JP2682820B2 - 新規4−トリフルオロメチルーベンゾイル化合物 - Google Patents
新規4−トリフルオロメチルーベンゾイル化合物Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、新規化合物類である2,3,
5,6−テトラクロロ−4−トリフルオロメチル−ベン
ゾイルクロライドおよび2,3,5,6−テトラフルオ
ロ−4−トリフルオロメチル−ベンゾイルフルオライド
に関するものである。 【0002】2,3,5,6−テトラフルオロ安息香酸
は公知の化合物であり、それは例えば高有効性殺昆虫剤
類の製造用に使用できる(例えばドイツ公開明細書2,
658,074参照)。この化合物を製造するための公
知の方法は、特に工業的規模における実施時に、大きな
欠点に悩まされる。例えばそれらは入手しにくい出発物
質類、実施しにくい反応および取扱いにくい化学物質類
を必要とし、および/またはそれらは非常に選択的でな
い(例えばR.J.ハーパー(Harper)、J.O.
C.、29、2385−9(1964)−主な欠点:グ
リニヤール反応;V.I.ヴィソシン(Vysocin)他、
ズルナル・オブシェイ・キミイ(Zh.Obsh.Chi
m.)、39、1607−15(1969)−主な欠
点:水素化アルミニウムリチウム、G.G.ヤコブソン
(Yaobson)他、ズルナル・オルガニック・キミイ(Z
h.Org.Khim.)、10、799−804(197
4)−主な欠点:弗化アンチモン(V)の使用:ヨーロ
ッパ公開明細書60,617−主な欠点:ブチルリチウ
ムの使用、およびD.J.アルソップ(Alsop)他、ザ
・ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイエティ(J.C
hem.Soc.)、1962、1801−5−主な欠点:
低い収率)。 【0003】今、2,3,5,6−テトラフルオロ安息
香酸の製造方法を見出し、該方法は a)4−トリフルオロメチル−ベンゾイルフルオライド
をクロロスルホン酸の存在下でそして適宜溶媒の存在下
で60℃未満の温度において塩素化して、2,3,5,
6−テトラクロロ−4−トリフルオロメチル−ベンゾイ
ルクロライドを生成し、 b)2,3,5,6−テトラクロロ−4−トリフルオロ
メチル−ベンゾイルクロライドを非プロトン性の双極性
不活性溶媒中で弗化カリウムを用いて弗素化して、2,
3,5,6−テトラフルオロ−4−トリフルオロメチル
−ベンゾイルフルオライドを生成し、 c)2,3,5,6−テトラフルオロ−4−トリフルオ
ロメチル−ベンゾイルフルオライドを加水分解して、
2,3,5,6−テトラフルオロ−4−トリフルオロメ
チル−安息香酸を生成し、 d)2,3,5,6−テトラフルオロ−4−トリフルオ
ロメチル−安息香酸を高められた温度において脱カルボ
キシル化して、2,3,5,6−テトラフルオロ−ベン
ゾトリフルオライドを生成し、そして e)2,3,5,6−テトラフルオロ−ベンゾトリフル
オライドを発煙硫酸を用いて鹸化して、2,3,5,6
−テトラフルオロ−安息香酸を生成することを特徴とし
ている。 【0004】段階b)およびc)の生成物類は好適には単
離されない。段階b)、c)およびd)を段階b)の生成物
を単離せずに互いに直後に段階b)と同じ反応容器中で
そのまま進行させるような工程が好適に実施され、そし
て加水分解中または後に脱カルボキシル化が起きるよう
な温度に調節される。このようにすると、本発明に従う
方法は三段階反応として進行させることができる。 【0005】本発明に従う方法のこの好適な態様は例え
ば下記の反応式により説明できる: 【0006】 【化1】 【0007】段階a)用に必要な出発物質である4−ト
リフルオロメチル−ベンゾイルフルオライドは商業的に
入手可能な生成物である。 【0008】クロロスルホン酸は例えば1モルの4−ト
リフルオロメチル−4−ベンゾイルフルオライド当たり
2−10モルの量で使用できる。この量は好適には4−
7.5モルである。段階a)における塩素化は一般的に
元素状塩素を使用して実施できる。 【0009】例えば、塩素を反応混合物中に塩素がそこ
で吸収される限り通すことができる。少量の、例えば使
用する塩素に関して0.01−2重量%の、ヨウ素を反
