JP2710048B2 - 垂直磁気記録媒体とその製造方法 - Google Patents
垂直磁気記録媒体とその製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】
(技術分野)
本発明は垂直磁気記録媒体とその製造方法に関する。
本発明は特に低保磁力の水平磁化膜と高保磁力の垂直磁
化膜とを組み合わせた形式の面内等方性垂直磁気記録媒
体に関する。 (従来技術とその問題点) 垂直磁気記録方式は、従来の面内磁気記録方式にくら
べて、記録密度を大幅に向上させることができるので、
高密度記録に適している。垂直磁気記録媒体としては、
例えば、第1図に示されるように、非磁性基体1の上
に、高透磁率層となる水平磁化膜2を形成するととも
に、この水平磁化膜の上に磁気記録層となる垂直磁化膜
3を積層した2層構造のものが知られている。前記水平
磁化膜はNi−Fe−Mo、Ni−Fe系のスーパーマロイ又はパ
ーマロイ等で構成され、垂直磁化膜はCo−Cr等で構成さ
れている。 このような2層構造の垂直磁気記録媒体は特開昭61−
129728号に示されている様に単磁極型の磁気記録再生ヘ
ッドによる記録再生に適しており、水平磁化膜が垂直磁
化の減磁作用を小さくし、さらに磁束の収束作用を行な
うなどの優れた作用効果を奏することが知られている。 上記の垂直直録媒体の工業的製造には、一般に長尺の
非磁性基体を走行させながら水平磁化膜及び垂直磁化膜
を順次スパッタ形成するスパッタ法が用いられている。
ところが、水平磁化膜をスパッタ法によって形成した場
合、磁気記録媒体の磁気記録特性が面内で一定になら
ず、マグネトロンスパタ法では長さ方向で磁化困難、幅
方向で磁化容易となる磁気異方性を生じ、再生出力の方
向による変動が大きくなる。かかる磁気記録媒体を磁気
デイスクとして使用すると、再生出力のモジュレイショ
ン(エンベロープの変動)が大きくなる問題がある。 本発明者等は、特開昭61−129728号に示されるよう
に、マグネトロンスパッタ法において、水平磁化膜の特
性を改善することにより、この問題を解決できることを
見出した。すなわち、水平磁化膜に垂直磁気異方性を持
たせることにより垂直磁気記録媒体の初透磁率μiを面
内方向でほぼ一定にすることができ、磁気履歴曲線を方
向によらずほぼ一定にすることができた。かかる条件を
満たす垂直異方性磁界Hkは200e以上であることが示され
た。しかしながら、垂直異方性の制御は温度、スパッタ
条件などの調整により水平磁化膜に垂直方向に発達した
粒子構造を持たせるものであり、製造条件の制御が非常
に困難であり、製品が不安定になるという欠点があっ
た。 面内異方性を減少させる試みには、特開昭61−51814
号がある。すなわち水平磁化膜をスパッタ法等の物理堆
積法により形成する際に、雰囲気を0.3〜10%の酸素を
含有するアルゴンガスとすることにより面内磁気異方性
を減少している。0.3%未満の酸素を用いたのでは面内
磁気異方性は低下しないことが報告されている。この文
献のスパッタ法は、磁気異方性がマグネトロンスパッタ
の場合と違って非磁性基体の走行方向に磁化容易軸が生
じる垂直磁気記録媒体に適用される技術であり、マグネ
トロンスパッタ法に上記の条件を適用して水平磁化膜を
製造してみても効果は認められない。またこの文献の技
術によると水平磁化膜の酸素含有量が多いため、磁気記
録媒体の再生出力低下が大きくなるので好ましくない。 一方、特開昭62−162222号には、スパッタ法を実施す
る際に、水平磁化膜と垂直磁化膜との間に非磁性酸化層
を形成することにより磁気記録密度を向上させることが
提案されている。この方法では垂直磁化膜又は水平磁化
膜膜の一方の界面に面した部分が酸化層として形成され
るのである。このような酸化層は20vol%以上の酸素を
含有する雰囲気中で形成されるか、あるいは、0.1〜5vo
