JP2710663B2 - 血液処理器の製造方法 - Google Patents

血液処理器の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、血液透析,血液過,血漿分離などの中空
繊維半透膜を用いる血液処理器の製造方法に関する。
<従来技術> 血液処理器は、血液を血液処理器に流す前処理とし
て、生理食塩水を血液処理器にプライミングが行なわ
れ、血液処理器に完全に生理食塩水に置換し、その際充
分に生理食塩水を流して血液処理器内の洗浄も同時に行
なわれる。これらの血液処理器のプライミングにおい
て、血液処理器の中空繊維半透膜への生理食塩水が問題
となる。
すなわち、中空繊維半透膜への生理食塩水の充填が完
全に行なわれないとプライミング時の中空繊維の洗浄効
果が悪いのみならず血流を流した時に中空繊維部で血流
のクロットを誘発したり、使用後の返血過程で血液が処
理器に残血する等の問題が発生する。
従って、生理食塩水の充填性は、病院におけるプライ
ミング作業の効率、さらには、使用時の安全性に影響す
る特性であり、充填性の優れた血液処理器が要求されて
いる。
<発明の目的> 本発明者は、かかる従来の問題点を解決することを目
的として、鋭意研究した結果、中空繊維半透膜を血液処
理器に樹脂で固定し再端部を開口させた後、他方より圧
空を流すことが中空繊維半透膜への生理食塩水の充填性
改善に効率なことを見い出し、本発明に到達した。
<発明の構成> 本発明は、以下に示す血液処理器の製造方法を提供す
るものである。
(1)中空繊維状半透膜を構成部材とする血液処理器の
製造方法において、可塑剤を付着せしめた状態で実質的
に乾燥状態とした該中空繊維状半透膜の集束体を筒状容
器に装填せしめ、その両端を樹脂によりシール固定した
後、両端を切断して該中空繊維の中空部を開口せしめ、
該開部の一方側から該中空繊維の中空部に気体を流通せ
しめて該中空部に存在する過剰の可塑剤を除去すること
を特徴とする血液処理器の製造方法。
(2)該中空繊維状半透膜がセルロース系高分子重合体
を主体としたものである請求項1の血液処理器の製造方
法。
(3)該セルロース系高分子重合体が、セルロースアセ
テート又は再生セルロースである請求項2の血液処理器
の製造方法。
(4)該切断工程と該気体の流通工程の間に、又は該気
体の流通工程の後に、該筒状容器の一端に血液分配部材
を、他端に血液収集部材を具備せしめる請求項1〜3の
いずれかの血液処理器の製造方法。
(5)該実質的に乾燥状態とした中空繊維状半透膜が50
〜150重量%の範囲で可塑剤を含有するものである請求
項1〜4のいずれかに記載の血液処理器の製造方法。
(6)該可塑剤が、グリセリン、エチレングリコール,
ジエチレングリコール及びポリエチレングリコールの群
から選ばれる少なくとも一種である請求項の5の血液処
理器の製造方法。
(7)該気体の流通工程において、気体の流速が0.2〜1
0m/sec、流通時間が1〜10分である請求項1〜6のいず
れかに記載の血液処理器の製造方法。
(8)該気体の流通工程における該気体が空気である請
求項1〜7のいずれかの血液処理器の製造方法。
(9)該血液処理器が血液透析器である請求項1〜8の
いずれかの血液処理器の製造方法。
以下本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明において中空繊維半透膜に可塑剤を付着せし
め、且つ実質的に乾燥状態にする方法としては、特に限
定されるものでなく、例えば所定濃度に可塑剤を溶解し
た水溶液を中空繊維半透膜に付着させ余分の水溶液をエ
アーナイフで取り除いた後、熱風中で十分乾燥する方法
があげられる。
例えばセルロースジアセテートの可塑化溶融紡糸性に
よる血液透析用の中空繊維半透膜の場合にには、セルロ
ースジアセテートの重量に対して、可塑剤が50〜150重
量%の範囲で付着された状態で実質上乾燥した後に、血
液処理器用の筒状容器内に、中空繊維半透膜の集束体と
して装填し、通常の方法によって両端がウレタン樹脂や
エポキシ樹脂等の樹脂を用いて遠心成型等によりシール
固定された後、その両端を中空糸を固定した樹脂と共に
切断して、中空繊維の中空部を開口させ、一方より気体
を中空繊維半透膜へ圧入して、中空繊維半透膜内に流す
ことにより中空繊維半透膜の内壁部に付着している過剰
の可塑剤を取り除くことにより血液処理器の生理食塩水
の充填性を改善する。
この場合の中空繊維半透膜内を流す気体の流速は、0.