応混合物に加えることが有利である。さらに、塩素化を
溶媒の存在下で実施することも有利である。適当な溶媒
類は例えば、四塩化炭素、テトラクロロエタン、ジフル
オロテトラクロロエタンおよび塩化スルフリルである。
1,1,2,2−テトラクロロエタンおよび塩化スルフ
リルが好適であり、それらは例えば4−トリフルオロメ
チル−ベンゾイルフルオライドに関して100−500
重量%を使用できる。塩素化用の好適な温度は例えば4
0−60℃の範囲内のもの、特に40−55℃の範囲内
のもの、である。原則的には塩素化を60℃以上の温度
においても実施できるが、その時は希望する塩素化生成
物の収率が相当減じられる。 【0010】段階a)の塩素化反応後に存在する反応混
合物は、例えばそれを適宜予備冷却した後に氷−水混合
物中に加えそして2,3,5,6−テトラクロロ−4−
トリフルオロメチル−ベンゾイルクロライドを有機溶媒
を用いて分離することにより、処理できる。この有機溶
媒は、適宜反応中にすでに存在している溶媒、例えば四
塩化炭素、であってもよい。しかしながら、有機溶媒を
処理時まで加えないこともまたはそれらを処理中に追加
添加することも可能である。段階b)中での出発物質と
して適している2,3,5,6−テトラクロロ−4−ト
リフルオロメチル−ベンゾイルクロライドが、有機相を
分離しそしてそれを蒸発乾固することにより次に得られ
る。塩素化反応中にヨウ素が加えられているなら、2,
3,5,6−テトラクロロ−4−トリフルオロメチル−
ベンゾイルクロライドの分離前に例えば亜硫酸水素ナト
リウムの添加によりこれは簡便に除去される。 【0011】本発明に従う方法の段階b)における弗素
化は例えば、1モルの2,3,5,6−テトラクロロ−
4−トリフルオロメチル−ベンゾイルクロライド当たり
5−20モルの弗化カリウムを使用して実施できる。こ
の量は好適には6−10モルである。少量の水−含有弗
化カリウムも使用できる。この場合、最初に溶媒および
弗化カリウムだけを一緒にしそして少量の溶媒を水と一
緒に蒸留することにより水を除去することが有利であ
る。例えば、2,3,5,6−テトラクロロ−4−トリ
フルオロメチル−ベンゾイルクロライドに関して1−5
倍重量の、好適には1.5−5倍重量の、溶媒を使用で
きる。本発明に従う方法の段階b)は例えば150−2
00℃の温度において実施できる。160−190℃の
温度が好適である。好適温度における好適反応時間は例
えば12−20時間である。この段階用の好適溶媒はテ
トラメチレンスルホンである。 【0012】本発明に従う方法の段階c)およびd)は好
適には互いに直後に進行させられ、そしてこれを実施す
るには例えば各場合とも遊離体(educt)に関して等モル
量またはモル過剰量の、例えば等モル量の1.5倍の、
水を段階b)後に存在している全反応混合物に、好適に
はそれを100℃以下の温度に冷却した後に、単に加え
るだけである。 【0013】本発明に従う方法の脱カルボキシル化(段
階d)は一般的に約80℃の温度において始まり、すな
わち水の添加中に始まることもある。脱カルボキシル化
は好適には100−160℃の範囲内の温度(底部温
度)において完了するまで実施される。 【0014】生成した2,3,5,6−テトラフルオロ
−ベンゾトリフルオライドは、脱カルボキシル化中に蒸
留によりすでに除去することもできる。溶媒(例えばテ
トラメチレンスルホン)の沸点までに通過したこの成分
および全ての揮発性成分類は簡便には一緒に集められ
る。得られた粗製2,3,5,6−テトラフルオロ−ベ
ンゾトリフルオライドは一般的に依然として水およびテ
トラメチレンスルホンを含有しているため、それを少量
の水で洗浄しそして次にそれを乾燥することが一般的に
有利である。 【0015】本発明に従う段階e)では、2,3,5,
6−テトラフルオロ−ベンゾトリフルオライドを例えば
段階d)からの反応混合物の上記の処理により生成した
ままの状態で使用できる。発煙硫酸は例えば10−50
重量%のSO3を含有できる。それは好適には20−3
0重量%のSO3を含有している。発煙硫酸は例えば、
段階d)の生成物に関して1モル以上のSO3の量で使用
できる。例えば4倍モル量以上の如き大過剰のSO3は
