JP2644533B2 - 油圧駆動装置 - Google Patents

油圧駆動装置

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JP2644533B2
JP2644533B2 JP16364888A JP16364888A JP2644533B2 JP 2644533 B2 JP2644533 B2 JP 2644533B2 JP 16364888 A JP16364888 A JP 16364888A JP 16364888 A JP16364888 A JP 16364888A JP 2644533 B2 JP2644533 B2 JP 2644533B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、油圧ショベル、油圧クレーン等、複数の油
圧アクチュエータを備えた油圧建設機械の油圧駆動装置
に係わり、特に、圧力補償機能を備えた流量制御弁によ
り油圧アクチュエータに供給される圧油の流量を制御す
る油圧駆動装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、油圧ショベル、油圧クレーン等、複数の油圧ア
クチュエータを備えた油圧建設機械の油圧駆動装置は、
一般的に、少なくとも1つの油圧ポンプと、この油圧ポ
ンプにそれぞれ主回路を介して接続され、該油圧ポンプ
から吐出される圧油によって駆動される複数の油圧アク
チュエータと、油圧ポンプと各油圧アクチュエータの間
においてそれぞれの主回路に接続された複数の流量制御
弁とを備えている。
U.S.P.4,614,854には、このような油圧駆動装置にお
いて、各流量制御弁の主回路上流側に補助弁を配置し、
この補助弁の対向する第1の操作部に流量制御弁の入口
圧力と出口圧力を導き、対向する第2の操作部に油圧ポ
ンプの吐出圧力と複数の油圧アクチュエータの最大負荷
圧力を導くと共に、油圧ポンプの吐出圧力を当該最大負
荷圧力よりも所定値だけ高く保持するロードセンシング
型のポンプレギュレータを配置した構成が記載されてい
る。この構成において、補助弁の対向する第1の操作部
に流量制御弁の入口圧力と出口圧力を導くことにより、
周知のごとく流量制御弁の負荷圧力補償を行う。また補
助弁の対向する第2の操作部にポンプレギュレータで制
御された油圧ポンプの吐出圧力と複数の油圧アクチュエ
ータの最大負荷圧力を導くことにより、負荷圧力に差の
ある複数の油圧アクチュエータの複合操作に際して、そ
れぞれの油圧アクチュエータの指令流量(要求流量)の
合計が油圧ポンプの最大吐出流量を越えた場合であって
も、相互の指令流量割合に応じて吐出流量を分流し、高
負荷圧力側の油圧アクチュエータにも確実に圧油を流せ
るようにしている。
一方、U.S.P.4,535,809には、複数ではなく単一の油
圧アクチュエータを対象とした油圧駆動装置において、
油圧ポンプと油圧アクチュエータの間の主回路に接続さ
れる流量制御弁を、該主回路に接続されたシート弁型の
主弁と、主弁の背圧室と出口ポートとの間のパイロット
回路に接続されたパイロット弁との組み合わせで構成す
ると共に、パイロット回路に更に補助弁を配置し、この
補助弁の対向する操作部にパイロット弁の入口圧力と出
口圧力を導き、圧力補償機能を果たすようにしたものが
記載されている。また当該特許には、単一の油圧アクチ
ュエータの動作に関し、自己負荷圧力の影響を取り入
れ、上記圧力補償機能を修正する変形例も開示されてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで一般的に、油圧駆動装置においては、各油圧
アクチュエータには自己負荷圧力及び他の油圧アクチュ
エータの負荷圧力の影響を受けることなく流量を供給で
きることが好ましい。しかしながら、油圧ショベル等の
建設機械の油圧駆動装置においては、油圧アクチュエー
タが駆動する作業部材の種類及び作業形態により他の油
圧アクチュエータの負荷圧力又は自己負荷圧力の影響を
受けた方が好ましい場合がある。
例えば、油圧ショベルにおいて、旋回とブーム上げを
同時に行って土砂をトラックに積み込む時、旋回体は慣
性体であるので旋回初期においては旋回モータの負荷圧
力が高圧となり、回路保護のために設けられたリリープ
弁の圧力以上に上昇する。一方、ブームの負荷圧力はブ
ーム保持圧力となるので旋回の負荷圧力よりは低い圧力
となる。このような作業形態においては、旋回初期時の
旋回圧力が高圧のときには、圧油をリリーフせずにでき
るだけブームに供給できるようにすれば、エネルギーの
無駄を軽減できると共に、最初はブームの上昇速度を旋
回速度に対して速く上昇させて、ブームがある程度上昇
したら徐々に旋回速度が速くなるというブームと旋回の
速度調整を自動的に行うことができる。
また旋回の単独操作又は他の油圧アクチュエータとの
複合操作においては、旋回初期時、旋回の負荷圧力は上
述したようにリリーフ弁の圧力以上に上昇するので、旋
回の負荷圧力の上昇と共に旋回モータへの圧油供給量を
減らすことができれば、エネルギーの無駄を少なくする
ことができる。
なお油圧ショベルにおいても、ブームとアームの複合
操作で行う法面形成作業など、負荷圧力のいかんに係わ
らず流量をブーム用操作レバーとアーム用操作レバーの
操作量割合に応じて正確に分流させたい作業形態もあ
る。
従って、油圧ショベル等の建設機械においては、流量
制御弁の特性は圧力補償機能かつ/又は分流機能を果た
すように一義的に定まるのではなく、油圧アクチュエー
タが駆動する作業部材の種類及び作業形態に応じた諸機
能を与え得るべく修正できることが望ましい。
しかしながら、U.S.P.4,617,854においては、上述し
たように補助弁の設置により圧力補償機能と分流機能は
果たすものの、他の油圧アクチュエータの負荷圧力又は
自己負荷圧力の影響を取り入れこれら機能を修正すると
いう考えはなく、作業部材の種類及び作業形態に応じて
流量制御弁の特性を修正するという上記要望に答え得る
ものではなかった。
一方、U.S.P.4,535,809においては、単一の油圧アク
チュエータを対象とした油圧駆動装置であるので、補助
弁の設置により単一の油圧アクチュエータの動作に関す
る圧力補償機能を果たすか、当該単一の油圧アクチュエ
ータの自己負荷圧力の影響を取り入れて圧力補償機能を
修正するだけであり、複数の油圧アクチュエータの複合
操作に関して諸機能を修正することは無関係の技術であ
り、特に他の油圧アクチュエータの負荷圧力の影響を取
り入れて圧力補償機能及び分流機能を修正するという考
えは全く無かった。
本発明の目的は、油圧建設機械の作業部材の種類及び
作業形態に応じて流量制御弁の特性を修正することので
きる油圧駆動装置を提供することである。
本発明の目的は、作業部材の種類及び作業形態に応じ
て流量制御弁の特性を修正することのできる油圧駆動装
置を備えた油圧ショベル提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記目的を達成するために、少なくとも1
つの油圧ポンプと、この油圧ポンプにそれぞれ主回路を
介して接続され、該油圧ポンプから吐出される圧油によ
って駆動される少なくとも第1及び第2の油圧アクチュ
エータと、前記油圧ポンプと前記第1及び第2の油圧ア
クチュエータの間においてそれぞれの主回路に接続され
た第1及び第2の流量制御弁手段と、前記油圧ポンプの
吐出圧力を前記第1及び第2の油圧アクチュエータの最
大負荷圧力よりも所定値だけ高い圧力に保持するポンプ
制御手段とを有し、前記第1及び第2の流量制御弁手段
は、各々、操作手段の操作量に応じて開度を変化させる
第1の弁手段と、第1の弁手段に直列に接続され、該弁
手段の入口圧力と出口圧力の差圧を制御する第2の弁手
段とを有し、前記第2の弁手段は、前記第1の弁手段の
入口圧力が閉弁方向に負荷されるように導入される第1
の制御圧力室と、該第2の弁手段の出口圧力が開弁方向
に負荷されるように導入される第2の制御圧力室とを有
する油圧駆動装置において、前記第1及び第2の油圧ア
クチュエータの負荷圧力をそれぞれ検出する第1及び第
2の圧力検出手段と、前記油圧ポンプの吐出圧力と前記
第1及び第2の油圧アクチュエータの最大負荷圧力との
差圧を検出する第1の差圧検出手段と、前記最大負荷圧
力と前記第1の油圧アクチュエータの負荷圧力との差圧
を検出する第2の差圧検出手段と、前記最大負荷圧力と
前記第2の油圧アクチュエータの負荷圧力との差圧を検
出する第3の差圧検出手段と、前記第1及び第2の流量
制御弁手段の各々の前記第2の弁手段に設けられた第3
の制御圧力室と、前記第1及び第2の圧力検出手段の圧
力信号、及び前記第1、第2及び第3の差圧検出手段の
差圧信号を入力し、前記第2の弁手段の各々の制御量を
演算し、その制御量に基づく制御圧力を前記第2の弁手
段のそれぞれの前記第3の制御圧力室に出力して前記第
2の弁手段を制御する制御手段とを有し、前記制御手段
は、前記第2の弁手段の各々につき、前記第3の制御圧
力室に前記制御量に基づく制御圧力が導入される結果、
該第2の弁手段により制御される前記第1の弁手段の入
口圧力と出口圧力の差圧が、前記油圧ポンプの吐出圧力
と前記最大負荷圧力との差圧、前記最大負荷圧力とそれ
ぞれの油圧アクチュエータの自己負荷圧力との差圧、及
び自己負荷圧力に対して、以下の式で表わされるように
該第2の弁手段を制御し、 ΔPz=α(Ps−Plmax) +B(Plmax−Pl)+γPl ここでΔPz:前記第1の弁手段の入口圧力と出口圧力と
の差圧 Ps:前記油圧ポンプの吐出圧力 Plmax:前記第1及び第2の油圧アクチュエータの最大負
荷圧力 Pl:前記第1及び第2の油圧アクチュエータのそれぞれ
の自己負荷圧力 α,β,γ:第1、第2及び第3の定数 前記第1、第2及び第3の定数α,β,γを前記制御
手段にそれぞれ所定の値として設定したことを特徴とす
る油圧駆動装置を提供する。
以上の構成において、前記第1の定数αは、前記操作
手段の操作量と前記第1の弁手段を通る流量の比例ゲイ
ンに対応した正の値に設定され、前記第2の定数βは、
関連する油圧アクチュエータと他の油圧アクチュエータ
とを複合操作した際の両アクチュエータの動作特性に基
づく値に設定され、前記第3の定数γは、関連する油圧
アクチュエータの動作特性に基づく値に設定される。前
記第2及び第3の定数β,γはそれぞれ零に設定するこ
ともできる。
前記第2の弁手段は、好ましくは、前記第3の制御圧
力室に対向して開弁方向に作用するばねを有する。
前記第1及び第2の流量制御弁手段は、各々、前記主
回路に接続された入口ポート及び出口ポートの連通を制
御する弁体、この弁体の変位に対応して開度を変化させ
る可変絞り、及び前記入口ポートに前記可変絞りを介し
て連通し、前記弁体を閉弁方向に付勢する制御圧力を発
生する背圧室を有するシート型の主弁と、前記主弁の背
圧室を出口ポートとの間に接続されたパイロット回路と
を有し、前記第1の弁手段は、前記パイロット回路に接
続されパイロット回路を流れるパイロット流を制御する
パイロット弁として配置され、前記第2の弁手段は、前
記パイロット回路に接続され、前記パイロット弁の入口
圧力と出口圧力の差圧を制御する補助弁として配置され
ていてもよい。
この場合、好ましくは、前記背圧室の制御圧力を受け
る前記主弁弁体の受圧面積に対する前記入口ポートを介
して前記油圧ポンプの吐出圧力を受ける主弁弁体の受圧
面積の比をKとすると、前記第1の定数αはα≦Kの関
係にある。
前記第1の弁手段は前記主回路にスプール型の主弁と
して配置されており、前記第2の弁手段は前記主回路の
該主弁の上流側に補助弁として配置されていてもよい。
また本発明は、上記目的を達成するため、複数の油圧
アクチュエータによってそれぞれ駆動される、旋回体、
ブーム、アーム及びバケットを含む複数の作業部材を有
する油圧ショベルに上記油圧駆動回路を適用した油圧シ
ョベルを提供する。
上記油圧ショベルにおいて、前記制御手段は、好まし
くは、前記ブーム用油圧アクチュエータのボトム側に係
