JP2802206B2 - 磁気ディスク装置の始動制御方式 - Google Patents

磁気ディスク装置の始動制御方式

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JP2802206B2
JP2802206B2 JP28451492A JP28451492A JP2802206B2 JP 2802206 B2 JP2802206 B2 JP 2802206B2 JP 28451492 A JP28451492 A JP 28451492A JP 28451492 A JP28451492 A JP 28451492A JP 2802206 B2 JP2802206 B2 JP 2802206B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスク装置の始
動制御方式に係わり、特に、磁気ディスクの回転開始時
に行なうリキャリブレーション操作において、前記磁気
ヘッドを前記磁気ディスク上をその径方向に駆動させる
際に、前記磁気ヘッドのダメージの発生等を除去するよ
うにした磁気ディスク装置の始動制御方式に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ハードディスク装置等の磁気デ
ィスク装置においては、磁気ディスクの回転動作開始時
において、リキャリブレーション操作と呼ばれる一連の
操作が実行される。
【0003】ところで、このリキャリブレーション操作
は、磁気ディスク上の特定のトラック(一般的には0ト
ラック)に磁気ヘッドを位置決め(オントラック)さ
せ、必要に応じて種々の更正を行なう一連の操作をい
い、具体的には、次のように行なわれる。
【0004】磁気ディスク装置に電源を投入した際に、
磁気ディスクを回転させるとともにボイスコイルモータ
ー(以下、これをVCMという)に駆動電流を供給し、
それにより回動するヘッド移送機構によって磁気ヘッド
を磁気ディスク上の最内側の位置まで移動させ、次い
で、VCMに所定パターンの駆動電流を供給し、前記磁
気ヘッドを前記磁気ディスクのサーボ情報が記録されて
いる位置まで移動させ、そこで前記磁気ヘッドを用いて
前記サーボ情報の検索を行ない、この検索時に必要なバ
ースト信号等の情報の読み取りを行ない、ここで読み取
ったサーボ情報に基づいて前記磁気ヘッドをオントラッ
ク状態にし、その後、VCMに必要な電流を流し、前記
磁気ヘッドを磁気ディスク上のトラックに移動させる。
【0005】そして、このリキャリブレーション操作が
実行された後は、磁気ディスク装置は、通常の処理動
作、即ち、磁気ディスクに対する情報の書き込みまたは
磁気ディスクから情報の読み出し等の処理動作を行なう
ものである。
【0006】図4は、従来のこの種のリキャリブレーシ
ョン操作の一例を示すフローチャートであり、図5は、
前記従来のリキャリブレーション操作においてVCMに
供給される制御駆動電流の一例を示す電流波形図であ
る。
【0007】ここで、前記従来のリキャリブレーション
操作について、図4及び図5を用いて説明する。
【0008】始めに、ステップS30においては、磁気
ディスク装置に電源が投入される。このとき、磁気ディ
スクを回転駆動させるスピンドルモーター(以下、これ
をSPMという)が付勢され、磁気ディスクが回転を開
始するとともに、磁気ヘッドを先端に保持しているヘッ
ド移送機構のロック状態が解除され、磁気ヘッドがヘッ
ド移送機構とともに自由に磁気ディスク上をその径方向
に移動可能な状態になる。次いで、ステップS31にお
いては、VCMの駆動回路系をオン状態にする。続く、
ステップS32においては、DAコンバータ(DAC)
に信号を出力することにより前記VCMの駆動回路系か
らVCMに制御駆動電流が供給され、それによりヘッド
移送機構を介して磁気ヘッドを磁気ディスクの最内側の