2m/sec〜10m/sec気体の流通時間は1分〜10分が好まし
い。
かかる範囲であれば、中空繊維半透膜内壁の過剰に付
着している可塑剤を取除くことが出来る。
気体の流通速度が0.2m/sec未満であると、中空繊維半
透膜内壁部に付着した過剰の可塑剤を取り除く効果が少
なく、好ましくない、又、10m/secを超えると気体の使
用量が多く経済的にも好ましくない。一方、流通時間に
ついては、1分〜10分が好ましい、1分未満までは可塑
剤の除去が十分に行なわれず好ましくない。10分を超え
ると気体の使用量が多く経済的にも好ましくない。
<実施例> 以下に本発明の実施例と比較例と共に示すが、本発明
は、それらによって何ら限定されるものでない。セルロ
ースジアセテートをポリエチレングリコールと共に可塑
化溶融により紡糸して得られた血液透析用中空繊維半透
膜の集束体に、グリセリンを含有した水溶液を付着せし
めた後エアーナイフにより過剰に付着した水溶液を除去
し熱風中で乾燥することによりセルロースジアセテート
中空繊維半透膜の集束体を得た。
かかる集束体を常法に従って筒状容器に装填し両端を
ウレタン樹脂により遠心成型後に切断し、分配板等のヘ
ッダー部材を固着させて、血液透析器を組み立てた、一
方のヘッダーより、圧空をを吹込み、中空繊維半透膜内
での圧空の流速を0〜10m/sec圧空処理時間を0〜10分
の条件で中空繊維半透膜に圧空を流した。
圧空処理後に、血液処理器を立てた状態で固定し下側
より、生理食塩水1をヘッド圧力50g/cm2・Gで導入
して血液透析器内に充填を行なった後、血液透析器の外
面より生理食塩水の充填されていない中空繊維半透膜の
本数を測定したところ、表Iのような結果が得られた。
<発明の効果> 本発明の血液処理器の製造方法によれば、プライミン
グ性の良好な血液処理器の製造することが可能になり、
残血の少ないより安全な血液処理器を提供することがで
きる。

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空繊維状半透膜を構成部材とする血液処
    理器の製造方法において、可塑剤を付着せしめた状態で
    実質的に乾燥状態とした該中空繊維状半透膜の集束体を
    筒状容器に装填せしめ、その両端を樹脂によりシール固
    定した後、両端を切断して該中空繊維の中空部を開口せ
    しめ、該開部の一方側から該中空繊維の中空部に気体を
    流通せしめて該中空部に存在する過剰の可塑剤を除去す
    ることを特徴とする血液処理器の製造方法。
  2. 【請求項2】該中空繊維状半透膜がセルロース系高分子
    重合体を主体としたものである請求項1の血液処理器の
    製造方法。
  3. 【請求項3】該セルロース系高分子重合体が、セルロー
    スアセテート又は再生セルロースである請求項2の血液
    処理器の製造方法。
  4. 【請求項4】該切断工程と該気体の流通工程の間に、又
    は該気体の流通工程の後に、該筒状容器の一端に血液分
    配部材を、他端に血液収集部材を具備せしめる請求項1
    〜3のいずれかの血液処理器の製造方法。
  5. 【請求項5】該実質的に乾燥状態とした中空繊維状半透
    膜が50〜150重量%の範囲で可塑剤を含有するものであ
    る請求項1〜4のいずれかに記載の血液処理器の製造方
    法。
  6. 【請求項6】該可塑剤が、グリセリン、エチレングリコ
    ール、ジエチレングリコール及びポリエチレングリコー
    ルの群から選ばれる少なくとも一種である請求項の5の
    血液処理器の製造方法。
  7. 【請求項7】該気体の流通工程において、気体の流速が
    0.2〜10m/sec、流通時間が1〜10分である請求項1〜6
    のいずれかに記載の血液処理器の製造方法。
  8. 【請求項8】該気体の流通工程における該気体が空気で
    ある請求項1〜7のいずれかの血液処理器の製造方法。
  9. 【請求項9】該血液処理器が血液透析器である請求項1
    〜8のいずれかの血液処理器の製造方法。
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