JP2710665B2 - 短繊維状(メタ)アクリロニトリル系重合体の製造方法 - Google Patents

短繊維状(メタ)アクリロニトリル系重合体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、各種の重合体の補強材あるいは炭素短繊
維の原材料などに利用できる短繊維状(メタ)アクリロ
ニトリル系重合体の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
最近、ウイスカーや導電性素材として利用される炭素
短繊維を、(メタ)アクリロニトリル系重合体の短繊維
を酸化処理することにより製造することが検討されてい
る。
(メタ)アクリロニトリル系重合体は、ポリオレフィ
ン系重合体と比較して、耐光性および耐候性に優れてい
る。このため、(メタ)アクリロニトリル系重合体の短
繊維は、各種の重合体の補強材としての用途が期待され
ている。
これらの用途に供される(メタ)アクリロニトリル系
重合体の短繊維は、従来、つぎのようにして作られてい
た。まず、アクリロニトリル単独、または、アクリロニ
トリルに少量の共重合性単量体を配合してなる単量体成
分を重合させて重合体粒子を得、同重合体粒子を溶融さ
せたり、溶媒に溶かしたりして粘稠な紡糸液とし、これ
を細孔から押し出して繊維状に成形することにより長繊
維を作り、この長繊維を短く切断して、任意の長さの短
繊維を得ていた。
(メタ)アクリロニトリル系重合体粒子は、従来、懸
濁重合法または溶液重合法により作られていた。たとえ
ば、特開昭63−105034号公報には、アクリロニトリルを
主成分とする重合性単量体を用い、懸濁重合法により得
られた重合体粒子が記載されている。特公昭45−34596
号公報には、(メタ)アクリロニトリルをトリオールや
キシロールなどの溶剤中で重合する方法、または、この
方法を油溶性高分子物質分散剤の存在下で行う溶液重合
法が記載されている。
懸濁重合法により得られる重合体粒子は、球形の粒子
であり、溶液重合法で得られる重合体は、溶液中に存在
している。このため、(メタ)アクリロニトリル系重合
体の短繊維を得るには、前記重合体をいったん上記のよ
うに長繊維に加工し、これを切断して、任意の長さの短
繊維にしているのである。
〔発明が解決しようとする課題〕
長繊維を短く切断して短繊維を製造するには、特殊な
切断機が必要であり、生産性が低いという問題点があ
る。このため、このようにして得られた短繊維状の重合
体は、非常に高価であり、各種重合体の補強材や炭素短
繊維の原材料などとして用いるのに適さないという問題
点がある。
しかも、得られた短繊維は、短軸径5μm以上かつ長
軸径10μm以上でアスペクト比10程度のものである。こ
れよりも小さい短繊維は、前記のように長繊維を切断す
るという方法では得ることができない。
そこで、この発明は、従来のものよりも小さく、種々
の用途に利用できる短繊維状(メタ)アクリロニトリル
系重合体を、生産性が高く、コストが低く、重合により
直接得ることができる製造方法を提供することを課題と
する。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するために、この発明にかかる短繊維
状(メタ)アクリロニトリル系重合体の製造方法は、
(メタ)アクリロニトリル70重量%以上を必須成分とし
油溶性重合開始剤を含む重合性単量体を、水媒体中で微
小液滴となるように分散させた状態で重合させることを
特徴とする。
この発明の方法で得られる短繊維状(メタ)アクリロ
ニトリル系重合体が、短軸径0.1〜50μm、長軸径1〜5
00μm、かつ、アスペクト比5〜100であることによ
り、各種の重合体の補強材、炭素短繊維や炭素系顔料の
原材料、アンチブロッキング剤、スリップ剤、充填剤な
どの用途に利用されうる。短軸径が上記範囲を下回る
と、補強材として用いる場合に強度的に不利になるおそ
れがあり、上記範囲を上回ると、炭素繊維の原材料とし
ての利用分野が失われるおそれがある。長軸径が上記範
囲を下回ると、炭素繊維の原材料として短すぎるおそれ
があり、上記範囲を上回ると、補強材として用いる場合
に強度的に不利になるおそれがある。また、アスペクト
比が上記範囲を下回ると、炭素繊維にしたときに、導電
性を得るために炭素繊維の添加量が著しく増えてしまう
ことがあり、上記範囲を上回ると、補強材として用いる
場合に強度的に不利になるおそれがある。
この発明では、短繊維状とは、通常の意味での短繊維
のみを指すのではなく、アスペクト比が小さいもの、す
なわち、太くて短い棒状のものなども含む。
この発明に用いる重合性単量体は、(メタ)アクリロ
ニトリル(すなわち、アクリロニトリルおよびメタアク
リロニトリルのいずれか一方または両方)を必須成分と
する重合性単量体であり、(メタ)アクリロニトリル単
独であってもよく、(メタ)アクリロニトリルと他の重
合性単量体とを一緒に用いてもよい。
(メタ)アクリロニトリル以外の重合性単量体として
は、たとえば、ビニル基を有する単量体(以下、「ビニ
ル系単量体」という)が使用される。ビニル系単量体の
例としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチ
ルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレ
ン、p−メトキシスチレン、p−tert−ブチルスチレ
ン、p−フェニルスチレン、o−クロロスチレン、m−
クロロスチレン、p−クロロスチレン等のスチレン系単
量体;アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸ドデシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸
2−エチルヘキシル、メタクリル酸、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタ
クリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタク
リル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリ
ル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル等の
アクリル酸あるいはメタクリル酸系単量体;エチレン、
プロピレン、ブチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、アク
リルアミド、メタクリルアミド、N−ビニルピロリドン
等が挙げられ、これらの1種または2種以上が用いられ
る。
