JP2649933B2 - ディスクブレーキの摩擦パッド支持機構 - Google Patents

ディスクブレーキの摩擦パッド支持機構

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JP2649933B2
JP2649933B2 JP63040221A JP4022188A JP2649933B2 JP 2649933 B2 JP2649933 B2 JP 2649933B2 JP 63040221 A JP63040221 A JP 63040221A JP 4022188 A JP4022188 A JP 4022188A JP 2649933 B2 JP2649933 B2 JP 2649933B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はディスクブレーキの摩擦パッド支持機構の係
り、特に浮動キャリパ型ディスクブレーキに用いられる
摩擦パッド支持機構の改良に関する。
〔従来の技術〕
従来の浮動キャリパ型ディスクブレーキは、ディスク
ロータを挟んで両側に摩擦パッドを配置し、これを車体
側に固定されたパッドサポートによりディスクロータの
軸方向に摺動できるように保持する構造とされ、摩擦パ
ッドを油圧シリンダにより加圧することでブレーキ力を
得るようにしている。この種のディスクブレーキにおい
ては、摩擦パッドがディスクロータを加圧挟着した際
に、摩擦パッドが受けるブレーキ力を摩擦パッドの両側
に位置しているサポートに有効かつ均等に分配して伝達
することが必要とされている。このような点に着目した
従来のディスクブレーキ用摩擦パッド支持機構として、
特公昭60−56930号公報に開示されたものが知られてい
る。これは、第5図に示すように、摩擦パッド1の両端
にハンマヘッド形の摺動肩部2を設け、一方、この摺動
肩部2を受けるU字状の摺動案内溝3を形成したサポー
ト4を設け、当該サポート4の上部は摩擦パッド1を配
設するための開口を形成している。この摩擦パッド支持
機構は、ブレーキ作用時に於いて、ブレーキ力の増大に
伴いローカ回入側のサポートが変形すると両側の摺動肩
部2がサポート4の摺動案内溝3に当接し、ブレーキ力
をサポートに分配できることが知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、この種のディスクブレーキ装置では、ブレ
ーキ作動時にディスクロータの回入側で摩擦パッドに遠
心方向に向かう力が作用するとともにディスクロータの
回出側で求心方向に向かう力が作用し、この結果、摩擦
パッド自体には回転モーメントMが発生する。しかし、
上記従来構造の摩擦パッド支持機構では、サポートにお
ける摺動案内溝がディスクロータの外方に向かって開口
しているため、摩擦パッドのロータ回入側の浮き上がり
を押さえることができないこと、更にその構造上、ブレ
ーキ初期時より継続してブレーキ力をサポートのロータ
回入回出両側に分配できないことが問題であった。この
ため、摩擦パッドの支持が非常に不安定となり、制動時
にノイズやジャダーの発生してしまう欠点があった。前
記公報記載の装置では、ディスクロータの片面側に位置
する摩擦パットの摺動肩部の上縁をキャリパに係合させ
るようにしているが、可動部材のキャリパが同様にノイ
ズやジャダーの発生源となるため、やはり問題となって
いた。
本発明は、上記従来の問題に着目してブレーキ力を、
その初期時より継続して良好にサポートに分配できると
ともに、制動時に摩擦パッドの浮き上がりに伴うブレー
キノイズやジャダーの発生を有効に防止できる構造とし
たディスクブレーキの摩擦パッド支持機構を提供するこ
とを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明に係るディスクブ
レーキの摩擦パッド支持機構は、ディスクロータの両側
に対向して配置された摩擦パッドをサポートにより前記
ディスクロータの軸方向に移動自在に保持するととも
に、前記ディスクロータを跨ぐキャリパに設けられた液
圧作動装置のピストンの作動に伴う前記摩擦パッドから
のブレーキ力を受けるようにしたディスクブレーキにお
いて、前記ディスクロータ回入側の摩擦パッドの内周部
にブレーキ力伝達用の係合段部を形成するとともに、前
記サポートには前記係合段部を係止する第一アンカ部
と、ディスクロータ回入側の摩擦パッドの外周部に対面
しロータの軸とピストンの軸とを含む平面に直交する平
面に係合面を形成する第二のアンカ部と、前記ディスク
ロータ回出側にてディスクロータの放射方向に沿って摩
擦パッドからのブレーキ力を受ける係合面をなす第三の
アンカ部とを設けた構成とした。この場合において、前
記第二アンカ部の係合面はブレーキ作用により第一アン