位置にまで移動させる。次のステップS33において
は、この磁気ヘッドの移動を完了させるために200m
secの待ち時間を設けている。なお、このステップS
33が実行されると、VCMのボイスコイルは、その内
側部分が磁気ディスク装置の本体側に設けられたクラッ
シュストップ部材に当接した状態になる。続いて、ステ
ップS34においては、オープンループシークが行なわ
れるものであって、VCMの駆動系からVCMに、図5
に示すような所定のパターンの制御駆動電流が供給さ
れ、磁気ヘッドを磁気ディスクのサーボ情報が記録され
ている部分、磁気ディスクのほぼ中央部分まで移動させ
る。次に、ステップS35においては、磁気ヘッドを介
して磁気ディスクに記録されている同期信号の検出及び
サーボ情報の検索を行ない、必要な情報、例えば、トラ
ックアドレス(以下、これをTKADという)やバース
ト信号等の読み取りを行なう。このとき、前記サーボ情
報の検索が実行できたとき(Y)には、ステップS36
に移行し、前記サーボ情報の検索が実行できなかったと
き(N)には、ステップS37に移行する。
【0009】ここで、ステップS36においては、読み
取ったサーボ情報のバースト信号を基準にして磁気ヘッ
ドをオントラック状態とし、その後、ステップS37に
おいて、TKADに応じた駆動電流をVCMに流し、磁
気ヘッドを磁気ディスク上の所定の位置、即ち、0トラ
ックまで移行させ、その移行後にリキャリブレーション
操作を終了させる。一方、ステップS38においては、
前記サーボ情報の検索が実行できないので、磁気ディス
ク装置を不良品扱い(NG処理)にし、同様にリキャリ
ブレーション操作を終了させる。なお、必要に応じて、
ステップS36とステップS37の間で種々の更正を行
なう。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述の磁気ディスク装
置に対するリキャリブレーション操作においては、前記
ステップS32において、磁気ヘッドを磁気ディスクの
最内側の位置まで移行させるために、VCMの駆動回路
系からVCMに制御駆動電流を供給している。
【0011】しかるに、VCMの駆動回路系は、内蔵さ
れている基準電圧発生回路が、その構成部品の数値誤差
によって目的とする基準電圧を発生させることができ
ず、通常、その出力電流値には何等かのオフセットを生
じているものである。この場合、前記オフセット量は、
前記構成部品の数値誤差の許容値が大きければ、VCM
の駆動回路系からVCMに供給される制御駆動電流のオ
フセット量も大きなものになり、しかも、そのオフセッ
トは正または負のいずれの方向にも生じる。このため、
VCMの駆動回路系からVCMに規定の制御駆動電流を
供給したとしても、その制御駆動電流のオフセットによ
り磁気ヘッドを磁気ディスクの最内側の位置に移行させ
ることができない場合も生じ、極端な場合には大きなオ
フセットの量により、前記制御駆動電流の電流値が小さ
くなり過ぎて、規定の前記制御駆動電流をVCMに供給
したにも係わらず、磁気ヘッドは全く移行することがな
く、依然として磁気ディスクの中央付近の位置に留まっ
ている場合も稀に発生する。
【0012】そして、磁気ヘッドを磁気ディスクの最内
側の位置まで移行できない状態において、前記ステップ
S34のオープンループシークを実行したとき、特に、
磁気ヘッドが磁気ディスクのほぼ中央付近に位置した状
態でオープンループシークを実行したときには、このオ
ープンループシークの実行途中において、ヘッド移送機
構が磁気ディスクの外側方向に振られた際に、VCMの
ボイスコイルの内側部分が前記クラッシュストップ部材
に衝突し、その後、前記ボイスコイルはクラッシュスト
ップ部材から跳ね返され、それによりヘッド移送機構が
今までと逆の方向に僅かに移動するようになる。
【0013】前記オープンループシークの実行時に、前