一般的に妨害的ではないが経済的でない。段階e)の実
施に適する温度は例えば70−120℃であり、そして
適当な反応時間は例えば2−5時間である。 【0016】このようにして製造された2,3,5,6
−テトラフルオロ安息香酸は、例えば反応混合物を冷却
後に氷−水混合物中で撹拌し、生成した沈澱を濾別し、
適宜少量の冷水で洗浄し、そして乾燥することにより、
単離できる。 【0017】このようにして、公知の方法の欠点を避け
ながら、2,3,5,6−テトラフルオロ安息香酸が
(使用した4−トリフルオロメチル−ベンゾイルフルオ
ライドに関して)例えば理論値の50−60%の収率
で、そして95%以上の、しばしば98%以上の、純度
で製造できる。最も簡単な場合には三反応段階からなる
本発明に従う方法では相当程度の副反応を伴なう工程が
予測されていたため、本発明によって比較的容易に入手
できる出発物質類並びに比較的容易に取扱える反応およ
び化学物質類を必要とするだけでなく、希望する生成物
が比較的高い収率および優れた純度で得られる方法が得
られるということは非常に驚異的なことである。例えば
段階a)においてCF3基はそのように比較的不活性な行
動をせず塩素化および/または処理中に共−反応しそし
てそれにより望ましくない副生物類が相当な量で生成す
るであろうと予測されていた。例えばCF2Clおよび/
またはCFCl2基−含有副生物類がCF3から塩素化に
より生成でき、2,3,5,6−テトラクロロ−テレフ
タロイルクロライドがCF3基の加水分解により生成で
き、および/またはトリ−および/またはジクロロ−4
−トリフルオロメチル−ベンゾイルクロライドが芳香族
核の不完全な塩素化により生成できる。さらに、たとえ
生じた副生物類を特別な精製にかけずそしてそこで生成
した副生物類を段階e)に進ませた時でさえ本発明に従
う方法を簡単なやり方で実施することにより非常に純粋
な2,3,5,6−テトラフルオロ安息香酸を単離でき
るということも驚異的なことである。 【0018】本発明はまた、これまで知られていない化
合物である2,3,5,6−テトラクロロ−4−トリフ
ルオロメチル−ベンゾイルクロライドにも関するもので
ある。これは本発明に従う上記の方法を段階a)後に終
了させ、そこに記されている反応混合物を処理し、そし
て適宜さらに精製することにより、得られる。 【0019】2,3,5,6−テトラクロロ−4−トリ
フルオロメチル−ベンゾイルクロライドは、それ自体が
高有効性殺昆虫剤類用の中間生成物である2,3,5,
6−テトラフルオロ−安息香酸(上記参照)の有利な製
造用の中間生成物である(ドイツ公開明細書2,65
8,074参照)。 【0020】本発明はさらに、これまで知られていない
化合物である2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ト
リフルオロメチル−ベンゾイルフルオライドにも関する
ものである。これは、本発明に従う上記の方法を段階
b)後に終了させ、そして反応混合物を例えば蒸留によ
り処理することにより、得られる。 【0021】2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ト
リフルオロメチル−ベンゾイルフルオライドは、それ自
体が高有効性殺昆虫剤類用の中間生成物である2,3,
5,6−テトラフルオロ−安息香酸(上記参照)の有利
な製造用の中間生成物である(ドイツ公開明細書2,6
58,074参照)。 【0022】 【実施例】実施例1 a)1kgの四塩化炭素、870gのクロロスルホン酸、2
88gの4−トリフルオロメチル−ベンゾイルフルオラ
イドおよび6gのヨウ素を2リットルのガラス製撹拌容
器中に入れ、そして塩素をこの混合物中に55−60℃
の温度において通した。700gの塩素を通した後に、
混合物を室温に冷却し、そして2kgの氷−水および80
0gの四塩化炭素の混合物中に冷却しながら撹拌添加
し、そしてヨウ素が除去されるまで亜硫酸水素ナトリウ
ム水溶液(約20−40%強度溶液)を加えた。有機相
を次に分離し、水相を200gの新しい四塩化炭素で繰
り返し洗浄し、そして回転蒸発器上で一緒にした四塩化
炭素抽出物から四塩化炭素を除去した。このようにして
72−76℃の融点を有する505gの83%純度の