l%の酸素雰囲気において、マスク間隙の調整により酸
素の局在化を生じさせて高い酸素含有量の部分を生成し
た水平磁化膜の表面に作用させて所要の酸化を行なわせ
ることにより形成される。この方法は記録密度を高める
ことができるが、水平磁化膜の等方性を高めるための方
策としては何等記載されておらず、単に垂直磁気異方性
を有する軟磁性材料から選択することとし、その例示と
してパーマロイやスーパーマロイなどが例示されている
だけである。しかしこれらの材質の選択だけではマジュ
レイションを確実に回避することができないことは上に
述べたとおりである。 (発明の目的) 本発明の目的は、非磁性基体に低保磁力の水平磁化膜
と高保磁力の垂直磁化膜を順次形成した垂直磁気記録媒
体において、面内方向に等方性の高い磁気記録媒体を提
供することにある。 (発明の概要) 本発明は、非磁性基体の表面に水平磁化膜と垂直磁化
膜とを順次積層して設けた磁気記録媒体において、前記
水平磁化膜に、垂直磁気異方性磁界20〜1500eを有する
ように酸素及び窒素の少なくとも一種を含有させたこと
を特徴とする等方性垂直磁気記録媒体を提供する。 本発明はまた、非磁性基体の表面に水平磁化膜と垂直
磁化膜とを順次積層することを含む垂直磁気記録媒体の
製造方法において、前記水平磁化膜は、1.0〜3.0×10-3
Paの分圧を有する酸素及び/又は窒素の存在下、全圧1.
0〜2.0×10-1Paのアルゴン雰囲気中で、スパッタリング
して、垂直磁気異方性磁界が20〜1500eと成るように形
成されることを特徴とする等方性垂直磁気記録媒体の製
造方法を提供する。 本発明によると、等方性の高い垂直磁気記録媒体が提
供され、例えば、フロッピーデイスク等に好適に使用す
ることができる。 (発明の具体的な説明) 本発明は、上記のように、水平磁化膜をマグネトロン
スパッタ法等のスパッタ法により製造するに際して、そ
の雰囲気として、1.0〜3.0×10-3Paの分圧を有する酸素
及び/又は窒素を含有する、全圧1.0〜2.0×10-1Paのア
ルゴン雰囲気を用いることを特徴とする。この酸素又は
窒素の量はvol%に換算するとアルゴンに対して約0.5〜
1.5%に成るが、これは明かに前記公知例の場合では効
果のない量である。本発明者は面内異方性が垂直異方性
磁界Hkの大きさに依存すること、これは雰囲気の酸素又
は窒素含有量により制御されるが、Hkを測定すれば記録
媒体の特性を確実に予測することができることを見出し
た。酸素等は水平磁化膜の材料によって効果が異なるも
のであり、同一の保磁力でも磁気履歴曲線が異なり保磁
力を確実な指標とすることはできないが、Hkの値は正確
に垂直異方性を示し、従って面内異方性の改善を確実に
予想することができる。 酸素等の大きい含有量はむしろ磁気記録媒体の再生出
力を低下するので好ましくないことが分かった。一般
に、垂直磁気記録体の必要な条件には、面内方向に等方
性であること、高出力であること、高密度記録が可能な
ことが重要であるが、酸素又は窒素の量が1.5%をこえ
ても等方性は優れており、また記録密度の点でも優れて
いるが、出力の低下を免れないという欠点を有する。本
発明は従来の知見に反して酸素含有量を低下させたほう
が出力の高い等方性の記録媒体を提供することができた
のである。 本発明では、水平磁化膜はNi−Fe系またはNi−Fe−Mo
系合金を用いるが、そのほか高透磁率合金なら使用でき
る。また、垂直磁化膜は純アルゴン雰囲気中でCo−Cr、
その他垂直磁化膜として知られている高保磁力合金をス
パッタリングすることにより形成しうる。スパッタリン
グはマグネトロンスパッタリングを用いることが好まし
い。 第2図は、マグネトロンスパッタ方式の製造装置を概
略的に示したものである。図において、7は2×10-4Pa
以下に排気した後、分圧が1.0〜3.0×10-3Paの酸素又は