記ボイスコイルの内側部分が前記クラッシュストップ部
材に強く衝突したときには、その衝突時の衝撃により、
前記ボイスコイルが変形したり、傷が生じたりする等の
ダメージを受けるような恐れがあり、前記ダメージを受
けたボイスコイルは以後正常な動作をさせることができ
ないという問題がある。
【0014】また、前記衝突時の衝撃により、前記ボイ
スコイルがダメージを受けない場合であっても、前記ボ
イスコイルが前記クラッシュストップ部材から跳ね返さ
れる途上に、磁気ヘッドが前記ステップ35における磁
気ディスクのサーボ情報の検索を行ない、続いて、その
検索によって読み取られたサーボ情報を目標にして、磁
気ヘッドが前記ステップS36におけるオントラック状
態を実現するように動作するものであるが、オントラッ
ク状態を実現するには、まず、前記ボイスコイルが前記
クラッシュストップ部材から跳ね返された際のヘッド移
送機構の逆方向への移行速度をゼロにする必要があるた
め、前記オントラック状態の実現のために多くの時間を
費やさなければならないという問題もある。
【0015】本発明は、前述の各問題点を除去するもの
であって、その目的は、リキャリブレーション操作時
に、VCMのボイスコイルにダメージを与えることがな
く、しかも、迅速にオントラック状態を実現できる磁気
ディスク装置の始動制御方式を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、回転可能な磁気ディスクと、前記磁気デ
ィスクに情報の記録及び再生を行なう磁気ヘッドと、前
記磁気ヘッドを前記磁気ディスクの径方向に駆動させる
VCMとを有し、前記磁気ディスクの回転開始時に、前
記磁気ヘッドを前記磁気ディスク上を駆動させてリキャ
リブレーション操作を行なう磁気ディスク装置の始動制
御方式において、前記リキャリブレーション操作の始め
に、VCMの駆動電流を断った状態で前記磁気ヘッドを
一定時間保持させた後に、前記磁気ヘッドによるサーボ
検索が実行可能か否かを判断し、前記サーボ検索が実行
可能な場合、前記磁気ヘッドをオントラック状態にし
て、通常の処理動作に移行させ、一方、前記サーボ検索
が不可能な場合、前記磁気ヘッドを前記磁気ディスクの
径方向に小きざみに移動させた後、再び、前記サーボ検
索が実行可能か否かを判断する手段を備える。
【0017】
【作用】前記手段によれば、リキャリブレーション操作
を行なう場合に、始めに、VCMの駆動電流を断った状
態にして、ヘッド移送機構のロック状態を解除すれば、
前記ヘッド移送機構は自由に移動できる状態になり、前
記ヘッド移送機構に保持されている磁気ヘッドは短時間
の間に磁気ディスク上のほぼ中央部分まで移動するよう
になる。そこで、前記磁気ヘッドが磁気ディスク上のほ
ぼ中央部分まで移動するのに必要な時間を待って、前記
磁気ヘッドを介して磁気ディスクに記録されているサー
ボ情報の検索を実行する。
【0018】このサーボ情報の検索時に、前記磁気ヘッ
ドが磁気ディスク上のほぼ中央部分まで移動を完了して
いて、前記サーボ情報の検索が実行できたときには、V
CMの駆動回路系をオン状態にして、前記VCMの駆動
回路系からVCMに制御駆動電流を供給し、前記サーボ
情報の検索時において読み取った情報、即ち、バースト
信号を基準にして、磁気ヘッドをオントラック状態にさ
せ、その後、特定のトラックに磁気ヘッドを移動させて
リキャリブレーション操作を終了させる。
【0019】一方、前記サーボ情報の検索時に、前記磁
気ヘッドが磁気ディスク上の中央部分から相当に偏った
位置にあって、前記サーボ情報の検索が実行できないと
きにおいても、同様に、VCMの駆動回路系をオン状態
にし、前記VCMの駆動回路系からVCMに制御駆動電
流を供給するようにしているが、このときに供給される
制御駆動電流は、最初に比較的小さな電流値、次に、そ
れよりもやや大きな電流値、その次に、さらに前回の値
