JP2811130B2 - ゴム製品補強用スチールコード - Google Patents

ゴム製品補強用スチールコード

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JP2811130B2
JP2811130B2 JP3278155A JP27815591A JP2811130B2 JP 2811130 B2 JP2811130 B2 JP 2811130B2 JP 3278155 A JP3278155 A JP 3278155A JP 27815591 A JP27815591 A JP 27815591A JP 2811130 B2 JP2811130 B2 JP 2811130B2
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芳郎 小林
勝俊 税田
好信 竹川
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トクセン工業 株式会社
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    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B1/00Constructional features of ropes or cables
    • D07B1/06Ropes or cables built-up from metal wires, e.g. of section wires around a hemp core
    • D07B1/0606Reinforcing cords for rubber or plastic articles
    • D07B1/0646Reinforcing cords for rubber or plastic articles comprising longitudinally preformed wires

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  • Ropes Or Cables (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用タイヤ、コン
ベアベルト等のゴム製品の補強材として使用されるゴム
製品補強用スチールコードに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種のスチールコードは複数
本の素線を撚り合わせた構造であり、このスチールコー
ドの複数本が所定間隔をおいて平行に引揃えられた状態
でゴム材により被覆されてゴム製品の補強材として使用
されている。したがって、スチールコードとして必要不
可欠な条件は、機械的強度に優れることは勿論のこと、
ゴム材との化学的な接着が良好であること、およびスチ
ールコード内部へのゴム材の浸入が良好であることであ
る。すなわち、スチールコードがゴム製品の補強材とし
ての役割を充分に果たすためには、ゴム材との完全な複
合体となることが必要である。
【0003】上記スチールコードには、図3に示すよう
な、1×n(n=3〜5)撚り構造のスチールコード9
が一般に使用されているが、該コード9は、コードを構
成する各素線10を相互に密着して撚り合せた所謂クロ
ーズド撚り構造であるため、空洞部Dがコード中央部に
形成されている。よって、上記コード9と2枚のゴムシ
ートとを用いて複合体シートを成形する際、ゴム材は上
記空洞部Dまで浸入せず、単にコードの外周を被覆する
だけで、上記コード9はゴム材との完全な複合体を成形
することができない。
【0004】したがって、上記コード9を使用したゴム
製品、たとえば自動車用タイヤでは、ゴム材とスチール
コードとの接着が不充分であり、自動車走行時にゴム材
とスチールコードとが剥離する、所謂セパレーション現
象を起こしてタイヤの機能を著しく阻害すると共に、ゴ
ム材中の水分やタイヤの切庇より浸入した水分がコード
内部の空洞部内に至り、コードの長手方向に伝播してス
チールコードを腐蝕させ、機械的強度を大幅に低下させ
ることとなる。
【0005】また、上記コード9においては、隣接する
各素線10,10が互いに線接触しており、しかも該素
線間にはゴム材が殆んど浸入していないため、繰返し曲
げ応力が負荷した場合、容易にフレッティング摩耗が生
じ、疲労性を著しく低下せしめている。
【0006】上記問題点に鑑み、図4に示すような、3
〜5本の素線11を、各素線間に隙間Cを設けながら撚
り合せた所謂オープン撚りコードと称する1×n(n=
3〜5)構造のスチールコード12が提案されている
(たとえば、特開昭55−90692号公報)。
【0007】上記オープン撚りコード12において、コ
ード内部にゴム材を充分に浸入させるには、各素線間の
隙間Cが少なくとも0.02mm以上必要である。しかる
に、隙間Cを充分にとると次のような問題が生ずる。す
なわち、隣接する各素線11,11同士は、1撚りピッ
チ中にほぼ1回しか接触していないため、素線の移動で
きる自由空間が大きくなり、素線の片寄りが生じて、撚
りが長手方向に不均一となり、繰返し曲げ応力が負荷し
た場合に座屈を生じ易い。また、低荷重域でのコード伸
びが大きいため、取扱作業性が悪い。さらに、複合体シ
ート成形時に加えられる極低荷重の張力によって上記隙