重合性単量体に占める(メタ)アクリロニトリルの比
率は、単量体に溶けることなく、生成した重合体を短繊
維状に析出させるために、重合性単量体の70重量%以上
の割合である。(メタ)アクリロニトリルの割合が70重
量%未満だと、生成した重合体が単量体に溶けてしま
い、短繊維状に析出しないおそれがある。重合性単量体
の100%が(メタ)アクリロニトリルであってもよく、
この場合には、(メタ)アクリロニトリルの単独重合体
が生成する。
この発明に用いる重合開始剤としては、油溶性を有す
ることが必要であり、油溶性、すなわち(メタ)アクリ
ロニトリルを必須成分とする重合性単量体に溶解可能な
重合開始剤であれば特に制限はなく、たとえば、(メ
タ)アクリロニトリルの重合に常用されるものが使用さ
れ、特に、油溶性の過酸化物系重合開始剤あるいはアゾ
系重合開始剤などが好ましい。重合開始剤が油溶性を有
することにより、重合開始剤が重合性単量体に溶け、同
重合性単量体の液滴中で重合が進行するのである。
油溶性の過酸化物系重合開始剤としては、たとえば、
過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化オクタノ
イル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ
過酸化ベンゾイル、メチルエチルケトンパーオキサイ
ド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、キュメ
ンハイドロパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキ
サイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジイソプ
ロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等が挙げられ
る。また、油溶性のアゾ系重合開始剤としては、たとえ
ば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾ
ビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾ
ビス−2,3−ジメチルブチロニトリル、2,2′−アゾビス
(2−メチルブチロニトリル)、2,2′−アゾビス−2,
3,3−トリメチルブチロニトリル、2,2′−アゾビス−2
−イソプロピルブチロニトリル、1,1′−アゾビス−
(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′−ア
ゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、4,4−アゾビス−4−シアノバレリン酸、2−
(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、ジメチル−
2,2′−アゾビスイソブチレート等が挙げられる。
重合性開始剤は、(メタ)アクリロニトリルを必須成
分とする重合性単量体に対して、0.01〜20重量%の割合
で使用されるのが好ましく、0.1〜10重量%の割合で使
用されるのがより好ましい。重合性開始剤の割合が前記
範囲よりも少ないと、重合反応が完結しないおそれがあ
り、前記範囲よりも多いと、重合反応が短時間のうちに
完結してしまい、短繊維が生成しないおそれがある。
この発明では、(メタ)アクリロニトリル70重量%以
上を必須成分とし、油溶性重合開始剤を含む重合性単量
体を、水媒体中で微小液滴となるように分散させた状態
で重合を行う。前記液滴を水媒体中に分散させるには、
たとえば、撹拌などの通常の方法を採用することができ
る。(メタ)アクリロニトリルの通常の懸濁重合とは異
なり、この発明では、分散媒体として水媒体を用いる。
これにより、前記液滴が微小なものとなって媒体中に分
散しうるのである。
前記水媒体とは、水または水溶液を指す。前記液滴を
水媒体中に安定に存在させるために、分散剤を前記水媒
体中に添加してもよい。分散剤としては、ポリビニルア
ルコール、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリア
クリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウムなど
の水溶性高分子;アニオン系界面活性剤、カチオン系界
面活性剤、両性イオン界面活性剤、ノニオン系界面活性
などの界面活性剤などがあり、その他、硫酸バリウム、
硫酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、リ
ン酸カルシウム、タルク、粘土、ケイソウ土、金属酸化
物粉末などが用いられる。これらは、それぞれ単独で使
用されたり、2つ以上併用されたりする。
前記アニオン系界面活性剤としては、オレイン酸ナト
リウム、ヒマシ油カリなどの脂肪酸塩;ラウリル硫酸ナ
トリウム、ラウリル硫酸アンモニウムなどのアルキル硫
酸エステル塩;ドテシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
などのアルキルベンゼンスルホン酸塩;アルキルナフタ
レンスルホン酸塩;ジアルキルスルホコハク酸塩;アル
キルリン酸エステル塩;ナフタレンスルホン酸ホルマリ
ン縮合物;ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩
などがある。
前記カチオン系界面活性剤としては、ラウリルアミン
アセテート、ステアリルアミンアセテートなどのアルキ
ルアミン塩;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライドなど
の第四級アンモニウム塩などがある。
前記両性イオン界面活性剤としては、ラウリルトリメ
チルアンモニウムクロライドなどがある。
前記ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェノールエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシソルビタン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、
グリセリン、脂肪酸エステル、オキシエチレン−オキシ
プロピレンブロックポリマーなどがある。
前記分散剤は、得られる短繊維状重合体のアスペクト
比が5〜100の範囲内となるように、その組成や使用量
を適宜調節して使用することが好ましい。たとえば、分
散剤として水溶性高分子を用いる場合は、重合性単量体
に対して0.01〜20重量%の割合とするのが好ましく、0.