わる流量制御弁手段につき、前記第2の定数βを正の値
に設定する。
また好ましくは、前記制御手段は、前記アーム用油圧
アクチュエータのボトム側に係わる流量制御弁手段につ
き、前記第2の定数βを正の値に設定する。
また好ましくは、前記制御手段は、前記バケット用油
圧アクチュエータのボトム側に係わる流量制御弁手段に
つき、前記第2の定数βを負の値に設定する。
また好ましくは、前記制御手段は、前記旋回体用油圧
アクチュエータに係わる流量制御弁手段につき、前記第
3の定数γを負の値に設定する。
また好ましくは、前記制御手段は、前記バケット用油
圧アクチュエータのボトム側に係わる流量制御弁手段に
つき、前記第3の定数γを正の値に設定する。
また好ましくは、前記制御手段は、前記ブーム及びア
ーム用油圧アクチュエータのロッド側に係わる流量制御
弁につき、それぞれ前記第2及び第3の定数β,γを零
に設定する。
〔作用〕
本発明者らは、流量制御弁手段における操作手段の操
作量に応じて開度を変化させる第1の弁手段と、第1の
弁手段に直列に接続され、該弁手段の入口圧力と出口圧
力の差圧を制御する第2の弁手段との関係を種々検討し
た結果、第2の弁手段によって制御される第1の弁手段
の前後差圧ΔPzは、一般的に、上述した式で表わされる
ことを見出だした。以下にその式を再掲する。
ΔPz=α(Ps−Plmax) +β(Plmax−Pl)+γPl 上記式の意味は次の通りである。この式において、右
辺第1項のPs−Plmaxはポンプ制御手段が有効に機能し
ている限り一定でありかつ全ての流量制御弁手段につい
て共通なので、流量制御弁手段の入口圧力と出口圧力と
の差圧の変化に係わらず流量を一定に保持する圧力補償
機能及び複合操作時に各油圧アクチュエータに確実に圧
油を供給する分流機能を司どり、第2項のPlmax−Plは
他アクチュエータの最大負荷圧力に依存して変化するの
で複合操作における調和機能を司どり、第3項のγPlは
自己負荷圧力に応じて変化するので自己圧力制御機能を
司どる。これら3機能は、定数α,β,γの値に応じて
それぞれの要否及び程度が定められる。ここで第1項の
圧力補償及び分流機能は複合操作の基本的機能である。
従って定数αは関連する作業部材の如何に係わらず所定
の正の値に設定される。一方、第2項の調和機能と第3
項の自己圧力補償機能は関連する作業部材の種類及び作
業形態に応じて付加される機能である。従って、定数
β,γはそれぞれ零を含む所定の値に設定される。この
ようにα,β,γを設定することにより、圧力補償及び
分流機能、又は圧力補償及び分流機能をベースとした調
和機能かつ/又は自己圧力補償機能の付与が可能とな
り、油圧建設機械の作業部材の種類及び作業形態に応じ
て流量制御弁の特性を修正することができる。
前記第1の定数αは、前記操作手段の操作量(第1の
弁手段の開度)と流量との比例ゲインの意味を持ち、従
って、第1の定数αはその比例ゲインに対応して任意の
正の値に設定される。
前記第2の定数βは、上述した説明から明らかなよう
に、関連する油圧アクチュエータと他の油圧アクチュエ
ータとの複合操作の調和を考慮し、任意の値に設定され
る。ここで、特に他の油圧アクチュエータの負荷圧力の
影響を受けない方が好ましい場合は、βは零に設定され
る。
前記第3の定数γは、上述した説明から明らかなよう
に、関連する油圧アクチュエータの動作特性にを考慮
し、任意の値に設定される。これも、特に自己負荷圧力
の影響を受ない方が好ましい場合には、零に設定され
る。
前記第2の弁手段に開弁方向に作用するばねを設置し
た場合には、制御手段が破損し、第2の弁手段を制御で
きなくなった場合でも、第2の弁手段を確実に開弁さ
せ、通常の圧力補償制御を行なわせることができる。
前記第1及び第2の流量制御弁手段を、各々、シート
型の主弁と、パイロット回路とを有する構成とし、前記
第1の弁手段をパイロット弁として配置し、前記第2の
弁手段をパイロット弁の入口圧力と出口圧力の差圧を制
御する補助弁として配置した場合には、補助弁は主回路
ではなくパイロット回路に設置されており、主回路に設
置されている主弁はシート弁として構成されているの
で、液漏れが少なく高圧化に適した油圧回路を提供でき
る。また補助弁はパイロット回路に配置されているの
で、主回路に大流量を流しても補助弁打での絞り損失を
低減できる。
また、主弁背圧室の制御圧力を受ける受圧面積に対す
る油圧ポンプの吐出圧力を受ける受圧面積の比をKと
し、前記第1の定数αをα≦Kの関係に設定した場合に
は、上述したα(Ps−Plmax)によって得られる差圧が
高負荷圧力側のパイロット弁で取り得る最大前後差圧の
範囲内となり、第1及び第2の流量制御弁の双方におい
て上記式第1項の差圧が実質的に同じになり、上記分流
機能において操作手段の操作量(パイロット弁開度)に
比例した流量を正確に分流することができる。ここで、
α=Kと設定した場合には、流量を操作量に応じて比例
配分する分流機能を得ながら最大の比例ゲインを付与で
きる。
前記第1の弁手段を前記主回路にスプール型の主弁と
して配置し、前記第2の弁手段を前記主回路の該主弁の
上流側に補助弁として配置した流量制御弁手段において
も、本発明は適用が可能であり、述した圧力補償及び分
流機能、又は圧力補償及び分流機能をベースとした調和
機能かつ/又は自己圧力補償機能を得ることができる。
また本発明の油圧ショベルにおいては、旋回体、ブー
ム、アーム及びバケットの少なくとも2つの作業部材に
係わる流量制御弁の特性を作業部材の種類及び作業形態
に応じて設定、修正することができ、前述した圧力補償
及び分流機能をベースとした調和機能かつ/又は自己圧
力補償機能を付加することができる。
前記制御手段は、前記ブーム用油圧アクチュエータの
ボトム側に係わる流量制御弁手段については、前記第2
の定数βを比較的大きな正の値に設定することが好まし
い。これにより、旋回とブームの複合操作での旋回初期
加速時、低負荷側であるブーム用油圧アクチュエータの
ボトム側の流量制御弁には最大負荷圧力(旋回圧力)と
自己負荷圧力(ブーム圧力)との差圧の増加に応じた流
量が流れ、ブームの上昇速度を速くすることができる。
これにより、旋回とブーム上げの操作レバーをフルスト
ロークまで同時に操作しても、最初はブームの上昇速度
が旋回速度に対して速く上昇し、ブームがある程度上昇
したら徐々に旋回速度が速くなり、旋回が最大速度に達
すると旋回速度がほぼ一定となるという複合操作が自動
的に行われる。
また前記制御手段は、前記アーム用油圧アクチュエー
タのボトム側に係わる流量制御弁手段につき、前記第2
の定数βを比較的小さな正の値に設定することが好まし
い。これにより、アームを使用した複合操作で掘削を行
なうとき、アームは確実に駆動されると共に、アーム用
油圧アクチュエータが低圧側にあるとき、最大負荷圧力
(他油圧アクチュエータ圧力)と自己負荷圧力(アーム
圧力)との差圧の増加に応じて当該流量制御弁の開度は
開き、流量の絞り程度を小さくする。その結果、燃費及
びヒートバランスの悪化が防止される。
更に前記制御手段は、前記バケット用油圧アクチュエ
ータのボトム側に係わる流量制御弁手段につき、前記第
2の定数βを比較的小さな負の値に設定することが好ま
しい。これにより、バケットを使用した複合操作による
溝堀作業時、バケットが掘削負荷から解放され、地表に
出た瞬間、最大負荷圧力(他油圧アクチュエータ圧力)
と自己負荷圧力(バケット圧力)との差圧の増加により
当該流量制御弁の通過流量を減少させ、ショックを軽減
することができる。
また前記制御手段は、前記旋回体に係わる流量制御弁
手段につき、前記第3の定数γを比較的小さな負の値に
設定することが好ましい。これにより、旋回加速時、旋
回圧力(自己負荷圧力)の増加に応じて旋回に係わる流
量制御弁の通過流量を減少させ、リリーフ弁より流出す
る流量を少なくし、エネルギー消費の無駄を少なくでき
る。
また前記制御手段は、前記バケット用油圧アクチュエ
ータのボトム側に係わる流量制御弁手段につき、前記第
3の定数γを比較的小さな正の値に設定することが好ま
しい。これにより、バケットを使用した掘削作業時、バ
ケット圧力(自己負荷圧力)の増加に応じて当該流量制
御弁の通過流量を増加させ、力強い掘削動作フィーリン
グを得ることができる。
また前記制御手段は、前記ブーム用及びアーム用油圧
アクチュエータのロッド側に係わる流量制御弁手段につ
き、前記第2及び第3の定数β,γを零に設定するのが
好ましい。これにより、ブーム及びアームを使用した傾
斜面の法面形成作業時、他の油圧アクチュエータの負荷
圧力及び自己負荷圧力の影響を完全に排除し、ブーム用
操作レバー及びアーム用操作レバーの操作量に応じて正
確に流量を比例配分し、正確な法面形成を行うことがで
きる。
〔実施例〕
第1の実施例 第1図において、本発明の一実施例による油圧駆動装
置は、例えば斜板式の可変容量型油圧ポンプ1と、油圧
ポンプ1にそれぞれ主回路を構成する主管路2,3及び4,5
を介して接続され、油圧ポンプ1から吐出される圧油に
よって駆動される複数の油圧アクチュエータ6,7と、油
圧ポンプ1と油圧アクチュエータ6,7の間においてそれ
ぞれの主管路2,3及び4,5に接続された流量制御弁8,9と
を有している。
流量制御弁8は、油圧ポンプ1と油圧アクチュエータ
6との間で主管路2,3に接続されたシート弁型の主弁11
と、主弁11に対するパイロット回路を構成するパイロッ
ト管路12,13,14と、パイロット管路13,14に接続された
パイロット弁15と、パイロット管路12,13にパイロット
弁15と直列に接続された補助弁としての圧力補償弁16と
からなっている。
主弁11は、主管路2,3に接続された入口ポート17及び
出口ポート18を有する弁ハウジング19と弁ハウジング19
内に配置され、弁座20と係合する弁体21とを有し、弁体
21の弁座20に対する変位(開度)に応じて入口ポート17
と出口ポート18の連通を制御する。弁体21の外周には軸
線方向に複数のスリット22が形成され、スリット22は弁
ハウジング19の内壁と協働して弁体21の変位に対応して
開度を変化させる可変絞り23を構成している。弁ハウジ
ング19内の弁体21の背後には、入口ポート17と可変絞り
23を介して連通し、制御圧力Pcを発生する背圧室24が形
成されている。
このように構成された主弁21において、弁体21の入口
ポート17に面する図示上側の環状端面は、油圧ポンプ1
の吐出圧力Psを受ける環状の受圧面積Asを規定し、出口
ポート18に面する底部壁面は油圧アクチュエータ6の負
荷圧力Plを受ける受圧面積Alを規定し、背圧室24に面す
る頂部端面は制御圧力Pcを受ける受圧面積Acを規定して
いる。ここで各受圧面積は、Ac=As+Alの関係にある。
パイロット回路において、パイロット管路12は主弁11
の背圧室24に接続され、パイロット管路14は出口ポート
18に接続されている。
パイロット弁15は、図示しない操作レバーにより駆動
され、操作レバーの操作量に応じた開度が設定される。
圧力補償弁16は、スプール型の可変絞り弁として構成
され、かつスプールを閉弁方向に付勢する第1の制御圧
力室30と、第1の制御圧力室30に対向して配置され、ス
プールを開弁方向に付勢する第2及び第3の制御圧力室
31,32とを有している。第1の制御圧力室30はパイロッ
ト管路33を介してパイロット弁15の入口側に接続され、
第2の制御圧力室はパイロット管路34を介してパイロッ
ト弁15の出口側に接続され、第3の制御圧力室はパイロ
ット管路35を介して後述する電磁比例弁250に接続され
ている。その結果、第1の制御圧力室30にはパイロット
弁15の入口圧力Pzが導入され、第2の制御圧力室31には
パイロット弁15の出口圧力Pl(=油圧アクチュエータ6,
7の負荷圧力)が導入され、第3の制御圧力室32には電
磁比例弁250の制御圧力Pmが導入される。第1〜第3の
制御圧力室はそれぞれ同じ大きさの受圧面積を有してい
る。
このように構成された流量制御弁8において、シート
弁型の主弁11とパイロット弁15との組み合わせはU.S.P.