よりも大きな電流値というように、段階的にその値が増
大する電流であって、最終的に供給される制御駆動電流
としては、前記磁気ヘッドを磁気ディスク上の最内側の
位置まで移動させる値のものが選択される。そして、前
記段階的な制御駆動電流をVCMに供給し、前記磁気ヘ
ッドを小きざみに移動させ、最終的に前記磁気ディスク
上の最内側の位置まで移動させた後に、オープンループ
シークを実行し、次いで、再び、前記磁気ヘッドを介し
て磁気ディスクに記録されているサーボ情報の検索を実
行する。
【0020】この場合においても、前記磁気ヘッドが磁
気ディスク上のほぼ中央部分まで移動を完了していて、
前記サーボ情報の検索が実行できたときには、前記サー
ボ情報の検索時に読み取った情報を目標にして、磁気ヘ
ッドをオントラック状態にさせ、磁気ヘッドを特定のト
ラックに移動させてリキャリブレーション操作を終了さ
せる。一方、前記磁気ヘッドを小きざみに移動させたに
も係わらず、依然として前記磁気ヘッドが磁気ディスク
上の中央部分から相当に偏った位置にあって、前記サー
ボ情報の検索が実行できないときには、磁気ディスク装
置を不良品扱い(NG処理)にし、リキャリブレーショ
ン操作を終了させる。
【0021】このように、前記手段によれば、最初に、
オープンループシークを用いることなく、前記磁気ヘッ
ドを自然の状態で磁気ディスク上のほぼ中央部分まで移
動させ、前記磁気ヘッドを介してサーボ情報の検索を行
なうようにしている。このため、ヘッド移送機構の大き
な振れによって、ボイスコイルがクラッシュストップ部
材に衝突したり、それから跳ね返るような事態を生じな
いので、前記ボイスコイルのダメージの発生を防ぐこと
ができ、磁気ヘッドをオントラック状態にさせる時間を
短くすることができる。
【0022】また、前記手段によれば、前記サーボ情報
の検索を行なうことができないとき、VCMの制御回路
系からVCMに段階的に増大する制御駆動電流を供給
し、前記磁気ヘッドを磁気ディスク上で最内側方向に向
けて小きざみに移動させ、その後にオープンループシー
クを行なうようにしている。このため、このオープンル
ープシークにおいても、ヘッド移送機構の大きな振れに
よって、前記ボイスコイルがクラッシュストップ部材に
衝突したり、それから跳ね返るという事態を生じること
がなく、前記ボイスコイルのダメージの発生を防ぐこと
ができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。
【0024】図1は、本発明に係わる始動制御方式が適
用される磁気ディスク装置(ハードディスク装置)の一
実施例を示す全体構成図である。
【0025】図1において、1はハードディスク装置、
2はディスク(磁気ディスク)、3はディスク回転用ス
ピンドルモーター(SPM)、4はSPM3の回転軸、
5はヘッド移送機構、6は磁気ヘッド、7は支持バネ、
8はスイングアーム、9は支軸、10はボイスコイル、
11はボイスコイルモーター(VCM)、12はクラッ
シュストップ部材(ストッパピン)、13はヘッド移送
機構5のロック用ソレノイド、14は作動レバー、15
は作動レバー14の回動軸である。
【0026】そして、ハードディスク装置1は、本体の
上面全体が蓋体(図示なし)により密封閉鎖された構造
をなし、前記本体の下部にSPM3が軸止めされてい
る。SPM3は、回転軸4を有しており、その回転軸4
に図示せぬハブを介してディスク2の軸心部分が取り付
けられる。ヘッド移送機構5は、前記本体に突設の支軸
9に回転自在に取り付けられたスイングアーム8と、ス
イングアーム8の一端部側に取り付けられた支持バネ7
と、支持バネ7の先端部内側に取り付けられた磁気ヘッ
ド6と、スイングアーム8の他端部側に取り付けられた
ボイスコイル10からなっている。VCM11は、ボイ
スコイル10と前記本体側に配置されたマグネット(図
示なし)とから構成されており、ボイスコイル10の内