2,3,5,6−テトラクロロ−4−トリフルオロメチ
ル−ベンゾイルクロライドが得られた。これは理論値の
80.5%の純粋な生成物の収率に相当していた。 【0023】b)1,680gのテトラメチレンスルホン
および600gの標準的工業用弗化カリウムを、蒸留連
結部が備えられている2リットルのガラス製撹拌容器中
に入れた。弗化カリウム中に含まれている水分を40g
のテトラメチレンスルホンの蒸留により除去した。50
5gのa)に従い得られた生成物を次に90℃の内部温度
において加え、そして混合物を180℃に14時間加熱
した。混合物を次に100℃に冷却し、そして44gの
水を滴々添加すると、二酸化炭素の発生が始まった。水
の添加が完了した後に、混合物を15分間撹拌し、次に
あまり激しくない二酸化炭素発生速度においてゆっくり
と160℃に暖め、そして通過した蒸留物を集めた。二
酸化炭素発生の完了後に、真空を適用し、そして20ミ
リバールにおいて140℃までに通過した蒸留物を集め
た。一緒にした蒸留物を少量の水で洗浄し、次に乾燥
し、そして再蒸留した。このようにして112℃の沸点
を有する216gの88%までの純度を有する2,3,
5,6−テトラフルオロ−ベンゾトリフルオライドが得
られた。これは理論値の72%の純粋な生成物の収率に
相当していた。 【0024】c)434gの20%強度発煙硫酸および2
16gのb)に従い得られた生成物をガラス容器中で混合
し、そして撹拌しながら還流温度(103℃)に加熱し
た。還流が終了した時に、内部温度をゆっくり120℃
に高めた。3時間後に、反応混合物を3℃に冷却し、そ
して温度を30℃以下に保ちながら200gの氷−水を
冷却しながら撹拌添加した。生成した懸濁液を濾別し、
少量の氷−水で洗浄し、そして乾燥した。148℃の融
点を有する166gの2,3,5,6−テトラフルオロ
−安息香酸が得られ、それは理論値の97%に相当して
いた。このようにして単離された2,3,5,6−テト
ラフルオロ安息香酸の純度は99%以上であった。 【0025】実施例2 実施例1a)中の如き工程を実施したが、このようにし
て得られた2,3,5,6−テトラフルオロ−4−トリ
フルオロメチル−ベンゾイルクロライドを四塩化炭素お
よび石油エーテルの混合物からの再結晶化によりさらに
精製した。 【0026】76℃の融点を有する390gの98%純
度の2,3,5,6−テトラクロロ−4−トリフルオロ
メチル−ベンゾイルクロライドがこのようにして得られ
た。 【0027】実施例3 実施例1a)中の如き工程を実施したが、弗化カリウム
との反応後に水を100℃において加えず、その代わり
に反応混合物を20ミリバールにおいて140℃まで蒸
留し、そして次に再蒸留した。 【0028】54−56℃/20ミリバールの沸点を有
する133gの92%純度の2,3,5,6−テトラフ
ルオロ−4−トリフルオロメチル−ベンゾイルフルオラ
イドがこのようにして得られた。 【0029】実施例4 実施例1a)中の如き工程を実施したが、四塩化炭素の
代わりに1.1kgの1,1,2,2−テトラクロロエタ
ンを使用し、そして塩素を45−50℃において通し
た。75−76℃の融点を有する511gの95%純度
の2,3,5,6−テトラクロロ−4−トリフルオロメ
チル−ベンゾイルクロライドが得られた。これは理論値
の92.5%の収率に相当していた。 【0030】実施例5 実施例4中の如き工程を実施したが、テトラクロロエタ
ンの代わりに900gの塩化スルフリルを使用した。結
果は実施例4に相当していた。
5,6−テトラクロロ−4−トリフルオロメチル−ベン
ゾイルクロライドおよび2,3,5,6−テトラフルオ
ロ−4−トリフルオロメチル−ベンゾイルフルオライド
に関するものである。 【0002】2,3,5,6−テトラフルオロ安息香酸
は公知の化合物であり、それは例えば高有効性殺昆虫剤
類の製造用に使用できる(例えばドイツ公開明細書2,
658,074参照)。この化合物を製造するための公
知の方法は、特に工業的規模における実施時に、大きな
欠点に悩まされる。例えばそれらは入手しにくい出発物
質類、実施しにくい反応および取扱いにくい化学物質類
を必要とし、および/またはそれらは非常に選択的でな
い(例えばR.J.ハーパー(Harper)、J.O.