窒素を導入した、全圧1.0〜2.0×10-1Paのアルゴン雰囲
気とした真空槽、8はターゲット、9はこのターゲット
の背面側に配置されたマグネットである。10は矢印aの
方向に走行する非磁性体、11は非磁性体10を供給する供
給ロール、12は巻き取りロール、13は冷却ドラムであ
る。前記ターゲット8は、水平磁化膜を形成する場合に
はNi−Fe−Mo又はNi−Fe合金等の軟磁性体で、垂直磁化
膜を形成する場合はCo−Cr合金等の硬磁性材料で構成す
ることはもち論である。また、ターゲットは第3図に示
すように、非磁性基体10の幅W1をカバーする幅W2を有す
る矩形状に形成し、その背面側に、外形に沿う矩形リン
グ状の外側コア91及び中脚コア92を有するマグネット9
を配した構造となっている。 上記の装置において、冷却ドラム13とターゲット8側
を負とする400〜500Vの高電圧を印加すると、真空槽内
でプラズマが発生し、Ar+イオンがターゲットの負電位
に引かれてその表面に衝突し、ターゲット8に対向させ
た非磁性基体10の表面に析出する。ターゲット8の表面
における金属原子の放出跡は第3図に示したようにター
ゲット8の表面に配置されたマグネット9の形状に応じ
て矩形となる。 実施例 上記の装置を用い、水平磁化膜としてFe−Niを用い、
垂直磁化膜としてCo−Crを用い、上記の条件の範囲内で
種々の垂直磁気記録媒体を製作した。 水平磁化膜を成膜した段階でその垂直異方性磁界を測
定した。この磁界は第4図のように垂直磁化膜を面内方
向に磁化したとき、磁気飽和を生じる前に磁化曲線が折
れるところの磁界と定義され、これは測定方向によって
差がない。更に垂直磁化膜の形成後、3.5インチのデイ
スク状に打ち抜き、磁気ヘッドを用いて1周分(1トラ
ック)の出力変動すなわちモジュレイションを測定し
た。なお、モジュレイションとは(最大出力−最小出
力)/(最大出力+最小出力)×100%のことである。
それが5%以下のときに合格と判定した。更に、再生出
力を測定した。 (作用効果) 以上の結果から明らかなように、酸素及び/又は窒素
分圧を所定の範囲に限定することにより、水平磁化膜の
垂直異方性磁界を200e以上にすることができる。この特
性の水平磁化膜を用いることにより垂直磁気記録媒体の
モジュレイションは充分に小さくすることができる。し
かし酸素分圧が高くなるとHkが1500eを越えることにな
り、記録媒体の再生出力が低下するので好ましくない。
更にこのことは角型比によっても立証される。一方酸素
等の量が少ないとモジュレイションが大きくなり、記録
密度も減少する傾向が現われる。 以上のように、本発明によると垂直磁気記録媒体の面
内異方性を最低に抑制すると同時に、再正出力も維持す
ることができる点で、従来提案されなかった優れた垂直
磁気記録媒体である。
本発明は特に低保磁力の水平磁化膜と高保磁力の垂直磁
化膜とを組み合わせた形式の面内等方性垂直磁気記録媒
体に関する。 (従来技術とその問題点) 垂直磁気記録方式は、従来の面内磁気記録方式にくら
べて、記録密度を大幅に向上させることができるので、
高密度記録に適している。垂直磁気記録媒体としては、
例えば、第1図に示されるように、非磁性基体1の上
に、高透磁率層となる水平磁化膜2を形成するととも
に、この水平磁化膜の上に磁気記録層となる垂直磁化膜
3を積層した2層構造のものが知られている。前記水平
磁化膜はNi−Fe−Mo、Ni−Fe系のスーパーマロイ又はパ
ーマロイ等で構成され、垂直磁化膜はCo−Cr等で構成さ
れている。 このような2層構造の垂直磁気記録媒体は特開昭61−
129728号に示されている様に単磁極型の磁気記録再生ヘ
ッドによる記録再生に適しており、水平磁化膜が垂直磁
化の減磁作用を小さくし、さらに磁束の収束作用を行な
うなどの優れた作用効果を奏することが知られている。 上記の垂直直録媒体の工業的製造には、一般に長尺の