4,535,809より知られており、当該特許明細書に記載の
ように、パイロット弁15の操作レバーが操作されるとパ
イロット回路12〜14にパイロット弁15の開度に応じたパ
イロット流が形成され、可変絞り23と背圧室24の作用に
より、主弁弁体21はパイロット流量に比例した開度に開
き、操作レバーの操作量(パイロット弁15の開度)に応
じた流量が主弁11を通して入口ポート17から出口ポート
18へと流出する。
流量制御弁9も流量制御弁8と同様に構成され、シー
ト弁型の主弁35、パイロット回路を構成するパイロット
管路36,37,38、パイロット弁39及び圧力補償弁40を有し
ている。圧力補償弁40は、圧力補償弁16と同様、第1〜
第3の制御圧力室41,42,43を有し、第1の制御圧力室41
はパイロット管路44を介してパイロット弁39の入口側に
接続され、第2の制御圧力室42はパイロット管路45を介
してパイロット弁39の出口側に接続され、第3の制御圧
力室43はパイロット管路46を介して後述する電磁比例弁
251に接続されている。
流量制御弁8,9のパイロット管路14,38はそれぞれチェ
ック弁52,53を有する負荷圧力導入管路54,55を介して最
大負荷圧力管路50に接続され、油圧アクチュエータ6,7
の高圧側の負荷圧力が最大負荷圧力として最大負荷圧力
管路50に導かれる。最大負荷圧力管路50は絞り56を介し
てタンク57に接続されている。
また流量制御弁8,9の主弁11,35の下流側主管路3,5に
は、それぞれ、油圧アクチュエータ6,7から主弁11,70に
向かう圧油の流れを阻止するチェック弁58,59が接続さ
れている。
主管路2,3に連なる油圧ポンプ1の吐出管路には油圧
ポンプ1の吐出圧力Psを検出する圧力検出器204が接続
され、パイロット回路の管路14,38にはパイロット弁15,
39の出口圧力Plを検出する圧力検出器207,208が接続さ
れている。なお以下の説明においてパイロット弁15,39
の出口圧力(又は油圧アクチュエータ6,7の負荷圧力)
を区別して表現した方が明瞭になる場合には、前者をPl
1と表わし、後者をPl2と表わす。従って、圧力検出器20
7,208はそれぞれパイロット弁15,39の出口圧力Pl1,Pl2
を検出する。また、油圧ポンプ1の吐出管路及び最大負
荷圧力管路50には油圧ポンプ1の吐出圧力Psと油圧アク
チュエータ6,7の最大負荷圧力Plmaxとの差圧ΔPsを検出
する差圧計209が接続され、流量制御弁8,9のパイロット
管路14,38及び最大負荷圧力管路50にはそれぞれ自己負
荷圧力Pl1,Pl2と最大負荷圧力Plmaxの差圧ΔPl1,Pl2を
検出する差圧計252,253が接続されている。
また油圧ポンプ1には、斜板等の押し除け容積可変機
構の傾転角Qrを検出する角度計210が設置され、油圧ポ
ンプ1の吐出流量は補助ポンプ211からの圧油によって
駆動される吐出量制御装置212によって制御される。
圧力検出器204,207,208からの圧力信号Ps,Pl1,Pl2,差
圧計209,252,253からの差圧信号ΔPs,ΔPl1,ΔPl2及び
角度計210からの傾転角信号Qrは制御ユニット213に入力
され、制御ユニット213はこれらの入力信号に基づき、
油圧ポンプ1の押し除け容積可変機構の制御量及び圧力
補償弁202,203の制御量を演算し、制御信号Qo及び制御
信号Im1,Im2をそれぞれ吐出量制御装置212及び電磁比例
弁250,251に出力する。
差圧計209,252,253は、一例として第2図に示すよう
に構成されている。第2図は代表して差圧計252を示し
ている。即ち、差圧計252は、管路50,14にそれぞれ接続
される圧油の供給ポート347,348及びタンク57に接続さ
れる圧油の排出ポート349を有するボデー350と、ボデー
350に取り付けられたシリンダ351と、シリンダ351内に
収容され、供給ポート347,348からの2つの圧力を受け
る対向した、等しい面積の受圧部352a,352bを持つピス
トン352と、非磁性体からなり、ピストン352の変位と力
を伝えるシャフト353と、シリンダ351内に収容され、ピ
ストン352の力を受けその力に比例した変位をピストン3
52に与えるスプリング354と、非磁性体からなり、シリ
ンダ351に取り付けられたケース355と、磁性体からな
り、シャフト353の先端に取り付けられかつケース355内
に収容され、ケース355内でピストン352と同じ変位をす
るコア356と、ケース355の外周に固着され、コア356の
変位を電気信号に変換する変位センサ357と、シリンダ3
51に取り付けられたカバー358内に収容され、変位セン
サ357からの電気信号を増幅し、外部へ出力するアンプ5
39と、ピストン352とボデー350との間に配装されたスプ
リング360とからなっている。
このように構成された差圧計において、供給ポート34
7,348を通じて最大負荷圧力Plmax及び自己負荷圧力Pl1
がピストン352の受圧部352a,352bに作用する。このとき
受圧面積をAとすると、Plmax≧Plなので、ピストン352
にはA×(Plmax−Pl)の力が図の上方に作用する。こ
の力によりピストン352は、予め圧縮された状態でその
ピストンを弾性支持するスプリング354,360に抗して変
位し、コア356も同様に変位する。スプリング354,360の
ばね定数をK1,K2とすると、この変位をSは、 S=A×(Plmax−Pl)/(K1+K2) となる。変位センサ357はこの変位を電気信号に変換
し、アンプ359で増幅し出力する。変位センサ357は、変
位するコア356の部分に油が存在するための非接触式が
よく、例えば差動トランス方式または磁気低抗素子方式
にされている。この理由によりシャフト353及びケース3
55は非磁性体からなっている。またこれらの方式の変位
センサは、いずれも変位Sに対する電気信号レベルEの
関係は直線性がよく、一次比例関係にある。従って比例
定数をKとすると、電気信号レベルEは、 E=K・S ={K・A/(K1+K2)}(Plmax−Pl) となる。ここでA,K1,K2は全て定数なので、電気信号レ
ベルEは最大負荷圧力と自己負荷圧力との差圧(Plmax
−Pl)に比例した値となり、差圧信号ΔPl1を得ること
ができる。
このように2つの圧力の差圧をピストン352の対向し
た受圧部で作用させるため、それぞれの圧力を別々の圧
力センサに導きそれぞれの電気信号を得、その後それら
の差を求めて差圧に相当する電気信号を得る場合のよう
な、圧力センサにおける圧力に対する出力の非直線性及
び圧力の増減に対するヒステリシスに基づく誤差が発生
することがなく、差圧を高圧化でも高精度に測定するこ
とができる。
なお図示実施例においては、差圧計はPlmax≧Plの時
の差圧を測定できればよいので、スプリング360はなく
てもよく、この場合は構造が簡単になり、このときの出
力電気信号レベルEと差圧との関係は、 E={K・A/K2}(Plmax−Pl) となる。
電磁比例弁250,251は一例として第3図に示すように
構成されている。第3図は代表して電磁比例弁250を示
している。この電磁比例弁は電磁比例減圧弁で構成した
例であり、比例ソレノイド部362と減圧弁部363とを備え
ている。比例ソレノイド部362は比例ソレノイドと鉄心
(いずれも図示せず)からなる既知の構造を有し、比例
ソレノイドは端子364a,364bを有している。この端子364
a,362bに制御ユニット213からの制御信号Im1,Im2が入力
される。
減圧弁部363は、補助ポンプ211に供給管路366を介し
て接続される圧油の供給ポート367及びタンク57に戻り
管路368を介して接続される圧油の排出ポート369並びに
圧力補償弁16の制御圧力室32に接続される圧油の出力ポ
ート370を有するボデー371と、ボデー371内に配置され
た、相対する端面372a,372bを有しかつ内部通路372cの
形成されたスプール372と、一端において比例ソレノイ
ド部362の鉄心と係合し他端においてスプール372の端面
372aに当接する押し棒373とからなっている。
端子364a,364bから比例ソレノイドへ電流が供給され
ると、比例ソレノイド部362の鉄心にはこれに比例した
力が与えられ、この力は鉄心と係合下押し棒373を介し
てスプール372の端面372aに伝えられる。これによりス
プール372は図示の位置から右方に移動し、内部通路372
cと供給ポート367とを連通させ、供給ポート367と出力
ポート370とが内部通路372cを介して連通する。この結
果、出力ポート370内の油圧は上昇し、スプール372の端
面372bに作用する力も上昇する。この力が押し棒373の
押圧力(比例ソレノイド部362の鉄心に与えられた力)
より大きくなると、スプール372は左方に移動し、内部
通路372cと排出ポート369とは連通し、出力ポート370と
排出ポート369とはこの内部通路372cを介して連通す
る。これにより出力ポート370の油圧は減少し、端面372
bの受ける力も減少する。この力が押し棒373の押圧力よ
りも小さくなると、スプール372は再び図の右方へ移動
する。
このように、減圧弁部363のスプール372は比例ソレノ
イド部362の鉄心に与えられた力を受けて作動するの
で、結局、出力ポート370には比例ソレノイドへ供給さ
れた電流のレベルに比例した圧力が発生し、この圧力が
前述した圧力補償弁16の制御圧力室32に出力される。
なお供給管路366の圧力はリリーフ弁311により常に設
定された一定圧力となるように構成されている。
制御ユニット213はマイクロコンピュータで構成さ
れ、第4図に示すように、圧力検出器204,207,208から
の圧力信号Ps,Pl1,Pl2,差圧計209,252,253からの差圧信
号ΔPs,ΔPl1,ΔPl2及び角度計210からの傾転角信号Qr
をデジタル信号に変換するA/D変換器214と、中央演算装
置215と、制御手順のプログラムを格納してあるメモリ2
16と、出力用のD/A変換器217と、出力用のインターフェ
イス218と、電極比例弁250,251に接続される増幅器219,
220と、吐出量制御装置212の2つの入力端子212A,212B
に接続される増幅器221,222とを備えている。
この制御ユニット213は、油圧ポンプ1の吐出圧力Ps
と油圧アクチュエータ6,7の最大負荷圧力との差圧を検
出する差圧計209の差圧信号ΔPsから、メモリ216に格納
してある制御手順プログラムに基づいてポンプ吐出圧力
Psを最大負荷圧力よりも所定値だけ高く保持する油圧ポ
ンプ1の吐出量目標値Qoを演算し、この目標値信号Qoを
I/Oインターフェイス218を経て増幅器221,222より吐出
量制御装置212の入力端子212A,212Bに出力する。これに
より吐出量制御装置212では、角度計210で検出された傾
転角Qrが目標値Qoに等しくなるように、油圧ポンプ1の
斜板の傾転角を制御し、ポンプ吐出圧力Psを最大負荷圧
力Plmaxよりも所定値だけ高く保持するロードセンシン
グ型ポンプレギュレータとしての機能を果たすことがで
きる。
