JP2811105B2 - 気圧式倍力装置 - Google Patents

気圧式倍力装置

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JP2811105B2 JP2020838A JP2083890A JP2811105B2 JP 2811105 B2 JP2811105 B2 JP 2811105B2 JP 2020838 A JP2020838 A JP 2020838A JP 2083890 A JP2083890 A JP 2083890A JP 2811105 B2 JP2811105 B2 JP 2811105B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動車等のブレーキ系統に使用される気圧
式倍力装置に関する。
(従来の技術) 近年、多くの自動車に、エンジンの吸込み負圧と大気
圧との圧力差を利用してマスタシリンダで発生するブレ
ーキ液圧を増加させ、小さなペダル踏力で大きな制動力
が得らるようにした気圧式倍力装置が取付けられてい
る。
このような気圧式倍力装置の一般例を第4図に示し説
明する。この気圧式倍力装置は、フロントシェル1とリ
アシェル2とから構成されるハウジング3を有し、ハウ
ジング3の内部はフロントダイアフラム4およびリアダ
イアフラム5をそれぞれ備えたフロントパワーピストン
6およびリアパワーピストン7によりフロント定圧室8
とフロント変圧室9およびリア定圧室10とリア変圧室11
にそれぞれ画成されている。各パワーピストン6,7はバ
ルブボディ12に固定され、このバルブボディ12には、出
力ロッド13が接続されているとともに、入力ロッド14に
連結されたプランジャ15が摺動自在に挿入されている。
また、バルブボディ12内には大気弁16および真空弁17が
設けられている。この大気弁16は入力ロッド14が前進し
たときに各変圧室9,11と大気との連通をさせ、真空弁17
は入力ロッド14が後退したときに各変圧室9,11と各定圧
室8,10とを連通させるものである。
この構成の気圧式倍力装置は、図示しないブレーキペ
ダルが踏み込まれると、第4図の初期状態から入力ロッ
ド14が前進(第4図の左方向への移動)して大気弁16が
開き、大気が矢印Aで示すようにフロント変圧室9およ
びリア変圧室11に導入される。これによりフロント変圧
室9とフロント定圧室8およびリア変圧室11とリア定圧
室10とにそれぞれ差圧が生じて各パワーピストン6,7が
前進し、これに伴なってバルブボディ12が大きな力で前
進して出力ロッド13に推力が伝達される。
そして、ブレーキペダルの踏み込みを停止すると、大
気弁16が閉じて各変圧室9,11と大気との連通が遮断され
るとともに、真空弁17が開いて各変圧室9,11と各定圧室
8,10とが連通されて共に負圧になって初期状態に復帰す
る。
(発明が解決しようとする課題) ところで、自動車の急制動時にはブレーキペダルの急
速な操作に伴い、瞬時的に大きな制動力を発生させる必
要があるが、上述した従来の気圧式倍力装置では、流入
抵抗などによって大気弁16を通って変圧室9,11に導入さ
れる大気のスピードに限界があるため、上述の要望に十
分に応えることができないという問題かあった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもの
で、出力応答の良い気圧式倍力装置を提供することを目
的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は、上記目的を達成するために、ハウジング内
をパワーピストンとダイアフラムとにより負圧源と連通
する定圧室と負圧源又は大気と連通する変圧室とに画成
し、入力ロッドの移動により大気弁を介して前記変圧室
に大気を導入し、定圧室と変圧室との差圧によって出力
ロッドに倍力した推力を伝達する気圧式倍力装置におい
て、 前記大気弁の所定の開度を検出する弁開度検出手段
と、 前記変圧室と大気とを連通可能な大気導入手段と、 を有し、前記弁開度検出手段の検出に基づいて前記大気
導入手段を制御して変圧室に大気を導入させるようにし
