JP2729868B2 - 飛翔体発射装置の飛翔体装填構造 - Google Patents

飛翔体発射装置の飛翔体装填構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体燃料を使用して飛
翔体を発射する飛翔体発射装置に関し、詳細には、飛翔
体発射装置の砲身に飛翔体を装填する飛翔体装填構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液体燃料を使用して飛翔体を発射
する飛翔体発射装置において、砲身の後部に砲尾を取付
け、砲尾の後部を鎖栓で密封し、砲尾の内部にピストン
機構を設けて燃料室と燃焼室とに仕切り、燃焼時にピス
トン機構の作動により燃料室から燃焼室に液体燃料を噴
射し、液体燃料の燃焼による燃焼ガス圧により砲身内の
飛翔体を発射するようにしたものが各種提案されている
(例、実開平2−127991号公報、特開平2−21
9991号公報等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、飛翔体を発
射する毎に新規に飛翔体を砲身に装填するが、従来の飛
翔体発射装置については、砲身の後部に砲尾が取付けら
れているため、その都度砲尾を砲身から取外し、飛翔体
を砲身に直接装填することが一般に行なわれている。と
ころが、砲尾が大型で重量物であり、その取外し作業が
繁雑で長時間を要するため、飛翔体の装填作業を円滑か
つ迅速に行い難いという問題点がある。
【0004】装填作業を円滑かつ迅速に行うために、砲
尾を開閉装置を介して砲身に取付け、開閉装置の作動に
より砲尾を開き、飛翔体を砲身に装填するようにした飛
翔体装填構造が提案されている。ところが、上記のよう
に砲尾が大型で重量物であるため、開閉装置についても
大型で高馬力のものが必要とされ、飛翔体発射装置自体
が大型化するという問題点がある。
【0005】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたものであり、その課題は、飛翔体発射装置
を大型化する必要がなく、飛翔体を円滑かつ迅速に装填
し得る飛翔体発射装置の飛翔体装填構造を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、砲身の後部に砲尾を取付け、砲尾の後
部を鎖栓で密封し、砲尾の内部にピストン機構を設けて
燃料室と燃焼室とに仕切り、燃焼時にピストン機構の作
動により燃料室から燃焼室に液体燃料を噴射し、液体燃
料の燃焼による燃焼ガス圧により砲身内の飛翔体を発射
するようにした飛翔体発射装置の飛翔体装填構造であつ
て、ピストン機構は鎖栓に貫通状に設けたピストンを有
し、ピストンに砲身と同軸に飛翔体案内孔を貫通状に形
成し、飛翔体案内孔に挿入した飛翔体を砲身の飛翔体起
動位置まで押込むとともに飛翔体案内孔を緊塞する内側
鎖栓をピストンに着脱可能に固定するようになつてい
る。
【0007】ピストン機構は、鎖栓に貫通状に設けたピ
ストンが進退可能であり、ピストンノーズにより燃料室
と燃焼室とに仕切るようになつたもの、鎖栓に貫通状に
設けたピストンを内側ピストンとし、内側ピストンの外
方に外側ピストンを設け、両者のピストンノーズを係合
して燃料室と燃焼室とに仕切るようになつたもの等でも
よい。ピストンは、飛翔体を飛翔体案内孔に落下挿入す
る飛翔体挿入口を後部側壁に設けたものでもよい。
【0008】内側鎖栓は、飛翔体案内孔に係合する鎖栓
本体と、飛翔体案内孔を緊塞する緊塞機構と、鎖栓本体
をピストンに着脱可能に固定する鎖栓ロツク機構とを備
えたものであつてもよい。
【0009】緊塞機構は、鎖栓本体に一体的に設け、弾
性的に外方に拡大し飛翔体案内孔に密着する自緊シール
と、自緊シールの内側に密着して設け、自緊シールを弾
性的に押圧する緊塞用弾性体と、緊塞用弾性体と鎖栓本
体を貫通して設け、緊塞用弾性体を後方に押圧する鎖栓
ロツドと、鎖栓ロツドの前後位置を調整する鎖栓ロツド
保持機構とを備えたものであつてもよい。
【0010】
【実施例】本発明の実施例を図により説明する。図1は
第1実施例の概念的な説明図で、1は飛翔体発射装置、