間Cが減少し、コード内部へゴム材が充分に浸入しない
場合も生ずる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の課題に鑑みてなしたもので、極低荷重域でのコード伸
びが小さく、取扱作業性に優れ、かつ繰返し曲げ応力に
よっても座屈、フレッティング摩耗が容易に発生せず疲
労性に優れ、しかもゴム材の浸入性が良好でゴム材との
完全な複合体となり得るゴム製品補強用スチールコード
を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のゴム製品補強用スチールコードは、3乃至
5本の素線を同一方向、同一ピッチ(8〜16mm)で撚
り合せた1×n(n=3〜5)構造のスチールコードに
おいて、少なくとも1本の素線が撚りの螺旋形状とは別
に、d1 =(d+2/100mm)〜(d+2/10mm)
(d1 :くせ外径、d:素線径)を呈する小さな略螺旋
形状のくせを有し、残余の素線が撚りの螺施形状のみの
くせを有し、かつ上記小さな略螺旋形状のくせを有する
素線と、隣接する撚りの螺旋形状のみのくせを有する各
素線とが、1撚りピッチ中に、平均接触回数A=1.4〜
4.0回略接触する構成とした。
【0010】
【作用】上記構成になした本発明のゴム製品補強用スチ
ールコードは、小さな略螺旋形状のくせを有する素線と
隣接する素線との間に微小隙間を有し、しかも素線同士
の接触回数が良好であるため、低荷重時のコード伸びが
抑制される。したがって、上記コードを2枚のゴムシー
ト間に挾んで加圧加硫すると、素線間に形成された微小
隙間よりゴム材がコード内部に浸入し、スチールコード
は各素線の周囲がゴム材により被覆され、ゴム材との完
全な複合体となる。ところで、上記構成における数値限
定は、多数の実験により得られた結果であり、その理由
は次の通りである。
【0011】撚りピッチは、小さ過ぎると生産性に劣
り、またコード強力が低下し、一方、大き過ぎるとコー
ドの撚りが安定せず、柔軟性、疲労性および取扱作業性
に劣るため、8〜16mmの範囲を好適とした。
【0012】くせ外径d1 は、d+2/100mmより小
さいと、流動性のよいゴム材を使用しても、加圧加硫時
にコード内部へゴム材が充分に浸入せず、一方、d+2
/10mmより大きいと、撚りの安定性が悪くなり、疲労
性が低下すると共に、極低荷重時のコード伸びが大きく
なり、取扱作業性が悪くなる。したがって、d1 =(d
+2/100mm)〜(d+2/10mm)の範囲とした。
【0013】平均接触回数Aは、小さな略螺旋形状のく
せを有する素線と、隣接する素線との10撚りピッチ中
の接触回数を求め、1撚りピッチ当りに換算した値であ
り、この数値が小さく1に近づくと、従来のオープン撚
り構造のコードと同様、極低荷重時のコード伸びが大き
く、取扱作業性に劣るばかりか、ゴム製品成形時のゴム
材のフローによる引張力、あるいはコード表面に負荷さ
れるしごき力によって素線間の隙間が減少し、ゴム材の
浸入性が不充分となる。一方、大き過ぎると、生産性が
悪く、またゴム材の浸入性が低下する。このため、平均
接触回数Aは、1.4〜4.0の範囲とした。
【0014】なお、上記構成において、各素線の線径
は、小さ過ぎると機械的強度に劣り、一方、大き過ぎる
と柔軟性に劣るため、0.10〜0.50mmの範囲とするこ
とが好ましい。
【0015】
【0016】以下、本発明のゴム製品補強用スチールコ
ードの一実施例を図面に基づき説明する。
【0017】
【実施例】図1に、本発明のゴム製品補強用スチールコ
ードを構成する小さな略螺旋形状のくせを有する素線1
の概略図を示す。なお、図中、dは素線径、d1 はくせ
外径である。上記素線1に小さな略スパイラル状のくせ
を施す手段としては、くせ付け装置上に設けられた複数
個のピンの間に素線を通し、かつその素線を軸芯として
そのくせ付け装置を高速回転させ、通過する素線に小さ
なスパイラル状のしせを施し、その後撚りの集合点直前
に設けられた複数のくせ付けコーンピン間を通すことに
より撚りのためのスパイラル状のくせ付けを行った。そ
の他の手段として、特公昭3−63293号公報で示
されるように、供給される素線を軸芯として回転するく
せ付け装置で以って、二度撚り撚線機に供給される素線
に予め一定のくせ付けを施すことも可能である。
【0018】上記素線1と撚りの螺施形状のみのくせを
有する素線2とからなる本発明のスチールコード3〜8
の概略断面図を図2(イ)〜(ヘ)に示す。図2(イ)
〜(ハ)は1×3のスチールコードで、(ロ)は素線径
dとd0 を異ならせたもの、(ニ)は1×4、(ホ)
(ヘ)は1×5のスチールコードである。上記スチール
コード3〜8における素線1のくせ外径d1 は、d1
(d+2/100mm)〜(d+2/10mm)の範囲であ
り、また素線1と、隣接する1本の素線2との平均接触
回数Aは、A=1.4〜4.0の範囲である。なお、上記平
均接触回数Aは、小さな略螺旋形状のくせを施した素線
のくせピッチ等を調整して行うものである。
【0019】次に、表1に示すような1×3撚り構造の
スチールコードを作成し、ゴム材の浸入性、5kg荷重時
のコード伸び(初期荷重伸び)、疲労性および取扱作業
性について評価した。結果は同表に示す。なお、この評
価において、各素線には表面にブラスメッキを施した炭
素含有量80%の硬鋼細線を使用し、また表中、Pは撚