1〜10重量%とするのがより好ましい。水溶性高分子の
割合が0.01重量%を下回ると、重合性単量体の安定な分
散状態が維持できないというおそれがあり、20重量%を
上回ると、重合反応の進行に伴い乳化重合物が生成する
というおそれがある。分散剤として界面活性剤を用いる
場合は、同様の理由から、重合性単量体に対して0.01〜
10重量%の割合とするのが好ましく、0.1〜5重量%と
するのがより好ましい。
前記重合性単量体は、第1図(a)にみるように、水
媒体1中で微小液滴2…となるように分散された状態
で、油溶性重合開始剤のラジカル発生温度以上の温度に
設定することにより発生したラジカルの働きで重合を始
める。生成した重合体は、前記重合性単量体および水媒
体には不溶であり、第1図(b)にみるように、前記重
合性単量体の液滴2…中に短繊維状重合体3…が析出す
る。重合反応の進行により、第1図(c)にみるよう
に、短繊維状重合体3…が伸長し、重合反応が完結す
る。同短繊維状重合体3は、液滴2中から水媒体1中へ
一部突出して伸長することもあるが、同短繊維状重合体
の全体の長さは、液滴の大きさによって制限される。
懸濁重合法や乳化重合法では、第3図(a)〜(c)
にみるように、媒体11中に分散している重合性単量体の
液滴2…中で重合が始まると、生成する重合体が単量体
の液滴2…に溶けているので、重合の進行とともに液滴
2…の粘度が高まるだけで重合体が析出せず、重合反応
が完結したときには粒子状の重合体13が生成する。これ
に対し、この発明の方法によれば、短繊維状(メタ)ア
クリロニトリル系重合体が生成するのである。これは、
詳細は不明であるが、分散媒として水媒体を用いている
こと、好ましくはこれに加えて分散安定剤を用いている
こと、これにより重合性単量体が微小液滴となって媒体
中に分散されやすいこと、生成した重合体が重合性単量
体および水媒体に溶解せずに析出すること、重合体の大
きさが前記微小液滴の大きさによって制限を受けるこ
と、などによるものと考えられる。
重合を行ったあと、必要に応じて、洗浄工程、乾燥工
程を経て、短繊維状(メタ)アクリロニトリル系重合体
を取り出すことができる。こうして得られた短繊維状重
合体は、分散剤の種類および使用量、単量体組成、撹拌
の条件にもよるが、短繊維の平均長軸径と平均短軸径と
の比(アスペクト比)が、 の範囲内にあり、短軸径が0.1〜50μmで、かつ、長軸
径が1〜500μmであるものである。しかし、この発明
にかかる製造方法により得られる短繊維状(メタ)アク
リロニトリル系重合体の大きさ・形状は、ここに示した
ものに限らない。
〔作用〕
(メタ)アクリロニトリルを必須成分とし油溶性重合
開始剤を含む重合性単量体を、水媒体中で微小液滴とな
るように分散させた状態で重合させると、生成した重合
体は、前記重合性単量体に溶けにくく水媒体にも溶けに
くいので、微小液滴中で析出を始めるが、前記微小液滴
により大きさの制限を受けるため、短繊維状となる。
〔実 施 例〕
以下に、この発明の具体的な実施例および比較例を示
すが、この発明は下記実施例に限定されない。なお、以
下では、「部」はすべて重量によるものである。
−実施例1− 撹拌機、不活性ガス導入管、還流冷却管および温度計
を備えたフラスコに、脱イオン水897部にポリビニルア
ルコール(PVA−205:クラレ(株)製)3部を溶解した
ものを仕込んだ。この中へ、あらかじめ調製しておいた
アクリロニトリル100部からなる重合性単量体にラウロ
イルパーオキサイド1部を配合した混合物を仕込み、T.
