
う学習機能を演算・制御装置19ですることが好まし
い。
【0034】この例では窒化速度を供給NH3 流量と窒
化時間で定義したが、供給NH3 流量のかわりに炉内の
NH3 濃度を用いてもよい。この場合は、目標窒素量と
なるような目標炉内NH3 濃度を(3)式と同様に下記
(4)式で求め、目標炉内NH3 濃度となるよう供給N
H3 流量を調節する。 目標炉内NH3 濃度=〔(目標窒素量−窒化前窒素量)×板厚〕/ 推定窒化速度×窒化時間 …………… (4) なおその場合、前記演算式(2)に適用する係数
K1 ′,K2 ′,K3 ′,K4 ′,K5 ′,K6 ′,K
7 ′,K8 ′は、実操業における操業実績値とこれに対
応する実績の窒化速度から重回帰分析によって求める。
化時間で定義したが、供給NH3 流量のかわりに炉内の
NH3 濃度を用いてもよい。この場合は、目標窒素量と
なるような目標炉内NH3 濃度を(3)式と同様に下記
(4)式で求め、目標炉内NH3 濃度となるよう供給N
H3 流量を調節する。 目標炉内NH3 濃度=〔(目標窒素量−窒化前窒素量)×板厚〕/ 推定窒化速度×窒化時間 …………… (4) なおその場合、前記演算式(2)に適用する係数
K1 ′,K2 ′,K3 ′,K4 ′,K5 ′,K6 ′,K
7 ′,K8 ′は、実操業における操業実績値とこれに対
応する実績の窒化速度から重回帰分析によって求める。
【0035】この例では加熱速度、均熱温度、還元温度
を求めるのに板温計を用いたが、加熱速度は加熱帯の炉
温から放射伝熱計算で加熱速度を求めてもよい。均熱温
度、還元温度として均熱帯の炉温、還元帯の炉温を用い
てもよい。
を求めるのに板温計を用いたが、加熱速度は加熱帯の炉
温から放射伝熱計算で加熱速度を求めてもよい。均熱温
度、還元温度として均熱帯の炉温、還元帯の炉温を用い
てもよい。
【0036】
【実施例】本発明により脱炭焼鈍において、窒素制御を
行った例と従来法との比較で述べる。Si3.2%、C
O0.57%、Al0.027%、Mn0.15%、S
0.007%、N0.007%、P0.024%を含有
する電磁鋼スラブを熱間圧延し熱延板焼鈍後、冷間圧延
し0.23mmの板厚とした。
行った例と従来法との比較で述べる。Si3.2%、C
O0.57%、Al0.027%、Mn0.15%、S
0.007%、N0.007%、P0.024%を含有
する電磁鋼スラブを熱間圧延し熱延板焼鈍後、冷間圧延
し0.23mmの板厚とした。
【0037】その後、加熱帯、均熱帯、還元帯、窒化帯
ともH2 75%、N2 25%の雰囲気で、加熱帯温度を
800〜850℃、均熱帯温度を820〜840℃、加
熱帯および均熱帯の露点を55〜60℃と初期設定し、
湿潤H2 雰囲気中で脱炭焼鈍し、還元帯温度を820〜
840℃、露点を−20〜0℃とし、窒化帯の温度を7
70℃、露点を−15℃にて脱炭焼鈍に引き続き窒化処
理を行った。
ともH2 75%、N2 25%の雰囲気で、加熱帯温度を
800〜850℃、均熱帯温度を820〜840℃、加
熱帯および均熱帯の露点を55〜60℃と初期設定し、
湿潤H2 雰囲気中で脱炭焼鈍し、還元帯温度を820〜
840℃、露点を−20〜0℃とし、窒化帯の温度を7
70℃、露点を−15℃にて脱炭焼鈍に引き続き窒化処
理を行った。
【0038】その時本発明に基づき窒素量を制御した場
合と、制御せずに供給NH3 流量を5Nm3 /hで一定と
した場合の窒化処理後の鋼中の窒素量と、仕上焼鈍後の
鉄損の関係を示す。
合と、制御せずに供給NH3 流量を5Nm3 /hで一定と
した場合の窒化処理後の鋼中の窒素量と、仕上焼鈍後の
鉄損の関係を示す。
【0039】この図からわかるように本発明によると窒
素量の変動が小さく、仕上焼鈍後の磁気特性は全て良好
であった。一方比較例では窒素量のバラツキが大きく、
磁気特性のよくないものが発生した。
素量の変動が小さく、仕上焼鈍後の磁気特性は全て良好
であった。一方比較例では窒素量のバラツキが大きく、
磁気特性のよくないものが発生した。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば方向性電磁鋼板の窒素量
は安定し、所望量にすることができ、磁気特性の優れた
製品が安定して得られる。
は安定し、所望量にすることができ、磁気特性の優れた
製品が安定して得られる。
【図1】本発明の一実施例における窒素量制御システム
の構成を示す概略側面図である。
の構成を示す概略側面図である。
【図2】本発明による推定窒化速度と、実績窒化速度の