カ部を中心とする接線力を支承する面として形成されて
いればよく、接線力に対向し接線方向と鋭角をなす係合
面として形成されていればよい。
〔作用〕
上記構成によれば、制動作用に伴って、ディスクロー
タを挟持した摩擦パッドにはディスクロータに追随しよ
うとする回転力が作用する。このブレーキ力はディスク
ロータの回入側における摩擦パッド内周部の係合段部か
らサポートの第一アンカ部が受け、同時にディスクロー
タ回出側で摩擦パッドの端縁部に接するサポートのロー
タ放射方向に沿う第三アンカ部が受けることになる。更
に摩擦パッドにはブレーキ力の回転接線力によって回転
モーメントが働き、ディスクロータの回入側で浮き上が
り現象が生じようとするが、摩擦パッドの外縁部には第
二アンカ部がこれを阻止する。この場合、第二アンカ部
は第一アンカ部を中心とする円弧の接線方向力を支承す
るように斜交して対面する係合面をもっているので、当
該第二アンカ部に接する摩擦パッドはブレーキ作用によ
り回転接線力を支承する係合状態となり、摩擦パッドの
浮き上がり防止と同時に前記接線方向に沿う滑りが阻止
される。この結果、サポートは摩擦パッドのロータ回
入、回出側で均等にブレーキ力を支持すると同時に、摩
擦パッドの浮き上がりとロータ回転方向への滑りが阻止
され、安定的にサポートに支持された、ブレーキノイズ
やジャダーの発生が防止されるのである。
〔実施例〕
以下に、本発明に係るディスクブレーキの摩擦パッド
支持機構の具体的実施例につき、図面を参照して詳細に
説明する。
第1図は実施例に係るディスクブレーキの摩擦パッド
支持機構の断面図で、ディスクロータ側から、インナー
側を見た図である。このディスクブレーキはディスクロ
ータ10を跨ぐように断面U字状に形成されたサポート12
を有し、このサポート12はディスクロータ10の片面側に
位置して車両への取り付け側となるインナブリッジ14を
具備し、両端のねじ孔16によって車両に固定される。デ
ィスクロータ10の他面側には図示しないアウタブリッジ
が位置している。インナブリッジ14には、摩擦パッド18
を保持するための開口部20が当該摩擦パッド18の外形状
に略合致して形成されている。摩擦パッド18は裏金22の
表面に摩擦部材24が固着されたもので、前記裏金22は左
右対称の平面略扇形状に形成されていて、内周縁の両端
部に係合段部26R、26Lが互いに対向して形成されるとと
もに、外周側の両肩部28R、28Lがピストン30の軸とディ
スクロータ10の軸とを含む平面に直角な平面をもち略直
角に形成されている。この場合において、前記係合段部
26R、26Lは、摩擦パッド18にブレーキ作用のための押圧
力を与えるピストン30の作用中心O1とディスクロータ10
の回転中心O2とを結ぶ線と平行な係合面をもっており、
ディスクロータ10の回入側に位置する係合段部26R、26L
の係合面をサポート12に当接させてブレーキ力をサポー
ト12に伝達するようにしている。
一方、前記摩擦パッド18からのブレーキ力を受けるサ
ポート12には、まず、前記摩擦パッド18の内周側に設け
られた係合段部26R、26Lに係合して摩擦パッド18の図中
左右方向の移動を規制し、摩擦パッド18からのブレーキ
力を受ける第一アンカ部32R、32Lが形成されている。こ
の第一アンカ部32R、32Lの係合面は、ディスクロータ10
の回入側に向けられており、前記したピストン30の作用
中心O1とディスクロータ10の回転中心O2を結ぶ線と平行
(図中垂直方向)に形成されている。また、摩擦パッド
18の裏金22の肩部28R、28Lに対応して第二アンカ部34
R、34Lが形成されており、これは第一アンカ部32R、32L
を中心とする円弧の接線方向と斜交する係合面が形成さ
れている。具体的には、摩擦パッド18の浮き上がりを防
止すべく第一アンカ部32R、32Lの係合面と直交する面
(図中水平面)に沿う係合面を有している。更に、摩擦
パッド18の両肩部28R、28Lより下方の側端面はディスク
ロータ10の径方向の沿う面となっているが、この端面の
うちディスクロータ10の回出側に対面してサポート12に
は摩擦パッド18の端面に沿う係合面を有する第三アンカ
部36R、36Lが形成されている。
なお、図示しないが、前記サポート12にはインナブリ
ッジ14と反対側にアウタブリッジが配置されているが、
このアウタブリッジにもキャリパ38を介し同様な構成で
摩擦パッドが配置されている。
このように構成されたディスクブレーキの摩擦パッド
支持機構の作用は次のようになる。すなわち、車両前進
時にディスクロータ10が図中矢印A方向に回転している
場合に制動操作すると、摩擦パッド18からのブレーキ力
はディスクロータ10の回入側であるサポート12のブリッ
ジ右側の第一アンカ部32Rと、ディスクロータ10の回出
側の第三アンカ部36Lで受けられる。このため、サポー
