JP2829650B2 - 水生生物の付着防止材料 - Google Patents
水生生物の付着防止材料Info
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- JP2829650B2 JP2829650B2 JP1291928A JP29192889A JP2829650B2 JP 2829650 B2 JP2829650 B2 JP 2829650B2 JP 1291928 A JP1291928 A JP 1291928A JP 29192889 A JP29192889 A JP 29192889A JP 2829650 B2 JP2829650 B2 JP 2829650B2
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- adhesion prevention
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Description
【発明の詳細な説明】 《発明の目的》 産業上の利用分野 本発明は、船底、港湾施設、生けす等へのフジツボ、
イガイ等の水生生物の付着を防止する材料に関するもの
である。
イガイ等の水生生物の付着を防止する材料に関するもの
である。
発明の背景 船舶や各種港湾施設、あるいは漁網、生けす等の漁獲
施設等、海水に曝されているものにはフジツボ、イガイ
等が付着棲息し、これら施設等の機能低下や耐久性の劣
化をもたらしている。
施設等、海水に曝されているものにはフジツボ、イガイ
等が付着棲息し、これら施設等の機能低下や耐久性の劣
化をもたらしている。
このため従来から船底に塗布してこれら水生生物の付
着を防止する塗料が開発されている。しかしながらそれ
らによる水生生物の防除効果は必ずしも満足ゆくまでの
ものが得られておらず、加えてこれらの塗料の多くは錫
化合物を含有していることから、これらが溶出拡散する
ことによる周辺の海洋並びに海棲生物の汚染も指摘され
つつある。
着を防止する塗料が開発されている。しかしながらそれ
らによる水生生物の防除効果は必ずしも満足ゆくまでの
ものが得られておらず、加えてこれらの塗料の多くは錫
化合物を含有していることから、これらが溶出拡散する
ことによる周辺の海洋並びに海棲生物の汚染も指摘され
つつある。
開発を試みた技術的事項 本発明者はこのような背景から、いわゆる無公害で且
つ充分に優れた水生生物の付着防止効果が得られる物質
の開発を試みたものである。
つ充分に優れた水生生物の付着防止効果が得られる物質
の開発を試みたものである。
即ちこの種の水生生物の付着を防止する原理的究明を
まず試みた結果、おそらくその対策としては、水生生物
が接近を試みないような物質による抗菌性を利用し、な
いしは無機化合物による電気化学的性質を利用した忌避
作用を得ること、更には付着しようとする表面の性状改
善により付着し難いものとすること、これらの点に解決
の糸口があろうとの知見に基づき、具体的手法の開発を
試みたものである。
まず試みた結果、おそらくその対策としては、水生生物
が接近を試みないような物質による抗菌性を利用し、な
いしは無機化合物による電気化学的性質を利用した忌避
作用を得ること、更には付着しようとする表面の性状改
善により付着し難いものとすること、これらの点に解決
の糸口があろうとの知見に基づき、具体的手法の開発を
試みたものである。
そしてその結果、植物界に広く存在し、抗菌、殺菌作
用があり、収斂性及び水溶性タンパク質と結合し不溶化
するタンニンに着眼し、これらを実質的な防御成分とす
る水生生物の付着防止材料の開発を試みたものである。
用があり、収斂性及び水溶性タンパク質と結合し不溶化
するタンニンに着眼し、これらを実質的な防御成分とす
る水生生物の付着防止材料の開発を試みたものである。
従来においてタンニンは、例えば、特開昭55−34005
号公報に記載のごとく、海藻養殖用網又は綱の被覆剤と
して、被覆剤中の水溶性樹脂や染料の結合を高めるため
の結合剤として用いられるに過ぎないものであった。
号公報に記載のごとく、海藻養殖用網又は綱の被覆剤と
して、被覆剤中の水溶性樹脂や染料の結合を高めるため
の結合剤として用いられるに過ぎないものであった。
《発明の構成》 目的達成の手段 即ち、本出願に係わる第1の発明たる水生生物の付着
防止材料は、タンニンを塗料の一部として含有すること
を特徴とし、これをもって前記目的を達成するものであ