C.、29、2385−9(1964)−主な欠点:グ
リニヤール反応;V.I.ヴィソシン(Vysocin)他、
ズルナル・オブシェイ・キミイ(Zh.Obsh.Chi
m.)、39、1607−15(1969)−主な欠
点:水素化アルミニウムリチウム、G.G.ヤコブソン
(Yaobson)他、ズルナル・オルガニック・キミイ(Z
h.Org.Khim.)、10、799−804(197
4)−主な欠点:弗化アンチモン(V)の使用:ヨーロ
ッパ公開明細書60,617−主な欠点:ブチルリチウ
ムの使用、およびD.J.アルソップ(Alsop)他、ザ
・ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイエティ(J.C
hem.Soc.)、1962、1801−5−主な欠点:
低い収率)。 【0003】今、2,3,5,6−テトラフルオロ安息
香酸の製造方法を見出し、該方法は a)4−トリフルオロメチル−ベンゾイルフルオライド
をクロロスルホン酸の存在下でそして適宜溶媒の存在下
で60℃未満の温度において塩素化して、2,3,5,
6−テトラクロロ−4−トリフルオロメチル−ベンゾイ
ルクロライドを生成し、 b)2,3,5,6−テトラクロロ−4−トリフルオロ
メチル−ベンゾイルクロライドを非プロトン性の双極性
不活性溶媒中で弗化カリウムを用いて弗素化して、2,
3,5,6−テトラフルオロ−4−トリフルオロメチル
−ベンゾイルフルオライドを生成し、 c)2,3,5,6−テトラフルオロ−4−トリフルオ
ロメチル−ベンゾイルフルオライドを加水分解して、
2,3,5,6−テトラフルオロ−4−トリフルオロメ
チル−安息香酸を生成し、 d)2,3,5,6−テトラフルオロ−4−トリフルオ
ロメチル−安息香酸を高められた温度において脱カルボ
キシル化して、2,3,5,6−テトラフルオロ−ベン
ゾトリフルオライドを生成し、そして e)2,3,5,6−テトラフルオロ−ベンゾトリフル
オライドを発煙硫酸を用いて鹸化して、2,3,5,6
−テトラフルオロ−安息香酸を生成することを特徴とし
ている。 【0004】段階b)およびc)の生成物類は好適には単
離されない。段階b)、c)およびd)を段階b)の生成物
を単離せずに互いに直後に段階b)と同じ反応容器中で
そのまま進行させるような工程が好適に実施され、そし
て加水分解中または後に脱カルボキシル化が起きるよう
な温度に調節される。このようにすると、本発明に従う
方法は三段階反応として進行させることができる。 【0005】本発明に従う方法のこの好適な態様は例え
ば下記の反応式により説明できる: 【0006】 【化1】 【0007】段階a)用に必要な出発物質である4−ト
リフルオロメチル−ベンゾイルフルオライドは商業的に
入手可能な生成物である。 【0008】クロロスルホン酸は例えば1モルの4−ト
リフルオロメチル−4−ベンゾイルフルオライド当たり
2−10モルの量で使用できる。この量は好適には4−
7.5モルである。段階a)における塩素化は一般的に
元素状塩素を使用して実施できる。 【0009】例えば、塩素を反応混合物中に塩素がそこ
で吸収される限り通すことができる。少量の、例えば使
用する塩素に関して0.01−2重量%の、ヨウ素を反
応混合物に加えることが有利である。さらに、塩素化を
溶媒の存在下で実施することも有利である。適当な溶媒
類は例えば、四塩化炭素、テトラクロロエタン、ジフル
オロテトラクロロエタンおよび塩化スルフリルである。
1,1,2,2−テトラクロロエタンおよび塩化スルフ
リルが好適であり、それらは例えば4−トリフルオロメ
チル−ベンゾイルフルオライドに関して100−500
重量%を使用できる。塩素化用の好適な温度は例えば4
0−60℃の範囲内のもの、特に40−55℃の範囲内
のもの、である。原則的には塩素化を60℃以上の温度
においても実施できるが、その時は希望する塩素化生成
物の収率が相当減じられる。 【0010】段階a)の塩素化反応後に存在する反応混
合物は、例えばそれを適宜予備冷却した後に氷−水混合
物中に加えそして2,3,5,6−テトラクロロ−4−
トリフルオロメチル−ベンゾイルクロライドを有機溶媒
を用いて分離することにより、処理できる。この有機溶