K.ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)により8000rp
mで5分間撹拌して均一な懸濁液とした。ついで窒素ガ
スを吹き込みながら、70℃に加熱し、この温度で6時間
撹拌を続け、さらに80℃に加熱し、この温度で2時間撹
拌を続けて重合反応を行った後、冷却して重合体懸濁液
を得た。この重合体懸濁液を濾過、洗浄した後、乾燥し
て、短軸径が0.2〜1μmで長軸径が1〜20μmであ
り、アスペクト比が5〜20の範囲内にある短繊維状ポリ
アクリロニトリルを得た。
第2図に、この短繊維状ポリアクリロニトリルの電子
顕微鏡写真(倍率10000倍)を示す。第2図の写真にお
いて、白またはグレーの細長いものが短繊維状ポリアク
リロニトリルである。
−実施例2− 実施例1で用いたのと同様のフラスコに、脱イオン水
899部にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ネオ
ペレックスF−65:花王(株)製)1部を溶解したもの
を仕込んだ。この中へ、あらかじめ調製しておいたアク
リロニトリル90部およびメタアクリル酸n−ブチル10部
からなる重合性単量体にアゾビスイソブチロニトリル2
部を配合した混合物を仕込み、T.K.ホモミキサー(特殊
機化工業(株)製)により8000rpmで5分間撹拌して均
一な懸濁液とした。ついで窒素ガスを吹き込みながら、
70℃に加熱し、この温度で6時間撹拌を続けて重合反応
を行った後、冷却して重合体懸濁液を得た。この重合体
懸濁液を濾過、洗浄した後、乾燥して、短軸径が0.1〜
1μmで長軸径が1〜10μmであり、アスペクト比が3
〜10の範囲内にある短繊維状アクリロニトリル系重合体
を得た。
−実施例3− 実施例1で用いたのと同様のフラスコに、脱イオン水
899部にポリビニルアルコール(PVA−205:クラレ(株)
製)1部を溶解したものを仕込んだ。この中へ、あらか
じめ調製しておいたメタアクリロニトリル100部からな
る重合性単量体にベンゾイルパーオキサイド1部を配合
した混合物を仕込み、T.K.ホモミキサー(特殊機化工業
(株)製)により6000rpmで5分間撹拌して均一な懸濁
液とした。ついで窒素ガスを吹き込みながら、80℃に加
熱し、この温度で7時間撹拌を続けて重合反応を行った
後、冷却して重合体懸濁液を得た。この重合体懸濁液を
濾過、洗浄した後、乾燥して、短軸径が0.5〜30μmで
長軸径が5〜200μmであり、アスペクト比が5〜50の
範囲内にある短繊維状ポリメタアクリロニトリルを得
た。
−比較例− 重合性単量体成分をアクリロニトリル65部およびメタ
クリル酸n−ブチル35部としたこと以外は、実施例1と
同様の方法で重合を行ったところ、粒子状のアクリロニ
トリル系重合体が得られた。この重合体粒子は、第4図
の写真にみるように、全体として、表面に多少凹凸がみ
られたものの、球形粒子であり、実施例1〜3で得られ
たような短繊維状のものではなかった。これは、生成し
た重合体が重合性単量体に対して可溶性であり、重合性
単量体の液滴中に溶解したまま重合が進行したためであ
ると考えられる。
〔発明の効果〕
この発明にかかる短繊維状(メタ)アクリロニトリル
系重合体の製造方法は、以上に述べたようになっている
ので、重合と同時に短繊維状重合体が容易に得られ、生
産性が高く、コストが低い。得られる重合体は、従来の
ものより小さく、特別の加工を施すことなく、種々の用
途に用いることができる。
【図面の簡単な説明】 第1図(a)〜(c)は、この発明の製造方法の1実施
例を模式的に表す説明図、第2図は、繊維の形状を表す
電子顕微鏡写真(倍率10000倍)であり、同写真中の白
またはグレーの細長いものが、この発明にかかる製造方
法により得られた短繊維状(メタ)アクリロニトリル系
重合体の1例であり、第3図(a)〜(c)は、懸濁重
合法を模式的に表す説明図であり、第4図は、粒子構造
を表す電子顕微鏡写真(倍率5000倍)である。 1……水媒体、2……微小液滴、3……短繊維状重合体

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(メタ)アクリロニトリル70重量%以上を
    必須成分とし油溶性重合開始材を含む重合性単量体を、
    水媒体中で微小液滴となるように分散させた状態で重合
    させる短繊維状(メタ)アクリロニトリル系重合体の製
    造方法。
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