る。
防止材料は、タンニンを塗料の一部として含有すること
を特徴とし、これをもって前記目的を達成するものであ
る。
タンニンは、柿の渋やお茶の渋味として知られるよう
に、植物界に広く存在し、加水分解によって多価フェノ
ール酸を生ずる物質の総称であり、ほとんど無色、無定
形の物質で、水に溶解しやすく、収斂性、水溶性タンパ
ク質を不溶性に変える性質を有し、殺菌剤としての薬効
をも持ち合わせる。渋柿におけるフロログルシノール
(phloro−glucinol)及び没食子酸を含んでなるといわ
れるシブオール(shibuol)、お茶におけるカテキン類
がよく知られている。
に、植物界に広く存在し、加水分解によって多価フェノ
ール酸を生ずる物質の総称であり、ほとんど無色、無定
形の物質で、水に溶解しやすく、収斂性、水溶性タンパ
ク質を不溶性に変える性質を有し、殺菌剤としての薬効
をも持ち合わせる。渋柿におけるフロログルシノール
(phloro−glucinol)及び没食子酸を含んでなるといわ
れるシブオール(shibuol)、お茶におけるカテキン類
がよく知られている。
本発明ではこのようなタンニンを塗料中に分散させて
本発明の水生生物の付着防止材料として使用する。そし
て、タンニンを分散させるビヒクルとしては従来から一
般に使用されているものを用いる。例えばバインダーと
して乾性油、天然樹脂、合成樹脂、セルロース誘導体な
どを用い、溶剤成分としてトルエン、キシレン、シンナ
ーなどの有機溶剤を使用することが一例として挙げられ
る。勿論、溶剤を含まないバインダーであってもよい
し、顔料、分散剤、増粘剤、消泡剤などの補助添加剤を
含んだ塗料であってもよい。このような塗料90部に対し
てタンニンを好ましくは10部前後、可能な範囲としては
1ないし数10部の割合で従来公知の方法により混合調製
し、タンニンを成分として含有する塗料を製造する。こ
のようなタンニンを成分として含有する塗料は、直接対
象物に塗布等公知の被覆処理方法を施すほか、予めこの
ような塗料を板状ないしシート状のものに塗っておいた
ものを対象物に取り付けてもよい。更にはこの塗料を繊
維に含浸させ、その繊維を用いて漁網を作ってもよい。
要はタンニンを塗料の成分の一部として含有するものが
防御対象物の表面に形成されるようにして使用する。
本発明の水生生物の付着防止材料として使用する。そし
て、タンニンを分散させるビヒクルとしては従来から一
般に使用されているものを用いる。例えばバインダーと
して乾性油、天然樹脂、合成樹脂、セルロース誘導体な
どを用い、溶剤成分としてトルエン、キシレン、シンナ
ーなどの有機溶剤を使用することが一例として挙げられ
る。勿論、溶剤を含まないバインダーであってもよい
し、顔料、分散剤、増粘剤、消泡剤などの補助添加剤を
含んだ塗料であってもよい。このような塗料90部に対し
てタンニンを好ましくは10部前後、可能な範囲としては
1ないし数10部の割合で従来公知の方法により混合調製
し、タンニンを成分として含有する塗料を製造する。こ
のようなタンニンを成分として含有する塗料は、直接対
象物に塗布等公知の被覆処理方法を施すほか、予めこの
ような塗料を板状ないしシート状のものに塗っておいた
ものを対象物に取り付けてもよい。更にはこの塗料を繊
維に含浸させ、その繊維を用いて漁網を作ってもよい。
要はタンニンを塗料の成分の一部として含有するものが
防御対象物の表面に形成されるようにして使用する。
発明の作用 原理的には必ずしも解明されていないが、前述した水
生生物の付着防止材料を塗布した状態では後述の効果の
項でも述べるように、この塗布部分を避けて水生生物が
付着することが確認されており、結果的には、タンニン
を成分として含有する場合には、タンニンの殺菌作用
か、収斂性、水溶性タンパク質を不溶化する作用の何れ
か或いは幾つかがなされているものと推察される。
生生物の付着防止材料を塗布した状態では後述の効果の
項でも述べるように、この塗布部分を避けて水生生物が
付着することが確認されており、結果的には、タンニン
を成分として含有する場合には、タンニンの殺菌作用
か、収斂性、水溶性タンパク質を不溶化する作用の何れ
か或いは幾つかがなされているものと推察される。
実施例1 第1発明の一実施例として、タンニンには市販試薬用
のタンニン酸を用い、また、塗料は大日本インキ化学工
業株式会社製のアクリル樹脂であるアクリディックA−
198−XBを使用した。このものは溶剤として既にキシレ