たことを特徴とする。
(作 用) 本発明は、上記のように構成したので、急制動時など
にブレーキペダルを強く踏み込んで入力ロッドを急速に
前進させると、大気弁が開くとともに、弁開度検出手段
が大気弁の所定の開度を検出し、その検出に基づいて大
気導入手段が制御されて変圧室と大気側とを連通させる
こととなり、急速に大気を変圧室に導入することができ
る。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図および第2図は、本発明の第1の実施例のタン
デム型気圧式倍力装置を示している。このタンデム型気
圧式倍力装置のハウジング21はフロントシェル22とリア
シェル23とから構成され、ハウジング21の内部はセンタ
プレート24で前後二つの室に分割されている。前側の室
は、フロントダイアフラム25を備えた、フロントパワー
ピストン26により、フロント定圧室27とフロント変圧室
28とに画成されている。後側の室は、リアダイアフラム
29を備えたリアパワーピストン30により、リア定圧室31
とリア変圧室32とに画成されている。また、フロントシ
ェル22には、図示しないインテークマニホールド等の負
圧源とフロント定圧室27とを接続するための負圧接続管
33が設けられている。
リアシェル23の外側にはソレノイドバルブ34が接続さ
れている。ソレノイドバルブ34は常時は閉状態となって
おり、後述する制御装置35から電流が供給されたときに
開状態となり、ソレノイドバルブ34を通って大気がリア
変圧室32に供給されるようになっており、本実施例で
は、このソレノイドバルブ34が大気導入手段を構成して
いる。
フロントパワーピストン26およびリアパワーピストン
30は、前側に凹部36が形成されたフェノール樹脂等の絶
縁材料製の筒状のバルブボディ37に固定されている。バ
ルブボディ37の凹部36とフロントシェル22との間にはリ
ターンスプリング38が介在されており、このリターンス
プリング38のばね力によりフロントパワーピストン26お
よびリアパワーピストン30は、バルブボディ37を介して
常時後方に付勢されている。また、凹部36には筒状の凸
部39が形成されており、出力ロッド40がその筒状の基部
41を凸部39に外嵌させ、かつ凸部39との間にリアクショ
ンディスク42を介在させてバルブボディ37に接続されて
いる。また、バルブボディ37の内部空間43には、図示し
ないブレーキペダルに連結された導電材料製の入力ロッ
ド44が進退動自在に挿入されている。入力ロッド44とバ
ルブボディ37との間にはスプリング45が介在されてお
り、このばね力によって入力ロッド44は後方(第1図中
右方向)に付勢されている。入力ロッド44の先端部に
は、バルブボディ37に摺動自在に嵌合する導電材料製の
プランジャ46が連結されている。
プランジャ46およびバルブボディ37には、それぞれ導
電材料製のストップキー47およびこのストップキー47が
挿入される溝48が設けられており、ストップキー47が溝
48の前壁49に当接することによりプランジャ46の前方へ
の移動の位置規制が行なわれるようになっている。ま
た、リアダイアフラム29の内周側を押える導電材料製の
ダイアフラム押え50の内周側端部の一部を溝48の前壁49
に沿わせて延設させている。この延設部分がスイッチの
接点部51となっている。
バルブボディ37には、フロント変圧室28とリア変圧室
32とを連通する第1の通路52、フロント定圧室27とリア
定圧室31とを連通する第2の通路53、リア変圧室32とバ
ルブボディ37の内部空間43とを連通する第3の通路54お
よびリア定圧室31と内部空間43とを連通する第4の通路
55が形成されている。また、バルブボディ37には、大気
弁56および真空弁57が内蔵されている。大気弁56は、第
4図の通路55より後方部分の内周に取付けた弁体58と、
第4の通路55より前方のバルブボディ37の内周に形成し
た第1の弁座59と、から構成され、また真空弁57は、前
記大気弁56と兼用される前記弁体58と、プランジャ46の
後端に成形した第2の弁座60と、から構成されている。
また、このタンデム型気圧式倍力装置には、前記ソレ