側に前記本体側に突設のクラッシュストップ部材12が
配置されている。このクラッシュストップ部材12は、
ボイスコイル10が過剰に可動する際に、ボイスコイル
10の内側部分に当接し、ボイスコイル10の可動範囲
を限定することにより、ヘッド移送機構5が必要角度以
上に可動するのを防ぐためのものである。ソレノイド1
3は、ヘッド移送機構5の動きを規制したり、規制を解
除したりするものであって、ソレノイド13のアクチュ
エーターに作動レバー14の一端が係合されている。作
動レバー14は、前記本体側に突設の回動軸15に回動
自在に取り付けられ、その一端は前記アクチュエーター
に、その他端はスイングアーム8に設けた係合ピン8’
にそれぞれ係合され、この作動レバー14は常時ゼンマ
イバネ(図示なし)によってヘッド移送機構5を反時計
方向にバイアスさせるように構成されている。
【0027】続く、図2は、本発明に係わる始動制御方
式において実行されるリキャリブレーション操作順序の
一実施例を示すフローチャートであり、以下、図2を用
いて本実施例によるリキャリブレーション操作順序につ
いて説明する。
【0028】始めに、ステップS1においては、ハード
ディスク装置1に電源が投入される。このとき、磁気デ
ィスク2を回転駆動させるSPM3が付勢され、磁気デ
ィスク2が回転を開始する。また、これと同時に、ソレ
ノイド13が付勢され、そのアクチュエーターが作動レ
バー14の一端を吸引し、作動レバー14は回動軸15
を軸心として反時計方向に僅かに回動するので、作動レ
バー14の他端がスイングアーム8の係合ピン8’から
外され、ヘッド移送機構5のロック状態が解除される。
続く、ステップS2においては、VCMの駆動回路系を
依然としてオフ状態にし、VCM11に制御駆動電流を
供給しない状態において、ロック状態が解除されたヘッ
ド移送機構5を自由に回動させる。このとき、ヘッド移
送機構5は、前記自由回動によって、磁気ヘッド6を磁
気ディスク2上の最内側の位置からほぼ中央部分に向か
って移動するようになる。このとき、ステップS3にお
いては、磁気ヘッド6の自由移動を完了させるために5
0msecの待ち時間を設けている。次のステップS4
においては、磁気ヘッド6を介して磁気ディスク2に記
録されている同期信号の検出を行なってサーボ情報の検
索を行ない、必要な情報、例えば、バースト信号等の読
み取りを行なう。このステップS4において、前記サー
ボ情報の検索が実行できたとき(Y)には、ステップS
5に移行し、前記サーボ情報の検索が実行できなかった
とき(N)には、ステップS8に移行する。
【0029】また、ステップS5においては、VCMの
駆動回路系をオン状態にし、VCM11に制御駆動電流
が供給できるように設定する。続いて、ステップS6に
おいては、前記ステップS4において読み取ったサーボ
情報のバースト信号を基準にして磁気ヘッド6をオント
ラック状態、即ち、バースト情報により磁気ヘッド6を
磁気ディスク2上のあるトラックに位置決めさせる。次
いで、ステップS7においては、以下に述べるステップ
S9乃至S18において行なわれる処理時間に対応した
時間だけ待機状態に入り、前記待機時間の経過後に、ス
テップS8において、現在オントラックしているTKA
Dに応じた駆動電流をVCMに流し、磁気ヘッド6を磁
気ディスク2上の0とラックまで移行させ、リキャリブ
レーション操作を終了させる。
【0030】一方、ステップS9においては、前記ステ
ップS5と同様に、VCMの駆動回路系をオン状態に
し、VCM11に制御駆動電流が供給できるように設定
する。次いで、ステップS10においては、DAコンバ
ータ(DAC)に信号を出力することにより前記VCM
の駆動回路系からVCM11に比較的小さい値の制御駆
動電流が供給され、それによりヘッド移送機構5を介し
て磁気ヘッド6を磁気ディスク2上の現在位置している