2は砲身、3は弾丸等の飛翔体、4は砲尾である。
【0011】砲尾4は、その内部に燃料室5と燃焼室6
が形成されており、前端を砲身2にねじ結合し、後端に
鎖栓7をねじ結合し、中間に燃料室5と燃焼室6とに仕
切るピストン機構のピストン8を前後動可能に設けてい
る。燃料室5は、燃焼室6よりも大径で、その壁面が所
定の形状に形成されており、後述するようにピストン8
の後退時にピストンノーズ13との間で間隙を生じ、燃
料室5内の液体燃料を所定割合で噴射する漏孔を形成す
るようになつている。燃料室5には燃料注入口9が形成
されており、発射毎に液体燃料を注入し充填するように
なつている。燃焼室6には、点火装置10が接続され、
またその壁面には逆火安全溝11が形成されている。こ
の逆火安全溝11は、燃料室5に燃焼室6から火炎が入
り込む逆火現象が生じた時に、燃料室5内の液体燃料の
瞬間的燃焼(爆轟)を抑制するためのものであり、燃料
室5の燃焼ガス圧を解放するようになつている。これに
より、燃料室5内の液体燃料の爆轟を抑制するととも
に、爆轟による砲尾4、ピストン8等の破損を防止する
ことができる。
【0012】鎖栓7は、上記のように砲尾4にねじ結合
されており、鎖栓駆動装置12により回転駆動すること
により前後方向に移動するようになつている。そして、
鎖栓7が燃料室5の後部を区画するものであることか
ら、鎖栓7の前後方向の移動により燃料室5の容積が変
更することになり、飛翔体3の飛翔距離、初速度等の飛
翔特性に応じた液体燃料の貯留量を調整することができ
る。
【0013】ピストン8は、ピストンノーズ13が燃焼
室6の壁面に密封状で係合し、ピストン軸14が鎖栓7
に密封状で前後動可能に支持されており、ピストン軸1
4にピストン駐退機15を連結し、燃焼直前にはピスト
ンノーズ13が燃焼室6の壁面に密封状で係合する始動
位置に保持するようになつている。ピストン軸14には
砲身2と同軸に飛翔体3を挿入案内する飛翔体案内孔1
6を貫通状に形成し、ピストン軸14の後部側壁に飛翔
体3を飛翔体案内孔16に落下挿入する飛翔体挿入口1
7を形成し、飛翔体案内孔16に内側鎖栓18を装着し
て緊塞するようになつており、これにより飛翔体装填構
造が構成されている。
【0014】内側鎖栓18は、飛翔体案内孔16に挿入
した飛翔体3を砲身2の飛翔体起動位置に押込み得る寸
法を有する鎖栓本体19を備え、鎖栓本体19に飛翔体
案内孔16を緊塞する緊塞機構20と、ピストン8に着
脱可能に固定する鎖栓ロツク機構21が設けられてい
る。
【0015】緊塞機構20は、鎖栓本体19の前端部に
外方に弾性変形可能なリツプ構造の自緊シール22を一
体的に形成し、自緊シール22の内側にゴム材等からな
る緊塞用弾性体23を配置し、緊塞用弾性体23を鎖栓
本体19に貫通して装着した鎖栓ロツド24により後方
に押圧するように支持し、鎖栓ロツド24を鎖栓本体1
9に鎖栓ロツド保持機構25で連結し、鎖栓ロツド24
を鎖栓本体19に対して前後方向に位置調整するように
なつている。そして、緊塞作動については、鎖栓ロツド
保持機構25により鎖栓ロツド24を後方に移動し、緊
塞用弾性体23を後方に押圧して外方に変形し、これに
より自緊シール22が外方に拡大し、飛翔体案内孔16
に密着して緊塞する。燃焼時には、燃焼ガス圧により自
緊シール22が外方に押圧され、飛翔体案内孔16をさ
らに強く緊塞することになる。一方、緊塞解除作動につ
いては、鎖栓ロツド保持機構25により鎖栓ロツド24
を前方に移動すると、緊塞用弾性体23の押圧が解除さ
れ、自緊シール22が弾性的に復元し飛翔体案内孔16
から離れ、緊塞を解除することになる。
【0016】なお、鎖栓ロツド24は、前端部が前方外
向きの傾斜面を有する円錐台状であり、傾斜面が緊塞用
弾性体23に密着して設けられている。また、前端面が
自緊シール22より前方に突出して設けられ、飛翔体3
の装填時に飛翔体3に当接するようになつている。鎖栓
ロツド保持機構25は、鎖栓ロツド24を後方に弾性付
勢する圧縮バネ26と、鎖栓ロツド24の前後位置を調
節するキヤツプ27とを鎖栓ロツド24と鎖栓本体19
との間に設けてなるものであるが、鎖栓ロツド24を鎖
栓本体19に対して前後方向に位置調整可能に連結する
