JP2601976B2 - 電縫管の製造方法 - Google Patents

電縫管の製造方法

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良一 土生
英三 内山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアズロール材の帯板を連
続して直接造管する電縫管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来帯板はアンコイラーに入る前にスリ
ッターにて所定幅方向の剪断を行なっており、アンコイ
ラー後面でのサイドトリミングは不要であった。しか
し、近年圧延ラインの自動幅出し制御(AWC)による
高幅精度化によりスリッター無しのアズロール材(圧延
したままの帯板)を直接造管する方法が行なわれてい
る。
【0003】しかしながら、このアズロール材は帯板の
先端と尾端では広幅部があり、この広幅部は造管の際に
幅が広すぎ鋼管の成形溶接に悪影響を与えたり、鋼管の
管径が大きすぎる等の問題があり、使用できなかった。
そのため、アズロール材の先端と尾端に相当する帯板の
中継ぎ部前後の広幅部は造管に影響のない図2の線a,
bの位置でクロップとして切捨てていた。そして、クロ
ップとして切捨てる場合、その広幅部は相当長いため、
3〜4回の切断回数を必要としていた。また、板継ぎ材
は図5のように中継ぎ部Cが段継ぎになっているものが
多く、鋼管の成形及び溶接に不都合を生じていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
アズロール材で鋼管を成形する場合には、クロップ長さ
が長くなり製品歩留まりが悪かった。また、クロップ長
さが長いため、帯板の一端のみで3〜4回の切断回数を
必要とし、帯板の先端と尾端を合わせれば6〜8回の切
断回数を必要とする。そのため、切断回数が非常に多く
なり、切断時間が長くなり、結果的に帯板同士の中継ぎ
時間の延長による電縫管製造ラインの稼働率を大幅に低
下させていた。さらに、帯板の接合部は図5のように段
付き部Cができ、カッターの倣いロールがこの段継部を
乗り越える時にカッター面も幅方向に移動するために切
削形状不良が生じる。
【0005】本発明は、このような従来技術の不都合を
解消すべく案出されたものであり、そのおもな目的は、
クロップ長さを短くし製品歩留まりを向上させるととも
に、クロップの切断回数を少なくし、電縫管製造ライン
の稼働率を向上できる電縫管の製造方法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的は、本発
明によれば、アズロール材の帯板を連続して直接造管す
る電縫管の製造方法において、帯板中継ぎ部の広幅部の
帯板端面のみを、造管可能最大板幅以内に切削加工する
ことにより達成される。
【0007】そして、帯板端面を切削するためのミーリ
ングカッターの入側に、板幅を測定する形状測定装置を
配置し、その形状測定装置で中継ぎ部前後の幅を測定
し、その測定データに基づいてライン方向の切削開始位
置および切削終了位置を設定し、ミーリングカッターに
より帯板中継ぎ部の帯板端面を、造管可能最大板幅以内
に切削加工する。
【0008】さらに、ミーリングカッターの直前に帯板
端面に倣う倣いロールを配置し、通常板幅の切削位置で
は倣いロールに対してミーリングカッターを連動させ、
造管可能最大板幅近傍にミーリングカッターが達した時
のみミーリングカッターを固定し、倣いロールをミーリ
ングカッターと連動させないようにした。
【0009】なお、上記の造管可能最大板幅とは、造管
の際に幅が広すぎ鋼管の成形溶接に悪影響を与えたり、
鋼管の管径が大きすぎる等の問題を生じないような板幅
のことである。
【0010】
【作用】本発明は上記電縫管の製造方法を採用すること
により、クロップの長さが短くて済み、従来、スクラッ
プとしていたコイル(帯板)の先後端も製品化が可能と
なり、歩留りが向上する。そして、クロップの長さが短
くなるので、クロップ切断回数が6〜8回必要であった
ものが、2回でよく、中継ぎ時間の短縮ができ、電縫管
製造ラインの稼働率を大幅に向上できた。
【0011】さらに、ミーリングカッターの入側に、板
幅を測定する形状測定装置を配置し、その形状測定装置
で中継ぎ部前後の幅を測定し、その測定データに基づい