ノイドバルブ34に接続した制御装置35が設けられてい
る。この制御装置35、前記入力ロッド44、プランジャ4
6、ストップキー47およびダイアフラム押え50で、回路6
1を構成していて、この回路61で接点が閉じると、これ
を制御装置35が検出して、ソレノイドバルブ34に電流を
供給し、このソレノイドバルブ34を開状態にさせる。な
お、本実施例ではこのように構成したダイアフラム押え
50およびストップキー47が弁開度検出手段を構成してい
る。
そして、このタンデム型気圧式倍力装置は、初期状態
(ブレーキペダルを踏んでない状態)では弁体58が第1
の弁座59および第2の弁座60に着座していて(すなわ
ち、大気弁56および真空弁57いずれも閉じている)、フ
ロント定圧室27、リア定圧室31、フロント変圧室28、リ
ア変圧室32がそれぞれ負圧状態になっている。
この状態で、急制動時などにブレーキペダルが急速に
踏み込まれると、入力ロッド44が大きく前進し、弁体58
が第2の弁座60から離座して大気弁56が開く。また、入
力ロッド44の前進に伴ない、大気弁56が最大に開いたと
きにストップキー47がダイアフラム押え50の接点部51に
当接して回路61に電流が流れ、制御装置35がソレノイド
バルブ34に電流を供給し、これによりソレノイドバルブ
34が開状態になる(第2図参照)。
この結果、大気が大気弁56のみならずソレノイドバル
ブ34を通ってリア変圧室32に導入され、さらに第1の通
路52を通ってフロント変圧室28に導入される。これによ
り、大気が導入されたフロント変圧室28、リア変圧室32
と負圧になっているフロント定圧室27、リア定圧室31と
に大きな圧力差が生じ、フロントパワーピストン26およ
びリアパワーピストン30が前進し、バルブボディ37が大
きな力で前進され、出力ロッド40に直ちに大きな推力が
伝達される。これにより、急制動時に迅速に制動力を発
生させることができる。
そして、ブレーキペダルの踏み込みを停止すると、リ
ターンスプリング38のスプリング力によりバルブボディ
37および入力ロッド22が後方に戻され、第2の弁座60と
弁体58とが着座して大気弁56が閉じた状態となり、さら
に弁体58と第1の弁座59とが離間して真空弁57が開いた
状態となる。また、このとき、スプリング45により入力
ロッド44およびストップキー47がバルブボディ37に対し
て後方へ移動してストップキー47が接点部52から離れ、
これにより制御装置35はソレノイドバルブ34を閉状態に
させる。このように大気弁56およびソレノイドバルブ34
が閉じることにより各変圧室32,28への大気導入が遮断
される。この状態で真空弁57が開いていることにより、
各変圧室32,28と定圧室31,27とが連通してこれらが共に
負圧になり、この装置は第1図に示すように初期状態に
復帰する。
なお、ブレーキペダルを徐々に踏み込むと、ストップ
キー47は前側に進むが、大気弁57が開いて変圧室32,28
が圧力上昇し、バルブボディ37も前進して大気弁56が最
大に開くことがなくストップキー47が接点部51に当接し
ないためソレノイドバルブ34は開状態とならず、大気弁
56を介しての大気導入による通常の倍力作動が行われる
ことになる。
上記第1の実施例において、ソレノイドバルブ34、入
力ロッド44、プランジャ46、ストップキー47、ダイアフ
ラム押え50および図示しない電源で回路を形成するよう
に各部を接続してもよい。このように構成すると、急制
動時に入力ロッド44が大きく前進してストップキー47が
ダイアフラム押え50の接点部51に当接し、この当接によ
りソレノイドバルブ34に電流が供給され、以下、上述と
同様にしてソレノイドバルブ34を介してリア変圧室32お
よびフロント変圧室28に大量の大気が急速に導入され
る。
第3図に本発明の第2の実施例を示す。この第2の実
施例は、第1の実施例にくらべ、溝48の前壁49に凹部62
を形成し、この凹部62にスイッチ63を設け、ダイアフラ
ム押え50に代えてこのスイッチ63を設けたことが異なっ
ており、他の構成部材は第1の実施例と同一であり、こ
れらには同一符号を付してその説明は省略する。
図において、スイッチ63は、ストップキー47が所定量