また制御ユニット213は、圧力検出器207,208の圧力信
号Pl1,Pl2及び差圧計209,252,253の差圧信号ΔPs,ΔPl
1,ΔPl2から圧力補償弁16(40)の制御量を演算し、制
御信号を増幅器219,220より電磁比例弁250,251に出力す
る。以下この処理内容を第5図を参照して説明する。第
5図はこの点に関する制御内容をフローチャートで示し
たものである。
手順260において、圧力検出器207,208で検出された圧
力信号Pl1,Pl2及び差圧計209,252,253で検出された差圧
信号ΔPs(=Ps−Plmax),ΔPl1(=Plmax−Pl1),Δ
Pl2(=Plmax−Pl2)を読み込む。次いで、手順261で次
の式により、パイロット弁15,39の前後差圧を制御する
ための制御圧力Pm1,Pm2を演算する。
Pm1=α(Ps−Plmax) +β(Plmax−Pl1)+γPl1 Pm2=α(Ps−Plmax) +β(Plmax−Pl2)+γPl2 ここでα,β,γは定数であり、それぞれ所定の値に
設定されている。この式の意味は、動作原理の項で後述
する。
次いで手順262で電磁比例弁250,251の特性によって定
まる所定の関数関係の基づき、 Im1=f(Pm1) Im2=f(Pm1) の演算を行い、電磁比例弁250,251の制御信号Im1,Im2を
得る。最後に手順263で、この演算された制御信号Im1,I
m2をD/A変換器217を経て増幅器219,220から電磁比例弁2
50,251に出力する。
電磁比例弁250,251は、この制御信号を受けて、前述
したように制御信号Im1,Im2に比例した制御圧力Pm1,Pm2
を生成し、その制御圧力を油圧管路35,46を介して圧力
補償弁16,40の第3の制御圧力室32,43に導入する。
圧力補償弁16,40では、第1及び第2の制御圧力室30,
31及び41,42に導入されるパイロット弁15,39の前後圧力
Pz1,Pl1,Pz2,Pl2と、制御圧力Pm1,Pm2とからパイロット
弁15,39の差圧制御を行う。
動作原理 次に、上述したようにパイロット弁15,39の前後圧力P
z1,Pl1,Pz2,Pl2及び電磁比例弁250,251で生成される制
御圧力Pm1,Pm2で制御される圧力補償弁16,40の動作原理
を説明する。
圧力補償弁16の第1の制御圧力室30にはパイロット弁
15の入口圧力Pz1が閉弁方向に作用し、第2の制御圧力
室31にはパイロット弁15の出口圧力Pl1が開弁方向に作
用し、第3の制御圧力室32には電磁比例弁250からの制
御圧力Pm1が開弁方向に作用している。従って、圧力補
償弁16の圧力の釣り合いは以下の式で表わされる。
Pz1−Pl1=Pm1 (1) すなわちパイロット弁15の前後差圧Pz1−Pl1は電磁比
例弁250の出力Pm1で制御される。ここで制御圧力Pm1は
第5図の手順261に示すように、制御ユニット213におい
て以下の値として演算されている。
Pm1=α(Ps−Plmax) +β(Plmax−Pl1)+γPl1 (2) 従って、(1)式と(2)式とより Pz1−Pl1=α(Ps−Plmax) +β(Plmax−Pl1)+γPl1 (3) 同様に圧力補償弁40についても以下の圧力釣り合い式が
成り立つ。
Pz2−Pl2=α(Ps−Plmax) +β(Plmax−Pl2)+γPl2 (4) 従ってパイロット弁15,39の前後差圧をΔPzとし、上
記(3)式及び(4)式を一般式の形で表わすと、 ΔPz=α(Ps−Plmax) +β(Plmax−Pl)+γPl (5) と表現できる。
そこで上記(5)式について考察する。(5)式にお
いて、左辺はパイロット弁15又は39の入口圧力Pzと出口
圧力Plの差圧ΔPzである。右辺第1項は油圧ポンプ1の
吐出圧力Psと最大負荷圧力Plmaxとの差圧に関する項で
あり、αは比例定数である。第2項は最大負荷圧力Plma
xと油圧アクチュエータ6又は7の負荷圧力即ち自己負
荷圧力Plとの差圧に関する項であり、βは比例定数であ
る。第3項は自己負荷圧力Plによって決まり、γは比例
定数である。即ち(5)式は、圧力補償弁16,40は4つ
の圧力Ps,Plmax,Pl,Pzに基づいてパイロット弁15又は39
の入口圧力Pzと出口圧力Plの差圧ΔPzを制御できるこ
と;そのとき差圧ΔPzを、油圧ポンプ1の吐出圧力Psと
最大負荷圧力Plmaxとの差圧Ps−Plmax、最大負荷圧力Pl
maxと自己負荷圧力Plとの差圧Plmax−Pl、自己負荷圧力
Plの3つの要素にそれぞれに比例して制御できること;
そしてその3つの要素Ps−Plmax、Plmax−Pl、Plに比例
する度合を、比例定数α、β、γの値を選択することに
より任意に設定できることを意味する。
ここで圧力補償弁16,40がパイロット弁15,39の前後差
圧ΔPzを制御することは、パイロット弁15,40を通るパ
イロット流量を制御することであり、結果として上述し
たようにシート型の主弁11,35とパイロット弁15,39との
組み合わせの公知の機能から主弁11,35を通る主流量を
制御することである。
また右辺第1項において差圧Ps−Plmaxは、前述した
ように制御ユニット213により制御される吐出量制御装
置212がロードセンシング型のポンプレギュレータとし
て機能する本実施例においては、当該ポンプレギュレー
タ212が有効に機能している限り、一定であり、しかも
2つの圧力補償弁16,40に対して共通である。
従って、右辺第1項において、パイロット弁15、39の
前後差圧ΔPzを差圧Ps−Plmaxに対して比例関係となる
よう制御することは、ポンプレギュレータ212が有効に
機能している運転状態においては差圧ΔPzを一定に制御
することであり、パイロット弁15,39の開度を一定とす
れば主弁入口圧力Ps又は出口圧力Plに変動があっても主
弁11,35を通る主流量を一定に制御することである。即
ち圧力補償機能を果たすことである。
また油圧アクチュエータ6,7の消費流量の合計が油圧
ポンプ1の最大吐出流量よりも大きくなり、油圧ポンプ
1の吐出圧力が低下する場合のように、ポンプレギュレ
ータ212が有効に機能しない運転状態においては、差圧
ΔPzは差圧Ps−Plmaxの減少に応じて小さくなり、主弁1
1,35を通る主流量も減少するが、差圧Ps−Plmaxは2つ
の圧力補償弁16,40に対して共通であるので、主弁11,35
を通る主流量は同じ割合で減少する。従って、主弁11,3
5を通る主流量は、パイロット弁15,39のそれぞれの操作
レバーの操作量(パイロット弁15,39の開度)に応じて
比例配分され、油圧ポンプ1の吐出流量を高圧側の油圧
アクチュエータにも確実に供給される。即ち、分流機能
が得られる。
また右辺第2項において、パイロット弁15、39の前後
差圧ΔPzを差圧Plmax−Plに対して比例関係となるよう
逝御することは、他の油圧アクチュエータの負荷圧力Pl
maxが自己負荷圧力Plより大きい場合に、その他の油圧
アクチュエータの最大負荷圧力Plmaxに依存してパイロ
ット弁15又は39の前後差圧ΔPzを変化させることであ
り、パイロット弁15又は39の開度を一定とすれば、最大
負荷圧力Plmaxに依存して主弁11,35を通る主流量を変化
させることである。流量制御弁の流量制御は一般的には
他の油圧アクチュエータの影響を受ないことが好ましい
が、油圧ショベル等の油圧建設機械においては、他の油
圧アクチュエータの負荷圧力の影響で流量を変化させる
ことが好ましい作業形態もある。このような場合に、右
辺第2項は、他の油圧アクチュエータとの調和で流量を
変化させる調和機能を果たす。
さらに上記右辺第3項において、パイロット弁15、39
の前後差圧ΔPzを自己負荷圧力Plに対して比例関係とな
るよう逝御することは自己負荷圧力Plの変化に応じてパ
イロット弁15又は39の前後差圧ΔPzを変化させることで
あり、パイロット弁15又は39の開度を一定とすれば、自
己負荷圧力Plに依存して主弁11,35を通る主流量を変化
させることである。これにより自己負荷圧力の変化に応
じて流量を変化させる自己圧力補償機能が得られる。
以上のように、上記(5)式において右辺第1項は圧
力補償及び分流機能を司どり、第2項は他アクチュエー
タとの調和機能を司どり、第3項は自己圧力補償機能を
司どる。そしてこれら3機能はその要否及び程度につき
比例定数α、β、γを選択することにより任意に設定で
きる。
ところでこれら3機能のうち、第1項に係わる圧力補
償及び分流機能は、油圧ショベル等の油圧建設機械にお
いては基本的機能であり、油圧アクチュエータの種類及
び作業形態に係わらず常にあることが好ましい。従って
比例定数αは任意の正の値に設定される。ここでパイロ
ット弁15,39の前後差圧ΔPzは操作レバーの操作量によ
って定まるパイロット弁15,39の開度に対するパイロッ
ト流量を定めるものであるので、第1項の差圧Ps−Plma
xにかかる比例定数αは、パイロット弁15,39の操作レバ
ーの操作量(パイロット弁開度)に対するパイロット流
量の比例ゲイン、従って当該操作量に対する主弁11,35
を通る主流量の比例ゲインの意味を持つ。従って、比例
定数αはその比例ゲインに対応して定める。
また、主弁弁体21の背圧室24の圧力Pcを受ける受圧面
積Acに対する弁体21の油圧ポンプ1の吐出圧力Psを受け
る受圧面積Asとの比をKとすると、弁体21の圧力釣り合
い式は、 Pc=KPs+(1−K)Pl となる。一方、制御圧力Pcとパイロット弁15,39の入口
圧力Pzとは、Pc≧Pzの関係にあり、圧力補償弁16,40が
完全に開いている状態ではPc=Pzとなる。従って、パイ
ロット弁15,39の前後差圧Pz−Pl(ΔPz)は、 Pz−Pl≦Pc−Pl =K(Ps−Pl) (6) となる。即ち、パイロット弁15,39が取り得る最大差圧
はK(Ps−Pl)である。また上記(5)式においてβ=
0、γ=0とし、油圧アクチュエータ6,7の複合操作時
の最大負荷圧力側 (Plmax=Pl)を考えた場合、 Pz−Pl=α(Ps−Plmax) ≦K(Ps−Plmax) (7) となる。従って、α<Kのαの値を設定した場合には、
最大負荷圧力側のパイロット弁ではK(Ps−Plmax)以
上の差圧を得ることができず、一方、低圧側のパイロッ
ト弁ではα(Ps−Plmax)>K(Ps−Plmax)の差圧が得
られるので、両者のパイロット弁開度を同じにしてもパ
イロット弁の前後差圧は同じにならず、パイロット流量
は異なる。従って操作量に応じて流量を比例配分できな
くなる。ただし、比例配分はできなくても、高圧側の油
圧アクチュエータに圧油を確実に供給することはでき
る。
従って、圧力補償弁16,40の分流機能に関し、パイロ
ット弁の操作量(開度)に比例して流量を配分する分流
機能を得る場合には、比例定数αはα≦Kに設定する。
そして特に、α=Kと設定した場合には、同じパイロッ
ト弁開度に対して最大流量を与えることができ、最も効
率的な弁構造を提供できる。
また前述したようにα>Kのαの値を設定した場合
は、低負荷圧力側のパイロット弁ではα(Ps−Plmax)