構造、例えば、鎖栓ロツド24と鎖栓本体19とをねじ
結合するようにしたものでもよい。
【0017】鎖栓ロツク機構21は、鎖栓本体19に設
けたロツク腕28をロツクピン29でピストン軸14に
連結するようになつているが、他の手段によつてもよ
い。
【0018】第1実施例は上記のように構成されてお
り、発射作動とともに飛翔体3の装填作業を次に説明す
る。図1に示す状態において、砲身2の飛翔体起動位置
に飛翔体3が気密状に装填されており、燃焼室6は飛翔
体3とピストン8とにより気密状になつている。点火装
置10を作動すると燃焼室6内の圧力が上昇し、これに
よりピストン8がピストン駐退機15に抗して後退し、
ピストンノーズ13と燃料室5の壁面との間に間隙(漏
孔)が生じる。一方、燃料室5の液体燃料がピストンノ
ーズ13の後退により加圧され、上記間隙から燃焼室6
に噴射し、燃焼室6で燃焼して高圧の燃焼ガス圧を発生
し、飛翔体3を発射する。
【0019】発射後、新規に飛翔体3を装填するが、ま
ずピストン駐退機15によりピストン8を図1に示す始
動位置まで前進し、燃料室5と燃焼室6とを密封状に仕
切る。次いで、鎖栓ロツド保持機構25により鎖栓ロツ
ド24を前進し、緊塞機構20を緊塞解除状態にする。
すなわち、キヤツプ27を回転し前進すると、鎖栓ロツ
ド24の後端がキヤツプ27により押され、圧縮バネ2
6に抗して前進する。鎖栓ロツド24の前進により緊塞
用弾性体23を押圧する力が減少し、緊塞用弾性体23
と自緊シール22が弾性的に復元し、その緊塞状態が解
除される。
【0020】緊塞機構20を緊塞解除状態にした後、ロ
ツクピン29を抜いてロツク腕28とピストン8との連
結を外し、鎖栓ロツク機構21を解除する。そして、内
側鎖栓18を飛翔体案内孔16から抜出し、飛翔体3を
飛翔体挿入口17から飛翔体案内孔16に挿入する。飛
翔体3を飛翔体案内孔16に挿入した後、内側鎖栓18
を飛翔体案内孔16に挿入し飛翔体3を押込む。これに
より、飛翔体3は、飛翔体案内孔16内を勢いよく滑走
し、砲身2の飛翔体起動位置に装填される。飛翔体3を
装填した後、鎖栓ロツク機構21により内側鎖栓18を
ピストン8に固定し、鎖栓ロツド保持機構25により鎖
栓ロツド24を後方に移動し、緊塞機構20を緊塞作動
する。自緊シール22は、緊塞用弾性体23に押圧され
飛翔体案内孔16に密着するが、外方に弾性変形可能な
リツプ構造であるため、液体燃料の燃焼時に発生する燃
焼ガス圧によつても外方に拡大し、飛翔体案内孔16に
強く密着し緊塞する。以上のようにして飛翔体3を装填
した後、液体燃料を燃料注入口9から燃料室に注入し、
図1に示す発射直前状態にする。
【0021】次ぎに、図2に示す第2実施例は、燃料室
5と燃焼室6とに仕切るピストン機構が内側ピストン3
0と外側ピストン31からなる飛翔体発射装置1に適用
したものである。内側ピストン30は、ピストンノーズ
32の端部が後方外向きに傾斜したテーパ面であり、ピ
ストン軸33を鎖栓7に密封状に装着し、前後動するよ
うになつている。外側ピストン31は、ピストンノーズ
34の端部が前方外向きに傾斜したテーパ面であり、内
側ピストンのピストンノーズ32に当接して燃料室5と
燃焼室6とに仕切るように砲尾4の壁面に案内支持され
るとともに、後部が砲尾4と鎖栓7で画成され、窒素ガ
ス等を収納した圧力室35に装着されている。そして、
内側ピストン30と外側ピストン31は、各ピストンノ
ーズ32、34の受圧面積比、燃焼ガス圧とピストン駐
退機15及び圧力室35との圧力バランス等により、前
者30の方が速く後退するようになつている。これによ
り、各ピストンノーズ32、34間に間隙(漏孔)が生
じ、この間隙を通つて燃料室5から液体燃料が燃焼室6
に噴射する。また、飛翔体の装填構造については、内側
ピストンのピストン軸33に飛翔体案内孔16を形成
し、飛翔体案内孔16に内側鎖栓18を装着してなり、
第1実施例と同様に飛翔体3を装填するようになつてい
る。
【0022】図3に示す第3実施例は、内側ピストン3
0を鎖栓7に固定機構36により固定し、外側ピストン
31を砲尾4の壁面に案内支持し、外側ピストン31の