移動したとき閉じられるように可動接点64を有してい
る。本実施例では、このスイッチ63が弁開度検出手段を
構成している。このものにおいては、急制動時などにブ
レーキペダルが急激に踏み込まれると、入力ロッド44が
大きく前進して大気弁56の弁体58が第2の弁座60から離
座する。また、入力ロッド44の前進に伴ない、ストップ
キー47が前進し、このストップキー47に可動接点64が押
されてスイッチ63が閉じ、回路61に電流が流れ、制御装
置35がソレノイドバルブ34に電流を供給し、これにより
ソレノイドバルブ34が開状態になる。
この結果、第1の実施例と同様に大気が大気弁56のみ
ならずソレノイドバルブ34を通ってリア変圧室32に導入
され、さらに第1の通路52を通ってフロント変圧室28に
導入される。これにより、大気が導入されたフロント変
圧室28、リア変圧室32と負圧になっているフロント定圧
室27、リア定圧室31とに圧力差が生じ、フロントパワー
ピストン26およびリアパワーピストン30が前進し、バル
ブボディ37が大きな力で前進され、出力ロッド40に直ち
に大きな推力が伝達される。
なお、上記各実施例では、ダイアフラムで画成される
定圧室および変圧室を二組備えたいわゆるタンデム型の
ものを例にしたが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、ダイアフラムで画成される一組の定圧室および変
圧室を備えたものであってもよい。
また、弁開度検出手段の取付位置も上記実施例に限定
されるものではなく、大気弁の開度が検出できる位置で
あればどこであってもよい。また、第1の実施例では弁
開度検出手段(ダイアフラム押え50およびストップキー
47)が大気弁の最大開度を検出するようにしたが、本発
明はこれに限定されるものではなく所定の開度を検出す
るようにすればよい。
(発明の効果) 本発明は、弁開度検出手段により大気弁の所定の開度
が検出されると、制御手段によって大気導入手段から大
気が導入されるようにしたため、急制動時などに入力ロ
ッドが急激に前進操作されると、大気が大気弁および大
気導入手段を通して急速に変圧室に導入され、変圧室お
よび定圧室に差圧が生じてパワーピストンを介してバル
ブボディを直ちに前進させることができる。この結果、
急制動時に速やかに大きな制動力を発生させることがで
きて制動性能の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1の実施例のタンデム型気圧式倍
力装置を示す断面図、 第2図は、第1図に示すタンデム型気圧式倍力装置の動
作を示す要部断面図、 第3図は、本発明の第2の実施例のタンデム型気圧式倍
力装置を示す断面図、 第4図は、従来の気圧式倍力装置の一例を示す断面図で
ある。 21……ハウジング 25……フロントダイアフラム 26……フロントパワーピストン 27……フロント定圧室 28……フロント変圧室 29……リアダイアフラム 30……リアパワーピストン 31……リア定圧室 32……リア変圧室 34……ソレノイドバルブ 35……制御装置 37……バルブボディ 43……内部空間 44……入力ロッド 46……プランジャ 47……ストップキー 50……ダイアフラム押え 56……大気弁 63……スイッチ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジング内をパワーピストンとダイアフ
    ラムとにより負圧源と連通する定圧室と負圧源又は大気
    と連通する変圧室とに画成し、入力ロッドの移動により
    大気弁を介して前記変圧室に大気を導入し、定圧室と変
    圧室との差圧によって出力ロッドに倍力した推力を伝達
    する気圧式倍力装置において、 前記大気弁の所定の開度を検出する弁開度検出手段と、 前記変圧室と大気とを連通可能な大気導入手段と、 を有し、前記弁開度検出手段の検出に基づいて前記大気
    導入手段を制御して変圧室に大気を導入させるようにし
    たことを特徴とする気圧式倍力装置。
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