位置から僅かに内側に入った位置へ移動させるような力
が働く。次のステップS11においては、この磁気ヘッ
ド6の移動を完了させるために50msecの待ち時間
を設けている。続く、ステップS12においては、前記
VCMの駆動回路系からVCM11に前回の制御駆動電
流よりもやや大きい値の制御駆動電流が供給され、それ
によりヘッド移送機構5を介して磁気ヘッド6を磁気デ
ィスク2上の前回の位置からさらに僅かに内側に入った
位置、例えば、磁気ディスク2上のほぼ中央部分の位置
まで移動させる。次のステップS13においても、この
磁気ヘッド6の移動を完了させるためにさらに50ms
ecの待ち時間を設けている。以下のステップS14及
びステップS15、それに続くステップS16及びステ
ップS17における処理も、前述のステップS12及び
S13における処理と殆んど同様であるが、ステップ1
4、ステップS16においてVCM11に供給される制
御駆動電流は、それぞれその前回にVCM11に供給さ
れた制御駆動電流よりも僅かに大きな値のものであっ
て、このような制御駆動電流の供給により、磁気ヘッド
6は最終的に磁気ディスク2上の最内側の位置まで移動
するようになる。なお、ステップS17においては、磁
気ヘッド6の移動を完了させるために、前回の各待ち時
間である50msecよりも長い100msecの待ち
時間を設けている。
【0031】前記ステップS17までが完了すると、次
のステップS18においては、オープンループシークが
行なわれる。このときに、VCMの駆動系からVCM1
1に、例えば、図5に示すような所定のパターンの制御
駆動電流が供給され、磁気ヘッド6を磁気ディスク2の
サーボ情報が記録されている部分、磁気ディスク2のほ
ぼ中央部分に移動させる。続く、ステップS19におい
ては、磁気ヘッド6を介して磁気ディスク2に記録され
ている同期信号を検出してサーボ情報の検索を行ない、
必要な情報、例えば、バースト信号やTKADの読み取
りを行なう。このステップS19において、前記サーボ
情報の検索が実行できたとき(Y)にはステップS20
に移行し、前記サーボ情報の検索が実行できなかったと
き(N)にはステップS22に移行する。
【0032】そして、ステップS20においては、読み
取ったサーボ情報のバースト信号を基準にして磁気ヘッ
ド6をオントラック状態とし、その後、ステップS21
において、TKADに応じた駆動電流をVCMに流し、
磁気ヘッドを磁気ディスク上の所定の位置、即ち、0と
ラックに移行させ、移行後にリキャリブレーション操作
を終了させる。一方、ステップS22においては、依然
として同期信号を検出することができず、前記サーボ情
報の検索が実行できないので、ハードディスク装置1を
不良品扱い(NG処理)にし、同様にリキャリブレーシ
ョン操作を終了させる。なお、必要に応じて、ステップ
S27とステップS28との間、及び、ステップS20
とステップS21との間で種々の更正を行なっている。
【0033】このように、本実施例によれば、最初に、
オープンループシークを用いることなく、磁気ヘッド6
を自然の状態で磁気ディスク2上のほぼ中央部分まで移
動させ、磁気ヘッド6を介してサーボ情報の検索を行な
うようにしているので、ヘッド移送機構5の大きな振れ
によって、ボイスコイル10がクラッシュストップ部材
12に衝突したり、それから跳ね返るという事態を生じ
ることがなくなり、それによって、ボイスコイル10の
ダメージの発生を防ぐことができるとともに、磁気ヘッ
ド6をオントラック状態にさせる時間を短くできる。
【0034】また、本実施例によれば、前述のサーボ情
報の検索を行なうことができないとき、VCMの制御回
路系からVCM11に段階的に増大する制御駆動電流を
供給し、磁気ヘッド6を磁気ディスク2上で最内側方向
に向けて小きざみに移動させるようにし、確実に磁気ヘ
ッド6を磁気ディスク2上の最内側に移動させた後で、