ンを含む。そして、アクリディックA−198−XB90部に
対し、タンニン酸を10部、さらに増粘剤2、よく撹はん
混合してタンニンを成分として含有する塗料を作成し
た。
のタンニン酸を用い、また、塗料は大日本インキ化学工
業株式会社製のアクリル樹脂であるアクリディックA−
198−XBを使用した。このものは溶剤として既にキシレ
ンを含む。そして、アクリディックA−198−XB90部に
対し、タンニン酸を10部、さらに増粘剤2、よく撹はん
混合してタンニンを成分として含有する塗料を作成し
た。
《発明の効果》 本発明は以上述べたような構成を有するものであり、
次ぎのような効果が確認された。
次ぎのような効果が確認された。
まず効果確認のためのテスト手法について説明する
と、このテスト手法は図面に示すように適宜寸法のアク
リル系FRP基板上に本発明たる水生生物の付着防止材料
Mを直径5cmの円状に塗布し、そのほぼ中央に殻長3cmの
ムラサキイガイAを水平に固定し、このムラサキイガイ
から足糸aの付着(着床)位置がどこにくるかを試験す
るものである。なお、ムラサキイガイはフジツボと並ん
で付着試験して使用される代表的水生生物であり、海洋
構築物に付着し易いこと、及びテーブルテストにおいて
は足糸の本数を数えることで客観的データを得易い等の
理由でこの生物を実験に採用した。そして、ムラサキイ
ガイAを固定する具体的手法は、付着防止材料Mが塗布
された中央部に例えば直接、あるいは本実験のように
1、2mm程度の厚さのゴム片を介在してムラサキイガイ
を瞬間接着剤等で固定したものであって、一週間ほど海
水槽中に置いてその足糸の着床状況を観察したものであ
る。これによって判明することは足糸が付着防止材料M
を越えて更に外側のアクリル系FRP基板1上に伸びるよ
うな状態であれば明らかにムラサキイガイの足糸が付着
防止材料Mを忌避していることであって、成長した足糸
の数に対し付着防止材料の外部に出た足糸の割合(%)
が大きいほど付着防止効果が得られていることが推察さ
れる。
と、このテスト手法は図面に示すように適宜寸法のアク
リル系FRP基板上に本発明たる水生生物の付着防止材料
Mを直径5cmの円状に塗布し、そのほぼ中央に殻長3cmの
ムラサキイガイAを水平に固定し、このムラサキイガイ
から足糸aの付着(着床)位置がどこにくるかを試験す
るものである。なお、ムラサキイガイはフジツボと並ん
で付着試験して使用される代表的水生生物であり、海洋
構築物に付着し易いこと、及びテーブルテストにおいて
は足糸の本数を数えることで客観的データを得易い等の
理由でこの生物を実験に採用した。そして、ムラサキイ
ガイAを固定する具体的手法は、付着防止材料Mが塗布
された中央部に例えば直接、あるいは本実験のように
1、2mm程度の厚さのゴム片を介在してムラサキイガイ
を瞬間接着剤等で固定したものであって、一週間ほど海
水槽中に置いてその足糸の着床状況を観察したものであ
る。これによって判明することは足糸が付着防止材料M
を越えて更に外側のアクリル系FRP基板1上に伸びるよ
うな状態であれば明らかにムラサキイガイの足糸が付着
防止材料Mを忌避していることであって、成長した足糸
の数に対し付着防止材料の外部に出た足糸の割合(%)
が大きいほど付着防止効果が得られていることが推察さ
れる。
※表中の分数の分母はムラサキガイの着床した総足数を
表し、分子はそのうち直径5cmの塗布面の外側に伸びて
着床した足糸数を表す。
表し、分子はそのうち直径5cmの塗布面の外側に伸びて
着床した足糸数を表す。
このようなテストはサンプル数を3として行ったもの
であり、その結果は上表のとおりである。これによれば
実施例1にあってはサンプル1は総足糸数96本中92本
が、サンプル2は総足数44本中34本が、サンプル3は総
足数26本中20本がそれぞれ直径5cmの塗布面の外側に足
糸を伸ばしており、その割合は平均83%の忌避率であっ
た。一方、比較例としての、特開昭53−102340号に開示
されるカキの殻を粉体状にしたものを塗料中に混合した
ものにおいては平均28%、トウガラシを塗料中に混合し
たものにおいては平均31%、防汚成分を含有しない塗料
(実際には大日本インキ化学工業株式会社製のアクリデ
ィックA−198−XBを使用した)においては平均28%と
いう状況であったため、上記一実施例の著しい効果が確
認されたものである。因みに比較例として挙げた二つの
試薬はすでに他の文献等において防除効果があるものと