媒は、適宜反応中にすでに存在している溶媒、例えば四
塩化炭素、であってもよい。しかしながら、有機溶媒を
処理時まで加えないこともまたはそれらを処理中に追加
添加することも可能である。段階b)中での出発物質と
して適している2,3,5,6−テトラクロロ−4−ト
リフルオロメチル−ベンゾイルクロライドが、有機相を
分離しそしてそれを蒸発乾固することにより次に得られ
る。塩素化反応中にヨウ素が加えられているなら、2,
3,5,6−テトラクロロ−4−トリフルオロメチル−
ベンゾイルクロライドの分離前に例えば亜硫酸水素ナト
リウムの添加によりこれは簡便に除去される。 【0011】本発明に従う方法の段階b)における弗素
化は例えば、1モルの2,3,5,6−テトラクロロ−
4−トリフルオロメチル−ベンゾイルクロライド当たり
5−20モルの弗化カリウムを使用して実施できる。こ
の量は好適には6−10モルである。少量の水−含有弗
化カリウムも使用できる。この場合、最初に溶媒および
弗化カリウムだけを一緒にしそして少量の溶媒を水と一
緒に蒸留することにより水を除去することが有利であ
る。例えば、2,3,5,6−テトラクロロ−4−トリ
フルオロメチル−ベンゾイルクロライドに関して1−5
倍重量の、好適には1.5−5倍重量の、溶媒を使用で
きる。本発明に従う方法の段階b)は例えば150−2
00℃の温度において実施できる。160−190℃の
温度が好適である。好適温度における好適反応時間は例
えば12−20時間である。この段階用の好適溶媒はテ
トラメチレンスルホンである。 【0012】本発明に従う方法の段階c)およびd)は好
適には互いに直後に進行させられ、そしてこれを実施す
るには例えば各場合とも遊離体(educt)に関して等モル
量またはモル過剰量の、例えば等モル量の1.5倍の、
水を段階b)後に存在している全反応混合物に、好適に
はそれを100℃以下の温度に冷却した後に、単に加え
るだけである。 【0013】本発明に従う方法の脱カルボキシル化(段
階d)は一般的に約80℃の温度において始まり、すな
わち水の添加中に始まることもある。脱カルボキシル化
は好適には100−160℃の範囲内の温度(底部温
度)において完了するまで実施される。 【0014】生成した2,3,5,6−テトラフルオロ
−ベンゾトリフルオライドは、脱カルボキシル化中に蒸
留によりすでに除去することもできる。溶媒(例えばテ
トラメチレンスルホン)の沸点までに通過したこの成分
および全ての揮発性成分類は簡便には一緒に集められ
る。得られた粗製2,3,5,6−テトラフルオロ−ベ
ンゾトリフルオライドは一般的に依然として水およびテ
トラメチレンスルホンを含有しているため、それを少量
の水で洗浄しそして次にそれを乾燥することが一般的に
有利である。 【0015】本発明に従う段階e)では、2,3,5,
6−テトラフルオロ−ベンゾトリフルオライドを例えば
段階d)からの反応混合物の上記の処理により生成した
ままの状態で使用できる。発煙硫酸は例えば10−50
重量%のSO3を含有できる。それは好適には20−3
0重量%のSO3を含有している。発煙硫酸は例えば、
段階d)の生成物に関して1モル以上のSO3の量で使用
できる。例えば4倍モル量以上の如き大過剰のSO3は
一般的に妨害的ではないが経済的でない。段階e)の実
施に適する温度は例えば70−120℃であり、そして
適当な反応時間は例えば2−5時間である。 【0016】このようにして製造された2,3,5,6
−テトラフルオロ安息香酸は、例えば反応混合物を冷却
後に氷−水混合物中で撹拌し、生成した沈澱を濾別し、
適宜少量の冷水で洗浄し、そして乾燥することにより、
単離できる。 【0017】このようにして、公知の方法の欠点を避け
ながら、2,3,5,6−テトラフルオロ安息香酸が
(使用した4−トリフルオロメチル−ベンゾイルフルオ
ライドに関して)例えば理論値の50−60%の収率
で、そして95%以上の、しばしば98%以上の、純度
で製造できる。最も簡単な場合には三反応段階からなる
本発明に従う方法では相当程度の副反応を伴なう工程が
予測されていたため、本発明によって比較的容易に入手
できる出発物質類並びに比較的容易に取扱える反応およ
び化学物質類を必要とするだけでなく、希望する生成物