りピッチ、NSは小さな螺旋状のくせを有する素線の本
数、dは該素線の線径d1 は該素線のくせ外径、d0
撚りの螺旋形状のみのくせを有する素線の線径、Aは平
均接触回数、RPはゴム材の浸入性、SLは5kg荷重時
のコード伸び、RFは疲労性およびHWは取扱作業性を
表す。
【0020】
【表1】
【0021】この評価に際して、ゴム材の浸入性RP
(%)は、各コードに5kgの引張荷重をかけた状態で1
00%モジュラスが35kg/cm2 のゴム材(スチールコ
ードを埋設するタイヤのブレーカー用として使用される
通常のゴム材)中に埋込み、加硫した後、スチールコー
ドを取出し、そのスチールコードを分解して一定長さを
観察し、観察した長さに対してゴム材と接触した形跡の
ある長さの比を百分率で表示した。なお、この値は60
以上必要である。
【0022】5kg荷重時のコード伸びSL(%)は、各
コードの伸びを示し、取扱作業性および撚りの安定性上
0.40%以下であることが好ましい。
【0023】疲労性RFは、スチールコードを複数本、
100%モジュラスが35kg/cm2 のゴム材よりなるゴ
ムシートに埋込み、このシートを用いて3点プーリ曲げ
疲労試験機で以て、フレッティング摩耗、座屈等により
破断に至るまでの繰返し回数を求め、従来例1のクロー
ズド撚りコードを100として指数で表示した。
【0024】取扱作業性HWは、スチールコード製造
時、複合本シート成形時のスチールコードの取扱作業性
を示すものであり、従来例のクローズド撚りコードと比
較して非常に劣るものを×、少し劣るものを△、差がな
いものを○として評価した。
【0025】表1において、従来例1は、クローズド撚
りコードであり、撚りの安定性に優れ、極低荷重時のコ
ード伸びが小さく、取扱作業性が良好であるが、ゴム材
の浸入性に乏しい。
【0026】従来例2は、平均形付率(各素線間に隙間
を設けて撚り合せたときのコード径/各素線を稠密に撚
り合せたときのコード径×100)130%のオープン
撚りコードであり、ゴム材の浸入性および疲労性に優れ
るが、極低荷重時のコード伸びが大きく、取扱作業性に
劣る。
【0027】比較例1〜4は、小さな螺旋形状のくせを
有する素線を用いた1×3撚り構造のスチールコードで
あるが、上記素線のくせ外径d1 、平均接触回数Aが本
発明のものと異なるものであり、ゴム材の浸入性、5kg
荷重時のコード伸び、疲労性および取扱作業性の全てを
満足することができない。
【0028】表1より明らかなように、本考案1〜4の
スチールコードは、評価項目を全て満足し、特に疲労性
が非常に高く、ゴム製品の補強材として最適である。
【0029】次に、上記評価と同様にして、1×4と1
×5撚り構造のスチールコードについても評価したとこ
ろ、上記評価とほぼ同様の傾向を示し、本発明のスチー
ルコードは評価項目全てを満足し、ゴム製品の補強材と
して最適であることが判明した。
【0030】
【発明の効果】本発明のゴム製品補強用スチールコード
は、コード長手方向の全域にわたって外部より内部に通
ずるゴム材の浸入経路を有し、かつ撚りが安定してお
り、しかも極低荷重時のコード伸びが小さく、取扱作業
性に優れる。また、スチールコードをゴム材により被覆
したとき、スチールコードを構成する各素線間にゴム材
が略確実にいきわたるため、ゴム材との完全な複合体と
なり、コードの腐蝕が防止できると共に、ゴム材とコー
ドとのセパレーツ現象、素線同士のフレッティング摩耗
が防止できる。さらに、撚りの形態が良好であるため、
繰返し曲げ応力が加わっても、座屈が容易に発生せず、
疲労性が著しく向上する。しかも、極低荷重時のコード
伸びが大きいと、スチールコードをリールに巻取る際に
リールがパンクしたり、複合体シートを成形する際に、
シートが波打つ等の弊害があるが、これ等を解消できる
等の優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスチールコードを構成する素線の概略
説明図である。
【図2】(イ)〜(ヘ)は、本発明の実施例のスチール
コードを示す概略横断面図である。
【図3】(イ)〜(ハ)は、従来の1×n(n=3〜
5)クローズド撚りコードを示す概略横断面図である。
【図4】(イ)〜(ハ)は、従来の1×n(n=3〜
5)オープン撚りコードを示す概略横断面図である。
【符号の説明】
1,2,10,11 素線 3,4,5,6,7,8,9,12 スチールコード D 空洞部 C 隙間

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3乃至5本の素線を同一方向、同一ピッ
    チ(8〜16mm)で撚り合せた1×n(n=3〜5)構
    造のスチールコードにおいて、少なくとも1本の素線が
    撚りの螺旋形状とは別に、d1 =(d+2/100mm)
    〜(d+2/10mm)(d1 :くせ外径、d:素線径)
    を呈する小さな略螺旋形状のくせを有し、残余の素線が
    撚りの螺旋形状のみのくせを有し、かつ上記小さな略螺
    旋形状のくせを有する素線と、隣接する撚りの螺旋形状
    のみのくせを有する各素線とが、1撚りピッチ中に平均
    接触回数A=1.4 〜4.0回略接触することを特徴とす
    るゴム製品補強用スチールコード。
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