関係を示す図表である。
関係を示す図表である。
【図3】本発明法での一実施例における窒素量の変化
と、仕上焼鈍後の製品の磁気特性の調査結果を示す図表
である。
と、仕上焼鈍後の製品の磁気特性の調査結果を示す図表
である。
Claims (2)
- 【請求項1】 方向性電磁鋼板を脱炭焼鈍後、ストリッ
プ状でNH3 を用いて窒化するにあたり、脱炭焼鈍時の
雰囲気ガス露点、炉温または板温を検出し、鋼板の窒化
速度を脱炭焼鈍時の酸化度と反応温度と反応時間から推
定する予め定めた下記(1)式及び(2)式により、鋼
板の窒化速度を推定し、当該窒化速度と目標とする窒素
量と初期鋼板窒素量から供給するNH3 流量を下記
(3)式で求め、供給するNH3 流量を制御することを
特徴とする方向性電磁鋼板の窒素量制御方法。 窒化速度=窒化量×板厚/窒化時間×供給NH3 流量 …… (1) 但し、窒化量=窒化後窒素量−窒化前窒素量 窒化速度=K1 DPh +K2 vh +(K3 Ts +K4 DPs +K5 )ts +(K1 Td +K7 DPd +K8 )td ……… (2) 但し DPh は加熱帯の露点、vh は加熱速度、 Ts は均熱帯の温度、DPs は均熱帯の露点、ts は均
熱時間、 Td は還元帯の温度、DPd は還元帯の露点、td は還
元時間、 K1 ,K2 ,K3 ,K4 ,K5 ,K6 ,K7 ,K8 は脱
炭焼鈍炉、 被焼鈍方向性電磁鋼板の板厚、板幅、鋼の成分、窒化温
度等の窒化条件によって定まる係数。 目標供給NH3 流量=〔(目標窒素量−窒化前窒素量)×板厚〕/ 推定窒化速度×窒化時間 …………… (3) - 【請求項2】 推定した窒化速度と目標とする窒素量と
初期鋼板窒素量から炉内のNH3 濃度を下記(4)式で
求め、供給するNH3 流量を制御することを特徴とする
請求項1記載の方向性電磁鋼板の窒素量制御方法。 目標炉内NH3 濃度=〔(目標窒素量−窒化前窒素量)×板厚〕/ 推定窒化速度×窒化時間 …………… (4)
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19089992A JP2587567B2 (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | 方向性電磁鋼板の窒素量制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19089992A JP2587567B2 (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | 方向性電磁鋼板の窒素量制御方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0633217A JPH0633217A (ja) | 1994-02-08 |
| JP2587567B2 true JP2587567B2 (ja) | 1997-03-05 |
Family
ID=16265576
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19089992A Expired - Lifetime JP2587567B2 (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | 方向性電磁鋼板の窒素量制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2587567B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN101775547B (zh) | 2009-12-31 | 2012-11-21 | 武汉钢铁(集团)公司 | 高磁感取向硅钢带的生产方法 |
| CN110438439B (zh) * | 2019-08-30 | 2021-03-19 | 武汉钢铁有限公司 | 气氛区域可调式的渗氮装置及其连续气体渗氮工艺 |
-
1992
- 1992-07-17 JP JP19089992A patent/JP2587567B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0633217A (ja) | 1994-02-08 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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