が比較的高い収率および優れた純度で得られる方法が得
られるということは非常に驚異的なことである。例えば
段階a)においてCF3基はそのように比較的不活性な行
動をせず塩素化および/または処理中に共−反応しそし
てそれにより望ましくない副生物類が相当な量で生成す
るであろうと予測されていた。例えばCF2Clおよび/
またはCFCl2基−含有副生物類がCF3から塩素化に
より生成でき、2,3,5,6−テトラクロロ−テレフ
タロイルクロライドがCF3基の加水分解により生成で
き、および/またはトリ−および/またはジクロロ−4
−トリフルオロメチル−ベンゾイルクロライドが芳香族
核の不完全な塩素化により生成できる。さらに、たとえ
生じた副生物類を特別な精製にかけずそしてそこで生成
した副生物類を段階e)に進ませた時でさえ本発明に従
う方法を簡単なやり方で実施することにより非常に純粋
な2,3,5,6−テトラフルオロ安息香酸を単離でき
るということも驚異的なことである。 【0018】本発明はまた、これまで知られていない化
合物である2,3,5,6−テトラクロロ−4−トリフ
ルオロメチル−ベンゾイルクロライドにも関するもので
ある。これは本発明に従う上記の方法を段階a)後に終
了させ、そこに記されている反応混合物を処理し、そし
て適宜さらに精製することにより、得られる。 【0019】2,3,5,6−テトラクロロ−4−トリ
フルオロメチル−ベンゾイルクロライドは、それ自体が
高有効性殺昆虫剤類用の中間生成物である2,3,5,
6−テトラフルオロ−安息香酸(上記参照)の有利な製
造用の中間生成物である(ドイツ公開明細書2,65
8,074参照)。 【0020】本発明はさらに、これまで知られていない
化合物である2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ト
リフルオロメチル−ベンゾイルフルオライドにも関する
ものである。これは、本発明に従う上記の方法を段階
b)後に終了させ、そして反応混合物を例えば蒸留によ
り処理することにより、得られる。 【0021】2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ト
リフルオロメチル−ベンゾイルフルオライドは、それ自
体が高有効性殺昆虫剤類用の中間生成物である2,3,
5,6−テトラフルオロ−安息香酸(上記参照)の有利
な製造用の中間生成物である(ドイツ公開明細書2,6
58,074参照)。 【0022】 【実施例】実施例1 a)1kgの四塩化炭素、870gのクロロスルホン酸、2
88gの4−トリフルオロメチル−ベンゾイルフルオラ
イドおよび6gのヨウ素を2リットルのガラス製撹拌容
器中に入れ、そして塩素をこの混合物中に55−60℃
の温度において通した。700gの塩素を通した後に、
混合物を室温に冷却し、そして2kgの氷−水および80
0gの四塩化炭素の混合物中に冷却しながら撹拌添加
し、そしてヨウ素が除去されるまで亜硫酸水素ナトリウ
ム水溶液(約20−40%強度溶液)を加えた。有機相
を次に分離し、水相を200gの新しい四塩化炭素で繰
り返し洗浄し、そして回転蒸発器上で一緒にした四塩化
炭素抽出物から四塩化炭素を除去した。このようにして
72−76℃の融点を有する505gの83%純度の
2,3,5,6−テトラクロロ−4−トリフルオロメチ
ル−ベンゾイルクロライドが得られた。これは理論値の
80.5%の純粋な生成物の収率に相当していた。 【0023】b)1,680gのテトラメチレンスルホン
および600gの標準的工業用弗化カリウムを、蒸留連
結部が備えられている2リットルのガラス製撹拌容器中
に入れた。弗化カリウム中に含まれている水分を40g
のテトラメチレンスルホンの蒸留により除去した。50
5gのa)に従い得られた生成物を次に90℃の内部温度
において加え、そして混合物を180℃に14時間加熱
した。混合物を次に100℃に冷却し、そして44gの
水を滴々添加すると、二酸化炭素の発生が始まった。水
の添加が完了した後に、混合物を15分間撹拌し、次に
あまり激しくない二酸化炭素発生速度においてゆっくり
と160℃に暖め、そして通過した蒸留物を集めた。二
酸化炭素発生の完了後に、真空を適用し、そして20ミ