>K(Ps−Plmax)の差圧が得られるが、複合操作から
低負荷圧力側の油圧アクチュエータの単独操作に切換え
られた場合、低負荷圧力側のパイロット弁においてもK
(Ps−Pl)以上の差圧を得ることができなくなり、当該
パイロット弁の前後差圧はα(Ps−Plmax)からK(Ps
−Pl)に減少し、パイロット流量もこれに対応して減少
する。その結果、油圧アクチュエータに供給される流量
も減少し、作業部材が減速され、円滑な作業が行い難く
なる。これに対して、αをα≦Kに設定した場合には、
複合操作においても低負荷圧力側のパイロット弁前後差
圧はK(Ps−Plmax)に制限され、複合操作から単独操
作に切換えられた場合でも差圧の変動は発生せず、安定
した作業を行うことができる。従って、このような意味
においても、αをα≦Kに設定することが好ましい。
以上から分るように、複数の油圧アクチュエータの操
作レバーの操作量に応じて流量を正確に比例配分する場
合は、α≦Kに設定することが必須の条件である。
また、第2項に係わる調和機能は、油圧アクチュエー
タ6,7が駆動する作業部材の種類及び作業形態に応じて
必要度が異なり、場合によっては他のアクチュエータの
負荷圧力影響をまったく受ない方が好ましい作業部材及
び作業形態もある。従って比例定数βは、関連する油圧
アクチュエータと他の油圧アクチュエータとの複合操作
の調和に基づき零を含む任意の値に設定される。
第3項に係わる自己圧力補償機能は、油圧アクチュエ
ータ6,7が駆動する作業部材の種類に応じて必要度が異
なり、これも場合によっては自己負荷圧力影響をまった
く受ない方が好ましい作業部材もある。従って比例定数
γは、関連する油圧アクチュエータが駆動する作業部材
の種類に応じ零を含む任意の値に設定される。
以上のように定数α,β,γを所定の値に設定するこ
とにより、分流機能、又は分流機能をベースとした調和
機能かつ/又は自己圧力補償機能を得ることができ、油
圧建設機械の作業部材の種類及び作業形態に応じて流量
制御弁の特性を修正することができる。
そして、前述したように比例定数α,β,γは制御ユ
ニット213において任意に設定することができる。
次に、本実施例の油圧駆動装置をバックホウ型の油圧
ショベルに適用した場合における上記比例定数α,β,
γの具体的設定例を説明する。
油圧ショベルは、一般的に、第6図及び第7図に示す
ように、1対の走行体80、走行体80上に旋回可能に搭載
された旋回体81、及び旋回体80に垂直平面内を回動自在
に装架されたフロントアッタチメント82を有し、フロン
トアッタチメント82は、ブーム83、アーム84、バケット
85からなっている。走行体80、旋回体81ブーム83、アー
ム84、バケット85はそれぞれ走行モータ86(複数)、旋
回モータ87、ブーム用シリンダ88、アーム用シリンダ8
9、バケット用シリンダ90によって駆動される。ここ
で、旋回モータ87、ブーム用シリンダ88、アーム用シリ
ンダ89、バケット用シリンダ90が第1図に示す油圧アク
チュエータ6,7に相当する。
このような油圧ショベルの油圧駆動装置において、旋
回モータ87、ブーム用シリンダ88、アーム用シリンダ89
及びバケット用シリンダ90の全ての流量制御弁に係わる
比例定数αは、第8図に示すように、前述した比例ゲイ
ンを考慮した同じ任意の正の値に設定される。旋回モー
タ87に係わる流量制御弁においては、比例定数βは第9
図(A)に示すようにβ=0に設定され、比例定数γは
第10図(A)に示すように零に近い負の値に設定され
る。ブーム用シリンダ88のボトム側に係わる流量制御弁
においては、比例定数βは第9図(B)に示すように任
意の正の値に設定され、比例定数γは第10図(B)に示
すようにγ=0に設定される。アーム用シリンダ89のボ
トム側に関する流量制御弁おいては比例定数βは第9図
(C)に示すように零に近い正の値に設定され、比例定
数γは第10図(B)に示すようにγ=0に設定される。
バケット用シリンダ90のボトム側に関する流量制御弁に
おいては、比例定数βは第9図(D)に示すように零に
近い負の値に設定され、比例定数γは第10図(C)に示
すように霊に近い正の値に設定される。またブーム用シ
リンダ88のロッド側に係わる流量制御弁、アーム用シリ
ンダ89のロッド側に係わる流量制御弁及びバケット用シ
リンダ90のロッド側に係わる流量制御弁においては、比
例定数β,γは全ては第9図(A)及び第10図(B)に
示すように零に設定される。
実施例の動作 次にこのように構成された油圧駆動装置の動作を説明
する。
まず流量制御弁8,9のいずれの操作レバーも操作され
ていないときは、パイロット弁15,39は閉じられ、パイ
ロット回路12〜14,36〜38にはパイロット流量が流れな
い。従って主弁11,35の各可変絞り23にも圧油は流れ
ず、背圧室24の御圧力Pcは入口ポート17の圧力(油圧ポ
ンプ1の吐出圧力)Psと同じになっている。また吐出量
制御装置212の上述したロードセンシング型ポンプレギ
ュレータとしての機能により、油圧ポンプ1の吐出圧力
Psは油圧アクチュエータ6,7の最大負荷圧力Plmaxよりも
所定値だけ高い圧力に保持されている。従って、弁体21
の各受圧面積がAc=As+Alの関係にあり、Ps>Plなの
で、弁体21は制御圧力Pcにより閉弁方向に付勢され、主
弁11,70は閉位置に保持される。また圧力補償弁16,40は
前述した定数αの設定により開位置に保持されている。
次に流量制御弁8の操作レバーを単独で操作した場合
には、その操作量に応じてパイロット弁15が開き、パイ
ロット回路12〜14にパイロット流が形成され、パイロッ
ト弁15の開度に応じたパイロット流量が流れる。これに
より前述したように、可変絞り23と背圧室24の作用によ
り、主弁弁体21はパイロット流量に比例した開度に開
き、操作レバーの操作量(パイロット弁15の開度)に応
じた流量が主弁11を通して入口ポート17から出口ポート
18へと流出する。
そして、このようにパイロット弁15が一定量開き、入
口ポート17から出口ポート18へ一定量の主流量が流出し
ている状態においては、例えば出口ポート18の圧力が上
昇し、入口ポート17と出口ポート18の差圧が減少しよう
とした場合には、吐出量制御装置212のロードセンシン
グ型のポンプレギュレータとしての機能により油圧ポン
プ1の吐出圧力が増圧され、入口ポート17の圧力(油圧
ポンプ1の吐出圧力)と出口ポート18の圧力(油圧アク
チュエータ6の負荷圧力:最大負荷圧力)との差圧が一
定に保持される。従って主弁11を通って操作レバーの操
作量に応じた一定の流量が流れ続ける。
またこのような油圧アクチュエータ6の単独操作にお
いて、制御ユニット213に前記(5)式におけ自己圧力
補償特性に関する比例定数γが零以外の任意の値になる
ように設定してある場合は、油圧アクチュエータ6の負
荷圧力(自己負荷圧力)の変化に応じてパイロット弁15
の前後差圧ΔPzが制御され、自己負荷圧力補償がなされ
る。
例えば、第6図〜第10図を参照して説明した油圧ショ
ベルの例では、旋回モータ87に係わる流量制御弁におい
ては比例定数γは第10図(A)に示すように零に近い負
の値に設定されている。従って、旋回体81の駆動時、旋
回体は慣性体であるので負荷圧力が高くなり、回路保護
のために設けられたリリーフ弁の圧力以上に上昇し、エ
ネルギーの無駄を生じるが、比例定数γを負の値とする
ことにより、旋回の負荷圧力が上昇するにしたがって差
圧ΔPzが減少するように制御される流量制御弁を通る流
量が減少する。このため負荷圧力が上昇してもリリーフ
弁より余剰流量として捨てられる分が少なくなり、エネ
ルギーの無駄を少なくできる。
またバケット用シリンダ90のボトム側に関する流量制
御弁においては、比例定数γは第10図(C)に示すよう
に零に近い正の値に設定されている。従って、掘削作業
において自己負荷圧力が上昇するにしたがって差圧ΔPz
が増加し、流量制御弁を通る流量が増加する。即ちバケ
ットの掘削速度が上昇する。これにより力強い掘削動作
フィーリングを得ることができ、作業性が向上する。
次に流量制御弁11,35の操作レバーの双方を操作した
場合には、次の動作が行われる。まず流量制御弁11,35
の双方において流量制御弁11を単独操作した場合と同様
に、操作量に応じたパイロット流量が流れ、可変絞り23
と背圧室24の作用により操作レバー30の操作量(パイロ
ット弁15,39の開度)に応じた流量が主弁11,35を通して
入口ポート17から出口ポート18へと流出する。
そしてこのような油圧アクチュエータ6,7の複合操作
においては、制御ユニット213において前記(5)式の
右辺第1項における比例定数αが第5図に示すように任
意の正の値となるように設定してあることにより、圧力
補償及び分流機能が果たされる。
従って、例えば、第6図〜第10図を参照して説明した
油圧ショベルにおいては、吐出量制御装置212がロード
センシング型のポンプレギュレータとして有効に機能し
ている運転状態では、各作業部材を操作レバーの操作量
に応じた一定の流量で駆動し、安定した複合操作を行な
うことができる。また油圧アクチュエータ6,7の消費流
量の合計が油圧ポンプ1の最大吐出流量よりも大きくな
り、吐出量制御装置212がロードセンシング型のポンプ
レギュレータとして有効に機能しなくなるような運転状
態になったときには、低圧側の油圧アクチュエータのみ
に圧油が供給されるのではなく、高圧側の油圧アクチュ
エータにも確実に圧油を供給でき、全ての作業部材を確
実に駆動することができる。そして特にα≦Kと設定し
た場合には、複合操作から単独操作に切換えられたとき
にも、油圧アクチュエータに供給される流量に変動が生
じず、安定して作業を継続できる。
またα≦Kと設定した場合には、それぞれの油圧アク
チュエータに操作レバーの操作量に応じて正確に比例配
分された流量を供給できる。これにより、特に、制御ユ
ニット213において前記(5)式における比例定数β,
γを零に設定してある場合は、作業部材の移動軌跡を操
作レバーの操作量に応じて正確に制御することができ
る。例えば、ブーム用シリンダ88のロッド側に係わる流
量制御弁及びアーム用シリンダ89のロッド側に係わる流
量制御弁においては、第9図(A)及び第10図(B)に
示すように、β=0,γ=0に設定されている。これによ
り、ブーム及びアームを使用した下り斜面の法面形成作
業時、他の油圧アクチュエータの負荷圧力及び自己負荷
圧力の影響を完全に排除し、ブーム用操作レバー及びア
ーム用操作レバーの操作量に応じて正確にブーム用シリ
ンダ88及びアーム用シリンダ89に供給される流量を比例
配分し、正確な法面形成を行うことができる。
また制御ユニット213において前記(5)式におけ比
例定数βかつ/又は比例定数γが零以外の任意の値にな
るように設定したる場合は、上記圧力補償及び分流機能
をベースとした、他の油圧アクチュエータの最大負荷圧
力Plmaxに依存して主弁11,35を通る主流量を変化させる
調和機能かつ/又は自己負荷圧力補償が果たされる。
例えば、第6図〜第10図を参照して説明した油圧ショ