ト12が受けるブレーキ力はディスクロータ10の回入側と
回出側にその制動初期より継続して分散され、ブレーキ
力によるサポート12への変形作用力が軽減される。そし
て、摩擦パッド18に加わるブレーキ接線力により当該摩
擦パッド18には回転モーメントが発生し、ディスクロー
タ10の回入側の摩擦パッド18端部に浮き上がり力が生じ
る。この浮ぎ上がりは第二アンカ部34Rにより保持され
て防止され、同時に第二アンカ部34Rの係合面がブレー
キ接線力と交差する面として形成されているので、摩擦
パッド18自体が第二アンカ部34Rの係合面に沿って滑り
移動することも阻止される。すなわち、第2〜3図に示
すように、最初摩擦パッド18はサポート12に対し浮遊状
態にあるが(第2図)、制動操作により摩擦パッド18を
ディスクロータ10に押し付けることによって摩擦力が発
生する。これにより、摩擦パッド18に加わるブレーキ接
線力および回転モーメントにより、摩擦パッド18はサポ
ート12とのクリアランス間を支点を求めて移動し、安定
点をアンカ点A,B,Cとしてサポート12に係合するのであ
る(第3図)。かかる状態では、力が増大して構成部品
が弾性変形しても、第3図に示した支持関係は変わらず
に追従変形することとなる。この結果、摩擦パッド18は
固定的に保持され、アンカポイントまわりの回転が安全
に規制されて摩擦パッド18の振動が抑制されるのであ
る。そして摩擦パッド18の押し付け力を開放することに
より、摩擦パッド18は浮遊状態に戻る。
また、ディスクロータ10が第1図矢印Bにて示すよう
に反対方向に回転する場合には、ディスクロータ10の回
入側が反対となるので、左側の第一アンカ部32L、第二
アンカ部34Lと右側の第三アンカ部36Rが機能し、同様な
作用・効果が発揮される。
なお、上記実施例では第二アンカ部34R、34Lの係合面
を第一アンカ部32R、32Lの係合面と直交する水平面とし
ているが、これはアンカポイントA、Bを通る線となす
角度が鋭角となる係合面であればよい。したがって、第
4図に示すように、ブレーキ作用で第二アンカ部に生ず
る接線力Fに対向してこれを支承する面として形成すれ
ばよく、接線力Fと係合面のなす角θが鋭角であれば充
分機能する。また、第三アンカ部36R、36Lの接合面をデ
ィスクロータの放射方向としたが、これは必ずしもディ
スクロータ10の回転中心O2を通らなくてもよい。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、摩擦パッドに
かかるブレーキ接線力、モーメントをディクロータの回
入における第一アンカ部、第二アンカ部で支持し、ディ
スクロータの回出側ではロータ放射方向に沿う第三アン
カ部で支持するようにしてあるため、アンカポイントま
わりの回転が確実に規制され、摩擦パッドの振動が抑制
されてブレーキノイズ、ジャダーの発生を防止すること
ができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例に係るディスクブレーキの摩擦パッド支
持機構の断面図、第2図は同支持機構の非制動状態の模
式図、第3図は制動時の模式図、第4図は第二アンカ部
係合面の形成角の説明図、第5図は従来のディスクブレ
ーキの摩擦パッド支持機構の断面構成図である。 10……ディスクロータ、12……サポート、18……摩擦パ
ッド、26R、26L……係合段部、28R、28L……肩部、32
R、32L……第一アンカ部、34R、34L……第二アンカ部、
36R、36L……第三アンカ部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディスクロータの両側に対向して配置され
    た摩擦パッドをサポートにより前記ディスクロータの軸
    方向に移動自在に保持するとともに、前記ディスクロー
    タを跨ぐキャリパに設けられた液圧作動装置のピストン
    の作動に伴う前記摩擦パッドからのブレーキ力を受ける
    ようにしたディスクブレーキにおいて、前記ディスクロ
    ータ回入側の摩擦パッドの内周部にブレーキ力伝達用の
    係合段部を形成するとともに、前記サポートには前記係
    合段部を係止する第一アンカ部と、ディスクロータ回入
    側の摩擦パッドの外周部に対面しロータの軸とピストン
    の軸とを含む平面に直交する平面に係合面を形成する第
    二のアンカ部と、前記ディスクロータ回出側にてディス
    クロータの放射方向に沿って摩擦パッドからのブレーキ
    力を受ける係合面をなす第三のアンカ部とを設けたこと
    を特徴とするディスクブレーキの摩擦パッド支持機構。
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