非磁性基体を走行させながら水平磁化膜及び垂直磁化膜
を順次スパッタ形成するスパッタ法が用いられている。
ところが、水平磁化膜をスパッタ法によって形成した場
合、磁気記録媒体の磁気記録特性が面内で一定になら
ず、マグネトロンスパタ法では長さ方向で磁化困難、幅
方向で磁化容易となる磁気異方性を生じ、再生出力の方
向による変動が大きくなる。かかる磁気記録媒体を磁気
デイスクとして使用すると、再生出力のモジュレイショ
ン(エンベロープの変動)が大きくなる問題がある。 本発明者等は、特開昭61−129728号に示されるよう
に、マグネトロンスパッタ法において、水平磁化膜の特
性を改善することにより、この問題を解決できることを
見出した。すなわち、水平磁化膜に垂直磁気異方性を持
たせることにより垂直磁気記録媒体の初透磁率μiを面
内方向でほぼ一定にすることができ、磁気履歴曲線を方
向によらずほぼ一定にすることができた。かかる条件を
満たす垂直異方性磁界Hkは200e以上であることが示され
た。しかしながら、垂直異方性の制御は温度、スパッタ
条件などの調整により水平磁化膜に垂直方向に発達した
粒子構造を持たせるものであり、製造条件の制御が非常
に困難であり、製品が不安定になるという欠点があっ
た。 面内異方性を減少させる試みには、特開昭61−51814
号がある。すなわち水平磁化膜をスパッタ法等の物理堆
積法により形成する際に、雰囲気を0.3〜10%の酸素を
含有するアルゴンガスとすることにより面内磁気異方性
を減少している。0.3%未満の酸素を用いたのでは面内
磁気異方性は低下しないことが報告されている。この文
献のスパッタ法は、磁気異方性がマグネトロンスパッタ
の場合と違って非磁性基体の走行方向に磁化容易軸が生
じる垂直磁気記録媒体に適用される技術であり、マグネ
トロンスパッタ法に上記の条件を適用して水平磁化膜を
製造してみても効果は認められない。またこの文献の技
術によると水平磁化膜の酸素含有量が多いため、磁気記
録媒体の再生出力低下が大きくなるので好ましくない。 一方、特開昭62−162222号には、スパッタ法を実施す
る際に、水平磁化膜と垂直磁化膜との間に非磁性酸化層
を形成することにより磁気記録密度を向上させることが
提案されている。この方法では垂直磁化膜又は水平磁化
膜膜の一方の界面に面した部分が酸化層として形成され
るのである。このような酸化層は20vol%以上の酸素を
含有する雰囲気中で形成されるか、あるいは、0.1〜5vo
l%の酸素雰囲気において、マスク間隙の調整により酸
素の局在化を生じさせて高い酸素含有量の部分を生成し
た水平磁化膜の表面に作用させて所要の酸化を行なわせ
ることにより形成される。この方法は記録密度を高める
ことができるが、水平磁化膜の等方性を高めるための方
策としては何等記載されておらず、単に垂直磁気異方性
を有する軟磁性材料から選択することとし、その例示と
してパーマロイやスーパーマロイなどが例示されている
だけである。しかしこれらの材質の選択だけではマジュ
レイションを確実に回避することができないことは上に
述べたとおりである。 (発明の目的) 本発明の目的は、非磁性基体に低保磁力の水平磁化膜
と高保磁力の垂直磁化膜を順次形成した垂直磁気記録媒
体において、面内方向に等方性の高い磁気記録媒体を提
供することにある。 (発明の概要) 本発明は、非磁性基体の表面に水平磁化膜と垂直磁化
膜とを順次積層して設けた磁気記録媒体において、前記
水平磁化膜に、垂直磁気異方性磁界20〜1500eを有する
ように酸素及び窒素の少なくとも一種を含有させたこと
を特徴とする等方性垂直磁気記録媒体を提供する。 本発明はまた、非磁性基体の表面に水平磁化膜と垂直
磁化膜とを順次積層することを含む垂直磁気記録媒体の
製造方法において、前記水平磁化膜は、1.0〜3.0×10-3
Paの分圧を有する酸素及び/又は窒素の存在下、全圧1.