ベルの例では、旋回モータ87に係わる流量制御弁におい
ては、比例定数βは第9図(A)に示すようにβ=0に
設定され、ブーム用シリンダ88のボトム側に係わる流量
制御弁においては比例定数βは第9図(B)に示すよう
に任意の正の値に設定される。一般的に、旋回とブーム
上げを同時に操作したときには、旋回体81は慣性体であ
るので旋回初期においては旋回モータの負荷圧力が高圧
となる。しかしながら、旋回が最大速度に達すると負荷
圧力が減少してしまう。一方、ブームの負荷圧力はブー
ム保持圧力となるので、旋回初期時においては旋回の負
荷圧力よりは低い圧力となる。また、例えばバックホウ
ショベルでの溝掘り作業において旋回とブーム上げを行
うとき、オペレータは操作の簡便さから旋回とブーム上
げの操作レバーを同時にフルストロークまで操作して
も、最初はブームの上昇速度が旋回速度に対して速く上
昇し、ブームがある程度上昇したら徐々に旋回速度が速
くなるようにブームと旋回の速度を自動的に調節できる
のが好ましい。比例定数βを上述のように設定すること
により、ブーム側の流量制御弁においては、旋回初期時
旋回の負荷圧力が高く、差圧Plmax−Plが大きいときに
はパイロット弁の前後差圧ΔPzが大きくなりブーム用シ
リンダに供給される流量が増加し、差圧Plmax−Plの減
少と共に差圧ΔPzも徐々に減少する。従って、ブームと
旋回の速度調整を自動的に行うことができ、オペレータ
の負担を軽減することができる。
またアーム用シリンダ89のボトム側に関する流量制御
弁においては、比例定数βは第9図(C)に示すように
比較的小さな正の値に設定される。アームを使用した複
合操作で掘削作業をするとき、各油圧アクチュエータは
必ず動かなければならないが、このとき圧油は低圧側の
アクチュエータに多く流れようとする。このため、圧油
が流量制御弁を流れる際に絞られ、エネルギー損失が大
きくなる。従って、燃費も悪くなり、圧油のヒートバラ
ンスも悪くなる。上記のように、複合操作のバランスが
阻害されない範囲で比例定数βを設定することにより、
アーム側の流量制御弁においては、差圧Plmax−Plの増
加に応じて主弁の開度が開き、油の絞りの程度が小さく
なる。これにより燃費及びヒートバランスの悪化を低減
できる。
さらに、バケット用シリンダ90のボトム側に関する流
量制御弁においては、比例定数βは第9図(D)に示す
ように小さな負の値に設定される。例えば、ブームとバ
ケットの複合操作によりブームの最大圧力でバケットの
動きを制限しながら溝を掘削しているとき、バケットが
地表に出た瞬間、バケットの負荷が急激に減少し、ショ
ックが発生する。上記のように比例定数βを設定するこ
とにより、差圧Plmax−Plの増加に応じて差圧ΔPzが負
の要素として作用し、パイロット流量を減少させ、バケ
ットの速度を減速する。これにより負荷が急激に減少し
たときのショックの発生を軽減し、作業の安全性及び作
業フィーリングが向上する。
自己負荷圧力補償については、油圧アクチュエータの
単独操作で説明したことと実質的に同じことが、複合操
作においても、各アクチュエータにおいて行われる。
このように本実施例の油圧駆動装置においては、制御
ユニット213において定数α,β,γを所定の値に設定
することにより、分流機能、または分流機能をベースと
した調和機能かつ/又は自己圧力補償機能を得ることが
でき、油圧建設機械の作業部材の種類及び作業形態に応
じて流量制御弁の特性を修正することができる。
また本実施例の油圧駆動装置においては、上記制御の
基本である油圧ポンプ1の吐出圧力と最大負荷圧力との
差圧Ps−Plmaxの検出、及び最大負荷圧力と自己負荷圧
力との差圧Plmax−Plの検出を、圧力検出器で個々の圧
力を検出してから検出値の差をとって行うのではなく、
差圧計209,252,253を用い直接行うようにしたので、圧
力が変化しても微少な差圧の変化を正確に検出すること
ができ、上記制御を精度よく行うことができる。
また本実施例の油圧駆動装置においては、補助弁とし
ての圧力補償弁16,40は主回路でなくパイロット回路に
配置されており、主回路に配置されている主弁11,35は
シート弁として構成されている。従って、液漏れが少な
く、高圧化に適した油圧回路を提供できる。また圧力補
償弁即ち補助弁はパイロット回路に配置されているの
で、主回路に大流量を流しても補助弁部での絞り損失が
少なく、経済的にも優れている。
なお以上の実施例では、第8図〜第10図を参照して、
油圧ショベルの旋回体、ブーム、アーム、バケットのそ
れぞれに係わる流量制御弁の少なくとも幾つかにつき、
上記(5)式の定数β,γを零以外の所定の値に設定し
た例を示した。しかしながら、本発明はこれに限られる
ものではなく、全ての流量制御弁につき定数β,γを零
に設定することもでき、この場合でも、上記(5)式の
定数αを正の値、特にα≦Kの正の値に設定することに
より、液漏れが少なく圧力損失が少ない回路構成におい
て上述した圧力補償及び分流機能を得ることができる。
また以上の実施例は、定数α,β,γを制御ユニット
213のプログラムの一部として固定的に設定した例であ
るが、第1図に想像線で示すように、外部から操作でき
る調整器240を制御ユニット213に接続し、定数α,β,
γを可変的に設定できるようにしてもよい。
また以上の実施例では圧力補償弁16,40をパイロット
回路のパイロット弁入口側に配置したが、パイロット弁
出口側に配置しても前述した(5)式によりパイロット
弁15,39の前後差圧を制御することができ、同様の効果
を得ることができるものである。
さらに以上の実施例では、油圧ポンプ1の吐出圧力を
第1及び第2の油圧アクチュエータ6,7の最大負荷圧力
よりも所定値だけ高い圧力に保持するポンプ制御手段と
して吐出量制御装置21を制御ユニット213で制御する電
気的構成例を示したが、これは通常の油圧制御によるロ
ードセンシング型レギュレータを用いてもよいことは勿
論である。
第2の実施例 本発明の第2の実施例を第11図及び第12図を参照して
説明する。図中、第1図に示す部材と同等の部材には同
じ符号を付している。
上記実施例においては、制御ユニット213が破損し電
磁比例弁250,251の出力圧力が0kg/cm2になった場合、圧
力補償弁16,40は第1及び第2の制御圧力室30,31及び4
1,42に対向して作用するパイロット弁15,39の前後差圧
ΔPzにより閉弁方向に駆動され、油圧駆動装置の作動が
全く不可能になってしまう。本実施例はこのような点を
考慮し、制御ユニット213が破損し電磁比例弁250,251の
出力圧力が0kg/cm2になっても油圧駆動装置が作動し得
るようにしたものである。
即ち本実施例の流量制御弁8において、圧力補償弁24
4は第1及び第2の制御圧力室30,31を有する点は第1の
実施例と同じであるが、第3の制御圧力室244を第1の
制御圧力室30と同じ側にスプールを閉弁方向に付勢する
ように設置し、第2の制御圧力室31の側にはスプールを
開弁方向に付勢するばね246が配置されている。第3の
制御圧力室244はパイロット管路35を介して電磁比例弁2
50に接続されている。
流量制御弁9の圧力補償弁243も同様に構成され、第
3の制御圧力室248は第1の制御圧力室41と同じ側にス
プールを閉弁方向に付勢するように設置され、第2の制
御圧力室42の側にはスプールを開弁方向に付勢するばね
249が配置されている。第3の制御圧力室248はパイロッ
ト管路46を介して電磁比例弁251に接続されている。
一方、制御ユニット213において、圧力検出器207,208
の圧力信号Pl1,Pl2及び差圧計209,252,253の差圧信号Δ
Ps,ΔPl1,ΔPl2から圧力補償弁242,243の制御量を演算
し、圧力補償弁を駆動する制御内容は第12図にフローチ
ャートで示すようになっている。
即ち、手順270において、圧力検出器207,208で検出さ
れた圧力信号Pl1,Pl2及び差圧計209,252,253で検出され
た差圧信号ΔPs(=Ps−Plmax),ΔPl1(=Plmax−Pl
1),ΔPl2(=Plmax−Pl2)を読み込む。次いで、手順
271で次の式により、パイロット弁15,39の前後差圧を制
御するための制御圧力P′m1,P′m2を演算する。
P′m1=Ks−{α(Ps−Plmax) +β(Plmax−Pl1)+γPl1} P′m2=Ks−{α(Ps−Plmax) +β(Plmax−Pl2)+γPl2} ここでKsはばね247,249の強さを圧力値に換算した値
であり、α,β,γは第1の実施例と同様に定数であ
り、それぞれ所定の値に設定されている。
次いで手順272で電磁比例弁250,251の特性によって定
まる所定の関数関係の基づき、 I′m1=f(P′m1) I′m2=f(P′m1) の演算を行い、電磁比例弁250,251の制御信号I′m1,
I′m2を得る。最後に手順273で、この演算された制御信
号I′m1、I′m2を電磁比例弁250,251に出力する。
電磁比例弁250,251は、この制御信号を受けて、制御
信号I′m1,I′m2に比例した制御圧力P′m1,P′m2を生
成し、その制御圧力を油圧管路35,46を介して圧力補償
弁242,243の第3の制御圧力室244,248に導入する。
圧力補償弁242,243では、第1及び第2の制御圧力室3
0,31及び41,42に導入されるパイロット弁15,39の前後圧
力Pz1,Pl1,Pz2,Pl2と、制御圧力P′m1,P′m2と、ばね2
47,249とからパイロット弁15,39の差圧制御を行う。
このように構成された本実施例においては、圧力補償
弁242の第1の制御圧力室30にはパイロット弁15の入口
圧力Pz1が閉弁方向に作用し、第2の制御圧力室31には
パイロット弁15の出口圧力Pl1が開弁方向に作用し、第
3の制御圧力室244には電磁比例弁250からの制御圧力
P′m1が閉弁方向に作用している。また、ばね247の設
定力Ksが開弁方向に作用している。従って、圧力補償弁
242の圧力の釣り合いは以下の式で表わされる。
Pz1−Pl1=Ks−P′m1 (8) ここで制御圧力P′m1は上述したように制御ユニット
213において演算されている値なので、手順271に示す上
記P′m1の値を(8)式に代入すると、 Pz1−Pl1=α(Ps−Plmax) +β(Plmax−Pl1)+γPl1 (9) が得られる。圧力補償弁243においても同様に以下の圧
力釣り合い式が得られる。
Pz2−Pl2=α(Ps−Plmax) +β(Plmax−Pl2)+γPl2 (10) 従ってパイロット弁15,39の前後差圧をΔPzとし、上
記(9)式及び(10)式を一般式の形で表わすと、 ΔPz=α(Ps−Plmax) +β(Plmax−Pl)+ΔPl (11) と表現できる。従って前述した(5)式と同じ式が得ら
れる。
従って、本実施例においても、比例定数α,β,γを
制御ユニット213において所定の値に設定することによ
り、パイロット弁15,39の前後差圧ΔPzを、油圧ポンプ
1の吐出圧力Psと最大負荷圧力Plmaxとの差圧Ps−Plma
x、最大負荷圧力Plmaxと自己負荷圧力Plとの差圧Plmax