オープンループシークを行なっているので、このオープ
ンループシークの際にも、ヘッド移送機構5の大きな振
れによって、ボイスコイル10がクラッシュストップ部
材12に衝突したり、それから跳ね返るような事態を生
じることがなく、ボイスコイル10のダメージの発生を
防ぐことができる。
【0035】次に、図3は、図1のハードディスク装置
に用いられるVCMの駆動回路系の構成の一例を示す回
路構成図である。
【0036】図3において、16はデジタルーアナログ
変換器(DAC)、17は第1のオペアンプ、18はフ
ィルタ、19はVCM駆動回路、20はセンス抵抗、2
1は第2のオペアンプ、22、23は分圧用抵抗器、2
4、25は帰還抵抗器であり、その他、図1に示す構成
要素と同じ構成要素については同じ符号を付けている。
【0037】そして、DAC16は入力される8ビット
のデジタル値に対応して下限電圧V1 、上限電圧2V1
の範囲のアナログ電圧を発生するものであり、第1のオ
ペアンプ17はこのアナログ電圧について利得1で増幅
を行なう。フィルタ18は第1のオペアンプ17の出力
電圧の中から不要な成分を除去し、VCM駆動回路19
に供給する。VCM駆動回路19は、フィルタ18の出
力と第2のオペアンプ21の出力を受け、VCM11に
制御駆動電圧を供給する。第2のオペアンプ21、分圧
用抵抗器22、23、それに帰還抵抗器24、25は基
準電圧発生回路を構成しており、分圧用抵抗器22、2
3で得られた分圧電圧V1 を増幅して標準電圧V2 を発
生させるものである。
【0038】前記構成において、DAC16に入力され
る8ビットのデジタル値が8φH(=128)より大き
い場合には、DAC16の出力アナログ電圧がそのセン
ター電圧2V1 /3より大きくなり、VCM駆動回路1
9の出力に得られる2つの電圧Vout1、Vout2
の関係がVout1>Vout2となって、VCM11
に一方方向の電流、具体的には磁気ヘッド6を磁気ディ
スク2の外周側に駆動させる電流が流れるようになり、
DAC16に入力されるデジタル値が8φHより小さい
場合には、前記出力アナログ電圧が前記センター電圧2
1 /3より小さくなり、前記2つの電圧Vout1、
Vout2の関係がVout1<Vout2となって、
VCM11に他方方向の電流が流れるようになり、磁気
ヘッド6が磁気ディスク2の内周側に駆動される。
【0039】また、前記出力アナログ電圧がそのセンタ
ー電圧2V1 /3に等しいときには、前記2つの電圧V
out1、Vout2の関係が、理想的な場合、Vou
t1=Vout2となる筈であるが、前記基準電圧発生
回路を構成する第2のオペアンプ21に用いられている
抵抗器等の構成部品のバラツキや、VCM駆動回路19
に発生する直流オフセット等により、Vout1=Vo
ut2とならず、いずれかの方向にずれてしまうもので
ある。
【0040】しかるに、こうしたVCMの駆動回路系に
おいて、VCM11の制御駆動電流にオフセットが生
じ、その量がかなり大きいものであったとしても、前記
実施例に示すようなリキャブリレーション操作を実行す
れば、VCM11のボイスコイル10がクラッシュスト
ップ部材12に衝突したり、それから跳ね返る事態を生
じることがなくなって、ボイスコイル10のダメージの
発生を防ぐことができ、かつ、磁気ヘッド6を迅速にオ
ントラック状態にすることができるようになる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
リキャブリレーション操作の実行時に、まず、オープン
ループシークを行なうことなく、磁気ヘッド6を自然の
状態で磁気ディスク2上のほぼ中央部分まで移動させ、
磁気ヘッド6を介してサーボ情報の検索を行なうように
しているので、ヘッド移送機構5の大きな振れによっ
て、ボイスコイル10がクラッシュストップ部材12に