0〜2.0×10-1Paのアルゴン雰囲気中で、スパッタリング
して、垂直磁気異方性磁界が20〜1500eと成るように形
成されることを特徴とする等方性垂直磁気記録媒体の製
造方法を提供する。 本発明によると、等方性の高い垂直磁気記録媒体が提
供され、例えば、フロッピーデイスク等に好適に使用す
ることができる。 (発明の具体的な説明) 本発明は、上記のように、水平磁化膜をマグネトロン
スパッタ法等のスパッタ法により製造するに際して、そ
の雰囲気として、1.0〜3.0×10-3Paの分圧を有する酸素
及び/又は窒素を含有する、全圧1.0〜2.0×10-1Paのア
ルゴン雰囲気を用いることを特徴とする。この酸素又は
窒素の量はvol%に換算するとアルゴンに対して約0.5〜
1.5%に成るが、これは明かに前記公知例の場合では効
果のない量である。本発明者は面内異方性が垂直異方性
磁界Hkの大きさに依存すること、これは雰囲気の酸素又
は窒素含有量により制御されるが、Hkを測定すれば記録
媒体の特性を確実に予測することができることを見出し
た。酸素等は水平磁化膜の材料によって効果が異なるも
のであり、同一の保磁力でも磁気履歴曲線が異なり保磁
力を確実な指標とすることはできないが、Hkの値は正確
に垂直異方性を示し、従って面内異方性の改善を確実に
予想することができる。 酸素等の大きい含有量はむしろ磁気記録媒体の再生出
力を低下するので好ましくないことが分かった。一般
に、垂直磁気記録体の必要な条件には、面内方向に等方
性であること、高出力であること、高密度記録が可能な
ことが重要であるが、酸素又は窒素の量が1.5%をこえ
ても等方性は優れており、また記録密度の点でも優れて
いるが、出力の低下を免れないという欠点を有する。本
発明は従来の知見に反して酸素含有量を低下させたほう
が出力の高い等方性の記録媒体を提供することができた
のである。 本発明では、水平磁化膜はNi−Fe系またはNi−Fe−Mo
系合金を用いるが、そのほか高透磁率合金なら使用でき
る。また、垂直磁化膜は純アルゴン雰囲気中でCo−Cr、
その他垂直磁化膜として知られている高保磁力合金をス
パッタリングすることにより形成しうる。スパッタリン
グはマグネトロンスパッタリングを用いることが好まし
い。 第2図は、マグネトロンスパッタ方式の製造装置を概
略的に示したものである。図において、7は2×10-4Pa
以下に排気した後、分圧が1.0〜3.0×10-3Paの酸素又は
窒素を導入した、全圧1.0〜2.0×10-1Paのアルゴン雰囲
気とした真空槽、8はターゲット、9はこのターゲット
の背面側に配置されたマグネットである。10は矢印aの
方向に走行する非磁性体、11は非磁性体10を供給する供
給ロール、12は巻き取りロール、13は冷却ドラムであ
る。前記ターゲット8は、水平磁化膜を形成する場合に
はNi−Fe−Mo又はNi−Fe合金等の軟磁性体で、垂直磁化
膜を形成する場合はCo−Cr合金等の硬磁性材料で構成す
ることはもち論である。また、ターゲットは第3図に示
すように、非磁性基体10の幅W1をカバーする幅W2を有す
る矩形状に形成し、その背面側に、外形に沿う矩形リン
グ状の外側コア91及び中脚コア92を有するマグネット9
を配した構造となっている。 上記の装置において、冷却ドラム13とターゲット8側
を負とする400〜500Vの高電圧を印加すると、真空槽内
でプラズマが発生し、Ar+イオンがターゲットの負電位
に引かれてその表面に衝突し、ターゲット8に対向させ
た非磁性基体10の表面に析出する。ターゲット8の表面
における金属原子の放出跡は第3図に示したようにター
ゲット8の表面に配置されたマグネット9の形状に応じ
て矩形となる。 実施例 上記の装置を用い、水平磁化膜としてFe−Niを用い、
垂直磁化膜としてCo−Crを用い、上記の条件の範囲内で
種々の垂直磁気記録媒体を製作した。 水平磁化膜を成膜した段階でその垂直異方性磁界を測
定した。この磁界は第4図のように垂直磁化膜を面内方
向に磁化したとき、磁気飽和を生じる前に磁化曲線が折
れるところの磁界と定義され、これは測定方向によって
差がない。更に垂直磁化膜の形成後、3.5インチのデイ
スク状に打ち抜き、磁気ヘッドを用いて1周分(1トラ
ック)の出力変動すなわちモジュレイションを測定し
た。なお、モジュレイションとは(最大出力−最小出
力)/(最大出力+最小出力)×100%のことである。
それが5%以下のときに合格と判定した。更に、再生出
力を測定した。 (作用効果) 以上の結果から明らかなように、酸素及び/又は窒素
分圧を所定の範囲に限定することにより、水平磁化膜の
垂直異方性磁界を200e以上にすることができる。この特