−Pl、自己負荷圧力Plの3つの要素にそれぞれに比例し
て制御でき、前述した圧力補償及び分流機能(右辺第1
項)、又はこの圧力補償及び分流機能をベースとした複
合操作における調和機能(右辺第2項)かつ/又は自己
圧力補償機能(右辺第3項)を得ることができる。
また本実施例においては、圧力補償弁242,243に開弁
方向に作用するばね247,249を設置したので、制御ユニ
ット213が破損しても圧力補償弁には開弁方向に作用す
る力が得られ、油圧駆動システムの作動が不可能となる
ようなことはなく、またばねの作用により通常の圧力補
償制御を行なわせることができる。
第3の実施例 本発明の第3の実施例を第13図を参照して説明する。
図中第1図に示す部材と同等の部材には同じ符号を付し
ている。
上述した実施例は、流量制御弁としてU.S.P.4,535,80
9に記載のようなシート型の主弁と、パイロット回路に
配置されたパイロット弁との組み合わせで構成した実施
例である。しかしながら本発明はこのような特別な構造
の流量制御弁に適用が制限されるものではなく、一般的
なスプール型の流量制御弁にも適用できるものであり、
第13図はこのような実施例を示すものである。
即ち第13図において、第1の流量制御弁100は、主回
路2,3A,3Bに配置されたスプール型の主弁101と、主回路
2の主弁101の上流側に配置された補助弁としての圧力
制御弁102とからなり、第2の流量制御弁103も同様に主
回路4,5A,5Bに配置されたスプール型の主弁104と、主回
路4の主弁104の上流側に配置された補助弁としての圧
力制御弁105とからなっている。主弁101,104と圧力補償
弁102,105の間にはそれぞれ圧油の逆流を防止するチェ
ック弁106,107が配置されている。主弁101,104は方向切
換弁として構成され、出口側は戻り管路108,109を介し
てタンク57に接続されている。また主弁101,104は油圧
パイロット操作方式の弁であり、パイロット管路110A,1
10B及び111A,111Bを介して伝えられるパイロット圧油に
より図示しない操作レバーの操作方向及び操作量に応じ
て駆動される。
また主弁101,104には負荷圧力ポート112,113が設けら
れ、負荷圧力ポート112,113は左右の切換動作位置にお
いては主管3A,3Bの圧油供給側に連通し、中立位置にお
いては戻り管路108,109に連通する。このようにして負
荷圧力ポート112,113には油圧アクチュエータ6,7の動作
時にその負荷圧力が伝達される。負荷圧力ポート112,11
3はパイロット管路114,115を介して高圧選択弁116に接
続され、高圧選択弁116は最大負荷圧力管路117に接続さ
れている。
パイロット管路114,115、最大負荷圧力管路117及び油
圧ポンプ1の吐出管路には第1の実施例と同様圧力検出
器204,207,208及び差圧計209,252,253が接続されてい
る。
圧力補償弁102,105は、第1の実施例の圧力補償弁16,
40と同様に構成されている。即ち、閉弁方向に作用する
第1の制御圧力室118,121と開弁方向に作用する第2及
び第3の制御圧力室119,120及び122,123とを有し、第1
の制御圧力室118,121にはパイロット管路124,125を介し
て主弁101,104の入口圧力が導入され、第2の制御圧力
室119,122にはパイロット管路126,127を介して主弁101,
104の出口圧力(負荷圧力)が導入され、第3の制御圧
力室120,123にはパイロット管路128,129を介して電磁比
例弁250,251の出力圧力が導入される。第1〜第3の制
御圧力室はそれぞれ同じ大きさの受圧面積を有してい
る。
上記以外の構成は第1の実施例と同じである。
このように構成された本実施例においても、制御ユニ
ット213には第5図にフローチャートで示す制御手順が
記憶されていることにより、圧力補償弁102,105には前
述した(5)式の圧力釣り合い式が成り立つ。従って、
比例定数α,β,γを制御ユニット213において所定の
値に設定することにより、主弁101,104の前後差圧ΔPz
を、油圧ポンプ1の吐出圧力Psと最大負荷圧力Plmaxと
の差圧Ps−Plmax、最大負荷圧力Plmaxと自己負荷圧力Pl
との差圧Plmax−Pl、自己負荷圧力Plの3つの要素にそ
れぞれに比例して制御でき、前述した圧力補償及び分流
機能(右辺第1項)、又はこの圧力補償及び分流機能を
ベースとした複合操作における調和機能(右辺第2項)
かつ/又は自己圧力補償機能(右辺第3項)を得ること
ができ、油圧建設機械の作業部材の種類及び作業形態に
応じて流量制御弁の特性を修正することができる。
なお第13図に示した上記第3の実施例も、第11図に示
す実施例と同様、制御ユニット213が破損し、電磁比例
弁250,251の出力圧力が0kg/cm2になっても油圧駆動装置
が作動するように、圧力補償弁の構成及び制御ユニット
213の制御内容を変更することができる。その変形例を
第14図に示す。即ち第14図において、圧力補償弁140,14
1は、それぞれ、第3の制御圧力室142,143を第1の制御
圧力室118,121と同じ側に閉弁方向に作用するように設
置し、第2の制御圧力室119,122の間には開弁方向に作
用するばね145,146が配置され、制御ユニット213には第
12図に示す制御手順が記憶され、第12図の手順271で示
す演算により制御圧力P′m1,P′m2を求めるようになっ
ている。これによって、第13図に示すスプール型の主弁
を有する流量制御弁100,103において、第11図に示した
実施例と同様の効果を得ることができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、定数α,β,γを所定の値に適宜設
定することにより、圧力補償及び分流機能、又は圧力補
償及び分流機能をベースとした調和機能かつ/又は自己
圧力補償機能を選択的に付与することができ、油圧建設
機械の作業部材の種類及び作業形態に応じて流量制御弁
の特性を最適の状態に設定することができる。
従って、油圧ショベルへの適用例においては、例え
ば、旋回とブーム上げの操作レバーをフルストロークま
で同時に操作しても、最初はブームの上昇速度が旋回速
度に対して速く上昇し、ブームがある程度上昇したら徐
々に旋回速度が速くなり、旋回が最大速度に達すると旋
回速度がほぼ一定となるという複合操作が自動的に行わ
れるような流量制御弁特性、アームを使用した複合操作
で掘削を行なうとき、アームは確実に駆動されると共
に、アーム用油圧アクチュエータが低圧側にあるとき、
燃費及びヒートバランスの悪化を防止する流量制御弁特
性、バケットを使用した複合操作による溝堀作業時、バ
ケットが掘削負荷から解放され、地表に出た瞬間、流量
制御弁の通過流量を減少させ、ショックを軽減させる流
量制御弁特性、旋回加速時、リリーフ弁より流出する流
量を少なくし、エネルギー消費の無駄を少なくする流量
制御弁特性、バケットを使用した掘削作業時、力強い掘
削動作フィーリングを得る流量制御弁特性、ブーム及び
アームを使用した傾斜面の法面形成作業時、正確な法面
形成を行う流量制御弁特性等を得ることができる。
また本発明においては、上記制御の基本である油圧ポ
ンプの吐出圧力と最大負荷圧力との差圧の検出、及び最
大負荷圧力と自己負荷圧力との差圧の検出を、圧力検出
手段で個々の圧力を検出してから検出値の差をとって行
うのではなく、差圧検出手段を用い直接行うようにした
ので、圧力が変化しても微少な差圧の変化を正確に検出
することができ、上記制御を精度よく行うことができ
る。
第2の弁手段に開弁方向に作用するばねを設置した場
合には、制御手段が破損し、第2の弁手段を制御できな
くなった場合でも、第2の弁手段を確実に開弁させ、油
圧駆動装置の作動を可能とすると共に、通常の圧力補償
制御を行なわせることができる。
第1及び第2の流量制御手段を、各々、シート型の主
弁とこれに接続されるパイロット弁との組み合わせで構
成した場合は、液漏れが少なく高圧化に適すると共に、
絞り損失が少なく省エネ構造の油圧回路を提供すること
ができる。
また、シート型主弁背圧室の制御圧力を受ける受圧面
積に対する油圧ポンプの吐出圧力を受ける受圧面積の比
をKに対して、前記第1の定数αをα≦Kの関係に設定
した場合には、上記分流機能において操作手段の操作量
(パイロット弁開度)に比例した流量を正確に分流する
ことができる。ここで、α=Kと設定した場合には、流
量を操作量に応じて比例配分する分流機能を得ながら最
大の比例ゲインを付与できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による油圧駆動装置の概略図
であり、第2図はその油圧駆動装置に使用する差圧計の
断面図であり、第3図は同油圧駆動装置に使用する電磁
比例弁の断面図であり、第4図は同油圧駆動装置に使用
する制御ユニットの概略図であり、第5図はその制御ユ
ニットにおける制御内容を示すフローチャートであり、
第6図は本発明の油圧駆動装置の適用の対象となる油圧
ショベルの側面図であり、第7図は同油圧ショベルの上
面図であり、第8図は上記油圧駆動装置の1つの流量制
御弁に含まれる圧力補償弁の定数αの設定例を示す特性
図であり、第9図(A)〜(D)は同油圧駆動装置の1
つの流量制御弁に含まれる圧力補償弁の定数βの設定例
を示す特性図であり、第10図(A)〜(C)は同油圧駆
動装置の1つの流量制御弁に含まれる圧力補償弁の定数
γの設定例を示す特性図であり、第11図は本発明の他の
実施例による油圧駆動装置の概略図であり、第12図はそ
の油圧駆動装置に使用される制御ユニットにおける制御
内容を示すフローチャートであり、第13図は本発明のさ
らに他の実施例による油圧駆動装置の概略図であり、第
14図は本発明のなおさらに他の実施例による油圧駆動装
置の概略図である。 符号の説明 1……油圧ポンプ、2〜5……主回路 6,7……油圧アクチュエータ 8,9;100,103……流量制御弁 11,35……シート型主弁 12……背圧室 12〜14,36〜38……パイロット回路 15,39……パイロット弁(第1の弁手段) 16,40;242,243;102,105;140,141……圧力補償弁(第2
の弁手段) 30,41;118,121……第1の制御圧力室 31,42;119,122……第2の制御圧力室 32,43;244,248;120,123;142,143……第3の制御圧力室 213……制御ユニット 247,249;145,146……ばね 204,207,208……圧力検出器 209,252,253……差圧計 101,104……スプール型主弁(第1の弁手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平田 東一 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社土浦工場内 (56)参考文献 特開 平2−31003(JP,A) 特開 昭61−165428(JP,A) 特開 昭60−172707(JP,A) 特開 昭60−11706(JP,A) 特公 昭59−8684(JP,B2)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1つの油圧ポンプと、この油圧