てライン方向の切削開始位置及び切削終了位置を設定し
たので中継ぎ部の切削の自動化が可能となった。
【0012】そして、通常板幅の切削位置では倣いロー
ルに対してミーリングカッターを連動させ、造管可能最
大板幅近傍にミーリングカッターが達した時のみにミー
リングカッターを固定し、倣いロールをミーリングカッ
ターと連動させないようにしたので、例えば、帯板の接
合部に図5のような段付き部Cがあった時、倣いロール
とは無関係にこの段継部をカッターで切削できるので、
従来のような切削不良が生じない。
【0013】
【実施例】電縫管の製造では管径及び板厚の組合せでセ
ットしたロールで連続に成形する場合、造管が可能な板
幅に範囲がある。本発明は、近年圧延精度が向上した熱
延のアズロール材による造管に関連して、帯板の先端及
び尾端の広幅部の両端のみを切削し、製品歩留り向上を
図ったものである。以下、本発明の実施例を図面に基づ
いて説明する。
【0014】アンコイラーから巻き解かれた帯板はピン
チロールレベラーからルーパーを通り造管設備へと通板
される。図1は各機器を平面的に配置したものである。
アンコイラー(図示していない)の後面にピンチロール
レベラー3を配置し、形状測定装置4はピンチロールレ
ベラー3とシャー5の間に配置する。シャー5で剪断さ
れた帯板の先行材と後行材は溶接機6で中継ぎ部を溶接
する(シャー5と溶接機6が1体のものもある。)。そ
の後面にミーリングカッター(以下カッターと称する)
10を配置している。
【0015】カッター10の前面側に倣いロール7を配
置し、カッター10と倣いロール7はベース11上にマ
ウントされている。ベース11はシリンダー12によっ
て帯板の板幅方向にシフトとされるようになっている。
倣いロール7はジャッキ8を介して電動機9により板幅
方向へシフトを行ない、帯板の端面に対して倣いロール
面の位置制御を行う。
【0016】図1では形状測定装置4で測定された帯板
の板幅のデータをパルスジェネレータ13におくり、ラ
インの速度Vと距離L(形状測定装置4とカッター8
間)から演算を行ない倣いロール7の位置制御をする状
態を示す。図2は帯板の先行材の尾端1と後行材の先端
2を示す。線aと線bは従来の方法で切断する位置を示
し、線cと線dは本発明の場合に切断する位置である。
本発明では、造管可能幅をWとした場合、図中の斜線部
が残るため、その斜線部を切削するものである。切断後
は図3のように、図2で示した線cと線dが溶接され、
中継ぎ部Cとなる。
【0017】図4の斜線部は切削形状の一実施例を示
し、A点は切削開始位置である。B点及びD点は造管可
能幅Wの限界位置を示している。C点は中継ぎ位置であ
る。また、E点は切削終了位置である。図4の切削形状
を得るための切削手順について図6に示した。この図6
で各測定点A〜Eの測定値とその通板位置による倣いロ
ール及びカッターの動作及び役割を順次説明する。
【0018】Iでは、中継ぎ前後がカッター10の位置
に通板される前に、倣いロール7のロール面とカッター
10の面が帯板の端面と平行な状態で帯板の端面に接触
して倣い始めた状態である。IIでは帯板のA点が倣いロ
ール7の中心位置に通板された時、倣いロール7は必要
切削量だけ後退し、III のように倣いロール7が後退し
た量だけカッターで切削(斜線部)し始める。IVではB
点がカッター10の中心もしくは中継ぎ部Cが倣いロー
ル7の中心より手前L1 の位置で倣いロール7は帯板か
ら離れる方向に後退する。この時点で倣いロール7及び
カッター10がマウントされているベース11のシフト
が固定される。次にVではIVの状態を保ちながらD点の
手前まで切削される。VIではD点がカッター10の中心
にくるとベース11のシフトの固定が解除され倣いロー
ル7が帯板の端面に接触するまで前進する。VII では倣
いロール7が帯板端面を倣いながら切削する状態を示
し、E点がカッター10の中心にきた時点で、VIIIに示
すように倣いロール7の面とカッター10の面が帯板端
面に対して同一になるように倣いロール7を位置制御
し、切削する。
【0019】又、図5に示すように中継ぎ部C点は一般
的に先行材と後行材の幅違いもしくは幅ずれになってい
る。本方法では図6のIVのように倣いロール7がC点の
手前で帯板の端面から離れるように制御するために中継
ぎ部Cの幅違いもしくは幅ずれにも対応できるという特
徴がある。