性の水平磁化膜を用いることにより垂直磁気記録媒体の
モジュレイションは充分に小さくすることができる。し
かし酸素分圧が高くなるとHkが1500eを越えることにな
り、記録媒体の再生出力が低下するので好ましくない。
更にこのことは角型比によっても立証される。一方酸素
等の量が少ないとモジュレイションが大きくなり、記録
密度も減少する傾向が現われる。 以上のように、本発明によると垂直磁気記録媒体の面
内異方性を最低に抑制すると同時に、再正出力も維持す
ることができる点で、従来提案されなかった優れた垂直
磁気記録媒体である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明が適用される垂直磁気記録媒体の1例を
示す断面図、第2図は本発明を実施する装置の1例を示
す該略図、第3図は本は同装置のターゲット部の平面
図、及び第4図は垂直異方性磁界の説明図である。
示す断面図、第2図は本発明を実施する装置の1例を示
す該略図、第3図は本は同装置のターゲット部の平面
図、及び第4図は垂直異方性磁界の説明図である。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.非磁性基体の表面に水平磁化膜と垂直磁化膜とを順
次積層して設けた磁気記録媒体において、前記水平磁化
膜に、垂直磁気異方性磁界20〜1500eを有するように酸
素及び窒素の少なくとも一種を含有させたことを特徴と
する面内等方性垂直磁気記録媒体。 2.非磁性基体の表面に水平磁化膜と垂直磁化膜とを順
次積層することを含む垂直磁気記録媒体の製造方法にお
いて、前記水平磁化膜は、1.0〜3.0×10-3Paの分圧を有
する酸素及び/又は窒素の存在下、全圧1.0〜2.0×10-1
Paのアルゴン雰囲気中で、スパッタリングして、垂直磁
気異方性磁界が20〜1500eと成るように形成されること
を特徴とする等方性面内垂直磁気記録媒体の製造方法。 3.水平磁化膜はNi−Fe系またはNi−Fe−Mo系パーマロ
イである前記第2項記載の垂直磁気記録媒体の製造方
法。 4.垂直磁化膜は純アルゴン雰囲気中でCo−Crをスパッ
タリングすることにより形成される前記第2項または第
3項記載の垂直磁気記録媒体の製造方法。 5.スパッタリングはマグネトロンスパッタリングであ
る前記第2項ないし第4項のいずれかに記載の垂直磁気
記録媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30443787A JP2710048B2 (ja) | 1987-12-03 | 1987-12-03 | 垂直磁気記録媒体とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30443787A JP2710048B2 (ja) | 1987-12-03 | 1987-12-03 | 垂直磁気記録媒体とその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01149221A JPH01149221A (ja) | 1989-06-12 |
| JP2710048B2 true JP2710048B2 (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=17932997
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30443787A Expired - Lifetime JP2710048B2 (ja) | 1987-12-03 | 1987-12-03 | 垂直磁気記録媒体とその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2710048B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DK0573810T3 (da) * | 1992-06-04 | 1997-09-22 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Transportør til at bære og fremføre linned |
-
1987
- 1987-12-03 JP JP30443787A patent/JP2710048B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01149221A (ja) | 1989-06-12 |
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