リバールにおいて140℃までに通過した蒸留物を集め
た。一緒にした蒸留物を少量の水で洗浄し、次に乾燥
し、そして再蒸留した。このようにして112℃の沸点
を有する216gの88%までの純度を有する2,3,
5,6−テトラフルオロ−ベンゾトリフルオライドが得
られた。これは理論値の72%の純粋な生成物の収率に
相当していた。 【0024】c)434gの20%強度発煙硫酸および2
16gのb)に従い得られた生成物をガラス容器中で混合
し、そして撹拌しながら還流温度(103℃)に加熱し
た。還流が終了した時に、内部温度をゆっくり120℃
に高めた。3時間後に、反応混合物を3℃に冷却し、そ
して温度を30℃以下に保ちながら200gの氷−水を
冷却しながら撹拌添加した。生成した懸濁液を濾別し、
少量の氷−水で洗浄し、そして乾燥した。148℃の融
点を有する166gの2,3,5,6−テトラフルオロ
−安息香酸が得られ、それは理論値の97%に相当して
いた。このようにして単離された2,3,5,6−テト
ラフルオロ安息香酸の純度は99%以上であった。 【0025】実施例2 実施例1a)中の如き工程を実施したが、このようにし
て得られた2,3,5,6−テトラフルオロ−4−トリ
フルオロメチル−ベンゾイルクロライドを四塩化炭素お
よび石油エーテルの混合物からの再結晶化によりさらに
精製した。 【0026】76℃の融点を有する390gの98%純
度の2,3,5,6−テトラクロロ−4−トリフルオロ
メチル−ベンゾイルクロライドがこのようにして得られ
た。 【0027】実施例3 実施例1a)中の如き工程を実施したが、弗化カリウム
との反応後に水を100℃において加えず、その代わり
に反応混合物を20ミリバールにおいて140℃まで蒸
留し、そして次に再蒸留した。 【0028】54−56℃/20ミリバールの沸点を有
する133gの92%純度の2,3,5,6−テトラフ
ルオロ−4−トリフルオロメチル−ベンゾイルフルオラ
イドがこのようにして得られた。 【0029】実施例4 実施例1a)中の如き工程を実施したが、四塩化炭素の
代わりに1.1kgの1,1,2,2−テトラクロロエタ
ンを使用し、そして塩素を45−50℃において通し
た。75−76℃の融点を有する511gの95%純度
の2,3,5,6−テトラクロロ−4−トリフルオロメ
チル−ベンゾイルクロライドが得られた。これは理論値
の92.5%の収率に相当していた。 【0030】実施例5 実施例4中の如き工程を実施したが、テトラクロロエタ
ンの代わりに900gの塩化スルフリルを使用した。結
果は実施例4に相当していた。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.2,3,5,6−テトラクロロ−4−トリフルオロ
メチル−ベンゾイルクロライドおよび2,3,5,6−
テトラフルオロ−4−トリフルオロメチル−ベンゾイル
フルオライドからなる群から選択された4−トリフルオ
ロメチル−ベンゾイル化合物。
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|---|---|---|---|
| DE3621707.7 | 1986-06-28 | ||
| DE19863621707 DE3621707A1 (de) | 1986-06-28 | 1986-06-28 | Verfahren zur herstellung von 2,3,5,6-tetrafluorbenzoesaeure und die neuen verbindungen 2,3,5,6-tetrachlor-4-trifluormethyl-benzoylchlorid und 2,3,5,6-tetrafluor-4-trifluormethyl-benzoylfluorid |
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| JP62154582A Division JP2512478B2 (ja) | 1986-06-28 | 1987-06-23 | 2,3,5,6―テトラフルオロ安息香酸の製造方法 |
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