して指摘されているものであった。
であり、その結果は上表のとおりである。これによれば
実施例1にあってはサンプル1は総足糸数96本中92本
が、サンプル2は総足数44本中34本が、サンプル3は総
足数26本中20本がそれぞれ直径5cmの塗布面の外側に足
糸を伸ばしており、その割合は平均83%の忌避率であっ
た。一方、比較例としての、特開昭53−102340号に開示
されるカキの殻を粉体状にしたものを塗料中に混合した
ものにおいては平均28%、トウガラシを塗料中に混合し
たものにおいては平均31%、防汚成分を含有しない塗料
(実際には大日本インキ化学工業株式会社製のアクリデ
ィックA−198−XBを使用した)においては平均28%と
いう状況であったため、上記一実施例の著しい効果が確
認されたものである。因みに比較例として挙げた二つの
試薬はすでに他の文献等において防除効果があるものと
して指摘されているものであった。
なお、本発明は、タンニンとその他の有効成分との複
合であっても勿論よい。
合であっても勿論よい。
図面は本発明たる水生生物の付着防止材料の試験方法を
示す斜視図である。 1……アクリル系FRP基板 A……ムラサキイガイ a……足糸、M……付着防止材料
示す斜視図である。 1……アクリル系FRP基板 A……ムラサキイガイ a……足糸、M……付着防止材料
Claims (1)
- 【請求項1】タンニンを塗料の成分の一部として含有す
ることを特徴とする水生生物の付着防止材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1291928A JP2829650B2 (ja) | 1989-11-09 | 1989-11-09 | 水生生物の付着防止材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1291928A JP2829650B2 (ja) | 1989-11-09 | 1989-11-09 | 水生生物の付着防止材料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03152169A JPH03152169A (ja) | 1991-06-28 |
| JP2829650B2 true JP2829650B2 (ja) | 1998-11-25 |
Family
ID=17775282
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1291928A Expired - Fee Related JP2829650B2 (ja) | 1989-11-09 | 1989-11-09 | 水生生物の付着防止材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2829650B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20050080160A1 (en) * | 2003-08-14 | 2005-04-14 | Seabrook Samuel G. | Paints, coatings and polymers containing phytochemical agents and methods for making and using same |
| JP5964172B2 (ja) * | 2012-08-09 | 2016-08-03 | 花王株式会社 | 硬質表面への菌の付着抑制方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5534005A (en) * | 1978-08-28 | 1980-03-10 | Daiichi Seimo Kk | Marine algae breeding net or net coating agent * production thereof and coated breeding net or rope |
-
1989
- 1989-11-09 JP JP1291928A patent/JP2829650B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03152169A (ja) | 1991-06-28 |
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