    ポンプにそれぞれ主回路を介して接続され、該油圧ポン
    プから吐出される圧油によって駆動される少なくとも第
    1及び第2の油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプと
    前記第1及び第2の油圧アクチュエータの間においてそ
    れぞれの主回路に接続された第1及び第2の流量制御弁
    手段と、前記油圧ポンプの吐出圧力を前記第1及び第2
    の油圧アクチュエータの最大負荷圧力よりも所定値だけ
    高い圧力に保持するポンプ制御手段とを有し、前記第1
    及び第2の流量制御弁手段は、各々、操作手段の操作量
    に応じて開度を変化させる第1の弁手段と、第1の弁手
    段に直列に接続され、該弁手段の入口圧力と出口圧力の
    差圧を制御する第2の弁手段とを有し、前記第2の弁手
    段は、前記第1の弁手段の入口圧力が閉弁方向に負荷さ
    れるように導入される第1の制御圧力室と、該第2の弁
    手段の出口圧力が開弁方向に負荷されるように導入され
    る第2の制御圧力室とを有する油圧駆動装置において、 前記第1及び第2の油圧アクチュエータの負荷圧力をそ
    れぞれ検出する第1及び第2の圧力検出手段と、前記油
    圧ポンプの吐出圧力と前記第1及び第2の油圧アクチュ
    エータの最大負荷圧力との差圧を検出する第1の差圧検
    出手段と、前記最大負荷圧力と前記第1の油圧アクチュ
    エータの負荷圧力との差圧を検出する第2の差圧検出手
    段と、前記最大負荷圧力と前記第2の油圧アクチュエー
    タの負荷圧力との差圧を検出する第3の差圧検出手段
    と、前記第1及び第2の流量制御弁手段の各々の前記第
    2の弁手段に設けられた第3の制御圧力室と、前記第1
    及び第2の圧力検出手段の圧力信号、及び前記第1、第
    2及び第3の差圧検出手段の差圧信号を入力し、前記第
    2の弁手段の各々の制御量を演算し、その制御量に基づ
    く制御圧力を前記第2の弁手段のそれぞれの前記第3の
    制御圧力室に出力して前記第2の弁手段を制御する制御
    手段とを有し、前記制御手段は、前記第2の弁手段の各
    々につき、前記第3の制御圧力室に前記制御量に基づく
    制御圧力が導入される結果、該第2の弁手段により制御
    される前記第1の弁手段の入口圧力と出口圧力の差圧
    が、前記油圧ポンプの吐出圧力と前記最大負荷圧力との
    差圧、前記最大負荷圧力とそれぞれの油圧アクチュエー
    タの自己負荷圧力との差圧、及び自己負荷圧力に対し
    て、以下の式で表わされるように該第2の弁手段を制御
    し、 ΔPz=α(Ps−Plmax)+β(Plmax−P1)+γP1 ここでΔPz:前記第1の弁手段の入口圧力と出口圧力と
    の差圧 Ps:前記油圧ポンプの吐出圧力 Plmax:前記第1及び第2の油圧アクチュエータの最大負
    荷圧力 P1:前記第1及び第2の油圧アクチュエータのそれぞれ
    の自己負荷圧力 α,β,γ:第1、第2及び第3の定数 前記第1、第2及び第3の定数α,β,γを前記制御手
    段にそれぞれ所定の値として設定したことを特徴とする
    油圧駆動装置。
  2. 【請求項2】前記第1の定数αを、前記操作手段の操作
    量と前記第1の弁手段を通る流量の比例ゲインに対応し
    た正の値に設定したことを特徴とする請求項1記載の油
    圧駆動装置。
  3. 【請求項3】前記第2の定数βを、関連する油圧アクチ
    ュエータと他の油圧アクチュエータとを複合操作した際
    の両アクチュエータの動作特性に基づく値に設定したこ
    とを特徴とする請求項1記載の油圧駆動装置。
  4. 【請求項4】前記第3の定数γを、関連する油圧アクチ
    ュエータの動作特性に基づく値に設定したことを特徴と
    する請求項1記載の油圧駆動装置。
  5. 【請求項5】前記第2及び第3の定数β,γをそれぞれ
    零に設定したことを特徴とする請求項1記載の油圧駆動
    装置。
  6. 【請求項6】前記第2の弁手段は前記第3の制御圧力室
    に対向して開弁方向に作用するばねを有することを特徴
    とする請求項1記載の油圧駆動装置。
  7. 【請求項7】前記第1及び第2の流量制御弁手段は、各
    々、前記主回路に接続された入口ポート及び出口ポート
    の連通を制御する弁体、この弁体の変位に対応して開度
    を変化させる可変絞り、及び前記入口ポートに前記可変
    絞りを介して連通し、前記弁体を閉弁方向に付勢する制
    御圧力を発生する背圧室を有するシート型の主弁と、前
    記主弁の背圧室と出口ポートとの間に接続されたパイロ
    ット回路とを有し、前記第1の弁手段は、前記パイロッ
    ト回路に接続されパイロット回路を流れるパイロット流
    を制御するパイロット弁として配置され、前記第2の弁
    手段は、前記パイロット回路に接続され、前記パイロッ
    ト弁の入口圧力と出口圧力の差圧を制御する補助弁とし
    て配置されていることを特徴とする請求項1記載の油圧
    駆動装置。
  8. 【請求項8】前記背圧室の制御圧力を受ける前記主弁弁
    体の受圧面積に対する前記入口ポートを介して前記油圧
    ポンプの吐出圧力を受ける主弁弁体の受圧面積の比をK
    とすると、前記第1の定数αはα≦Kの関係にあること
    を特徴とする請求項7記載の油圧駆動装置。
  9. 【請求項9】前記第1の弁手段は前記主回路にスプール
    型の主弁として配置されており、前記第2の弁手段は前
    記主回路の該主弁の上流側に補助弁として配置されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の油圧駆動装置。
  10. 【請求項10】少なくとも1つの油圧ポンプと、この油
    圧ポンプにそれぞれ主回路を介して接続され、該油圧ポ
    ンプから吐出される圧油によって駆動される複数の油圧
    アクチュエータと、前記複数の油圧アクチュエータによ
    ってそれぞれ駆動される、旋回体、ブーム、アーム及び
    バケットを含む複数の作業部材と、前記油圧ポンプと前
    記複数の油圧アクチュエータの間においてそれぞれの主
    回路に接続された複数の流量制御弁手段と、前記油圧ポ
    ンプの吐出圧力を前記複数の油圧アクチュエータの最大
    負荷圧力よりも所定値だけ高い圧力に保持するポンプ制
    御手段とを有し、前記複数の流量制御弁手段は、各々、
    操作手段の操作量に応じて開度を変化させる第1の弁手
    段と、第1の弁手段に直列に接続され、該弁手段の入口
    圧力と出口圧力の差圧を制御する第2の弁手段とを有
    し、前記第2の弁手段は、前記第1の弁手段の入口圧力
    が閉方向に負荷されるように導入される第1の制御圧力
    室と、該第2の弁手段の出口圧力が開弁方向に負荷され
    るように導入される第2の制御圧力室と弁を有する油圧
    ショベルにおいて、 前記複数の油圧アクチュエータの負荷圧力をそれぞれ検
    出する複数の圧力検出手段と、前記油圧ポンプの吐出圧
    力と前記複数の油圧アクチュエータの最大負荷圧力との
    差圧を検出する第1の差圧検出手段と、前記最大負荷圧
    力と前記複数の油圧アクチュエータのそれぞれの負荷圧
    力との差圧を検出する複数の第2の差圧検出手段と、前
    記第1及び第2の流量制御弁手段の各々の前記第2の弁
    手段に設けられた第3の制御圧力室と、前記複数の圧力
    検出手段の圧力信号、前記第1及び第2の差圧検出手段
    の差圧信号を入力し、前記第2の弁手段の各々の制御量
    を演算し、その制御量に基づく制御圧力を前記第2の弁
    手段のそれぞれの前記第3の制御圧力室に出力して前記
    第2の弁手段を制御する制御手段とを有し、前記制御手
    段は、前記旋回体、ブーム、アーム及びバケットの少な
    くとも2つの作業部材に係わる流量制御弁手段の前記第
    2の弁手段の各々につき、前記第3の制御圧力室に前記
    制御量に基づく制御圧力が導入される結果、該第2の弁
    手段により制御される前記第1の弁手段の入口圧力と出
    口圧力の差圧が、前記油圧ポンプの吐出圧力と前記最大
    負荷圧力との差圧、前記最大負荷圧力とそれぞれの油圧
    アクチュエータの自己負荷圧力との差圧、及び自己負荷
    圧力に対して、以下の式で表わされるように該第2の弁
    手段を制御し、 ΔPz=α(Ps−Plmax)+β(Plmax−P1)+γP1 ここでΔPz:前記第1の弁手段の入口圧力と出口圧力と
    の差圧 Ps:前記油圧ポンプの吐出圧力 Plmax:前記複数の油圧アクチュエータの最大負荷圧力 P1:前記複数の油圧アクチュエータのそれぞれの自己負
    荷圧力 α,β,γ:第1、第2及び第3の定数 前記第1、第2及び第3の定数α,β,γを前記制御手
    段にそれぞれ所定の値として設定したことを特徴とする
    油圧ショベル。
  11. 【請求項11】前記制御手段は、前記ブーム用油圧アク
    チュエータのボトム側に係わる流量制御弁手段につき、
    前記第2の定数βを正の値に設定したことを特徴とする
    請求項10記載の油圧ショベル。
  12. 【請求項12】前記制御手段は、前記アーム用油圧アク
    チュエータのボトム側に係わる流量制御弁手段につき、
    前記第2の定数βを正の値に設定したことを特徴とする
    請求項10記載の油圧ショベル。
  13. 【請求項13】前記制御手段は、前記バケット用油圧ア
    クチュエータのボトム側に係わる流量制御弁手段につ
    き、前記第2の定数βを負の値に設定したことを特徴と
    する請求項10記載の油圧ショベル。
  14. 【請求項14】前記制御手段は、前記旋回体用油圧アク
    チュエータに係わる流量制御弁手段につき、前記第3の
    定数γを負の値に設定したことを特徴とする請求項10記
    載の油圧ショベル。
  15. 【請求項15】前記制御手段は、前記バケット用油圧ア
    クチュエータのボトム側に係わる流量制御弁手段につ
    き、前記第3の定数γを正の値に設定したことを特徴と
    する請求項10記載の油圧ショベル。
  16. 【請求項16】前記制御手段は、前記ブーム及びアーム
    用油圧アクチュエータのロッド側に係わる流量制御弁に
    つき、それぞれ前記第2及び第3の定数β,γを零に設
    定したことを特徴とする請求項10記載の油圧ショベル。
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