【0020】尚、倣いロールの制御によって、図7に示
すように造管可能幅W近傍の幅で切削することができ、
又、図8に示すように倣い位置からストレートに切削す
ることもできる。
【0021】
【発明の効果】アズロール材の帯板を連続して直接造管
する本発明の電縫管の製造方法において、帯板の長さ方
向のスクラップ切断量を削減できる為に歩留まりが向上
する。また帯板の長さ方向のスクラップ切断量を削減で
きる為にスクラップの切断回数が減り、スクラップ切断
時間短縮による電縫管製造ラインの稼働率を向上でき
る。更に、全長トリミングを実施しなくても造管可能な
適正な幅精度を得ることができるため、造管における大
幅な溶接品質及び寸法精度向上等が得られる。倣いロー
ルの制御とミーリングの制御により所望の切削精度がと
れる。(板のウォークも対応できる)
【図面の簡単な説明】
【図1】ピンチロールレベラーからミーリングカッター
10間での各機械を平面的に配置した状態を示す。
【図2】シャー5で切断前の帯板の先端及び尾端を示
す。
【図3】シャー5で切断後溶接機6で溶接して先端及び
尾端を接続した状態を示す。
【図4】倣いロール7で帯板端面を倣いながらミーリン
グカッターで切削した状態を示し、斜線部は切削範囲で
ある。尚、本図は切削範囲を明確にするために斜線部を
拡大している。
【図5】図4の中継ぎ部Cの幅違いもしくは幅ずれした
状態を示す。
【図6】倣いと切削の過程を時系別に図示したものであ
る。
【図7】本発明の他の切削形状を示す図である。
【図8】本発明の別の切削形状を示す図である。
【符号の説明】
1 先行材の尾端 2 後行材の先
端 3 ピンチロールレベラー 4 形状測定装
置 5 シャー 6 溶接機 7 倣いロール 8 ジャッキ 9 電動機 10 ミーリングカッター(カッター) 11 ベース 12 シリンダ
ー 13 パルスジェネレータ A 切削開始点 B 造管可能幅
点 C 中継ぎ部 D 造管可能幅
点 E 切削終了点 V ラインの速
度と方向 L 形状測定装置とカッターの中心間距離 W 造管可能幅 L1 倣いロールが高速後退する中継ぎ部から倣いロ
ールの中心間距離 a,b 従来の切断位置 c,d 本発明の切断位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土生 良一 福岡県北九州市戸畑区大字中原46−59 新日本製鐵株式会社 機械・プラント事 業部内 (72)発明者 内山 英三 福岡県北九州市戸畑区大字中原46−59 日鐵プラント設計株式会社内 (72)発明者 羽島 養二 福岡県北九州市戸畑区大字中原46−59 日鐵プラント設計株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−126924(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アズロール材の帯板を切断、中継ぎ後、
    連続して直接造管する電縫管の製造方法において、前記
    帯板中継ぎ部前後に位置する広幅部の帯板両端面のみを
    造管可能最大板幅以内に切削加工せしめるミーリングカ
    ッターの入側に、板幅を測定する形状測定装置を配設
    し、該形状測定装置で前記中継ぎ部前後の板幅を測定
    し、該測定データに基づいて帯板両端部のライン方向切
    削開始位置および切削終了位置を設定し、前記ミーリン
    グカッターの直前に帯板端面に倣う倣いロールを配置
    し、前記予め設定したライン方向切削開始位置から切削
    終了位置までの範囲の中で、ライン方向切削開始位置か
    ら中継ぎ部を含む造管可能最大板幅近傍までの範囲で
    は、倣いロールに対してミーリングカッターを帯板の板
    幅方向に連動移動させ、次に、前記造管可能最大板幅近
    傍の範囲では、倣いロールをミーリングカッターと連動
    させず、ミーリングカッターを固定し、更に、造管可能
    最大板幅近傍からライン方向切削終了位置までの範囲で
    は、倣いロールに対してミーリングカッターを帯板の板
    幅方向に連動移動させ、前記帯板中継ぎ部前後に位置す
    る広幅部の帯板両端面のみを造管可能最大板幅以内に切
    削加工せしめることを特徴とする電縫管の製造方法。
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