移動により液体燃料を噴射するようにした点、各ピスト
ンノーズ32、34の端部が円筒面で係合するようにし
た点を除けば、飛翔体の装填構造も含めて第2実施例と
同様に構成されている。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、飛翔体装填構造を鎖栓
に貫通状に設けたピストンに設けていることから、飛翔
体発射装置を大型化する必要がない。また、飛翔体の装
填作業は、飛翔体を飛翔体案内孔に挿入し、内側鎖栓に
より押込んで砲身の飛翔体起動位置に装填し、飛翔体案
内孔を緊塞機構により緊塞して燃焼室を気密状に保持す
ることにより行う。従つて、発射機能を何等損ねること
がなく、従来よりもはるかに小さい操作力で円滑かつ迅
速に装填することが可能になつた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を説明する縦断面図であ
る。
【図2】本発明の第2実施例を説明する縦断面図であ
る。
【図3】本発明の第3実施例を説明する縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 飛翔体発射装置 2 砲身 3 飛翔体 4 砲尾 5 燃料室 6 燃焼室 7 鎖栓 8 ピストン 16 飛翔体案内孔 17 飛翔体挿入口 18 内側鎖栓 19 鎖栓本体 20 緊塞機構 21 鎖栓ロツク機構 22 自緊シール 23 緊塞用弾性体 24 鎖栓ロツド 25 鎖栓ロツド保持機構 30 内側ピストン 31 外側ピストン

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砲身の後部に砲尾を取付け、砲尾の後部
    を鎖栓で密封し、砲尾の内部にピストン機構を設けて燃
    料室と燃焼室とに仕切り、燃焼時にピストン機構の作動
    により燃料室から燃焼室に液体燃料を噴射し、液体燃料
    の燃焼による燃焼ガス圧により砲身内の飛翔体を発射す
    る飛翔体発射装置の飛翔体装填構造であつて、ピストン
    機構は鎖栓に貫通状に設けたピストンを有し、ピストン
    に砲身と同軸に飛翔体案内孔を貫通状に形成し、飛翔体
    案内孔に挿入した飛翔体を砲身の飛翔体起動位置に押込
    むとともに飛翔体案内孔を緊塞する内側鎖栓をピストン
    に着脱可能に固定することを特徴とする飛翔体発射装置
    の飛翔体装填構造。
  2. 【請求項2】 ピストン機構は、鎖栓に貫通状に設けた
    ピストンが進退可能であり、ピストンノーズにより燃料
    室と燃焼室とに仕切るようになつている請求項1記載の
    飛翔体発射装置の飛翔体装填構造。
  3. 【請求項3】 ピストン機構は、鎖栓に貫通状に設けた
    ピストンを内側ピストンとし、内側ピストンの外方に外
    側ピストンを設け、両者のピストンノーズを係合して燃
    料室と燃焼室とに仕切るようになつている請求項1記載
    の飛翔体発射装置の飛翔体装填構造。
  4. 【請求項4】 ピストンは、飛翔体を飛翔体案内孔に落
    下挿入する飛翔体挿入口を後部側壁に設けてなるもので
    ある請求項1、2又は3記載の飛翔体発射装置の飛翔体
    装填構造。
  5. 【請求項5】 内側鎖栓は、飛翔体案内孔に係合する鎖
    栓本体と、飛翔体案内孔を緊塞する緊塞機構と、鎖栓本
    体をピストンに着脱可能に固定する鎖栓ロツク機構とを
    備えている請求項1、2、3又は4記載の飛翔体発射装
    置の飛翔体装填構造。
  6. 【請求項6】 緊塞機構は、鎖栓本体に一体的に設け、
    弾性的に外方に拡大して飛翔体案内孔に密着する自緊シ
    ールと、自緊シールの内側に密着して設け、自緊シール
    を弾性的に押圧する緊塞用弾性体と、緊塞用弾性体と鎖
    栓本体を貫通して設け、緊塞用弾性体を後方に押圧する
    鎖栓ロツドと、鎖栓ロツドの前後位置を調節する鎖栓ロ
    ツド保持機構とを備えている請求項5記載の飛翔体発射
    装置の飛翔体装填構造。
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