衝突したり、それから跳ね返るという事態を生じること
がなくなり、それによって、ボイスコイル10のダメー
ジの発生を防ぐことができ、磁気ヘッド6をオントラッ
ク状態にする時間を短くできるという効果がある。
【0042】また、本発明によれば、前述のサーボ情報
の検索を行なうことができないとき、VCMの制御回路
系からVCM11に段階的に増大する制御駆動電流を供
給し、磁気ヘッド6を磁気ディスク2上で最内側方向に
向けて小きざみに移動させるようにし、確実に磁気ヘッ
ド6を磁気ディスク2上の最内側に移動させた後で、オ
ープンループシークを行なっているので、このオープン
ループシークに、ヘッド移送機構5の大きな振れによっ
て、ボイスコイル10がクラッシュストップ部材12に
衝突したり、それから跳ね返るという事態を生じること
がなく、ボイスコイル10のダメージの発生を防ぐこと
ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる始動制御方式が適用されるハー
ドディスク装置の一実施例を示す全体構成図である。
【図2】本発明の始動制御方式において実行されるリキ
ャブリレーション操作順序の一実施例を示すフローチャ
ートである。
【図3】図1のハードディスク装置に用いられるVCM
の駆動回路系の構成の一例を示す回路構成図である。
【図4】従来のリキャブリレーション操作順序の一例を
示すフローチャートである。
【図5】従来のリキャブリレーション操作においてVC
Mに供給される制御駆動電流の一例を示す電流波形図で
ある。
【符号の説明】
1 ハードディスク装置 2 ディスク(磁気ディスク) 3 ディスク回転用スピンドルモーター(SPM) 4 SPM3の回転軸 5 ヘッド移送機構 6 磁気ヘッド 7 支持バネ 8 スイングアーム 9 支軸 10 ボイスコイル 11 ボイスコイルモーター(VCM) 12 クラッシュストップ部材(ストッパピン) 13 ヘッド移送機構5のロック用ソレノイド 14 作動レバー 15 作動レバー14の回動軸 16 デジタルーアナログ変換器(DAC) 17 第1のオペアンプ 18 フィルタ 19 VCM駆動回路 20 センス抵抗 21 第2のオペアンプ 22、23 分圧用抵抗器 24、25 帰還抵抗器

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転可能な磁気ディスクと、前記磁気デ
    ィスクに情報の記録及び再生を行なう磁気ヘッドと、前
    記磁気ヘッドを前記磁気ディスクの径方向に駆動させる
    ボイスコイルモーターとを有し、前記磁気ディスクの回
    転開始時に、前記磁気ヘッドを前記磁気ディスク上をそ
    の径方向に駆動させてリキャリブレーション操作を行な
    う磁気ディスク装置の始動制御方式において、前記リキ
    ャリブレーション操作の始めに、前記ボイスコイルモー
    ターの駆動電流を断った状態で前記磁気ヘッドを一定時
    間保持させた後に、前記磁気ヘッドによるサーボ検索が
    実行可能か否かを判断し、前記サーボ検索が実行可能な
    場合、前記磁気ヘッドをオントラック状態にして、通常
    の処理動作に移行させ、一方、前記サーボ検索が不可能
    な場合、前記磁気ヘッドを前記磁気ディスクの径方向に
    小きざみに移動させた後、再び、前記サーボ検索が実行
    可能か否かを判断することを特徴とする磁気ディスク装
    置の始動制御方式。
  2. 【請求項2】 前記磁気ヘッドを小きざみに移動させる
    手段は、前記ボイスコイルモーターに段階的に増大する
    駆動電流を順次供給し、その後にオープンループシーク
    を実行するものであることを特徴とする請求項1記載の
    磁気ディスク装置の始動制御方式。
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